JP5306009B2 - カラーフィルタ用重合性組成物、カラーフィルタ、及び固体撮像素子 - Google Patents

カラーフィルタ用重合性組成物、カラーフィルタ、及び固体撮像素子 Download PDF

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Description

本発明はカラーフィルタ用重合性組成物に関するものであり、さらにそれを用いたカラーフィルタ、および固体撮像素子に関するものである。
近年、固体撮像素子であるイメージセンサに用いられる色分解用途のカラーフィルタでは、高解像度のために薄膜化、微細化が進んできている。レッド、グリーン、ブルー、シアン、マゼンタ、イエローなどの着色剤で形成されるカラーフィルタ層が薄膜化、また画素が微細化してきているのと併せ、これらのカラーフィルタ層が形成されるシリコンウエハ、配線基板も薄膜化されてきている。
シリコンウエハが薄膜化されるに伴い、裏面からの光により、画像にノイズを引き起こす問題がある。裏面からの光を抑制するため、カラーフィルタの裏面、ソルダーレジスト上、およびまたは基板上に遮光性の黒色レジスト等により遮光性を付与することが検討されている。
特に、解像性などには、紫外領域から赤外領域までの波長に対し、遮光性が求められる。このような遮光性を実現するには、レッド、グリーン、ブルー、シアン、マゼンタ、イエローなどの着色剤を組み合わせて実現、或いは、黒色染料又は顔料を使用し、遮光性を実現している。
カラーフィルタの着色層の形成は着色した重合性組成物を用いる(フォトリソ法)が、どのような着色剤の組み合わせを用いた場合にも、着色剤が遮光性であるために、露光工程における露光光がカラーフィルタを形成しようとする着色層の深部(下層部)まで届かず、シリコンウエハ等の基板との表面近傍の硬化が不十分となってしまう。特に赤外領域までの遮光性を維持しようとして、カーボンブラックのような黒色顔料を用いた場合には、露光工程における光硬化のための露光光(主として紫外線、可視光)の透過性が低く、着色層の表面のみが硬化してしまい、着色層の最表面と基板付近との現像性が異なり、得られた着色層のパターン形状が悪くなってしまうという問題を有している。
また、露光工程において、マスクを介し、露光により画像形成する場合、マスクでの回折や、重合の増幅により、マスク寸法に対し、画像が太ってしまうという問題もある。
また、他の問題として、高照度の露光機を用いて露光すると相反則不軌により高感度化し、重合の増幅が大きくなりマスク寸法に対し、画像が太りすぎてしまうという問題があった。特に、露光波長における吸光度が高い重合系において、顕著であり、g線、h線、i線等を用いて露光する場合に、黒色、青色、緑色、赤色などに着色した重合性組成物の場合に顕著であり、特に、黒色、青色では、着色層の表面の感度が非常に高く、露光方法により、大きな感度調整等が必要となることがあった。
特に露光波長での吸光度が高い感材では、十分な密着性を確保する為に、十分な露光を行う場合には、特に顕著である。
通常、カラーフィルタの着色層は着色重合性組成物をガラス基板等の支持体上に塗布することによって形成されるが、塗布した面状を改良するためにフッ素系界面活性剤を重合性組成物に添加することが知られている(例えば、特許文献1参照。)。しかし、従来から知られているフッ素系界面活性剤等には着色層の表面を平坦化して、着色層の塗布面状を改良効果はあっても着色層の感度を制御することはできなかった。
また、重合性組成物を保存する時の暗反応を抑止し、重合性組成物の保存性改良に重合禁止剤を添加することが知られている(例えば、特許文献2参照。)。しかし、この技術は重合性組成物における保存性改良、あるいは重合性組成物層全体の硬化性を抑止することはできても、重合性組成物層の表面層の未を抑止し、パターン成形性を改良することには使用できなかった。
特開2005−173325号公報 特開2007−34119号公報
本発明の課題は以下の通りである。
即ち本発明は、着色パターンを形成するに際して、照度の異なる露光機を用いても照度依存性を抑制することができ、薄層であっても、微細なパターンであっても、形成された着色パターンの硬化性に優れ、解像度の優れた矩形のパターンを得ることができるカラーフィルタ用の重合性組成物を得ることである。さらに該重合性組成物を用いることにより、色分離性が良好なカラーフィルタ、および高解像度の固体撮像素子を得ることを課題とする。
上記課題を解決するための手段は以下の通りである。
<1> (A)重合性化合物、(B)重合開始剤、(C)着色剤、び(D)2級アミノ基、3級アミノ基、フェノール基、N−オキシド基、及び、ニトロ基の群から選択される官能基である重合抑制能を有する基と、炭素数3以上25以下のフッ素化アルキル基、及び、シロキサン基の群から選択される官能基である着色層表面への局在化能を有する基とを有する化合物を含むカラーフィルタ用重合性組成物。
<2> (A)重合性化合物、(B)重合開始剤、(C)着色剤、及び(D)2級アミノ基、3級アミノ基、フェノール基、N−オキシド基、及び、ニトロ基の群から選択される官能基である重合抑制能を有する基と、炭素数6以上30以下のアルキル基、炭素数3以上25以下のフッ素化アルキル基、及び、シロキサン基の群から選択される官能基である着色層表面への局在化能を有する基と、カルボン酸基、スルフォン酸基、又は、アンモニウム基である親水性基とを有する化合物を含有するカラーフィルタ用重合性組成物。
> 前記重合抑制能を有する基が、2級アミノ基、3級アミノ基、フェノール基、及びN−オキシド基の群から選択される官能基である<1>又は<2>に記載のカラーフィルタ用重合性組成物。
<4> (C)着色剤が、チタンブラックである<1>から<3>のいずれか1項に記載のカラーフィルタ用重合性組成物。
<5> カラーフィルタ用重合性組成物中に含まれる固形分が、25質量%以上40質量%以下の範囲であるからのいずれか1項に記載のカラーフィルタ用重合性組成物。
> 支持体上に、<1>から<>のいずれか1項に記載の重合性組成により形成された着色パターンを有するカラーフィルタ。
<7> <>に記載のカラーフィルタを具備してなる固体撮像素子。
本発明の重合性組成物は、(D)重合抑制能を有する基と表面局在化能を有する基とを持つ化合物を含んでいるので、本発明の重合性組成物を塗布し乾燥させた着色層では、表面局在化能を有する基の作用で前記(D)重合抑制能を有する基と表面局在化能を有する基とを持つ化合物が着色層の表面に局在化する。そして露光においては、重合抑制能を有する基の作用によって、着色層の表面部分は重合が抑制される。特にマスクの回折や、重合の増幅により所望のサイズより大きくなってしまった所望しない部位の重合が抑制される。現像工程では、硬化を抑制された着色層の表面の所望しない部位と、未露光部との現像の進行速度の差が本発明を使用しない重合性組成物に比べ、小さくなり、ともに適度に現像が進行する。これによって矩形のパターンを得ることができたものと推定される。
この作用によって、照度の異なる露光機を用いた場合でも、照度依存性を小さく抑制することができたものと考えられる。
本発明によれば、着色パターンを形成するに際して、照度の異なる露光機を用いても照度依存性を抑制することができ、薄層であっても、微細なパターンであっても、形成された着色パターンの硬化性に優れ、解像度の優れた矩形のパターンを得ることができるカラーフィルタ用の重合性組成物を得ることができる。さらに該重合性組成物を用いることにより、色分離性が良好なカラーフィルタ、および高解像度の固体撮像素子を得ることができる。
本発明の重合性組成物の第1の態様は、カラーフィルタ作製用に用いられる重合性組成物であり、(A)重合性化合物、(B)重合開始剤、(C)着色剤、び(D)2級アミノ基、3級アミノ基、フェノール基、N−オキシド基、及び、ニトロ基の群から選択される官能基である重合抑制能を有する基と炭素数3以上25以下のフッ素化アルキル基、及び、シロキサン基の群から選択される官能基である着色層表面への局在化能を有する基とを有する化合物を含むことを特徴とする。
