JP5301214B2 - コーヒー組成物の製造方法 - Google Patents

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本発明は、コーヒー組成物の製造方法に関する。
コーヒー飲料は嗜好品として愛好されており、よい味のコーヒーが追求されている。かかる要請より、雑味の原因となるカフェイン等の物質を吸着除去する技術が検討されてきた。
特許文献1では、コーヒー抽出液に活性炭を混合または添加して、カフェインを低減化したコーヒー抽出液を得る方法が開示されている。
特許文献2には、特定の細孔容量を有する吸着体を水性溶媒により洗浄した後にコーヒー抽出液と接触させる方法が開示されている。
また、特許文献3には、加圧条件下にて多孔質吸着体とコーヒー抽出液を接触させるコーヒー組成物の製造方法が開示されている。
特開平7−313062号公報 特開2007−54057号公報 特開2007−54058号公報
しかしながら、特許文献1はコーヒー抽出液と活性炭を単に混合しただけであり、雑味成分の吸着は十分とは言えなかった。また、特許文献2及び特許文献3には特定の条件において多孔質吸着体とコーヒー抽出液を接触させる方法によりヒドロキシヒドロキノンの含量が低減されたコーヒー組成物の製造方法が開示されているが、多孔質吸着体の前処理を記載したものではない。
本発明は、簡易に実施でき、かつ雑味を効果的に低減することができるコーヒー組成物の製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、多孔質物質の前処理を検討したところ、減圧条件下において多孔質物質に水性溶媒を接触させることでコーヒー抽出物の雑味を効果的に低減することができることを見出した。
すなわち、本発明は、多孔質物質を充填した容器内をゲージ圧−0.1〜−0.01MPaに減圧し、当該減圧条件下において容器内の多孔質物質を水性溶媒に浸漬し、その後、多孔質物質にコーヒー抽出液を接触させる、コーヒー組成物の製造方法を提供するものである。
本発明によれば、雑味成分を効果的に低減するコーヒー組成物の製造方法を提供することができる。
多孔質物質としては、活性炭、イオン交換樹脂、活性白土、珪藻土などが挙げられるが、活性炭が好ましく、特に好ましいものはヤシ殻活性炭であり、更に、水蒸気などのガスにより賦活した活性炭が好ましい。このような水蒸気賦活活性炭の市販品としては、白鷺WH2c(日本エンバイロケミカルズ株式会社)、太閣CW(二村化学工業株式会社)、クラレコールGL(クラレケミカル株式会社)等を用いることができる。
活性炭の平均粒径は、1〜1000μmが好ましい。さらに好ましくは、10〜500μm、特に好ましくは、150〜400μmである。
多孔質物質を充填する容器としては、多孔質物質を実質的に保持でき、圧力の増減に対して十分な強度を有するものであれば、容量や材質は特に限定されない。強度の観点より容器は略円筒形が好ましく、高さ(L)及び径(D)の比L/Dは0.1〜10が好ましい。
多孔質物質を充填する容器の底部は、テーパー状になっていると、多孔質物質と処理液の接触効率が良いため好ましい。また、容器の底部がテーパー状になっていると、多孔質物質の排出が容易であり、排出の際の残査の残留が少なくなるため、好ましい。
多孔質物質を充填する容器は、容器内を減圧にするための吸引構造体を有する。吸引構造体は、単なるノズルでもよいが、容器の内部に一定の容量を占める構造体であることが好ましい。吸引構造体の形状は例えば略円筒形が用いられる。この場合、吸引構造体の高さ(Lk)と径(Dk)の比Lk/Dkは0.1〜10であることが好ましい。吸引構造体の容量は、多孔質物質容器の内部に設置可能な容量であればよいが、吸引構造体の高さ(Lk)と多孔質物質を充填する容器の高さ(L)の比Lk/Lは1/10以下が好ましい。
