以下、図面を参照しながら本発明の一実施形態に係る空気調和機1について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
<空気調和機の構成概略>
本発明の一実施形態に係る空気調和機1は、室内の壁面に取り付けられる室内機10と、室外に設置される室外機20とを備えており、冷房運転、暖房運転、加湿運転、除湿運転および、フィルタ清掃運転等の各種運転を実行することができる。室内機10と室外機20とは、図1に示すように、冷媒配管、加湿ホース、伝送線および通信線などを集合した集合連絡管2によって接続されている。
室外機20は、室外空調ユニット21と、室外空調ユニット21上に配置される調湿ユニット22とを有している。室外空調ユニット21は、圧縮機23と、圧縮機23の吐出側に接続されている四路切換弁24と、圧縮機23の吸入側に接続されるアキュムレータと、四路切換弁24に接続されている室外熱交換器と、室外熱交換器に接続された室外膨張弁27とを有している(図15参照)。室外膨張弁27は、冷媒配管を介して後述する室内熱交換器12の一端と接続される。また、四路切換弁24は、冷媒配管を介して室内熱交換器12の他端と接続されている。また、室外空調ユニット21内には、室外ファン28が設けられている。室外ファン28は、室外の空気を取り込み、室外熱交換器での熱交換後の空気を室外に排出するプロペラファンである。
調湿ユニット22は、加湿ホースおよび室内機10内部に配置される加湿ダクト3(図4参照)を介して、室外空気や調湿空気を室内機10側に供給したり、室内空気を室外に排気したりすることができる。
<室内機の構成>
室内機10は、図2、図3および図4に示すように、本体ケーシング11と、室内熱交換器12と、室内熱交換器12と、フィルタ清掃機構30とを備えている。
本体ケーシング11は、略直方体形状を呈するプラスチック製の部材であって、室内熱交換器12、室内熱交換器12、および、フィルタ清掃機構30を収容している。また、本体ケーシング11は、前面グリル11aと、前面グリル11aの前面に配置される前面パネル8とを有している。前面パネル8は、パネル上部8a近傍の支点を中心に回動自在に前面グリル11aに取り付けられている。
前面グリル11aの前面には、後述するエアフィルタ35a,35b等のメンテナンスをするための2つの開口部19a,19b(図5参照)が形成されている。また、前面グリル11aの下部には吹出口7が形成されており、吹出口7近傍には、運転停止時に閉じ、運転時に開く、2枚の風向調節羽根9が設けられている。この風向調節羽根9によって室内機10の上下方向の風向きを調節している。なお、図3は、運転停止状態を示しており、吹出口7の開口部が風向調節羽根9で閉じられている状態を示している。また、図4は、フィルタ清掃運転時の状態を示しており、吹出口7の開口部が風向調節羽根9で閉じられている状態を示している。
さらに、前面グリル11aの上部には主吸込口6aおよび副吸込口6bが設けられている。主吸込口6aは、前面グリル11aの天面5aに形成されている。また、副吸込口6bは、開口部19a,19bの一部であって、パネル上部8a近傍に形成されている。具体的には、副吸込口6bは、前面グリル11aに前面パネル8が取り付けられても前面パネル8によって塞がれない開口部19a,19bの上部部分のことである。
さらに、前面グリル11aの開口部19a,19bの下には、凹部11bが形成されている。この凹部11bには、後述するフィルタ清掃機構30のダストボックス49が嵌め込まれる。また、前面グリル11aの凹部11bの下側には、図5に示すように、表示パネル17(図15参照)が嵌め込まれる開口部5が形成されている。表示パネル17は、複数並べて配置されたLEDを有し、これらのLEDが点灯することで、所定の文字等を表示することが可能である。また、表示パネル17の前方は、前面パネル8で覆われることになるが、前面パネル8を透過する光を発することで、外部から表示パネル17の表示を視認することができる。
また、前面グリル11aの開口部5の下側には、吹出口7上辺に沿って窓部70が形成されている。窓部70には、表示用LED14および受光素子16を有する素子部70a(図15参照)が嵌め込まれる。素子部70aは、表示用LED14が点灯または消灯することで、ユーザに対して空気調和機1の運転状態等の報知を行うことができる。なお、表示パネル17の有するLEDと素子部70aの有する表示用LED14および受光素子16とは、電装品箱18に接続されている。また、図2では、後述するダストボックス49内部の塵埃の廃棄が必要な旨を報知するための表示用LED14近傍に位置する窓部70を符号70bで示し、受光素子16近傍に位置する窓部70を符号70cで示している。
室内熱交換器12は、複数のフィンと、冷媒が流れる伝熱管とを有しており、通過する空気との間で熱交換を行う。また、室内熱交換器12は、前面側熱交換器12aと背面側熱交換器12bとが側面視において逆V字状になるように連結して構成されている。また、室内熱交換器12の上流側には、前面側熱交換器12aに隣接して補助熱交換器12cが設けられている。補助熱交換器12cは、室内機10の側面視において、加湿ダクト3と重ならないように加湿ダクト3よりも上側に配置されている。また、補助熱交換器12cは、凝縮器として機能させるか蒸発器として機能させるかを、室内機10に設けられている室内膨張弁15(図15参照)によって切り換えることができる。このため、この空気調和機1では、補助熱交換器12cを凝縮器として機能させ、室内熱交換器12を蒸発器として機能させることで、温度の低下を防ぎながら除湿を行う再熱除湿運転を実行することができる。
