以下、本発明のいくつかの実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。本発明は、現像剤補給容器が古いほど現像装置の立ち上げ時間が長くなる限りにおいて、各実施形態の構成の一部または全部を、その代替的な構成で置き換えた別の実施形態でも実施できる。
従って、記録材搬送ベルトを用いる画像形成装置に限らず、中間転写ベルトに担持されたトナー像を二次転写部で記録材へ転写する中間転写方式の画像形成装置でも実施できる。現像色の異なる複数の像担持体を用いるタンデム型の画像形成装置のみならず、1個の像担持体を用いる1ドラム型の画像形成装置でも実施できる。
トナーボトル、トナーカートリッジを交換してトナー補充を行う画像形成装置のみならず、感光ドラム、帯電装置、現像装置等を一体化したプロセスカートリッジを交換してトナー補充を行う画像形成装置でも実施できる。
本実施形態では、トナー像の形成/転写に係る主要部のみを説明するが、本発明は、必要な機器、装備、筐体構造を加えて、プリンタ、各種印刷機、複写機、FAX、複合機等、種々の用途で実施できる。
なお、特許文献1〜3に示される画像形成装置、無線ICタグに関する一般的な事項については、図示を省略して重複する説明を省略する。説明中、特許請求の範囲で用いた構成名に括弧を付して示した参照記号は、発明の理解を助けるための例示であって、実施形態の部材等に構成を限定する趣旨のものではない。
<第1実施形態>
図1は第1実施形態の画像形成装置の構成の説明図、図2は画像形成部の構成の説明図、図3は現像装置の構成の説明図である。
図1に示すように、第1実施形態の画像形成装置100は、記録材搬送ベルト21の直線区間に、4つの画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdを配列したタンデム型直接転写方式の画像形成装置である。
画像形成部Paでは、感光ドラム3aにイエロートナー像が形成されて、記録材搬送ベルト21に担持された記録材Pに転写される。画像形成部Pbでは、感光ドラム3bにマゼンタトナー像が形成されて、記録材Pのイエロートナー像に重ねて転写される。画像形成部Pc、Pdでは、それぞれ感光ドラム3c、3dにシアントナー像、ブラックトナー像が形成されて、同様に記録材Pに順次重ねて転写される。
記録材搬送ベルト21上で四色のトナー像を順次重ねて転写された記録材Pは、記録材搬送ベルト21から分離して定着装置9へ給送されて、表面にトナー像を定着された後に排出トレイ20へ積載される。
分離装置11は、給紙カセット10から引き出された記録材Pを1枚ずつに分離して、レジストローラ13へ向かって送り出す。レジストローラ13は、停止状態で記録材Pを受け入れて待機させ、感光ドラム3aに担持されたトナー像にタイミングを合わせて記録材Pを記録材搬送ベルト21に受け渡す。
記録材Pは、最初の画像形成部Paにおけるイエロートナー像の転写に伴って帯電されて記録材搬送ベルト21に静電吸着する。そして、最後の画像形成部Pdにおけるブラックトナー像の転写後、記録材Pは、分離帯電器23によって除電され、静電吸着力を減衰させることによって記録材搬送ベルト21から曲率分離される。
記録材搬送ベルト21は、従動ローラ15、駆動ローラ14、テンションローラ16、及び転写ローラ5a、5b、5c、5dに掛け渡して支持され、駆動ローラ14に駆動されて矢印R2方向に回転する。記録材搬送ベルト21は、エンドレス形状にしたものか、あるいは継ぎ目を有しない(シームレス)ベルトが用いられている。
ベルトクリーニング装置22は、記録材搬送ベルト21にウレタンゴムブレードの先端を摺擦させて、記録材搬送ベルト21に付着したかぶりトナーや飛散トナー等を清掃する。
<静電像形成手段、現像手段>
画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdは、付設された現像装置1a、1b、1c、1dで用いるトナーの色がイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックと異なる以外はほぼ同一に構成される。以下では、画像形成部Paについて説明し、他の画像形成部Pb、Pc、Pdについては、説明中の符号末尾のaを、b、c、dに読み替えて説明されるものとする。
図2に示すように、画像形成部Paは、感光ドラム3aの周囲に、帯電装置2a、露光装置6a、現像装置1a、転写ローラ5a、クリーニング装置4aを配置する。
感光ドラム3aは、外径30mmのアルミニウム製シリンダの外周面に、帯電特性が負帯電性の有機光導電体(OPC)を塗布して構成され、中心支軸を中心に130mm/secのプロセススピードで矢印R1方向に回転する。
