JP5303906B2 - 発泡性スチレン系樹脂粒子及び発泡成形体 - Google Patents

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Description

本発明は発泡性スチレン系樹脂粒子及び該発泡性スチレン系樹脂粒子から得られた発泡成形体に関する。
発泡性スチレン系樹脂粒子は、水蒸気や熱風等により加熱する(1次発泡工程)と、粒子内に多数の気泡が生成し、予備発泡粒子となる。この予備発泡粒子を所望の形状を有する金型内に充填し、蒸気により加熱する(2次発泡工程)と、上記予備発泡粒子が互いに融着し、発泡成形体が得られる。このようにして得られた発泡成形体は経済性、軽量性、断熱性、強度、衛生面で優れており、食品容器、緩衝材、断熱材等、幅広く用いられている。
このような特徴を活かした様々な製品には、内容物に関する表示や、商品としての付加価値を高めるために色彩豊かにするなど様々な形で印刷が施されている。一般的なスクリーン印刷やスタンプ印刷、オフセット印刷などに加えて、近年ではコンピュータ制御によるインクジェット印刷も導入されている。よって、成形体表面への印刷性は上記物性と並び重要な要求物性となる場合がある。
一方、上記工程により得られる発泡成形体は、無数の予備発泡粒子が相互に融着してなるため、成形体表面、および内部には空隙が存在する。そのため、特に容器として使用した場合、内容物の洩れ防止性能が重要な課題となるが、この点について印刷性と両立が困難な場合が多く見られる。
洩れ防止に関して、洩れとは、例えば鮮魚箱では保冷用の氷の融水が洩れたり、食品容器では内容物そのものが発泡成形体外壁或いは発泡成形体底部から洩れ出したりすることである。このような問題に対して、2次発泡工程で予備発泡粒子どうしをしっかりと融着させることが必須であるが、それでも完全に空隙をなくすことは困難であるため、例えば特許文献1、2では外添剤として発泡性スチレン系樹脂粒子に脂肪酸アミドと脂肪酸金属塩を混合し、特許文献3,4では発泡性スチレン系樹脂粒子中の樹脂の一部を架橋し、不溶分とすることで内容物の洩れをそれぞれ防止している。
一方、印刷性に関しては、印刷を施す面に存在する粒間や予備発泡粒子間の凹凸のために、印刷されない塗り残しが生じてしまう、即ち印刷性の劣る場合がある。発泡粒子間の凹凸については、特許文献5では成形体の中心線平均粗さを測定し、粒子間で起こる表面の凹凸の少ない発泡成形体を提供し、品質を維持、向上させている。
しかしながら、発泡体への印刷工程においては、印刷直前、直後に加熱乾燥を実施する場合が多く、たとえ容器を作製した段階で表面を平滑にしても、加熱の際の熱で成形体表面が発泡して、乾燥を終えた容器の表面には結局凹凸が出来てしまう。この様な予期せぬ表面部分の発泡は3次発泡と称し、生じた凹凸によって成形体の美麗性を損ねるし、印刷前の乾燥で3次発泡が生じた場合、上述の塗り残しが生じる。また、印刷後の3次発泡であっても、生じた凹凸により光が乱反射するため色むらがあるように見え(図1参照)、本来の色を再現できずに商品価値を著しく低下させてしまうことがあった。
3次発泡を抑制するためには成形体中の発泡剤量を減少させることが肝要であるが、発泡性スチレン系樹脂粒子中の発泡剤量を減少させると、得られる予備発泡粒子の発泡剤量も減少し、2次発泡工程において十分な発泡力が得られず、洩れ防止性能が損なわれる。発泡成形体の乾燥時間を延長し、発泡成形体中の発泡剤量を減少させる手法もあるが、工業生産的に効率が低下し、好ましくない。特許文献3,4,5ではそれぞれ発泡性スチレン系樹脂粒子の表面に架橋層を設けることで、耐熱性を上げ、加熱時の凹凸を発生させにくくしているが、架橋層により予備発泡速度が低下する上に、それだけでは印刷の見栄えを改善するには不十分であった。
