JP5478426B2 - 計測または検査装置およびそれを用いた計測または検査方法 - Google Patents

計測または検査装置およびそれを用いた計測または検査方法 Download PDF

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本発明は、半導体基板を計測または検査する計測または検査装置およびそれを用いた計測または検査方法に関するものである。
半導体製造プロセスにおいて、半導体ウェハ(半導体基板)上に形成される回路パターンの微細化が急速に進んでおり、それらのパターンが設計どおりに形成されているか否かを監視するプロセスモニタリングの重要性はますます増加している。
例えば、半導体装置の製造技術では、半導体装置の製造過程における異常や不良発生を、早期に、あるいは、事前に検知するため、各製造工程の終了時において半導体ウエハ上のパターン計測および検査が行われる。ウェハ上の回路等のパターンを計測および検査する電子ビームを用いた計測および検査方法及び計測および検査装置では、計測および検査対象のウェハに電子ビームをスキャンして照射し、発生する二次電子から計測や検出画像を生成し、計測や検出画像に基づいて、計測および検査を行う。例えば、欠陥検査装置の場合は、同様の回路パターンの画像同士を比較し、差が大きい場所を欠陥として判定を行う。計測装置の場合では、二次電子の発生量は試料の凹凸によって変化するので、二次電子信号を評価することにより試料表面の形状変化を捉えることが可能となる。特に、パターンのエッジ部で二次電子信号が急激に増加することを利用して、半導体回路パターンSEM像内でのエッジ位置を推定し、寸法の計測を行う。
そこで本発明は、半導体基板上に形成された回路パターンの加工良否を評価する電子ビーム式半導体検査および計測装置に係り、特に前記回路パターンの寸法値を計測する機能と異常や不良を検査する機能を備えた走査型電子ビーム式及びこれを用いた半導体パターン計測方法と欠陥検出方法を提供する。
パターンの断面形状上の所望の位置におけるパターン寸法を計測する技術として、特許文献1(特開2006−093251号公報)には「走査型電子顕微鏡を用いて試料の二次電子画像を取得し、この取得した二次電子画像の中で寸法を計測するパターンの画像プロファイルを二次電子画像を用いて作成し、予め記憶しておいた断面の形状と寸法とが既知で形状が異なる複数のパターンのそれぞれの二次電子画像から得られた複数のパターンのそれぞれに対応する複数のモデルプロファイルの中から作成した画像プロファイルと最も一致するモデルプロファイルを検索し、この検索して得たモデルプロファイルの情報を用いてパターンの寸法を求めるようにした寸法計測方法およびその装置」が開示されている。
また、特許文献2(特開平7−326314号公報)には、荷電ビーム筐体に有害なノイズ電流が流れることによって生じる荷電ビームの振動を除去する方法として、「荷電ビームの通路を横切る向きの磁場に対して偏向感度を有する対物偏向ブロックの周囲を取り囲むように分流部材を配置し、分流部材の一端を投射レンズブロックに、他端は試料室に接続する方法および装置」が開示されている。
特開2006−093251号公報 特開平7−326314号公報
近年の半導体ウエハ上の回路パターンの微細化に伴い、検査装置と計測装置においては計測精度や欠陥の検出感度の向上が要求されており、特に電子ビームに走査ずれが発生すると計測精度・検出感度を向上できないという課題を有している。
出射された電子ビームが半導体ウエハに照射されるまでの間、電子ビームは鏡体(カラム)内を通るが、電子ビームが通る際に鏡体にノイズ電流が流れ、その影響で電子ビームの照射位置にずれが生じるという課題がある。つまり、電子ビームの通路を横切る向きにノイズ磁場がある場合、電子ビームは偏向作用を受けて位置変動を生じ、本来照射すべき位置からずれた半導体ウエハ上に照射されることになる。これは、電子ビームの通路に沿った電気的導体部である鏡体にノイズ電流が流れ、その電流によって偏向磁界が発生するため、鏡体内部にノイズ磁場が生じることによって起こる。
また、鏡体は装置のグランドと接続されており、装置各部分の製造、組立誤差を始め、各部分の配線の接続や、鏡体各部分の接続ネジの締め具合などを完全に同じにすることは困難である。このように、装置間で製造誤差があると、各装置のグランドインピーダンスに差が発生して装置ごとに鏡体に流れる電流値が異なり、各装置での電子ビームによる照射位置にずれが発生して機差を生じさせる。特に電子ビーム式パターン寸法計測装置(CD−SEM)に対して、機差低減は重要な課題となっている。
一方、特許文献1には、鏡体に流れる電流による電子ビームの照射位置ずれの課題については言及されていない。
