JP5302545B2 - 圧電トランス - Google Patents

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Description

本発明は、圧電体の機械的振動を利用して所望の出力電圧を得る圧電トランスに関するものである。
この種の圧電トランスは、例えば液晶バックライト用のインバータ等の高圧用電源に使用され、低電圧の入力で高電圧の出力を発生させる。詳しくは、圧電トランスは、そのケース内に圧電体(圧電振動子)を収容しており、この圧電体は、電気エネルギーを機械エネルギーに変換する機能を有している。そして、圧電体に入力電圧を印加すると、この圧電体が機械的に振動(共振現象)するので、変圧した所望の出力電圧が得られる。
ここで、この圧電体の外面には一次電極及び二次電極がそれぞれ形成され、一次電極は入力側の端子に、二次電極は出力側の端子にそれぞれ接続されており、これら電極と端子との接続に金糸線を用いた構成が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
特開2001−203403号公報 特開2001−274474号公報
しかしながら、上述した従来の技術では、ケースの内壁と圧電体の電極とが近接配置されており、圧電体をケース内に収容する組み付け作業や、圧電体の検査作業が困難になるとの問題が生ずる。
すなわち、特に、特許文献2の如く内壁と電極との隙間が非常に狭いと、この圧電体をケース内に収容し難くなるため、圧電体の組み付け作業に大きな労力を要するのである。
また、この組み付け後には圧電体の検査が必要になる点にも留意しなければならない。上記の如く内壁と電極との隙間が狭いと、この電極に検査用のプローブ等を取り付け難くなり、圧電体の検査作業も大きな労力を要するからである。
このように、これら内壁と電極との隙間が狭い上記技術では、圧電体の組み付け作業や検査作業の容易化の点については格別な配慮がなされていない。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解消し、圧電体の組み付け作業や検査作業の容易化を図る圧電トランスを提供することである。
上記目的を達成するための第1の発明は、外面に電極が形成された圧電体と、圧電体を収容するケースと、電極に対向して配置された端子とを具備し、ケースは、圧電体を囲繞し、電極に対向して形成された内壁と、端子近傍を除いた内壁と圧電体との第1距離が端子近傍における内壁と圧電体との第2距離よりも大きく形成されたスペースとを有する。
本発明は、圧電体の組み付け用或いは検査用のスペースをケースに設ける点に着目したものである。
第1の発明によれば、圧電トランスは、外面に電極が形成された圧電体と、この圧電体の電極に対向して配置された端子とを備えており、圧電体はケースに収容される。また、当該ケースは内壁を備えており、この内壁は、圧電体を囲繞し、この圧電体の電極に対向して形成されている。
そして、これら内壁と電極との間には、圧電体の組み付け用或いは検査用のスペース、つまり、端子近傍における内壁と圧電体との第2距離よりも端子近傍以外における内壁と圧電体との第1距離を大きくしたスペースが形成されているので、圧電体の組み付け時には、例えば圧電体を掴んだ冶具をケース内に挿入し易くなる。しかも、その後の圧電体の検査時にも、例えば電極に検査用のプローブを取り付け易くなる。この結果、従来の如く内壁と電極とが近接配置されていた場合に比して、圧電体の組み付け作業や検査作業が容易になる。
第2の発明は、第1の発明の構成において、圧電体は、略直方体形状に構成されており、スペースは、圧電体を挟んで対をなして形成され、圧電体の厚み方向でみた第1距離を有していることを特徴とする。
第2の発明によれば、第1の発明の作用に加えてさらに、上述のスペースが、圧電体を挟んで対をなして形成され、圧電体の厚み方向でみた第1距離を有していれば、上記冶具は圧電体の両側を掴んでケース内に収容し、その収容後に圧電体から離れた冶具は内壁に衝突することなく、圧電体から逃げられる。よって、圧電体の組み付け作業がより一層容易になる。
第3の発明は、第2の発明の構成において、スペースは、圧電体の長手方向でみて圧電体の略中央位置に少なくとも形成されていることを特徴とする。
第3の発明によれば、第2の発明の作用に加えてさらに、上述のスペースが、圧電体の長手方向でみて圧電体の略中央位置に少なくとも形成されていれば、上記冶具は圧電体の略中央位置を掴んで、安定した状態で圧電体をケース内に収容できる。
