JP4782587B2 - チャックテーブルの検査方法 - Google Patents
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Description
チャックテーブルの該吸引通路を吸引手段に連通して該保持領域に吸引力を生成せしめる吸引力生成工程と、
該吸引力生成工程を実施している際に、該吸引通路を流通する空気の流量と該吸引通路の圧力を測定し、該吸引通路圧力を該空気流量で除算(吸引通路圧力÷空気流量)して流通抵抗値を求める流量抵抗算出工程と、
該流通抵抗算出工程によって算出された該流通抵抗値が所定の許容範囲ならばチャックテーブルは良品と判定し、該流通抵抗値が所定の許容範囲外の場合にはチャックテーブルは不良品と判定する判定工程と、を含む、
ことを特徴とするチャックテーブルの検査方法が提供される。
また、上記吸引力生成工程および上記流量抵抗算出工程は、チャックテーブルの吸引保持部材の全面に被加工物相当部材を載置した状態で実施する。
チャックテーブルの該吸引保持部材に被加工物相当部材を載置しない状態で該吸引通路を吸引手段に連通して該保持領域に吸引力を生成せしめる第1の吸引力生成工程と、
該第1の吸引力生成工程を実施している際に、該吸引通路を流通する空気の流量と該吸引通路の圧力を測定し、該吸引通路圧力を該空気流量で除算(吸引通路圧力÷空気流量)して流通抵抗値を求める第1の流通抵抗算出工程と、
チャックテーブルの該吸引保持部材の全面に被加工物相当部材を載置した状態で該吸引通路を吸引手段に連通して該保持領域に吸引力を生成せしめ該吸引保持部材上に被加工物相当部材を吸引保持する第2の吸引力生成工程と、
該第2の吸引力生成工程を実施している際に、該吸引通路を流通する空気の流量と該吸引通路の圧力を測定し、該吸引通路圧力を該空気流量で除算(吸引通路圧力÷空気流量)して第2の流通抵抗値を求める第2の流通抵抗算出工程と、
該第1の流通抵抗値および第2の流通抵抗値がそれぞれ所定の許容範囲ならばチャックテーブルは良品と判定し、該第1の流通抵抗値および第2の流量抵抗値の少なくとも一方がそれぞれ所定の許容範囲外の場合にはチャックテーブルは不良品と判定する判定工程と、を含む、
ことを特徴とするチャックテーブルの検査方法が提供される。
図1には、本発明による検査方法によって検査されるチャックテーブルの断面図が示されている。図1に示すチャックテーブル2は、チャックテーブル本体21と、該チャックテーブル本体21の保持領域210に配設された通気性を有する吸引保持部材3とからなっている。チャックテーブル本体21は、円盤状の保持部211と、該保持部211の下面に突出して設けられた回転軸部212とからなっており、ステンレス鋼等の金属材やセラミックス等によって一体的に形成されている。保持部211の上面には保持領域210に円形の嵌合凹部213が設けられている。この嵌合凹部213には、底面の外周部に吸引保持部材3が載置される環状の支持棚213aが設けられている。チャックテーブル本体21を形成する保持部211および回転軸部212には、嵌合凹部213に開口する吸引通路214が設けられている。
先ず、検査装置について説明する。図2に示す検査装置4は、吸引ポンプ51と、該吸引ポンプ51とチャックテーブル2の吸引通路214とを接続する吸引パイプ52と、該吸引パイプ52に配設された可変絞り弁53とからなる吸引手段5を具備している。この吸引手段5の吸引パイプ52には、吸引通路214を流通する空気の流量を測定する流量計6と、吸引通路214の圧力を測定する圧力計7が配設されている。
下記表1は7個のチャックテーブルについて上記吸引力生成工程および流通抵抗算出工程を実施したデータである。