帯電装置2aは、感光ドラム3aに帯電ローラを圧接して従動回転させる。電源D3は、帯電ローラに直流電圧と交流電圧とを重畳した電圧を印加して、感光ドラム3aの表面を一様な負極性の暗部電位VD(−500V)に帯電する。
露光装置6aは、イエローの分解色画像を展開した走査線画像データをON−OFF変調したレーザービームを回転ミラーで走査して、帯電した感光ドラム3aの表面に画像の静電像を書き込む。露光された部分の電位は、明部電位VL(−200〜−500V)となる。
現像装置1aは、トナーに磁性キャリアを混合したニ成分現像剤を攪拌してトナーを負極性に帯電させる。帯電したトナーは、マグネット40の周囲で回転する現像スリーブ(現像剤担持体)41に穂立ち状態で担持されて、感光ドラム3aを摺擦する。
電源D4は、負極性の直流電圧Vdev(−350V)に、周波数8.0kHz、ピーク間電圧Vpp=1.8kVの矩形波の交流電圧を重畳した電圧を現像スリーブ41に印加する。直流電圧Vdevによって現像スリーブ41よりも相対的に正極性となった感光ドラム3aの静電像へトナーが移動して、感光ドラム3aの静電像が反転現像される。
現像スリーブ41は、規制部材によって均一な層厚に調整されたニ成分現像剤を担持して回転し、二成分現像剤を感光ドラム3aとの対向部(現像ニップ)へ搬送する。
現像スリーブ41によって現像ニップへ搬送されたトナーは、感光ドラム3aの静電潜像電位と現像スリーブ41との電位差によって電気力を受け、現像スリーブ41から感光ドラム3aへ向かって飛翔する。飛翔したトナーは、現像スリーブ41に印加された交流電圧によって現像スリーブ41と感光ドラム3aとの間を往復する。
そして、負極性の電荷をもつトナーは、現像スリーブ41にかかる直流電圧Vdevと静電像との電位差に従って移動し、暗部電位VD領域ではトナーが現像スリーブ41上に戻り、明部電位VL領域では電位に応じた量のトナーが感光ドラム3aに付着する。
転写ローラ5aは、感光ドラム3aに向かって付勢されて記録材搬送ベルト21に圧接し、記録材搬送ベルト21に担持された記録材Pと感光ドラム3aとの間に画像形成部部Paの転写部Taを形成する。転写部Taは、感光ドラム3aに担持されたトナー像に重ねて記録材Pを挟持搬送する。
転写ローラ5aは、回転軸を兼ねた芯金の周囲に弾性層を形成してある。弾性層は、過塩素酸ナトリウム等のイオン導電性物質を混入したゴム、ウレタンなどの高分子エラストマー材料や高分子フォーム材料などの弾性材料により形成され、体積抵抗値は、1×106Ω・cm(23度C/50%RH環境下)である。
電源Daは、転写ローラ5aに正極性の直流電圧を印加して、負極性に帯電して感光ドラム3aに担持されたトナー像を記録材搬送ベルト21に担持された記録材Pへ転写する。
クリーニング装置4aは、転写部Taを通過して感光ドラム3aの表面に残留した転写残トナーを清掃する。
<現像剤補給容器>
次に、現像装置1aにおけるトナー補給構成とトナー残量検知とについて説明する。
現像剤補給容器の一例であるトナーカートリッジ11aは、サブホッパー61を介して、現像装置1aに補給用現像剤の一例であるトナーTを供給する。この構成は、サブホッパー61内に常に所定体積のトナーが充填されているので、トナー自重による押圧が安定し、補給スクリュー62による現像装置1aへのトナー補給量が安定し易い。
トナーカートリッジ11aの内部には、厚さ300μmのPET樹脂で形成された攪拌翼64が配設される。そして、攪拌翼64が矢印A方向へ回転することによって、トナーカートリッジ60内のトナーTが攪拌されて、トナーTの沈降やブロッキングを防止しながら、開口部65から重力方向下方のサブホッパー61へトナーを搬送する。
サブホッパー61の内部には、厚さ300μmのPETで形成された攪拌翼63が配設される。そして、攪拌翼63が矢印B方向へ回転することによって、トナーTを攪拌し、補給スクリュー62へトナーを搬送している。
補給スクリュー62は、画像情報や現像装置1a内の二成分現像剤のT/D比(トナー/現像剤重量比)情報に応じて回転/停止を制御され、現像装置1a内の現像剤のT/D比を一定範囲に誘導する。
補給スクリュー62へ搬送されたトナーTは、補給スクリュー62の回転に伴って、開口部44を通じて現像装置1a内の攪拌スクリュー43に落下する。
補給スクリュー62の上方には、サブホッパー61の内壁に接してトナー残量検知センサ66が配設されている。トナー残量検知センサ66は、ピエゾ素子と発信回路と検出回路からなり、トナーの残量に対応して変化する固有振動数を電圧の変化として出力する。トナー残量検知センサ66の出力に基づいてトナーカートリッジ11aのトナー残量が判別され、空になると、画像形成装置(100:図1)の表示部に、現像剤補給容器11aの交換が警報表示される。
トナー残量検知センサ66は、ピエゾセンサに限らず、光源と受光素子からなり透過光や反射光を検知してトナー有無を判断する光学式センサに置き換えてもよい。補給スクリュー62の回転数を検知して使用トナー量を予測して、トナーカートリッジ11aのトナー残量を判別しても構わない。