また、特許文献2には電子ビームの走査ずれを生じる鏡体(カラム)に電流ノイズに対する電流をバイパスする別導体を追加することで、カラムに流れる電流ノイズを低減する技術が開示されている。しかし、鏡体に流れる電流ノイズの経路は1、2箇所ではないため、電流ノイズの流れる全ての箇所にバイパス経路を作ることは困難である。さらに、特許文献2に開示された技術では、単にカラムに流す電流の一部を減らしているのみであり、これにより電子ビームの照射位置ずれをある程度低減することはできるが、根本的な解決策ではない。
近年の回路パターンの微細化に伴い、カラム電流によるビーム揺れの問題に対して、より高い精度での対応が要求されており、前記のような従来の方法では解決が困難である。
本願において開示される発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば次のとおりである。
(1)電子ビームを被検査対象物に照射する電子照射系と、前記電子照射系から出射され該被検査対象物に照射されるまでの電子ビームを通す鏡体と、前記鏡体を通って出た電子ビームを該被検査対象物に照射して発生した二次電子を検出する二次電子検出系と、前記二次電子検出系にて検出した二次電子に基づく信号を信号処理する信号処理系と、前記電子照射系より出射した電子ビームが前記鏡体を通る際に前記鏡体に流れる電流値を計測し、該電流値と予め定めた電流値とビーム位置ずれとの関係に基づき電子ビームの照射位置を補正する補正手段と、を備える計測または検査装置である。
(2)電子ビームを被検査対象物に照射する電子照射工程と、前記電子照射工程により照射された電子ビームを該被検査対象物に照射して発生した二次電子を検出する二次電子検出工程と、前記二次電子検出工程にて検出した二次電子に基づく信号を信号処理する信号処理工程と、前記電子照射工程において出射された電子ビームが該電子ビームの出射元と該被検査対象物との間に配置された鏡体の間を通る際に、該鏡体に流れる電流値を計測し、該電流値と予め定めた電流値とビーム位置ずれとの関係に基づき電子ビームの照射位置を補正する補正工程と、を備える計測または検査方法である。
本発明によれば、走査型電子ビーム式計測および検査装置において高精度に被検査対象物を計測および検査することが可能となる。
本発明に係る走査型電子ビーム式計測および検査装置の第一の実施例の概略構成図である。 従来の電子ビーム式計測および検査装置の構成概略図である。 電子ビーム式計測および検査装置のビームのスキャン方向を示す斜視図である。 試料の二次元画像の例を示す図である。 電子ビームの走査ずれが発生する様子を示す図である。 電子ビームの走査ずれに起因する擬似欠陥があるときの検査画像と参照画像から得られる差画像の例を示す図である。 従来の走査型電子ビーム式計測および検査装置の構成概略図である。 鏡体電流ノイズの分布と電子ビーム走査ずれの相関関係マップを求める方法を示すフロー図である。 相関関係マップの一例を示す図である。 本発明に係る走査型電子ビーム式計測および検査装置を用いた計測および検査方法のフロー図である。 電子ビームの走査ずれ検出用エッジパターンのイメージを示す図である。 走査ビームずれを示す図である。 本発明に係る走査型電子ビーム式計測および検査装置の第二の実施例の概略構成図である。 鏡体電流ノイズの分布と電子ビーム走査ずれの相関関係マップを求めるときのGUI画面のイメージを示す図である。 本発明に係る走査型電子ビーム式計測および検査装置の第三の実施例の概略構成図である。 鏡体電流ノイズの分布と電子ビーム走査ずれの相関関係式を求める方法を示すフロー図である。 本発明に係る走査型電子ビーム式計測および検査装置の第四の実施例の概略構成図である。
以下、本発明の実施例について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施例を説明するための全図において、同一の要素には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
以下において、図2、3A、3Bおよび5を用いて従来の電子ビーム式計測および検査装置に関する一般的な装置構成および計測・検査方法を説明する。尚、図2、3および5は電子ビーム式計測および検査装置に関する一般的な動作を説明するために、その構成の一例を示したものであり、図示する構成に限られるものではない。
図2は、従来の電子ビーム式計測および検査装置の構成概略図である。従来の電子ビーム式計測および検査装置は、被検査対象物である試料2033を載置する試料台2034と、電子ビーム2031を射出する電子銃2001、射出した電子ビームが通る鏡体2030、電子ビーム2031を集束する集束レンズ2036、偏向制御する偏向器2032、対物レンズ2037等の照射系と、照射された電子ビーム2031により試料2033から発生した二次電子を検出する検出器2035を備える検出系と、検出器2035で検出した二次電子をデジタル信号に変換する検出回路2081、検出回路2081で変換されたデジタル信号をもとに二次元の画像を生成する画像処理手段2082、検査条件を入力するGUI画面2005、電子光学系を制御する電子光学制御手段2002、偏向器2032を制御する偏向制御手段2003、試料台2034等の機構系を制御する機構系制御手段2006、画像処理手段2082から生成した二次元の画像を受信し、GUIに入力された検査条件に応じて電子光学制御手段2002、偏向制御手段2003、機構系制御手段2006の制御を行う全体制御手段2010等の信号処理系とを備えて構成される。
