JP5159260B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、回転する現像剤担持体に現像剤を担持させて像担持体の静電像を現像する画像形成装置、詳しくは、古い現像剤を使用した際に現像剤担持体からの飛散トナーを抑制する制御に関する。
現像装置に対して着脱可能なトナーカートリッジ又はトナーボトルを新品交換して、画像形成装置にトナー補給を行うトナーカートリッジ方式の画像形成装置が実用化されている。また、像担持体、現像装置、クリーニング装置等を一体化したプロセスカートリッジを新品交換して、画像形成装置にトナー補給を行うプロセスカートリッジ方式の画像形成装置が実用化されている。
これらのトナー補充手段にデータ書き込み/読み出しが可能な記憶装置(例えば無線ICタグ)を取り付けて、読み出しデータに応じて画像形成条件を調整する画像形成装置が実用化されている。
ところで、画像形成装置は、回転する現像剤担持体に帯電したトナーを担持させて、像担持体の静電像をトナー像に現像しており、回転する現像剤担持体から大気中に飛散するトナーが画像不良や装置内のトナー汚れを引き起す可能性がある。
特許文献1には、中間転写体に沿って現像色の異なる複数の像担持体を配置したタンデム型中間転写方式の画像形成装置が示される。ここでは、現像装置の現像剤担持体に沿った細長い開口を通じて、ファンによる吸気を行って、回転する現像剤担持体から大気中へ飛散するトナーを吸引回収している。
特許文献2には、攪拌スクリューで攪拌して帯電させたトナーを回転する現像剤担持体に担持させる現像装置が示される。ここでは、現像装置へ補充される補充用トナーを収納して交換可能なトナー補充容器が現像装置に接続され、現像装置から吸引した空気をトナー補充容器へ排気循環させて、大気中へ飛散するトナーを減らしている。
特許文献3には、無線ICタグが付設されて、画像形成ごとにトナーの帯電性能に関する履歴情報を書き込まれるプロセスカートリッジが示される。画像形成装置が起動されると、無線ICタグから履歴情報が読み込まれて、画像形成装置の表示パネルにプロセスカートリッジの残り寿命と交換時期とが表示される。
特許文献4には、ロータリー現像装置を備えた1ドラム型のフルカラー画像形成装置が示され、現像装置に接続された古いトナーボトルを新しいトナーボトルに交換することによってトナーが補充される。ここでは、工場出荷時から実際に現像装置に充填されるまでの在庫期間が長いと、トナーの帯電性能が次第に低下することが示され、新しいトナーボトルを接続してその製造年月日を入力すると、在庫期間に応じたプロセス条件が現像装置に自動設定される。
特開2006−276151号公報 特開2006−284878号公報 特開2005−178058号公報 特開2006−251384号公報
製造後、未開封状態で何年も放置された古いトナーカートリッジやプロセスカートリッジを使用した場合、運転中の現像剤担持体からのトナー飛散が悪化することが判明した。
非磁性トナーと磁性キャリアを含む現像剤を、中にマグネットが配置された現像剤担持に担持させる際、磁性キャリアはマグネットの磁力により拘束され、非磁性トナーは自身の帯電電荷により磁性キャリアに静電的に付着する。
そして、発明者の知見によれば、長期保管されたトナーは帯電性能が大幅に低下している。このため、磁性キャリアに対するトナーの静電気的な引力が不足する結果、現像剤担持体の回転に伴う遠心力によってトナーの飛散する割合が増加する。
しかし、特許文献1、2に示されるような飛散防止対策を行うと、部品点数が増えて、現像装置の複雑化、大型化、運転に要する電力消費の増大を招いてしまう。
そして、装着される機会が極めて少ない古いトナーカートリッジに対して必要となる飛散対策をわざわざ設けて常時作動させることは、古いトナーカートリッジを廃棄処分する以上に不経済である。
本発明は、部品点数の増加や構造の複雑化を招くことなく、製造日から長年月を経たトナーカートリッジ等を使用した際のトナー飛散を抑制できる画像形成装置を提供することを目的としている。
本発明の画像形成装置は、像担持体と、前記像担持体に静電像を形成する静電像形成手段と、トナーとキャリアを含む現像剤を攪拌手段により攪拌して帯電させ、前記像担持体に対向配置した現像剤担持体に帯電した現像剤を担持させて前記静電像の現像を行う現像手段と、を備え、着脱交換が可能な現像剤補給容器から前記現像手段へ補給用現像剤が補給されるものである。そして、前記現像剤担持体を駆動して、可変に設定された回転速度にて回転させる現像駆動手段と、前記現像剤担持体の回転速度とは独立して、前記攪拌手段を所定の速度で作動させる攪拌駆動手段と、前記現像剤補給容器に付設された記憶手段から前記補給用現像剤の製造日からの経過日数に関連する情報を読み取る読み取り手段と、前記経過日数が多いほど前記回転速度が低くなるように、読み取った前記情報に基づいて前記現像駆動手段を制御する制御手段とを備える。
そこで、現像剤が長期間放置されたことによって帯電能力が低下しても、現像剤担持体の回転速度を低下させて遠心力を弱めることで、現像剤の必要な供給量を確保しつつ、現像剤担持体に対する拘束力が弱い現像剤を現像剤担持体に引き止めて飛散を抑制する。
従って、新たな機構や装置を追加して部品点数の増加や構造の複雑化を招くことなく、製造日から長年月を経たトナーカートリッジ等を使用した際のトナー飛散を抑制できる。
以下、本発明のいくつかの実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。本発明は、トナー補給手段から取り出されるトナーが古いと、新しい場合よりも現像剤担持体の回転数が低くなる限りにおいて、各実施形態の構成の一部または全部を、その代替的な構成で置き換えた別の実施形態でも実施できる。
従って、記録材搬送ベルトを用いる画像形成装置に限らず、中間転写ベルトに担持されたトナー像を二次転写部で記録材へ転写する中間転写型の画像形成装置でも実施できる。中間転写ベルトや記録材搬送ベルトに沿って複数の感光ドラムを配置したタンデム型の画像形成装置のみならず、1個の感光ドラムを配置した1ドラム型の画像形成装置でも実施できる。