図3に示すように、トナーは、攪拌スクリュー(攪拌搬送部材)43によって搬送経路46を搬送されて、矢印で示すように搬送経路45へ受け渡され、攪拌スクリュー(攪拌手段)42によって搬送経路45を搬送される。
トナーは、搬送経路45、46を搬送されて循環する中で、現像装置1a内に充填された二成分現像剤とともに攪拌スクリュー42、43によって攪拌されることにより、所定の帯電量に帯電される。
搬送経路45を搬送される二成分現像剤の一部が現像スリーブ41に担持されて現像装置1aの外に運び出されて感光ドラム(1a:図1)に供給される。
攪拌スクリュー42、43と現像スリーブ41とはすべてギア48により連結し、画像形成部(Pa:図1)ごとの1つの現像モータMaにより駆動される。これは、現像装置1aが簡素化され、画像形成装置100を小型化するのに有効である。
現像装置1aは、現像スリーブ41の径がΦ16mm、現像スリーブ41の周速度が217mm/secに設定されている。
現像スリーブ41と近接する攪拌スクリュー42の外径がΦ14mm、スクリューピッチが15mm、スクリュー42の回転数は327rpmである。
現像装置1aの開口部44側の攪拌スクリュー43の外径がΦ14mm、スクリューピッチが20mm、スクリュー43の回転数は392rpmである。
攪拌スクリュー43による現像剤搬送スピードは30mm/secであり、開口部44から攪拌スクリュー43から攪拌スクリュー42へ現像剤を受け渡す開口部までの距離は210mmである。
開口部44の上流側に透磁率センサ47が配置される。透磁率センサ47は、二成分現像剤のT/D比(トナー/現像剤重量比)に応じて出力信号を変化させる。透磁率センサ47の出力を時間平均した情報を用いて補給スクリュー(62:図2)が制御される。
<制御手段>
図4は画像形成装置の制御系のブロック図、図5は無線ICタグの情報読み取りのフローチャート、図6は現像装置の起動制御のフローチャート、図7はリカバリ制御のタイムチャートである。
図4に示すように、制御部51は、通信部50を通じて読み取ったトナーカートリッジ11aの製造年月日をトナーの製造年月日と推定する。
制御部51は、時間管理部52に格納されている現在の年月日からトナーカートリッジ11aの製造年月日を差し引いた日数をトナーの製造日からの経過日数と推定する。
制御部51は、推定した経過日数が多いほど、トナーの帯電性能が低下しているものと推定する(図8参照)。
制御部51は、推定した経過日数が多いほど、図2に示すように、現像装置1aを立ち上げるリカバリ制御における攪拌スクリュー42、43による現像剤の攪拌時間を割り増しする。攪拌時間が長くなるほど、現像装置内の現像剤の攪拌量が増え、トナーの帯電量も増加することになる。現像剤の攪拌は、現像スリーブ41の回転や、攪拌スクリュー42、43等の回転によって行われる。
攪拌時間を割り増しすることにより、トナーの摩擦回数当たりの帯電量の低下を摩擦回数で補って、製造時期の古いトナーを製造間もないトナー並みに取り扱えるようにする。これにより、カブリと呼ばれる画像不良を引き起す反対極性に帯電したトナーが少なくなり、現像スリーブ41の回転に伴って飛び散る帯電量の不足したトナーも少なくなる。
図4に示すように、画像形成装置100は、画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdに対して、それぞれトナーカートリッジ11a、11b、11c、11dが着脱可能に取り付けられている。トナーカートリッジ11a、11b、11c、11dの背面側外壁面に、それぞれ記憶手段の一例である無線ICタグ30a、30b、30c、30dが貼付されている。
無線ICタグ30a、30b、30c、30dに対応させて画像形成装置100側に配置された不図示のアンテナを通じて、読み取り手段の一例である通信部50は、無線ICタグ30a、30b、30c、30dの読み取りと書き込みとを行う。
無線ICタグ30a、30b、30c、30dには、トナーカートリッジ11a、11b、11c、11d及びトナーの製造日、製造工場等の補給用現像剤の製造日からの経過時間に関連する情報が記録されている。
この記憶手段には、トナーの製造年月日、またはトナーが充填された現像剤補給容器(トナーカートリッジ)の製造年月日に関する情報が格納されている。このような情報は、補給用現像剤の製造日から実際に使用するまでの日時までの、経過時間に関連する情報となる。通常、製造段階においては、トナーを製造してから容器に充填するまでの工程は管理されている。よって、トナーカートリッジの製造日に関する情報についても、トナーの製造日からの経過時間に関連する情報となる。