電子銃2001より射出した電子ビーム2031は、集束レンズ2036で集束され、偏向器2032を介して偏向制御され、対物レンズ2037等を経て試料2033をスキャンしながら照射される。電子ビーム2031が照射されると、試料2033からは二次電子2038が発生し、二次電子2038は検出器2035で検出される。
検出器2035で検出された信号は、検出回路2081によってデジタル信号に変換される。画像処理手段2082は、デジタル信号をもとに二次元の画像を生成する。検査装置の場合はこの画像内にある欠陥を検出し、その検出結果を全体制御手段2010に送信する。計測装置の場合はこの画像内に基づいてパターンを計測し、その計測結果を全体制御手段2010に送信する。全体制御手段2010は、GUI画面2005より入力された検査条件に応じて、電子光学制御手段2002、偏向制御手段2003、機構系制御手段2006の制御を行う。
図3Aは、電子ビーム式計測および検査装置のビームのスキャン方向を示す斜視図、図3Bは、電子ビームをX方向にスキャンして撮像したときに得られる試料の二次元画像の例を示す図である。ここでX、Yの座標は、例として電子ビームのスキャン方向をX方向、電子ビーム或いはステージの移動方向をY方向として図示した。
例えば、図3Aに示す電子ビーム2031を図示するY方向へ連続的に移動させながら、X方向に繰返し走査するように偏向器2032を動作させて、前記繰返し走査に同期して試料2033から発生する二次電子2038を検出器2035で検出することで、図3Bに示す試料2033の二次元検出画像イメージ2060を得る。
尚、図2では、試料台2034は、図3A、図3Bに表示するX方向またはY方向の2方向に連続的に移動する例を記したが、試料台2034が物理的に回転し、図示するX方向またはY方向の一方向のみに連続的に移動するものでも構わず、試料台2034の構成を限定するものではない。また、検出器2035は、試料2033から発生する二次電子2038を検出するように構成したが、試料2033から発生する透過電子若しくは吸収電子を検出するように構成してもよい。
近年の回路パターンの微細化に伴い、検査装置と計測装置における計測精度や欠陥の検出感度の向上が要求されており、特に電子ビームに走査ずれが発生すると計測精度・検出感度を向上できないという課題を有している。
図4Aは、電子ビームの走査ずれが発生する様子を示す図、図4Bは、電子ビームの走査ずれに起因する擬似欠陥があるときの検査画像と参照画像から得られる差画像の例を示す図である。
図4Aに示した電子ビーム式計測および検査装置は、射出された電子ビーム2031が偏向器2032により偏向制御されて試料2033に照射されるが、本来であれば電子ビーム2031として点線で記載されているように照射されるべきものが、照射位置がずれて試料2033上の異なる位置に照射されることがある。この、本来電子ビームが照射されるべき半導体ウエハ2033上の位置と、実際に照射される半導体ウエハ2033上の位置との差を走査ずれと呼ぶ。
図4Bの一番左の図が検査画像、真ん中の図が参照画像、一番右の図が検査画像と参照画像との差分である差画像である。電子ビーム式計測および検査装置では、検査対象である半導体ウェハ2033上の繰り返しパターン2060aと2060bを比較し、その差異を利用して欠陥2061を検出・判定する。但し、上述の通り、一次電子ビーム2031の試料上における照射位置は、鏡体(カラム)側に流れているリターン電流から生じた磁界ノイズの影響により、目標照射位置から走査ずれが発生する。
走査ずれが発生すると、図4Bに示すように本来検出すべき正常部のパターンと異なる位置のパターンまたは信号強度2031a、2031bと2031cを検出することとなり、検出されたパターンは正常部のパターンとは異なる擬似欠陥2062a、2062bと2062cとなり、真の欠陥2061の判別ができなくなる。
同じく、計測装置の場合は、走査ずれが発生すると、二次電子から得た計測画像におけるパターンエッジが変形し、画像上のエッジパターンから計測したパターンサイズが実パターンサイズと異なり、計測誤差となるため、検査装置の場合と同様の課題が発生する。
ここで図5を用いて、装置鏡体(カラム)に流れる電流ノイズによる電子ビームの走査ずれの発生について説明する。
図5は、従来の走査型電子ビーム式計測および検査装置の構成概略図である。
