JP5305399B2 - 鉄道車両の組立台車枠及びその亀裂検出システム - Google Patents

鉄道車両の組立台車枠及びその亀裂検出システム Download PDF

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Description

本発明は、鉄道車両の組立台車枠及びその亀裂検出システムに関し、特に、運行に供用中にあっても台車枠に発生した亀裂を検出することの出来る鉄道車両の組立台車枠及びその亀裂検出システムに関する。
鉄道車両の走行装置の一部である台車枠は、走行の安全性に関わる重要部品であり、一定期間毎の車体から台車装置を切り離して行う重要部検査等の定期検査において、亀裂を生じていないかなどについて検査を受けることとなっている。この亀裂検査において、磁粉探傷法のような非破壊検査により、検査が行われる。
ところで、鉄道車両の台車枠では10mm程度の厚さの鋼板を溶接で組み立てた組立台車枠が近年、多く採用されている。例えば、特許文献1では、鋼板を加工して筒状にした横梁及び側梁をレーザ溶接で組み立てた組立台車枠が開示されている。
組立台車枠では特に溶接部において亀裂が発生しやすく、定期検査においてこれを磁粉探傷法で検査している。かかる非破壊検査方法では、表面に与えられた塗装を剥がす手間の掛かる工程が必要となっている。また、塗装を剥がさなくても検査可能な渦電流探傷法のような非破壊検査方法も、例えば、特許文献2に開示されている。しかしながら、多くの溶接部の1つ1つについて検査を行うにはやはり手間が掛かるのである。
溶接構造物の亀裂の検出方法として、例えば、特許文献3では、橋梁等の地上に設置される大型溶接構造物において、構造部材を中空にして内部圧力の変化を測定する方法を提案している。構造部材の内部に所定の圧力で気体を封入するポンプを大型構造物の近傍に設置するとともに検出器を構造部材上に設置して、内部圧力の変化を測定しながら発生した亀裂の貫通を検知している。かかる方法によれば、膨大な数の溶接部の1箇所毎に検査を行う必要はなく、1又は数箇所の検出器をモニターするだけで、早期に、確実に、且つ容易に亀裂発生の有無を検知できると述べている。
特開2008−55952号公報 特願平8−99538号公報 特開2001−215178号公報
鉄道車両では、その台車枠に発生した亀裂を早期に検出することが望まれ、運行に供用中にあってもこれを検出できることが望まれる。かかる場合、上記したような地上に設置される動きのない大型溶接構造物での亀裂の検出とは異なる。また、編成中の鉄道車両において、それぞれ独立して配置される台車枠の全てで亀裂発生の有無を同時に検出できなければならない。
本発明は、上記したような問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、運行に供用中にあっても鉄道車両の台車枠に発生した亀裂を検出することの出来る鉄道車両の組立台車枠及びその亀裂検出システムの提供である。
本発明による組立台車枠は、鋼板を屈曲加工してなる梁部材からなり2本の側梁部材を略平行に配置しこれらの間に横梁部材を渡してその両端部を溶接連結した組立台車枠であって、前記側梁部材及び/又は前記横梁部材はその長手方向に沿ってその内部に気体を封入可能な閉空間を有し前記閉空間と外部との間をリーク可能なエアバルブを与えられ、前記エアバルブは前記閉空間内に所定の気体を圧送又は脱気可能な気体ポンプを装着され得るとともに、これを取り外して前記閉空間の圧力を検知する圧力検知装置に接続され得ることを特徴とする。
かかる発明によれば、亀裂を検出するための機器が鉄道車両の走行に影響を与えることなく、運行に供用中にあっても鉄道車両の組立台車枠に発生した亀裂を検出することが出来る。
上記した発明において、前記側梁部材及び前記横梁部材の前記閉空間同士を連結する連結孔を有することを特徴としてもよい。かかる発明によれば、エアバルブの数を減ずることが出来て、安価に亀裂検出システムを組むことが出来る。更に、編成中の鉄道車両においてそれぞれ独立して設置される台車枠の全てで亀裂発生の有無を同時に検出することもより容易となる。
上記した発明において、前記横梁部材を複数有するとともにこれらの間を渡すようにしてその両端部を溶接連結されたつなぎ梁部材を更に有し、前記つなぎ梁部材は前記閉空間と連結されてその内部に気体を封入可能な第2の閉空間をその長手方向に沿って有することを特徴としてもよい。かかる発明によれば、つなぎ梁も含め、運行に供用中にあっても鉄道車両の組立台車枠に発生した亀裂を検出することが出来る。