本実施形態では、トナー像の形成/転写に係る主要部のみを説明するが、本発明は、必要な機器、装備、筐体構造を加えて、プリンタ、各種印刷機、複写機、FAX、複合機等、種々の用途で実施できる。
なお、特許文献1〜4に示される画像形成装置、無線ICタグに関する一般的な事項については、図示を省略して重複する説明を省略する。説明中、特許請求の範囲で用いた構成名に括弧を付して示した参照記号は、発明の理解を助けるための例示であって、実施形態中の該当する部材等に構成を限定する趣旨のものではない。
<第1実施形態>
図1は第1実施形態の画像形成装置の構成の説明図、図2は画像形成部の構成の説明図、図3は現像装置を上方から見た断面図である。
図1に示すように、第1実施形態の画像形成装置100は、記録材搬送ベルト21の直線区間に、4つの画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdを配列したタンデム型直接転写方式の画像形成装置である。
画像形成部Paでは、感光ドラム3aにイエロートナー像が形成されて、記録材搬送ベルト21に担持された記録材Pに転写される。画像形成部Pbでは、感光ドラム3bにマゼンタトナー像が形成されて、記録材Pのイエロートナー像に重ねて転写される。画像形成部Pc、Pdでは、それぞれ感光ドラム3c、3dにシアントナー像、ブラックトナー像が形成されて、同様に記録材Pに順次重ねて転写される。
記録材搬送ベルト21上で四色のトナー像を順次重ねて転写された記録材Pは、記録材搬送ベルト21から分離して定着装置9へ給送されて、表面にトナー像を定着された後に排出トレイ20へ積載される。
分離装置11は、給紙カセット10から引き出された記録材Pを1枚ずつに分離して、レジストローラ13へ向かって送り出す。レジストローラ13は、停止状態で記録材Pを受け入れて待機させ、感光ドラム3aに担持されたトナー像にタイミングを合わせて記録材Pを送り出して記録材搬送ベルト21に受け渡す。
記録材Pは、最初の画像形成部Paにおけるイエロートナー像の転写に伴って帯電されて記録材搬送ベルト21に静電吸着する。そして、画像形成部Pdにおけるブラックトナー像の転写後、記録材Pは、分離帯電器23によって除電されて静電吸着力を減衰させることによって記録材搬送ベルト21から曲率分離される。
記録材搬送ベルト21は、従動ローラ15、駆動ローラ14、テンションローラ16、及び転写ローラ5a、5b、5c、5dに掛け渡して支持され、駆動ローラ14に駆動されて矢印R2方向に回転する。記録材搬送ベルト21は、エンドレス形状にしたものか、あるいは継ぎ目を有しない(シームレス)ベルトが用いられている。
ベルトクリーニング装置22は、記録材搬送ベルト21にウレタンゴムブレードの先端を摺擦させて、記録材搬送ベルト21に付着したかぶりトナーや飛散トナー等を清掃する。
<画像形成手段>
画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdは、付設された現像装置1a、1b、1c、1dで用いるトナーの色がイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックと異なる以外はほぼ同一に構成される。以下では、専ら画像形成部Paについて説明し、他の画像形成部Pb、Pc、Pdについては、説明中の符号末尾のaを、b、c、dに読み替えて説明されるものとする。
図2に示すように、画像形成部Paは、感光ドラム3aの周囲に、帯電装置2a、露光装置6a、現像装置1a、光学センサ7a、転写ローラ5a、クリーニング装置4aを配置する。
感光ドラム3aは、外径30mmのアルミニウム製シリンダの外周面に、帯電特性が負極性の有機光導電体(OPC)を塗布して構成され、中心支軸を中心に130mm/secのプロセススピードで矢印R1方向に回転する。
帯電装置2aは、感光ドラム3aに帯電ローラを圧接して従動回転させる。電源D3は、帯電ローラに直流電圧と交流電圧とを重畳した電圧を印加して、感光ドラム3aの表面を一様な負極性の暗部電位VDに帯電する。直流電圧は、感光ドラム3aが新品時にはほぼ500Vであるが、温度湿度条件、感光ドラム3aの消耗状態、所定枚数の画像形成毎に実施する画像濃度制御の結果によって調整される。交流電圧は、1900μAに定電流制御された交流電圧が印加されている。
静電像形成手段の一例である露光装置6aは、イエロー分解色画像を展開した走査線画像データをON−OFF変調したレーザービームを回転ミラーで走査して、帯電した感光ドラム3aの表面に画像の静電像を書き込む。露光された部分の電位は、明部電位VL(−200〜−500V)となる。
現像手段の一例である現像装置1aは、露光装置6aが感光ドラム3aに書き込んだ画像の静電像をイエロートナーで現像して、感光ドラム3aにイエロートナー像を形成する。
現像装置1aは、現像剤供給スクリュー42及び現像剤攪拌スクリュー43によって二成分現像剤を攪拌して帯電させる。帯電した二成分現像剤は、マグネット40の周囲で回転する現像剤担持体41に穂立ち状態で担持搬送されて、感光ドラム3aを摺擦する。
電源D4は、負極性の直流電圧Vdev(−350V)に、周波数8.0kHz、ピーク間電圧Vpp=1.8kVの矩形波の交流電圧を重畳した電圧を現像剤担持体41に印加する。これにより、直流電圧Vdevによって現像剤担持体41よりも相対的に正極性となった感光ドラム3aの静電像へ負極性に帯電したトナーが移動して、感光ドラム3aの静電像が反転現像される。
光学センサ7aは、感光ドラム3aに形成された制御用トナー像に赤外光を照射して反射光を検知する濃度検知手段であって、制御用トナー像(カラーパッチ)の濃度に応じた信号を出力する。
転写ローラ5aは、感光ドラム3aに向かって付勢されて記録材搬送ベルト21に圧接し、記録材搬送ベルト21に担持された記録材Pと感光ドラム3aとの間に転写部Taを形成する。転写ローラ5aは、回転軸を兼ねた芯金の周囲に弾性層を形成してあり、転写部Taは、感光ドラム3aに担持されたトナー像に重ねて記録材Pを挟持搬送する。