第4の発明は、第1から第3の発明の構成において、圧電体は、略直方体形状に構成される一方、電極は、圧電体の厚み方向で対をなす面のうち少なくとも片方の面に形成されており、スペースは、圧電体の長手方向でみて圧電体の略中央位置に少なくとも形成され、電極を露出させて圧電体の厚み方向でみた第1距離を有していることを特徴とする。
第4の発明によれば、第1から第3の発明の作用に加えてさらに、上述のスペースが、圧電体の長手方向でみて圧電体の略中央位置に少なくとも形成され、電極を露出させて圧電体の厚み方向でみた第1距離を有していることから、この電極に上記プローブを取り付け易くなる。よって、圧電体の検査作業がより一層容易になる。
第5の発明は、第1から第4の発明の構成において、圧電体は、略直方体形状に構成される一方、電極は、圧電体の厚み方向で対をなす面のうち少なくとも片方の面に形成されており、スペースは、圧電体の長手方向でみて圧電体の略端部分に少なくとも形成され、電極を露出させて圧電体の厚み方向でみた第1距離を有していることを特徴とする。
第5の発明によれば、第1から第4の発明の作用に加えてさらに、上述のスペースが、圧電体の長手方向でみて圧電体の略端部分に少なくとも形成され、電極を露出させて圧電体の厚み方向でみた第1距離を有しているので、この場合にも電極に上記プローブを取り付け易くなる。
第6の発明は、第4や第5の発明の構成において、スペースは、圧電体を挟んで対をなして形成されていることを特徴とする。
第6の発明によれば、第4や第5の発明の作用に加えてさらに、上述のスペースが、圧電体を挟んで対をなして形成されると、この電極を挟んだ両側のいずれにも上記プローブを取り付け易くなる。
第7の発明は、第1から第6の発明の構成において、ケース内で電極及び端子の双方に接触し、これらを相互に導通させる導電性を有した弾性部材とを備えることを特徴とする。
第7の発明によれば、第1から第6の発明の作用に加えてさらに、これら電極と端子との間には弾性部材が配置される。この弾性部材は導電性を有するものであり、電極及び端子の双方に接触してこれらを相互に導通させることができる。これにより、圧電体の組み付け時には、電極と端子とを金糸線で接続する作業が省略されるし、仮に、その後の圧電体の検査結果によって圧電体の交換が必要になったときにも、半田を用いて金糸線で接続した場合に比して圧電体を容易に交換できる。
本発明によれば、圧電体の組み付け用或いは検査用のスペースを内壁と電極との間に形成し、その組み付け作業や検査作業の容易化を達成する圧電トランスを提供することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施例における圧電トランス100の分解斜視図であり、図2は、この圧電トランス100を完成状態で示す水平断面図(図1のII−II線からみた矢視断面図)である。そして、この圧電トランス100は、例えば液晶バックライト用のインバータ等の高圧用電源に使用され、低電圧の入力で高電圧の出力を発生させる。
図1に示されるように、圧電トランス100は、主に圧電セラミックス(圧電体)102及び樹脂ケース(ケース)104を備えており、圧電セラミックス102はケース104内に収容されている。なお、この図1の上方向はケース104の底面側に相当し、圧電トランス100は、このケース104の底面側を回路基板(図示していない)の実装面に向き合わせた状態で実装される。
本実施例の圧電セラミックス102は、例えばチタン酸ジルコン酸鉛系セラミックス(PZT)等の圧電振動子を分極して構成されている。この圧電セラミックス102の形状については特に限定しないが、ここでは一例として略直方体形状(平板状)を挙げることができる。
圧電セラミックス102の外面のうち、その厚み方向で対になる両面には、それぞれ一次電極106が形成されている。図1には片面のみ示されているが、この反対側の面にも同様の一次電極106が形成されている(図2)。また、この圧電セラミックス102の外面のうち、その長手方向の後端部分には二次電極108が形成されている。本実施例の二次電極108は、その厚み方向で対になる一方の面(図1に示された片面)にのみ形成されている(図2)。