図5に示すように、鏡体2030に設置された集束レンズ2036、コンデンサレンズ2045、絞り2044、偏向器2032、対物レンズ2037等電子ビーム2031の形状、軌道を制御する対象は、ケーブル2041a、2041b、・・・2041nを経由して制御基板2042と接続されている。ここで、鏡体2030は、装置のグランド基準電位として制御線のグランドと接続されている。制御基板2042から鏡体2030へ転送される電流は、理想的には全てケーブル2041a、2041b、・・・2041n自身のグランド配線を経由して制御基板に戻るべきであるが、その一部は鏡体2030に流入してから、他のケーブル或いはグランド接続経路を経由して戻る。この時、鏡体2030に流れる電流2040は鏡体内部に磁場を発生させ、前記磁場が電子ビームの軌道制御に影響して、最終的にビーム走査ずれが生じる。
さらに、鏡体2030は装置のグランドと接続されており、装置各部分の製造、組立誤差を始め、各部分の配線の接続や、鏡体各部分の接続ネジの締め具合などを完全に同じすることは困難である。このように装置間で製造誤差があると、各装置のグランドインピーダンスに差が発生して装置ごとに鏡体電流が異なり、各装置での電子ビーム走査ずれの程度に差が発生して機差を生じさせる。特に電子ビーム式パターン寸法計測装置(CD−SEM)に対して、機差低減は重要な課題になっている。
図1および図6A乃至図8B、図10を用いて本発明に係る電子線半導体計測および検査装置の第一の実施例を説明する。
図1は、本発明に係る走査型電子ビーム式計測および検査装置の第一の実施例の概略構成図である。
図1の走査型電子ビーム式計測および検査装置は、ウェハの自動計測および検査装置への適用例であって、偏向器に偏向制御信号を出力して偏向器を制御する偏向制御手段2003と、図示されていないが、図2と同様に装置全体の制御を行う全体制御手段(図2の2010に相当)と、偏向制御手段2003により制御されて偏向器により偏向された電子ビームによる試料からの二次電子または反射電子を検出して信号処理する画像処理手段と、検査条件の入力と検査結果の表示を行うGUI画面(図2の2005に相当)と、検査装置本体、鏡体2030と制御基板2042とをつなぐケーブル2041a、・・・2041n、各ケーブル2041a、・・・2041nに流れる電流ノイズを計測する電流ノイズの計測手段2052、電流ノイズの検出手段2052に給電を行う電源ユニット2050、電子ビームの照射で発生した二次電子の検出・処理による電子ビームの走査ずれを検出する走査ずれ検出手段2051、鏡体電流ノイズから電子ビームの走査ずれを算出するリアルタイムビーム揺れ検出手段2053、電流ノイズの検出手段2052で検出した電流ノイズとリアルタイムビーム揺れ検出手段2053との検出結果に基づき補正信号を生成する補正信号生成手段2054等の補正手段とを備えて構成される。
電子銃2001より射出した電子ビーム2031は、集束レンズ2036で集束され、偏向器2032を介して偏向制御され、対物レンズ2037等を経て試料2033をスキャンしながら照射される。電子ビーム2001が照射されると、試料2033からは二次電子2038が発生し、二次電子2038は検出器2035で検出される。検出器2035で検出された信号をアナログ・デジタル変換と二次元画像を生成する手段で計測および検査用画像を生成し、画像処理部でパターンの計測や欠陥検査を行う。
鏡体に設置されたコンデンサレンズ、絞り、偏向器2003、対物レンズ2037等電子ビーム2031の形状、軌道を制御する対象は、ケーブル2041a、2041b、・・・2041nを経由して制御基板2042と繋がっている。そのとき、鏡体2030が装置のグランドとして上記制御線のグランドと繋がっている。制御基板2042から鏡体2030へ転送される電流が、理論的に全部自分のグランドを経由して制御基板2042に戻るべきだが、一部が鏡体2030に流して、その他のケーブル或いはその他のグランドに経由して戻している。そのとき、鏡体に電流2040が流れていると、鏡体2030内部に磁場が発生し、その磁場が電子ビーム2031の軌道を影響して、最終的にビームの走査ずれ2039が生じる。
制御ケーブル2041a・・・2041nの信号線を経由して制御基板2042から鏡体2030内に設置された制御対象に転送される電流と、制御ケーブル2041a・・・2041nのグランドを経由して外部制御基板に戻る電流との差をコモンモード電流ノイズと呼ぶ。このコモンモード電流ノイズが、鏡体2030を流れる電流のソースと考えられる。本発明では、各制御線ケーブル2041a・・・2041nの外部に電流計測センサ、例えばクランプ型電流プローブ2044a、2044b、・・・2044nを設置して、上記コモンモード電流ノイズを測定することとした。電流プローブ2044a、2044b、・・・2044nの出力を電流ノイズの検出手段2052に入力して、各電流線を経由して流れる電流ノイズの大きさと位相を検出する。
