JP5305979B2 - 監視システム及び監視方法 - Google Patents

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本発明は、特にカメラを使用し、指定のエリアでのセキュリティを確保するための監視技術に関する。
一般的に、ビルや工場などの建物の内外の出入口あるいは部屋などには、出入する人物を制限してセキュリティ(安全性)を確保するための入退出管理やセキュリティ対策がなされており、建物の出入口あるいはそれぞれの居室などの各エリアに対しセキュリティレベルに応じたエリアセキュリティを実現している。
近年では、例えばセキュリティレベルに応じて発行したICカードによる認証や、生体認証を利用した入退出管理システムが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。このシステムは、ICカードにより例えば従業員と外来者とを区別して認証し、外来者が出入するエリアを制限することができる。また、セキュリティレベルに応じて、従業員の中でも許可者以外の入室を制限するエリアを設定することができる。
また、モバイル端末装置を用いた入退出管理システムが提案されている(例えば、特許文献2を参照)。さらに、指紋照合装置を用いた入退出管理システムが提案されている(例えば、特許文献3を参照)。
しかしながら、エリアの中には、建物の敷地内や建屋内での共有スペースまたはオープンスペースと呼ばれるロビーや通路などがある。このようなエリアでは、利便性の観点や構成が複雑化するなどの理由により、前記の入退出管理システムを設置することは困難である。具体的には、システムの構成上で非常に多くのコンポーネントが必要となり、認証情報の登録などの管理が煩雑化する。
一方、監視カメラを敷地内や建屋内部に数多く設置し、監視カメラにより撮影された映像を利用して、エリアセキュリティを確保する監視システムが提案されている(例えば、特許文献4を参照)。近年、監視カメラの高解像度及び高精細化が進み、監視カメラの映像から得られる画像情報は劇的に進化しつつある。このため、監視カメラの映像を利用することで、エリアに存在する人物の属性を認識し、立ち入り許可の必要な指定のエリアに対するエリアセキュリティを確保することが可能になりつつある。
特許第3929857号公報 特許第4040959号公報 特許第3777821号公報 特開2006−221355号公報
前述の監視カメラを利用した監視システムは、人物の顔画像を認識する高度の画像認証処理が必要であるが、特にオープンスペースの場合、多くのカメラを設置する必要があり、の構成が複雑化し、システムの実現には高いコストが要求される。
そこで、本発明の目的は、カメラの映像を利用した簡易な画像認証で効果的なエリアセキュリティの確保を実現できる監視システムを提供することにある。
実施形態に係る監視システムは、指定のエリアを撮影するカメラにより撮像された映像から人物に相当する画像情報を抽出する手段と、前記画像情報からセキュリティ用識別情報特徴量情報として人物に装着された部材または衣類の模様を示す模様情報を取得する手段と、前記模様情報に基づいて前記指定のエリアでのセキュリティを判定する判定手段とを備えた構成である。
本発明の監視システムによれば、カメラの映像を利用した簡易な画像認証で効果的なエリアセキュリティの確保を実現できる。
本発明の第1の監視システムの構成を説明するための図。 第1の実施形態に関する監視カメラによる撮影画像の一例を示す図。 第1の実施形態に関するテーブル情報の一例を示す図。 第1の実施形態に関するシステムの動作を説明するためのフローチャート。 第2の実施形態に関する監視カメラによる撮影画像の一例を示す図。 第2の実施形態に関するテーブル情報の一例を示す図。 第2の実施形態に関するシステムの動作を説明するためのフローチャート。 第3の実施形態に関するシステムの動作を説明するためのフローチャート。 第4の実施形態に関する監視カメラによる撮影画像の一例を示す図。 第4の実施形態に関するテーブル情報の一例を示す図。 第4の実施形態に関するシステムの動作を説明するためのフローチャート。
以下図面を参照して、本発明の各実施形態を説明する。
[第1の実施形態]
(システムの構成)
図1は、第1の実施形態に関する監視システム1の構成を説明するための図である。