室内ファン13は、略円筒形状を呈するクロスフローファンであって、室内熱交換器12の下流側に配置されている。室内ファン13は、室内から本体ケーシング11内に取り込まれ室内熱交換器12によって熱交換された空気を室内に吹き出される空気流を生成することができる。
また、室内機10内部には、図3および図4に示すように、側面視において、電装品箱18とほぼ重なる位置に加湿ダクト3が配置されている。加湿ダクト3には、加湿された外気の流路となる空洞部4aが形成され、空洞部4aの上部に、加湿された外気の給気口4bが形成されている。また、空洞部4aは、室内機10の前面の下方から背面側上方に向かって抜き差し自在なプレフィルタ3aにより仕切られており、給気口4bから本体ケーシング11の内部に給気される外気は全てプレフィルタ3aを通過する。
次に、フィルタ清掃機構30について説明する。
<フィルタ清掃機構>
フィルタ清掃機構30は、図3に示すように、電装品箱18の上側に配置されており、フィルタユニット31と、塵埃処理ユニット40と、ダストボックス49とを備えている。以下に、フィルタユニット31および塵埃処理ユニット40について説明する。
(1)フィルタユニット
フィルタユニット31は、図3および図4に示すように、本体ケーシング11の内側に配置されている。また、フィルタユニット31は、図3、図4、図6および図7に示すように、エアフィルタ35a,35bと、エアフィルタ35a,35bを保持するための保持部32a,32bと、エアフィルタ35a,35bを保持部32a,32bに沿って移動させるためのフィルタ駆動部33a,33bと、を有している。なお、図6は、エアフィルタ35a,35bを取り外した状態が示されている。
エアフィルタ35a,35bは、図3に示すように、本体ケーシング11の天面5aの主吸込口6a及び副吸込口6bの下流側に、主吸込口6a及び副吸込口6bの全面に対向するように2枚配置されている。なお、本実施形態では、エアフィルタ35a,35bは、図6および図7に示すように、エアフィルタ35aが室内機10の正面視において左半分を分担し、エアフィルタ35bが室内機10の正面視において右半分を分担するものとする。さらに、エアフィルタ35a,35bの下流側には室内熱交換器12が配置されている。このようにして、主吸込口6a及び副吸込口6bを通過して室内熱交換器12に到達する室内空気は全てエアフィルタ35a,35bを通過して塵埃の除去を受ける。
また、エアフィルタ35a,35bは、図7に示すように、フィルタリングのために室内空気を通過させるフィルタ部35abとフィルタ部35abを支持するための支持枠35aaとを有している。さらに、支持枠35aaの両端部には、後述するフィルタ駆動用ローラ37a,37bの有するピニオンギアと噛み合うラックギアが形成されている。
保持部32a,32bは、2枚のエアフィルタ35a,35bを保持するため、図6に示すように、室内機10の正面視において左右に2つ設けられている。なお、本実施形態では、保持部32a,32bは、図6に示すように、保持部32aが室内機10の正面視において保持部32bよりも左側に配置されているものとする。また、保持部32a,32bは、フレーム34を有している。フレーム34には、アーム36と、アーム36の間に配置されるブレード34bおよびビーム34cとが含まれる。
アーム36は、図8に示すように、上側案内溝36aと、下側案内溝36bとを有している。上側案内溝36aは、前面パネル8の上部近傍から天面5a近傍に沿ってなだらかに湾曲するように形成されている。また、下側案内溝36bは、上側案内溝36aの下側に配置されている。また、上側案内溝36aと下側案内溝36bとの間隔は、最も広いところで、フィルタ駆動用ローラ37a,37bのピニオンギアの歯先円の外径より少し広くなっている。また、ブレード34bおよびビーム34cは、フレーム34における通風を良くするために、細い部材を組み合わせることによって構成されている。
フィルタ駆動部33a,33bは、フィルタ駆動用ローラ37a,37bと、それぞれのフィルタ駆動用ローラ37a,37bを駆動するためのフィルタ駆動用モータ38a,38bと、を有している。2本のフィルタ駆動用ローラ37a,37bは、エアフィルタ35a,35bを挟んで後述する塵埃処理ユニット40のブラシ47に対向する位置に配置されている。また、フィルタ駆動用モータ38a,38bは、図6および図7に示すように、室内機10の正面視において、左側に配置されている方がフィルタ駆動用ローラ37aであり、もう一方の右側に配置されている方がフィルタ駆動用ローラ37bである。さらに、フィルタ駆動用ローラ37a,37bはその両端部にピニオンギア(図示せず)を有しており、このピニオンギアをエアフィルタ35a,35bの両端部に形成されているラックギアと噛み合わせるとことでエアフィルタ35a,35bの移動を行うことができる。
また、フィルタ駆動用モータ38a,38bは、正面視において、エアフィルタ35a,35bと重なる位置で各アーム36に取り付けられている。具体的には、フィルタ駆動用モータ38a,38bは、図8に示す上側案内溝36aと下側案内溝36bの間に配置されている。言い換えると、フィルタ駆動用ローラ37a,37bで移動方向を転換する前のエアフィルタ35a,35bの位置と、フィルタ駆動用ローラ37a,37bで移動方向を転換した後のエアフィルタ35a,35bの位置との間に、フィルタ駆動用モータ38aが配置されていることになる。