これら一次電極106及び二次電極108は、圧電セラミックス102の外面に例えば金属ペーストを用いたスクリーン印刷によって形成されており、圧電セラミックス102の幅方向、つまり、上述した長手方向及び厚み方向にそれぞれ略直交する方向でみると、この圧電セラミックス102の幅よりも僅かに短い長さで構成されている。なお、一次電極106は圧電セラミックス102の全長(長手方向)に対して約半分程度の長さで形成されている。
樹脂ケース104は、その底面側が開口されたケース本体104bを有し、この底面側からケース104の上面(図1では下方に位置する)に向けて延びた内壁104a,104aを有している。なお、図には示されていないが、ケース104の開口は底面側のみであり、その上面は閉塞されている。また、これら内壁104aは、圧電セラミックス102の全長よりも僅かに長くなっており、このケース本体104b内には、圧電セラミックス102を縦置きの姿勢(胴回りの側端面を天地にした状態)で収容することができる。この圧電セラミックス102は、例えばシリコーン接着剤が本体104b内の適宜位置に充填されることにより、樹脂ケース104に接着される。
また、樹脂ケース104には、合計3本の端子110,112,114が設置されている。このうち2本の端子110,112は、樹脂ケース104内で一次電極106に対向してそれぞれ配置されている。一方、残りの端子114は、樹脂ケース104内で二次電極108に対向して配置されている。そして、これら3本の端子110,112,114は、ケース104の上面側から底面側に向けてケース本体104bに挿入され、その側面が凹部104c,104d,104e内に露出し、その先端が底面側からさらに突出して配置されている。
ここで、本実施例の内壁104a,104aは、圧電セラミックス102の長手方向でみて、この圧電セラミックス102の少なくとも略中央部分がケース本体104bの外側に向けて一定の幅で大きく抉り取るように形成されている。これにより、内壁104aと圧電セラミックス102との間には、図2にも示される如く、所定の容積を有する組み付け・検査用スペース(スペース)104s,104sが圧電セラミックス102を挟んで対をなして形成される。
より詳しくは、本実施例の組み付け・検査用スペース104sは、圧電セラミックス102の長手方向でみて、後述する導電体ブロック(弾性部材)116と、別の導電体ブロック(弾性部材)120やシリコーンゴム122との間に形成されている。そして、スペース104s,104sは、圧電セラミックス102の厚み方向でみると、当該略中央部分における内壁104aと圧電セラミックス102との距離(第1距離)が上述した端子110,112の近傍における内壁104aと圧電セラミックス102との距離(第2距離)、或いは、上述した端子114の近傍における内壁104aと圧電セラミックス102との距離(第2距離)よりも大きく形成されており、これらスペース104s,104sは、圧電セラミックス102の略中央部分及び一次電極106,106の一部分をケース104の底面側に向けて大きく露出させる。
一方、樹脂ケース104には、ケース本体104b内の4箇所に凹部104c,104d,104e,104fが設けられている。これら4つの凹部104c〜104fは、いずれも内壁104aから本体104bの外側に向けて一定の幅で窪ませるように形成されている。
凹部104c〜104fうち、2つの凹部104c,104dは、一次電極106側に配置されており、本体104b内で圧電セラミックス102を挟んで対向する位置関係にあり、凹部104c,104dは互いに同一(対称)形状で構成されている。
また、これら凹部104c,104dは、圧電セラミックス102の長手方向に生ずる機械的な振動の節(振幅が零になる位置)に形成されている。より詳しくは、本実施例の凹部104c,104dは、圧電セラミックス102の全長λに対し、その長手方向の前端部分からλ/4だけ離れた位置に設けられている。これは、本実施例の圧電セラミックス102がその固有共振周波数(λ)の電圧で駆動しているからであり、その際の振動の節は、長手方向の前端部分及び後端部分からそれぞれλ/4だけ離れた位置にあるからである。
一方、二次電極108側に配置された凹部104e,104fもまた、圧電セラミックス102を挟んで対向する位置関係にあるが、図1で手前側に位置する凹部104eは、奥側に位置する凹部104fに比して大きな形状で構成されている。また、これら凹部104e,104fは圧電セラミックス102の長手方向の後端部分に設けられているので、より大きな出力電圧を得ることができる。
