JP5300567B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、電子写真方式或いは静電記録方式を利用した、複写機、プリンタ等の画像形成装置に関するものである。より詳細には、本発明は、2成分現像剤を用いた画像形成装置における、不良画像発生防止に関するものである。
一般に、電子写真方式や静電記録方式の画像形成装置が具備する現像装置には、磁性トナー、非磁性トナーを用いた1成分現像剤、または非磁性トナーと磁性キャリアを用いた2成分現像剤が存在する。特に、電子写真方式によりフルカラーやマルチカラー画像を形成する画像形成装置では、画像の色味などの観点から、2成分現像剤を用いた現像装置が広く使用されている。
周知のように、この2成分現像剤のトナー濃度(キャリア及びトナーの合計重量(D)に対するトナー重量(T)の割合:以下、「TD比」という)は、画像品質を安定化させる上で極めて重要な要素である。現像剤のトナーは現像時に消費され、現像剤のトナー濃度が減少する。このため、濃度制御装置、即ち、現像剤濃度制御装置、または画像濃度制御装置を使用して、適時、現像剤のトナー濃度または画像濃度を検出する。そして、現像剤のトナー濃度、または画像濃度の変化に応じてトナー補給を行い、現像剤のトナー濃度、または画像濃度を可及的に一定に制御し、画像の品位を保持する。
濃度制御装置としては、具体的には、次のようなものが知られている。トナー濃度センサにより現像装置内の現像剤のトナー濃度を、現像剤の反射光量もしくは現像剤の透磁率を検知して制御する方式(現像剤濃度検知ATR(Auto Toner Replenisher;自動トナー補給)制御)の濃度制御装置がある。
また、電子写真感光体(感光体)上に参照用に画像濃度検知用画像パターン(以下、「パッチ画像」という)を作像する。そして、その画像濃度を感光体に対向して設置した画像濃度センサ等のセンサにより検知して制御する方式(パッチ検知ATR制御)の濃度制御装置がある。更に、ビデオカウンタからの画素毎のデジタル画像信号の出力レベルから必要なトナー量を演算して制御する方式(ビデオカウントATR制御)の濃度制御装置がある(特許文献1、2参照)。
いずれも、各々の方式により得られた情報に基づいて、トナー補給手段を駆動するモータの回転等を制御することにより、現像装置内の現像剤へのトナーの補給制御を行う。そして、現像剤のトナー濃度、または画像濃度を一定に保つようにする。
特に、この現象は低画像比率の場合、トナーがほとんど消費されず、トナーに添加された外添剤の遊離や埋め込みにより、トナーの凝集度が高くなり、トナー層が成長し易く、顕著に発生する傾向がある。
この問題に対して、特許文献3では、現像剤の層厚を2つの規制ブレード25により2段階に規制し、片側を解放することで異物を除去している。
しかし、この方法では、規制ブレード25本体に付着した異物を除去することができず、また、2つの規制ブレード25が必要であり、それだけ収容スペースが必要となってしまう。
特許文献4では、規制ブレード25自身を振動させる部材を取り付けることにより、挟まった異物を除去する方法が提案されている。
特開平10−039608号公報 特開2007−078896号公報 特開平03−038669号公報 特開平11−231645号公報
しかしながら、従来の濃度制御装置においては、以下のような問題が発生することがあった。
特許文献4に示すような方法で縦白筋画像の発生を防止することが可能である。しかし、現像剤のトナー濃度(TD比)が変動した場合、通常時と同一頻度で振動モードを実行するだけでは不十分な場合がある。
例えば、画像形成装置が長時間使用されていなかった場合、現像剤中のトナーの摩擦帯電量が低下している。この場合は、画像形成装置を用いて出力物を出力していくと回復していくが、回復する途中については、現像剤中のトナーの摩擦帯電量は低下したままである。
トナーの摩擦帯電量が低下している状態だと、トナーとキャリア間の静電相互作用が低下する。このため、トナーとキャリア間の束縛力が低下してしまっており、前述したように「せん断面におけるトナー遊離」が起こり易くなり、トナー層が成長する速度が速くなり、凝集塊が発生し易い。そのため、振動モードの頻度が現像剤のトナー濃度(TD比)、または画像濃度が一定に保てているときと同じ頻度では、縦白筋画像発生を防止できない場合がある。
また、もう一つの例として、トナーの摩擦帯電量が上昇した場合、画像濃度を一定に保つために、トナー濃度(TD比)を上げるように制御を行う。画像形成装置の1日の使用時間が1、2時間程度であったり、出力画像物の画像比率が高ければ、トナー濃度(TD比)の変動幅はある所定の範囲内に収まる。しかし、画像形成装置が1日数時間以上、連続で使用しており、かつ出力画像物の画像比率が低い場合、トナーの摩擦帯電量の上昇を抑えるために、トナー濃度(TD比)を大きく上げなければならない。
トナー濃度(TD比)が高い場合においては、キャリアのトナー被覆率が上がるため、キャリアのトナー保持力の低下、トナーとトナー間の静電反発力も影響し、トナーとキャリア間の束縛力が低下してしまう。この状態では、せん断面におけるトナー遊離が起こり易くなり、トナー層が成長する速度が速くなり、凝集塊が発生し易い。そのため、振動モードの頻度が現像剤のトナー濃度(TD比)、または画像濃度が一定に保てているときと同じ頻度では、縦白筋画像を防止できない場合がある。
上記の課題を解決するためには、振動モードの頻度を上げれば良いが、ただ振動モードの頻度を上げてしまうと、振動モード中は画像形成動作が止まってしまうため、生産性が低下してしまう。また、規制ブレード25を画像形成タイミング、或いは非画像形成タイミングにかかわらず、常に振動させても良い。しかし、そうすると振動が画像形成装置内に伝わることによる影響や、規制ブレード25を振動することで生じる現像スリーブ232上の現像剤のコート量にむらが生しることで画像性に影響がでてしまう。縦白筋画像の発生防止は必要ではあるが、画像性の維持や生産性を確保することも非常に重要なため、これらを両立させることが困難である。
そこで、本発明の目的は、縦白筋画像の発生防止と画像性の維持及び生産性の確保を両立させる画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成する本発明に係る画像形成装置の第1の構成は、静電像が形成される像担持体と、トナーとキャリアを有する現像剤を担持し、前記像担持体の潜像を現像する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に担持される現像剤層厚を規制する規制部材と、前記規制部材を振動させる振動部材と、前記振動部材の駆動を制御するコントローラと、前記コントローラは、記録材に形成される画像比率が大きい場合よりも、記録材に形成される画像比率が小さい場合の方が前記振動部材を振動させる実行頻度が多くなるように前記振動部材の駆動を制御することを特徴とする。
また、本発明に係る画像形成装置の第2の構成は、静電像が形成される像担持体と、トナーとキャリアを有する現像剤を担持し、前記像担持体の潜像を現像する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に担持される現像剤層厚を規制する規制部材と、前記規制部材を振動させる振動部材と、前記振動部材の駆動を制御するコントローラと、前記像担持体に作像したパッチ画像の画像濃度を検知する濃度検知手段と、前記コントローラは、前記パッチ画像の濃度が高い場合の方が、前記パッチ画像の濃度が低い場合よりも前記振動部材を振動させる実行頻度が多くなるように前記振動部材の駆動を制御することを特徴とする。
また、本発明に係る画像形成装置の第3の構成は、静電像が形成される像担持体と、トナーとキャリアを有する現像剤を収納する容器と、前記容器内で現像剤を担持し、前記像担持体の潜像を現像する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に担持される現像剤層厚を規制する規制部材と、前記規制部材を振動させる振動部材と、前記振動部材の駆動を制御するコントローラと、前記容器内の現像剤のトナー濃度に関する情報を検知する濃度検知手段と、前記コントローラは、前記容器内のトナー濃度が低い場合よりも、前記容器内のトナー濃度が高い場合の方が前記振動部材を振動させる実行頻度が多くなるように前記振動部材の駆動を制御することを特徴とする。
上記画像形成装置によれば、画像比率やトナー濃度情報に基づいて、振動モード制御手段により振動部材を振動させる振動モードを可変制御する。これにより、縦白筋画像の発生防止と画像性の維持及び生産性の確保を両立させることができる。