電源ユニット2050は、装置に給電する商用電源周波数及びその高調波ノイズを計測するために、電流ノイズの検出手段2052に装置への給電周波数と異なる周波数で給電する。例えば、装置への給電周波数が50Hzであれば、電流ノイズの検出手段2052に60Hzの電源を給電する。一方、装置が60Hzでの給電で動作すると、電流ノイズの検出手段2052を50Hzの電源で動作させる。このように装置と異なる周波数で動作する電流ノイズの検出手段2052の設置により、商用電源周波数およびその高調波周波数での微小な鏡体電流ノイズの高精度検出が可能となる。
走査ずれ検出手段2051は、画像の階調値が判別しやすいエッジパターンを用いて、電子ビームの照射で発生した二次電子の検出・処理による電子ビームの走査ずれを検出する。ここでは、各計測および検査のレシピ条件において、鏡体電流ノイズ分布と電子ビーム走査ずれの関係を相関マップの形で求める。
リアルタイムビーム揺れ検出手段2053は、鏡体電流ノイズから電子ビームの走査ずれを算出する。実計測および検査するときに、前記電流ノイズの検出手段2052を用いて、鏡体電流ノイズをリアルタイムで監視する。リアルタイムビーム揺れ検出手段2053では、監視結果と事前校正で得た電流ノイズとビーム揺れの相関関係マップを用いて、電子ビームの走査ずれをリアルタイムで算出する。算出された電子ビームの走査ずれ2039を補正する偏向制御信号を、補正信号生成手段2054で計算し、電子ビームの偏向走査制御手段2003を経由して偏向制御手段2032に印加し、リアルタイムでビームの走査ずれを補正する。
次に、鏡体電流ノイズと電子ビーム走査ずれの相関関係マップを求める方法について図6Aを用いて説明する。
図6Aは、鏡体電流ノイズの分布と電子ビーム走査ずれの相関関係マップを求める方法を示すフロー図である。
まず、図1のGUI画面2005から実検査・計測中に使用する可能な全計測条件をリスト化して、順番に設定する(S601)。
設定した計測条件において試料2033に電子ビーム2031を照射し、図1に示したクランプ型電流プローブ2044a・・・2044nで鏡体2030とグランドの間に繋がっている制御ケーブル2041a・・・2041nに流れるコモンモード電流ノイズを検出し、電流ノイズの検出手段2033で検出する(S602)。
その際に、S602と同時に、走査ずれ検出手段2051にて、試料2033のエッジに垂直方向にスキャンして得た二次元画像から電子ビームの走査ずれ2039を検出する(S603)。
S602において電流ノイズの検出手段2033で検出した鏡体電流ノイズ分布データと、S603においてそれに対応して走査ずれ検出手段2051で検出したする電子ビームの走査ずれデータとを、一旦メモリに保存する(S604)。
このS602からS604の作業をS601で設定したすべての計測条件について行う(S605)。
全計測および検査条件に対して測定終了後、装置使用時に可能な鏡体電流ノイズ分布とその対応する電子ビームの走査ずれのプロファイルを相関マップの形に纏めて、ルックアップテーブルに保存する(S606)。
図6Bは、図6Aのフローに従って求めた相関関係マップの一例を示す図である。各計測条件1・・・Nに対して、鏡体電流分布1・・・Nとビームずれタイプ1・・・Nがそれぞれリスト化されている。
図8Aは、電子ビームの走査ずれ検出用エッジパターンのイメージを示す図である。図6AのS603においては、走査ずれ検出手段2051にて図8Aで示す一次電子の照射により発生した二次電子の差が大きいエッジウェハパターン8001A、例えば、マイクロスケールウェハパターンや積層パターン等、を利用して、33のエッジに垂直方向にスキャンして得た二次元画像から電子ビームの走査ずれ2039を検出する。
図8Bは、走査ビームずれを示す図である。二次電子の差が大きいエッジウェハパターン8001Aにおいて、走査ずれ2039が発生している様子を示している。
図10は鏡体電流ノイズと電子ビーム走査ずれの相関関係マップを求めるときのGUI画面のイメージを示す。図10に示したように、GUI画面5000は、計測および検査条件に関する情報5001と、電子ビームの走査ずれに関する検出用エッジパターンの情報5002と、測定した鏡体電流ノイズの振幅、周波数、位相情報に関する情報5003と、検出した電子ビームの走査ずれに関する周波数、振幅、位相情報5004と、鏡体電流ノイズの分布情報と電子ビーム走査ずれプロファイル間の相関マップを示すルックアップテーブルのイメージ5005等を表示する。
次に、図7を用いて検査・計測中に電子ビーム走査ずれのリアルタイム補正方法について説明する。
図7は、本発明に係る走査型電子ビーム式計測および検査装置を用いた検査方法のフロー図である。
まず最初に、通常の計測および検査が必要な事前調整、条件設定、レシピ設定などを行い、計測および検査を開始する(S701)。ここでは、通常計測および検査に関する一般的動作の説明を省略する。動作開始同時に、装置に設置された電流ノイズの検出手段2052を用いて、計測・動作中の鏡体電流ノイズ分布をリアルタイムで連続を計測監視する(S702)。監視した結果をもとに、リアルタイムビーム揺れ検出手段2053にて、図6で求めた相関関係マップのルックアップテーブルからその場合に対応する電子ビームのプロファイルを参照し、対応する電子ビームの走査ずれを算出する(S703)。算出されたビームの走査ずれを用いて補正信号生成手段2053で電子ビームの走査ずれを打ち消すのに必要な偏向制御信号を計算して(S704)、偏向制御手段2003を経由して偏向器2032に印加する(S705)。