国際公開第2004/014992号パンフレット 特開2004−315806号公報 特開2007−91870号公報 特開2007−31641号公報 特開2007−31642号公報
本発明の目的は、発泡性スチレン系樹脂粒子を予備発泡し、それを用いた成形で得られる容器の製造やその製品において、発泡性スチレン系樹脂粒子の予備発泡性や成形時の予備発泡粒子間の融着度合い、さらには発泡容器の洩れ防止性能を損ねることなく、発泡容器表面の印刷性を改善することにある。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、発泡性スチレン系樹脂粒子の製造において使用される炭化水素系発泡剤の発泡剤組成について着目し、炭素数4〜5の炭化水素系発泡剤群から構成される発泡剤において、イソブタンを含まず、さらにイソペンタン量を特定の割合まで減少させることで、容器の洩れ防止性能を損ねることなく、印刷性を向上させ得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の第一は、発泡性スチレン系樹脂粒子中の発泡剤が炭素数4〜5の炭化水素系発泡剤からなり、イソブタンを含まず、全発泡剤中の5重量%〜20重量%がイソペンタンであり、さらにノルマルブタンを含有することを特徴とする発泡性スチレン系樹脂粒子に関する。
本発明の第二は、上記記載の発泡性スチレン系樹脂粒子を予備発泡、成形して得られる発泡成形体に関する。
本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子を用いれば、発泡性スチレン系樹脂粒子を予備発泡し、それを用いた成形で得られる容器の製造やその製品において、発泡性スチレン系樹脂粒子の予備発泡性や成形時の予備発泡粒子間の融着度合い、さらには発泡容器の洩れ防止性能を損ねることなく、発泡容器表面の印刷性を改善することができる。
以下、本発明の実施の形態をより詳細に説明する。本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子とは、スチレン系樹脂粒子に発泡剤を含浸させた樹脂粒子である。
本発明に使用するスチレン系樹脂粒子とは、一般に知られているスチレン系樹脂の粒状物のことで特に制限はないが、例えばスチレンの単独重合体粒子、スチレン系誘導体を含む共重合体粒子及び/又はスチレンと共重合が可能なスチレン系誘導体以外の成分を含む共重合体粒子などが挙げられる。また、スチレン系樹脂粒子中には、可塑剤を含んでいても良い。
スチレン系誘導体を含む共重合体粒子としては、例えばα−メチルスチレン、パラメチルスチレン、t−ブチルスチレン、クロルスチレンなどのスチレン系誘導体の少なくとも1種とスチレンとの共重合体粒子が挙げられる。またスチレンと共重合が可能なスチレン系誘導体以外の成分を含む共重合体粒子としては、例えばメチルアクリレート、ブチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、セチルメタクリレートなどのアクリル酸及びメタクリル酸のエステル或いはアクリロニトリル、ジメチルフマレート、エチルフマレートなどの各種単量体からなる群より選ばれる少なくとも1種とスチレン及び/又はスチレン系誘導体との共重合体粒子が挙げられる。またさらに、ジビニルベンゼン、アルキレングリコールジメタクリレートなどの2官能性単量体を共重合体成分としても良い。但し、スチレン系樹脂粒子全体中の2官能性単量体の含有量は、スチレン系樹脂の分子量や、可塑剤量によって変化するので一概には規定できないが、多すぎるとスチレン系樹脂粒子中に不溶成分、いわゆるゲルが増え、予備発泡速度を低下させる場合がある。
本発明において、スチレン系樹脂粒子中に含んでいても良い可塑剤としては、揮発性のものではトルエン、不揮発性のものではセバシン酸ジブチル、やし油、ひまし油などの動植物油などが挙げられる。可塑剤の含有量は、スチレン系樹脂粒子全体中2重量%以下が好ましい。2重量%より多いと、コストアップするし、粒子間での予備発泡倍率のばらつきの原因になったり、或いは成形時の成形幅が小さくなるなど、いずれも工業的に好ましくない場合がある。