また、本発明の重合性組成物の第2の態様は、カラーフィルタ作製用に用いられる重合性組成物であり、(A)重合性化合物、(B)重合開始剤、(C)着色剤、及び(D)2級アミノ基、3級アミノ基、フェノール基、N−オキシド基、及び、ニトロ基の群から選択される官能基である重合抑制能を有する基と、炭素数6以上30以下のアルキル基、炭素数3以上25以下のフッ素化アルキル基、及び、シロキサン基の群から選択される官能基である着色層表面への局在化能を有する基と、カルボン酸基、スルフォン酸基、又は、アンモニウム基である親水性基とを有する化合物を含むことを特徴とする。
以下に本発明の重合性組成物について詳細に説明する。
<(D)重合抑制能を有する基と、表面局在化能を有する基とを有する化合物>
本発明の重合性組成物は、(D)2級アミノ基、3級アミノ基、フェノール基、N−オキシド基、及び、ニトロ基の群から選択される官能基である重合抑制能を有する基と、炭素数6以上30以下のアルキル基、炭素数3以上25以下のフッ素化アルキル基、及び、シロキサン基の群から選択される官能基である着色層表面への局在化能を有する基とを有する化合物(以下、「特定化合物」と称することがある。)を含む。
本発明に使用することができる特定化合物は、重合抑制能を有する基と、着色層表面への局在化能を有する基(以下、単に「表面局在化能を有する基」と称することがある。)とをそれぞれ1個以上含む化合物である。
本発明の重合性組成物の第1の態様では、特定化合物として、2級アミノ基、3級アミノ基、フェノール基、N−オキシド基、及び、ニトロ基の群から選択される官能基である重合抑制能を有する基と、炭素数3以上25以下のフッ素化アルキル基、及び、シロキサン基の群から選択される官能基である着色層表面への局在化能を有する基とを有する化合物が含まれる。
また、本発明の重合性組成物の第2の態様では、特定化合物として、2級アミノ基、3級アミノ基、フェノール基、N−オキシド基、及び、ニトロ基の群から選択される官能基である重合抑制能を有する基と、炭素数6以上30以下のアルキル基、炭素数3以上25以下のフッ素化アルキル基、及び、シロキサン基の群から選択される官能基である着色層表面への局在化能を有する基と、カルボン酸基、スルフォン酸基、又は、アンモニウム基である親水性基とを有する化合物が含まれる。
重合抑制能を有する基とは、ラジカル重合を阻害することができる官能基を表し、例えばフェノール基、1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基、N−オキシド基、ニトロ基、ニトロソ基、マロニトリル基、チオール基、キノン基、アリル基、ポリオレフィン基、スルフィド基、チオール基などが挙げられる。特定化合物は、これらの重合抑制能を有する基の中でも、2級アミノ基、3級アミノ基、フェノール基、N−オキシド基、及び、ニトロ基の群から選択される官能基を必須に有する。これら重合抑制能を有する基の中でも重合抑制能、製造適性の観点から、フェノール基、2級アミノ基、3級アミノ基、N-オキシド基が好ましい。
れらの基は同一分子内に1個以上あればよく、2個以上を含んでもよい。また2個以上含む場合には2種以上の基であってもよい。
表面局在化能を有する基としては、炭素数6以上30以下のアルキル基(好ましくは炭素数6以上20以下のアルキル基)、炭素数6以上25以下のアリール基(好ましくは炭素数6以上18以下のアリール基)、炭素数3以上25以下のフッ素化されたアルキル基(好ましくは炭素数が4以上16以下の範囲で、水素原子のフッ素原子への置換率が25〜100%以下のフッ素化されたアルキル基)、炭素数3以上20以下のフッ素化されたアルケニル基(好ましくは炭素数が4以上16以下の範囲で、水素原子のフッ素原子への置換率が25〜100%以下のフッ素化されたアルケニル基)、炭素数3以上20以下のフッ素化されたアルキニル基(好ましくは炭素数が4以上16以下の範囲で、水素原子のフッ素原子への置換率が25〜100%以下のフッ素化されたアルキニル基)、炭素数6以上25以下のフッ素化されたアリール基(好ましくは炭素数が6以上14以下の範囲で水素原子のフッ素原子への置換率が25〜100%以下フッ素化されたアリール基)等があげられる。
なおこれらの基には分岐鎖が置換していてもよい。
また、シロキサン構造を有する化合物も表面局在能を有する基を有する化合物である。シロキサン構造を有する化合物とは、ケイ素−酸素−ケイ素のシロキサン基を有する化合物のことであり、分子中にケイ素原子を2〜10の範囲で含むことが好ましい。
これらの中で好ましい表面局在化能を有する基としては、着色層表面への特定化合物の局在化が促進される観点から、フッ素化されたアルキル基、アルキル基、フッ素化されたアルケニル基、アルケニル基、シロキサン基、などが挙げられ、これらのうちでもフッ素化されたアルキル基、シロキサン基、アルキル基、がより好ましい。
特定化合物は、これらの表面局在化能を有する基の中でも、炭素数6以上30以下のアルキル基、炭素数3以上25以下のフッ素化アルキル基、及び、シロキサン基の群から選択される官能基を必須に有する。
これらの基は同一分子内に1個以上あればよく、2個以上を含んでもよい。また2個以上含む場合には2種以上の基であってもよい。
本発明の重合性組成物の第1の態様においては、所定の重合抑制能を有する基と、表面局在化能を有する基とを有し、更に親水性基を有する特定化合物を含有してもよい。
本発明の重合性組成第2の態様においては、重合抑制能を有する基と、表面局在化能を有する基と、所定の親水基とを有する特定化合物が含有される。
特定化合物が含んでもよい親水基としては、カルボン酸基又はその塩、フォスフォン酸基又はその塩、リン酸基又はその塩、スルフォン酸基又はその塩、硫酸基又はその塩、1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基、4級アンモニウム基、ピリジニウム基、ポリオキシアルキレン基等である。
これらのうち1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基は前記重合抑制能を有する基と重複し、重合抑制能を有する親水性基である。
親水性基を有する特定化合物を用いることにより、特定化合物の着色層表面への局在化は促進され、本発明の効果はさらに向上する。
上記した親水基のうち、好ましい基としては、カルボン酸基又はその塩、スルフォン酸基又はその塩、4級アンモニウム基、3級アミノ基、などが挙げられ、これらのうちでもカルボン酸基又はその塩、スルフォン酸基又はその塩、4級アンモニウム基がより好ましい。
本発明の特定化合物では重合抑制能を有する基と、表面局在化能を有する基とが、さらに親水性基と、単一分子内で共有結合により連結された化合物であっても、互いが対イオンとしてイオン結合で結合したイオン対であってもかまわない。
以下に特定化合物の具体的な構造を示すが、これらに限定されるものではない。
重合性組成物中に含まれる特定化合物の量は、特に制限は無いが、重合性組成物の固形分中、0.001質量%〜10質量%の範囲が好ましく、0.005質量%〜5質量%の範囲であることがより好ましい。
<(C)着色剤>
本発明において、(C)着色剤としては、従来公知の種々の無機顔料または有機顔料を用いることができる。また、無機顔料であれ有機顔料であれ、高透過率であることが好ましいことを考慮すると、なるべく細かいものの使用が好ましく、ハンドリング性をも考慮すると、上記顔料の平均粒子径は、0.005μm〜0.1μmが好ましく、0.005μm〜0.05μmがより好ましい。
また、上記無機顔料としては、金属酸化物、金属錯塩等で示される金属化合物を挙げることができ、具体的には、鉄、コバルト、アルミニウム、カドミウム、鉛、銅、チタン、マグネシウム、クロム、亜鉛、アンチモン等の金属酸化物、および前記金属の複合酸化物を挙げることができる。
本発明に関わる有機顔料としては、例えば、以下のものを挙げることができる。
C.I.ピグメントイエロー1、1:1、2〜6、9、10、12〜14、16、17、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40〜43、48、53、55、61、62、62:1、63、65、73〜75、81、83、87、93〜95、97、100、101、104、105、108〜111、116、117、119、120、126、127、127:1、128、129、133、134、136、138、139、142、147、148、150、151、153〜155、157〜170、172〜176、180〜185、188〜191、191:1、192〜200、202〜208;