以上説明した実施例において、鏡体電流ノイズに起因した電子ビームの走査ずれをリアルタイムで検出・補正ができるので、ビームの走査ずれに起因したパターン寸法の計測誤差や、欠陥の検出感度が低下する擬似欠陥の問題を解決でき、走査型電子ビーム式半導体パターン寸法計測装置の計測精度、走査型電子ビーム式半導体欠陥検査装置の欠陥検出感度の向上が実現できる。さらに、本発明は、複数走査型電子ビーム式装置間の機差低減にも適用可能であることはいうまでもない。
図9を用いて本発明に係る電子線半導体計測および検査装置の第二の実施例を説明する。
図9は、本発明に係る走査型電子ビーム式計測および検査装置の第二の実施例の概略構成図である。
本実施例における走査型電子ビーム式装置の基本構成は、第一の実施例とほぼ同様であるため、重複する部分についての詳細説明は省略し、第一の実施例と異なる部分について説明する。
本実施例では、鏡体電流ノイズの分布を計測する際に、鏡体に繋がる制御線ケーブルのコモンモード電流ではなく、鏡体の表面に流れる電流を直接計測する点が第一の実施例と異なる。そのため、本実施例では、第一の実施例で用いるクランプ型電流プローブではなく、表面電流を計測可能な表面電流プローブを使用する。
図9に示すように、鏡体の上部から下部まで複数の測定場所P1、P2、・・・Pnにおいて、また、鏡体の円周方向にもR0、R1、・・・Rm−1において、全体的に鏡体表面をn×m個の領域に分割して、各領域の表面電流を電流センサで検出し、検出結果を合成して鏡体電流の分布マップを作成する。
ここで作成した表面電流マップと、同時に測定した電子ビーム走査ずれの相関関係マップを求めることで、第一の実施例と同様に、計測および検査中にリアルタイムで得た鏡体表面電流マップから電子ビームの走査ずれを補正することができる。
尚、鏡体の表面電流を計測用センサとして、表面電流から発生する磁界を計測する表面電流プローブを用いて原理を説明したが、ホール素子を利用した表面電流計測センサを適用しても実現可能であることはいうまでもない。
図11、12を用いて本発明に係る電子線半導体計測および検査装置の第三の実施例を説明する。
図11は、本発明に係る走査型電子ビーム式計測および検査装置の第三の実施例の概略構成図であり、図12は、鏡体電流ノイズの分布と電子ビーム走査ずれの相関関係式を求める方法を示すフロー図である。
本実施例における走査型電子ビーム式装置の基本構成は第1、および2の実施例とほぼ同様であるため、重複する部分についての詳細説明は省略し、ここでは、第1および2の実施例と異なる部分について説明する。
実施例1および実施例2では、鏡体表面電流ノイズと電子ビーム走査ずれの関係を全検査・計測条件にわたってルックアップテーブルの形を求めることで所期目標を達成するのに対し、本実施例では、鏡体電流ノイズの経路である鏡体に繋げている各制御線ケーブルに対し、リレー2071a・・・2071nを経由して、従来の装置制御基板以外に、新たに設置した電流発生手段2070に接続する点が異なる。
図12を用いて、鏡体電流ノイズの分布と電子ビーム走査ずれの相関関係式を求める方法を説明する。
まず始めに、図11の電流発生手段2070にて印加する電流値の条件を設定する(S1201)。
次に、外部から一定の振幅と位相を持つ電流を、S1201にて設定した条件に基づき制御線ケーブルに順番に印加して、制御ケーブル2041a・・・2041nに流れるコモンモード電流ノイズを検出する(S1203)。
S1203と同時に、その時点における電子ビーム走査ずれを同時に検出する(S1202)。
S1203において検出したコモンモード電流ノイズと、S1202においてそれに対応して検出した電子ビーム走査ずれとを、一旦メモリに保存する(S1204)。
このS1202からS1204の作業をS1201で設定したすべての計測条件について行う(S1205)。
鏡体電流ノイズ分布と電子ビームの走査ずれの相関関係は、基本的に多元多項式で表すことができる。印加する電流ノイズと対応する電子ビームの走査ずれ量から、実験計画法やタクチメソット、或いは最小二乗法等の手法を利用して、前記多項式の係数を求められる。鏡体電流ノイズの分布と電子ビーム走査ずれの相関関係式を求める(S1206)ために、一つ電流パスに対して、印加電流の大きさや位相条件を変えて複数回の計測が必要である。必要条件数の測定が終われば、n個独立的な連立方程式からn個の鏡体電流ノイズパスに対応する係数を求められる(S1207)。
実検査・計測時においては、鏡体電流ノイズの分布をリアルタイムで監視して、監視した鏡体電流ノイズの結果を前記求めた電流ノイズとビーム走査ずれの関係式に代入することで、電子ビームの走査ずれをリアルタイムで算出でき、実施例1、2と同様にリアルタイムで電子ビームの走査ずれを補正できる。