また、フィルタ駆動用モータ38a,38bが発生する駆動力は、複数のギアでフィルタ駆動用ローラ37a,37bに伝達される。フィルタ駆動用ローラ37a,37bとフィルタ駆動用モータ38a,38bとを繋ぐギアは、図8に示すギアボックス39a,39bの中に収められている。
なお、フィルタユニット31において、室内空気の塵埃を除去する場合、または、空気調和機1の運転が実行されていない場合、すなわち、フィルタ清掃運転が行われていない場合には、エアフィルタ35a,35bは、保持部32a,32bによって、上側案内溝36aに位置するように保持されている(図3参照)。以下、フィルタ清掃運転が行われていない場合のエアフィルタ35a,35bの位置を、運転停止時の位置とする。また、フィルタ清掃運転が実行されている場合には、エアフィルタ35a,35bは、フィルタ駆動用ローラ37a,37bの外周に巻き込まれるようにUターンして移動方向が下向きから上向きに変えられ、下側案内溝36bに導かれる。
(2)塵埃処理ユニット
塵埃処理ユニット40は、塵埃処理被駆動部41と、塵埃処理駆動部42とを備えている。塵埃処理被駆動部41は、ブラシ47と、連動部44とを有している。
ブラシ47は、図9、図10、図11および図12に示すように、プラスチック製の直毛が放射状に伸びるように形成されている。また、ブラシ47は、塵埃処理ユニット40とフィルタユニット31とが組み合わされた状態で、エアフィルタ35a,35bに接するように配置される。
また、ブラシ47の軸43は、撓み難い剛性の高い筒状の金属で構成されている。なお、本実施形態では、ブラシ47の軸43は、金属によって構成されているが、これに代えて、撓み難い剛性の高いプラスチックによって構成されていてもよい。また、ブラシ47の軸43の両端は後述する第1支持部材51の軸受に回転自在に嵌め込まれている。さらに、ブラシ47の軸43には、被駆動ギア43aが取り付けられている。この被駆動ギア43aは、連動部44の有する連動ギア44aと噛み合う。
連動部44は、圧縮ローラ48と、連動ギア44aを有している。圧縮ローラ48は、プラスチック製の円柱状の棒状部材であって、圧縮ローラ48の表面には螺旋状の突起が形成されている。また、圧縮ローラ48は、後述する第2支持部材52の両端部に回転可能に支持されている。なお、圧縮ローラ48は、塵埃処理ユニット40とフィルタユニット31とが組み合わされた状態で、櫛部の歯49b(図14参照)の下側に配置される。さらに、圧縮ローラ48には、第2支持部材52と第1支持部材51とが固定された状態で、ブラシ47の被駆動ギア43aと噛み合う位置にギア48aが設けられている。このため、圧縮ローラ48は、ブラシ47の回転に連動して回転する。
連動ギア44aは、塵埃処理ユニット40に含まれるギアの概念図である図13Aに示すように、塵埃処理駆動部42の有する駆動ギア42bと噛み合う第1ギア44b、および、ブラシ47の被駆動ギア43aと噛み合う第2ギア46を含む複数のギア(本実施形態では、第1ギア44b、第2ギア46および第3ギア44cの3つのギア)を有しており、塵埃処理駆動部42の有するブラシ駆動用モータ42aが発生する駆動力をブラシ47の被駆動ギア43aに伝達する。なお、本実施形態では、連動ギア44aが3つのギアを有しているが、連動ギアの有するギアの数はこれに限定されない。
また、第2ギア46は、図13Bに示すように、磁気発生部46aと、リードスイッチ46bとを有している。磁気発生部46aは、連動ギア44aの外周近傍の1ヶ所に設けられたマグネット部であって、連動部44の回転に伴って回転する。また、リードスイッチ46bは、第2支持部材52に固定されており、磁気発生部46aに対応してON信号またはOFF信号を出力する。このため、連動ギア44aが回転することによって第2ギア46の磁気発生部46aも回転するので、リードスイッチ46bは、磁気発生部46aとの距離が所定距離未満となったときにON信号を出力し、磁気発生部46aとの距離が所定距離以上となったときにOFF信号を出力する。なお、連動ギア44aが回転している間は、ON信号またはOFF信号が交互に出力され、出力された信号は後述する制御部60に取り込まれる。
なお、本実施形態では、連動ギア44aの第2ギア46が磁気発生部46aおよびリードスイッチ46bを有しているが、これに限定されず、連動ギア44aに含まれるいずれのギアが磁気発生部およびリードスイッチを有していてもよい。
塵埃処理駆動部42は、ブラシ駆動用モータ42aと、平歯車である駆動ギア42bとを有する。駆動ギア42bは、上述のように、連動ギア44aを介してブラシ駆動用モータ42aが発生する駆動力を被駆動ギア43aに伝達する。
ブラシ駆動用モータ42aは、ブラシ47を回転させる駆動力を供給するためのモータであって、駆動ギア42bおよび連動ギア44aを介してブラシ47を回転させる。また、被駆動ギア43aが駆動されることで、被駆動ギア43aを介して圧縮ローラ48のギア48aが駆動する。このため、ブラシ駆動用モータ42aが駆動されることによって、ブラシ47および圧縮ローラ48が回転することになる。また、ブラシ駆動用モータ42aが駆動された場合、ブラシ47は図14の矢印A1に示す方向である反時計回りに回転し、圧縮ローラ48は図14の矢印A2に示す方向である時計回りに回転する。
さらに、ブラシ駆動用モータ42aは、図6に示すように、室内機10の正面視において、エアフィルタ35aと重なる位置に配置されている。さらに、ブラシ駆動用モータ42aは、室内機10の側面視において、フィルタ駆動用モータ38a,38bと重なる位置に配置されている。
(3)ダストボックス