吸引構造体は、単なるノズルの場合、又は容器の内部に一定の容量を占める構造体の場合のいずれにおいても、気体の吸引口(開口部)に、多孔質物質が減圧系に吸引されないようにスクリーンを有していることが好ましい。
多孔質物質の充填方法は特に限定されず、常圧下もしくは減圧下で行うことができる。容器内を減圧にすることで多孔質物質を吸引充填する方法を用いると、作業環境に粉塵を立てずにクリーンな環境で作業が可能なので好ましい。減圧の場合、ゲージ圧で−0.1〜−0.01MPaの真空状態が好ましい。
吸引法により多孔質物質を充填する場合、容器内を真空引きしつづけなくてもよい。つまり、容器内を真空引きした後に、真空ポンプによる容器からの真空引きを止め、容器内と大気圧の圧力差を用いて多孔質物質を吸引せしめてもよい。一度の真空引きでは多孔質物質を必要量吸引できない場合は、真空引きを繰り返し行うことで必要量の多孔質物質を容器に充填させることができる。多孔質物質の充填高さは、容器高さLの10%〜100%が好ましい。
本発明は、多孔質物質を充填した容器内を減圧にする工程を含む。本工程は、多孔質物質の充填と同時に行われてもよく、あるいは多孔質物質の充填を常圧で行い、充填の後に減圧にしてもよい。
容器内の圧力はゲージ圧で−0.1〜−0.01MPaの範囲が好ましく、−0.1〜−0.05MPaがより好ましく、−0.1〜−0.07MPaがさらに好ましい。高真空度(低圧)まで減圧を行うことにより、水性溶媒の浸漬の際に多孔質物質の細孔中の気体が十分に水性溶媒と置換し、より効率的に雑味が低減される。減圧に保持する時間は1分〜1時間が好ましく、5分〜30分がより好ましい。
本発明では、多孔質物質を上述の減圧条件下において水性溶媒に浸漬することで処理多孔質物質が得られる。浸漬は、減圧下の容器に水性溶媒を供給することにより行うことができる。
水性溶媒としては、水、低濃度エタノール水溶液、食塩水等が挙げられ、水が好ましい。水としては、水道水、イオン交換水、純水等を用いることができる。
水性溶媒を容器に供給する際は、水性溶媒をアップフローにて供給するのが、脱気効率が高くなり好ましい。アップフローの線速度は1〜50m/Hが好ましい。さらに好ましくは、5〜40m/H、特に好ましくは、15〜25m/Hである。
水性溶媒の温度は、1〜99℃が好ましい。さらに好ましくは、10〜50℃、特に好ましくは、15〜30℃である。
水性溶媒を容器内に供給し、多孔質物質を浸漬する際、細孔より発生する気体が気泡を形成する場合がある。かかる気泡は、容器内の水性溶媒及び/又は活性炭を攪拌する等の操作を行い、気泡を多孔質物質の上方に浮上させて除去することが可能であるが、多孔質物質を水性溶媒に浸漬したまま容器内を加圧することで、多孔質物質粒子間の気泡を除去しやすくなる。加圧という簡便な方法により、攪拌機の省略或いは所用動力の低減が可能になる。
圧力はゲージ圧で0.2〜1MPaが好ましく、さらに好ましくは0.2〜0.5MPaである。加圧には、ポンプを用いることができる。ポンプは、水性溶媒を送液できれば、特に限定されず、例えば、遠心ポンプ、ロータリーポンプなどを用いることができる。
多孔質物質を水性溶媒で浸漬した後、多孔質物質を充填した容器内に水性溶媒を流通させることが好ましい。かかる工程により泡を効率的に除去することができ、コーヒー抽出液中の雑味成分の除去をより効率的に行うことができる。
流通に用いる水性溶媒は、上述の水性溶媒を用いることができ、上述の水性溶媒と同一でも異なっていてもよく、水が好ましい。
水性溶媒の流通の際の圧力は特に限定されないが、加圧条件で行うことが風味の向上という点で好ましい。圧力は、ゲージ圧力で0.2〜1MPaが好ましい。