本実施形態のシステム1は、図1に示すように、情報処理装置10、ネットワーク11、複数の監視カメラ12a,12b、及び複数のスピーカ13a,13bを有する。監視カメラ12a,12bは、指定のエリア100,110が撮影範囲になるように夫々設置されている。図1は便宜的に2台の監視カメラ12a,12bを示すが、本実施形態のシステム1は図示しないカメラも含めたN台の監視カメラ群を有する構成である。
同様に、スピーカ13a,13bはそれぞれ、指定のエリア100,110に対応して設置されている。図1は便宜的に2台のスピーカ13a,13bを示すが、本実施形態のシステムは図示しないスピーカも含めたN台のスピーカ群を有する構成である。
監視カメラ12a,12b及びスピーカ13a,13bは、ネットワーク11に接続されている。情報処理装置10は、ネットワーク11を介して監視カメラ12a,12bにより撮像された映像を受信し、また、スピーカ13a,13bから例えば警告用音声出力を行なうための情報を送信する。情報処理装置10はコンピュータから構成されており、後述するような映像の画像処理を実行する画像処理機能、エリアセキュリティに関する認証処理を実行する機能、及び監視システムの各種入出力操作を行なう機能を統合化した装置である。即ち、情報処理装置10は、図1に示すように、エリア100内のドア120のロックを制御する電子錠や自動開閉などの機能を含む入退出管理システムの機能も含む。
(システムの動作)
以下、図1と共に、図2から図4を参照して本実施形態のシステムの動作を説明する。
本実施形態の監視システム1は、図1に示すように、例えば建物内の出入口に相当するエリア100を監視し、許可された人物20のみがドア120を開けて入室できるようなエリアセキュリティの管理を行なう。なお、監視対象のエリア110としては、共有スペースまたはオープンスペースと呼ばれる通路なども含まれる。監視システム1は、後述するようなエリアセキュリティ処理(認証処理)を実行し、この処理結果に基づいてドア120を開閉制御する機能を有する。
監視システム1は、図1に示すように、エリア100を監視カメラ12aにより撮影し、当該映像を情報処理装置10に伝送する。情報処理装置10は、図4のフローチャートで示す手順で画像処理及びエリアセキュリティ処理(認証処理)を実行する。
即ち、情報処理装置10は、映像の画像処理を実行し、図2(A)に示すように、画角内に存在する人物20を抽出する(ステップS1)。人物の抽出方法としては、例えば、背景差分やフレーム間差分、またはエッジ抽出から人間のシルエットを抽出し、予め用意されたモデルとのマッチングで抽出する技術、或は2台のカメラによるステレオマッチング技術などを利用する。また、監視システム1は、オクルージョン(occlusion : 遮蔽または閉鎖の状態)が解除しない状況が継続する場合には、一定時間だけオクルージョンが解除するのを待ち、一定時間経過では他のカメラで補完する処理を実行してもよい。
次に、情報処理装置10は、人物20の抽出領域200から、図2(B)に示すように、一般的な人間モデルに基づいて個人識別情報を取得するための領域(名札21)を探索して抽出する処理に移行する(ステップS2)。ここでは、情報処理装置10は、人物の抽出領域200から部位(頭210、肩220)の検知を実行し、その下方にあるべき胸の領域230を個人識別情報を取得するための候補領域230として絞り込む。
本実施形態では、エリア100を通行し、かつドア120から入室する人物は、個人識別情報が記録されている名札21を、ネックストラップやクリップなどのツールを用いて胸の位置に装着することを前提とする。名札21には、所属、氏名、外来者の区別などのテキスト(文字)情報の他に、セキュリティ用識別情報に相当する特徴量情報が付加(記録)されている。本実施形態では、特徴量情報は、エリア100の立ち入り許可レベル、またはエリアセキュリティのレベルに応じて割り当てられた色情報であり、エリアセキュリティの認証処理に使用される。具体的には、名札21の台紙やタグラインに付加された色特徴を示す情報である。
情報処理装置10は、前述した個人識別情報を取得するための候補領域230から、