電源Daは、転写ローラ5aに正極性の直流電圧を印加して、負極性に帯電して感光ドラム3aに担持されたトナー像を記録材搬送ベルト21に担持された記録材Pへ転写する。
クリーニング装置4aは、転写部Taを通過して感光ドラム3aの表面に残留した転写残トナーを清掃する。
<現像手段>
図3に示すように、現像装置1aには、イエローの非磁性トナーと磁性キャリアとが所定の混合比で混合された二成分現像剤が所定量(第1実施形態では190g)充填されている。
現像剤供給スクリュー42が貫通して配置される現像剤供給室45と、現像剤攪拌スクリュー43が貫通して配置される現像剤攪拌室46とは、両端部が連通して二成分現像剤の循環経路を構成する。
現像剤供給スクリュー42は、回転して、二成分現像剤を現像剤担持体41に供給する一方、現像剤担持体41から引き剥がされた二成分現像剤を再び現像剤攪拌室46に送り込んでいる。また、現像剤攪拌スクリュー43は、回転して、二成分現像剤を現像剤供給室45に送り出す一方で、現像剤供給室45から再び送られてきた二成分現像剤に未使用トナーを攪拌混合している。
現像剤攪拌室46の一端側には、壁面を貫通して周辺が壁面に密着しているTD比検知センサ47が配置され、二成分現像剤の循環方向におけるTD比検知センサ47のすぐ下流に未使用トナーの補給開口44が配置される。
攪拌手段の一例である現像剤供給スクリュー42及び現像剤攪拌スクリュー43は、二成分現像剤を攪拌しつつ現像剤供給室45及び現像剤攪拌室46を循環させる過程で、補給開口44から供給された未使用トナーを二成分現像剤に攪拌混合する。そして、現像剤攪拌室46及び現像剤供給室45の中で非磁性トナーと磁性キャリアとが攪拌により摩擦して帯電することで、非磁性トナーは負極性に、磁性キャリアは逆の正極性に帯電される。
感光ドラム3aに対向配置されて矢印R4方向に回転する現像剤担持体41の内部には、磁極位置が固定されたマグネット40が配置され、マグネット40の磁界によって、現像剤担持体41の表面に現像剤供給室45の二成分現像剤が付着する。
現像剤供給スクリュー42に攪拌されつつ現像剤供給室45を搬送される二成分現像剤の一部が現像剤担持体41の円筒面に付着し、現像剤規制部材49によって層厚規制される。現像剤担持体41は、現像剤規制部材49によって単位面積当たり担持量を規制された二成分現像剤を担持して矢印R4方向(半時計方向)に回転し、感光ドラム3aとの対向面へ送り込む。
現像剤担持体41によって感光ドラム3aとの対向面へ搬送されたトナーは、感光ドラム3aの静電潜像電位と現像剤担持体41との電位差によって電気力を受け、現像剤担持体41から感光ドラム3aへ向かって飛翔する。現像剤担持体41に印加された交流電圧によってトナーは、現像剤担持体41と感光ドラム3aとの対向間隔を往復運動する。
負極性の電荷をもつトナーは、往復運動をしながら、現像剤担持体41にかかる直流電圧Vdevと静電像との電位差に従って移動する。これにより、暗部電位VD領域ではトナーが現像剤担持体41上に戻り、明部電位VL領域では電位に応じた量のトナーが感光ドラム3aに付着する。一方、白画像部等で現像が行われない静電像領域では、トナーは現像剤担持体41上に保持されたまま、再び現像剤供給室(45:図3)内へ回収される。
第1実施形態で現像剤担持体41に印加される初期の電圧は、交流電圧が約1800Vpp、直流電圧が約−350Vである。ただし、帯電装置2aの直流電圧と同様、温度湿度条件、感光ドラム3aの消耗状態、所定枚数の画像形成毎に実施する画像濃度制御の結果によって直流電圧は調整される。
図3に示すように、駆動手段(Ma、Mb、Mc、Md)は、現像剤担持体(41)を駆動して、可変に設定された回転速度にて回転させる。攪拌駆動手段(M1)は、現像剤担持体(41)の回転速度とは無関係に、攪拌手段(42、43)を一定の速度で作動させる。
現像剤担持体41は、現像モータMaによって駆動されて回転周速度を可変に制御される一方、現像剤供給スクリュー42及び現像剤攪拌スクリュー43は、ギア列48で連結されて、攪拌モータM1によって一定の回転速度で駆動される。
従って、現像剤供給スクリュー42及び現像剤攪拌スクリュー43の回転速度を一定に保った状態で、現像剤担持体41の回転周速度を増減できる。現像剤供給スクリュー42及び現像剤攪拌スクリュー43による二成分現像剤の帯電能力及び搬送能力を低下させることなく、現像剤担持体41の回転周速度を低下させて、製造日からの経過日数が多い古いトナーに対応できる。
これに対して、従来の一般的な現像装置は、現像剤供給スクリュー42、現像剤攪拌スクリュー43、及び現像剤担持体41がギア列によって連結されて、共通の現像モータで一体に回転駆動している。このため、現像剤担持体41の回転周速度を低下させると、現像剤供給スクリュー42、現像剤攪拌スクリュー43の攪拌能力が低下して、ますますトナーの帯電量が不足する結果となる。
<現像剤補給容器>
図2に示すように、現像装置1aの上方には、補給用現像剤の一例である未使用トナーを収容する交換ユニットとしての現像剤補給容器の一例であるトナーカートリッジ11aが設けられて、着脱交換が可能である。
トナーカートリッジ11aには、未使用トナーTを充填されて密封状態にてユーザーに供給されて、空のトナーカートリッジ11aと交換される。トナーカートリッジ11aは、包装を開いて現像装置1aに装着することにより、現像装置1aと連通して、補給開口44を通じた未使用トナーの供給が可能となる。
攪拌翼64は、矢印A方向へ回転してトナーカートリッジ11a内の未使用トナーTを攪拌して、未使用トナーTの沈降やブロッキングを防止しつつ、補給スクリュー62へ未使用トナーTを搬送する。
トナーカートリッジ11aは、補給スクリュー62を回転することによって、補給開口44を通じて現像装置1a内に未使用トナーを供給する。
トナーカートリッジ11aの背面には、トナー種類、トナー製造日、カートリッジ充填日、製造工場、ロット番号、対応機種コード等の情報が記録された記憶装置30aが備えられている。
<制御手段>
図4は画像形成装置の制御系のブロック図である。