またゲル量が多い場合などは、発泡速度が遅くなり、洩れが増えたり印刷性が低下する傾向にあり、それを改善する方法として、例えば、スチレン系樹脂粒子中の可塑剤量を増やす、予備発泡時の蒸気量を増やすなどの方法があるが、いずれも工業的にはコストアップとなり、好ましくない。
本発明におけるスチレン系樹脂粒子は、通常の懸濁重合法、もしくは水性懸濁液中に分散したスチレン系樹脂粒子種粒子にスチレン系単量体を添加して、該種粒子に含浸させながら重合するいわゆる懸濁シード重合法によって製造されたものを使用することが出来る。懸濁シード重合法に用いる種粒子は、(1)通常の懸濁重合法、(2)重合性単量体を規則的な振動下にノズルを通すことにより液滴群として水性媒体中に分散させ、合着及び付加的な分散を生じさせることなく重合させる方法、などによって得ることが出来る。上記方法により得られるスチレン系樹脂粒子の分子量は重量平均分子量として20万〜40万の間で用途に応じて任意に設定できる。
本発明において用いる発泡剤は、炭素数が4〜5の炭化水素系発泡剤からなり、イソブタンを含まず、全発泡剤中のイソペンタン含量が5〜20重量%であることが特徴である。5重量%未満では2次発泡力が低下し、十分な融着を得ることが出来ず、容器としたときに内容物の洩れを防止することができない場合がある。また、20重量%以上になると、得られた容器に印刷を施す際、印刷直前、及び/又は直後の加熱乾燥工程で3次発泡が起こり、最終的に得られる容器の表面には凹凸ができ、印刷性を低下してしまう場合がある。炭素数が4〜5の炭化水素系発泡剤としては、プロパン、ノルマルブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン、ネオペンタンなどの脂肪族炭化水素、シクロブタン、シクロペンタンなどの脂環族炭化水素などが挙げられる。その他にも、ノルマルヘキサン、シクロヘキサン、ジフルオロエタン、テトラフルオロエタンなどのオゾン破壊係数が0であるフッ化炭化水素なども挙げられ、それらの内、イソペンタン以外に少なくとも1種用いられる。
また、易揮発性炭素数が4〜5の炭化水素系発泡剤の含有量については、所望する倍率や発泡成形体の使用目的、あるいは発泡性スチレン系樹脂粒子内の可塑剤量などにより適宜調整することは公知であるので、一般的な発泡性スチレン系樹脂粒子に使用される範囲であれば特に制限はない。一般的には発泡剤含有量が少ない場合には、例えば成形時に融着不良が生じる場合があり、逆に多い場合には、例えば成形時に発泡成形体表面が溶けたような状態になり、表面美麗性を損なう場合がある。
本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子には、被覆剤として従来公知のものを使用することができる。例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの高級脂肪酸金属塩が挙げられ、これら高級脂肪酸金属塩を発泡スチレン系樹脂粒子100重量部に対して0.10〜0.80重量部、好ましくは0.25〜0.6重量部使用することにより予備発泡時の集塊化防止、金型からの離型促進、食品容器での内容物の浸透防止効果を発現することができる。内容物の浸透防止効果という観点から、脂肪酸アミド、あるいは脂肪酸ビスアミドを併用することで、界面活性剤入りの水溶液だけでなく、油脂洩れも防止することが可能となる。
これらに加え、本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子には、EPSに汎用的に使用される融着促進剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤などを必要に応じて含有させても良い。