また、上記した発明において、前記閉空間には大気圧よりも高い圧力で気体を封入されていることを特徴としてもよい。かかる発明によれば、内部気圧が減圧されたことにより亀裂を検出できる。
また、上記した発明において、前記閉空間には着色粉体が収容されていることを特徴としてもよい。かかる発明によれば、運行前検査等における目視検査でも亀裂の位置を容易に特定でき、確実に組立台車枠に発生した亀裂を検出することが出来る。
更に、本発明による組立台車枠の亀裂検出システムは、鋼板を屈曲加工してなる梁部材からなり2本の側梁部材を略平行に配置しこれらの間に横梁部材を渡してその両端部を溶接連結した組立台車枠の亀裂検出システムであって、前記側梁部材及び/又は前記横梁部材はその長手方向に沿ってその内部に気体を封入可能な閉空間を有し前記閉空間と外部との間をリーク可能な前記組立台車枠に取り付けられたエアバルブと、前記エアバルブに着脱自在に装着され前記閉空間内に所定の気体を圧送又は脱気可能な気体ポンプと、前記エアバルブに着脱自在に装着され前記閉空間の圧力を検知する圧力検知装置と、を含むことを特徴としてもよい。
かかる発明によれば、亀裂を検出するための機器が鉄道車両の走行に影響を与えず、運行に供用中にあっても鉄道車両の組立台車枠に発生した亀裂を検出することが出来る。
上記した発明において、前記組立台車枠は、前記横梁部材を複数有するとともにこれらの間を渡すようにしてその両端部を溶接連結されたつなぎ梁部材を更に有し、前記つなぎ梁部材は前記閉空間と連結されてその内部に気体を封入可能な第2の閉空間をその長手方向に沿って有することを特徴としてもよい。かかる発明によれば、つなぎ梁も含め、運行に供用中にあっても鉄道車両の組立台車枠に発生した亀裂を検出することが出来る。
上記した発明において、前記組立台車枠と離れて位置するモニター装置と、前記圧力検知装置に接続されて前記モニター装置に向けて信号を送出する送信機と、を含むことを特徴としてもよい。かかる発明によれば、例えば、走行中の鉄道車両においても鉄道車両の組立台車枠に発生した亀裂を検出することが出来る。また、編成中の鉄道車両においてそれぞれ独立して設置される台車枠の全てで亀裂発生の有無を同時に検出することが容易となる。
本発明による組立台車枠の斜視図である。 本発明による組立台車枠の要部の分解斜視図である。 本発明による組立台車枠の要部の斜視図である。 本発明による組立台車枠の要部の断面図(断面IV−IV)である。 本発明による組立台車枠の要部の断面図である。 本発明による組立台車枠の亀裂検出システムのブロック図である。 本発明による組立台車枠の亀裂検出システムの模擬試験における亀裂検出結果を示す図である。
以下に、本発明による1つの実施例について説明する。
まず、組立台車枠の構成について、図1乃至図5を用いて詳細に説明する。
図1に示すように、鉄道車両の組立台車枠10は、一対の側梁部材11及び12と、一対の横梁部材13及び14と、一対のつなぎ梁部材15及び16と、4つのバネ箱17a乃至17dと、一対のまくらばね受け18a及び18bと、を含む。ここで、X軸、Y軸及びZ軸を次の様に定める。すなわち、鉄道車両に取り付けられた時の前後方向をX軸方向(図1において右斜め下側を正)、鉄道車両に取り付けられた時の幅方向をY軸方向(図1において右斜め上側を正)、鉄道車両に取り付けられたときの高さ方向をZ軸方向(図1において、上側を正)とする。
図2を併せて参照すると、略角筒形状の側梁部材11は、胴部111a及び111bと、平板117及び118とからなる。胴部111a及び111bは、プレス等により屈曲加工された鋼板である。より詳細には、胴部111aは、X−Z平面上でX軸に沿って延びる側壁113aの上下縁から+Y方向に向けて延びる上壁112a、下壁114aを備えてなり、横断面(Z−Y断面)で見ると略コの字形状をなしている。胴部111aは鏡像関係にある形状の胴部111bとその開口部を互いに向かい合わせて、各胴部の上壁112a及び上壁112b同士、並びに下壁114a及び下壁114b同士をつき合せてその当接部を溶接される。なお、下壁114a及び下壁114bには、胴部111aの長手方向の両端部から中央部に向けて斜め下方に向かうようにそれぞれ傾斜部が形成されている。溶接された胴部111a及び111bには、これらを組み合わせた両端の開口部を閉塞するように平板117及び118を接合される。