本発明における画像形成装置の簡略断面図である。 本発明の画像形成装置における現像装置周りを説明する図である。 (a)は現像スリーブ周りを説明する図、(b)は本発明における振動部材を説明する図である。 (a)は本発明における画像領域間を説明する図、(b)は本発明における補給制限領域の範囲を示す図である。 (a)は本発明における加速度ピックアップをもちいた加速度の測定を説明する図、(b)は本発明における加速度ピックアップをもちいた加速度の測定結果を示した図である。 本発明における振動部材を振動させるタイミングを説明する図である。 (a)は本発明における凝集度と縦白筋発生確率の関係を示した図、(b)は実施例3における検知TD比変化時の凝集度と縦白筋画像発生確率の関係を示した図である。 (a)は本発明における耐久画像比率と凝集度の推移を示した図、(b)は実施例1におけるQ/M変化時の凝集度と縦白筋画像発生確率の関係を示した図である。 (a)は実施例2におけるパッチ検知信号値とQ/Mの関係を示した図、(b)は実施例1における振動モードの頻度と縦白筋の発生確率の関係を示した図である。 (a)は本発明における画像比率とA(Dens)の関係を示した図、(b)は本発明におけるパッチ検知信号値とB(Pch)の関係を示した図である。 実施例2における制御フローチャートを示した図である。 (a)は実施例2におけるパッチ検知信号値とA(Dens)・B(Pch)積算値の推移を示した図、(b)は実施例2におけるパッチ検知信号値と検知TD比の推移を示した図である。 (a)は実施例3におけるパッチ検知信号値と振動モードの動作間隔の推移を示した図、(b)は実施例3における振動モードの頻度と縦白筋の発生確率の関係を示した図である。 実施例3における検知TD比とB(Indc)の関係を示した図である。 実施例3における制御フローチャートを示した図である。 実施例3における検知TD比と振動モードの動作間隔の推移を示した図である。 実施例3における制御フローチャートを示した図である。
以下、図面を用いて本発明に係る画像形成装置の実施の形態について詳細に説明する。以下の各実施形態では、温湿度が30℃、80%Rh(相対湿度)の一定環境下で行ったが、他の温湿度環境下においても、同様の効果を得ることができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。この画像形成装置は、中間転写体を用いたデジタル方式の電子写真画像形成装置である。以下、本発明の画像形成装置について詳しく説明する。
画像形成装置本体内には矢印X方向に走行する無端状の中間転写ベルト81が配設されている。この中間転写ベルト81は駆動ローラ37、テンションローラ38、2次転写内ローラ39の3つのローラによって張架されている。本実施形態での中間転写ベルト81の張架力は29.4N(3kgf)であるが、他の張架力でもかまわない。中間転写ベルト81は、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム、ポリフッ化ビニリデン樹脂フィルム、ポリイミド、エチレン4フッ化エチレン共重合体等のような誘電体樹脂等に帯電防止剤としてカーボンブラックを適当量含有させる。そして、その体積抵抗率を1×10[Ω・cm]以上、1×1013[Ω・cm]以下に調整しているが他の材質、体積抵抗率でも構わない。本実施形態では、厚さ80um、体積抵抗率を1×1010[Ω・cm]の導電性ポリイミドのシームレスベルトを使用した。また、本実施形態での中間転写ベルト81の走行速度は300mm/sとしたが、他の速度でも構わない。
給送カセット60から取り出された記録材となる記録シートPは、ピックアップローラ3を経て搬送ローラ61に供給され、さらに図1の左側方向に搬送される。
中間転写ベルト81の上方には、ほぼ同様の構成をもつ4個の画像形成部Pa,Pb,Pc,Pdが直列状に配置されている。画像形成部Paを例にとって画像形成部を説明する。画像形成部Paの詳細な構成を図2に示す。画像形成部Paは、回転可能に配置された静電像が形成される像担持体となるドラム状の電子写真感光体(以下「感光ドラム」という)1aを備えている。その中心には支軸(不図示)を有し、この支軸を中心として矢印R1方向に、不図示の駆動手段によって回転駆動されるようになっている。本実施形態では、感光ドラム1aの表面速度は300mm/sであるが、他の速度でも構わない。感光ドラム1aの周囲には、図1に示すように、1次帯電器となる帯電ローラ11a、感光ドラム1a上の静電像に現像剤を供給してトナー像を現像する現像手段となる現像装置2aが配置される。更に、濃度検知手段となるパッチ検知センサ262a、1次転写ローラ13a、クリーニング器14a等のプロセス機器が配置されている。濃度検知手段となるパッチ検知センサ262aは、感光ドラム1aに形成された画像濃度制御用の基準静電像を現像手段となる現像装置2aにより現像して形成された画像濃度制御用の基準トナー像の濃度を感光ドラム1a上で検知する。
1次帯電器となる帯電ローラ11aは、感光ドラム1a表面に接してこの表面を所定の極性、電位に一様且つ均一に帯電するものであり、全体としてローラ状に構成されている。帯電ローラ11aは、中心に配置された導電体ローラ(芯金)と、その外周に形成された導電層とからなり、芯金の両端部が不図示の軸受部材によって回転自在に支持されるとともに、感光ドラム1aに対して平行に配置されている。これら両端部の軸受部材は不図示の押圧手段によって感光ドラム1aに向けて付勢されており、これにより、帯電ローラ11aは、感光ドラム1a表面に所定の押圧力を持って圧接されている。帯電ローラ11aは、感光ドラム1aの矢印R1方向の回転に伴って従動回転する。帯電ローラ11aの芯金に電源(不図示)によってバイアス電圧が印加され、これにより、感光ドラム1a表面を一様且つ均一に接触帯電するようになっている。
1次帯電器となる帯電ローラ11aの下流側にはレーザ露光光学系12aが設けられており、帯電ローラ11aにより一様且つ均一に帯電された像担持体となる感光ドラム1a表面に画像情報に応じてレーザ光を照射して静電像を形成する。
1次帯電器となる帯電ローラ11aの下流側に配置された現像装置2aは、非磁性トナーと磁性キャリアを用いた2成分現像剤を使用する2成分現像方式を用いた。本実施形態では、マイナス帯電のトナーを用いた。現像装置2aの内部は、現像位置において垂直方向に延在する隔壁213aによって、現像室212aと攪拌室211aとに区画された現像容器が設けられている。現像容器内の現像室212aには、現像剤担持体としての非磁性の現像スリーブ232aが配置されており、この現像スリーブ232a内には磁界発生手段としてのマグネット231aが固定配置されている。マグネット231aはおおよそ3極以上の構成からなっている。本実施形態では、5極のマグネット231aを使用したが、他のものでも構わない。
現像室212aと攪拌室211aにはそれぞれ、現像剤攪拌搬送手段として第1、第2搬送スクリュー222a,221aが配置されている。第1搬送スクリュー222aは、現像室212aの現像剤を攪拌搬送する。また、第2の搬送スクリュー221aは、トナー補給槽291aからのトナー補給部292a内のトナー搬送スクリュー(不図示)の回転によって供給されたトナーと、すでに現像装置2a内にある現像剤とを攪拌搬送し、現像剤のトナー濃度を均一化する。現像室212aと攪拌室211aとの間の隔壁213aには、手前側と奥側の端部において現像室212aと攪拌室211aとを相互に連通させる現像剤通路が形成されている。第1、第2搬送スクリュー222a,221aの搬送力により、現像によってトナーが消費されて現像剤のトナー濃度が低下した現像室212aの現像剤が一方の通路から攪拌室211aへ移動する。攪拌室211aで現像剤のトナー濃度の回復した現像剤が他方の通路から現像室212aへ移動する。現像装置2内には、濃度検知手段となるインダクタンスセンサ261aが配置されている。濃度検知手段は現像手段となる現像装置2a内の現像剤のトナー濃度に関するトナー濃度情報を検知する。インダクタンスセンサ261aは現像手段となる現像装置2a内の現像剤の透磁率を検知する。インダクタンスセンサ261aにより、現像剤の透磁率を測定することで、現像剤中のトナー濃度(キャリア及びトナーの合計重量(D)に対するトナー重量(T)の割合:以後、「TD比」と呼ぶ)を測定することができる。濃度検知手段となるインダクタンスセンサ261aは、現像手段となる現像装置2a内の現像剤のトナー濃度を検知する。