通信部50は、トナーカートリッジ11a、11b、11c、11dの使用開始後、無線ICタグ30a、30b、30c、30dに記録された各色トナーの推定供給量、各色トナーの推定残量を随時更新して記録する。
制御部51は、演算機能を備えたハードウェアとその演算動作を規定するソフトウェアを備え、画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdを制御して、トナー像の形成/転写を実行させる。
制御部51は、現像モータMa、Mb、Mc、Mdを制御して現像装置1a、1b、1c、1dの立ち上げを行うとともに、通信部50、時間管理部52及び記憶部53からの情報を処理する。
時間管理部52は、カレンダー機能を備え、現在の年月日や時刻を出力する。
記憶部53は、半導体メモリやハードディスク等によって構成され、各種データやプログラムを記憶する。
図4を参照して図5に示すように、トナーカートリッジ11aに貼付されている無線ICタグ30aからトナーの製造年月日等が読み取られる。図5はトナーカートリッジ11a、11b、11c、11d及び無線ICタグ30a、30b、30c、30dを利用する過程を示したフローチャートである。
トナーカートリッジ11aが製造された段階で、無線ICタグ30aには、製造年月日やその他製造ロットに関する情報が記憶される(S11)。その後、トナーカートリッジ11aは、密封梱包等がなされて、製品として出荷される(S12)。
画像形成装置100のユーザ、または画像形成装置100の整備管理者は、新たなトナーカートリッジ11aを使用する際に、トナーカートリッジ11aの梱包を開封して画像形成部Paの現像装置1aに装着する(S13)。
この際、画像形成装置100の本体電源がONの場合(S14のYES)、トナーカートリッジ11aの交換用ドアが閉じられたことをトリガとして(S16)、通信部50が無線ICタグ30aからトナーの製造年月日を読み取る(S17)。交換用ドアは、トナーカートリッジ11aを交換する際に必ず開閉動作が行われる。
本体電源がOFFの時(S14のNO)、本体電源ON後の立上げをトリガとして(S15)、通信部50が無線ICタグ30aからトナーの製造年月日を読み取る(S17)。本体電源がONされた時は、その前に新しいトナーカートリッジ30aが装着されたか否かに関わらず、通信部50が無線ICタグ30aからトナーの製造年月日を読み取る(S17)。
<現像装置における攪拌時間の設定>
図4に示すように、制御部51は、電源ON時に、トナーカートリッジ11a、11b、11c、11dの古さに応じたリカバリ制御を現像装置1a、1b、1c、1dに行わせる。
制御部51は、トナーカートリッジ11a、11b、11c、11dのそれぞれの経過日数に応じて、現像装置1a、1b、1c、1dごとに異なる現像モータMa、Mb、Mc、Mdの回転時間を設定する。
これにより、リカバリ制御を終えて画像形成を開始する際には、現像装置1a、1b、1c、1dで、それぞれの現像スリーブ41に担持されるトナーの帯電量の差が小さくなっている。例えば、トナーカートリッジ11aだけが極端に古い場合でも、現像装置1aの攪拌時間だけを割り増しすることによって、画像形成部Paにおけるカブリ画像やトナー飛散量は、現像装置11b、11c、11d並みに抑制される。
図4を参照して図6に示すように、電源をONにすると(S21)、定着装置(9:図1)の温度を検知する(S22)。
定着装置(9:図1)の温度が100度C未満の場合(S23のYES)、トナーカートリッジ11aの製造日からの経過日数に応じて空転時間t1を設定して(S24)、リカバリ制御を行う(S25)。
画像形成時における定着装置(9:図1)の温調温度は180度Cであるので、100度C未満の場合(S23のYES)、数時間以上放置されてトナーの帯電量が低下していると推定されるので、リカバリ制御を行う(S25)。
しかし、100度C以上の場合(S23のNO)は、前回の電源OFFからあまり時間が経過してなくて、トナーの帯電量も低下していないと推定されるので、リカバリ制御を行わない。現像剤の不必要な攪拌は、現像剤の劣化を進行させたり、トナーの帯電量を高め過ぎて画像濃度が低下する等の新たな問題を引き起したりするからである。
なお、図6の制御では、定着装置(9:図1)の温度を検知して、画像形成の停止時間を推定したが、時間管理部52の出力に基づいて電源OFF状態の継続時間を直接求めてリカバリ制御の要否判断を行ってもよい。
図7に示すように、リカバリ制御は、最初に現像モータMaのみを空転時間t1だけ駆動する。そして、続いて図2に示す感光ドラム3a及び記録材搬送ベルト21を起動して現像モータMaとともに後空転時間t2だけ駆動して、空転時間t1を通じて感光ドラム(3a:図2)に形成された静電像を解消する。
後空転時間t2では、図2に示す帯電装置2aへ通常の帯電と同じ電圧を印加し、現像装置1aの現像スリーブ41へも通常の現像と同じ電圧を印加した状態で、感光ドラム3aの回転と現像モータMaの駆動とを行う。