ダストボックス49は、エアフィルタ35a,35bからブラシ47によって掻き落とされた塵埃を収容するために設けられている。また、ダストボックス49は、図9、図10、図11および図12に示すように、底部材49aと、ブラシ47を回転可能に支持する第1支持部材51と、圧縮ローラ48を回転可能に支持する第2支持部材52とを有している。また、図9および図10に示すように、第1支持部材51と第2支持部材52とは対向するように配置されている。このような構成によって、ダストボックス49は、底部材49a、第1支持部材51および第2支持部材52を組み合わせることで、エアフィルタ35a,35bから剥離した塵埃を取り入れるための塵埃取入口53を有する箱型となる。また、塵埃取入口53は、図14に示すように、ブラシ47の下端部近傍に配置されている。このため、ダストボックス49の内部空間、すなわち、ダストボックス49内側に形成される空間は、塵埃取入口53から取り入れられた塵埃を収容可能な塵埃収容空間45となる。
底部材49aには、ブラシ47の長さに対応するように、櫛部の歯49bが並んで配置されている。櫛部の歯49bは、ブラシ47とダストボックス49とが組み合わされた状態で、ブラシ47の下から斜め前方向に向けて挿入されるように設けられている。
第1支持部材51には、ブラシ47の両端部を回転可能に支持する軸受が設けられている。第2支持部材52には、圧縮ローラ48の両端を回転可能に支持する軸受が設けられており、図14に示すように、第2支持部材52に圧縮ローラ48が支持された状態で、圧縮ローラ48を挟むように、第1ガイド部52aと第2ガイド部52bとが設けられている。このため、圧縮ローラ48は、その下部がダストボックス49の内部に配置されている。第1ガイド部52aは、圧縮ローラ48に対して塵埃の搬送方向上流側に設けられている。また、第1ガイド部52aは、ブラシ47の回転方向に沿った形状を有している。さらに、第2ガイド部52bは、圧縮ローラ48に対して塵埃搬送方向下流側に設けられている。また、塵埃取入口53は、具体的には、第1ガイド部52aと第2ガイド部52bとの間に形成されている。また、図14に示すように、圧縮ローラ48は、塵埃取入口53の内側に配置される。このため、圧縮ローラ48と第2ガイド部52bとの間の隙間は、ブラシ47と圧縮ローラ48との間で圧縮された塵埃を塵埃収容空間45に導くための通路になっている。また、第2ガイド部52bの圧縮ローラ48に対向する面は、圧縮ローラ48の回転方向に沿う曲面状に形成されている。このため、塵埃は、圧縮ローラ48と第2ガイド部52bとの間でも圧縮される。
また、ダストボックス49は、上述のように電装品箱18の上側に設けられている凹部11bに取り付けられている。
このような構成によって、フィルタ清掃機構30では、フィルタ清掃運転が実行されることで、ブラシ47によってエアフィルタ35a,35bに付着した塵埃が掻き取られ、ブラシ47に付着した塵埃が、第1ガイド部52aとブラシ47とが近接する部分においてブラシ47と第1ガイド部52aとの間で圧縮される。そして、第1ガイド部52aとブラシ47とが近接する部分で圧縮された塵埃は、前記部分よりも搬送方向下流側においてブラシ47と圧縮ローラ48の間で更に圧縮される。さらに、前記部分よりも搬送方向下流側を通過した塵埃は、搬送方向の更に下流側に位置する隙間において、圧縮ローラ48と第2ガイド部52bとの間で圧縮されながら、圧縮ローラ48によってダストボックス49内部に向けて搬送される。そして、圧縮された塵埃は、ダストボックス49の内部空間である塵埃収容空間45に溜められる。さらに、ダストボックス49の塵埃収容空間45に収容された塵埃は、圧縮ローラ48が回転することで、塵埃収容空間45の内壁面(特に、第2支持部材52の逆止壁54)に押しつけられる。これにより、塵埃収容空間45に収容された塵埃が圧縮される。
また、ダストボックス49の塵埃収容空間45において圧縮された塵埃が所定量以上溜まると、塵埃収容空間45において圧縮された塵埃と圧縮ローラ48とが接触することで、圧縮ローラ48の回転速度が遅くなる。このため、ダストボックス49の塵埃収容空間45において圧縮された塵埃が所定量以上溜まった場合には、ユーザによってダストボックス49の塵埃が廃棄される必要がある。そこで、この空気調和機1は、ダストボックス49内部の塵埃が所定量以上溜まった場合に、ダストボックス49の塵埃が廃棄されるように報知する機能を有している。
次に、空気調和機1の備える制御部60について説明する。
<制御部>
制御部60は、図15に示すように、室内機10や、室外空調ユニット21および調湿ユニット22を有する室外機20の各種機器と接続されており、接続された各種機器の制御を行う。また、制御部60は、通信制御部61を備えている。通信制御部61は、受光素子16が受信したリモートコントローラ80から送信される運転開始や運転停止等の制御信号を取得する。また、リモートコントローラ80は、ユーザが空気調和機1を遠隔操作するための装置であって、ユーザからの指示を受け付けて赤外線等の無線手段により制御指令を受光素子16に送信する。
また、制御部60は、冷房運転、暖房運転、加湿運転および除湿運転等の通常運転を実行する通常運転制御部62と、エアフィルタ35a,35bの自動清掃が実行されるようにフィルタ清掃機構30の動作を制御するフィルタ清掃運転制御部63とを備えている。なお、本実施形態では、制御部60は、通常運転が実行された積算時間が所定時間以上となった場合にフィルタ清掃運転が必要であると判断し、フィルタ清掃運転が実行されると前記積算時間をリセットする。