側梁部材11は、その側壁113aに貫通穴115a及び116aを備え、また、その側壁113bに貫通穴115b及び116bを備えている。側壁113aの貫通穴115a及び116aは、X軸方向に沿って互いに離間し、且つ、下壁114aの両傾斜部の間に位置する。側壁113bの貫通穴115b及び116bはそれぞれ貫通穴115a及び116aに対向する位置に設けられる。また、側壁113aには、後述するバルブ孔119が平板117と貫通穴115aとの間に設けられている。
側梁部材12も、バルブ孔119のない点を除き側梁部材11と同様の構造を有するが、その詳細説明は省略する。側梁部材11及び12は、側壁113bと側壁123bとを対向させてY軸方向に互いに離間して、その長手方向をX軸方向と平行にして配置される。
図3を併せて参照すると、横梁部材13及び14は、円筒形状の鋼管に、その両端の開口部を閉塞するように円形の平板を溶接して形成される。かかる鋼管は矩形の鋼板の対辺を屈曲加工して付き合わせ、突き合わせ部を溶接して形成されるが、押し出し材などを使用しても構わない。
再び図1乃至図3を参照すると、横梁部材13は、その一端部が側梁部材11の貫通穴115aから115bを貫通するように、側梁部材11に挿着される。横梁部材13と貫通穴115a及び115bとの接合部は、それぞれ全周に亘って溶接されている(特に図3参照)。横梁部材13の他端部は、側梁部材12の貫通穴125bから125aを貫通するように、側梁部材12に挿着される。横梁部材13と貫通穴125a及び125bとの接合部は、それぞれ全周に亘って溶接されている。
同様に、横梁部材14も、その両端をそれぞれ側梁部材11の貫通穴116aから116bへ、また、側梁部材12の貫通穴126bから126aと挿入されて、各接合部は全周溶接されている。以上により、溶接連結された側梁部材11及び12並びに横梁部材13及び14は、平面視して井桁状に配置される。
横梁部材13及び14の−Y側の端部はまくらばね受け18aに、+Y側の端部はまくらばね受け18bに、それぞれ覆われている。まくらばね受け18a及び18bは、鉄道車両の車体の側部を支持するまくらばね(図示せず)に接続される。
互いに略平行に配置された横梁部材13及び14の間には、つなぎ梁部材15及び16が互いに所定の距離を置いてその長手方向をX軸方向に沿うように配置される。このつなぎ梁部材15及び16は、その断面を矩形形状とする鋼管からなる。つなぎ梁部材15の両開口部は、横梁部材13及び14の円筒側面に当接させて、その当接面全周に亘り溶接される。
側梁部材11の両端には、バネ箱17a及び17bがそれぞれ溶接されている。同様に、側梁部材12の両端には、バネ箱17c及び17dがそれぞれ溶接されている。バネ箱17a乃至17dは、下方に開口する箱状の鋼材からなり、鉄道車両の車軸軸受けに支持されるバネをその内部に収容する。
特に、図4に示すように、横梁部材13は、その一端の側壁部に連結孔191を備え、連結孔191は、横梁部材13及び側梁部材11の閉空間同士を連結する。同様に、横梁部材13は、その他端の側壁部に連結孔を備え、同連結孔は、横梁部材13及び側梁部材12の閉空間同士を連結するのである。また、横梁部材14は、その一端の側壁部に連結孔を備え、同連結孔は、横梁部材14内及び側梁部材11の閉空間同士を連結し、その他端の側壁部にも連結孔を備え、同連結孔は、横梁部材14及び側梁部材12の閉空間同士を連結するのである。同様に、横梁部材13及びつなぎ梁部材15及び16の閉空間同士を連結する連結孔をも備える。これにより、側梁部材11及び12、横梁部材13及び14、つなぎ梁部材15及び16の閉空間同士を連結させた台車枠閉空間19が形成されるのである。
図1及び図5を参照すると、側梁部材11の側壁113aには、組立台車枠10の外部から台車枠閉空間19までを貫通するバルブ孔119が備えられる。バルブ孔119内面には螺刻がなされている。バルブ孔119には圧力調整可能(リーク可能)なエアバルブ31が螺合され、外部に対して台車枠閉空間19の気密が保たれているのである。
エアバルブ31は、バルブ本体32と取り付けベース部34とで構成される。バルブ本体32の一端はその外周を螺刻され、後述する圧力測定装置21の取り付けを可能とする。バルブ本体32の他端には取り付けベース部34が設けられている。取り付けベース部34は、六角形状のフランジ部35と凸部36とからなり、凸部36はその外周を螺刻されている。この凸部36は、ガスケット37を挟んでバルブ孔119に螺合される。バルブ本体32は、公知の自動車タイヤ用バルブなどと同じ内部構造を有するので、その説明は省略する。