現像手段(1a)は、円筒面に現像剤を担持して回転して像担持体(3a)に現像剤を供給する現像剤担持体(41)を有する。
制御手段(51)は、像担持体(3a)を停止させた状態で、現像剤担持体(41)を回転させながら、攪拌時間(t1)に渡って現像剤を攪拌する。
制御手段(51)は、攪拌時間(t1)に続いて、像担持体(3a)を複数回転(t2)に渡って回転しながらトナーの帯電極性(−)と同極性の一様な電位(−)に帯電させる。
制御手段(51)は、複数回転(t2)を通じて、現像剤担持体(41)の電位の直流成分を、像担持体(3a)の帯電電位よりも絶対値が低い電位に保つ。
<補給用現像剤の経時変化>
図8はトナーの製造後の経過日数に応じた帯電性能の変化の説明図、図9は攪拌停止後の放置時間に応じた帯電性能の変化の説明図である。
図2に示すように、現像装置1aには、現像剤に占める非磁性トナー(トナー)が重量比T/D=7%となるように、磁性キャリアとトナーとが所定の混合比で混合された二成分現像剤が充填されている。現像装置1aには、画像比率5%原稿の画像出力を50000枚行った後の現像剤が充填されている。
磁性キャリアは、240kA/mの印加磁場に対する飽和磁化が24Am2/kg、3000V/cmの電界強度における比抵抗が1×107〜1×108Ω・cm、重量平均粒径50μmのフェライト磁性キャリアを用いた。粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置HEROS(日本電子製)を用いて、0.5〜350μmの範囲を32対数分割して測定し、重量50%メジアン径をもって定義した。
磁性キャリアの製造法は、特に制限されず、バインダー樹脂と磁性金属酸化物および非磁性金属酸化物とを出発原料として、重合法により製造した樹脂磁性キャリアでも構わない。
トナーは、着色樹脂粒子に疎水性コロイダルシリカを外添した重量平均粒径7.2μmのネガ帯電性のポリエステル系樹脂トナーを用いた。トナーは、スチレンアクリル系樹脂トナーを使用しても構わない。
図8に示すように、製造日からの経過日数が増加すると、トナーの帯電性能が低下して、製造日からの経過日数が少ない現像剤と同じ時間だけ攪拌したのでは、必要な帯電量を確保できなくなる。
図8は、製造後の経過日数がそれぞれ異なる同一仕様のトナーについて、現像装置1a内で、環境及び帯電条件(磁性キャリア、外添剤、攪拌時間等)を揃えて帯電量を測定した結果である。
製造後の経過日数がほぼ0日のトナーに対して、経過日数が3000日を過ぎたトナーでは、帯電量が約半分に低下してしまう。具体的には、製造直後のトナーで測定した帯電量が約−25μC/gであったのに対して、経過日数が3000日を過ぎたトナーでは約−10μC/gとなっていた。
製造後の経過日数とともにトナーの帯電性能が低下する、言い換えれば、磁性キャリアとの摩擦によって帯電しにくくなる具体的なメカニズムはよく分かっていない。
しかし、考えられる原因としては、外添剤やトナー自身の酸化によって帯電性能が劣化することや、トナー内部のオイル成分がトナー表面に析出して、外添剤の表面を被覆して摩擦帯電を妨げることが挙げられる。また、トナーに付着していた外添剤が剥離して、現像装置1a内でトナー側へ外添剤を保持した状態での磁性キャリアへの摩擦機会が減ってしまうことも挙げられる。
このような製造後の経過日数が多いトナー現像装置1aに補給されると、トナーをキャリアで十分に摩擦帯電できなくなって、帯電量の低いトナーが増加する。画像形成が開始された直後に、感光ドラム3aの白画像部に帯電量の低いトナーや反対極性に帯電したトナーが大量に付着して、白地部カブリと呼ばれる画像不良を引き起す。
図2に示すように、転写部Taで転写されずにクリーニング装置4aで掻き取られるトナーが増えて廃トナーが増加する。現像スリーブ41の回転で飛散するトナーが増えてトナー飛散が悪化する。
従って、リカバリ制御では、製造後の経過日数に応じて現像装置(1a:図2)の立ち上げ時における現像剤の攪拌時間を設定している。具体的には、製造後20日間の経過日数の新しいトナーに対して30秒の攪拌時間(t1:図7)を設定し、製造後3000日の古いトナーに対して120秒の攪拌時間を設定している。
ところで、このような月単位、年単位の放置時間ばかりでなく、時間単位、日単位の放置時間によってもトナーの帯電性能は変化している。
図9は、画像形成装置100を停止した後、放置時間を変化させて現像装置1aを30秒の攪拌時間(t1:図7)で立ち上げた場合の現像装置1a内のトナーの帯電量分布を示している。
帯電量分布の測定は、ホソカワミクロン(株)のE−spartアナライザー(登録商標)を用い、現像装置1aから取り出したトナーを窒素ガスで吹き飛ばして測定装置の測定部(測定セル)内にサンプリング孔から導入することで行った。
