JP5303135B2 - ウェーハの加工装置 - Google Patents

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本発明は、半導体ウェーハ等のウェーハを個々の半導体チップに個片化するダイシング装置等の加工装置に係わり、特に、被加工面が露出する状態にウェーハを固定的に保持する保持手段に関する。
各種電気・電子機器に用いられる半導体デバイスは、円盤状の半導体ウェーハの表面に格子状の分割予定ラインによって多数の矩形領域を区画し、これら矩形領域の表面にICやLSI等の電子回路を形成し、次いで裏面を研削するなど必要な処理をしてから、全ての分割予定ラインを切断することにより得られている。
このようにウェーハを多数のデバイスに個片化するウェーハの“ダイシング”は、分割予定ラインに切削ブレードを切り込ませるブレードダイシングや、分割予定ラインにレーザ光線を照射するレーザダイシングなどの方法がある。いずれの方法にあっても、それらの方法を採るダイシング装置にウェーハを供する際には、薄いウェーハを破損することなく安全に保持するために、ダイシングテープおよびダイシングフレームが用いられている(特許文献1,2参照)。
上記各特許文献に示されるように、ダイシングされるウェーハは、ダイシングテープを介してリング状のダイシングフレームにより保持される。ダイシングテープは片面が粘着面とされた円形状の粘着テープで、粘着面の中央部分にウェーハが貼着され、外周部にダイシングフレームが貼着される。ウェーハはダイシングフレームをハンドリングすることによりダイシング装置に運搬され、ダイシングするに際しては、デバイスが形成された表面側を上にしてウェーハ自身が真空チャック式のチャックテーブルに載置されて吸引保持され、フレームがチャックテーブルの周囲に配設された複数のクランプ機構によって保持される。
クランプ機構は、上記各特許文献に示されるように、ダイシングフレームを受ける固定的な受け部材と、この受け部材との間にダイシングフレームを挟み込む爪状の可動部材とを備えた構成が一般的である。このようなクランプ機構は、可動部材を上方に回動させて退避させた状態として、受け部材にダイシングフレームを載せ、次いで可動部材を受け部材側に回動させることにより、ダイシングフレームを可動部材と受け部材とにより挟持して保持する。一方、このように機械的にダイシングフレームを保持するものではなく、ウェーハを吸引して保持するのと同様にして、ダイシングフレームを吸引して保持する真空チャック式の保持手段も知られている(特許文献3)。
特開平8−69985公報 特開2001−341040公報 特開平3−209742公報
上記クランプ機構にあっては、構成が複雑になったりコストがかったりするという問題があった。また、可動部材を回動させるためのスペースを確保する必要があって省スペースの点では不向きであり、また、可動部材が切削ブレード等に干渉する可能性もあるため、干渉を避ける配慮が求められることになって煩雑である。さらに、可動部材がダイシングフレームを押さえる作動時にダイシングフレームに衝撃が伝わり、その時の衝撃がダイシングテープを介してウェーハに伝わり、ウェーハの破損を招くおそれもある。
この点、真空チャック式の保持手段は、可動部材がないことから構成が簡素で干渉も生じず、衝撃も発生しにくいといった利点がある。ところが、上記特許文献3に開示される真空チャック式の吸着部はチャックテーブルに一体に設けられており、このため、ダイシングフレームのサイズ(径)は1種類しか対応できないものである。ダイシングフレームのサイズは、ダイシングするウェーハの径に応じて複数あり、チャックテーブルもウェーハの径に応じたものが用意される。特許文献3に開示されるように、チャックテーブルにダイシングフレームの吸着部が一体に設けられる構成の場合には、ウェーハの径に応じたチャックテーブルごとに吸着部を設ける必要が生じ、このため、手間がかかるとともにコストの上昇を招く。
よって本発明は、複数のサイズのダイシングフレームに対応可能な真空チャック式の吸引機構を有することにより、吸引機構の部品点数の増加が抑えられ、もってコスト上昇が抑えられるとともに、フレームサイズに応じて吸引機構の付け替え作業を行うといった煩雑な手間が省かれ、その結果、生産性の向上が図られるウェーハ加工装置を提供することを目的としている。