本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子の製造例を、特に限定するわけではないが、以下に例示する。攪拌機を備えた反応機に、純水、第3リン酸カルシウム、α―オレフィンスルフォン酸ソーダ水溶液、塩化ナトリウム、粒子径が0.2〜0.3mmのスチレン系樹脂種粒子をそれぞれ所定量仕込み、攪拌下に反応器中の分散液を90℃に昇温する。次いで、所定量のベンゾイルパーオキサイド、所定量の1.1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサンを所定量のスチレン系単量体に溶解したものを所定時間かけて反応器中に仕込み、その後直ちに120℃に昇温して所定時間重合する。その後得られたスチレン系樹脂粒子に対して、所望の発泡剤組成に調整した発泡剤を所定量仕込み、更に120℃で所定時間保持した後、冷却した。得られた懸濁液を取り出し、脱水、乾燥することで本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子が得られる。
また、本発明における発泡性スチレン系樹脂粒子の予備発泡は従来公知の方法を用いることができる。例えば、回転攪拌式予備発泡装置で、水蒸気、あるいは水蒸気と空気の混合気体を用いて加熱することにより、予備発泡粒子を得ることができる。
また、得られた予備発泡粒子を所望の形状の金型内に充填し、水蒸気等を用いて加熱することにより、発泡成形体とすることができる。該発泡成形体は、食品容器、鮮魚箱、野菜箱などに用いることができる。
以下に実施例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、実施例において「部」や「%」は重量基準である。
<ペンタン、ブタンの含有量の測定方法>
ペンタン、ブタンの含有量は、島津製GC−14BPFガスクロマトグラフィーを用いてFIDで測定した。カラムはGLサイエンス製DNP25を用いた。ヘリウムをキャリアーガスとし、50ml/min.で流し、カラム温度40℃、インジェクション、及びディテクター温度は140℃で用いた。試料である発泡性スチレン系樹脂粒子0.5gをテトラヒドロフラン15mlに溶解させ、更に内部標準液を5ml加え、測定サンプルとした。内部標準液は0.15mgのシクロヘキサンをテトラヒドロフランで100mlに希釈し、調整した。求めたペンタン、ブタンの含有量から、それらの組成比は算出した。
<カップ状発泡体の評価方法>
得られたカップ状発泡成形体について、以下のような評価を実施した。
(1) 発泡剤含有量:発泡性スチレン系樹脂粒子約2gを150℃で30分加熱し、その後、室温までデシケーター内で冷却した。加熱前重量と加熱後重量から下記式を用いて発泡性スチレン系樹脂粒子中の発泡剤量を算出した。
発泡剤含有量=(加熱前重量−加熱後重量)/加熱前重量×100
(2) ゲル分率:発泡性スチレン系樹脂粒子10gを秤量し、200メッシュの網かごで包んだ。その網かごを200ccのトルエンに浸漬させ、スターラーで24時間攪拌した。この操作を2回繰り返し、網かご中に残ったゲルについて150℃で30分乾燥させ、デシケーター内で室温まで冷却した後、重量を測定し、元の重量からゲル分率[%](=浸漬後の樹脂の重量/浸漬前の樹脂の重量×100)を計算した。
(3) 融着率:カップ状発泡成形体の側壁を手で割り、破断面に存在する全ての粒子のうち、発泡粒子そのものが破断している粒子の割合を100分率で示した。80以上を合格とした。
(4) 表面外観:カップ状発泡成形体表面に存在する粒間の数と大きさから判断し、印刷時に不良が起こるほどのものについて×、良好とはいえないが使用に耐えうるものについて△、問題なく印刷ができるものについて○の評価をした。