図中a〜cの測定は、製造後20日間の経過日数のトナーを用いて行い、トナー粒子が3000個カウントされるまで行った。図中dの測定は製造後3000日の経過日数のトナーを用いて同様に行った。
図9に示すように、画像形成直後のaに対して、16時間放置後のb、60時間放置後のcの順番に、現像装置1aの攪拌停止時間(放置時間)が増えるにつれて、トナーの帯電量は低下する。現像スリーブ41が静電気的に拘束できない帯電量が少ないトナーや帯電極性が反転したトナーが増える結果、現像スリーブ41から飛散するトナーが増えてしまう。
そして、製造後3000日の経過日数を経た経時劣化トナーの場合、放置時間が同じでも帯電量の低下が大きくなり、cと等しい60時間の放置後、dのような帯電量分布となっている。帯電量が少ないトナーや帯電極性が反転したトナーが著しく増える結果、現像スリーブ41から飛散するトナーが著しく増えてしまう。
また、これは気温23度C、相対湿度50%での測定データであるが、高温多湿になると、放置時間に応じた帯電量の変化はさらに大きくなる。
従って、画像形成直後と見なせない定着装置9の温度が100度以下の場合には、リカバリ制御を行って、画像形成開始直後でも現像装置1a内のトナーの帯電量分布を回復させている。
<実施例1>
図10は新しいトナーにおける攪拌時間とトナーの帯電量分布との関係の説明図である。
図10は、図7に示す攪拌時間(t1)を4段階に変化させてリカバリ制御後の現像装置におけるトナーの帯電量分布を測定した結果である。トナーの帯電量分布の測定方法は、図9の実験と同様である。
図2に示すように、製造後20日の経過日数を経た新しいトナーを用いて、60時間の停止を挟んで、現像モータMaを所定時間t1駆動して攪拌スクリュー42、43と現像スリーブ41とによる現像剤の攪拌を実行した。
図10に示すように、製造後20日の経過日数を経た新しいトナーの場合、攪拌時間が10秒のa、20秒のb、30秒のc、40秒のdの順に帯電量分布は負極性側に移動し、ばらつきも低下する。そして、攪拌時間が30秒のcと40秒のdとでは、帯電量分布にほとんど差が無い。
図10に示すように、反対極性に帯電したトナーが多い場合は、帯電量が不足したトナーも多くなる。そして、上述したように、反対極性に帯電したトナーは、白色画像部に付着してカブリ画像を発生させ、帯電量が不足したトナーは、静電気的な拘束力が弱いのでトナー飛散を発生させる。
そこで、カブリ画像及びトナー飛散のパラメータとして、上述の方法で測定したトナー粒子3000個における反対極性に帯電したポジトナーの個数を評価した。平均トナー帯電量とポジトナー個数との測定結果を表1に示す。
図1に示す画像形成装置100の場合、ポジトナー個数が20/3000個以上の場合、カブリが悪化することが確認されている。
従って、表1に示すように、製造後20日の経過日数を経た新しいトナーを用いる場合、図7に示すリカバリ制御の空転時間t1として30秒を確保すればよい。
図2に示すように、現像モータMaを30秒間駆動すれば、ポジトナーや帯電量の不足したトナーが解消して、カブリ画像やトナー飛散を起こさないで済むことが分かった。
ここで、空回転時間t1を30秒より長くしても、カブリ画像やトナー飛散を防止できるが、必要以上に空回転時間t1を長くすると、現像剤の劣化が促進される。
このため、カブリ画像や飛散を防止できる最短の時間を設定する必要があり、新品トナーを投入した場合には空転時間t1に30秒を設定する。
<実施例2>
図3に示すように、現像装置1aは、攪拌スクリュー42と現像スリーブ41を連結しているギア48を取り外して、攪拌スクリュー42、43のみを駆動させる構成とした。そして、実施例1と条件を揃えて、リカバリ制御の空転時間t1を10秒、30秒、60秒、90秒間とする実験を行った。
リカバリ制御の直後の攪拌スクリュー42の周囲から現像剤を採取して、平均トナー帯電量とポジトナー個数とを測定した。測定結果を表2に示す。
表2に示すように、同じ空転時間t1に対する平均トナー帯電量及びポジトナー個数は、表1よりも悪化している。
実施例1、2の比較から、現像スリーブ41の駆動を行わず、攪拌スクリュー42、43のみの駆動では、現像スリーブ41を駆動したときと同等の効果を得るには、約3倍の空転時間t1を要することが分った。現像スリーブ41の駆動も共に行うことによって、トナーに摩擦帯電による帯電量を付与する効果が高まり、リカバリ制御に伴う画像形成装置100のダウンタイムを減らして、現像剤の攪拌劣化も抑制できる。
<実施例3>
図2を参照して図7に示すように、リカバリ制御は、攪拌スクリュー42、43及び現像スリーブ41によって現像剤を空転時間t1だけ攪拌させた後に、現像スリーブ41に対向する感光ドラム3aを後空転時間t2だけ回転させる。