このように、ケース本体104b内に圧電セラミックス102が収容された状態において、互いに対をなす2つの凹部104c,104dには、上述の導電体ブロック116,116がそれぞれ設置され、凹部104eには、上述の別の導電体ブロック120が設置されている。なお、その他の凹部104fにはブロック状のシリコーンゴム122が設置されている。そして、圧電セラミックス102は、樹脂ケース104内でその上面側から浮かせた状態にて、2つの導電体ブロック116,116の間、さらに、導電体ブロック120とシリコーンゴム122との間に挟まれた状態で保持される。
これら導電体ブロック116,120は、導電性を有した略直方体形状のゴム材料で構成されており、それぞれ母材であるシリコーンゴムの弾性に加えて、そこに練り込まれた導電材料による導電性をも有している。これにより、圧電セラミックス102の一次電極106及び二次電極108と、各端子110,112,114とは、それぞれ導電体ブロック116,120を介して電気的に接続される。
導電体ブロック116,116は、樹脂ケース104内にて、圧電セラミックス102の一次電極106と端子110,112との間にそれぞれ配置されている。換言すれば、導電体ブロック116の先端部分が一次電極106に接触し、その末端部分が端子110或いは端子112に接触している。このとき導電体ブロック116は、それぞれ対応する凹部104c,104d内に嵌め込まれ、一次電極106と端子110,112との間で圧縮(圧入)された状態にある。
より具体的には、凹部104cは、図2にも示される如く、導電体ブロック116の4つの側面部分のうち、ケース104の垂直方向に向けて延びた2つの側面と、ケース104の水平方向に向けて延びた上面(図1では下方に位置する)とを拘束しており、この凹部104cは計3つの面で導電体ブロック116を拘持する。
なお、凹部104dについても、上記凹部104cと同様に、導電体ブロック116の2つの側面と、ブロック116の上面(図1では下方に位置する)とを拘束し、この凹部104dもまた計3つの面で導電体ブロック116を拘持する。また、凹部104eについても、導電体ブロック120の2つの側面と、ブロック120の上面(図1では下方に位置する)とを拘束しており、この凹部104eもまた計3つの面で導電体ブロック120を拘持している。
なお、上記の如く二次電極108は、圧電セラミックス102の片側の面だけに形成されるため、これに対応する導電体ブロック120は1つだけで良い。
ただし、導電体ブロック120は二次電極108と端子114との間で圧縮されていることから、樹脂ケース104内でのバランスを考慮すると、本実施例のように、二次電極108とは反対側の面にもシリコーンゴム122を配置することが好ましい。換言すれば、このシリコーンゴム122は、ケース104内で圧電セラミックス102の両面を導電体ブロック120とで挟み込み、圧電セラミックス102の機械的振動を吸収するのに寄与している。
そこで、凹部104fについても、略直方体形状のシリコーンゴム122の2つの側面と、シリコーンゴム122の上面(図1では下方に位置する)とを拘束している。
ここで、上述した圧電セラミックス102が、冶具を用いて樹脂ケース104に組み付けられた後、上記導電体ブロック116,116,120やシリコーンゴム122に接続されると、圧電トランス100は組み立てられる。
詳しくは、図3に示されるように、冶具150の先端部152,152が、圧電セラミックス102の外面のうち、その厚み方向で対になる両面であって、この圧電セラミックス102の長手方向でみた略中央位置(一次電極106,106及び/又はこれら一次電極106を有しない面)を掴み、圧電セラミックス102をその図示しない待機場所からケース104の底面側の上方位置に移動させる。
次いで、図4に示される如く、この圧電セラミックス102を掴んだ先端部152,152がケース104の底面側からその上面側に向けて下降し、圧電セラミックス102を縦置きの姿勢でケース104の上面に載置させる。
続いて、先端部152,152が相反方向、具体的には、内壁104a,104aに向けてそれぞれ移動し、圧電セラミックス102の両面から離間してスペース104s,104sに配置される(図5)。