C.I.ピグメントオレンジ1、2、5、13、16、17、19〜24、34、36、38、39、43、46、48、49、61、62、64、65、67〜75、77〜79;
C.I.ピグメントレッド1〜9、12、14〜17、21〜23、31、32、37、38、41、47、48、48:1〜48:4、49、49:1、49:2、50:1、52:1、52:2、53、53:1〜53:3、57、57:1、57:2、58:4、60、63、63:1、63:2、64、64:1、68、69、81、81:1〜81:4、83、88、90:1、101、101:1、104、108、108:1、109、112〜114、122、123、144、146、147、149、151、166、168〜170、172〜179、181、184、185、187、188、190、193、194、200、202、206〜210、214、216、220、221、224、230〜233、235〜239、242〜245、247、249〜251、253〜260、262〜276;
C.I.ピグメントバイオレット1、1:1、2、2:2、3、3:1、3:3、5、5:1、14〜16、19、23、25、27、29、31、32、37、39、42、44、47、49、50;
C.I.ピグメントブルー1、1:2、9、14、15、15:1〜15:4、15:6、16、17、19、25、27〜29、33、35、36、56、56:1、60、61、61:1、62、63、66〜68、71〜76、78、79;
C.I.ピグメントグリーン1、2、4、7、8、10、13〜15、17〜19、26、36、45、48、50、51、54、55、58;
C.I.ピグメントブラウン23、25、26;
C.I.ピグメントブラック1
上記のうち、好ましくは以下の顔料である。但し本発明は、これらに限定されるものではない。
C.I.ピグメントイエロー11、24、108、109、110、138、139、150、151、154、167、180、185、
C.I.ピグメントオレンジ36、71、
C.I.ピグメントレッド122、150、171、175、177、209、224、242、254、255、264、
C.I.ピグメントバイオレット19、23、32、
C.I.ピグメントブルー15:1、15:3、15:6、16、22、60、66、
C.I.ピグメントグリーン7、36、37、58、
C.I.ピグメントブラック1
本発明において、必要に応じて、微細でかつ整粒化された有機顔料を用いることができる。顔料の微細化は、顔料と水溶性有機溶剤と水溶性無機塩類と共に高粘度な液状組成物として、摩砕する工程(ソルトミリング)である。
これら有機顔料は色純度を上げるため種々組合せて用いることができる。上記組合せは例えば、赤の顔料として、アントラキノン系顔料、ペリレン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料と、ジスアゾ系黄色顔料、イソインドリン系黄色顔料、キノフタロン系黄色顔料又はペリレン系赤色顔料、アントラキノン系赤色顔料、ジケトピロロピロール系赤色顔料との混合などがあり、緑の顔料としては、ハロゲン化フタロシアニン系顔料とジスアゾ系黄色顔料、キノフタロン系黄色顔料、アゾメチン系黄色顔料若しくはイソインドリン系黄色顔料との混合などがあり、青の顔料としては、フタロシアニン系顔料とジオキサジン系紫色顔料との混合を用いることができる。
本発明は遮光性の重合性組成物に限定するものではないが、遮光性のパターン成形において、本発明は特に効果を発揮し、矩形のパターンを形成することができる。遮光性の重合性組成物に用いる着色剤としては、上記した顔料、後述する染料を単独もしくは複数用いて遮光性にすることができるが、遮光性の重合性組成物の着色剤として好適な顔料としては、カーボンブラック、グラファイト、チタンブラック、酸化鉄、酸化チタン単独又は混合を用いることができ、特にチタンブラックを用いると紫外から赤外まで高い遮光性が確保できるので好ましい。
<顔料分散組成物>
本発明に関わる着色剤である顔料は、予め顔料分散組成物としておくことが好ましい。顔料分散組成物は、顔料と分散剤と溶剤とを含有し、必要に応じて更に他の成分を用いることができる。以下、各成分を詳述する。
(分散剤)
分散剤としては、例えば、公知の顔料分散剤や界面活性剤を適宜選択して用いることができる。
具体的には、多くの種類の化合物を使用可能であり、例えば、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)、(メタ)アクリル酸系(共)重合体ポリフローNo.75、No.90、No.95(共栄社化学工業(株)製)、W001(裕商(株)社製)等のカチオン系界面活性剤;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ソルビタン脂肪酸エステル等のノニオン系界面活性剤;W004、W005、W017(裕商(株)社製)等のアニオン系界面活性剤;EFKA-46、EFKA-47、EFKA-47EA、EFKAポリマー100、EFKAポリマー400、EFKAポリマー401、EFKAポリマー450(いずれもチバ・スペシャルテイケミカル社製)、ディスパースエイド6、ディスパースエイド8、ディスパースエイド15、ディスパースエイド9100(いずれもサンノプコ社製)等の高分子分散剤;ソルスパース3000、5000、9000、12000、13240、13940、17000、24000、26000、28000などの各種ソルスパース分散剤(日本ルーブリゾール(株)社製);アデカプルロニックL31、F38、L42、L44、L61、L64、F68、L72、P95、F77、P84、F87、P94、L101、P103、F108、L121、P-123(旭電化(株)製)及びイソネットS-20(三洋化成(株)製)、Disperbyk 101、103、106、108、109、111、112、116、130、140、142、162、163、164、166、167、170、171、174、176、180、182、2000、2001、2050、2150(ビックケミー(株)社製)が挙げられる。その他、アクリル系共重合体など、分子末端もしくは側鎖に極性基を有するオリゴマーもしくはポリマーが挙げられる。
本発明でチタンブラックを用いる場合は、分散安定性と現像性の観点から、グラフト鎖と酸基を有する樹脂を分散剤として用いることが好ましい。酸基としては、カルボン酸基、スルフォン酸基、リン酸基が好ましく、分散剤であるポリマーの主鎖からエステル基及びメチレン基で連結されているカルボン酸又はリン酸がより好ましい。
グラフト鎖として、(メタ)アクリル酸誘導体の重合物、ポリエステル鎖、スチレン誘導体の重合物などが挙げられる。
具体的には、特願2008−258907号公報に記載される樹脂などが挙げられる。
分散剤の顔料分散組成物中における含有量としては、既述の顔料の質量に対して、1〜100質量%が好ましく、3〜70質量%がより好ましい。
また本発明に関わる顔料分散組成物には顔料被覆用高分子化合物を添加してもよい。
上記顔料被覆用高分子化合物は、室温で固体で、水不溶性で、かつソルトミリング時の湿潤剤に用いる水溶性有機溶剤に可溶である必要があり、天然樹脂、変性天然樹脂、合成樹脂、天然樹脂で変性された合成樹脂が用いられる。天然樹脂としてはロジンが代表的であり、変性天然樹脂としては、ロジン誘導体、繊維素誘導体、ゴム誘導体、タンパク誘導体およびそれらのオリゴマーが挙げられる。合成樹脂としては,エポキシ樹脂、アクリル樹脂、マレイン酸樹脂、ブチラール樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂等が挙げられる。天然樹脂で変性された合成樹脂としては、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂等が挙げられる。