図2を参照して図4に示すように、制御部51は、通信部50を通じて読み取ったトナーカートリッジ11aの製造年月日をトナーの製造年月日と推定する。
制御部51は、時間管理部52に格納されている現在の年月日からトナーカートリッジ11aの製造年月日を差し引いた日数を、トナーの製造日からの経過日数とみなす。
制御部51は、経過日数が多いほど、トナーの帯電性能が低下しているものと推定する(図6参照)。
制御部51は、経過日数が多いほど、現像装置1aにおける現像剤担持体41の回転周速度を低下させて、現像剤担持体41の回転に伴うトナー飛散を抑制する。
画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdに対して、それぞれトナーカートリッジ11a、11b、11c、11dが着脱可能に取り付けられている。トナーカートリッジ11a、11b、11c、11dの背面側の外壁面に、記憶手段の一例である記憶装置30a、30b、30c、30dが貼付されている。
読み取り手段(50)は、現像剤補給容器(11a、11b、11c、11d)に付設された記憶手段(30a、30b、30c、30d)から、補給用現像剤の製造日からの経過日数に関連する情報を読み取る。
記憶装置30a、30b、30c、30dに対応させて画像形成装置100側に配置された不図示の接点端子を通じて、読み取り手段の一例である通信部50は、記憶装置30a、30b、30c、30dの読み取りと書き込みとを行う。
記憶装置30a、30b、30c、30dには、トナーカートリッジ11a、11b、11c、11d及びトナーの製造日、製造工場等の未使用現像剤の製造日からの経過日数に関連する情報が記録されている。
記憶手段には、補給用現像剤の製造年月日、又は補給用現像剤が充填された現像剤補給容器の製造年月日に関する情報が格納されている。このような情報は、補給用現像剤の製造日から実際に使用する日時までの経過時間に関連する情報となる。通常、現像剤補給容器の製造段階においては、トナーを製造してから現像剤補給容器に充填するまでの工程は管理されている。よって、現像剤補給容器の製造日に関する情報についても、トナーの製造日からの経過時間に関連する情報となる。
制御手段(51)は、読み取った情報に基づいて、経過日数が多いと回転速度が低くなるように、最大濃度画像が規定濃度を割り込まない範囲内で駆動手段(Ma、Mb、Mc、Md)を制御する。
制御部51は、現像剤担持体41の回転周速度を、追加される未使用トナーの製造日からの経過日数が多くなるほど遅くしている。周速度130mm/secの感光ドラム3aに対する回転周速度比が1.2倍から1.7倍の範囲となるように、現像剤担持体41の回転周速度を156mm/sec〜221mm/secに変化させている。
制御手段(51)は、攪拌手段(42、43)による攪拌開始後の経過時間が長くなると、経過日数が少ない場合に適用される回転速度に向かって現像剤担持体(41)の回転速度を上昇させる。経過日数が多いトナーも長時間攪拌することにより、次第に帯電量が増えてくるからである。
通信部50は、トナーカートリッジ11a、11b、11c、11dの使用開始後、記憶装置30a、30b、30c、30dに記録された各色トナーの推定供給量、各色トナーの推定残量を随時更新して記録する。
記憶装置30aとして、第1実施形態では、小型で安価である接触給電型ICタグを使用した。しかし、記憶装置30aは、接触給電型ICタグには限定されず、不揮発性の記憶媒体として、強誘電体メモリ、RAM等の電気的記憶素子、磁気記録媒体、光磁気メモリ、無線給電型の無線ICタグ、バーコード等でもよい。
制御部51は、演算機能を備えたハードウェアとその演算動作を規定するソフトウェアを備え、通信部50、時間管理部52及び記憶部53からの情報を処理する。
制御部51は、画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdを制御して、感光ドラム3a、3b、3c、トナー像の形成/転写を実行させる。
制御部51は、現像モータMa、Mb、Mc、Mdを制御して、現像装置1a、1b、1c、1dごとに異なる現像剤担持体41の回転周速度を設定可能である。
時間管理部52は、カレンダー機能を備え、現在の年月日や時刻を出力する。
記憶部53は、半導体メモリやハードディスク等によって構成され、各種の制御に必要なデータやプログラムを記憶する。
<トナー補給量制御>
図3を参照して図4に示すように、TD比検知センサ47は、未使用トナーが混合される直前位置で二成分現像剤の透磁率を検知し、TD比検知センサ47の出力は、制御部51に送られる。
図2を参照して図4に示すように、制御部51は、画像情報やTD比検知センサ47の出力に応じて補給スクリュー62の回転/停止を制御して、現像装置1a内の二成分現像剤のT/D比を一定範囲に誘導する。
T/D比は、トナー/現像剤の重量比である。T/D比が低下すると、感光ドラム3aへのキャリア付着や、現像剤担持体41のトナー担持ムラに起因する画像不良が発生し易くなる。T/D比が上昇すると、現像剤担持体41のトナー担持ムラは解消されるが、トナーの帯電不良や画像濃度不良が発生し易くなる。
このため、制御部51は、二成分現像剤のT/D比を8±2%の制御範囲に誘導する。
記憶部53には、温度湿度条件、通算運転時間等の各種条件毎のTD比データのテーブルが準備されている。制御部51は、TD比データのテーブルを参照して決定した所定時間だけ、補給スクリュー62を回転させて、現像装置1aに未使用トナーを補給する。
制御部51は、トナー補給量決定に際して、T/D比制御に加えて、ビデオカウント値制御と、パッチ濃度値制御とを実行する。
ビデオカウント値制御は、画像のデジタルデータによって、あるジョブに対してどの色がどのくらいの濃度でかつ何画素使用されたかを積算してトナー消費量を算出し、トナー補給量を予測的に決定する。
パッチ濃度値制御は、所定枚数の通紙や本体立上げ時等をトリガとして感光ドラム3aに制御用トナー像(カラーパッチ)を形成して、光学センサ7aによって制御用トナー像の濃度を検知する。そして、検知した制御用トナー像の濃度を、予め決められた基準濃度に比較して差分を求め、差分量に応じたトナー補給量を決定する。