図13を用いて本発明に係る電子線半導体計測および検査装置の第四の実施例を説明する。
図13は、本発明に係る走査型電子ビーム式計測および検査装置の第四の実施例の概略構成図である。
本実施の形態における走査型電子ビーム式装置の基本構成は第1、2、3の実施の形態とほぼ同様であるため、重複する部分についての詳細説明は省略し、ここでは第1、2、3の実施の形態と異なる部分を主として説明する。
実施例1乃至3は、リアルタイムで算出された電子ビームの走査ずれに対して、ビームの偏向制御手段2003に補正用偏向制御信号を印加することで電子ビームの走査ずれを補正することで所期目標を達成するものであるのに対して、本実施例は、同様の方法により算出した電子ビームの走査ずれに基づき、鏡体に別電流を印加して電子ビームの走査ずれを補正する点が異なる。
本実施例では、実計測および検査中に監視した鏡体電流ノイズの分布と、事前に求めた鏡体電流ノイズと電子ビーム走査ずれの相関関係式あるいは相関関係マップから、電子ビームの走査ずれを算出する。その後、鏡体2030に別電流を印加して電子ビームの走査ずれを補正する。
図13において、デジタル・アナログ変換手段2061と低雑音アナログ信号増幅手段2062を含み、電子ビームの偏向軌道を影響しやすい鏡体2030の数個所に電流が印加可能な鏡体電流印加手段2070を別に設置した点が異なる。
具体的には、補正信号生成手段2054において、電流の印加場所に応じて鏡体2030に流れる電流ノイズから発生磁場を打ち消すように鏡体2030に印加する電流の振幅値、位相を計算し、電流印加手段2070から鏡体2030に当該電流を印加する。例えば、鏡体2030の円周に対して、数箇所に分かって鏡体電流ノイズの反対側に鏡体電流ノイズと同じ大きさの電流を印加する、或いは、電子ビーム走査ずれの方向、大きさから、前記走査ずれを補正できる場所に適切な振幅と位相を持つ鏡体電流を印加する等により、鏡体2030に流れる電流ノイズを相殺することで、、電子ビームの走査ずれを低減させることができる。
本発明によれば、走査型電子ビーム式装置に用いた半導体パターン計測装置と欠陥検査装置において、半導体パターン計測と同時に鏡体電流ノイズに起因した電子ビームの走査ずれを計測・補正することができ、走査型電子ビーム式計測および検査装置高精度化を実現できる。さらに、電子ビーム走査ずれの補正により、異なる装置間での精度ばらつきを低減して、計測および検査装置の機差低減を実現できる。
2000…鏡体、2010…全体制御手段、2002…電子光学制御手段、2003…偏向制御手段、2005…GUI画面、2006…機構系制御手段、2030、2001…電子銃、2031…一次電子ビーム、2032…偏向器、2033…試料、2034…試料台、2035…検出器、2036…集束レンズ、2037…対物レンズ、2038…二次電子、2039…ビーム走査ずれ、2081…検出回路、2082…画像処理手段、2001…電子源、2040…鏡体電流ノイズ、2041a―2041n…鏡体電流ノイズパス、2042…制御基板、2043…装置電源、2044a-2044n…電流計測センサ、2050…鏡体電流ノイズ検出手段電源、2051…電子ビーム走査ずれ検出手段、2052…鏡体電流ノイズ検出手段、2053…鏡体電流ノイズと電子ビーム走査ずれの相関関係を求める手段、2054…電子ビーム走査ずれと補正信号の算出手段、2060、2060a、2060b…試料の二次元画像イメージ、2060c…差分画像イメージ、2031a、2031b、2031c…電子ビーム走査ずれ、2061…検査対象の欠陥、2062a、2062b、2062c…ビームの走査ずれに起因する擬似欠陥、
5000…鏡体電流ノイズと電子ビーム相関関係を求めるGUI画面イメージ図
5001…計測および検査条件に関する情報を示すイメージ図、
5002…電子ビームの走査ずれを検出用エッジパターンの情報を示すイメージ図、
5003…測定した鏡体電流ノイズの振幅、周波数、位相情報を示すイメージ図、
5004…電子ビームの走査ずれに関する周波数、振幅、位相情報を示すイメージ図、
5005…鏡体電流ノイズの分布情報と電子ビーム走査ずれプロファイル間の相関マップを示すルックアップテーブルのイメージ図、
8001A…計測対象のエッジパターンイメージ、
8001B…ビームの走査ずれがあるエッジパターンの検出画像、
P1〜P8…鏡体上下方向の表面電流計測分割領域、
R1〜Rn…鏡体円周方向の表面電流計測分割領域

Claims (16)

  1. 電子ビームを被検査対象物に照射する電子照射系と、
    前記電子照射系から出射され該被検査対象物に照射されるまでの電子ビームを通す鏡体と、
    前記鏡体を通って出た電子ビームを該被検査対象物に照射して発生した二次電子を検出する二次電子検出系と、
    前記二次電子検出系にて検出した二次電子に基づく信号を信号処理する信号処理系と、