名札形状のテンプレートである四角形の名札領域を抽出する(ステップS2)。この抽出した名札領域21から、情報処理装置10は特徴量情報である色情報を抽出する(ステップS3)。情報処理装置10は、図3に示すように、予め用意されたテーブル情報を参照し、抽出した特徴量情報と、監視カメラ(N台)の配置位置(エリアA〜Z)を加味したロケーションマップに定義されている特徴量情報との比較(整合性チェック)を実行する(ステップS4)。ここでは、エリア100は例えばテーブル情報のエリアAに対応し、またエリア100の立ち入りが許可される特徴量情報は青色情報であると想定する。
情報処理装置10は、整合性チェックにより比較結果が一致している場合には、抽出した人物20に対して適切なエリアセキュリティが確保されていると判定する(ステップS5)。即ち、図1に示すエリア100において、特徴量情報として青色情報が付加された名札21を装着している人物20については、その人間が適したセキュリティエリアAに存在していると判定される。一方、比較結果が不一致の場合には、情報処理装置10は、エリアセキュリティの逸脱が発生し、セキュリティが担保されていない状況であること判定する(ステップS6)。即ち、図1に示すエリア100において、特徴量情報として青色情報以外の色情報が付加された名札21、あるいは特徴量情報を抽出できない名札を装着している人物20は、不適切であると判定する。
情報処理装置10は、エリアセキュリティの逸脱が発生した場合には、予め決められた指定の処理を実行する(ステップS7)。具体的には、情報処理装置10は、端末装置の表示画面上に、エリアセキュリティの不適切な人物20がエリア100に存在していることを表示する。これにより、例えばビルの管理者が端末装置の表示画面上で確認することで、不適切な人物20をエリア100から排除するような処置を行なうことができる。
また、情報処理装置10は、警告のメッセージをスピーカ13aから発声させて、エリア100のエリアセキュリティの不適切な人物20に対して警告を通知する処理を実行する。さらに、情報処理装置10は、エリアセキュリティの不適切な人物20の映像を、イベント発生のメタデータ(エリアセキュリティの逸脱が発生した場所や時刻を示すデータ)と共に、データベースに保存する。
以上のように本実施形態の監視システムであれば、例えば事業所、工場の敷地や建屋、あるいはビル内の各エリアに対するエリアセキュリティのレベルに応じて、個人識別情報として特徴量情報を設定することで、当該エリアセキュリティを確保することが可能となる。即ち、本実施形態では、エリア100においては、エリアセキュリティのレベルとしては高いレベルを割り当て、例えばビル内に常駐する従業員の中でも許可者以外の存在を発見することができ、ドア120への入室前に未然に警告を発報したり、入室制限を実施したりすることができる。特徴量情報は、テーブル情報として、エリアセキュリティのレベルを定義したロケーションマップとリンクして割り当てられている。
ここでは、特徴量情報としてエリア100に対応する青色情報が設定されて、この青色情報が付加された名札21を装着している人物20のみが許可される。従って、特徴量情報に基づいて許可されていない人物がエリア100からドア120を開けて入室することを禁止し、かつ当該人物をエリア100から排除する処置を取ることも可能となる。
なお、本実施形態は、セキュリティの認証処理に使用する特徴量情報として、色情報の場合について説明したが、この色情報以外に、テクスチャ(模様)や名札の形状、テキスト(文字)情報の配置位置などを利用しても良い。特にテクスチャは、個人識別情報となる例えば名札自体の模様や2次元QRコードなどのコード情報でもよい。また、名札21に一般的な紙やプラスティックではない、特殊な素材(例えば反射板)を用いて、素材に依存した識別ができるものや、例えば近赤外を発光してその反射率の違いなどで識別してもよい。
[第2の実施形態]
図5から図7は、第2の実施形態に関する図である。なお、システムの構成は、図1に示す第1の実施形態と同様のため説明を省略する。
本実施形態のシステムは、エリアセキュリティの認証処理として、人物の着衣の色または模様を特徴量情報として使用する構成である。特に、複数の会社が共存しているビル、事業所や工場においては、着衣する作業服の色や模様が会社毎に異なることが多い。