このとき、露光されない感光ドラム3aの暗部電位VDと現像スリーブ41に印加される直流電圧Vdevとの間にはカブリ取り電位(Vback)が確保されている。例えば、マイナス極性に帯電するネガトナーを使用する場合、直流電圧(Vdev)を白画像部の暗部電位(VD)よりプラス電位にすれば、ネガトナーがカブリトナーとして感光ドラム3aの白画像部に付着しない。
リカバリ制御における暗部電位(VD)及び直流電圧(Vdev)は、制御部51によって、画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdごとに設定される。
カブリ取り電位(Vback)が小さい場合、現像スリーブ41へトナーを引き付ける力が弱くなって、感光ドラム3aの白画像部にカブリトナーが付着し易くなる。
カブリ取り電位(Vback)が大きい場合、トナーをマイナス極性に帯電させることでプラス極性に帯電した磁性キャリアに作用するクーロン力が大きくなって、磁性キャリアが感光ドラム3aの白画像部に付着し易くなる。
カブリ取り電位は、現像スリーブ41が感光ドラム3aに対向する部分の磁束密度やトナー及びキャリアの帯電特性に基づいて適正な値に設定されるが、画像形成装置100においては150Vが適正であった。
リカバリ制御における後空転時間t2は、以下のように決定した。
感光ドラム3aの駆動を停止した状態で、現像スリーブ41の駆動を行うと、現像スリーブ41と対向した感光ドラム3aの部分のみ、現像スリーブ41に担持された現像剤と接触して摩擦帯電による電位が残ってしまう。このため、その後にハーフトーン画像など、均一な潜像電位の画像を出力すると、摩擦帯電した部分だけ画像濃度が異なるドラムメモリーといった画像不良が発生する。
実施例3では、帯電装置2aが直流電圧と交流電圧とを重畳した通常の帯電バイアス電圧を印加した状態で感光ドラム3aを回転させ、感光ドラム3aの表面電位が均一になる回転回数を求めた。そして、感光ドラム3aを10周以上回転させると、感光ドラム3aの表面電位が均一になって、現像スリーブ41に対向する部分のドラム電位が解消することが分かった。
帯電バイアスを印加させると、交流電圧が感光ドラム3aの表面電位を集束させようとするため、摩擦帯電による表面電位を除電するのに効果的である。実施例3における感光ドラム3aの外径はΦ30mm、感光ドラム3aの周速度は130mm/secであるので、10回転にして7.3秒以上を後空転時間t2に確保すればよい。
実施例1、2、3の実験結果に基づいて、製造後の経過日数の少ない新しいトナーに対しては、次のようにリカバリ制御を定めた。
最初に現像モータMaのみの駆動を30秒間行って現像スリーブ41も回転させ、続いてカブリ取り電位を印加しながら感光ドラム3aと現像モータMaの駆動を10秒間行う。リカバリ制御が終了すると、画像形成装置100は、画像出力可能なスタンバイ状態になる。
画像形成装置100は、従来、製造後20日の新しいトナーを用いた停止状態で16時間放置した朝一番の画像出力で、リカバリ制御無し時には全面白地画像を出力した時のカブリ画像の濃度が1.6%であった。
これに対し、このようなリカバリ制御を行ったところ、カブリ画像の濃度が0.7%に良化した。カブリ画像の濃度は画像形成前の白紙の反射率と画像形成された全面白地画像の反射率の差分である。反射率は(有)東京電色製のDENSITOMETER TC−6MC−Dを用いて測定した。
<実施例4>
図11は古いトナーにおける攪拌時間とトナーの帯電量分布との関係の説明図である。
図11は、現像装置1aの定条件を実施例1と揃えて、製造後3000日の経過日数を経た古いトナーを用いて、実施例1と同様にトナーの帯電量分布を測定した結果である。
図11に示すように、製造後3000日の経過日数を経た古いトナーの場合、攪拌時間が新しいトナーに適用される空転時間t1の30秒では、帯電量が決定的に不足している。90〜120秒の攪拌時間によって、ようやく新しいトナーを30秒攪拌しただけの帯電量分布に近くなる。
攪拌時間をb:60秒、c:90秒、d:120秒とした場合の平均トナー帯電量と、トナー粒子3000個における反対極性に帯電したポジトナーの個数との測定結果を表3に示す。
表3に示すように、現像モータ(Ma:図2)を90秒以上駆動すれば、製造後3000日の古いトナーであっても、製造後20日の新しいトナーを30秒攪拌したレベルまでポジトナーを抑制して、カブリ画像やトナー飛散を阻止できることが分かった。
実施例4の結果に基づいて、製造後3000日の経過日数を経た古いトナーの場合には、トナーカートリッジ(11a:図2)交換後のリカバリ制御における空転時間t1を90秒とした。最初に現像モータMaのみの駆動が90秒間行われ、続いてカブリ取り電位を印加しながら、感光ドラム3aと現像モータMaの駆動が10秒間行われて、画像出力可能なスタンバイ状態が来る。