その後、図6に示されるように、先端部152,152はケース104の底面側の上方位置に向けて再び移動し、別の圧電セラミックス102を掴むべく、圧電セラミックス102の上記待機場所に移動する。以後、当該別の圧電セラミックス102を別のケース104に載置し、上述した組み付け作業が繰り返される。
一方、圧電セラミックス102の検査は、樹脂ケース104に収容された状態で行われ(図6)、まず、その一次電極106に図示しない検査用のプローブ等を取り付ける。詳しくは、例えば、このプローブ等を作業者の指或いは他の冶具で掴み、この指或いは冶具をスペース104s,104sに挿入し、プローブ等を一次電極106に取り付ける。そして、圧電セラミックス102に入力電圧を印加し、所望の出力電圧が得られるか等の検査を行う。
ところで、上述した組み付け・検査用スペース104sは、二次電極108もケース104の底面側に向けて大きく、さらに、一次電極106をより大きく露出させても良い。
すなわち、この場合のスペース104sは、例えば、圧電セラミックス102の全長に亘って形成されていても良く、当該スペース104s,104sは、圧電セラミックス102の略中央部分及びその長手方向の前端部分に形成された一次電極106,106の他、二次電極108も大きく露出させる。そして、圧電セラミックス102の検査では、その一次電極106や二次電極108に上記プローブ等が取り付けられる。
また、上述した組み付け・検査用スペース104sは、一次電極106のみ、或いは、二次電極108のみを大きく露出させても良い。
つまり、この場合のスペース104sは、圧電セラミックス102の長手方向の前端部分に形成された一次電極106,106だけ、或いは、その後端部分に形成された二次電極108だけを大きく露出させることになる。
一方、この組み付け・検査用スペース104sは、ケース本体104bの外側に向けて抉り取るように形成される他、切り欠き形状等に形成され、先端部152を退避させるため、若しくは、上記検査用のプローブ等を取り付けるために利用されても良い。
ここで、上述した組み付け・検査用スペース104s,104sは、圧電セラミックス102の長手方向の軸線における対称位置にて略同一形状で構成されている。しかし、このスペース104sは、この軸線における対称位置にて異なる形状でそれぞれ構成されていても良いし、又は、この軸線における非対称位置にて略同一形状、若しくは異なる形状でそれぞれ構成されても良い。
さらに、上述した各電極106,108と端子110,112,114とは、導電体ブロック116,120に替えて金糸線で接続されていても良い。
つまり、内壁104aと圧電セラミックス102との間に上述した組み付け・検査用スペース104s,104sが設けられている限り、各電極106,108と端子110,112,114との接続は、圧入状態で配置させた導電体ブロック116,120であっても、半田で接続される金糸線であっても良い。
以上のように、本発明は、圧電セラミックス102の組み付け用或いは検査用のスペース104sをケース104に設ける点に着目したものである。
そして、本実施例によれば、圧電トランス100は、外面に電極106,108が形成された圧電セラミックス102と、この電極106,108に対向して配置された端子110,112,114とを備えており、この圧電セラミックス102は樹脂ケース104に収容されている。また、当該ケース104は内壁104aを備えており、この内壁104aは、圧電セラミックス102を囲繞し、この圧電セラミックス102の電極106,108に対向して形成されている。
ここで、従来のように、内壁104aと電極106,108とが近接配置されていると、圧電セラミックス102の組み付け時には組み付け作業に大きな労力を要する。この圧電セラミックス102をケース104内に収容し難くなるからである。また、この組み付け後には圧電セラミックス102の検査が必要になるが、この場合にも、電極106,108に検査用のプローブを取り付け難くなるので、検査作業にも大きな労力を要することになる。
しかしながら、本実施例によれば、これら内壁104aと電極106,108との間には、圧電セラミックス102の組み付け用或いは検査用のスペース104s、つまり、端子110,112,114の近傍における内壁104aと圧電セラミックス102との第2距離よりも、端子110,112,114の近傍を除いた内壁104aと圧電セラミックス102との第1距離を大きくしたスペースが形成されている。当該第2距離は、導電体ブロック116,120やシリコーンゴム122を保持し易くするために小さいことが好ましいが、第1距離をこの第2距離よりも大きく形成して作業の労力を減らしている。