以下、図7のフローチャートを参照して、本実施形態の監視システム1の画像処理及びエリアセキュリティ処理(認証処理)を説明する。
即ち、情報処理装置10は、映像の画像処理を実行し、図5に示すように、画角内に存在する人物を抽出する(ステップS11)。人物の抽出方法としては、前述の第1の実施形態の場合と同様である。次に、情報処理装置10は、人物の全身の抽出領域から、特徴量情報として着衣の色を示す色情報を抽出する(ステップS12)。
ここで、情報処理装置10は、図6に示すような予め用意されたテーブル情報を参照し、抽出した全身の色情報と、監視カメラ(番号N)12aの配置位置(エリアA)に対応する特徴量情報(色特徴)との比較(整合性チェック)を実行する(ステップS13)。ここでは、テーブル情報のエリアAは、図1に示すエリア100に対応する。エリア100の立ち入りが許可される特徴量情報は、水色作業服又はピンク作業服の各色情報であると想定する。
情報処理装置10は、整合性チェックにより比較結果が一致している場合には、抽出した人物20に対して適切なエリアセキュリティが確保されていると判定する(ステップS14)。即ち、図1に示すエリア100において、特徴量情報として水色作業服を着ている会社(例えば会社A)の人物については、その人間が適したセキュリティエリアに存在していると判定される。また、ピンク作業服を着ている会社(例えば会社B)の人物についても、その人間が適したセキュリティエリアに存在していると判定される。
一方、比較結果が不一致の場合には、情報処理装置10は、エリアセキュリティの逸脱が発生し、セキュリティが担保されていない状況であると判定する(ステップS15)。即ち、図1に示すエリア100において、水色作業服又はピンク作業服のいずれの服装もしていない、例えば外来者は、不適切であると判定する。情報処理装置10は、エリアセキュリティの逸脱が発生した場合には、予め決められた指定の処理を実行する(ステップS16)。この指定の処理とは、前述の第1の実施形態と同様である。
以上のように本実施形態のシステムであれば、人物の着衣の色(または模様)を特徴量情報として設定することで、許可者以外の人物の立ち入りを制限し、エリアセキュリティを確保することが可能となる。具体的には、エリアAであるエリア100において、立ち入り許可が得られている水色作業服またはピンク作業服を着ている人物以外、例えば外来者の立ち入りを制限できる。また、本実施形態のシステムであれば、例えば同一の建屋に複数の会社の混在している場合に、特別の名札などを用意することなく、各会社毎にグループ化したエリアセキュリティ機能を実現することが可能となる。
[第3の実施形態]
図8は、第3の実施形態に関する図である。なお、システムの構成は、図1に示す第1の実施形態と同様のため説明を省略する。
本実施形態のシステムは、エリアセキュリティの認証処理として、人物の着衣の色または模様を特徴量情報として使用する構成であり、特に指定の色の着衣を着用している人物のみを許可するための構成である。特に、事業所や工場においては、来客者(外来者)に関しては、従業員と区別するために従業員とは異なる色・形状・模様の帽子の着用や、白衣の着用を義務付けている場合も多い。
以下、図8のフローチャートを参照して、本実施形態の監視システム1の画像処理及びエリアセキュリティ処理(認証処理)を説明する。
即ち、情報処理装置10は、映像の画像処理を実行し、図5に示すように、画角内に存在する人物を抽出する(ステップS21)。人物の抽出方法としては、前述の第1の実施形態の場合と同様である。次に、情報処理装置10は、人物の全身の抽出領域から、特徴量情報として着衣の色を示す色情報を抽出する(ステップS22)。
ここで、情報処理装置10は、予め用意された作業服及び白衣の色情報と、抽出した全身の色情報に対応する特徴量情報(色特徴)との比較(整合性チェック)を実行する(ステップS23)。ここでは、図1に示すエリア100の立ち入りが許可される特徴量情報は、水色作業服及び白衣の各色情報であると想定する。
情報処理装置10は、整合性チェックにより比較結果が一致している場合には、抽出した人物20に対して適切なエリアセキュリティが確保されていると判定する(ステップS24)。即ち、図1に示すエリア100において、特徴量情報として水色作業服を着ている会社の人物、またはエリア100の立ち入りを許可されるために白衣の着用を要求された外来者については、その人間が適したセキュリティエリアに存在していると判定される。