(5) 界面活性剤溶液浸透試験:北広ケミカル(株)製スコアロール700コンクを0.1重量%、和光純薬工業(株)製エリオクロームブラックTを0.05重量%含む界面活性剤水溶液約400gをカップ状発泡成形体に入れ、カップ外壁面に界面活性剤水溶液が浸透し、水滴が現れ始めるまでの時間を測定した。そして、水滴が現れ始めるまで30分以上かかれば合格とした。
(6) カレー洩れ試験:油脂成分の浸透抑制効果を確認するために、カレールウ200gをカップ状発泡成形体に入れ、サランラップで包装し、60℃の雰囲気下においてカップ外壁にカレーが洩れだすまでの時間を測定した。カレーが洩れだすまで24時間以上かかれば合格とした。
(7) 3次発泡:カップ状成形体から20cmの距離に写真用500Wレフランプ(ナショナル製を置き、光を照射させて3次発泡させた。互いの距離は20cmで、10秒間照射したら30秒間冷却するサイクルを4回繰り返した。得られた3次発泡したカップ状成形体の触感と中心線平均粗さで比較を行った。触感については商品として使用に問題がある場合には×、良好とはいえないが使用に耐えうるものについては△、問題なく使用できるものには○をつけた。
(8) 中心線平均粗さ:JIS B0601に規定された方法に準拠し、測定器として小坂研究所製万能表面形状測定器SE−3Cを用いて、中心線平均粗さを測定した。
参考例1) 発泡性スチレン系樹脂粒子の製造
攪拌機を備えた5L反応機に、純水1.5L、第3リン酸カルシウム9.7g、α―オレフィンスルフォン酸ソーダ1重量%水溶液15cc、塩化ナトリウム1.7g、通常の懸濁重合法、あるいは重合性単量体を規則的な振動下にノズルを通すことにより液滴群として水性媒体中に分散させ、合着及び付加的な分散を生じさせることなく重合させる方法により得られる粒子径が0.2〜0.3mmのスチレン系樹脂種粒子427gを入れ、攪拌下に反応器中の分散液を90℃に昇温した。次いで、ベンゾイルパーオキサイド3.6g、1.1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン3.0gをスチレン系単量体1280gに溶解したものを5時間かけて反応器中に仕込みながら重合した。単量体溶液の仕込みが終了した後、直ちに120℃に昇温して3時間重合を行い、スチレン系樹脂粒子を得た。
その後得られたスチレン系樹脂粒子100重量部に対して、n/i=90/10のペンタン5.5重量部を発泡剤として仕込み、更に120℃で3時間保持した後、冷却し、懸濁液を得た。懸濁液を取り出し、脱水、乾燥したところ、粒子径が0.3〜0.5mm、重量平均分子量が30万の発泡性スチレン系樹脂粒子を得た。なおペンタンは、イソペンタン(検査値:イソペンタン98%、ノルマルペンタン2%含有)を10重量%、ノルマルペンタン(検査値:イソペンタン1%、ノルマルペンタン99%含有)を90重量%混合したものを使用した。得られた樹脂粒子の評価結果を表1に示す。
Figure 0005303906
実施例1
発泡剤として、n/i=100/0のブタン0.5重量部、n/i=80/20のペンタン4.8重量部を仕込んだ以外は、参考例1と同様にして発泡性スチレン系樹脂粒子を得た。なおペンタンは、イソペンタン(検査値イソペンタン98%、ノルマルペンタン2%含有)を20重量%、ノルマルペンタン(検査値イソペンタン1%、ノルマルペンタン99%含有)を80重量%で混合したものを使用した。ブタンはノルマルブタン(検査値ノルマルブタン99.5%、イソブタン0.5%含有)を用いた。得られた樹脂粒子の評価結果を表1に示す。
参考例2
発泡剤として、n/i=95/5のペンタン5.5重量部を仕込んだ以外は、参考例1と同様にして発泡性スチレン系樹脂粒子を得た。なおペンタンは、イソペンタン(検査値:イソペンタン98%、ノルマルペンタン2%含有)を5重量%、ノルマルペンタン(検査値:イソペンタン1%、ノルマルペンタン99%含有)を95重量%で混合したものを使用した。得られた樹脂粒子の評価結果を表1に示す。