次に、組立台車枠の亀裂検出システムの構成について説明する。
図6に示すように、亀裂検出システム100は、複数の組立台車枠10に螺合されたエアバルブ31群と、各エアバルブ31に着脱自在に螺合される圧力測定装置21群と、モニター装置200と、を含む。また、亀裂検出システム100は、エアバルブ31に着脱自在に螺合される気体ポンプ(図示せず)をも含む。
エアバルブ31は、組立台車枠の構成の説明において詳述しているので、ここでは説明を省略する。
圧力測定装置21は、圧力検知装置である圧力センサ22と、送信機23と、ケース24(図5参照)と、を含む。シリコン・ダイヤフラム式の圧力センサ22は、気体の圧力を測定し得る。送信機23は、圧力センサ22の圧力測定結果を圧力信号として、後述する受信機201に無線で送信し得る。図5を併せて参照すると、ケース24は中空の円筒形状をなし、その一端には蓋部材が嵌合される。圧力センサ22及び送信機23は、ケース24の一端部に配設される。ケース24の他端は、ケース中心部近傍までの深さを有する開口凹部25が凹設され、その凹部側壁を螺刻され、バルブ本体32を螺合可能とする。開口凹部25の底面28には円筒形状の突起部26が設けられ、その側壁には小孔29が開口している。小孔29は、底面28に近接して配置される圧力センサ22まで連通する。突起部26の周囲には、底面28に当接するようにガスケット27が設けられる。
モニター装置200は、受信機201とモニタ202とからなり、受信機201は、鉄道車両編成毎に設けても良く、送受信状態によっては車両毎あるいは組立台車枠毎に設けても構わない。気体ポンプ(図示せず)は、公知のエア・コンプレッサーを使用し得る。本実施例において、圧送する気体は調達の容易な空気を利用している。なお、圧送する気体は、化学的に不活性な窒素やアルゴンを使用しても良い。
更に、亀裂検出システム100の使用方法について詳述する。
図1及び図5を参照すると、まず、気体ポンプ(図示せず)をエアバルブ31に接続し、台車枠閉空間19内に空気を圧送して封入する。封入後、気体ポンプ(図示せず)をエアバルブ31から取り外して圧力測定装置21を接続し、乗務員等は同装置の電源を入れる。
電源の入った圧力測定装置21内の圧力センサ22は、台車枠閉空間19内の圧力の継続的な測定を開始する。
図6を併せて参照すると、圧力測定装置21内の圧力センサ22は、検知した圧力を電気信号に変換し、同信号を送信機23に送る。送信機23は、同信号をデジタル処理して圧力信号とし、これを受信機201に向けて送信する。予め電源を入れておいた受信機201は、該信号を受信し、所定の信号処理を施した上で処理済信号をモニタ202に送る。閉空間19内の圧力値は、文字等によりモニタ202上で表示され、乗務員等によって監視され得るのである。
鉄道車両の運行に供用中、すなわち、運行前検査時や走行中における車上監視中において、組立台車枠10に内在する亀裂が成長するなどして、台車枠閉空間19と外部とをつなぐ貫通亀裂が発生した場合、台車枠閉空間19内に封入した気体は同亀裂から漏洩し、台車枠閉空間19内の圧力は低下し、発生した貫通亀裂を検出することが出来るのである。つまり、亀裂検出システム100が鉄道車両の走行に影響を与えることなく、運行に供用中にあっても鉄道車両の組立台車枠に発生した亀裂を検出することが出来る。
ところで、図7は、動的計測試験の1結果である。組立台車枠10の一部を模した部材にはあらかじめ貫通亀裂が与えられ、11.67Hzで繰り返し荷重を与えた。荷重の繰り返し数が0、100万、200万、233万及び266万回のそれぞれの時、組立台車枠10の内部にエアバルブ31から空気を400kPaとなるまで圧送した。そして、時間に対する内部気圧の変化を計測した。この動的計測試験から判るように、荷重により貫通亀裂が成長すると、より短時間で気圧変化を生じるのである。つまり、運行に供用中の鉄道車両の組立台車枠に発生した一定大きさの亀裂を上記したような内部気圧の変化速度で検出し得るのである。
なお、上記に併せて、微細な珪酸や炭酸カルシウム等の着色粉体を台車枠閉空間19内に予め収容しておくと好ましい。この場合、台車枠閉空間19と外部とをつなぐ貫通亀裂の開口部から封入した気体とともに着色粉体が漏洩し、同開口部周辺に付着するため、目視検査によって貫通亀裂の位置を容易に特定し得るのである。
本実施例によれば、組立台車枠10の構成部材、例えば、その一例として、側梁部材11及び12、横梁部材13及び14、つなぎ梁部材15及び16の閉空間同士を全て連結させて1つの台車枠閉空間19としたので、エアバルブ31の数を減ずることが出来て、安価に亀裂検出システム100を組むことが出来る。更に、編成中の鉄道車両においてそれぞれ独立して設置される台車枠の全てで亀裂発生の有無を同時に検出することもより容易となる。
また、他の実施例として、組立台車枠10の側梁部材11及び12と、横梁部材13及び14と、つなぎ梁部材15及び16とをそれぞれ独立した閉空間とし、各閉空間の気密性を確保した上で各閉空間毎にエアバルブ31を設けて圧力測定装置21を装着しても良い。かかる実施例によれば、鉄道車両を運行に供用中であっても、すなわち、運行前検査時や走行中における車上監視中においても貫通亀裂の発生した組立台車枠10の梁部材を容易に特定し得る。
さらに、他の実施例として、台車枠閉空間19内部を外気圧に対して減圧させても良い。かかる実施例によれば、圧力上昇により貫通亀裂が検出される。
ここまで本発明による代表的な実施例及びこれに伴う変形例について述べたが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではなく、適宜、当業者によって変更され得る。すなわち、当業者であれば、添付した特許請求の範囲を逸脱することなく、種々の代替実施例及び改変例を見出すことができるであろう。
10 組立台車枠
11、12 側梁部材
13、14 横梁部材
15、16 つなぎ梁部材
19 台車枠閉空間
21 圧力測定装置
31 エアバルブ
100 亀裂検出システム

Claims (6)

  1. 鋼板を屈曲加工してなる梁部材からなり2本の側梁部材を略平行に配置しこれらの間に横梁部材を渡してその両端部を溶接連結した組立台車枠であって、
    前記側梁部材及び前記横梁部材はその長手方向に沿ってその内部にそれぞれ閉空間を有するとともに前記閉空間同士はこれを隔てる隔壁に貫通孔を与えて連通させ、前記側梁部材の側壁に前記閉空間と外部との間をリーク可能なエアバルブを取り付け、前記エアバルブは前記閉空間内に所定の気体を圧送又は脱気可能な気体ポンプを装着され得るとともに、これを取り外して前記閉空間の圧力の低下を検知する圧力検知装置に接続され得て、前記圧力の変化速度で亀裂を検出することを特徴とする組立台車枠
  2. 前記横梁部材を複数有するとともにこれらの間を渡すようにしてその両端部を溶接連結されたつなぎ梁部材を更に有するとともに、前記つなぎ梁部材の内部と前記閉空間とを隔てる隔壁に貫通孔を与えて連通させていることを特徴とする請求項1記載の組立台車枠
  3. 前記閉空間には着色粉体が収容されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の組立台車枠。
  4. 鋼板を屈曲加工してなる梁部材からなり2本の側梁部材を略平行に配置しこれらの間に横梁部材を渡してその両端部を溶接連結した組立台車枠の亀裂検出システムであって、
    前記側梁部材及び前記横梁部材はその長手方向に沿ってその内部にそれぞれ閉空間を有するとともに前記閉空間同士はこれを隔てる隔壁に貫通孔を与えて連通させ、前記閉空間と外部との間をリーク可能な前記側梁部材の側壁に取り付けられたエアバルブと、
    前記エアバルブに着脱自在に装着され前記閉空間内に所定の気体を圧送又は脱気可能な気体ポンプと、
    前記エアバルブに着脱自在に装着され前記閉空間の圧力の低下を検知する圧力検知装置と、を含み、前記圧力の変化速度で亀裂を検出することを特徴とする組立台車枠の亀裂検出システム。
  5. 前記組立台車枠は、前記横梁部材を複数有するとともにこれらの間を渡すようにしてその両端部を溶接連結されたつなぎ梁部材を更に有するとともに、前記つなぎ梁部材の内部と前記閉空間とを隔てる隔壁に貫通孔を与えて連通させていることを特徴とする請求項記載の亀裂検出システム。
  6. 前記組立台車枠と離れて位置するモニター装置と、前記圧力検知装置に接続されて前記モニター装置に向けて信号を送出する送信機と、を含むことを特徴とする請求項又はに記載の組立台車枠の亀裂検出システム。
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