現像装置2a内の第1搬送スクリュー222aで攪拌された2成分現像剤は、汲み上げのための搬送用磁極(汲み上げ極)N3の磁力で拘束され、現像スリーブ232aの回転により現像剤溜まり部28aへ搬送される。現像剤は、その量が現像剤返し部材24aで規制され、安定した現像剤を拘束するために、ある一定以上の磁束密度を有する搬送用磁極(カット極)S2で十分に拘束され、そして磁気ブラシを形成しつつ搬送される。
次いで、現像手段となる現像装置2aにより像担持体となる感光ドラム1a上に供給される現像剤層厚は、規制部材となる規制ブレード25aで磁気穂が穂切りされることにより規制されて適正化される。そして、搬送用磁極N1と現像スリーブ232aの回転に伴って感光ドラム1aと対向した現像領域に搬送される。そして、現像領域にある現像極S1によって磁気穂を形成し、現像スリーブ232aに印加される現像バイアスにより感光ドラム1a上の静電像にトナーのみが転移し、感光ドラム1a表面に静電像に応じたトナー像が形成される。本実施形態では、規制ブレード25aとして、厚さ1.0mmの磁性板材を用いたが、他の厚さや非磁性板材のような他の材料を用いても構わない。
現像効率、即ち、潜像へのトナー付与率を向上させるために、現像スリーブ232aには現像バイアス出力手段としての現像バイアス電源(不図示)から所定の現像バイアスが印加される。本実施形態では、現像スリーブ232aには、現像バイアス電源から、直流電圧を交流電圧に重畳した現像バイアス電圧が印加される。トナー補給部292a内のトナー搬送スクリューによるトナーの供給は、後述する制御部100のCPU(中央演算装置)101が、現像剤補給手段となる補給モータ駆動回路293aを介してトナー搬送スクリューの回転を制御することにより制御される。CPU101に接続されたROM(リードオンリメモリ)102には、補給モータ駆動回路293aに供給する制御データ等が記憶されている。
現像装置2aの下流側には、現像手段となる現像装置2a内の現像剤のトナー濃度に関するトナー濃度情報を検知する濃度検知手段としてパッチ検知センサ262aが配置される。パッチ検知センサ262aは像担持体となる感光ドラム2aに参照用に作像したパッチ画像の画像濃度を検知する。これにより、感光ドラム1a上に形成されたトナー像の画像濃度を反射光量を検知することで、光学的に調べることができる。
パッチ検知センサ262aの下流には図1に示す1次転写ローラ13aが配置される。1次転写ローラ13aは直径8mmの導電体ローラ軸(芯金(不図示))と、外周面に円筒状に形成された導電層を形成したものであり、1次転写ローラ13aの直径は16mmに構成されている。この導電層はゴム、ウレタン等の高分子エラストマーや高分子フォームにイオン性導電物質を混入することにより、その抵抗率を1×10Ω・cm以上、1×10Ω・cm以下の中抵抗領域に調整したものを使用したが、他の物性のものを使用しても構わない。1次転写ローラ13aは、両端部が不図示のスプリング等の押圧部材によって感光ドラム1aに向けて付勢されている。これにより1次転写ローラ13aは、所定の押圧力で感光ドラム1a側に中間転写ベルト81を挟み込むように圧接され1次転写ニップ部T1aが形成される。本実施形態での押圧力は14.7N(1.5kgf)だが、他の押圧力でも構わない。
1次転写ニップ部T1a下流には、クリーニング器14aが配置される。クリーニング器14a内のクリーニングブレードにより、感光ドラム1aに残留したトナーを除去する。本実施形態では、クリーニングブレードの材質にポリウレタンゴムを用いたが、他の材質でも良い。また、本実施形態ではクリーニングブレードと感光ドラム1aとの当接圧は9.8N(1kgf)としたが、他の当接圧でも構わない。
他の画像形成部Pb,Pc,Pdも前述の画像形成部Paと同様に静電像が形成される像担持体となる感光ドラム1b,1c,1dを有する。また、1次帯電器となる帯電ローラ11b,11c,11dを有する。また、レーザ露光光学系12b,12c,12dを有する。また、像担持体となる感光ドラム1b,1c,1d上の静電像に現像剤を供給してトナー像を現像する現像手段となる現像装置2b,2c,2dを有する。また、1次転写ローラ13b,13c,13dを有する。また、クリーニング器14b,14c,14dを有する。また、1次転写ニップ部T1b,T1c,T1dを有する。画像形成部Paと画像形成部Pb,Pc,Pdの異なる点は、それぞれがイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像を形成する点である。
各現像装置2a〜2dにはそれぞれイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナーおよびブラックトナーが収納されている。トナー補給槽291a,291b,291c,291dはそれぞれイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナーおよびブラックトナー用の補給トナーが収納されている。
原稿のイエロー成分色による画像信号がポリゴンミラー(不図示)等を介して、1次帯電器となる帯電ローラ11aによって負極性に帯電された感光ドラム1a上に投射されて静電潜像が形成される。これに現像装置2aからイエロートナーが供給されて静電潜像がイエロートナー像となる。このトナー像が感光ドラム1aの回転に伴って、感光ドラム1aと中間転写ベルト81とが当接する1次転写ニップ部T1aに到来すると、1次転写ローラ13aに印加される1次転写バイアスによって、前記イエロートナー像が中間転写ベルト81へ転写される。
転写後に感光ドラム1aに残留したトナーはクリーニング器14aによって除去される。イエロートナー像を担持した中間転写ベルト81は、画像形成部Pbに搬送されると、このときまでに、画像形成部Pbにおいて、前記と同様の方法で感光ドラム1b上に形成されたマゼンタトナー像が、前記イエロートナー像上へ転写される。
同様に、シアントナー像、ブラックトナー像が前述のトナー像に重畳転写され、このときまでに給送カセット60から取り出された記録シートPは、搬送ローラ41にその先端を停止させた状態まで搬送される。そして、中間転写ベルト81上に形成された画像が記録シートPの所定の位置に転写できるようにタイミングを合わせて搬送ローラ41から記録シートPが給送される。給送された記録シートPは、中間転写ベルト81を介して2次転写内ローラ39と2次転写外ローラ40とが当接する2次転写部T2に達する。そして、2次転写外ローラ40に印加される2次転写バイアスによって上述の4色のトナー像は記録シートP上に転写される。
2次転写外ローラ40は直径12mmの導電体ローラ軸(芯金(不図示))と、外周面に円筒状に形成された導電層を形成したものであり、1次転写ローラ13aの直径は24mmに構成されている。この導電層はゴム、ウレタン等の高分子エラストマーや高分子フォームにイオン性導電物質を混入することにより、その抵抗率を1×10Ω・cm以上、1×10Ω・cm以下の中抵抗領域に調整したものを使用したが、他の物性のものを使用しても構わない。2次転写内ローラ39は導電性のローラで、直径は21mm、材質は、SUS(ステンレス)、Al(アルミニウム)等が好ましい。なお、2次転写内ローラ39あるいは2次転写外ローラ40のいずれかに、転写バイアスを印加することで中間転写ベルト81上のトナーを、2次転写部T2を通過する記録シートPに転写する。ここでは2次転写外ローラ40に正のバイアスを印加することで、マイナスに帯電したトナーを中間転写ベルト81上から記録材となる記録シートP上へ転写する。
2次転写部T2の下流側には、クリーニング器50が配置される。クリーニング器50内のクリーニングブレードにより、中間転写ベルト81上に残留したトナーを除去する。本実施形態では、クリーニングブレードの材質にポリウレタンゴムを用いたが、他の材質のものでも構わない。尚、本実施形態ではクリーニングブレードと中間転写ベルト81との当接圧は9.8N(1kgf)としたが、他の当接圧でも構わない。
記録シートPは2次転写部T2を通過した後、中間転写ベルト81から分離され、定着装置91へと搬送される。記録シートP上に転写されたトナー像は、定着装置91によって加熱、加圧されることによって溶融混合されると共に、記録シートP上に定着される。その後、記録シートPは画像形成装置外へ排出される。
ここからは、本実施形態におけるトナー補給制御の詳細を説明する。静電像の現像により現像装置2内の現像剤のトナー濃度が低下する。そのため、濃度制御装置により、トナー補給槽291(図2で示す291a)からトナーを現像装置2に補給する制御(トナー補給制御)を行う。これにより、現像剤のトナー濃度を可及的に一定に制御し、または画像濃度を可及的に一定に制御する。