本発明は、リング状のフレームの内側に該フレームに粘着される粘着テープを介して保持されたウェーハを保持する保持手段と、該保持手段に保持されたウェーハに加工を施す加工手段とを少なくとも備えたウェーハ加工装置であって、保持手段は、ベースと、該ベース上に着脱自在に重ねて装着され、ウェーハが載置されるとともに、該載置されたウェーハを吸引して保持する略水平な吸着面を有するテーブルプレートとを備えたチャックテーブルと、該チャックテーブルの周囲に配設されてフレームを保持する複数のフレーム保持部とを具備し、テーブルプレートは、ウェーハの径に応じた外径の異なるテーブルプレートが用意され、ベース上には、ウェーハの径に応じた外径を有するテーブルプレートが選択されて装着され、フレーム保持部は、フレームを吸引して保持する吸着面を有する吸引機構と、チャックテーブルの吸着面と平行方向に延び、吸引機構をチャックテーブルに対して進退自在に支持するガイド部と、該ガイド部の任意の位置に吸引機構を係脱自在にロックさせるロック機構とを有し、さらに吸引機構の吸着面が、ウェーハ加工時に、少なくともフレームの厚さ分、チャックテーブルの吸着面よりも吸引方向に位置付けられるとともに、該吸引機構には、吸引時の圧力を測定することで該吸引機構へのフレームの吸着状態を確認するための圧力計が設けられていることを特徴としている。
本発明によれば、ウェーハの保持手段は、ウェーハ自身を吸引して保持するチャックテーブルと、フレーム(上記ダイシングフレームに相当する)を保持する複数のフレーム保持部とから構成されている。フレーム保持部は、真空チャック式の吸引機構を備えており、この吸引機構によってフレーム全体を吸引して保持する。したがって上記従来のクランプ機構のような可動部材がないことから、構成が簡素で周辺部材への干渉が生じず、また、動作時の衝撃も発生しにくくウェーハが破損するおそれがない。
吸引機構の吸着面に吸着されたフレームは、ウェーハ加工時には、チャックテーブルの吸着面よりも少なくともフレームの厚さ分吸引方向にずれて位置付けられ、これによってフレームが加工手段に干渉せず、加工の妨げにはならない。また、フレームとチャックテーブルとの間の粘着テープにテンションがかかった状態となり、ウェーハがより安定してチャックテーブルに保持される。
フレーム保持部の吸引機構は、ガイド部によりチャックテーブルに対して進退自在に支持されている。このため、複数のフレーム保持部の各吸引機構を、チャックテーブルから離間する方向に移動させると、比較的大径のフレームを保持することができ、逆にチャックテーブルに近付く方向に移動させると、比較的小径のフレームを保持することができる。このようにチャックテーブルに対する吸引機構の位置を調整して、保持すべきフレームを保持可能な位置に位置付け、ロック機構によってロックさせることにより、複数のサイズのフレームに対応してそれらのフレームを適確に保持することができる。このようなフレーム保持部が、チャックテーブルとは独立して配設されているので、フレームに応じてサイズの異なるチャックテーブルごとに吸引機構を設ける必要がないことから、コストの上昇が抑えられる。
本発明では、加工手段が、ウェーハにレーザ光線を照射するレーザ光線照射手段である形態を含む。加工手段が切削ブレードであった場合には、通常、加工部分に切削液が供給されるが、フレーム保持部が吸引機構でフレームを保持する構成では、該フレーム保持部の吸引機構が切削液を吸引して装置に支障を来すことが懸念される。したがって本発明の加工手段は、加工部分で切削液等を使用する必要のないレーザ光線照射手段が好適とされる。
また、本発明では、上記吸引機構の圧力計の測定値に基づいて、吸引機構へのフレームの吸着状態を確認することができる。すなわち、圧力計の測定値が、適宜に定めた一定の値以上を示している場合には吸着状態は良好であり、圧力計の測定値が該一定の値に達していない場合には、例えば吸引機構の吸着面からフレームが離れているなどの理由によって吸着状態が悪いと判断することができる。