一方、比較結果が不一致の場合には、情報処理装置10は、エリアセキュリティの逸脱が発生し、担保されていない状況であること判定する(ステップS25)。即ち、白衣以外の色の服装をしている人物が、エリア100に不正立ち入りをしていると検知する。情報処理装置10は、エリアセキュリティの逸脱が発生した場合には、予め決められた指定の処理を実行する(ステップS26)。この指定の処理とは、前述の第1の実施形態と同様である。
以上のように本実施形態のシステムであれば、人物の着衣の色(または模様)を特徴量情報として設定することで、許可者以外の人物の立ち入りを制限し、エリアセキュリティを確保することが可能となる。具体的には、エリア100において、立ち入り許可が得られている水色作業服を着ている人物または白衣の外来者のみが立ち入りを許可されるように制限できる。
一般的に、事業所もしくは工場では、従業員に対して規定の作業服(ここでは水色作業服)の着用が義務付けられている場合が多い。従って、本実施形態のシステムであれば、当該従業員と外来者(来客者)とを、着衣の色情報により簡単に区別することができる。また、外来者(来客者)の中で、エリアセキュリティを確保する必要のあるエリア100への立ち入りを許可する場合には、白衣の着用を義務付けすることにより、当該外来者(来客者)以外の人物の立ち入りを禁止することができる。
なお、当然ながら、規定の作業服の色は水色以外の色、あるいは特定の模様であってもよい。同様に、立ち入りを許可する外来者(来客者)に対して、白衣以外の例えば水色の衣類の着用を義務付けする場合でもよい。
[第4の実施形態]
図9から図11は、第4の実施形態に関する図である。なお、システムの構成は、図1に示す第1の実施形態と同様のため説明を省略する。
本実施形態のシステムは、エリアセキュリティの認証処理として、人物の着衣の色または模様を特徴量情報として使用し、特に事業所や工場において、来客者や見学者の立ち入り禁止エリアを、システム側で予め登録することができる機能を有する構成である。
本実施形態においても、事業所や工場においては、来客者(外来者)に関しては、従業員と区別するために従業員とは異なる色の着用、即ち白衣又は青衣の着用を義務付ける場合を想定する。
以下、図11のフローチャートを参照して、本実施形態の監視システム1の画像処理及びエリアセキュリティ処理(認証処理)を説明する。
即ち、情報処理装置10は、映像の画像処理を実行し、図9に示すように、画角内に存在する人物を抽出する(ステップS31)。人物の抽出方法としては、前述の第1の実施形態の場合と同様である。ここで、情報処理装置10は、端末装置からの入力指示(GUI操作)に応じて、図9に示すように、カメラの撮影範囲に含まれるエリアの中で、立ち入りを禁止する領域920と許可できる領域910とを区別する境界情報900を設定する。
情報処理装置10は、人物の抽出領域から、特徴量情報として着衣の色を示す色情報を抽出する。情報処理装置10は、図10に示すような予め用意されたテーブル情報を参照し、抽出した全身の色情報と、監視カメラ(番号N)12aの配置位置(エリアA)に対応する特徴量情報(色特徴)との比較(整合性チェック)を実行する。ここでは、テーブル情報のエリアAは、図1に示すエリア100に対応する。エリア100の立ち入りが許可される特徴量情報は、白衣の色情報であると想定する。
次に、情報処理装置10は、白衣を着用した人物が、図9に示すように、境界情報900に基づいて、立ち入りを禁止する領域920に存在するか否かを判定する(ステップS32)。抽出した白衣を着用した人物が、禁止する領域920の外である許可領域910にいれば、情報処理装置10は、適切なエリアセキュリティが確保されていると判定する(ステップS33のYES)。
一方、白衣を着用した人物が禁止領域920に存在していれば、情報処理装置10は、エリアセキュリティの逸脱が発生し、担保されていない状況であること判定する(ステップS34)。具体的には、図1に示すエリア100において、例えばドア120の近傍を立ち入り禁止領域920として設定した場合に、白衣を着用した人物(例えば見学者)が当該立ち入り禁止領域920に立ち入りした場合である。情報処理装置10は、エリアセキュリティの逸脱が発生した場合に、警告のメッセージをスピーカ13aから発声させて、エリア100のエリアセキュリティの不適切な人物20に対して警告を通知する処理を実行する(ステップS35)。