合成樹脂としては、ポリアミドアミンとその塩、ポリカルボン酸とその塩、高分子量不飽和酸エステル、ポリウレタン、ポリエステル、ポリ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル系共重合体、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物が挙げられる。
これらの樹脂を加えるタイミングは、ソルトミリング初期にすべてを添加してもよく、分割して添加してもよい。
顔料分散組成物は溶剤を含有する。溶剤は顔料分散組成物中に含まれる各成分の溶解性や、重合性組成物に応用した場合の塗布性などにより選択され、エステル類、エーテル類、ケトン類、芳香族炭化水素類が用いられる。中でも、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エチルセロソルブアセテート、乳酸エチル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)が好ましい。
顔料分散組成物における溶剤の含有量としては、50〜95質量%が好ましく、70〜90質量%がより好ましい。
本発明に関わる顔料分散組成物における顔料の含有量は、顔料分散組成物の全固形分に対して、25質量%以上であることが好ましく、30質量%以上80質量%以下であることがより好ましく、35質量%以上70質量%以下であることがもっとも好ましい。
顔料分散組成物は、さらに有機顔料の一部分を酸性基、塩基性基又はフタルイミドメチル基で置換した構造の顔料誘導体を含有することが好ましい。特に、酸性基を有する顔料誘導体を含有することで、分散性・分散安定性が向上する。
上記有機顔料としては、ジケトピロロピロール系顔料、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、チオインジゴ系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、スレン系顔料、金属錯体系顔料等が挙げられ、酸性基としては、スルフォン酸、カルボン酸及びその4級アンモニウム塩が好ましく、塩基性基としては、アミノ基が好ましい。顔料誘導体の使用量は顔料に対し1〜50質量%が好ましく、3〜30質量%がさらに好ましい。
(その他の成分)
顔料分散組成物には前記成分に加え、分散安定性の向上、現像性制御などの観点から、他の高分子材料〔例えば、ポリアミドアミンとその塩、ポリカルボン酸とその塩、高分子量不飽和酸エステル、変性ポリウレタン、変性ポリエステル、変性ポリ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル系共重合体、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物〕をさらに添加することができる。このような高分子材料は、顔料の表面に吸着し、再凝集を防止する様に作用するため、顔料表面へのアンカー部位を有する末端変性型高分子、グラフト型高分子、ブロック型高分子が好ましく、例えば、複素環を含有するモノマーとエチレン性不飽和結合を有する重合性オリゴマーを共重合体単位として含むグラフト共重合体があげられる。他の高分子材料としては、ポリアミドアミン燐酸塩、高分子量不飽和ポリカルボン酸、ポリエーテルエステル、芳香族スルフォン酸ホルマリン重縮合物、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエステルアミン、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレートポリオキシエチレンモノステアレート等が挙げられる。
分散の方法は、例えば、顔料と分散剤を予め混合してホモジナイザー等で予め分散しておいたものを、ジルコニアビーズ等を用いたビーズ分散機(例えばGETZMANN社製のディスパーマット)等を用いて微分散させることによって行なえる。分散時間としては、3〜6時間程度が好適である。
本発明においては、着色剤として、染料を用いることもできる。また上記した顔料と染料を併用して着色剤とすることもできる。染料を用いる場合は、均一に溶解された重合性組成物が得られる。
着色剤として使用可能な染料としては、特に制限はなく、従来カラーフィルタ用途として用いられている公知の染料を使用できる。例えば、特開昭64-90403号公報、特開昭64-91102号公報、特開平1-94301号公報、特開平6-11614号公報、特登2592207号、米国特許第4,808,501号明細書、米国特許第5,667,920号明細書、米国特許第5,059,500号明細書、特開平5-333207号公報、特開平6-35183号公報、特開平6-51115号公報、特開平6-194828号公報、特開平8-211599号公報、特開平4-249549号公報、特開平10-123316号公報、特開平11-302283号公報、特開平7-286107号公報、特開2001-4823号公報、特開平8-15522号公報、特開平8-29771号公報、特開平8-146215号公報、特開平11-343437号公報、特開平8-62416号公報、特開2002-14220号公報、特開2002-14221号公報、特開2002-14222号公報、特開2002-14223号公報、特開平8-302224号公報、特開平8-73758号公報、特開平8-179120号公報、特開平8-151531号公報等に記載の色素である。
化学構造としては、ピラゾールアゾ系、アニリノアゾ系、トリフェニルメタン系、アントラキノン系、アンスラピリドン系、ベンジリデン系、オキソノール系、ピラゾロトリアゾールアゾ系、ピリドンアゾ系、シアニン系、フェノチアジン系、ピロロピラゾールアゾメチン系、キサンテン系、フタロシアニン系、ペンゾピラン系、インジゴ系等の染料が使用できる。
本発明の効果は、着色層の表面と深部(下層部)とでの透過性、重合性が異なる際に、より効果が顕著となる。着色成分である有機顔料又は、染料が組成物の固形分中、25質量%以上の場合に顕著であり、30質量%以上の場合により顕著となる。
また、着色層の表層と深部(下層部)との重合性の観点で、黒色顔料、特にチタンブラックを用いる場合に、効果が顕著に見られる。
<(A)重合性化合物>
重合性化合物としては、少なくとも1個の付加重合可能なエチレン性不飽和基を有し、沸点が常圧で100℃以上である化合物が好ましく、中でも4官能以上の(メタ)アクリレート化合物がより好ましい。
本明細書では、(メタ)アクリル酸はアクリル酸とメタクリル酸を合わせた総称であり、以下も同様に(メタ)アクリレートはアクリレートとメタクリレートの総称である。
前記少なくとも1個の付加重合可能なエチレン性不飽和基を有し、沸点が常圧で100℃以上である化合物としては、例えば、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の単官能のアクリレートやメタアクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイロキシエチル)イソシアヌレート、グリセリンやトリメチロールエタン等の多官能アルコールにエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加させた後(メタ)アクリレート化したもの、ペンタエリスリトール又はジペンタエリスリトールのポリ(メタ)アクリレート化したもの、特公昭48-41708号、特公昭50-6034号、特開昭51-37193号公報に記載のウレタンアクリレ-ト類、特開昭48-64183号、特公昭49-43191号、特公昭52-30490号各公報に記載のポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との反応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能のアクリレートやメタアクリレートを挙げることができる。
更に、日本接着協会誌Vol.20、No.7、300〜308頁に光硬化性モノマー及びオリゴマーとして紹介されているものも使用できる。