なお、第1実施形態では、TD比検知センサ47として、透磁率の変化を読み取ることで二成分現像剤のT/D比を検知できる透磁率センサを使用したが、光の反射率によってT/D比を検知できる光学式センサを使用してもよい。
<Dmax制御>
制御部51は、光学センサ7aの出力に基づいて画像濃度補正制御としてのDmax制御を行う。
制御部51は、所定枚数の画像形成ごとに、露光装置6aを制御して、感光ドラム3a、3b、3c、3dに最大濃度の制御用トナー像(カラーパッチ)を形成する。
制御部51は、感光ドラム3a、3b、3c、3d上に形成した制御用トナー像を図1に示す光学センサ7a、7b、7c、7dで検知して、各色の制御用トナー像の濃度を測定する。そして、測定結果に基づいて画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdにおける帯電の直流電圧及び現像の直流電圧を調整して、それぞれ最適な現像コントラストを設定する。
ただし、Dmax制御を実行するにはダウンタイムが発生するため、第1実施形態では500枚通紙ごとに実行する。Dmax制御の実行間隔枚数は、操作パネルのサービスモード画面上で自由に設定できる。
<トナー飛散>
図5はトナーの製造日からの経過日数に伴う帯電量の減少の説明図である。
図2に示すように、製造日からの経過日数が極端に長い古い未使用トナーを使用すると、現像剤担持体41からトナー飛散が発生し易くなる。
現像剤担持体41の円筒面には、マグネット40の磁力によって磁性キャリアが担持され、負極性に帯電されたトナーは、正極性に帯電した磁性キャリアに電気的に拘束されている。一方、現像剤担持体41に担持されたトナーには、現像剤担持体41の回転に伴う遠心力が作用するため、帯電量が低くて磁性キャリアとの電気的な拘束力が小さいトナーは、遠心力を受けて現像剤担持体41から脱落してトナー飛散を形成する。
回転する現像剤担持体41は、帯電量の異なるトナーの遠心分離装置となって、帯電量の大きいトナーを担持しつつ帯電量の小さなトナーや反対極性に帯電したトナーを振り落としてしまう。これにより、感光ドラム3aの回転方向における現像剤担持体41との対向領域の上流側にも下流側にもトナー飛散が発生する。当然のことながら、現像剤担持体41の回転周速度が大きくて遠心力が強い高速機ほどトナー飛散が悪化する。
第1実施形態のように、感光ドラム3aと現像剤担持体41との間に直流電圧と重畳して交流電圧が印加されている場合もトナー飛散が悪化する要因となりうる。交流電圧の影響によって感光ドラム3aとの対向領域では、大量のトナーが現像剤担持体41から離脱して往復移動しており、対向領域通過後に帯電量の小さなトナーを現像剤担持体41が回収できないからである。
二成分現像剤では、非磁性トナーは磁性キャリアとの攪拌に伴う摩擦によって帯電するが、トナーの製造日からの経過日数が多くなると、トナーの帯電性能が次第に低下してしまう。具体的には、磁性キャリアと混合攪拌した際に、反対極性に帯電したトナーや帯電量の不足したトナーを減らすのに時間がかかるようになり、一定時間攪拌混合した際の平均帯電量が低下する。
第1実施形態における現像剤は、非磁性トナーと磁性キャリアとからなる乾式二成分現像剤であり、非磁性トナーの重量平均粒径は約7μm、磁性キャリアの重量平均粒径は約40μmである。
第1実施形態で採用している非磁性トナーを、製造日からの経過日数が0日の製造直後に、23度C/50%RH環境下に24時間放置し、第1実施形態で採用している磁性キャリアと混合し、現像装置1aを120秒間作動して攪拌した。
図5に示すように、この時のトナー帯電量は、約−20μC/gであった。しかし、製造日からの経過日数が3000日の古い非磁性トナーでは同一条件で測定すると、約−10μC/gにまでトナー帯電量が低下していた。
トナー帯電量の測定は、ホソカワミクロン(株)のE−spartアナライザー(登録商標)を用い、当該トナーを窒素ガスで吹き飛ばして該測定装置の測定部(測定セル)内にサンプリング孔から導入することで行った。また、トナーは3000個をカウントするまで行った。
非磁性トナーの帯電性能の経時劣化については、具体的なメカニズムはよく分かっていないが、考えられる原因としては、外添剤やトナー自身の酸化による帯電性能劣化が考えられる。また、ワックス内包型の非磁性トナーの場合は、トナー粒子表面へ析出したワックス成分への外添剤の沈み込み付着等も考えられる。
<現像剤担持体の回転周速度の低下余地>
図6は製造日からの経過日数とトナー飛散量との関係の説明図、図7は現像剤担持体の周速度と現像された画像の濃度との関係の説明図である。
図2を参照して図6に示すように、製造日からの経過日数が異なるトナーを用いて、現像剤担持体41の周速度とトナー飛散量との関係を実験して求めた。
トナー飛散量の測定は、Hach Ultra Analytics社製のMetOneパーティクルカウンター3315型(登録商標)を、画像形成装置100の現像装置1a下方空間に設置して行った。トナー飛散量は、同パーティクルカウンターに28.3リットル/分の大気を吸引させ、吸引大気中の、粒径5〜10μmの粒子数をカウントして測定した。第1実施形態では、画像形成装置100におけるトナー飛散量の許容値を220000個/分以下と規定した。
220000個/分の許容値を超える状態で画像形成装置100の起動/画像形成/停止を繰り返すと、飛散トナーが現像装置の下部に堆積して落下して、記録材P上の画像にトナーのボタ落ち汚れ現象が頻発する。
図6に示すように、トナーの製造日からの経過日数が増す程トナー飛散量が増える。経過日数が1500日のトナーでは現像剤担持体周速度208mm/sec以上、経過日数が3000日のトナーでは現像剤担持体周速度169mm/sec以上で220000個/分の許容値を越えてしまう。上述したように、古いトナーでは、帯電性能が低下して帯電量が不足しているため、現像剤担持体41の回転に伴う遠心力に抵抗できないトナーが多いからである。