現像剤補給手段となる補給モータ駆動回路293aは、濃度検知手段となるパッチ検知センサ262aの検知結果に基づいて現像手段となる現像装置2に現像剤を補給する。或いは濃度検知手段となるインダクタンスセンサ261の検知結果に基づいて現像手段となる現像装置2に現像剤を補給する。また、濃度検知手段となるパッチ検知センサ262aとインダクタンスセンサ261の両方の検知結果に基づいて現像装置2に現像剤を補給する。
感光ドラム1上に参照用にパッチ画像を作像し、その画像濃度を感光ドラム1に対向設置した濃度検知手段となるパッチ検知センサ262により検知して制御する方式(パッチ検知ATR制御)の濃度制御装置を有する。また、同じく濃度検知手段となるインダクタンスセンサ261により現像装置2内の現像剤のトナー濃度を検知して制御する方式(現像剤濃度検知ATR制御)の濃度制御装置を有する。
まず、パッチ検知ATR制御について説明する。本実施形態では、CPU101は、連続画像形成中は、図4(a)に示すように、出力する画像の先端と後端に挟まれた非画像領域(以降、「画像領域間」と呼ぶ。)に、画像濃度検知用画像パターン(パッチ画像)Qを形成させる。尚、以下、パッチ画像の基準静電像を「パッチ潜像」ともいう。
このパッチ潜像は、現像装置2により現像させ基準トナー像にする。このパッチ潜像は、常に同じ潜像条件で行っており、現像剤の状態が同じであれば、現像された基準トナー像のトナー濃度は同じになる。
感光ドラム1上のパッチ画像Qの反射光量は、パッチ検知センサ262で測定される。パッチ検知センサ262は、LED(発光ダイオード)等の発光素子を備える発光部(不図示)と、フォトダイオード(PD)等の受光素子を備える受光部(不図示)を有する。パッチ検知センサ262は、感光ドラム1上の画像間に形成されたパッチ画像Qがパッチ検知センサ262の下を通過するタイミングを見計らって、上記反射光量を測定する。この測定結果に係る信号は、CPU101に入力される。その後、CPU101は、あらかじめ記録されている濃度変換テーブルを用いてパッチ濃度を計算し、所望な濃度(反射光量)が得られると推定される補給トナー量の補正量を求める。本実施形態では、濃度変換テーブルで変換されるパッチ濃度は、その値が小さいほど、パッチトナー像のトナー量は多い。例えば、現像剤が初期のときのパッチ濃度が500で、測定したパッチ濃度が400の場合は、初期と比較してパッチ画像Qのトナー濃度が濃くなったことを示している。
本実施形態では、通常の画像形成中に非画像領域にパッチ画像Qを形成し、その濃度を検出して補給トナー量を計算し、出力される画像信号値を随時補正するように制御する。
本実施形態では、ビデオカウントATR制御とパッチ検知ATR制御とにより、下記数1式から補給トナー量Mが求められる。ここで、Mvは、ビデオカウントATR制御により求まった補給トナー量であり、Mpはパッチ検知ATR制御により求まった補給トナー量(以降、「補給補正量」と呼ぶ)である。
[数1]
M=Mv+Mp
制御部100のCPU101は、前記数1式により補給トナー量Mを求める。即ち、本実施形態では、感光ドラム1上の静電像はデジタル方式で形成される。そして、トナー補給動作は、パッチ検知センサ262の検知結果に加えて、感光ドラム1上に形成される静電像の画素毎のデジタル画像信号に基づいて行われる。
本実施形態では、現像剤濃度検知ATR制御は、トナー補給制御の制限を行うトナー濃度の領域(補給制御制限領域)を判断するのに使用される。
濃度検知手段としてのインダクタンスセンサ261は、現像装置2内の第2搬送スクリュー221近傍に配置されている。この理由としては、インダクタンスセンサ261は一定体積中の現像剤の透磁率変化を検知しているので、現像剤が安定して循環、流動している攪拌部近傍に配置されている。
インダクタンスセンサ261の検知結果と、予めROM102に記録されているTD比変換テーブルより現像装置2内の現像剤のトナー濃度TD比が求められ、RAM(ランダムアクセスメモリ)103に記録される。
上述のようにして求められた現像剤のトナー濃度TD比、並びに、基礎補給量Mv、補給補正量Mpによって、例えば、図4(b)に従ってトナー補給制御が行なわれる。
即ち、図4(b)に示すように、トナー濃度TD比が12%を超える場合(領域A)、たとえパッチ検知ATR制御の結果として画像濃度が薄いと判断されても、これ以上トナー濃度TD比を上げるとあふれや、かぶりなどの問題がある。そのため、CPU101は、トナー補給に規制をかけて、トナー濃度TD比が12%以下になるように補給を行う(補給停止)。
同様に、トナー濃度TD比が5%以下である場合(領域C)、たとえパッチ検知ATR制御の結果として画像濃度が濃いと判断されても、これ以上トナー濃度TD比を下げると、キャリア付着などの問題がある。そのため、CPU101は、トナー補給に規制をかけて、トナー濃度TD比が5%以上になるように補給を行う(強制補給)。
即ち、現像手段となる現像装置2内の現像剤のトナー濃度に関するトナー濃度情報を検知する濃度検知手段となるパッチ検知センサ262a、或いはインダクタンスセンサ261を有する。そして、該パッチ検知センサ262a、或いはインダクタンスセンサ261の検知結果に基づいて現像装置2に現像剤を補給する現像剤補給手段となる補給モータ駆動回路293を有する。そして、補給モータ駆動回路293による現像剤補給動作がパッチ検知センサ262a、或いはインダクタンスセンサ261の検知結果に基づいて制限される現像剤のトナー濃度領域である補給制限領域を有する。さらに、補給モータ駆動回路293による現像剤補給動作がパッチ検知センサ262a、或いはインダクタンスセンサ261の検知結果に基づいて制限されない現像剤のトナー濃度領域である通常補給領域を有する。そして、振動モード制御手段(コントローラ)となる振動部材制御回路277は、パッチ検知センサ262a、或いはインダクタンスセンサ261によって検知された現像装置2内の現像剤のトナー濃度が補給制限領域にある場合がある。この時に、パッチ検知センサ262a、或いはインダクタンスセンサ261により基準トナー像の濃度が所定値よりも高いことが検知される場合がある。この場合には、計測手段となるビデオカウンタ104により計測された画像比率に基づいて振動部材27を振動させる振動モードを可変制御する。
このように、トナー補給制御に所定のリミットを設ける。そして、トナー濃度TD比の検知結果がその所定のリミットを超えた場合に、パッチ検知ATR制御におけるパッチ画像Qのトナー濃度の検出結果をトナー補給制御にフィードバックしない領域(補正制御制限領域)がある。
次に、本実施形態にて用いられる2成分現像剤について説明する。非磁性トナーは、バインダ(結着)樹脂、着色剤、そして、必要に応じてその他の添加剤を含む着色樹脂粒子と、コロイダルシリカ微粉末のような外添剤が外添されている着色粒子とを有している。そして、トナーは、負帯電性のポリエステル系樹脂であり、体積平均粒径は5μm以上、8μm以下が好ましい。本実施形態では7.0μmであった。
また、磁性キャリアは、例えば表面酸化或は未酸化の鉄、ニッケル、コバルト、マンガン、クロム、希土類などの金属、及びそれらの合金、或は酸化物フェライトなどが好適に使用可能であり、これらの磁性粒子の製造法は特に制限されない。そして、キャリアは、体積平均粒径が20μm以上、50μm以下、好ましくは30μm以上、40μm以下であり、抵抗率が1×10Ωcm以上、好ましくは1×10Ωcm以上である。本実施形態では体積平均粒径が40μm、抵抗率が5×10Ωcm、磁化量が260emu/ccの磁性キャリアを用いた。
尚、本実施形態にて用いられるトナーについて、体積平均粒径は以下に示す装置及び方法にて測定した。測定装置としては、コールターカウンターTA−II型(コールター社製)、個数平均分布、体積平均分布を出力するためのインターフェース(日科機社製)及びCX−Iパーソナルコンピュータ(キヤノン(株)製)を使用した。電解水溶液として、一級塩化ナトリウムを用いて調製した1%NaCl水溶液を使用した。
測定方法は以下に示す通りである。即ち、上記の電解水溶液100ml以上、150ml以下中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1ml加え、測定試料を0.5mg以上、50mg以下加える。
試料を懸濁した電解水溶液は超音波分散器で約1分間以上、3分間以下の分散処理を行なう。そして、上記のコールターカウンターTA−II型により、アパーチャー(しぼり)として100μmアパーチャーを用いて2μm以上、40μm以下の粒子の粒度分布を測定して体積平均分布を求める。こうして求めた体積平均分布より、体積平均粒径を得る。
また、本実施形態にて用いられるキャリアの抵抗率は、測定電極面積4cm、電極間間隔0.4cmのサンドイッチタイプのセルを用いておこなった。このとき、片方の電極に1kgの重量の加圧下で、両電極間の印加電圧E(V/cm)を印加して、回路に流れた電流から、キャリアの抵抗率を得る方法によって測定した。