すなわち、圧電セラミックス102の組み付け時には、圧電セラミックス102を掴んだ冶具150をケース104内に挿入し易くなる。しかも、その後の圧電セラミックス102の検査時にも、例えば電極106,108に検査用のプローブを取り付け易くなる。この結果、上記従来の如く内壁と電極とが近接配置されていた場合に比して、圧電セラミックス102の組み付け作業や検査作業が容易になる。
さらに、上述のスペース104sが、圧電セラミックス102を挟んで対をなして形成され、圧電セラミックス102の厚み方向でみた第1距離を有していれば、冶具150は圧電セラミックス102の両側を掴んで、圧電セラミックス102をケース104内に収容できるし、その収容後には圧電セラミックス102から離れた冶具150が内壁104aに衝突することなく、圧電セラミックス102から逃げられる。よって、圧電セラミックス102の組み付け作業がより一層容易になる。
また、上述のスペース104sが、圧電セラミックス102の長手方向でみて圧電セラミックス102の略中央位置に少なくとも形成され、圧電セラミックス102の厚み方向でみた第1距離を有していれば、冶具150は圧電セラミックス102の略中央位置を掴んで、安定した状態で圧電セラミックス102をケース104内に収容できる。
さらに、上述のスペース104sが、圧電セラミックス102の長手方向でみて圧電セラミックス102の略中央位置に少なくとも形成されており、電極106を露出させて圧電セラミックス102の厚み方向でみた第1距離を有していることから、この電極106に上記プローブを取り付け易くなる。したがって、圧電セラミックス102の検査作業がより一層容易になる。
さらに、上述のスペース104sが、圧電セラミックス102の長手方向でみて圧電セラミックス102の前端部分や後端部分に少なくとも形成されており、電極106及び/又は電極108を露出させて圧電セラミックス102の厚み方向でみた第1距離を有しているので、この場合にも電極106や電極108に上記プローブを取り付け易くなる。
さらにまた、上述のスペース104sが、圧電セラミックス102の長手方向でみて圧電セラミックス102を挟んで対をなして形成されると、この電極106や電極108を挟んだ両側のいずれにも上記プローブを取り付け易くなる。
また、これら電極106,108と端子110,112,114との間には導電体ブロック116,120が配置される。この導電体ブロック116,120は導電性を有し、電極106,108及び端子110,112,114の双方に接触してこれらを相互に導通させることができる。
よって、圧電セラミックス102の組み付け時には、電極106,108と端子110,112,114とを金糸線で接続する作業が省略されるし、仮に、その後の圧電セラミックス102の検査結果によって圧電セラミックス102の交換が必要になったときにも、半田を用いて金糸線で接続した場合に比して圧電セラミックス102を容易に交換できる。
さらに、圧電トランス100は凹部104c,104d,104eを備えている。そして、この凹部104c,104d,104eは、ケース104内で導電体ブロック116,120を拘持、つまり、ケース104内で導電体ブロック116,120が動かないように拘束した状態で保持しており、この導電体ブロック116,120は電極106,108と端子110,112,114との間に圧入状態で確実に配置可能になる。
したがって、例えば、圧電トランス100の組み付け時や、圧電セラミックス102の長手方向等に振動が生ずる圧電トランス100の作動時にも、導電体ブロック116,120の位置がずれ難くなり、電極106,108と端子110,112,114との間でその位置が確実に維持される。この結果、圧電トランス100の信頼性向上に寄与する。
本発明は、上記各実施例に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。例えば上記実施例の各構成は、その一部を省略したり、上記とは異なるように任意に組み合わせることができる。
また、導電体ブロック116,120の構成も上記実施例に限定されるものではなく、例えば、この一次側の導電体ブロック116は、導電性部材を中間層とし、圧電セラミックス102の長手方向に沿った両側に、弾性保持部材の保持層をそれぞれ設けても良い。