通常運転制御部62は、各種機器を制御することで、空気調和機1において冷房運転、暖房運転、除湿運転、および、加湿運転を含む通常運転が行われるように、前記運転を実行させる。例えば、ユーザからリモートコントローラ80を介して冷房運転開始の制御指令を受光素子16が受信した場合、通信制御部61は受光素子16が受信した制御指令を制御信号として取得する。そして、通信制御部61が取得した制御信号に基づいて、通常運転制御部62は、圧縮機23等の各種機器の動作制御を行うことによって、冷房運転に応じた運転制御を行う。これによって、空気調和機1において冷房運転が実行される。
また、フィルタ清掃運転制御部63は、制御部60によってフィルタ清掃運転が必要であると判断された場合に、各種機器を制御することで、通常運転の終了後、空気調和機1においてフィルタ清掃運転を実行させる。
具体的には、フィルタ清掃運転制御部63は、フィルタ駆動用モータ38a,38bおよびブラシ駆動用モータ42aの駆動を開始することで、フィルタ清掃運転の実行を開始する。このため、フィルタ清掃運転の実行が開始されることで、運転停止時の位置にあったエアフィルタ35a,35bの移動が開始するとともにブラシ47および圧縮ローラ48の回転が開始する。したがって、エアフィルタ35a,35bに回転しているブラシ47が接触することで、エアフィルタ35a,35bに付着している塵埃が取り除かれる。また、ブラシ47によって取り除かれた塵埃は、圧縮ローラ48等によって圧縮され、圧縮ローラ48によってダストボックス49に搬送される。
また、フィルタ清掃運転制御部63は、フィルタ駆動用モータ38a,38bおよびブラシ駆動用モータ42aの駆動を停止することで、フィルタ清掃運転の実行を終了する。なお、フィルタ清掃運転制御部63は、エアフィルタ35a,35bがフィルタ清掃運転実行開始時の位置まで移動したときに、フィルタ清掃運転の実行を終了する。このため、フィルタ清掃運転の実行が終了されることで、ブラシ47によって塵埃が取り除かれたエアフィルタ35a,35bが運転停止時の位置に配置されることになる。
さらに、フィルタ清掃運転制御部63は、監視部65と判定部64とを有している。
監視部65は、フィルタ清掃運転の実行時における塵埃処理ユニット40の動作量を監視する。なお、ここでいう動作量とは、ブラシ駆動用モータ42aが駆動することによって回転する第2ギア46の回転速度のことであり、監視部65は、リードスイッチ46bから交互に出力されるON信号およびOFF信号に基づいて、第2ギア46が所定速度で回転しているか否かを監視する。
具体的には、監視部65は、まず、リードスイッチ46bから出力される信号がON信号かOFF信号かを監視する。そして、監視部65は、所定の第1時間内にリードスイッチ46bから出力される信号がON信号の場合には、リードスイッチ46bの状態がON状態であると判断する。また、監視部65は、所定の第1時間内にリードスイッチ46bから出力される信号がOFF信号である場合には、リードスイッチ46bの状態がOFF状態であると判断する。さらに、監視部65は、所定の第1時間内にリードスイッチ46bから出力される信号がON信号からOFF信号に切り換わった場合には、リードスイッチ46bの状態はON状態であると判断する。また、監視部65は、所定の第1時間内にリードスイッチ46bから出力される信号がOFF信号からON信号に切り換わった場合には、リードスイッチ46bの状態がOFF状態であると判断する。
また、監視部65は、リードスイッチ46bの状態がON状態であると判断した場合には、ON状態であると判断したときからリードスイッチ46bからOFF信号が出力されるまでの時間であるON状態時間を計測する。そして、監視部65は、ON状態時間が所定の第2時間未満であるか否かを更に判断する。また、監視部65は、リードスイッチ46bの状態がOFF状態であると判断した場合には、OFF状態であると判断したときからリードスイッチ46bからON信号が出力されるまでの時間であるOFF状態時間を計測する。そして、監視部65は、OFF状態時間が所定の第3時間未満であるか否かを更に判断する。
そして、監視部65は、ON状態時間が所定の第2時間未満である場合、および、OFF状態時間が所定の第3時間未満である場合には、第2ギア46が所定速度で回転していると判断する。また、ON状態時間が所定の第2時間未満でない場合、および、OFF状態時間が所定の第3時間未満でない場合には、第2ギア46が所定速度未満の速度で回転していると判断する。
さらに、監視部65は、フィルタ清掃運転が実行時において、塵埃処理ユニット40が駆動しているか否かを判断する。具体的には、監視部65は、第2ギア46が回転しているか否かを判断する。監視部65は、所定の第4時間内に、第2ギア46のリードスイッチ46bから出力される信号がON信号からOFF信号、または、OFF信号からON信号に切り換わったか否かを判断する。そして、監視部65は、所定の第4時間内に信号が切り換わったと判断した場合には、第2ギア46が回転していると判断し、塵埃処理ユニット40が駆動していると判断する。また、監視部65は、所定の第4時間内に信号が切り換わっていないと判断した場合には、第2ギア46が回転していないと判断し、塵埃処理ユニット40が駆動していないと判断する。