なお、図2に示すように、製造後20日のトナーカートリッジ11aが製造後3000日のトナーカートリッジ11aに交換された場合、現像装置1aに残っているトナーは製造後20日の新しいトナーである。
従って、交換後の最初のリカバリ制御では、空転時間t1を30秒としても十分な帯電量を確保できる。しかし、不必要な空回転による現像剤劣化は、トナーカートリッジ11a交換直後の一回における「90秒−30秒=60秒」のみなので、制御上、空転時間t1を90秒とした。
画像形成装置100は、従来、製造後3000日の古いトナーを用いた停止状態で16時間放置した朝一番の画像出力で、リカバリ制御無し時には全面白地画像を出力した時のカブリ画像の濃度が2.6%であった。
これに対し、このようなリカバリ制御を行ったところ、カブリ画像の濃度が0.7%に良化した。画像形成装置100内のトナー飛散が少ない状態に保たれ、廃トナーの増加も防止できた。
<実施例5>
図12はトナーの経時係数の説明図、図13はトナーの製造後の経過日数とリカバリ制御に要する空転時間との関係の説明図である。
実施例5では、製造後の経過日数が20日から3000日までの間のトナーカートリッジ11aにおける適切な空転時間t1を設定している。
図4を参照して図12に示すように、制御部51は、トナーカートリッジ11aに取り付けられた無線ICタグ30aからトナーカートリッジ11aの製造年月日を読み取って、現在の日時との差分からトナーの製造後の経過日数を算出する。
制御部51は、トナーの製造後の経過時間が規定時間(500日)を越えて長くなると、現像剤の攪拌量が増すように現像装置1aを制御する。
制御部51は、記憶部53に準備されたテーブルを経過日数で参照して経過日数に対応する経時係数kを設定する。経時定数は、次式に示すように、新品トナーの場合はk=0、経過日数が進むにつれて最大k=1まで変化する。
k=0 (0≦t<500)
k=0.0004×(t−500) (500≦t<3000)
k=1 (t≧3000)
実施例5において、トナーの経過日数t日における空転時間t1は、次式にて算出される。
t1=t1(t=0)+k×α
t1(t=0):新品トナーを用いたときの空転時間
α:空転時間オフセット値
実施例5では、t1(t=0)=30秒、α=60秒とした。
これにより、トナーカートリッジ11aの製造後の経過日数に対して、空転時間t1は図13のように設定される。例えばt=1500日のときは空回時間t1が54秒となり、t=3000日以上のときは空転時間t1が90秒となる。
以上のようにリカバリ制御を行うことによって、製造日からの経過日数が数年に及ぶ古い経時劣化したトナーを用いた場合であっても、経時劣化に対応した適正な空転時間t1を設定できる。この結果、経時劣化したトナーでもかぶり画像やトナー飛散を抑制して画像不良や本体トナー汚染発生を軽減できる。
<第2実施形態>
図14は第2実施形態の画像形成装置の構成の説明図である。図14中、第1実施形態の構成と共通する構成には、図1の構成に付した参照番号から画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdの区別を表すa、b、d、dを除いた参照符号を付して重複する説明を省略する。
図1に示すように、第1実施形態の画像形成装置100は、記録材搬送ベルト21に沿ってイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像形成部部Pa、Pb、Pc、Pdを配置したタンデム型の画像形成装置である。
これに対して、第2実施形態の画像形成装置200は、図14に示すように、1つの像担持体上にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの現像手段を設け、複数色のトナー像を一括して転写する1ドラム型の画像形成装置である。
なお、単色のトナー像を記録材に直接転写する単色画像形成装置であってもよい。
<第3実施形態>
図15は第3実施形態の画像形成装置の構成の説明図である。図15中、第1実施形態の構成と共通する構成には、図1の構成に付した参照番号を付して重複する説明を省略する。
図1に示すように、第1実施形態の画像形成装置100は、記録材搬送ベルト21に沿ってイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像形成部部Pa、Pb、Pc、Pdを配置した直接転写方式の画像形成装置である。
これに対して、第3実施形態の画像形成装置300は、図15に示すように、中間転写ベルト21Cに沿ってイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像形成部部Pa、Pb、Pc、Pdを配置した中間転写方式の画像形成装置である。
なお、中間転写ベルト21Cは、中間転写ドラムであってもよい。