また、特開平10-62986号公報において一般式(1)及び(2)としてその具体例と共に記載の、前記多官能アルコールにエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加させた後に(メタ)アクリレート化した化合物も用いることができる。
中でも、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、及びこれらのアクリロイル基がエチレングリコール、プロピレングリコール残基を介している構造が好ましい。これらのオリゴマータイプも使用できる。
また、特公昭48-41708号、特開昭51-37193号、特公平2-32293号、特公平2-16765号各公報に記載されているようなウレタンアクリレート類や、特公昭58-49860号、特公昭56-17654号、特公昭62-39417号、特公昭62-39418号各公報に記載のエチレンオキサイド系骨格を有するウレタン化合物類も好適である。更に、特開昭63-277653号、特開昭63-260909号、特開平1-105238号各公報に記載される、分子内にアミノ構造やスルフィド構造を有する付加重合性化合物類を用いることによっては、非常に感光スピードに優れた光重合性組成物を得ることができる。市販品としては、ウレタンオリゴマーUAS-10、UAB-140(山陽国策パルプ社製)、UA-7200(新中村化学社製、DPHA-40H(日本化薬社製)、UA-306H、UA-306T、UA-306I、AH-600、T-600、AI-600(共栄社製)などが挙げられる。
また、酸基を有するエチレン性不飽和化合物類も好適であり、市販品としては、例えば、東亞合成株式会社製のカルボキシル基含有3官能アクリレートであるTO-756、及びカルボキシル基含有5官能アクリレートであるTO-1382などが挙げられる。
重合性化合物は、1種単独で用いる以外に、2種以上を組み合わせて用いることができる。
重合性化合物の重合性組成物中における含有量としては、該組成物の全固形分100部に対して、3〜55部が好ましく、より好ましくは10〜50部である。重合性化合物の含有量が前記範囲内であると、硬化反応が充分に行なえる。
<(B)重合開始剤>
本発明の重合性組成物は、感度及びパターン形成性向上のため(B)重合開始剤を含有する。本発明における重合開始剤は、光により分解し、本発明における重合可能な成分の重合を開始、促進する化合物であり、波長300〜500nmの領域に吸収を有するものであることが好ましい。また、重合開始剤は、単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。
重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン系、ケタール系、ベンゾフェノン系、ベンゾイン系、ベンゾイル系、キサントン系、活性ハロゲン化合物(トリアジン系、オキサジアゾール系、クマリン系)、アクリジン系、ビイミダゾール系、オキシムエステル系等が好ましく用いられ、例えば、特開平57-6096号公報に記載のハロメチルオキサジアゾール、特公昭59-1281号公報、特開昭53-133428号公報等に記載のハロメチル-s-トリアジン等活性ハロゲン化合物、米国特許第4318791号、欧州特許出願公開第88050号の各明細書に記載のケタール、アセタール、又はベンゾインアルキルエーテル類等の芳香族カルボニル化合物、米国特許第4199420号明細書に記載のベンゾフェノン類等の芳香族ケトン化合物、仏国特許発明第2456741号明細書に記載の(チオ)キサントン類又はアクリジン類化合物、特開平10-62986号公報に記載のクマリン系又はビイミダゾール系の化合物、特開平8-015521号公報等のスルホニウム有機硼素錯体等、等を挙げることができる。
上記重合開始剤として具体的には、また活性ハロゲン重合開始剤(トリアジン系、オキサジアゾール系、クマリン系)としては、例えば、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-p-メトキシフェニル-s-トリアジン、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-p-メトキシスチリル-s-トリアジン、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-ビフェニル-s-トリアジン、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-(p-メチルビフェニル)-s-トリアジン、p-ヒドロキシエトキシスチリル-2,6-ジ(トリクロロメチル)-s-トリアジン、メトキシスチリル-2,6-ジ(トリクロロメチル-s-トリアジン、4-ベンズオキソラン-2,6-ジ(トリクロロメチル)-s-トリアジン、4-(o-ブロモ-p-N,N-(ジエトキシカルボニルアミノ)-フェニル)-2,6-ジ(クロロメチル)-s-トリアジン、2-トリクロロメチル-5-スチリル-1,3,4-オキソジアゾール、2-トリクロロメチル-5-(シアノスチリル)-1,3,4-オキソジアゾール、3-メチル-5-アミノ-((s-トリアジン-2-イル)アミノ)-3-フェニルクマリン、3-クロロ-5-ジエチルアミノ-((s-トリアジン-2-イル)アミノ)-3-フェニルクマリン等を好適に挙げることができる。
本発明に用いることのできる他の重合開始剤としては、例えば、ビシナールポリケタルドニル化合物、α-カルボニル化合物、アシロインエーテル、α-炭化水素で置換された芳香族アシロイン化合物、多核キノン化合物、トリアリルイミダゾールダイマー/p-アミノフェニルケトンの組合せ、ベンゾチアゾール系化合物/トリハロメチル-s-トリアジン系化合物、特開2000-66385号公報記載のオキシムエステル化合物等が挙げられる。
本発明に用いられる(B)重合開始剤としてはオキシム化合物が、感度、経時安定性、後加熱時の着色の観点から好ましい。
オキシム化合物としては、J.C.S.Perkin II(1979)1653-1660)、J.C.S.Perkin II (1979)156-162、Journal of Photopolymer Science and Technology(1995)202-232、特開2000−66385号公報記載の化合物、特開2000−80068号公報、特表2004−534797号公報記載の化合物等が挙げられる。
さらに1-フェニル-1,2-プロパンジオン-2-(o-エトキシカルボニル)オキシム、O-ベンゾイル-4’-(ベンズメルカプト)ベンゾイル-ヘキシル-ケトキシム、2,4,6-トリメチルフェニルカルボニル-ジフェニルフォスフォニルオキサイド、ヘキサフルオロフォスフォロートリアルキルフェニルホスホニウム塩等が好適に挙げられる。
また、これらの重合開始剤を併用することもできる。
重合開始剤の重合性組成物中における含有量としては、該組成物の全固形分に対して、0.1〜10.0質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜5.0質量%である。重合開始剤の含有量が前記範囲内であると、重合反応を良好に進行させて強度の良好な膜形成が可能である。
本発明に用いられる重合開始剤としては、オキシム系化合物、ビイミダゾール系化合物が最も好ましい。
<その他成分>
本発明の重合性組成物には、必要に応じて、N,N-ジアルキルアミノ安息香酸アルキルエステルや2-メルカプトベンゾチアゾールなどの連鎖移動剤、塗布の均一性を向上させるためのフッソ系界面活性剤やポリオキシエチレンアルキルエーテルのようなノニオン系界面活性剤、アゾ系化合物や過酸化物系化合物などの熱重合開始剤、熱重合成分、膜の強度、感度を高める目的で多官能チオールやエポキシ化合物、アルコキシベンゾフェノン等の紫外線吸収剤、ジオクチルフタレートなどの可塑剤、低分子量有機カルボン酸などの現像性向上剤、その他充填剤、上記のアルカリ可溶性樹脂以外の高分子化合物、酸化防止剤、凝集防止剤などの各種添加物を含有することができる。
また、現像後に後加熱で膜の硬化度を上げるために熱硬化剤を添加することができる。熱硬化剤としては、アゾ化合物、過酸化物等の熱重合開始剤、ノボラック樹脂、レゾール樹脂、エポキシ化合物、スチレン化合物等があげられる。
(界面活性剤)