実施例2
発泡剤として、n/i=100/0のブタン0.3重量部、n/i=90/10のペンタン5.5重量部を仕込んだ以外は、参考例1と同様にして発泡性スチレン系樹脂粒子を得た。なおペンタンは、イソペンタン(検査値:イソペンタン98%、ノルマルペンタン2%含有)を10重量%、ノルマルペンタン(検査値:イソペンタン1%、ノルマルペンタン99%含有)を90重量%で混合したものを使用した。ブタンはノルマルブタン(ノルマルブタン99.5%、イソブタン0.5%含有)を用いた。得られた樹脂粒子の評価結果を表1に示す。
参考例3
発泡剤として、n/i=85/15のペンタン4.8重量部を仕込んだ以外は、参考例1と同様にして発泡性スチレン系樹脂粒子を得た。なおペンタンは、イソペンタン(検査値:イソペンタン98%、ノルマルペンタン2%含有)を15重量%、ノルマルペンタン(検査値:イソペンタン1%、ノルマルペンタン99%含有)を85重量%で混合したものを使用した。得られた樹脂粒子の評価結果を表1に示す。
(比較例1)
発泡剤として、n/i=75/25のペンタン4.8重量部を仕込んだ以外は、参考例1と同様にして発泡性スチレン系樹脂粒子を得た。なおペンタンは、イソペンタン(検査値:イソペンタン98%、ノルマルペンタン2%含有)を25重量%、ノルマルペンタン(検査値:イソペンタン1%、ノルマルペンタン99%含有)を75重量%で混合したものを使用した。得られた樹脂の評価結果を表1に示す。
(比較例2)
発泡剤として、n/i=100/0のブタン0.3重量部、n/i=75/25のペンタン4.8重量部を仕込んだ以外は、参考例1と同様にして発泡性スチレン系樹脂粒子を得た。なおペンタンは、イソペンタン(検査値:イソペンタン98%、ノルマルペンタン2%含有)を25重量%、ノルマルペンタン(検査値:イソペンタン1%、ノルマルペンタン99%含有)を75重量%で混合したものを使用した。ブタンはノルマルブタン(ノルマルブタン99.5%、イソブタン0.5%含有)を用いた。得られた樹脂の評価結果を表1に示す。
(比較例3)
発泡剤として、n/i=0/100のブタン0.3重量部、n/i=80/20のペンタン4.5重量部を仕込んだ以外は、参考例1と同様にして発泡性スチレン系樹脂粒子を得た。なおペンタンは、イソペンタン(検査値:イソペンタン98%、ノルマルペンタン2%含有)を20重量%、ノルマルペンタン(検査値:イソペンタン1%、ノルマルペンタン99%含有)を80重量%で混合したものを使用した。ブタンはイソブタン(ノルマルブタン0.7%、イソブタン98.9%含有)を用いた。得られた樹脂の評価結果を表1に示す。
(比較例4)
発泡剤として、n/i=100/0のブタン0.3重量部、n/i=100/0のペンタン4.5重量部を仕込んだ以外は、参考例1と同様にして発泡性スチレン系樹脂粒子を得た。なおペンタンは、ノルマルペンタン(検査値:イソペンタン1%、ノルマルペンタン99%含有)を使用した。ブタンはノルマルブタン(検査値:ノルマルブタン99.5%、イソブタン0.5%含有)を用いた。得られた樹脂の評価結果を表1に示す。
(比較例5)
スチレン単量体の追加中、4時間目にジビニルベンゼンを0.2重量部添加している以外は比較例1と同様に実施し、発泡性スチレン系樹脂粒子を得た。得られた樹脂の評価結果を表1に示す。
印刷後の3次発泡により生じた発泡成形体表面の凹凸による光の乱反射。

Claims (2)

  1. 発泡性スチレン系樹脂粒子中の発泡剤が炭素数4〜5の炭化水素系発泡剤からなり、イソブタンを含まず、全発泡剤中の5重量%〜20重量%がイソペンタンであり、さらにノルマルブタンを含有することを特徴とする発泡性スチレン系樹脂粒子。
  2. 請求項1記載の発泡性スチレン系樹脂粒子を予備発泡してから、成形して得られる発泡成形体。
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