    前記電子照射系より出射した電子ビームが前記鏡体を通る際に前記鏡体に流れる電流値を計測し、該電流値と予め定めた電流値とビーム位置ずれとの関係に基づき電子ビームの照射位置を補正する補正手段と、
    を備える計測または検査装置。
  2. 請求項1記載の計測または検査装置であって、
    前記鏡体は、複数の制御ケーブルを介してグラウンドと接続されており、
    前記補正手段は、前記複数の制御ケーブルに流れるコモンモード電流を検出することで電子ビームが前記鏡体を通る際に前記鏡体に流れる電流値を計測する計測手段を備えることを特徴とする計測または検査装置。
  3. 請求項1または2記載の計測または検査装置であって、
    前記補正手段は、該電流値と予め定めた電流値とビーム位置ずれとの関係に基づき電子ビームの照射位置のずれを算出し、該照射位置のずれを補正するための偏向制御信号を算出する補正信号計算手段を備えることを特徴とする計測または検査装置。
  4. 請求項3記載の計測または検査装置であって、
    前記電子照射系では、前記補正信号計算手段により算出された偏向制御信号に基づき、前記電子照射系の偏向器を制御することを特徴とする計測または検査装置。
  5. 請求項1記載の計測または検査装置であって、
    前記補正手段では、前記電子照射系より出射した電子ビームが前記鏡体を通る際に前記鏡体に流れる電流値を直接計測する計測手段を備えることを特徴とする計測または検査装置。
  6. 請求項5記載の計測または検査装置であって、
    前記計測手段では、前記鏡体の周囲に複数のセンサを配置し、前記鏡体の表面を複数の領域に分割して電流を計測することで電流分布を求めることを特徴とする計測または検査装置。
  7. 請求項6記載の計測または検査装置であって、
    前記計測手段では、表面電流プローブまたは表面電流計測センサを用いて前記鏡体に流れる電流値を計測することを特徴とする計測または検査装置。
  8. 請求項1記載の計測または検査装置であって、
    前記補正手段では、計測した電流値に基づき前記鏡体に流れる電流ノイズに基づく発生磁場を打ち消すような電流を算出して前記鏡体に流すことを特徴とする計測または検査装置。
  9. 電子ビームを被検査対象物に照射する電子照射工程と、
    前記電子照射工程により出射された電子ビームを該被検査対象物に照射して発生した二次電子を検出する二次電子検出工程と、
    前記二次電子検出工程にて検出した二次電子に基づく信号を信号処理する信号処理工程と、
    前記電子照射工程において出射された電子ビームが該電子ビームの出射元と該被検査対象物との間に配置された鏡体の間を通る際に、該鏡体に流れる電流値を計測し、該電流値と予め定めた電流値とビーム位置ずれとの関係に基づき電子ビームの照射位置を補正する補正工程と、
    を備える計測または検査方法。
  10. 請求項9記載の計測または検査方法であって、
    該鏡体は、複数の制御ケーブルを介してグラウンドと接続されており、
    前記補正工程は、該複数の制御ケーブルに流れるコモンモード電流を検出することで電子ビームが該鏡体を通る際に該鏡体に流れる電流値を計測する計測工程を備えることを特徴とする計測または検査方法。
  11. 請求項9または10記載の計測または検査方法であって、
    前記補正工程は、該電流値と予め定めた電流値とビーム位置ずれとの関係に基づき電子ビームの照射位置のずれを算出し、該照射位置のずれを補正するための偏向制御信号を算出する補正信号計算工程を備えることを特徴とする計測または検査方法。
  12. 請求項11記載の計測または検査方法であって、
    前記電子照射工程では、前記補正信号計算工程により算出された偏向制御信号に基づき、電子ビームの偏向を調整する偏向器を制御することを特徴とする計測または検査方法。
  13. 請求項9記載の計測または検査方法であって、
    前記補正工程では、前記電子照射工程において出射した電子ビームが該鏡体を通る際に該鏡体に流れる電流値を直接計測する計測工程を備えることを特徴とする計測または検査方法。
  14. 請求項13記載の計測または検査方法であって、
    前記計測工程では、該鏡体の周囲に複数のセンサを配置し、該鏡体の表面を複数の領域に分割して電流を計測することで電流分布を求めることを特徴とする計測または検査方法。
  15. 請求項14記載の計測または検査方法であって、
    前記計測工程では、表面電流プローブまたは表面電流計測センサを用いて該鏡体に流れる電流値を計測することを特徴とする計測または検査方法。
  16. 請求項9記載の計測または検査方法であって、
    前記補正工程では、計測した電流値に基づき該鏡体に流れる電流ノイズに基づく発生磁場を打ち消すような電流を算出して該鏡体に流すことを特徴とする計測または検査方法。
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