本発明の重合性組成物には、さらに界面活性剤を使用することが可能である。使用しうる界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤、フッ素系界面活性剤等が挙げられる。界面活性剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の重合性組成物に用いられるノニオン界面活性剤は、特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、グリセリン脂肪酸部分エステル類、ソルビタン脂肪酸部分エステル類、ペンタエリスリトール脂肪酸部分エステル類、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸部分エステル類、脂肪酸ジエタノールアミド類、トリエタノールアミン脂肪酸エステル、トリアルキルアミンオキシド、ポリエチレングリコールが挙げられる。
本発明の重合性組成物に用いられるアニオン界面活性剤は、特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。例えば、脂肪酸塩類、アビエチン酸塩類、アルカンスルホン酸塩類、アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類が挙げられる。
本発明の重合性組成物に用いられるカチオン界面活性剤は、特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。例えば、アルキルアミン塩類、第四級アンモニウム塩類、ポリオキシエチレンアルキルアミン塩類、ポリエチレンポリアミン誘導体が挙げられる。
本発明に用いられる両性界面活性剤は、特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。例えば、カルボキシベタイン類、アミノカルボン酸類、スルホベタイン類、アミノ硫酸エステル類、イミタゾリン類が挙げられる。
更に好ましい界面活性剤としては、分子内にパーフルオロアルキル基を含有するフッ素系界面活性剤が挙げられる。このようなフッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル等のアニオン型、特開昭62−170950号、同62−226143号および同60−168144号の各公報に記載されているフッ素系界面活性剤が挙げられる。
界面活性剤は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
界面活性剤の含有量は、重合性組成物の全固形分に対して、0.001〜10質量%であるのが好ましく、0.01〜5質量%であるのがより好ましい。
このようにして得られた重合性組成物は、固形分が、10質量%以上45質量%以下の範囲であることが好ましく、より好ましくは15質量%以上40質量%以下の範囲であり、更に好ましくは25質量%以上40質量%以下の範囲である。固形分がこの範囲内にあると基板上に着色層を設けたときに、薄層でも厚みが均一な着色層が得られる。
[カラーフィルタ及びその製造方法]
次に、本発明のカラーフィルタについて説明する。
本発明のカラーフィルタは、支持体上に、本発明の重合性組成物を用いてなる着色パターンを有することを特徴とする。
以下、本発明のカラーフィルタについて、その製造方法を通じて詳述する。
本発明のカラーフィルタは、支持体上に、本発明の重合性組成物を塗布して該重合性組成物からなる着色層を形成する着色層形成工程と、前記着色層をマスクを介して露光する露光工程と、露光後の着色層を現像して着色パターンを形成する現像工程とを含む製造方法によって製造されることを特徴とする。
<着色層形成工程>
着色層形成工程では、支持体上に、本発明の重合性組成物を塗布して該重合性組成物からなる着色層を形成する。
本工程に用いうる支持体としては、固体撮像素子等に用いられる光電変換素子基板、例えばシリコン基板等や、相補性金属酸化膜半導体(CMOS)等が挙げられる。これらの基板は、各画素を隔離するブラックストライプが形成されている場合もある。
また、これらの支持体上には、必要により、上部の層との密着改良、物質の拡散防止或いは基板表面の平坦化のために下塗り層を設けてもよい。
支持体上への本発明の重合性組成物の塗布方法としては、スリット塗布、インクジェット法、回転塗布、流延塗布、ロール塗布、スクリーン印刷法等の各種の塗布方法を適用することができる。
重合性組成物の塗布直後の膜厚としては、塗布膜の膜厚均一性、塗布溶剤の乾燥のしやすさの観点から、0.1〜10μmが好ましく、0.2〜5μmがより好ましく、0.2〜3μmがさらに好ましい。
基板上に塗布された着色層(重合性組成物層)の乾燥(プリベーク)は、ホットプレート、オーブン等で50℃〜160℃の温度で10〜500秒で行うことができる。
重合性組成物の乾燥後の塗布膜厚(以下、適宜、「乾燥膜厚」と称する)としては、色濃度確保の観点、斜め方向の光が受光部に到達せず、又、デバイスの端と中央とで集光率の差が顕著になる等の不具合を低減する観点から、0.05μm以上5.0μm未満が好ましく、0.1μm以上4.5μm以下がより好ましく、0.2μm以上3.0μm以下が特に好ましい。
<露光工程>
露光工程では、前記着色層形成工程において形成された着色層(重合性組成物層)を、所定のマスクパターンを有するマスクを介して露光する。
本工程における露光においては、塗布膜のパターン露光は、所定のマスクパターンを介して露光し、光照射された塗布膜部分だけを硬化させることによりことにより行うことができる。露光に際して用いることができる放射線としては、特に、g線、h線、i線等の紫外線が好ましく用いられる。照射量は30〜1500mJ/cmが好ましく、50〜1000mJ/cmがより好ましく、80〜600mJ/cmが最も好ましい。
<現像工程>
次いでアルカリ現像処理(現像工程)を行うことにより、上記露光により光未照射部分をアルカリ水溶液に溶出させ、光硬化した部分だけが残る。現像液で現像して、各色(3色あるいは4色)の画素からなるパターン状皮膜を形成することにより行うことができる。現像方式は、デイップ方式、シャワー方式、スプレー方式、パドル方式などいずれでもよく、これにスウィング方式、スピン方式、超音波方式などを組み合わせても良い。またパドル現像も用いられる。現像液に触れる前に、被現像面を予め水等で湿しておいて、現像むらを防ぐこともできる。
現像温度としては通常15℃〜40℃であり、現像時間は20〜90秒である。
現像液に用いるアルカリ剤としては、例えば、アンモニア水、エチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ−[5、4、0]−7−ウンデセンなどの有機アルカリ性化合物、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の無機化合物等が挙げられ、これらのアルカリ剤を濃度が0.001質量%〜10質量%、好ましくは0.01質量%〜1質量%となるように純水で希釈したアルカリ性水溶液が現像液として好ましく使用される。
特に、上記の現像液のうち、下地の回路などにダメージを起さない、有機アルカリ現像液が望ましい。
次いで、余剰の現像液を純水で洗浄(リンス)し、乾燥を施す。
なお、本発明の製造方法においては、上述した、着色層形成工程、露光工程、及び現像工程を行った後に、必要により、形成された着色パターンを後加熱(ポストベーク)や後露光により硬化する硬化工程を含んでいてもよい。ポストベークは、硬化を完全なものとするための現像後の加熱処理であり、通常100℃〜270℃の熱硬化処理を行う。光を用いる場合には、g線、h線、i線、KrFやArFなどのエキシマレーザ、電子線、X線等により行うことができるが、既存の高圧水銀灯で15〜50℃程度の低温で行うことが好ましく、照射時間としては、10〜180秒、好ましくは30〜60秒である。後露光と後加熱との併用の場合、後露光を先に実施することが好ましい。
以上説明した、着色層形成工程、露光工程、及び現像工程(更に、必要により硬化工程)を所望の色相数だけ繰り返すことにより、所望の色相よりなるカラーフィルタが作製される。
