JP5310493B2 - 溶液法による単結晶の製造方法 - Google Patents
溶液法による単結晶の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5310493B2 JP5310493B2 JP2009256222A JP2009256222A JP5310493B2 JP 5310493 B2 JP5310493 B2 JP 5310493B2 JP 2009256222 A JP2009256222 A JP 2009256222A JP 2009256222 A JP2009256222 A JP 2009256222A JP 5310493 B2 JP5310493 B2 JP 5310493B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- single crystal
- solution
- shaft
- crystal
- temperature
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
Description
また、溶液法では、原料溶液を入れるるつぼ、例えば黒鉛るつぼ、原料溶液、高周波コイルなどの外部加熱装置、断熱材、昇降可能な種結晶支持部材(例えば、黒鉛軸)および種結晶支持部材の先端に取り付けた種結晶からなる基本的構造を有するSiC単結晶製造装置を用いて、るつぼ中、Si融液又はさらに金属を溶解したSi合金融液などのSi含有融液にC(炭素)供給源、例えば黒鉛るつぼからCを溶解させて原料溶液とし、SiC種結晶上にSiC単結晶層を溶液析出によって成長させている。
このため、単結晶以外の結晶の生成を防止乃至は抑制し得る単結晶の製造方法が求められている。
一方、単結晶を安定した品質で得るために種々の検討がなされている。
特許文献2には、CZ法による単結晶の製造方法において、るつぼ内の融液に種結晶の先端部を接触させた後に、種結晶の周面を包囲する補助加熱手段により種結晶及び融液の固液界面近傍を加熱して種結晶を融液に漬け込み、補助加熱手段による種結晶の加熱を停止した後に、ネックを形成することなく単結晶を引き上げる単結晶の引き上げ方法が記載されている。そして、具体例としてシリコン単結晶の製造例が記載されている。
従って、本発明の目的は、溶液法によって軸の側面の種結晶近傍での多結晶の生成を防止乃至は抑制して単結晶を成長させる得る溶液法による単結晶の製造方法を提供することである。
本発明は、溶液法による単結晶の製造方法において、種結晶を冷却する冷却部と軸周囲部を加熱する加熱部とを備えた軸を用い、種結晶と溶液とが接触後は種結晶を冷却しつつ軸の周囲を加熱して単結晶を成長させることを特徴とする溶液法による単結晶の製造方法に関する。
図1に示すように、従来技術により、溶液法によりSiC単結晶を成長させたところ、軸の種結晶周辺に多結晶化が起った。これは、図1に示すように、溶液の攪拌に伴って溶液(融液ともいう)が種結晶軸に濡れ上がることによると考えられる。そして、従来技術においては、軸周囲部の温度をTC℃とし、溶液の界面の温度をTL℃とすると、各々の温度が下記
TC<TL
の関係にある。
また、前記の場合、種結晶側面部6の温度が溶液界面の温度以上とすることが好適である。これは、通常は種結晶部からは多結晶成長は起こらず単結晶成長するが、成長速度差により成長面と側面部との間ではステップが発生するため、側面部の温度も高い方が望ましいからである。
この場合、図4(a)に示すように、種結晶軸の温度が溶液の温度よりも低いと、溶液が攪拌により濡れ上がり種結晶を支持している軸の側面の種結晶近傍から核生成して多結晶化が起る。図4(b)には、結晶成長後のas−grownの成長結晶表面の画像が示してある。図4(a)および図4(b)から、溶液が種を支持する種結晶の軸に濡れ上がり、そこから核生成して多結晶化していることが理解される。そして、成長時間が長くなると、軸周辺の多結晶が単結晶部に回り込んで3次元成長するため、平坦な結晶成長が不可能となり得る。
本発明の実施態様において、軸内に設けた中心冷却層53による種結晶の冷却と加熱部4による軸の周囲部3の加熱との組み合わせにより、高い成長速度を維持しつつ前記軸の周囲部3での多結晶化を防止乃至は抑制し得る。
前記の原料溶液は、溶液温度が1600〜2100℃の範囲、例えば1800〜2100℃の範囲、その中でも1800〜2050℃、特に1850〜2050℃程度であり得る。
前記の原料溶液の温度の制御は、例えば高周波誘導加熱によって加熱し、例えば放射温度計による原料溶液面の温度観察および/又は炭素棒内側に設置した熱電対、例えばW−Re(タングステン/レニューム)熱電対を用いて温度測定を行って求められた測定温度に基いて温度制御装置によって行うことができる。
例えば、高周波誘導加熱による加熱時間(原料の仕込みからSiC飽和濃度に達するまでの凡その時間)としてはるつぼの大きさにもよるが20分間以上、例えば20分間〜10時間程度(例えば3〜8時間程度)で、雰囲気として例えばHe、Ne、Arなどの不活性ガスや前記不活性ガスとN2やメタンガスとの混合ガスが挙げられる。
TC:熱電対(例えば、W−Re)を軸の測定点に接触させて測定
TL:熱電対を炭素の保護管の中に入れて溶液に浸漬させて測定
また、結晶成長後の軸の成長結晶近傍を光学顕微鏡により撮影し、その成長結晶表面を光学顕微鏡により撮影した。
常法により溶液法により、厚さ1mmの種結晶を用いてSiCの単結晶成長を行った。 軸の各位置の温度を測定した結果を図3に、結晶成長後の軸の成長結晶近傍を撮影した画像(写し)を図4(a)に、その成長結晶表面を撮影した画像を図4(b)に示す。
図3に示すように、従来法によれば軸表面の温度、すなわち位置(2)の温度よりも溶液界面および溶液内部の温度。すなわち位置(3)、(4)、(5)および(6)の温度方が高いことが理解される。また、溶液界面では成長開始時と成長開始後とでは温度変化が見られる。すなわち、位置(3)で少し温度が変化している。しかし、一度核発生してしまうと、多結晶化が促進されるため、結晶開始時から常にTC<TLである。
なお、位置(1)の温度が位置(2)の温度より低いのは、軸が鉛直方向に冷却されていることを示している。
図4(a)および4(b)に示すように、従来法によれば種結晶近傍の軸に回り込み、濡れ上がりや軸周囲部に多結晶化が確認される。
2 冷却部
3 軸周囲部
4 加熱部
5 軸
6 種結晶側面部
10 溶液
51 表面層
52 遮断層(断熱層)
53 中心冷却層
Claims (4)
- 溶液法による単結晶の製造方法において、種結晶を冷却する冷却部と軸周囲部を加熱する加熱部とを備えた軸を用い、種結晶と溶液とが接触後は種結晶を冷却しつつ軸の周囲を加熱して単結晶を成長させることを特徴とする溶液法による単結晶の製造方法。
- 前記軸が、表面層と遮断層と中心冷却層とからなる請求項1に記載の製造方法。
- 前記単結晶が、SiC単結晶である請求項1又は2に記載の製造方法。
- 前記軸周囲部の温度をTC℃とし、前記溶液の界面の温度をTL℃として、各々の温度が下記
TC≧TL