本発明によれば、フレームを保持する吸引機構を有するフレーム保持部が、複数のサイズのフレームに対応可能であることから、吸引機構の部品点数の増加が抑えられ、もってコスト上昇が抑えられるとともに、フレームサイズに応じて吸引機構の付け替え作業を行うといった煩雑な手間が省かれ、その結果、生産性の向上が図られるといった効果を奏する。
以下、図面を参照して本発明に係る一実施形態を説明する。
[1]半導体ウェーハ
図1の符号1は半導体ウェーハを示している。このウェーハ1の表面には、格子状の分割予定ラインによって複数の半導体チップ(半導体デバイス)2が区画されている。これら半導体チップ2の表面には、ICやLSI等の電子回路が形成されている。ウェーハ1の周面の所定箇所には、半導体の結晶方位を示すV字状の切欠き(ノッチ)3が形成されている。
図2は、本実施形態に係るレーザ光線照射式のダイシング装置10を示している。ウェーハ1はダイシング装置10にセットされて個々の半導体チップ2に個片化(ダイシング)される。ウェーハ1は、ダイシング装置10にセットされるにあたり、図1に示すようにダイシングテープ5を介してダイシングフレーム6に保持される。ダイシングテープ5は片面が粘着面とされた円形状の粘着テープで、ウェーハ1は粘着面の中央部分に表面を露出させて貼着され、外周部にダイシングフレーム6が貼着される。
ウェーハ1はダイシングフレーム6ごと、ダイシング装置10に着脱可能にセットされるカセット12内に収容される。カセット12内には、複数のダイシングフレーム6を積層状態に収容するスロットが設けられており、ウェーハ1は表面側を上にした状態で、それらスロットにダイシングテープ5およびダイシングフレーム6を介して収容される。
[2]ダイシング装置
次に、図2を参照してダイシング装置10の構成ならびに動作を説明する。
ダイシング装置10は基台11を備えており、基台11の所定位置には、複数のウェーハ1が収容されたカセット12が着脱可能にセットされる。カセット内の1枚のウェーハは、取出し機構13によってダイシングフレーム6ごとカセット12から取り出され、ダイシングフレーム6とともに保持手段20に保持される。保持手段20は、表面が露出する状態にウェーハ1を保持する円盤状のチャックテーブル21と、チャックテーブル21の周囲に配設されてダイシングフレーム6を保持する複数のフレーム保持部30とから構成されている。
取出し機構13は、基台11の側面11aに設けられたY方向に延びるガイドレール14と、このガイドレール14に沿って移動するスライダ15と、このスライダ15にアーム16を介して取り付けられたクランプ17とを備えている。スライダ15は、モータ18によって回転するボールねじ駆動機構19により、ガイドレール14に沿ってY方向に駆動される。取出し機構13は、スライダ15の移動によってクランプ17がカセット12に近付き、クランプ17がカセット12内のダイシングフレーム6を把持する。そしてスライダ15がカセット12から離れる方向に移動し、適宜な位置で停止してクランプ17からダイシングフレーム6を離す。これによってウェーハ1およびダイシングフレーム6が保持手段20に載置され、その状態で固定的に保持される。
保持手段20を構成するチャックテーブル21は移動台41に回転自在に支持されており、図示せぬ駆動機構によって回転駆動させられる。フレーム保持部30はチャックテーブル21と一体的に設けられており、チャックテーブル21とともに回転する。移動台41は、基台11上に設けられたピット11b内に収容されたトレイ42内に、X方向に移動自在に支持され、図示せぬX方向駆動機構によってX方向に駆動される。トレイ42は、ピット11b内においてY方向に移動自在に支持されており、図示せぬY方向駆動機構によってY方向に駆動される。したがってチャックテーブル21およびフレーム保持部30からなる保持手段20は、移動台41およびトレイ42を介してX・Y方向に移動させられる。
ウェーハ1に対するダイシング加工は、レーザ加工装置50によってなされる。レーザ加工装置50は、基台11に立設されたコラム51にZ方向(鉛直方向)に移動可能に支持され、先端がトレイ42の上方に向かって延びるケース52と、ケース52の先端に装着されたレーザ照射部53とを備えている。レーザ照射部53には、YAGレーザ発振器等のレーザ発振器が接続されており、このレーザ発振器で発振されたレーザが、レーザ照射部53から鉛直下向きにレーザ光線として照射される。