ここからは、現像装置2について更に詳しく説明する。図3(a)は、本実施形態の現像装置2において、現像剤溜まり部28近傍の拡大図である。前述したように、現像スリーブ232近傍の現像剤搬送速度と、規制部材となる規制ブレード25近傍の現像剤溜まり部28の現像剤搬送速度とは大きく異なり、せん断面4を形成している。このせん断面4では、現像剤の流れの差により生じる現像剤同士の摺擦が繰り返し起こり、「トナーの遊離」が発生してしまう。その結果として、せん断面4の近傍領域においてトナー層が発生する。このトナー層が成長し凝集塊になると、規制ブレード25と現像スリーブ232のギャップを阻害する。これにより、トナー層が成長したところは、他のところに比べて、現像スリーブ232上の現像剤のコート量が少なくなり、画像としては濃度薄になり、縦白筋画像が発生してしまう。
そこで、本実施形態においては、規制部材となる規制ブレード25に該規制ブレード25を振動させる振動部材27を設けて該規制ブレード25に振動を加える。この構成により、規制ブレード25近傍の現像剤溜まり部28に存在しているトナー層(凝集塊)を動かし、トナー層(凝集塊)を崩し、規制ブレード25の外に吐き出すことで現像剤のコート量が少なくなることを防いでいる。上記凝集塊は、トナーのみの凝集塊、或いは、トナー濃度の非常に高い現像剤凝集塊である。
次に、本実施形態における、規制ブレード25の振動部材27を振動させる制御について説明する。図2は、本実施形態における現像装置2a近傍の断面図であり、規制部材となる規制ブレード25aに当接して振動部材27aが設けられている。図3(b)に示すように、この振動部材27は、モータ271を内包しており、モータ271を回転させることで振動部材27が振動し、規制ブレード25を振動させている。
更に説明すると、図3(b)に、本実施形態における振動部材27の概略構成を示す。本実施形態にて、振動部材27は、モータ271と、その出力軸273に取り付けられた錘272と、ケース274とを備えている。ケース274は、取付け部275を備えており、取付け部275に設けられた取付け孔276を利用してねじ等により規制ブレード25に固定される。
モータ271は、規制部材となる規制ブレード25を振動させる振動モードを可変制御する図2に示す振動モード制御手段となる振動部材制御回路277と接続された状態で、上述のケース274内に収納されて固定されている。錘272は、その重心が出力軸273に対して一方に偏った状態で固定されているため、振動部材制御回路277によってモータ271の出力軸273が回転駆動されると、モータ271から振動が発生する。この振動がケース274に伝播し、さらに規制部材となる規制ブレード25に伝播する。ケース274は、モータ271にトナーが進入するのを防止する機能、及びモータ271を拘束することで規制ブレード25へ振動を効率的に伝播する機能がある。
上述構成の振動部材27は、規制ブレード25に対して凝集塊を除去するのに十分な振動を与えることができる構成であれば、上述構成に限定されるものではない。
ここで、規制部材となる規制ブレード25の振動量の測定方法を図5(a)を用いて説明する。図5(a)に示すように加速度ピックアップセンサ700を規制ブレード25に取付け、振動部材27による規制ブレード25の加速度を測定した。図5(b)に本実施形態における構成での測定結果を示す。図5(b)に示すように、本実施形態における構成での加速度の測定結果は約17m/secであり、この加速度の時には上記現像スリーブ232の微小駆動の動作時に、規制ブレード25の振動部材27を振動させることでトナー層を除去することが出来た。発明者らの検討から、本実施形態においては加速度が5m/secであれば上記動作でトナー層を除去することが出来ることが分かった。
図6に、本実施形態における、振動部材27を振動させる振動モードのタイミングチャートを示す。振動部材27による規制部材となる規制ブレード25の振動は、図6に示すように、前後の画像領域間の非画像形成領域の時間となる非画像形成タイミングで行なわれている。
具体的には、振動部材27の振動モードの動作タイミングは、画像形成装置の電源が印加される時に行われる準備動作である前多回転時、または、画像形成後の後回転時、或いは所定条件下での画像形成中とすることができる。
本実施形態では、通常、画像領域間の非画像形成領域の時間となる非画像形成タイミングは、記録シートPがA4サイズで、0.16秒である。振動部材27により規制ブレード25の振動を行う際は、図6に示すように、非画像形成領域の時間を6.75秒に延ばしている。振動部材27による規制ブレード25の振動は、各色0.9秒間行っている。6.75秒の記録シートPの紙間中において、振動部材27による規制ブレード25の振動は各色ばらばらに行っている。同時に行ってしまうと、振動による騒音が大きくなってしまうし、振動中の消費電力が大きいため、大きな電源を用意する必要があり、コストアップに繋がってしまう。なお、振動による音は、等価騒音レベル(JIS Z8731)で評価した結果、通常の画像形成では55dB、各色ばらばらに振動を行った際には、60dB、4色同時に振動を行った際には、65dBであった。65dBは、昼間の幹線道路の騒音に相当し、画像形成装置として許容しがたいレベルである。従って、本実施形態において、振動部材27による規制ブレード25の振動モード中に各現像装置2の振動部材27は、それぞれ異なる時間に振動し、同時に振動することはない。
次に、振動部材27による規制ブレード25の振動モードの頻度に付いて説明する。本実施形態における振動モードの実行頻度は出力物の画像比率に応じて変えることができる。ここで、出力物の画像比率とは、像担持体となる感光ドラム1上の静電像に現像手段となる現像装置2により現像剤を供給して現像されたトナー像が記録材となる記録シートPに転写された場合の該記録シートPの全面積に対するトナー像が占める面積の割合である。
本実施形態にて、感光ドラム1上のトナー像が転写され、画像が形成された記録材である記録シートPの出力物の画像比率は、記録シートPの全面積に対して、画像が占める面積の割合を算出することによって得られる。
本実施形態では、画像形成装置は、出力物の画像比率を計測する計測手段として画素毎のデジタル画像信号の出力レベルから画像信号の数をカウントするビデオカウント手段となるビデオカウンタ104を備えている。計測手段としてのビデオカウンタ104により画像処理装置からの画像信号を画像毎に積算してビデオカウント数を算出し、各画像形成された記録シートPに対する画像の量を算出して、出力物の画像比率を求めることができる。
出力物の画像比率が低いとトナーの外添剤が遊離し易く、結果として凝集度が高くなることが知られている。出力物の画像比率を2%、4%、6%、8%、10%に固定した条件における、耐久画像比率と凝集度との推移の関係を図8(a)に示す。図8(a)により、画像比率が低いほど、凝集度が高くなることがわかる。
次に、凝集度と凝集塊の発生頻度を図7(a)に示す。凝集度の発生頻度は、画像比率を変化させながら耐久を行うことで凝集度を変化させ、凝集度が安定する画像比率でA4サイズの記録シートPで、300枚の画像出力を行い、その後のハーフトーン画像上の縦白筋の発生した確率で判断した。図7(a)に示すように、凝集度が増加すると、縦白筋の発生確率が増加することがわかる。ここで、凝集度の測定方法を以下に示す。
(凝集度の測定方法)
パウダーテスター(細川ミクロン(株)製)に上から篩(ふるい)の目の大きさの単位で60mesh、100mesh、200mesh、の順で篩(ふるい)を3段重ねてセットした。そして、秤取した試料5gを静かに篩(ふるい)の上に載せ、電圧17Vで振動を15秒間与えて各篩(ふるい)上に残ったトナーの重さを測定し、以下の数2式に従って凝集度を算出する。ここで、上段の篩(ふるい)上のトナー量をT、中段の篩(ふるい)上のトナー量をC、下段の篩(ふるい)上のトナー量をBとすると、凝集度(%)は以下の数2式で表される。
[数2]
X=T/5×100、
Y=C/5×100×0.6、
Z=B/5×100×0.2、
としたとき、凝集度(%)は、
凝集度(%)=X+Y+Z
本実施形態においては、初期のトナーの凝集度は40である。図7(a)及び図8(a)の結果より、本実施形態における振動部材27を非画像形成タイミングで振動させる振動モードの実行頻度は、A4サイズの原稿画像に対して以下の表1のように設定した。以下の表1は画像比率における振動モードの頻度を示した表である。