判定部64は、監視部65による監視結果に基づいて、ダストボックス49内部の塵埃量が所定量以上であるか否かを判定する。具体的には、判定部64は、監視部65によって第2ギア46が所定速度で回転していると判断された場合、ダストボックス49内部の塵埃量が所定量未満であると判定する。また、監視部65によって第2ギア46が所定速度未満の速度で回転していると判断された場合、ダストボックス49内部の塵埃量が所定量以上であると判定する。なお、判定部64においてダストボックス49内部の塵埃量が所定量以上であると判定された場合、塵埃が所定量以上溜まっているというデータが記憶部67に記憶される。なお、判定部64によってダストボックス49内部の塵埃量が所定量未満であると判定された場合、監視部65は、第2ギア46が所定速度で回転しているか否かを更に監視する。
さらに、フィルタ清掃運転制御部63は、判定部64によってダストボックス49内部に溜められている塵埃量が所定量以上であると判定された場合、または、監視部65によって塵埃処理ユニット40が駆動していないと判断された場合には、現在実行しているフィルタ清掃運転の終了後、再び、フィルタ清掃運転が行われないように、フィルタ清掃機構30の各種機器を制御する実行不能制御を行う。
また、フィルタ清掃運転制御部63は、実行不能制御を行った場合に、ユーザによってリモートコントローラ80に設けられているリセットボタン81が押された場合にのみフィルタ清掃運転が行われるように、フィルタ清掃機構30の各種機器を制御する実行可能制御を行う。なお、ここでいうリセットボタン81とは、記憶部67に記憶されている塵埃が所定量以上溜まっているというデータをリセットするためのボタンである。このため、リセットボタン81は、例えば、ダストボックス49内部の塵埃がユーザによって廃棄された場合に、ユーザによって押されるものである。したがって、ユーザによってリセットボタン81が押されることで記憶部67に記憶されている塵埃が所定量以上溜まっているというデータがリセットされるため、フィルタ清掃運転制御部63は、ダストボックス49内部に溜まっている塵埃量が所定量未満であると推測し、実行可能制御を行う。
また、制御部60は、表示制御部66を備えている。表示制御部66は、判定部64によってダストボックス49内部に溜められている塵埃量が所定量以上であると判定された場合には、素子部70aにおいてダストボックス49内部の塵埃の廃棄が必要である旨が報知されるように、表示用LED14を制御する。具体的には、表示制御部66は、判定部64によってダストボックス49内部に溜められている塵埃量が所定量以上であると判定された場合には、窓部70b近傍に位置する表示用LED14を点灯させる。
また、何らかの要因で、フィルタ駆動用モータ38a,38bの駆動しない場合、表示制御部66は、素子部70aにおいてフィルタ駆動用モータ38a,38bの駆動が異常である旨が報知されるように、表示用LED14を制御する。
さらに、監視部65によって塵埃処理ユニット40が駆動していないと判断された場合、表示制御部66は、素子部70aにおいてブラシ駆動用モータ42aの駆動が異常である旨が報知されるように、表示用LED14を制御する。
なお、本実施形態では、ダストボックス49内部の塵埃の廃棄が必要である旨の報知、フィルタ駆動用モータ38a,38bの駆動が異常である旨の報知、および、ブラシ駆動用モータ42aの駆動が異常である旨の報知が素子部70aにおいて行われているが、これに限定されず、表示パネル17において行われてもよい。
次に、フィルタ清掃運転制御部63によるフィルタ清掃運転時の制御動作について説明する。
<フィルタ清掃運転制御部の制御動作>
以下に、フィルタ清掃運転制御部63の制御動作について図16を用いて説明する。なお、以下には、フィルタ清掃運転制御部63によって、フィルタ清掃運転の実行が開始される場合を例として説明する。
フィルタ清掃運転制御部63は、空気調和機1においてフィルタ清掃運転の実行が開始されるように、フィルタ駆動用モータ38a,38bおよびブラシ駆動用モータ42aを駆動する(ステップS1)。このとき、監視部65によって、第2ギア46が回転しているか否かが判断され、塵埃処理ユニット40が駆動しているか否かが判断される(ステップS2)。
監視部65によって塵埃処理ユニット40が駆動していると判断された場合、監視部65によって、第2ギア46が所定速度で回転しているか否かが判断される(ステップS3)。このとき、監視部65によって第2ギア46が所定速度で回転していると判断された場合、判定部64は、ダストボックス49内部の塵埃量が所定量以上ではないと判定する(ステップS4)。そして、フィルタ清掃運転制御部63は、フィルタ清掃運転の実行が開始されてから所定の第5時間が経過するまで監視部65による動作量の監視を繰り返す(ステップS5)。そして、フィルタ清掃運転制御部63は、フィルタ清掃運転の実行が開始されてから所定の第5時間が経過すると、フィルタ清掃運転の実行が終了するように、フィルタ駆動用モータ38a,38bおよびブラシ駆動用モータ42aを制御する(ステップS6)。
また、ステップS3において、監視部65によって第2ギア46が所定速度未満の速度で回転していると判断された場合、判定部64は、ダストボックス49内部の塵埃量が所定量以上であると判定する(ステップS4)。そして、判定部64によってダストボックス49内部の塵埃量が所定量以上であると判断された場合にも、フィルタ清掃運転制御部63は、フィルタ清掃運転の実行が開始されてから所定の第5時間が経過するまで、フィルタ清掃運転を実行させ続ける(ステップS7)。そして、フィルタ清掃運転制御部63は、フィルタ清掃運転の実行が開始されてから所定の第5時間が経過すると、フィルタ清掃運転の実行が終了するように、フィルタ駆動用モータ38a,38bおよびブラシ47駆動モータを制御する(ステップS8)。