レーザ加工装置50によるウェーハ1のダイシング加工は、次のようにして行われる。
まず、チャックテーブル21を回転させて一方向に延びる各分割予定ラインをX方向と平行とし、トレイ42をY方向に適宜移動させてX方向に延びる1本の分割予定ラインのY方向位置をレーザ光線照射位置に定める。この状態から移動台41をX方向に移動させ、分割予定ラインがレーザ光線照射領域(レーザ照射部53の直下)に至ったら、レーザ照射部53からレーザ光線を照射する。移動台41とともにX方向に移動するウェーハ1の、1本の分割予定ラインに対してレーザ光線が照射され、その分割予定ラインがレーザ光線照射領域を逸脱した直後に、レーザ光線の照射を停止する。このようなレーザ光線照射動作を、X方向に延びる全ての分割予定ラインに対して行う。
続いて、チャックテーブル21を90°回転させて、レーザ光線が照射された分割予定ラインに直交する他方向に延びる各分割予定ラインをX方向と平行とする。この後は、上記と同様の動作を行って、レーザ光線が未照射のX方向に延びる全ての分割予定ラインにレーザ光線を照射する。
レーザ光線照射によるウェーハ1のダイシングは、ウェーハ1の表面から裏面まで溶断して分割予定ラインを完全に切断するフルカットや、表面からある程度の深さまで溶損させて溝を形成するハーフカットなどがある。また、ウェーハ1の内部に外見上は加工されたことが判りにくい変質層を形成するといった方法もある。これらレーザダイシングの種類は、ウェーハ1の種類や半導体チップ2の大きさなどの各種条件によって選択され、また、レーザ光線の出力や波長等の特性は、ダイシングの種類によって選択される。
ウェーハ1がフルカットされても、個片化された各半導体チップ3はダイシングテープ5で連結された状態となってばらばらに飛散はしない。また、ハーフカットや変質層形成の場合には、レーザ光線の照射後に、ウェーハ1に外力を与えるなどの手段によって分割予定ラインを完全に切断する工程が追加される。
全ての分割予定ラインにレーザ光線が照射されたら、チャックテーブル21は取出し機構13によってウェーハ1が載置された位置に戻され、取出し機構13によってカセット12内に戻される。カセット12内に収容されていた全てのウェーハ1に、上記のようにしてレーザ光線照射によるダイシングが順次行われ、この後、ウェーハ1はカセット12ごと次の工程に運搬される。
[3]保持手段
以上がダイシング装置10の基本構成および動作であり、次に、本発明に係る一実施形態の保持手段20を説明する。上記のように、保持手段20はウェーハ1を保持するチャックテーブル21と、ダイシングフレーム6を保持する複数のフレーム保持部30とから構成されている。
チャックテーブル21は、図3および図4に示すように、テーブルプレート22がベース23上に重ねて装着される構成である。テーブルプレート22の表面には、外周部を残してポーラス部24が形成されており、このポーラス部24にウェーハ1が載置されて吸着されるようになっている。テーブルプレート22はベース23に着脱自在に重ねられ、双方の合わせ面の中央部分に嵌合されるリング25aによって軸方向に直交する方向が位置決めされる。また、テーブルプレート22およびベース23双方の合わせ面の外周部に近接する位置に嵌合されるピン25bによって、ベース23に対するテーブルプレート22の周方向が位置決めされる。
図4には、外径が異なる2種類のテーブルプレート22(図4(a)の小径用テーブルプレート22Aと(b)の大径用テーブルプレート22B)が示されている。径の大きさはウェーハ1の外径に対応したものであり、ダイシング対象のウェーハ1の径に応じて、いずれか一方のテーブルプレート22A(22B)がベース23に装着される。例えば小径用テーブルプレート22Aは、直径8インチのウェーハ用とされ、大径用テーブルプレート22Bは、直径12インチのウェーハ用とされる。また、ダイシングフレーム6もウェーハの径に応じて小径用のものと大径用のものが用いられる。図4(a)では小径用ダイシングフレーム6Aに小径のウェーハ1が保持され、図4(b)では大径用ダイシングフレーム6Bに大径のウェーハ1が保持されている。