上記に示した振動モードの頻度で規制ブレード25を振動させる。即ち、本実施形態の振動モード制御手段となる振動部材制御回路277は、計測手段となるビデオカウンタ104により計測された画像比率に基づいて、上記表1に示すように、画像比率が小さくなるほど振動部材27を振動させる振動モードの実行頻度を上げる。それにより、上述したパッチ検知ATR制御、ビデオカウントATR制御、現像剤濃度検知ATR制御により現像剤のトナー濃度(TD比)、または画像濃度が一定に保てる場合には濃度薄が発生することはない。しかし、前述したように、現像剤のトナー濃度(TD比)、または画像濃度が一定に保てていない場合においては、上記に示した振動モードの頻度では十分ではなく、縦白筋画像が発生してしまうことがある。
特に、画像形成装置を長期間放置した直後に起こり易い現象である、トナーの摩擦帯電量(トナーの単位重さあたりのトナー帯電量:以降「Q/M」と呼ぶ)が低下する場合がある。この場合には、トナーとキャリア間の静電相互作用を低下によって、トナーとキャリア間の拘束力が低下する。この状態では、図3(a)に示して前述したせん断面4におけるトナー遊離が起こり易くなり、柔らかいトナー層の発生速度が速くなってしまうため、通常の振動モードの頻度では間に合わなかった。
前記第1実施形態では、振動モード制御手段となる振動部材制御回路277が計測手段となるビデオカウンタ104により計測された画像比率に基づいて振動部材27を振動させる振動モードの実行頻度を変える構成とした。本実施形態では、振動モード制御手段となる振動部材制御回路277が濃度検知手段となるパッチ検知センサ262により検知されたトナー濃度情報に基づいて振動部材27を振動させる振動モードの実行頻度を変える構成としたものである。これにより、本実施形態ではトナーの摩擦帯電量が低下している状態で起こる恐れのある縦白筋を防止する。
濃度検知手段となるパッチ検知センサ262の検知結果に基づくパッチ検知ATR制御を変更し、トナーの摩擦帯電量Q/Mを変化させた条件における、凝集度と縦白筋の発生確率の関係を図8(b)に示す。図8(b)に示すように、トナーの摩擦帯電量Q/Mが低いほど縦白筋の発生確率が高いことがわかる。この状態では、前記表1に示した振動モードの頻度では足りず、縦白筋画像が発生してしまう。
そこで、パッチ検知ATR制御の濃度検知手段となるパッチ検知センサ262の検知結果を元に振動部材27の振動モードを可変制御し、その頻度を変更することで上記の課題を解決する。図9(a)にパッチ検知センサ262により検知したパッチ検知信号値と、トナーの摩擦帯電量Q/Mとの関係を示す。図9(a)よりパッチ検知信号値よりトナーの摩擦帯電量Q/Mの値を知ることが出来る。本実施形態においては、パッチ検知信号値と画像比率データより、振動部材27の振動モードを可変制御し、その頻度を変更することで上記の課題を解決する。
図9(b)に、凝集度が55%まで上昇した現像剤においてパッチ検知ATR制御を変更し、トナーの摩擦帯電量Q/Mを変化させた条件における、振動部材27の振動モードの頻度と縦白筋の発生確率の関係を示す。図9(b)より、トナーの摩擦帯電量Q/Mが低下すると縦白筋画像の発生頻度が増加している。振動部材27の振動モードの頻度が500枚ごとでは、トナーの摩擦帯電量Q/Mが−30μC/gの時には縦白筋画像は発生していないが、トナーの摩擦帯電量Q/Mが−25μC/g、−18μC/gの時には発生してしまっている。これが、振動部材27の振動モードの頻度を350枚ごとにすると、トナーの摩擦帯電量Q/Mが−25μC/gの時にも縦白筋画像を発生させないようにすることができる。また、振動部材27の振動モードの頻度を200枚ごとにすると、トナーの摩擦帯電量Q/Mが−18μC/gの時にも縦白筋画像を発生させないようにすることができている。よって、トナーの摩擦帯電量Q/Mの低下に合わせて振動部材27の振動モードを可変制御し、その頻度を変更することで、縦白筋画像の発生を防止することが可能である。
以下に示す表2に各画像比率での、トナーの摩擦帯電量Q/Mの値(パッチ検知信号値)に対する、縦白筋画像が発生しない振動部材27の振動モードの頻度を示す。以下の表2は、本実施形態における画像比率とパッチ検知信号値から得られる振動モードの頻度を示した表である。以下の表2より、画像比率とパッチ検知信号値とにより縦白筋画像が発生しない最適な振動モードの頻度を決めることができる。即ち、本実施形態では、以下の表2に示すように、パッチ検知センサ262により検知したパッチ検知信号値が低い(トナーの摩擦帯電量Q/Mが低い)ほど、振動部材27の振動モードの頻度を上げるものである。即ち、振動部材制御回路277は、パッチ画像の濃度が高い場合よりも、パッチ画像の濃度が低い場合に比べて振動部材27を振動させる頻度が多くなるように振動部材27の駆動を制御している。
最後に、画像形成中となる所定条件下の画像形成タイミングでの振動部材27の振動モードの頻度の決定条件について述べる。図2に示す制御部100内のROM102の中に、画像比率を計測する計測手段としてのビデオカウント手段となるビデオカウンタ104によりカウントされた画像比率に応じて値の変わるテーブル:A(Dens)を作成する。また、濃度検知手段となるパッチ検知センサ262により検知されたパッチ検知信号値に応じて値の変わるテーブル:B(Pch)を作成する。そして、これらの各テーブルA(Dens)、B(Pch)を予め記憶させる。画像比率と、テーブルA(Dens)の値との関係を図10(a)に示し、パッチ検知信号値と、テーブルB(Pch)の値との関係を図10(b)に示す。テーブルA(Dens)は画像比率が低いときほど値が大きくなり、テーブルB(Pch)はパッチ検知信号値が低い(トナーの摩擦帯電量Q/Mが低い状態)ときほど値が大きくなる。つまり、画像比率が低く、パッチ検知信号値が低い条件では、{A(Dens)の値×B(Pch)の値}は大きく、このときが、縦白筋画像に対して一番リスクがある条件である。
画像形成が、i=X枚目において、{A(Dens)の値×B(Pch)の値}の積算値を計算し、その値がある所定の値:Z以上になった場合には、X枚目の画像形成後の画像領域間に振動部材27の振動モードを作動させる。具体的には、以下の数3式の条件で振動部材27の振動モードが作動する。
本実施形態ではZ=5000である。前記数3式より、画像比率が低く、パッチ検知信号値が低いときには振動モードの間隔が短くなる。振動モードが実施された状態で、画像形成枚数の積算値:iをリセットする。図11にこれらの制御フローのフローチャートを示す。図11において、ステップS1,S2で画像形成が、i=X枚目において、画像比率を計測する計測手段としてのビデオカウント手段となるビデオカウンタ104によりカウントされた画像比率によりテーブルA(Dens)からA(Dens)(X)の値を算出する。また、濃度検知手段となるパッチ検知センサ262により検知されたパッチ検知信号値によりテーブルB(Pch)からB(Pch)(X)の値を算出する。そして、ステップS3において、前記数3式に示された{A(Dens)の値×B(Pch)の値}の積算値を計算する。そして、その値が、所定の値:Z以上になった場合には、ステップS4に進んでX枚目の画像形成後の画像領域間に振動部材27の振動モードを作動させる。次にステップS5において、前記数3式の画像形成枚数の積算値「i」の値をリセットし、画像形成を再開する(ステップS6)。前記ステップS3において、前記数3式に示された{A(Dens)の値×B(Pch)の値}の積算値が、所定の値:Zよりも小さい場合には、ステップS7に進んで画像形成を継続する。
図12(a)に図11のフローチャートにのっとった場合の画像比率が4%時におけるパッチ検知信号値の推移と{A(Dens)の値×B(Pch)の値}の積算値の推移を示す。パッチ検知信号値が500に保たれているときは、記録シートPの通紙枚数が500枚で{A(Dens)の値×B(Pch)の値}の積算値がZ=5000に達して振動部材27の振動モードを実施する(ステップS4)。その後、画像形成枚数の積算値:iをリセットすることで(ステップS5)、{A(Dens)の値×B(Pch)の値}の積算値は「0」に戻る。
パッチ検知信号値が500に保たれているときは、記録シートPの通紙枚数が500枚で振動部材27の振動モードを実施している。しかし、長期放置などの影響でパッチ検知信号値が低くなった状態では、B(Pch)の値が高いために{A(Dens)の値×B(Pch)の値}の積算値は大きくなる。そして、記録シートPの通紙枚数が340枚で{A(Dens)の値×B(Pch)の値}の積算値がZ=5000に達したため振動部材27の振動モードを実施した。その後、パッチ検知信号値が一定に保てるようになった後は、記録シートPの通紙枚数が500枚で{A(Dens)の値×B(Pch)の値}の積算値がZ=5000に達して振動部材27の振動モードを実施している。以上より、パッチ検知信号値が低くなると振動部材27の振動モードの実施間隔が短くなることが確認できる。尚、図12(a)の結果は画像比率を一定にしているが、画像比率が変わるとA(Dens)の値は図10(a)のように変化するため、振動部材27の振動モードの間隔は変化する。