本発明の重合性組成物の用途として、主にカラーフィルタの画素への用途を主体に述べてきたが、カラーフィルタの画素間に設けられるブラックマトリックスにも適用できる。ブラックマトリックスは、本発明の重合性組成物に着色剤として、カーボンブラック、チタンブラックなどの黒色の顔料を添加したものを用いる他は、上記画素の作製方法と同様に、パターン露光、アルカリ現像し、更にその後、ポストベークして膜の硬化を促進させて形成させることができる。
本発明のカラーフィルタは露光感度に優れた本発明の重合性組成物を用いて製造されるため、露光部における硬化した組成物は基板との密着性及び耐現像性に優れ、形成された着色パターンと支持体基板との密着性は高く、また、かつ、所望の断面形状を与えるパターンは高解像度となる。
また、本発明の固体撮像素子は、前記本発明のカラーフィルタを備えることを特徴とする。
従って、具体的には、本発明のカラーフィルタを液晶表示装置やCCD等の固体撮像素子に好適に用いることができ、特に100万画素を超えるような高解像度のCCD素子やCMOS等に好適である。本発明のカラーフィルタは、例えば、CCD素子を構成する各画素の受光部と集光するためのマイクロレンズとの間に配置されるカラーフィルタとして用いることができる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」、「%」は質量基準である。
<分散樹脂1の合成>
500mL三口フラスコに、ε-カプロラクトン 600.0g、2-エチル-1-ヘキサノール 22.8gを導入し、窒素を吹き込みながら、攪拌溶解した。モノブチル錫オキシド 0.1gを加え、100℃に加熱した。8時間後、ガスクロマトグラフィーにて、原料が消失したのを確認後、80℃まで冷却した。2,6-ジt-ブチル−4−メチルフェノール 0.1gを添加した後、2-メタクリロイロキシエチルイソシアネート 27.2gを添加した。5時間後、H-NMRにて原料が消失したのを確認後、室温まで冷却し、固体状の前駆体M1(下記構造)を200g得た。M1であることは、H-NMR、IR、質量分析により確認した。
前駆体M1 30.0g、2-メタクリロイロキシエチルフタル酸(新中村化学(株)製 商品名:NKエステル CB−1) 70.0g、ドデシルメルカプタン 2.3g及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、「PGMEA」と称する) 233.3gを、窒素置換した三口フラスコに導入し、攪拌機(新東科学(株):スリーワンモータ)にて攪拌し、窒素をフラスコ内に流しながら加熱して75℃まで昇温した。これに、2,2−アゾビス(2−メチルプロピオン酸)ジメチル(和光純薬(株)製の「V−601」)を0.2g加え、75℃にて2時間加熱攪拌を行った。2時間後、さらにV−601を0.2g加え、3時加熱攪拌の後、分散剤1(下記構造)の30%溶液を得た。
分散剤1の合成方法と同様の合成法により、下記に記載の分散剤2〜分散剤4を合成した。

分散剤1(x:65,y:35 Mw=30,000)

分散剤2(x:50,y:50 Mw=10,000)

分散剤3(x:50,y:50 Mw=25,000)

分散剤4(x:75,y:25 Mw=35,000)
<チタンブラックの分散組成物1〜3の調製>
下記の組成Aにて分散剤1〜3を用いて、以下の条件で、3000rpmの条件でホモジナイザーを用いて3時間攪拌した。得られた混合溶液を、以下の条件にて寿工業製ウルトラアペックスミルUAM015を使用して分散処理を開始し、下記条件のときに分散剤を固形分換算で5部追加することでチタンブラックの分散組成物1〜3を得た。
(組成A)
・チタンブラック(三菱マテリアルズ社製 商品名13M-T) 25部
・上述の分散剤を固形分換算で5部
・溶媒(PGMEA) 分散組成物の固形分が、30.0%となる量
(分散条件)
・ビーズ径 0.05mm
・ビーズ充填率 75%
・ミル周速 12m/s
・投入液量 800g
・循環流量 13kg/h
・処理液温度 25℃〜30℃
(分散剤の追加)
上記条件により分散処理を行いながら分散組成物の粒度分布を測定し、1パスあたりの粒径の変化率が−10nm以上になったときに、それぞれの分散剤1〜3のPGMEA溶液(固形分30%)を固形分換算で5部追加し、固形分 35.0%(チタンブラック 25質量%、分散剤の固形分10質量%)の分散組成物とした。分散剤の追加後はさらに分散処理を10パス行った。
<チタンブラックの分散組成物4、および5の調製>
下記の組成Bにて分散剤4、またはディスパービック111(ビックケミー社製)を用いて、以下の条件で、3000rpmの条件でホモジナイザーを用いて3時間攪拌した。得られた混合溶液を、以下の条件にて寿工業製ウルトラアペックスミルUAM015を使用して分散処理を行実施した。
(組成B)
・チタンブラック(三菱マテリアルズ社製 商品名13M-T) 25部
・分散剤(分散剤4、またはディスパービック111)を固形分換算で7.5部
・溶媒(PGMEA) 分散組成物の固形分が、35.0%となる量
(分散条件)
・ビーズ径 0.05mm
・ビーズ充填率 75%
・ミル周速 12m/s
・投入液量 800g
・循環流量 13kg/h
・処理液温度 25℃〜30℃
(分散剤の追加)
上記条件により分散処理を行いながら分散液の粒度分布を測定し,1パスあたりの粒径の変化率が−10nm以上になったときに、分散剤4、またはディスパービック111のPGMEA 35%溶液を固形分換算で5部追加した。分散剤の追加後はさらに分散処理を10パス行った。
<カーボンブラックの分散組成物6の調製>
下記組成Cを二本ロールにて高粘度分散処理を施し、分散組成物を得た。この際の分散組成物の粘度は70000mPa・sであった。
その後、この分散組成物に下記組成Dの混合物を添加し、3000rpmの条件でホモジナイザーを用いて3時間攪拌した。得られた混合溶液を、0.3mmジルコニアビーズを用いた分散機(商品名:ディスパーマット GETZMANN社製)にて4時間微分散処理を施して、カーボンブラックの分散組成物7を調製した。この際の混合溶液の粘度は37mPa・sであった。
(組成C)
・カーボンブラック(平均一次粒径15nm) 23部
・ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(モル比=67/33)共重合体(Mw:28000)のPGMEA 45%溶液 22部
・分散剤(ゼネカ社製 ソルスパース5000) 1.2部
(組成D)
・ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(モル比=67/33)共重合体(Mw:28000)のPGMEA 45%溶液 22部
・溶剤 PGMEA 200部
〔実施例1〜4、比較例1、2〕
<黒色の重合性組成物>
下記組成Eの成分を攪拌機で混合して、実施例1〜4、比較例1および比較例2の黒色重合性組成物を表1に記載のように調製した。
(組成E)
・重合性化合物(モノマー) 4部
・樹脂 (表1に記載の樹脂) 4部
・分散組成物 (表1に記載の分散組成物) 28部
・溶剤 (PGMEA) 4部
・溶剤 (シクロヘキサノン) 6部
・溶剤 (酢酸ブチル) 8部
・重合開始剤 (表1に記載の化合物) 0.7部
・特定化合物 0.5部
表1において用いた化合物を後述の表3で用いた化合物と共に下記に示す。KM−1、KM−4、KM−7、KM−9、KM−10、KM−13、KM−15、およびKM−16は前記の例示化合物である。H−1、H−2、およびH−3は特定化合物の代わりに用いた本発明の特定化合物の構造を有しない化合物である。
表1、表2で用いた重合開始剤I−1、I−2、I−3の構造、H−1、H−2、およびH−3の構造、およびSH−2の構造を下記に示す。
表1、表2で用いた重合開始剤I−5は
2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾールと4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノンとの混合物(混合質量比5/2)である。
重合性化合物は下記の通りである。