チャックテーブル21には、テーブルプレート22の下面中心からポーラス部24に通じる吸引路26aと、この吸引路26aに通じるベース23側の吸引路26bとによってウェーハ吸引路26が形成され、ベース23側の吸引路26bには継手27が装着されている。一方、ベース23には、テーブルプレート吸引路28が形成されており、このテーブルプレート吸引路28には継手29が装着されている。ウェーハ吸引側とテーブルプレート吸引側の各継手27,29には、真空ポンプ等の真空吸引源に通じる真空吸引管(いずれも図示略)が接続される。ウェーハ吸引路26とテーブルプレート吸引路28は、真空吸引管に設けられた弁等によって別々に流路が開閉されるようになっている。
テーブルプレート吸引路28が真空運転されて真空引きされると、ベース23上に重ねられたテーブルプレート22がベース23に吸着して保持される。そして、ウェーハ吸引路26が真空引きされると、ポーラス部24の上面側の空気が引かれ、これによってポーラス部24に載置されたウェーハがポーラス部24に吸着され、保持される。上記のようにウェーハをダイシングする際には、このようにテーブルプレート22がベースに保持され、ウェーハがテーブルプレート22のポーラス部24に保持された状態で行われる。
フレーム保持部30は、図3および図5に示すように、チャックテーブル21の周囲の、チャックテーブル21の周方向を等分する4箇所に配設されており、したがって、一対のフレーム保持部30がチャックテーブル21を挟んで対向する状態に配設されている。フレーム保持部30は、互いに平行でチャックテーブル21の径方向に延びる一対のガイドロッド31と、ガイドロッド31が貫通しておりガイドロッド31に沿って摺動する直方体状の可動ピース(吸引機構)32とを備えている。
ガイドロッド31は、図示せぬブラケットを介してベース23に固定されている。可動ピース32は長手方向がガイドロッド31に直交しており、その両端部の上面に、ゴム等の弾性部材からなる吸着パッド33が装着されている。これら吸着パッド33に、ダイシングフレーム6がダイシングテープ5を介して載置される。図4に示すように、可動ピース32内には吸着パッド33に通じる吸引路34が設けられている。
図3に示すように、各可動ピース32には、吸引路34内を真空引きする真空吸引チューブ35が並列的に接続されている。各可動ピース32に接続されている真空吸引チューブ35は1本に統合されて、上記のウェーハ吸引路26およびテーブルプレート吸引路28に接続されている真空吸引源に接続されている。可動ピース32の吸引路34は、ウェーハ吸引路26およびテーブルプレート吸引路28とは別個に真空引きされる。なお、真空吸引チューブ35はガイドロッド31に沿った可動ピース32の移動を許容するフレキシブルな材料でできている。
可動ピース32の吸引路34が真空引きされると、可動ピース32に載置されたダイシングフレーム6がダイシングテープ5を介して吸着パッド33に吸着される。吸着パッド33は弾性変形してダイシングテープ5の下面に気密的に吸着した状態となり、これによってダイシングフレーム6は可動ピース32に吸着されて保持される。
図4に示したようにテーブルプレート22はウェーハ1の径に応じて大径用テーブルプレート22Aと小径用テーブルプレート22Bのいずれかが選択され、また、ダイシングフレーム6もウェーハの径に応じて小径用と大径用に分けて用いられる。本実施形態では、ダイシングフレーム6の径に対応させて可動ピース32の位置を調整することにより、大小いずれのダイシングフレーム6(6Aか6B)でも吸着パッド33によってダイシングフレーム6を保持することができる。図4(a)および図5では、各可動ピース32をチャックテーブル21に近付けて、小径用のダイシングフレーム6Aを吸着パッド33で吸着し、保持している。一方、図4(b)および図6では、各可動ピース32をチャックテーブル21から離れた位置に移動させて、大径用のダイシングフレーム6Bを吸着パッド33で吸着し、保持している。