図3に示すように、チャックテーブル2の保持領域210の全面、即ち吸引保持部材3の全面にウエーハ等の被加工物相当部材Wを載置するとともに、吸引ポンプ51を作動する。従って、吸引パイプ52および吸引通路214を介してチャックテーブル本体21の保持領域210を形成する嵌合凹部213に吸引力が生成せしめられる。この結果、嵌合凹部213に嵌合されている通気性を有する吸引保持部材3を通して空気が吸引され、吸引保持部材3に載置された被加工物相当部材Wが吸引保持部材3上に吸引保持される(吸引力生成工程)。この吸引力生成工程を実施している際に、吸引パイプ52に配設された流量計6によって吸引パイプ52(吸引通路214)を流通する空気の流量(Q2)を測定するとともに、吸引パイプ52に配設された圧力計7によって吸引パイプ52(吸引通路214)の吸引通路圧力値(P2)が測定される。なお、この測定においても後述する流通抵抗値の計算を容易にするために吸引通路圧力値(P2)が一定(例えば、−60kPa)になるように可変絞り弁53を調整する。従って、吸引パイプ52(吸引通路214)の圧力が安定した状態においては、圧力計7によって測定される吸引通路圧力値(P2)は一定(例えば、−60kPa)となる。そして、測定した空気流量値(Q2)と吸引通路圧力値(P2)に基づいて、吸引保持部材3の流通抵抗値(R2)を計算する(流通抵抗算出工程)。この流通抵抗値(R2)は、吸引通路圧力値(P2)を空気流量値(Q2)で除算((R2=P2÷Q2することによって求められる。
下記表2は7個のチャックテーブルについて上記吸引力生成工程および流通抵抗算出工程を実施したデータである。
第3の実施形態においては、同一のチャックテーブルについてそれぞれ図2に示す第1の実施形態における上記吸引力生成工程(第1の吸引力生成工程)と流通抵抗算出工程(第1の流通抵抗算出工程)および図3に示す第2の実施形態における上記吸引力生成工程(第2の吸引力生成工程)と流通抵抗算出工程(第2の流通抵抗算出工程)を実施する。そして、第1の流通抵抗算出工程によって算出された流通抵抗値(R1)(第1の流通抵抗値(R1))および第2の流通抵抗算出工程によって算出された流通抵抗値(R2)(第2の流通抵抗値(R2))に基づいて、 第1の流通抵抗値(R1)および第2の流通抵抗値(R2)がそれぞれ許容範囲内ならばチャックテーブルは良品と判定し、第1の流通抵抗値(R1)および第2の流通抵抗値(R2)の少なくとも一方がそれぞれ所定の許容範囲外の場合にはチャックテーブルは不良品と判定する。従って、上記表1および表2に示す実施例においては、No.1〜No.3およびNo.5〜No.6のチャックテーブルは良品と判定し、No.4とNo.7のチャックテーブルは不良品と判定する。
図4に示す検査方法においては、検査装置4にコンピュータ等の制御手段8が用いられる。そして、上記図2および図3に示す検査装置4における流量計6および圧力計7は、それぞれ計測した流量値および圧力値を制御手段8に送る。制御手段8は、流量計6および圧力計7から送られた流量値および圧力値に基づいて流量抵抗値を演算し、チャックテーブルの吸引性能を判定するとともに、これらの値を表示手段9に表示する。なお、図4に示す検査装置4においては、上記図2および図3に示す検査装置4における可変絞り弁53を設ける必要はない。
図5に示すように、チャックテーブル2の保持領域210の全面、即ち吸引保持部材3の全面にウエーハ等の被加工物相当部材Wを載置するとともに、吸引ポンプ51を作動する。従って、吸引パイプ52および吸引通路214を介してチャックテーブル本体21の保持領域210を形成する嵌合凹部213に吸引力が生成せしめられる。この結果、嵌合凹部213に嵌合されている通気性を有する吸引保持部材3を通して空気が吸引され、吸引保持部材3に載置された被加工物相当部材Wが吸引保持部材3上に吸引保持される(吸引力生成工程)。この吸引力生成工程を実施している際に、吸引パイプ52に配設された流量計6によって吸引パイプ52(吸引通路214)を流通する空気の流量が測定され、測定された空気流量値(Q2)が制御手段8に送られる。また、吸引パイプ52に配設された圧力計7によって吸引パイプ52(吸引通路214)の圧力が測定され、測定された吸引通路圧力値(P2)が制御手段8に送られる。なお、図5に示す実施形態においても上記図2および図3に示す検査装置4における可変絞り弁53を設けていないので、圧力計7によって測定された吸引通路圧力値(P2)は、チャックテーブル2の吸引保持部材3の流通抵抗によって変化する。制御手段8は、入力した空気流量値(Q2)と吸引通路圧力値(P2)に基づいて、吸引保持部材3の流通抵抗値(R2)を演算する(流通抵抗算出工程)。この流通抵抗値(R2)は、吸引通路圧力値(P2)を空気流量値(Q2)で除算((R2=P2÷Q2)することによって求められる。そして、制御手段7は、上記空気流量値(Q2)、吸引通路圧力値(P2)および流通抵抗値(R2)を図示しないメモリに格納する。