前記第2実施形態では、振動モード制御手段となる振動部材制御回路277が濃度検知手段となるパッチ検知センサ262により検知されたトナー濃度情報に基づいて振動部材27を振動させる振動モードの実行頻度を変える構成とした。本実施形態では、振動モード制御手段となる振動部材制御回路277が濃度検知手段となるインダクタンスセンサ261により検知されたトナー濃度情報としてのTD比に基づいて振動部材27を振動させる。そしてこの振動モードの実行頻度を変える構成としたものである。
ここでは、前述したトナー濃度(TD比)上昇時における振動部材27の振動モードの頻度の最適化について述べる。前述したように、画像形成装置が1日数時間以上、連続で使用しており、かつ出力画像物の画像比率が低い場合、トナーの摩擦帯電量の上昇を抑えるために、トナー濃度(TD比)を大きく上げなければならない。
トナー濃度(TD比)が高い場合においては、キャリアのトナー被覆率が上がるため、キャリアのトナー保持力の低下、トナーとトナー間の静電反発力も影響し、トナーとキャリア間の束縛力が低下してしまう。この状態では、図3(a)に示す、せん断面4におけるトナー遊離が起こり易くなり、トナー層が成長する速度が速くなり、凝集塊が発生し易い。そのため、振動部材27の振動モードの頻度が現像剤のトナー濃度(TD比)、または画像濃度が一定に保てているときと同じ頻度では、縦白筋画像を防止できない場合がある。
そこで、本実施形態ではトナー濃度(TD比)、または画像濃度が一定に保てている状態で起こる恐れのある縦白筋を防止する。このために、パッチ検知ATR制御の濃度検知手段となるパッチ検知センサ262の検知結果に基づいて振動モード制御手段となる振動部材制御回路277により振動部材27の振動モードを可変制御し、その頻度を変更する。
現像剤の耐久状態を変えることで、パッチ検知信号値は同じままでTD比を変化させた条件における、凝集度と縦白筋の発生確率の関係を図7(b)に示す。図7(b)より、TD比が10%までは縦白筋の発生確率に変化はないが、TD比が10%〜11%を越えると縦白筋の発生確率が増加していく傾向がわかる。この状態では、前記表1に示した振動部材27の振動モードの頻度では足りず、縦白筋画像が発生してしまう。
そこで、濃度検知手段となるインダクタンスセンサ261の検知結果に基づいて振動モード制御手段となる振動部材制御回路277により振動部材27の振動モードを可変制御し、その頻度を変更することで上記の課題を解決する。図13(b)に、凝集度が55%まで上昇した現像剤においてTD比を変化させた条件における、振動部材27の振動モードの頻度と縦白筋の発生確率の関係を示す。図13(b)より、TD比が10%までは縦白筋の発生確率に変化はないが、TD比が10%〜11%を越えると縦白筋の発生確率が増加している。振動部材27の振動モードの頻度が記録シートPの通紙枚数が500枚ごとでは、TD比が10%までは縦白筋画像は発生していないが、TD比が11%、12%の時には縦白筋画像が発生してしまっている。これが、振動部材27の振動モードの頻度を記録シートPの通紙枚数が450枚ごとにすると、TD比が11%の時にも縦白筋画像は発生させないようにすることができる。また、振動部材27の振動モードの頻度を記録シートPの通紙枚数が350枚ごとにすると、TD比が12%の時にも縦白筋画像は発生させないようにすることができている。よって、TD比の上昇に合わせて振動部材27の振動モードを可変制御し、その頻度を変更することで、縦白筋画像の発生を防止することが可能である。即ち、本実施形態では、インダクタンスセンサ261により検知した現像装置2内の現像材の透磁率により求めたTD比が高いほど、振動部材27の振動モードの頻度を上げるものである。
前記表2に各画像比率での、TD比の値に対する、縦白筋画像が発生しない振動部材27の振動モードの頻度を示す。前記表2より画像比率を計測する計測手段としてのビデオカウント手段となるビデオカウンタ104により画像比率をカウントする。また、濃度検知手段となるパッチ検知センサ262によりパッチ検知信号値を検知する。そして、ビデオカウンタ104によりカウントした画像比率と、パッチ検知センサ262により検知したパッチ検知信号値とにより縦白筋画像が発生しない最適な振動部材27の振動モードの頻度を決めることができる。そして、これらの検知結果に基づいて振動モード制御手段となる振動部材制御回路277により振動部材27の振動モードの頻度を変更する。
最後に、画像形成中の振動モードの頻度の決定条件について述べる。制御部100内のROM102の中に、ビデオカウンタ104によりカウントされた画像比率に応じて値の変わるテーブル:A(Dens)と、インダクタンスセンサ261の検知信号値に応じて値の変わるテーブル:C(Indc)を作成し、予め記録させる。画像比率とテーブルA(Dens)の値との関係を図10(a)に示し、検知TD比とテーブルC(Indc)の値との関係を図14に示す。テーブルA(Dens)は画像比率が低いときほど値が大きくなり、テーブルC(Indc)はTD比が高いときほど値が大きくなる。つまり、画像比率が低く、TD比が高い条件では、{A(Dens)の値×C(Indc)の値}の値は大きく、このときが、縦白筋画像に対して一番リスクがある条件である。
画像形成がX枚目において、{A(Dens)の値×C(Indc)の値}の積分値を計算し、その値がある所定の値:Z以上になった場合には、X枚目の画像形成後の画像領域間に振動部材27の振動モードを作動させる。具体的には、以下に示す数4式の条件で振動部材27の振動モードが作動する。
本実施形態では、Z=5000である。前記数4式より、画像比率が低く、TD比が高いときには振動部材27の振動モードの間隔が短くなる。振動部材27の振動モードが実施された状態で、画像形成枚数の積算値:iをリセットする。図15にこれらの制御フローのフローチャートを示す。図15において、ステップS11,S12で画像形成がi=X枚目において画像比率を計測する計測手段としてのビデオカウント手段となるビデオカウンタ104によりカウントされた画像比率によりテーブルA(Dens)からA(Dens)(X)の値を算出する。また、濃度検知手段となるインダクタンスセンサ261により検知された検知信号値(検知TD比)によりテーブルC(Indc)からC(Indc)(X)の値を算出する。そして、ステップS13において、前記数4式に示された{A(Dens)の値×C(Indc)の値}の積算値を計算する。そして、その値が、所定の値:Z以上になった場合には、ステップS14に進んでX枚目の画像形成後の画像領域間に振動部材27の振動モードを作動させる。次にステップS15において、前記数4式の画像形成枚数の積算値「i」の値をリセットし、画像形成を再開する(ステップS16)。前記ステップS13において、前記数4式に示された{A(Dens)の値×C(Indc)の値}の積算値が、所定の値:Zよりも小さい場合には、ステップS17に進んで画像形成を継続する。
図16に、図15のフローチャートにのっとった場合における、画像比率が4%時におけるインダクタンスセンサ261により検知された検知信号値(検知TD比)の推移と振動部材27の振動モードが実施される間隔を示す。検知TD比が10%以下に保たれているときは、記録シートPの通紙枚数が500枚ごとに振動部材27の振動モードが実施されているが、検知TD比が10%を越えると振動部材27の振動モードの実施間隔が短くなっていることがわかる。検知TD比が図4(b)に示した補給停止領域(TD比:12%)に張り付いた場合には、記録シートPの通紙枚数が500枚ごとであった振動部材27の振動モード動作間隔が記録シートPの通紙枚数が350枚まで短くなっている。これは、縦白筋画像に対しては、厳しい条件であると言える。以下の表3は本実施形態における画像比率と検知TD比から得られる振動部材27の振動モードの頻度を示した表である。
即ち、本実施形態では、現像剤補給手段となる補給モータ駆動回路293による現像剤補給動作が濃度検知手段となるインダクタンスセンサ261の検知結果に基づいて制限される現像剤のトナー濃度領域である補給制限領域を有する。また、現像剤補給手段となる補給モータ駆動回路293による現像剤補給動作が濃度検知手段となるインダクタンスセンサ261の検知結果に基づいて制限されない現像剤のトナー濃度領域である通常補給領域を有する。そして、振動モード制御手段となる振動部材制御回路277は、濃度検知手段となるインダクタンスセンサ261によって検知された現像手段となる現像装置2内の現像剤のトナー濃度が通常補給領域の上限よりも高い補給制限領域にある時がある。その時に、振動部材27を振動させる振動モードを可変制御するものである。