しかし、許容値を越える古いトナーでも、現像剤担持体41の周速度を下げると、現像剤担持体41の回転に伴う遠心力が低下するので、帯電量が不足したトナーでも担持できるようになって、トナー飛散量が抑制される。
逆に言えば、経過日数が1500日のトナーでは現像剤担持体周速度208mm/sec未満、経過日数が3000日のトナーでは現像剤担持体周速度169mm/sec未満に現像剤担持体41の回転周速度を低下すれば、220000個/分の許容値に収まる。
しかし、現像剤担持体41の回転周速度を下げると、現像性が悪化して画像濃度低下を引き起すことが懸念される。
図2を参照して図7に示すように、そこで、製造日からの経過日数が異なるトナーを用いて、現像剤担持体周速度と画像濃度との関係を実験して求めた。画像濃度の測定は、記録材Pに転写して定着した最大濃度のシアン制御用トナー像(カラーパッチ:画像信号100%、256/256階調)を、X−rite(登録商標)反射濃度計(520シリーズ)によって測定した。
図7に示すように、現像剤担持体41の回転周速度を下げるほど、画像濃度は低下するが、トナーの製造日からの経過日数が増すほど、同一の現像剤担持体周速度での画像濃度は高まる傾向にある。
トナーの帯電量が低下するとトナー飛散が悪化する反面、感光ドラムに形成された同じ静電像に同一現像条件を適用して付着するトナー量が増えるからである。同じ静電像に同一現像条件とは、感光ドラム3aの明部電位VLと現像剤担持体41に印加される直流電圧Vdevとの差で定義される現像コントラストが等しいという意味である。
従って、トナーの製造日からの経過日数が増すほど、現像剤担持体41の回転周速度を低下させる余地が拡大しており、この拡大された余地の範囲であれば、回転周速度を低下させても画像濃度の低下を招かないで済む。画像濃度の低下を招くことなく、現像剤担持体41の回転周速度を低下させて、220000個/分の許容値にトナー飛散量を収めることができる。
第1実施形態では、画像信号100%、256/256階調の画像濃度規格は、1.35±0.15(1.2〜1.5)としているため、画像濃度が1.2を下回らない範囲で現像剤担持体41の回転周速度を低下させる。
第1実施形態では、製造日からの経過日数が0日の新しいトナーに対しては現像剤担持体41の回転周速度が221mm/secに設定される。また、製造日からの経過日数が1500日の5年保存トナーに対しては現像剤担持体周速度が188.5mm/secに設定され、製造日からの経過日数が3000日の9年保存トナーに対しては現像剤担持体周速度が156mm/secに設定される。
これにより、製造日からの経過日数に伴うトナーの帯電量低下に応じて、現像剤担持体41の回転周速度を所定の範囲に制御することにより、トナー飛散を抑制すると同時に画像濃度のばらつきも減らしている。
第1実施形態では、現像剤担持体41の回転周速度をαとし、経過日数が0日の前記補給用現像に対して適用される現像剤担持体41の回転周速度をβ(221mm/sec)としたとき、以下のように回転周速度を制御する。
β>α>(169mm/sec)>(0.7×β)
数値0.7は、図7に示される経過日数0日と経過日数3000日とにおける規定濃度1.2となる周速度比(=回転周速度の低下余地)である。
<現像剤担持体の回転周速度制御>
図8は現像剤担持体の回転周速度制御のフローチャート、図9はトナーの製造日からの経過日数と劣化係数の関係の説明図である。
図2を参照して図4に示すように、制御部51は、トナーカートリッジ11a、11b、11c、11dのそれぞれの製造日からの経過日数に応じた現像剤担持体41の回転周速度を、対応する現像装置1a、1b、1c、1dに設定する。
制御部51は、製造日からの経過日数が多くなると、最大濃度画像が規定濃度1.2を割り込まない範囲で、現像剤担持体41の回転周速度を低下させる。これにより、現像剤担持体41の円筒面に担持されたトナー粒子に作用する遠心力を低下させて、帯電量が少ないトナーでも、遠心力に逆らって担持することを可能にして、トナー飛散に至らせない。
制御部51は、記憶装置30a、30b、30c、30dから読み取った製造日情報と、時間管理部52が出力する実際の使用日とを比較して、製造日からの経過日数を演算する。制御部51は、経過日数から計算される劣化係数(図9)に基づいて、感光ドラム3aに対する現像剤担持体41の周速度比を下げる。
図4を参照して図8に示すように、トナーカートリッジ11a、11b、11c、11dの記憶装置30a、30b、30c、30dには、出荷前にあらかじめ、内包されているトナーの製造日時情報を入力、記憶しておく。
制御部51は、画像形成装置100の使用者が、トナーカートリッジ11a、11b、11c、11dを交換した可能性のある時に、記憶装置30a、30b、30c、30dからトナー製造日時情報を読み込む。
制御部51は、具体的には、本体電源ON時(S11のYES)もしくは図示しない本体前ドア開閉動作検知時(S12のYES)に、本体通信部50を通じて記憶装置30a、30b、30c、30dからトナー製造日時情報を入力される(S13)。
制御部51は、入力されたトナー製造日時情報と、時間管理部52から読み出した画像形成動作を行う現在日時とを比較してトナー経時日数を演算する。そして、次に示す演算式によりトナー劣化係数kを決定する(S14)。
k(t)=1/3000×t (0≦t<3000)
k(t)=1 (t≧3000)
t:トナーの製造日からの経過日数
図9に示すように、劣化係数kは、経時日数tに比例している。
図5に示すように、第1実施形態で使用したトナーの帯電性能は、製造直後から徐々に低下して約3000日でほぼ安定するため、経過日数3000日以上で劣化係数kが1となるように設定した。劣化係数kは、トナーや画像形成装置の特性に応じて、経過日数に応じた適正な関係を持たせて設定できる。
以上のステップS11〜S14の動作により、制御部51は、現在装着されているトナーカートリッジ11a、11b、11c、11d内のトナー製造日時情報を把握し、日々、更新される経過日数に応じた劣化係数kを算出する。そして、制御部51は、ステップS14によって決定されたトナーの劣化係数kによって、現像剤担持体周速度S(k)を次式に基づいて決定する(S15)。