テーブル保持部30は、可動ピース32を、小径ダイシングフレーム保持位置と大径ダイシングフレーム保持位置の2位置にロックするロック機構36を備えている。ロック機構36は、図7に示すように、側方から可動ピース32内に摺動自在に挿入されたロックピン37と、このロックピン37を図7(a)でR方向に付勢する圧縮状態のコイルスプリング38と、一方のガイドロッド31に形成されてロックピン37が係脱する溝31a,31bとにより構成されている。ロックピン37の先端部には、小径のアンロック部37aと、アンロック部37aよりも先端側でアンロック部37aよりも大径のロック部37bが形成されている。
コイルスプリング38は、ロックピン37の可動ピース32から突出する部分に外装されており、このコイルスプリング38によってロックピン37は常に所定長さが可動ピース32から突出させられている。ロックピン37の可動ピース32からの突出長さは、図示せぬストッパによって一定に規制されている。この通常の状態であるロック状態においては、図7(b)に示すように、ロック部37bがガイドロッド31の溝31b(31aの場合もある)に係合し、この状態で可動ピース32は移動不能なロック状態となる。このロック状態からロックピン37を図7(a)でUR方向に押すと、アンロック部37aが溝31bの上方に位置してロックピン37の溝31bに対する係合が外れる。したがってロックピン37を押した状態を保持すれば、可動ピース32をガイドロッド31に沿って移動させることができる。
ガイドロッド31の溝は、チャックテーブル21に近い小径位置(31a)と、チャックテーブル21から離れた大径位置(31b)の2位置に形成されており、小径位置の溝31aにロックピン37を係合させると、可動ピース32は小径ダイシングフレーム6Aを保持する位置でロックされ、大径位置の溝31bにロックピン37を係合させると、可動ピース32は大径ダイシングフレーム6Bを保持する位置でロックされる。
図4に示すように、可動ピース32に装着された吸着パッド33の吸着面の高さ位置は、チャックテーブル21のポーラス部24の上面であるチャックテーブル21の吸着面24aの高さ位置より、少なくともダイシングフレーム6の厚さ分よりも下方に配置されている。これにより、ダイシングフレーム6が吸着パッド33に保持された状態で、ダイシングフレーム6は、チャックテーブル21の吸着面24aよりも下方に押し下げられるとともに、ダイシングフレーム6とチャックテーブル21との間のダイシングテープ5にテンションがかかった状態となる。
上記本発明に係る保持手段20のフレーム保持部30によれば、従来のクランプ機構のように可動部材によってダイシングフレーム6を保持する構成ではなく、可動ピース32に設けた吸着パッド33にダイシングフレーム6を吸着して保持する構成である。このため、構成が比較的簡素で周辺部材(例えばレーザ照射部53等)への干渉が生じず、また、動作時の衝撃も発生しにくくウェーハ1が破損するおそれがない。
可動ピース32の吸着パッド33に吸着されたダイシングフレーム6は、チャックテーブル21の吸着面24aよりも下方に押し下げられるので、ダイシングの際に移動するダイシングフレーム6がレーザ照射部53等に干渉せず、加工の妨げにはならない。また、ダイシングフレーム6とチャックテーブル21との間のダイシングテープ5にテンションがかかった状態となることにより、ウェーハはより安定してチャックテーブル21に保持される。
可動ピース32はガイドロッド31に沿ってチャックテーブル21に対し近付いたり離れたりするように移動自在に支持されており、ダイシングフレーム6を保持可能な位置にロック機構36によってロックさせることにより、この場合大小2つのサイズのダイシングフレーム6(6A,6B)に対応してそれらダイシングフレームを適確に保持することができる。このような可動ピース32を有するフレーム保持部30は、テーブルプレート22から独立して配設されており、サイズの異なるテーブルプレート22ごとに設ける必要がない。このため、フレーム保持部30の部品点数の増加が抑えられるとともに、コスト上昇が抑えられる。また、ダイシングフレーム6のサイズに応じてフレーム保持部30あるいは可動ピース32の付け替え作業を行う必要がなく、手間が省かれて生産性の向上が図られる。