第6の実施形態においては、同一のチャックテーブルについてそれぞれ図4に示す第4の実施形態における上記吸引力生成工程(第1の吸引力生成工程)と流通抵抗算出工程(第1の流通抵抗算出工程)および図5に示す第5の実施形態における上記吸引力生成工程(第2の吸引力生成工程)と流通抵抗算出工程(第2の流通抵抗算出工程)を実施する。そして、第1の流通抵抗算出工程によって算出された流通抵抗値(R1)(第1の流通抵抗値(R1))および第2の流通抵抗算出工程によって算出された流通抵抗値(R2)(第2の流通抵抗値(R2))に基づいて、 第1の流通抵抗値(R1)および第2の流通抵抗値(R2)がそれぞれ許容範囲内ならばチャックテーブルは良品と判定し、第1の流通抵抗値(R1)および第2の流通抵抗値(R2)の少なくとも一方がそれぞれ所定の許容範囲外の場合にはチャックテーブルは不良品と判定する。
21:チャックテーブル本体
210:保持領域
211:保持部
212:回転軸部
213:嵌合凹部
214:吸引通路
3:吸引保持部材
4:検査装置
5:検査装置
51:吸引ポンプ
52:吸引パイプ
53:可変絞り弁
6:流量計
7:圧力計
8:制御手段
9:表示手段
Claims (4)
- 上面に保持領域を備えるとともに該保持領域に連通する吸引通路を備えたチャックテーブル本体と、該保持領域に配設された通気性を有する吸引保持部材とからなるチャックテーブルの検査方法であって、
チャックテーブルの該吸引通路を吸引手段に連通して該保持領域に吸引力を生成せしめる吸引力生成工程と、
該吸引力生成工程を実施している際に、該吸引通路を流通する空気の流量と該吸引通路の圧力を測定し、該吸引通路圧力を該空気流量で除算(吸引通路圧力÷空気流量)して流通抵抗値を求める流量抵抗算出工程と、
該流通抵抗算出工程によって算出された該流通抵抗値が所定の許容範囲ならばチャックテーブルは良品と判定し、該流通抵抗値が所定の許容範囲外の場合にはチャックテーブルは不良品と判定する判定工程と、を含む、
ことを特徴とするチャックテーブルの検査方法。 - 該吸引力生成工程および該流量抵抗算出工程は、チャックテーブルの該吸引保持部材に被加工物相当部材を載置しない状態で実施する、請求項1記載のチャックテーブルの検査方法。
- 該吸引力生成工程および該流量抵抗算出工程は、チャックテーブルの該吸引保持部材の全面に被加工物相当部材を載置した状態で実施する、請求項1記載のチャックテーブルの検査方法。
- 上面に保持領域を備えるとともに該保持領域に連通する吸引通路を備えたチャックテーブル本体と、該保持領域に配設された通気性を有する吸引保持部材とからなるチャックテーブルの検査方法であって、
チャックテーブルの該吸引保持部材に被加工物相当部材を載置しない状態で該吸引通路を吸引手段に連通して該保持領域に吸引力を生成せしめる第1の吸引力生成工程と、
該第1の吸引力生成工程を実施している際に、該吸引通路を流通する空気の流量と該吸引通路の圧力を測定し、該吸引通路圧力を該空気流量で除算(吸引通路圧力÷空気流量)して流通抵抗値を求める第1の流通抵抗算出工程と、
チャックテーブルの該吸引保持部材の全面に被加工物相当部材を載置した状態で該吸引通路を吸引手段に連通して該保持領域に吸引力を生成せしめ該吸引保持部材上に被加工物相当部材を吸引保持する第2の吸引力生成工程と、
該第2の吸引力生成工程を実施している際に、該吸引通路を流通する空気の流量と該吸引通路の圧力を測定し、該吸引通路圧力を該空気流量で除算(吸引通路圧力÷空気流量)して第2の流通抵抗値を求める第2の流通抵抗算出工程と、
該第1の流通抵抗値および第2の流通抵抗値がそれぞれ所定の許容範囲ならばチャックテーブルは良品と判定し、該第1の流通抵抗値および第2の流量抵抗値の少なくとも一方がそれぞれ所定の許容範囲外の場合にはチャックテーブルは不良品と判定する判定工程と、を含む、
ことを特徴とするチャックテーブルの検査方法
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JP6494288B2 (ja) * | 2015-01-13 | 2019-04-03 | 株式会社ディスコ | 加工装置及び加工方法 |
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