MM−1:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)
MM−2:ペンタエリスリトールテトラアクリレート(新中村化学社製 NKエステル A−TMMT)
MM−4:カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリアクリレート(ダイセルユービーシー社製 Ebecryl2047)
MM−5:2,2,−ビス[4−(アクリロキシ・ジエトキシ)フェニル]プロパン (新中村化学社製 NKエステル A−BPE−4)
MM−8:ペンタエリスリトールトリアクリレートのコハク酸変性体
また、樹脂は下記の通りである。
B−1:ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(質量比=70/30)共重合体、Mw=10,000
B−2:スチレン/メタクリル酸(質量比=50/50)共重合体のメタクリル酸ユニットの20%をグリシジルメタクリレートで変性した側鎖重合性の樹脂、Mw=30,000
B−3:メタクリル酸メチル/ヒドロキシエチルメタクリレート/β-メタクリロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネート(質量比=50/20/30)共重合体、Mw=20,000
<固体撮像素子用遮光膜のカラーフィルタの作製>
下記組成Fの成分を混合して溶解し、下塗り層用にレジスト液を調製した。
(組成F)
・溶剤:PGMEA 19.20部
・溶剤:乳酸エチル 36.67部
・バインダーポリマー:メタクリル酸ベンジル/メタクリル酸/メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル共重合体(モル比=60/22/18)の40%PGMEA溶液 30.51部
・重合性化合物:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 12.20部
・重合禁止剤:p−メトキシフェノール 0.0061部
・フッ素系界面活性剤(DIC(株)製、F−475) 0.83部
・重合開始剤:TAZ−107(トリハロメチルトリアジン系の光重合開始剤)、みどり化学社製) 0.586部
6inchシリコンウエハをオーブン中で200℃のもと30分加熱処理した。次いで、このシリコンウエハ上に前記レジスト液を乾燥膜厚が2μmになるように塗布し、更に220℃のオーブン中で1時間加熱乾燥させて下塗り層を形成し、下塗り層付シリコンウエハ基板を得た。
<感度評価:画像幅の差>
上記で得られた実施例1〜4及び比較例1、2の黒色重合性組成物を上記で得られたシリコンウエハにスピンコート法で塗布し、その後ホットプレート上で120℃で2分加熱して、膜厚2.5μmの着色層を得た。
次いで、得られた着色層を、i線ステッパーを用い、3mm角のパターンを有するフォトマスクを介して露光量300mJ/cmで露光を行った。
前記露光後の着色層に対し、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド0.3質量%水溶液を用い、25℃40秒間パドル現像を行った。その後スピンシャワーにてリンスを行いさらに純水にて水洗し、遮光膜パターンを得た。該パターンの断面をSEM(走査型電子顕微鏡)で撮影し、着色層の最表面と基板近傍(着色層の深部に相当)との画像幅の差を測定した。画像幅の差が3μm以下であれば良好である。表2に結果を示す。
表2から特定化合物を用いた実施例1〜4は、着色層の最表面と基板近傍(着色層の深部に相当)との画像幅の差が3μm以下であり、良好な矩形パターンを示した。これに対し本発明の特定化合物の代わりに、特定化合物の構造を有さない化合物を用いた比較例1および比較例2は画像幅の差が大きく、良好なパターンが得られなかった。
なお、実施例1〜4、および比較例1は、100mJ/cmで露光し、現像後に基板上に画像形成し、感度は同等であることを確認した。しかし、比較例2は100mJ/cmで露光しても適正な画像が得られず、150mJ/cmで露光して現像し、表2の結果を得た。比較例2は、感度低下を起こしていた。
〔実施例5〜8、および比較例3〕
<黒色重合性組成物>
下記組成Gの成分を攪拌機で混合して実施例5〜8、および比較例3の黒色重合性組成物を調製した。
(組成G)(高遮光性)
・重合性化合物(モノマー) 4部
・バインダーポリマー 3部
・分散組成物 (表3に記載の分散組成物) 28部
・溶剤:シクロヘキサノン 10部
・溶剤:酢酸ブチル 8部
・重合開始剤 (表3に記載の化合物) 0.75部
・特定化合物 0.55部
・密着剤(S) (下記構造) 0.1部
<固体撮像素子用遮光膜のカラーフィルタの作製>
上記で得られた実施例5〜8、及び比較例3の黒色重合性組成物を下塗り層を有していないシリコンウエハにスピンコート法で塗布し、その後ホットプレート上で120℃で2分加熱して着色層を得た。
次いで、得られた着色層を、i線ステッパーを用い、2.5μmラインパターンを有するフォトマスクを介して400mJ/cmで露光しトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド0.3%水溶液を用い、25℃40秒間パドル現像を行った。その後スピンシャワーにてリンスを行い、さらに純水にて水洗し、遮光膜パターンを得た。該パターンの断面をSEM(走査型電子顕微鏡)で撮影し、着色層の最表面と基板近傍(着色層の深部に相当)との画像幅の差を測定した。画像幅の差が0.2μm以下であれば良好である。結果を表2に示した。
実施例5〜8、比較例3は、いずれも100mJ/cmで露光、現像後に基板上に画像形成し、感度は同等であることを確認した。
遮光材料の濃度が高く、遮光性が高いパターンの形成においても、特定化合物を用いた実施例5〜8は、着色層の最表面と基板近傍(着色層の深部に相当)との画像幅の差が0.2μm以下であり、良好な矩形パターンを示した。これに対し本発明の特定化合物の代わりに、特定化合物の構造を有さない化合物を用いた比較例3は画像幅の差が大きく、良好なパターンが得られなかった。

Claims (7)

  1. (A)重合性化合物、(B)重合開始剤、(C)着色剤、び(D)2級アミノ基、3級アミノ基、フェノール基、N−オキシド基、及び、ニトロ基の群から選択される官能基である重合抑制能を有する基と、炭素数3以上25以下のフッ素化アルキル基、及び、シロキサン基の群から選択される官能基である着色層表面への局在化能を有する基とを有する化合物を含むカラーフィルタ用重合性組成物。
  2. (A)重合性化合物、(B)重合開始剤、(C)着色剤、及び(D)2級アミノ基、3級アミノ基、フェノール基、N−オキシド基、及び、ニトロ基の群から選択される官能基である重合抑制能を有する基と、炭素数6以上30以下のアルキル基、炭素数3以上25以下のフッ素化アルキル基、及び、シロキサン基の群から選択される官能基である着色層表面への局在化能を有する基と、カルボン酸基、スルフォン酸基、又は、アンモニウム基である親水性基とを有する化合物を含有するカラーフィルタ用重合性組成物。
  3. 前記重合抑制能を有する基が、2級アミノ基、3級アミノ基、フェノール基、及びN−オキシド基の群から選択される官能基である請求項1又は請求項2に記載のカラーフィルタ用重合性組成物。
  4. 前記(C)着色剤が、チタンブラックである請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のカラーフィルタ用重合性組成物。
  5. カラーフィルタ用重合性組成物中に含まれる固形分が、25質量%以上40質量%以下の範囲である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のカラーフィルタ用重合性組成物。
  6. 支持体上に、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の重合性組成物により形成された着色パターンを有するカラーフィルタ。
  7. 請求項6に記載のカラーフィルタを具備してなる固体撮像素子。
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