また、フィルタ清掃運転制御部63は、判定部64によってダストボックス49内部の塵埃量が所定量以上であると判定された場合には、一旦終了したフィルタ清掃運転の実行が再び開始できないように実施不能制御を行う(ステップS9)。さらに、表示制御部66は、ダストボックス49内部の塵埃の廃棄が必要である旨が報知されるように、表示用LED14を制御する(ステップS10)。
また、ステップS2において、監視部65によって塵埃処理ユニット40が駆動していないと判断された場合にも、フィルタ清掃運転制御部63は、フィルタ清掃運転の実行が開始されてから所定の第5時間が経過するまで、フィルタ清掃運転を実行させ続ける(ステップS7)。そして、フィルタ清掃運転制御部63は、フィルタ清掃運転の実行が開始されてから所定の第5時間が経過すると、フィルタ清掃運転の実行が終了するように、フィルタ駆動用モータ38a,38bおよびブラシ47駆動モータを制御する(ステップS8)。そして、フィルタ清掃運転制御部63は、監視部65によって塵埃処理ユニット40が駆動していないと判断された場合にも、一旦終了したフィルタ清掃運転の実行が再び開始できないように実施不能制御を行う(ステップS9)。さらに、表示制御部66は、塵埃処理ユニット40の駆動が異常である旨が報知されるように、表示用LED14を制御する(ステップS10)。
なお、上述の所定の第5時間とは、運転停止時の位置にあったエアフィルタ35a,35bの移動が開始してから、移動したエアフィルタ35a,35bが再び運転停止時の位置に戻るまでにかかる時間であって、フィルタ清掃運転の実行時間に相当する。
<特徴>
(1)
上記実施形態では、監視部65によって、フィルタ清掃運転が実行時に、リードスイッチ46bから交互に出力されるON信号およびOFF信号に基づいて、第2ギア46が所定速度で回転しているか否かが監視される。そして、判定部64は、監視部65による監視結果に基づいて、ダストボックス49内部の塵埃量が所定量以上であるか否かを判定する。
塵埃収容空間45に収容された後に圧縮された塵埃が所定量以上溜まっている場合には、圧縮ローラ48とダストボックス49内部において圧縮された塵埃とが接触することで、圧縮ローラ48の回転速度が低下する。圧縮ローラ48の回転速度が低下することによって、ブラシ47および連動ギア44aの回転速度が低下する。このため、連動ギア44aの第2ギア46の有するリードスイッチ46bから出力される信号が切り換わる間隔が長くなることで、ON状態時間またはOFF状態時間が長くなる。したがって、第2ギア46の回転速度が所定速度未満である場合には、ダストボックス49内部に所定量以上の塵埃が溜まっていると判定することができる。
これによって、フィルタ清掃運転の実行回数に基づいてダストボックス内の塵埃量が所定量以上であるか否かが判定される場合と比較して、ダストボックス49の塵埃収容空間45に溜められた塵埃量が誤って判定されるおそれを減らすことができている。
(2)
上記実施形態では、塵埃処理被駆動部41がブラシ47を有している。ブラシ47は、塵埃処理ユニット40とフィルタユニット31とが組み合わされた状態で、エアフィルタ35a,35bに接するように配置されている。このため、フィルタ清掃運転が実行されている場合には、エアフィルタ35a,35bに付着している塵埃をエアフィルタ35a,35bから剥離させることができている。
(3)
上記実施形態では、連動部44は、ブラシ47によってエアフィルタ35a,35bから剥離された塵埃をダストボックス49に搬送することができる圧縮ローラ48を有している。このため、エアフィルタ35a,35bから剥離された塵埃をダストボックス49に搬送することができる。
また、圧縮ローラ48は、エアフィルタ35a,35bから剥離された塵埃を、ダストボックス49に搬送している間、および、ダストボックス49に収容した後に、圧縮することができる。このため、ユーザによってダストボックス49から塵埃が廃棄される回数を減らすことができる。
(4)
上記実施形態では、フィルタ清掃運転制御部63は、判定部64によってダストボックス49内部に溜められている塵埃量が所定量以上であると判定された場合には、現在実行しているフィルタ清掃運転の終了後、再び、フィルタ清掃運転が行われないように、フィルタ清掃機構30の各種機器を制御する実行不能制御を行う。また、フィルタ清掃運転制御部63は、実行不能制御を行った場合に、ユーザによってリモートコントローラ80に設けられているリセットボタン81が押された場合にのみ再びフィルタ清掃運転が行われるように、フィルタ清掃機構30の各種機器を制御する実行可能制御を行う。このため、ダストボックス49内部に所定量以上の塵埃が溜まっている状態で、フィルタ清掃運転が更に実行されるおそれを減らすことができる。
これによって、ダストボックス49内部から塵埃が溢れるおそれを減らすことができている。
(5)
上記実施形態では、表示制御部66は、判定部64によってダストボックス49内部に溜められている塵埃量が所定量以上であると判定された場合には、ダストボックス49内部の塵埃の廃棄が必要である旨が報知されるように表示用LED14を制御する。このため、ダストボックス49内部に溜まった塵埃の廃棄が必要であることをユーザに認識させやすくすることができている。
これによって、ダストボックス49内部から塵埃が溢れるおそれを減らすことができている。
(6)
上記実施形態では、監視部65は、第2ギア46が回転しているか否かを判断する。このため、フィルタ清掃運転が実行されているときにブラシ47が回転しているか否かを間接的に判断することができる。
これによって、塵埃処理ユニット40が正常に駆動しているか否かを判断することができる。
<変形例>
(A)
上記実施形態では、第2ギア46が磁気発生部46aおよびリードスイッチ46bを有している。