の条件を満足することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009256222A JP5310493B2 (ja) | 2009-11-09 | 2009-11-09 | 溶液法による単結晶の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009256222A JP5310493B2 (ja) | 2009-11-09 | 2009-11-09 | 溶液法による単結晶の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011098871A JP2011098871A (ja) | 2011-05-19 |
JP5310493B2 true JP5310493B2 (ja) | 2013-10-09 |
Family
ID=44190380
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009256222A Expired - Fee Related JP5310493B2 (ja) | 2009-11-09 | 2009-11-09 | 溶液法による単結晶の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5310493B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2722421A4 (en) | 2011-06-17 | 2014-05-14 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp | APPARATUS AND METHOD FOR MANUFACTURING A CIS MONOCRYSTAL |
US10094041B2 (en) | 2011-07-04 | 2018-10-09 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | SiC single crystal and method of producing same |
WO2014013698A1 (ja) * | 2012-07-19 | 2014-01-23 | 新日鐵住金株式会社 | SiC単結晶の製造装置及びSiC単結晶の製造方法 |
JP2015151278A (ja) * | 2014-02-10 | 2015-08-24 | 新日鐵住金株式会社 | 単結晶の製造方法、シードシャフト、および単結晶の製造装置 |
JP2016079070A (ja) * | 2014-10-17 | 2016-05-16 | 新日鐵住金株式会社 | 溶液成長法によるSiC単結晶の製造装置及びSiC単結晶の製造方法 |
CN114395799A (zh) * | 2022-01-29 | 2022-04-26 | 北京青禾晶元半导体科技有限责任公司 | 一种同时制造碳化硅单晶及碳化硅多晶的装置及方法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07172998A (ja) * | 1993-12-21 | 1995-07-11 | Toshiba Corp | 炭化ケイ素単結晶の製造方法 |
JP4736401B2 (ja) * | 2004-11-02 | 2011-07-27 | 住友金属工業株式会社 | 炭化珪素単結晶の製造方法 |
JP4645499B2 (ja) * | 2006-03-28 | 2011-03-09 | 住友金属工業株式会社 | 炭化珪素単結晶の製造方法 |
-
2009
- 2009-11-09 JP JP2009256222A patent/JP5310493B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011098871A (ja) | 2011-05-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR102049710B1 (ko) | SiC 단결정의 제조 방법 및 제조 장치 | |
JP5310493B2 (ja) | 溶液法による単結晶の製造方法 | |
JP5821958B2 (ja) | SiC単結晶及びその製造方法 | |
JP5434801B2 (ja) | SiC単結晶の製造方法 | |
US20120304916A1 (en) | Method of producing silicon carbide single crystal | |
JP5801730B2 (ja) | 単結晶の製造装置に用いられる種結晶保持軸及び単結晶の製造方法 | |
JP5983772B2 (ja) | n型SiC単結晶の製造方法 | |
JP6968408B2 (ja) | 炭化ケイ素単結晶の製造方法 | |
JP5580764B2 (ja) | SiC単結晶製造装置 | |
US9530642B2 (en) | Method for producing SiC single crystal | |
JP2009126770A (ja) | 炭化珪素単結晶の成長法 | |
JP2006131433A (ja) | 炭化珪素単結晶の製造方法 | |
JP2004099340A (ja) | 炭化珪素単結晶育成用種結晶と炭化珪素単結晶インゴット及びその製造方法 | |
JP5359796B2 (ja) | SiC単結晶の製造方法 | |
JP2012193055A (ja) | SiC単結晶製造方法およびそれに用いる装置 | |
JP4645496B2 (ja) | 単結晶の製造装置および製造方法 | |
JP6354615B2 (ja) | SiC単結晶の製造方法 | |
WO2004092455A1 (ja) | 単結晶の製造方法 | |
KR101829981B1 (ko) | SiC 단결정의 제조 방법 | |
JP6935738B2 (ja) | SiC単結晶の製造方法 | |
JP5428706B2 (ja) | SiC単結晶の製造方法 | |
US10260167B2 (en) | Method for producing silicon carbide single crystal in a solution process using a seed crystal having a bottom face with a circular shape and at least a partially removed section | |
JP2019089664A (ja) | p型SiC単結晶の製造方法 | |
JP2019094228A (ja) | SiC単結晶の製造方法 | |
JP2019052074A (ja) | SiC単結晶の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120704 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130523 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130604 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130617 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5310493 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |