JP2020153745A - 異常検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】早期に異常を検出することが可能な異常検出装置を提供する。【解決手段】異常検出装置1は、剛体である測定対象物の異常変形を検出する。異常検出装置1は、測定対象物の第1部分に設置され、レーザ光L1を放射する第1発光部11と、測定対象物の第1部分とは離れた第2部分に設置され、第1発光部11から放射されたレーザ光を受光する複数に分割された受光領域を有する第1受光部12と、第1受光部12の出力に基づいて測定対象物の変形の有無を判定する判定部30とを備える。【選択図】図1
Description
この発明は、剛体である測定対象物の変形を検出する異常検出装置に関する。
鉄道車両の台車枠は金属疲労等により損傷が生じる可能性がある。これに対し(1)台車枠への超音波探傷検査、(2)橋梁に設置する地上側設備で台車の下面温度を測定する、(3)空気ばね内圧から車体の上下方向支持部品の異常を検知する、といった対策が検討されている。しかし、いずれも運行時の直接的な検知方法ではなく車両上でリアルタイムに損傷を検出する手法も望まれている。
特開2010−195345号公報(特許文献1)は、圧力センサまたは温度センサによって、鉄道車両の異常を常時監視することができる鉄道車両の車軸異常検知システムを開示している。また、特開2006−275954号公報(特許文献2)は、振動センサによって、鉄道車両などの車両における軸受の損傷を早期かつ容易に検知することができる軸受監視システムを開示している。
温度の上昇を検出することによって異常検出を行なう従来知られた技術では、異常が発生し温度が上昇するには損傷がある程度大きくなる必要があるので、異常の検知に至るまでには時間がかかる。また、振動加速度または圧力から異常検出を行なう技術では、様々な外来振動、電気的ノイズの中から特定の異常信号を抽出する必要があるので、処理が複雑となる。また、封入した加圧または減圧された気体の圧力から異常検出を行なう技術では、傷が内壁にまで達しないと検知することはできず異常の早期発見には不十分である。したがって、損傷が進行する前に早期かつ確実に発見できる異常検出装置が求められている。
本発明は、このような課題を解決するためのものであって、その目的は、剛体である測定対象物の変形異常を早期に検出することが可能な異常検出装置を提供することである。
本開示は、剛体である測定対象物の異常を検出する異常検出装置に関する。異常検出装置は、測定対象物の第1部分に設置され、レーザ光を放射する第1発光部と、測定対象物の第1部分とは離れた第2部分に設置され、第1発光部から放射されたレーザ光を受光する複数に分割された受光領域を有する第1受光部と、第1受光部の出力に基づいて測定対象物の変形の有無を判定する判定部とを備える。
好ましくは、異常検出装置は、測定対象物の第3部分に設置され、レーザ光を放射する第2発光部と、測定対象物の第3部分とは離れた第4部分に設置され、第2発光部から放射されたレーザ光を受光する複数に分割された受光領域を有する第2受光部とをさらに備える。判定部は、第1受光部の出力と第2受光部の出力とに基づいて測定対象物の変形の有無を判定する。
より好ましくは、第1部分と第2部分とを結ぶ線分は、四角形の第1対角線であり、第3部分と第4部分とを結ぶ線分は、四角形の第2対角線である。
好ましくは、測定対象物は、鉄道車両の台車枠である。
より好ましくは、判定部は、鉄道車両の運転中に繰り返し台車枠の変形を監視し、変形が検出されたら異常を報知する。
より好ましくは、判定部は、鉄道車両の運転中に繰り返し台車枠の変形を監視し、変形が検出されたら異常を報知する。
好ましくは、第1発光部は、半導体レーザである。
より好ましくは、第1受光部は、4分割フォトダイオードである。
より好ましくは、第1受光部は、4分割フォトダイオードである。
さらに好ましくは、4分割フォトダイオードに照射されるレーザ光のスポット径の長径は、4分割フォトダイオードの全受光面の短辺以下で、かつ、4分割フォトダイオードの4つの受光面のうちの1つの受光面の短辺以上である。
本発明によれば、複雑な処理は不要であり、必要とする電気信号は直流成分もしくは低周波成分である。したがって、懸念される電気的な高周波ノイズをカットすることができ、直接変位を検知することが可能であることから変形異常を早期発見することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。
図1は、本実施の形態の異常検出装置のブロック図である。図2は、鉄道車両の台車への発光部と受光部の設置例を示す図である。
本実施の形態の異常検出装置は、鉄道台車枠などの剛体上の4点からなる四角形の2つ対角線上に、2組のレーザ光源と4分割フォトダイオードを設置した構成を有する。そして、本実施の形態の異常検出装置は、4分割フォトダイオードの各出力の和信号を比較することで剛体の変形の有無を直接取得し、剛体の異常の早期発見に寄与する。
以下に、図1、図2を参照して詳細な異常検出装置1の構成について説明する。異常検出装置1は、剛体である測定対象物(本実施の形態では車輪211,212の車軸を支持する台車枠100)の変形を検出する。異常検出装置1は、第1発光部11と、第1受光部12と、判定部30とを備える。
第1発光部11は、台車枠100の第1部分P1に設置され、レーザ光L1を放射する。第1受光部12は、台車枠100の第1部分P1とは離れた第2部分P2に設置され、第1発光部11から放射されたレーザ光を受光する複数に分割された受光領域を有する。判定部30は、第1受光部12の出力に基づいて測定対象物の変形の有無を判定する。
好ましくは、異常検出装置1は、第2発光部21と、第2受光部22とをさらに備える。第2発光部21は、台車枠100の第3部分P3に設置され、レーザ光L2を放射する。第2受光部22は、台車枠100の第3部分P3とは離れた第4部分P4に設置され、第2発光部21から放射されたレーザ光L2を受光する複数に分割された受光領域を有する。判定部30は、第1受光部12の出力と第2受光部22の出力とに基づいて台車枠100の変形の有無を判定する。
より好ましくは、図2に示すように、第1部分P1と第2部分P2とを結ぶ線分は、四角形10の第1対角線である。この第1対角線は、レーザ光L1に対応する。また、第3部分P3と第4部分P4とを結ぶ線分は、四角形10の第2対角線である。この第2対角線は、レーザ光L2に対応する。
第1発光部11および第2発光部21は、レーザ光源の中でもコンパクトな半導体レーザとすることが好ましい。
また、第1受光部12および第2受光部22は、2分割フォトダイオードでも良いが、4分割フォトダイオードとすることが好ましい。
より好ましくは、異常検出装置1は、第1受光部12の受光信号の前処理を行なうローパスフィルタ13A〜13D、アンプ14A〜14D、およびオフセット調整回路15A〜15Dと、マイクロコンピュータ19とを含む。
マイクロコンピュータ19は、A/Dコンバータ16A〜16Dと、メモリ18と、演算処理部17とを含む。
異常検出装置1は、さらに、第2受光部22の受光信号の前処理を行なうローパスフィルタ23A〜23D、アンプ24A〜24D、およびオフセット調整回路25A〜25Dと、マイクロコンピュータ29とを含む。
マイクロコンピュータ29は、A/Dコンバータ26A〜26Dと、メモリ28と、演算処理部27とを含む。
判定部30は、マイクロコンピュータ19,29の上位システムであり、マイクロコンピュータ19,29の出力を受けて台車枠100の異常変形の有無を判定する。
図3は、初期設置時の4分割フォトダイオードに入射されるレーザスポット光の位置を示す図である。図3に示すように、スポットLSが4分割フォトダイオードの中心部分に均等に配置されるように第1発光部11、第1受光部12のペアの位置を設定する。同様に、スポットLSが4分割フォトダイオードの中心部分に均等に配置されるように第2発光部21、第2受光部22のペアの位置を設定する。
発光部および受光部の位置決め後に、スポットLSの位置に多少のずれが発生している場合には、後段のオフセット調整回路15A〜15D,25A〜25Dにてフォトダイオードの4つの領域の検出値A〜Dを均等化する。
レーザ光のスポットLSの受光面における径は、大きすぎると、スポットの位置が移動しても受光信号が変化せず、小さすぎるとスポットが少し移動しただけで後の変化がなくなる。
そこで、4分割フォトダイオードに照射されるレーザ光のスポットLSの径の長径は、4分割フォトダイオードの全受光面の短辺以下で、かつ、4分割フォトダイオードの4つの受光面のうちの1つの受光面の短辺以上とすることが好ましい。このような大きさのスポットとすることによって、スポットが中心からずれた場合に、ずれ方向を感度良く検出することが可能である。
図4は、4分割フォトダイオードの配置の変形例に入射されるレーザスポット光の位置を示す図である。図4に示すように、図3に示した配置の第1受光部12を45度回転させて、第1受光部12Xのようにして配置しても良い。
図5は、台車枠の側梁に変形が生じた時のL1側受光状態例と4分割フォトダイオードの出力関係式とを示す図である。台車枠100が変形していないときの第1受光部12のスポット光位置が図5(B)に示される。
台車枠100の側梁101に亀裂等が発生し台車枠100が変形したときの第1受光部12のスポット光位置が図5(A)に示される。この場合、レーザ光L1は変化しないが、第1受光部12の位置が矢印に示す方向に移動する。第1受光部12の4つの領域の検出値A〜Dの各強度の関係は、このとき、(C+D)>(A+B)、(B+C)=(A+D)、(B+D)=(A+C)となる。なお、「=」は、完全一致のみならず、一定の誤差も許容する場合も含み、以下の説明についても同様である。
台車枠100の側梁102に亀裂等が発生し台車枠100が変形したときの第1受光部12のスポット光位置が図5(C)に示される。この場合、第1受光部12の位置は変化しないが、レーザ光L1が矢印に示す方向に移動する。第1受光部12の4つの領域の検出値A〜Dの各強度の関係は、このとき、(C+D)>(A+B)、(B+C)=(A+D)、(B+D)=(A+C)となる。
図5(A)、図5(C)のいずれの場合も図5(B)と比較すると、(C+D)>(A+B)となった点が変化している。この変化を検出することにより、側梁101または102に亀裂が生じた可能性があることを知ることが可能となる。
図6は、台車枠の横梁に変形が生じた時のL1側受光状態例と4分割フォトダイオードの出力関係式とを示す図である。台車枠100が変形していないときの第1受光部12のスポット光位置が図6(B)に示される。
台車枠100の横梁103に亀裂等が発生し台車枠100が変形したときの第1受光部12のスポット光位置が図6(A)に示される。この場合、レーザ光L1は変化しないが、第1受光部12の位置が矢印に示す方向に移動する。第1受光部12の4つの領域の検出値A〜Dの各強度の関係は、このとき、(C+D)<(A+B)、(B+C)=(A+D)、(B+D)=(A+C)となる。
台車枠100の横梁104に亀裂等が発生し台車枠100が変形したときの第1受光部12のスポット光位置が図6(C)に示される。この場合、第1受光部12の位置は変化しないが、レーザ光L1が矢印に示す方向に移動する。第1受光部12の4つの領域の検出値A〜Dの各強度の関係は、このとき、(C+D)<(A+B)、(B+C)=(A+D)、(B+D)=(A+C)となる。
図6(A)、図6(C)のいずれの場合も図6(B)と比較すると、(C+D)<(A+B)となった点が変化している。この変化を検出することにより、横梁103または104に亀裂が生じた可能性があることを知ることが可能となる。
図7は、高さ方向に変形が生じた時のL1の受光状態例と4分割フォトダイオードの出力関係式とを示す図である。台車枠100が変形していないときの第1受光部12のスポット光位置が図7(B)に示される。
台車枠100の側梁101の下側に亀裂等が発生し台車枠100が変形したときの第1受光部12のスポット光位置が図7(A)に示される。この場合、レーザ光L1は変化しないが、第1受光部12の位置が矢印に示す方向(上方向)に移動する。第1受光部12の4つの領域の検出値A〜Dの各強度の関係は、このとき、(C+D)=(A+B)、(B+C)>(A+D)、(B+D)=(A+C)となる。
台車枠100の側梁101の上側に亀裂等が発生し台車枠100が変形したときの第1受光部12のスポット光位置が図7(C)に示される。この場合、レーザ光L1の位置は変化しないが、第1受光部12の位置が矢印に示す方向(下方向)に移動する。第1受光部12の4つの領域の検出値A〜Dの各強度の関係は、このとき、(C+D)=(A+B)、(B+C)<(A+D)、(B+D)=(A+C)となる。
図7(A)、図7(C)のいずれの場合も図7(B)と比較すると、(B+C)と(A+D)との大小関係が変化している。この変化を検出することにより、側梁101の上側または下側に亀裂が生じた可能性があることを知ることが可能となる。
図8は、台車枠の変形によって2方向に変位が発生した時の受光状態例と4分割フォトダイオードの出力関係式とを示す図である。図8(A)に示す例では、Aを検出する領域またはCを検出する領域に多く入射するようにスポット光が移動している。この場合には、4つの領域の検出値A〜Dの各強度の関係は、(B+D)<(A+C)となる。一方、図8(B)に示す例では、Bを検出する領域またはDを検出する領域に多く入射するようにスポット光が移動している。この場合には、4つの領域の検出値A〜Dの各強度の関係は、(B+D)>(A+C)となる。
図9は、レーザ発光素子の劣化時または受光部の汚れ付着時の受光状態例と4分割フォトダイオードの出力関係式とを示す図である。発光部の劣化または受光部への汚れの付着などのために図9(A)に示すようにスポット光の強度が全体的に低下した場合、または図9(C)に示すようにスポット光の面積が小さくなった場合には、4つの領域の受光強度の総和は、図9(B)に示す初期設定時の4つの領域の受光強度の総和を基準とすると、小さくなる。
以上説明したような受光部の出力の変化に基づいて、図1のマイクロコンピュータ19は、上位システムである判定部30に異常結果を出力する。図1のマイクロコンピュータ29も同様に、上位システムである判定部30に異常結果を出力する。
図10は、初期設置時の異常検出装置の動作を説明するためのフローチャートである。このフローチャートの処理は、図1のマイクロコンピュータ19,29の各々において初期設定時に実行される。ここでは、マイクロコンピュータ19で実行される例を説明するが、マイクロコンピュータ29も同様な処理を実行する。
まず、ステップS1において、A/Dコンバータ16A〜16Dの値を演算処理部17が読み込む。続いて、ステップS2において、演算処理部17は、検出値にA=B=C=Dが成立するか否かを判断する。
検出値にA=B=C=Dが成立するとき(S2でYES)、ステップS3において、演算処理部17は、検出値A〜Dに対する補正値をゼロにクリアして、不揮発性のメモリ18に記憶させる。
一方、検出値にA=B=C=Dが成立しないとき(S2でNO)、ステップS4において、演算処理部17は、検出値A〜Dの総和の4分の1の値(平均値)と検出値A〜Dの各々との差分を、検出値A〜Dに対する補正値として、不揮発性のメモリ18に記憶させる。
ステップS3またはS4の処理が終了すると、演算処理部17は、ステップS5において、検出値A〜Dの総和を不揮発性のメモリ18に記憶させ、ステップS6において初期設定処理を終了する。
図11は、車両運行時の異常検出装置の動作を説明するためのフローチャートである。
まずステップS11において、演算処理部17は、検出値A〜Dの総和値を不揮発性のメモリ18から読み出す。続いて、ステップS12において、演算処理部17は、検出値A〜Dの各補正値を不揮発性のメモリ18から読み出す。
まずステップS11において、演算処理部17は、検出値A〜Dの総和値を不揮発性のメモリ18から読み出す。続いて、ステップS12において、演算処理部17は、検出値A〜Dの各補正値を不揮発性のメモリ18から読み出す。
そしてステップS13では、演算処理部17は、A/Dコンバータ16A〜16Dから今回取得された検出値A〜Dの値を読み込み、ステップS14において、読み込んだ検出値A〜Dの値を補正値に従って補正する。
補正後の検出値A〜Dの値に従って、ステップS15において演算処理部17は異常判定処理を実行し、その後ステップS16において終了操作が行なわれたか否かを判断する。終了操作が行なわれていない場合(S16でNO)、ステップS13〜S15の処理が繰り返し実行され、終了操作が行なわれた場合(S16でYES)、ステップS17で処理が終了する。終了操作は、たとえば、測定終了ボタンが押されたこと、電源オフボタンが押されたことなどが考えられるが、直接的な作業者の操作でなくてもタイマーに設定された時間が経過したことなどであっても良い。
図12は、図11のステップS15の異常判定処理の詳細を示すフローチャートである。図12を参照して、演算処理部17は、ステップS21において、検出値A〜Dの総和がメモリ18から読み出した初期値よりも小さいか否かを判断する。
総和が初期値よりも小さい場合(S21でYES)、ステップS22において演算処理部17は、第1発光部11または第1受光部12の図9で説明したような異常と判定して、上位システムである判定部30に判定結果を出力する。
一方、総和が初期値以上であった場合(S21でNO)、ステップS23において演算処理部17は、以下の関係が検出値A〜Dに成立するか否かを判断する。
(B+D)<(A+C)、または(B+D)>(A+C)
ステップS23の条件が成立した場合、ステップS24において演算処理部17は、図8で説明したような2方向の変位が発生したと判定して、上位システムである判定部30に判定結果を出力する。一方、ステップS23の条件が成立しない場合、ステップS25において演算処理部17は、以下の関係が検出値A〜Dに成立するか否かを判断する。
(C+D)>(A+B)、かつ(B+C)=(A+D)、かつ(B+D)=(A+C)
ステップS25の条件が成立した場合、ステップS26において演算処理部17は、側梁101または側梁102に図5で説明したような変形が発生したと判定して、上位システムである判定部30に判定結果を出力する。一方、ステップS25の条件が成立しない場合、ステップS27において演算処理部17は、以下の関係が検出値A〜Dに成立するか否かを判断する。
(C+D)<(A+B)、かつ(B+C)=(A+D)、かつ(B+D)=(A+C)
ステップS27の条件が成立した場合、ステップS28において演算処理部17は、横梁103または横梁104に図6で説明したような変形が発生したと判定して、上位システムである判定部30に判定結果を出力する。一方、ステップS27の条件が成立しない場合、ステップS29において演算処理部17は、以下の関係が検出値A〜Dに成立するか否かを判断する。
(C+D)=(A+B)、かつ(B+C)>(A+D)、かつ(B+D)=(A+C)
ステップS29の条件が成立した場合、ステップS30において演算処理部17は、上下方向の変位が生じ、側梁101等の下面に図7(A)で説明したような亀裂が発生したと判定して、上位システムである判定部30に判定結果を出力する。一方、ステップS29の条件が成立しない場合、ステップS31において演算処理部17は、以下の関係が検出値A〜Dに成立するか否かを判断する。
(C+D)=(A+B)、かつ(B+C)<(A+D)、かつ(B+D)=(A+C)
ステップS31の条件が成立した場合、ステップS32において演算処理部17は、上下方向の変位が生じ、側梁101の上面等に図7(C)で説明したような亀裂が発生したと判定して、上位システムである判定部30に判定結果を出力する。一方、ステップS31の条件が成立しない場合、ステップS33において演算処理部17は、処理を図11のフローチャートに戻す。
(B+D)<(A+C)、または(B+D)>(A+C)
ステップS23の条件が成立した場合、ステップS24において演算処理部17は、図8で説明したような2方向の変位が発生したと判定して、上位システムである判定部30に判定結果を出力する。一方、ステップS23の条件が成立しない場合、ステップS25において演算処理部17は、以下の関係が検出値A〜Dに成立するか否かを判断する。
(C+D)>(A+B)、かつ(B+C)=(A+D)、かつ(B+D)=(A+C)
ステップS25の条件が成立した場合、ステップS26において演算処理部17は、側梁101または側梁102に図5で説明したような変形が発生したと判定して、上位システムである判定部30に判定結果を出力する。一方、ステップS25の条件が成立しない場合、ステップS27において演算処理部17は、以下の関係が検出値A〜Dに成立するか否かを判断する。
(C+D)<(A+B)、かつ(B+C)=(A+D)、かつ(B+D)=(A+C)
ステップS27の条件が成立した場合、ステップS28において演算処理部17は、横梁103または横梁104に図6で説明したような変形が発生したと判定して、上位システムである判定部30に判定結果を出力する。一方、ステップS27の条件が成立しない場合、ステップS29において演算処理部17は、以下の関係が検出値A〜Dに成立するか否かを判断する。
(C+D)=(A+B)、かつ(B+C)>(A+D)、かつ(B+D)=(A+C)
ステップS29の条件が成立した場合、ステップS30において演算処理部17は、上下方向の変位が生じ、側梁101等の下面に図7(A)で説明したような亀裂が発生したと判定して、上位システムである判定部30に判定結果を出力する。一方、ステップS29の条件が成立しない場合、ステップS31において演算処理部17は、以下の関係が検出値A〜Dに成立するか否かを判断する。
(C+D)=(A+B)、かつ(B+C)<(A+D)、かつ(B+D)=(A+C)
ステップS31の条件が成立した場合、ステップS32において演算処理部17は、上下方向の変位が生じ、側梁101の上面等に図7(C)で説明したような亀裂が発生したと判定して、上位システムである判定部30に判定結果を出力する。一方、ステップS31の条件が成立しない場合、ステップS33において演算処理部17は、処理を図11のフローチャートに戻す。
なお、図12のフローチャートにおいては、ステップS23以降で変形発生箇所を特定する分類を行なっているが、S23,S25,S27,S29,S31のいずれかの条件が成立した場合に、分類せずに異常発生の可能性ありということを報知するだけでも良い。
上位システムである判定部30は、マイクロコンピュータ19,29の各々で行なわれた異常判定処理の結果を受けて、警告表示を行なったり鉄道車両を停止したりする。
このようにして、判定部30は、鉄道車両の運転中に繰り返し台車枠の変形を監視し、変形が検出されたら異常を報知する。
なお、図11、図12に示した処理は、マイクロコンピュータ19,29の各々で行なわれ、その結果を受けて判定部30が異常判定を行なうこととしたが、マイクロコンピュータ19,29から検出値A〜Dを受けた判定部30が図11、図12に示した処理を実行しても良い。
以上説明したように、本実施の形態では、レーザ発光器と受光部である4分割フォトダイオードとを1組とする光学系を、図2に示すように対角線上に2組配置することによって、台車枠の前後左右上下の変位を取得することができる。従って、単に2点間の距離を測定する場合の構成と比べ、部品点数も少なく、安価で変位の有無取得が可能となる。
図13は、発光部と受光部の配置の変形例を示す図である。図13に示す変形例では、異常検出装置は、第1発光部111と、第1受光部112と、第2発光部113と、第2受光部114と、第3発光部115と、第3受光部116と、第4発光部117と、第4受光部118とを備える。
第1発光部111は、台車枠100の第1部分P11に設置され、レーザ光L11を放射する。第1受光部112は、台車枠100の第1部分P11とは離れた第2部分P12に設置され、第1発光部111から放射されたレーザ光L11を受光する複数に分割された受光領域を有する。
第2発光部113は、台車枠100の第3部分P13に設置され、レーザ光L12を放射する。第2受光部114は、台車枠100の第3部分P13とは離れた第4部分P14に設置され、第2発光部113から放射されたレーザ光L12を受光する複数に分割された受光領域を有する。
第3発光部115は、台車枠100の第2部分P12に設置され、レーザ光L13を放射する。第3受光部116は、台車枠100の第2部分P12とは離れた第3部分P13に設置され、第3発光部115から放射されたレーザ光L13を受光する複数に分割された受光領域を有する。
第4発光部117は、台車枠100の第4部分P14に設置され、レーザ光L14を放射する。第4受光部118は、台車枠100の第4部分P14とは離れた第1部分P11に設置され、第4発光部117から放射されたレーザ光L14を受光する複数に分割された受光領域を有する。
図1、図2に示した構成では、レーザ発光部と受光部からなる1組の変位検知セットを対角線上に2組配置することで、台車枠の4角と隣接する角をつなぐ計4辺に対して変位検知セットを配置する(図13)よりも部品点数を少なく、より安価に構成することができる。
一方、図13に示す配置では、レーザ発光器と受光部である4分割フォトダイオードとを1組とする光学系を4組使用するため図2に示す配置よりも部品点数は多くなる。しかし、台車の中央部分に遮蔽物がありレーザ光を通過させることができない場合には、図13に示した配置とすることにより、台車枠の変形異常を検出することができる。
以上説明したように、本実施の形態に記載の異常検出装置は、複雑な処理は不要であり、必要とする電気信号は直流成分もしくは低周波成分である。したがって、懸念される電気的な高周波ノイズをカットすることができ、直接変位を検知することが可能であることから異常を早期発見することができる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 異常検出装置、10 四角形、11,111 第1発光部、12,12X,112 第1受光部、13A〜13D,23A〜23D ローパスフィルタ、14A〜14D,24A〜24D アンプ、15A〜15D,25A〜25D オフセット調整回路、16A〜16D,26A〜26D A/Dコンバータ、17,27 演算処理部、18,28 メモリ、19,29 マイクロコンピュータ、21,113 第2発光部、22,114 第2受光部、30 判定部、100 台車枠、101,102 側梁、103,104 横梁、115 第3発光部、116 第3受光部、117 第4発光部、118 第4受光部、211,212 車輪、L1,L2,L11,L12,L13,L14 レーザ光、P1,P11 第1部分、P2,P12 第2部分、P3,P13 第3部分、P4,P14 第4部分。
Claims (8)
- 剛体である測定対象物の異常を検出する異常検出装置であって、
前記測定対象物の第1部分に設置され、レーザ光を放射する第1発光部と、
前記測定対象物の前記第1部分とは離れた第2部分に設置され、前記第1発光部から放射されたレーザ光を受光する複数に分割された受光領域を有する第1受光部と、
前記第1受光部の出力に基づいて前記測定対象物の変形の有無を判定する判定部とを備える、異常検出装置。 - 前記測定対象物の第3部分に設置され、レーザ光を放射する第2発光部と、
前記測定対象物の前記第3部分とは離れた第4部分に設置され、前記第2発光部から放射されたレーザ光を受光する複数に分割された受光領域を有する第2受光部とをさらに備え、
前記判定部は、前記第1受光部の出力と前記第2受光部の出力とに基づいて前記測定対象物の変形の有無を判定する、請求項1に記載の異常検出装置。 - 前記第1部分と前記第2部分とを結ぶ線分は、四角形の第1対角線であり、
前記第3部分と前記第4部分とを結ぶ線分は、前記四角形の第2対角線である、請求項2に記載の異常検出装置。 - 前記測定対象物は、鉄道車両の台車枠である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の異常検出装置。
- 前記判定部は、前記鉄道車両の運転中に繰り返し前記台車枠の変形を監視し、変形が検出されたら異常を報知する、請求項4に記載の異常検出装置。
- 前記第1発光部は、半導体レーザである、請求項1に記載の異常検出装置。
- 前記第1受光部は、4分割フォトダイオードである、請求項6に記載の異常検出装置。
- 前記4分割フォトダイオードに照射される前記レーザ光のスポット径の長径は、前記4分割フォトダイオードの全受光面の短辺以下で、かつ、前記4分割フォトダイオードの4つの受光面のうちの1つの受光面の短辺以上である、請求項7に記載の異常検出装置。
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