これに代えて、フィルタ清掃運転実行時に駆動する塵埃処理ユニットの他の構成部材である圧縮ローラ、または、ブラシが磁気発生部およびリードスイッチを有していてもよい。このようにフィルタ清掃運転実行時に駆動する塵埃処理ユニットの部材のうちの少なくとも1つに磁気発生部およびリードスイッチを設けることで、塵埃処理ユニットの駆動量、すなわち、回転速度を監視することができる。したがって、塵埃処理ユニットの動作量に基づいて、ダストボックス内部に所定量以上の塵埃が溜まっているか否かを判定することができる。
また、監視部によって、ブラシ駆動用モータの電流値が監視されることで、駆動トルクが推定されてもよい。この場合、判定部は、監視部によって推定される駆動トルクに基づいて、ダストボックス内部に所定量以上の塵埃が溜まっているか否かを判定することができる。
このように、塵埃処理ユニットの構成部品のうちフィルタ清掃運転時に駆動する少なくとも1つの構成部品の動作量を監視することで、ダストボックス内部に溜められている塵埃量が所定量以上であるか否かを判定することができる。
また、塵埃処理ユニット以外の構成部品であっても、ダストボックス内の塵埃と直接接触する部材、または、ダストボックス内の塵埃に直接しなくてもダストボックス内の塵埃と直接接触する部材の動作に関連して動作する部材の動作量を監視することで、ダストボックス内の塵埃量が所定量以上であるか否かの判定が可能である。
(B)
上記実施形態では、塵埃処理被駆動部41は、ブラシ駆動用モータ42aが駆動することによって駆動されている。すなわち、塵埃処理被駆動部41は、1つの駆動源によって駆動されている。
これに代えて、塵埃処理被駆動部が2つ以上の駆動源によって駆動されていてもよい。
例えば、図17に示すように、塵埃処理駆動部142がブラシ147を回転させるためのブラシ駆動用モータ142aと、圧縮ローラ148を回転させるための圧縮ローラ駆動用モータ142bとを備えている場合には、圧縮ローラ148または圧縮ローラ駆動用モータ142bを含む圧縮ローラ148の駆動に関連して駆動する部材の少なくともいずれか1つの部材の動作量が監視されることで、ダストボックス内部に溜まっている塵埃量が所定量以上であるか否かを判定することができる。
なお、図17において、ブラシ駆動用モータ142a、圧縮ローラ駆動用モータ142b、および、塵埃処理駆動部142、ブラシ147、圧縮ローラ148以外については、図15と同様の符号を付している。
(C)
上記実施形態では、制御部60によってフィルタ清掃運転が必要であると判断された場合には、通常運転の終了後に、フィルタ清掃運転が自動的に実行されている。これに代えて、制御部によってフィルタ清掃運転が必要であると判断された場合に、通常運転の終了後に、フィルタ清掃運転が自動的に実行されるか否かをユーザが設定できるようにしてもよい。この場合、通常運転の終了後に、フィルタ清掃運転が自動的に実行されないように設定されている場合には、例えば、フィルタ清掃運転が必要な旨が報知されることで、ユーザによってフィルタ清掃運転の実行が手動で開始されてもよい。
(D)
上記実施形態では、判定部64によってダストボックス49内部に溜められている塵埃量が所定量以上であると判定された場合には、表示制御部66によってダストボックス49内部の塵埃の廃棄が必要である旨が報知されるように、表示用LED14が制御されている。これに代えて、ダストボックス内の塵埃の廃棄が必要である旨の報知がスピーカから発せされる音声によって行われてもよい。例えば、判定部によってダストボックス内部に溜められている塵埃量が所定量以上であると判定された場合には、制御部は「ダストボックス内の塵埃を廃棄してください」というアナウンスが為されるようにスピーカを制御する。このため、ユーザは、ダストボックス内の塵埃を廃棄する必要性があることを聴覚的に認識することができる。なお、ダストボックス内の塵埃の廃棄を促すための報知は、表示用LEDとスピーカとの両方で行われてもよい。
(E)
上記実施形態では、監視部65が、フィルタ清掃運転が実行時における塵埃処理ユニット40の動作量として、第2ギア46の回転速度を監視している。
これに代えて、監視部が、フィルタ清掃運転の実行中における塵埃処理ユニットの動作量として、ブラシ、圧縮ローラ、および、連動ギアを含む塵埃処理被駆動部の回転数が監視されてもよい。監視部による塵埃処理被駆動部の回転数の検出方法としては、光センサによる方法、リミットスイッチのON信号およびOFF信号をカウントする方法等がある。このように、塵埃処理被駆動部の回転数を監視することで、ダストボックス内部に溜まっている塵埃量が所定量以上であるか否かを判定することができる。
(F)
上記実施形態では、監視部65は、第2ギア46が所定速度で回転しているか否かを監視している。これに代えて、監視部が第2ギアの回転速度を多段階に検出できるようにしてもよい。第2ギアの回転速度を多段階に検出する方法としては、所定の第2時間および所定の第3時間を多段階に設けるという方法がある。このように、第2ギアの回転速度を多段階に検出することで、ブラシの回転周期を計測することができる。
<参考例>
上記実施形態では、第2ギア46の回転速度に基づいて、ダストボックス49内部に溜まっている塵埃量が所定量以上であるか否かが判定されている。
これに代えて、ダストボックスの重量を測定することでダストボックス内部に溜まっている塵埃量が判定されてもよく、ダストボックス内部に溜められている塵埃の体積をリミットスイッチ等で測定することによってダストボックス内部に溜まっている塵埃量が判定されてもよい。