前記各実施例では、画像比率とパッチ検知信号値、画像比率とインダクタンスセンサ値を用いて振動部材27の振動モードに頻度を決定している。しかし、パッチ検知信号値(Q/M)とインダクタンスセンサ値(TD比)とは相互関係になっているため、画像比率とパッチ検知信号値とインダクタンスセンサ値を用いて振動部材27の振動モードの頻度を決める方がより理想的である。そこで、画像比率とパッチ検知信号値とインダクタンスセンサ値を用いて振動部材27の振動モードの頻度を決めることもできる。
図2に示す制御部100内のROM102の中に、画像比率を計測する計測手段としてのビデオカウント手段となるビデオカウンタ104によりカウントされた画像比率に応じて値の変わるテーブル:A(Dens)を作成する。さらに、濃度検知手段となるパッチ検知センサ262のパッチ検知信号値に応じて値の変わるテーブル:B(Pch)を作成する。さらに、濃度検知手段となるインダクタンスセンサ261の検知信号値に応じて値の変わるテーブル:C(Indc)を作成する。そしてこれらを予め記録させる。画像比率とテーブルA(Dens)の値との関係を図10(a)に示し、パッチ検知信号値とテーブルB(Pch)の値との関係を図10(b)に示し、検知TD比とテーブルC(Indc)の値との関係を図14に示す。
画像形成がX枚目において、{A(Dens)の値×B(Pch)の値×C(Indc)の値}の積分値を計算し、その値がある所定の値:Z以上になった場合には、X枚目の画像形成後の画像領域間に振動部材27の振動モードを作動させる。具体的には、以下の数5式の条件で振動部材27の振動モードが作動する。
本実施形態では、Z=5000である。振動部材27の振動モードが実施された状態で、画像形成枚数の積算値:iをリセットする。最後にこれらの制御フローのフローチャートを図17に示す。図17のステップS21,S22で画像形成がi=X枚目において画像比率を計測する計測手段としてのビデオカウント手段となるビデオカウンタ104によりカウントされた画像比率によりテーブルA(Dens)からA(Dens)(X)の値を算出する。また、濃度検知手段となるパッチ検知センサ262により検知されたパッチ検知信号値によりテーブルB(Pch)からB(Pch)(X)の値を算出する。また、濃度検知手段となるインダクタンスセンサ261により検知された検知信号値(検知TD比)によりテーブルC(Indc)からC(Indc)(X)の値を算出する。そして、ステップS23において、前記数5式に示された{A(Dens)の値×B(Pch)の値×C(Indc)の値}の積算値を計算する。そして、その値が、所定の値:Z以上になった場合には、ステップS24に進んでX枚目の画像形成後の画像領域間に振動部材27の振動モードを作動させる。次にステップS25において、前記数5式の画像形成枚数の積算値「i」の値をリセットし、画像形成を再開する(ステップS26)。前記ステップS23において、前記数5式に示された{A(Dens)の値×B(Pch)の値×C(Indc)の値}の積算値が、所定の値:Zよりも小さい場合には、ステップS27に進んで画像形成を継続する。
本実施形態では、現像剤補給手段となる補給モータ駆動回路293による現像剤補給動作が濃度検知手段となるインダクタンスセンサ261の検知結果に基づいて制限される現像剤のトナー濃度領域である補給制限領域を有する。また、現像剤補給手段となる補給モータ駆動回路293による現像剤補給動作が濃度検知手段となるインダクタンスセンサ261の検知結果に基づいて制限されない現像剤のトナー濃度領域である通常補給領域を有する。そして、振動モード制御手段となる振動部材制御回路277は、濃度検知手段となるインダクタンスセンサ261によって検知された現像手段となる現像装置2内の現像剤のトナー濃度が補給制限領域にある時がある。その時に、他の濃度検知手段となるバッチ検知センサ262により基準トナー像の濃度が所定値よりも高いことが検知された場合がある。その場合には、該バッチ検知センサ262の検知結果に基づいて振動部材27を振動させる振動モードを可変制御する構成としたものである。
図12(a)は、長期放置後におけるトナーの摩擦帯電量低下時を例に上げたが、これ以外にもトナーの摩擦帯電量が低下してしまう状況が発生する。具体的には、図12(b)のように現像剤の劣化に伴い現像剤の摩擦帯電能力が低下した場合、TD比を下げることでトナーの摩擦帯電量を一定に保つ。しかし、TD比が図4(b)に示す強制補給領域(TD比:5%)まで来ると、TD比を下げることが出来ずに、トナーの摩擦帯電量が低下してしまう。図12(b)もTD比が5%に張り付いた後は、パッチ検知信号値が低下、すなわちトナーの摩擦帯電量(Q/M)が低下している。
このような条件では、図11のフローチャートにのっとって振動部材27の振動モードの間隔が短くなる。図13(a)に画像比率が6%時におけるパッチ検知信号値の推移と振動部材27の振動モードが実施される間隔を示す。パッチ検知信号値が500に保たれているときは、記録シートPの通紙枚数が1000枚ごとに振動部材27の振動モードが実施されているが、パッチ検知信号値が500を下回り始めると振動部材27の振動モードの実施間隔が短くなっていることがわかる。以上のように、TD比が強制補給領域(TD比:5%)近傍に張り付いた状態では、トナーの摩擦帯電量低下を抑えることができないため、振動部材27の振動モードの間隔を短くすることで、縦白筋画像を防止することができる。
本発明の活用例として、電子写真方式或いは静電記録方式を利用した、複写機、プリンタ等の画像形成装置に適用出来、より詳細には、2成分現像剤を用いた画像形成装置に適用出来る。
1,1a〜1d …感光ドラム(像担持体)
25,25a〜25d …規制ブレード(規制部材)
27,27a〜27d …振動部材
104 …ビデオカウンタ(計測手段)
232,232a〜232d …現像スリーブ(現像剤担持体)
277,277a〜277d …振動部材制御回路(コントローラ)
P …記録シート(記録材)

Claims (4)

  1. 静電像が形成される像担持体と、
    トナーとキャリアを有する現像剤を担持し、前記像担持体の潜像を現像する現像剤担持体と、
    前記現像剤担持体に担持される現像剤層厚を規制する規制部材と、
    前記規制部材を振動させる振動部材と、
    前記振動部材の駆動を制御するコントローラと、
    前記コントローラは、記録材に形成される画像比率が大きい場合よりも、記録材に形成される画像比率が小さい場合の方が前記振動部材を振動させる実行頻度が多くなるように前記振動部材の駆動を制御することを特徴とする画像形成装置。
  2. 静電像が形成される像担持体と、
    トナーとキャリアを有する現像剤を担持し、前記像担持体の潜像を現像する現像剤担持体と、
    前記現像剤担持体に担持される現像剤層厚を規制する規制部材と、
    前記規制部材を振動させる振動部材と、
    前記振動部材の駆動を制御するコントローラと、
    前記像担持体に作像したパッチ画像の画像濃度を検知する濃度検知手段と、
    前記コントローラは、前記パッチ画像の濃度が高い場合の方が、前記パッチ画像の濃度が低い場合よりも前記振動部材を振動させる実行頻度が多くなるように前記振動部材の駆動を制御することを特徴とする画像形成装置。
  3. 静電像が形成される像担持体と、
    トナーとキャリアを有する現像剤を収納する容器と、
    前記容器内で現像剤を担持し、前記像担持体の潜像を現像する現像剤担持体と、
    前記現像剤担持体に担持される現像剤層厚を規制する規制部材と、
    前記規制部材を振動させる振動部材と、
    前記振動部材の駆動を制御するコントローラと、
    前記容器内の現像剤のトナー濃度に関する情報を検知する濃度検知手段と、
    前記コントローラは、前記容器内のトナー濃度が低い場合よりも、前記容器内のトナー濃度が高い場合の方が前記振動部材を振動させる実行頻度が多くなるように前記振動部材の駆動を制御することを特徴とする画像形成装置。
  4. 前記濃度検知手段は、前記容器内の現像剤の透磁率を検知することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
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