S(k)=S(0)−k×a
S(0)=1.7
S(0):経過日数0日のトナー使用時の現像剤担持体周速度
a :現像剤担持体周速度の最大オフセット量=0.5(サービスモードで可変)
また、劣化係数kと現像剤担持体周速度S(k)とは、各色毎に独立したパラメータとなっており、画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdごとに独立した周速度制御が可能となっている。
制御部51は、画像濃度補正制御としてのDmax制御を実行して(S16)、現像剤担持体周速度S(k)の画像形成における帯電条件及び現像条件を調整して、最適な現像コントラストを設定する。
制御部51は、画像形成動作を開始する前に、所定の積算枚数通紙(第1実施形態では積算500枚通紙)を達成しているか否かを判別する(S17)。
制御部51は、所定の積算枚数通紙に達する場合(S17のYES)は、画像濃度補正制御としてのDmax制御を再度実行する(S16)。達していない場合(S17のNO)はDmax制御カウンタCNT(d)を増していく(S18)。
制御部51は、現像モータMa、Mb、Mc、Mdによって、ステップS15によって決定された現像剤担持体周速度S(k)で、現像剤担持体41の回転を開始させて画像形成動作を実行する(S19)。
制御部51は、画像形成枚数が終了するまで(S20のNO)、S17〜S20のステップを繰り返し、画像形成枚数が終了すると(S20のYES)、最後に電源をOFFする(S21)。
<実施例1>
第1実施形態の画像形成装置100を用いて、製造日から経過日数が3000日を経て帯電性能が低下したトナーを充填したトナーカートリッジ11aを装着し、トナー飛散量の測定及び連続形成画像の評価を行った。
その結果、ステップS1〜S5により現像剤担持体周速度は156mm/secとなり、トナー飛散量は許容値内である191311個(28.3リットル/min中)となった。
また、連続形成画像においても最大濃度が1.2以上に保たれてボタ落ち等の画像不良を発生することなく、トナーカートリッジ11aの寿命を全うした。
一方、図8の制御を実施せず、トナーの古さと無関係に現像剤担持体周速度を221mm/secに固定して同様な評価を行った場合、トナー飛散量は259892個(28.3リットル/min中)となった。
また、連続形成画像の評価では、約1.5万枚通紙後からボタ落ち画像不良が発生し始めた。このことからも、第1実施形態による効果が実証されたと言える。
以上説明したとおり、図8のステップS1〜S9の制御を適用することで、長期保管等により経時劣化してトナーの帯電性能が低下した状態においても、現像剤担持体41からのトナー飛散を低減できる。
また、現像剤担持体41の周速度を制御することで、特許文献2に記載される現像装置の内圧増加を抑制することもできる。このため、現像剤担持体41からのトナー飛散のみならず、現像剤担持体41と現像装置筐体との隙間からのトナー噴出飛散をも防止することができる。
<第2実施形態>
図10は第2実施形態における現像装置の構成の説明図である。
第2実施形態は、第1実施形態における現像装置1a、1b、1c、1dを、図10に示す現像装置に置き換えて、一成分現像剤の使用を可能とした以外は、第1実施形態と同様に構成される。従って、第1実施形態と同様に図1〜図9を参照して説明し、第1実施形態と共通する構成に関する重複した説明を省略する。
図1に示すように、第2実施形態の画像形成装置100は、現像装置1a、1b、1c、1dに、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの一成分現像剤が所定量充填されている。
図10に示すように、1つの現像装置に注目すると、現像剤担持体41は非磁性金属素管からなり、現像剤規制部材49が接触している。現像剤担持体41と現像剤規制部材49の接触部を一成分現像剤が通過する際に、現像剤担持体41又は現像剤規制部材49との摩擦によって一成分現像剤が負極性に摩擦帯電される。
このような構成の場合、第1実施形態と異なり磁性キャリアが存在しないため、現像剤担持体41の表面に一成分現像剤が保持される力は、現像剤担持体41自身の表面と一成分現像剤とのクーロン力、及び鏡映力である。しかし、第1実施形態と同様に、現像剤担持体41の回転による遠心力がこれらを上回れば、現像剤担持体41からのトナー飛散が発生する。従って、経時劣化によりトナーの帯電量が低下すれば、やはりトナー飛散量も増加し、機体内のトナー汚れや画像不良に至る恐れがある。
そこで、第2実施形態においても、第1実施形態と同様に図8の制御を適用して現像剤担持体周速度を制御した。これにより、経過日数3000日の一成分現像剤を使用しても、トナー飛散量を抑制でき、かつ連続画像形成を通して濃度薄、ボタ落ち等、の画像不良は発生することが無かった。
<第3実施形態>
図11は第3実施形態の画像形成装置の構成の説明図である。図11中、第1実施形態の構成と共通する構成には、図1の構成に付した参照番号を付して重複する説明を省略する。
図1に示すように、第1実施形態の画像形成装置100は、記録材搬送ベルト21に沿ってイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像形成部部Pa、Pb、Pc、Pdを配置した直接転写方式の画像形成装置である。
これに対して、第3実施形態の画像形成装置200は、図11に示すように、中間転写ベルト21Cに沿ってイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像形成部部Pa、Pb、Pc、Pdを配置した中間転写方式の画像形成装置である。
なお、中間転写ベルト21Cは、中間転写ドラムであってもよい。
<第4実施形態>