以上のように本実施形態のシステムであれば、例えば工場内の見学を目的とした来客者の集団に対しては、例えば白衣の着用を義務付けすることにより、立ち入り許可エリアや見学コースに準拠して移動しているか否かを監視することができる。具体的には、図10に示すテーブル情報として、エリアマップやカメラリストにリンクさせて、特徴量情報を登録することにより、立ち入り許可エリアや見学コースに準拠して移動しているか否かを監視できる。
さらに、本実施形態のシステムは、特徴量情報以外に、エリア毎に立ち入り許可領域910と立ち入り禁止領域920とを区別する情報900を登録することにより、見学者が指定の見学コースを外れた場合には、警告やアラームの発報を行なうことができる。この場合、情報処理装置10は、エリア100内のドア120をロックする。
具体的には、図1に示すエリア100において、例えばドア120の近傍を立ち入り禁止領域920として設定した場合に、白衣を着用した見学者が当該立ち入り禁止領域920に立ち入りした場合である。この場合、システムは、警告を出し、かつ電子錠の制御によりドア120をロックしてエリアセキュリティを確保できる。このとき、見学コースがエリア100からエリア110であれば、システムは、ドア120の近傍の立ち入り禁止領域920から出て、エリア110の方向に移動するように見学コースに準拠させた誘導が可能となる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1…監視システム、10…情報処理装置、11…ネットワーク、
12a,12b…監視カメラ、13a,13b…スピーカ、
100,110…エリア、120…ドア。

Claims (6)

  1. 指定のエリアを撮影するカメラにより撮像された映像から人物に相当する画像情報を抽出する手段と、
    前記画像情報からセキュリティ用識別情報特徴量情報として人物に装着された部材または衣類の模様を示す模様情報を取得する手段と、
    前記模様情報に基づいて前記指定のエリアでのセキュリティを判定する判定手段と
    を具備したことを特徴とする監視システム。
  2. 前記判定手段は、
    エリア毎に認証された特徴量情報が割り当てられた判定用情報を有し、
    前記判定用情報を参照し、前記画像情報から取得された前記模様情報に基づいて前記指定のエリアでのセキュリティの確保または逸脱を判定するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の監視システム。
  3. 前記判定手段が前記指定のエリアでセキュリティの逸脱が発生していると判定した場合に、前記指定のエリアでのセキュリティを確保するための処理を実行する手段を更に有することを特徴とする請求項2に記載の監視システム。
  4. 前記セキュリティを確保するための処理を実行する手段として、前記人物に対する警告、セキュリティの逸脱が発生している旨の通知、あるいは前記指定のエリアからセキュリティ管理の必要なエリアへの移動の遮断のいずれかを実行することを特徴とする請求項3に記載の監視システム。
  5. 指定のエリアを撮影するカメラにより撮像された映像を使用して、前記指定のエリアに存在する人物を監視する監視システムに適用する監視方法であって、
    前記映像から前記指定のエリアに存在する人物に相当する画像情報を抽出する処理と、
    前記画像情報からセキュリティ用識別情報特徴量情報として人物に装着された部材または衣類の模様を示す模様情報を取得する処理と、
    前記模様情報に基づいて前記指定のエリアでのセキュリティを判定する処理と
    を有することを特徴とする監視方法。
  6. エリア毎に認証された特徴量情報が割り当てられた判定用情報を有し、
    前記判定用情報を参照し、前記画像情報から取得された前記模様情報に基づいて前記指定のエリアでのセキュリティの確保または逸脱を判定することを特徴とする請求項5に記載の監視方法。
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