さらに、これら導電体ブロック116及び二次側の導電体ブロック120は、導電性ゴム層とシリコーンゴム層とを圧電セラミックス102の幅方向に沿って積層状態(ゼブラ構造)で構成されていても良い。
さらにまた、これら導電体ブロック116,120は、それぞれ異なる導電材料で構成されていても良い。
また、本実施例の電極106は圧電セラミックス102の厚み方向で対をなす面にそれぞれ形成されている。しかし、この電極106も電極108と同様に、その厚み方向で対をなす面のうち片方の面にだけ形成されていても良く、この電極を有する面にのみ上述した導電体ブロックを配置し、電極を有しない面には上述のシリコーンゴムを配置し、これら導電体ブロック及びシリコーンゴムで圧電セラミックス102を挟持しても良い。そして、この電極を有する面にのみ上述したスペース104sを設けても良い。
また、本発明の圧電トランスは、上述の液晶バックライト用のインバータの他、集塵機、複写機、ファクシミリ、イオン発生器、オゾン発生器等の高圧用電源にも当然に使用可能である。
そして、これらいずれの場合にも、上記と同様に、圧電体の組み付け作業や検査作業の容易化を図るとの効果を奏する。
本実施例における圧電トランスの分解斜視図である。 図1の圧電トランスを完成状態で示す水平断面図である。 図2のIII−III線からみた矢視断面図であり、圧電体の組み付け前を示す図である。 図3のケースに冶具を用いて圧電体を載置した状態を示す図である。 図4の圧電体から冶具を離間させた状態を示す図である。 図5のケースから冶具を引き上げた状態を示す図である。
符号の説明
100 圧電トランス
102 圧電セラミックス(圧電体)
104 樹脂ケース(ケース)
104a 内壁
104b ケース本体
104s 組み付け・検査用スペース(スペース)
106 一次電極(電極)
108 二次電極(電極)
110,112,114 端子
116,120 導電体ブロック(弾性部材)

Claims (6)

  1. 外面に電極が形成された圧電体と、
    該圧電体を収容するケースと、
    前記電極に対向して配置された端子とを具備し、
    前記ケースは、
    前記圧電体を囲繞し、前記電極に対向して形成された内壁と、
    前記端子近傍を除いた該内壁と前記圧電体との第1距離が前記端子近傍における前記内壁と前記圧電体との第2距離よりも大きく形成されたスペースとを有するとともに、前記内壁面に沿う方向でみて一端面側が閉塞される一方、他端面側が開口されることで前記スペースを前記ケースの外側へ開放しており、
    前記スペースは、前記圧電体の長手方向でみて該圧電体の略中央位置に少なくとも形成されていることを特徴とする圧電トランス。
  2. 請求項1に記載の圧電トランスであって、
    前記圧電体は、略直方体形状に構成されており、
    前記スペースは、該圧電体を挟んで対をなして形成され、前記圧電体の厚み方向でみた前記第1距離を有していることを特徴とする圧電トランス。
  3. 請求項1又は2に記載の圧電トランスであって、
    前記圧電体は、略直方体形状に構成される一方、前記電極は、該圧電体の厚み方向で対をなす面のうち少なくとも片方の面に形成されており、
    前記スペースは、該圧電体の長手方向でみて該圧電体の略中央位置に少なくとも形成され、前記電極を露出させて前記圧電体の厚み方向でみた前記第1距離を有していることを特徴とする圧電トランス。
  4. 請求項1からのいずれか一項に記載の圧電トランスであって、
    前記圧電体は、略直方体形状に構成される一方、前記電極は、該圧電体の厚み方向で対をなす面のうち少なくとも片方の面に形成されており、
    前記スペースは、該圧電体の長手方向でみて該圧電体の略端部分に少なくとも形成され、前記電極を露出させて前記圧電体の厚み方向でみた前記第1距離を有していることを特徴とする圧電トランス。
  5. 請求項又はに記載の圧電トランスであって、
    前記スペースは、該圧電体を挟んで対をなして形成されていることを特徴とする圧電トランス。
  6. 請求項1からのいずれか一項に記載の圧電トランスであって、
    前記ケース内で前記電極及び前記端子の双方に接触し、これらを相互に導通させる導電性を有した弾性部材と
    を備えることを特徴とする圧電トランス。
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