本実施形態では、図3に示すように、吸着パッド33を真空引きするチューブ35に対して圧力計60を接続し、ダイシングフレーム6を吸引している時の圧力を、この圧力計60で測定するように構成することができる。このような圧力計60を設けると、圧力計60の測定値に基づいて吸着パッド33へのダイシングフレーム6の吸着状態を確認することができる。すなわち、圧力計60の測定値が、適宜に定めた一定の値以上を示している場合には吸着状態は良好であり、圧力計60の測定値が該一定の値に達していない場合には、例えば吸着パッド33からダイシングフレーム6が離れているなどの理由によって吸着状態が悪いと判断することができる。吸着状態の悪化は、例えばゴミの付着等が考えられ、そうであったならば、ゴミを除去することにより正常な運転に復帰させることができる。
なお、上記実施形態は、レーザ光線照射式のダイシング装置10に本発明に係る保持手段20を適用した例であるが、本発明は、レーザ光線照射式に限らず、切削ブレードをウェーハに切り込ませるブレード式のダイシング装置にも適用可能である。
本発明の一実施形態に係るダイシング装置によってダイシングされるウェーハがダイシングテープを介してダイシングフレームに保持されている状態を示す斜視図である。 一実施形態に係るダイシング装置の全体斜視図である。 ダイシング装置が具備するチャックテーブルおよびフレーム保持部からなる保持手段を示す斜視図である。 保持手段の断面図であって、(a)は小径のウェーハを保持している状態を示しており、(b)は大径のウェーハを保持している状態を示している。 小径のウェーハを保持している状態の保持手段の平面図である。 大径のウェーハを保持している状態の保持手段の平面図である。 可動ピースのロック機構を示す(a)平面図、(b)はロック状態を示す側面図である。
符号の説明
1…半導体ウェーハ
2…半導体チップ
5…ダイシングテープ(粘着テープ)
6…ダイシングフレーム
10…ダイシング装置(加工装置)
20…保持手段
21…チャックテーブル
24…吸着面
30…フレーム保持部
31…ガイドロッド(ガイド部)
32…可動ピース(吸引機構)
33…吸着パッド
36…ロック機構
50…レーザ加工装置(加工手段、レーザ光線照射手段)
60…圧力計

Claims (2)

  1. リング状のフレームの内側に該フレームに粘着される粘着テープを介して保持されたウェーハを保持する保持手段と、
    該保持手段に保持されたウェーハに加工を施す加工手段とを少なくとも備えたウェーハ加工装置であって、
    前記保持手段は、
    ベースと、該ベース上に着脱自在に重ねて装着され、前記ウェーハが載置されるとともに、該載置されたウェーハを吸引して保持する略水平な吸着面を有するテーブルプレートとを備えたチャックテーブルと、
    該チャックテーブルの周囲に配設されて前記フレームを保持する複数のフレーム保持部とを具備し、
    前記テーブルプレートは、前記ウェーハの径に応じた外径の異なるテーブルプレートが用意され、前記ベース上には、前記ウェーハの径に応じた外径を有するテーブルプレートが選択されて装着され、
    前記フレーム保持部は、前記フレームを吸引して保持する吸着面を有する吸引機構と、前記チャックテーブルの前記吸着面と平行方向に延び、前記吸引機構を前記チャックテーブルに対して進退自在に支持するガイド部と、該ガイド部の任意の位置に前記吸引機構を係脱自在にロックさせるロック機構とを有し、
    さらに前記吸引機構の前記吸着面が、ウェーハ加工時に、少なくとも前記フレームの厚さ分、前記チャックテーブルの前記吸着面よりも前記吸引方向に位置付けられるとともに、該吸引機構には、吸引時の圧力を測定することで該吸引機構への前記フレームの吸着状態を確認するための圧力計が設けられていることを特徴とするウェーハの加工装置。
  2. 前記加工手段が、前記ウェーハにレーザ光線を照射するレーザ光線照射手段であることを特徴とする請求項1に記載のウェーハの加工装置。
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