図12は第4実施形態の画像形成装置の構成の説明図である。図12中、第1実施形態の構成と共通する構成には、図1の構成に付した参照番号から画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdの区別を表すa、b、d、dを除いた参照符号を付して重複する説明を省略する。
図1に示すように、第1実施形態の画像形成装置100は、記録材搬送ベルト21に沿ってイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像形成部部Pa、Pb、Pc、Pdを配置したタンデム型の画像形成装置である。
これに対して、第4実施形態の画像形成装置200は、図12に示すように、1つの像担持体上にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの現像手段を設け、複数色のトナー像を一括して転写する1ドラム型の画像形成装置である。
なお、単色のトナー像を記録材に直接転写する単色画像形成装置であってもよい。
<第5実施形態>
図1に示すように、第1実施形態の画像形成装置は、トナーカートリッジ11a、11b、11c、11dから各色のトナーのみを補給する構成の画像形成装置である。
これに対して第5実施形態の画像形成装置は、トナーカートリッジ11a、11b、11c、11dからトナーだけでなくキャリアを同時に補給する。
<第6実施形態>
図1に示すように、第1実施形態の画像形成装置は、トナーカートリッジ11a、11b、11c、11dから非磁性トナーを補給する構成の画像形成装置である。
これに対して第6実施形態の画像形成装置は、磁性トナーの一成分現像剤を用いて感光ドラム3a、3b、3c、3dの静電像を現像する各色の現像装置を備える。そして、トナーカートリッジ11a、11b、11c、11dから各色の現像装置に対して、磁性トナーの一成分現像剤を補給する。
<第7実施形態>
図1に示すように、第1実施形態の画像形成装置は、トナーカートリッジ11からトナーを補給する構成の画像形成装置である。
これに対して第7実施形態の画像形成装置は、感光ドラム、現像装置、帯電装置、クリーニング装置を一体に交換可能にカートリッジ化した交換ユニットである各色のプロセスカートリッジを備えている。そして、プロセスカートリッジに貼付された記憶装置から各色のプロセスカートリッジの製造日を読み取って、各色の現像装置の現像剤担持体の回転周速度を個別に設定する。
従って、本発明は、プロセスカートリッジ内に収容したトナーを補給する構成の画像形成装置にも適用できる。
第1実施形態の画像形成装置の構成の説明図である。 画像形成部の構成の説明図である。 現像装置を上方から見た断面図である。 画像形成装置の制御系のブロック図である。 トナーの製造日からの経過日数に伴う帯電量の減少の説明図である。 製造日からの経過日数とトナー飛散量との関係の説明図である。 現像剤担持体の周速度と現像された画像の濃度との関係の説明図である。 現像剤担持体の回転周速度制御のフローチャートである。 トナーの製造日からの経過日数と劣化係数の関係の説明図である。 第2実施形態における現像装置の構成の説明図である。 第3実施形態の画像形成装置の構成の説明図である。 第4実施形態の画像形成装置の構成の説明図である。
符号の説明
1a、1b、1c、1d 現像手段(現像装置)
2a、2b、2c、2d 静電像形成手段(帯電装置)
3a、3b、3c、3d 像担持体(感光ドラム)
6a、6b、6c、6d 静電像形成手段(露光装置)
11a、11b、11c、11d 現像剤補給容器(トナーカートリッジ)
21 記録材搬送ベルト
30a、30b、30c、30d 記憶手段(無線ICタグ)
41 現像剤担持体(現像スリーブ)
42、43 攪拌手段(現像剤供給スクリュー、現像剤攪拌スクリュー)
50 読み取り手段(通信部)
51 制御手段(制御部)
52 時間管理部
100、200、300 画像形成装置
Ma、Mb、Mc、Md 現像モータ
T 未使用現像剤(トナー)

Claims (5)

  1. 像担持体と、
    前記像担持体に静電像を形成する静電像形成手段と、
    トナーとキャリアを含む現像剤を攪拌手段により攪拌して帯電させ、前記像担持体に対向配置した現像剤担持体に帯電した現像剤を担持させて前記静電像の現像を行う現像手段と、を備え、
    着脱交換が可能な現像剤補給容器から前記現像手段へ補給用現像剤が補給される画像形成装置において、
    前記現像剤担持体を駆動して、可変に設定された回転速度にて回転させる現像駆動手段と、
    前記現像剤担持体の回転速度とは独立して、前記攪拌手段を所定の速度で作動させる攪拌駆動手段と、
    前記現像剤補給容器に付設された記憶手段から前記補給用現像剤の製造日からの経過日数に関連する情報を読み取る読み取り手段と、
    前記経過日数が多いほど前記回転速度が低くなるように、読み取った前記情報に基づいて前記現像駆動手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御手段は、最大濃度画像が規定濃度を割り込まない範囲内で前記回転速度が低くなるように前記現像駆動手段を制御することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記現像剤担持体の回転周速度をαとし、前記経過日数が0日の前記補給用現像剤に対して適用される前記現像剤担持体の回転周速度をβとしたとき、
    β>α>(0.7×β)
    であることを特徴とする請求項記載の画像形成装置。
  4. 前記現像剤補給容器は、少なくとも前記現像手段と一体にカートリッジ化されていることを特徴とする請求項1乃至いずれか1項記載の画像形成装置。
  5. 前記制御手段は、前記攪拌手段による攪拌開始後の経過時間が長くなるほど、前記経過日数が少ない場合に適用される回転速度に向かって前記回転速度を上昇させることを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項記載の画像形成装置。
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