流通させる水性溶媒の温度は、5〜95℃が好ましく、15℃以上がより好ましく、40℃以上がさらに好ましい。なお、60℃以上で行うことで殺菌を同時に行うことができ、80℃以上が特に好ましい。
流通させる時間は、1分〜2時間が好ましく、10分〜1時間がより好ましい。
流通させる水性溶媒の量は、多孔質物質100質量部に対し100質量部以上、更に200〜2000質量部、特に400〜1000質量部が好ましい。
流通させる際には、容器内を攪拌してもよいが、攪拌を行わずに通液してもよい。通液方法は、アップフローでもダウンフローでもよい。
本発明方法に用いられるコーヒー抽出液は、コーヒー豆からの抽出物、インスタントコーヒーの水溶液などから調製することができる。
本発明で用いるコーヒー抽出液は、100gあたりコーヒー豆を生豆換算で1g以上使用したものをいう。好ましくはコーヒー豆を2.5g以上使用しているものである。更に好ましくはコーヒー豆を5g以上使用しているものである。
本発明において、コーヒー抽出液を得るのに用いるコーヒー豆種としては、アラビカ種、ロブスタ種などがある。コーヒー豆の種類は、特に限定されないが、例えばブラジル、コロンビア、タンザニア、モカ、キリマンジェロ、マンデリン、ブルーマウンテン等が挙げられる。コーヒー豆は1種でもよいし、複数種をブレンドして用いてもよい。
コーヒー豆を焙煎により焙煎コーヒー豆とする方法については、特に制限はなく、焙煎温度、焙煎環境についても制限はないが、好ましい焙煎温度は100〜300℃であり、更に好ましくは150〜250℃である。好ましい焙煎方法としては直火式、熱風式、半熱風式があり、回転ドラムを有している形式が更に好ましい。また、風味の観点より焙煎後1時間以内に0〜100℃まで冷却することが好ましく、更に好ましくは10〜60℃である。
焙煎コーヒー豆の焙煎度としては、ライト、シナモン、ミディアム、ハイ、シティ、フルシティ、フレンチ、イタリアンがあり、ライト、シナモン、ミディアム、ハイ、シティが好ましい。焙煎度を色差計で測定したL値としては、通常10から30、好ましくは15から25である。尚、焙煎度の違うコーヒー豆を混合しても良い。
コーヒー豆からの抽出方法についても制限はなく、例えば焙煎コーヒー豆又はその粉砕物から水〜熱水(0〜100℃)などの抽出溶媒を用いて10秒〜30分抽出する方法が挙げられる。粉砕度合いは、極細挽き(0.250-0.500mm)、細挽き(0.300-0.650mm)、中細挽き(0.530-1.000mm)、中挽き(0.650-1.500mm)、中粗挽き、粗挽き(0.850-2.100mm)、極粗挽き(1.000-2.500mm)や平均粒径3mmや同5mm、同10mm程度のカット品が挙げられる。抽出方法は、ボイリング式、エスプレッソ式、サイホン式、ドリップ式(ペーパー、ネル等)等が挙げられる。
抽出溶媒としては、水、アルコール含有水、ミルク、炭酸水などが挙げられる。抽出溶媒のpHは通常4〜10であり、風味の観点からは5〜7が好ましい。尚、抽出溶媒中にpH調整剤、例えば重炭酸水素ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、L−アスコルビン酸、L−アルコルビン酸Naを含有させ、pHを適宜調整しても良い。
抽出器としては特に限定はなく、加熱可能な釜、攪拌及び攪拌可能な釜、コーヒーカップへ実質的に懸架可能なペーパー又は不織布の袋状構造体、上部にスプレーノズルを有し下部に実質的にコーヒー豆を固液分離可能な構造体(メッシュやパンチングメタルなど)を有するドリップ抽出器、上部及び下部に実質的にコーヒー豆の固液分離可能な構造体(メッシュやパンチングメタルなど)を有するカラム抽出器等が挙げられる。抽出器に加熱又は冷却可能な構造(例えば、電気ヒーター、温水や蒸気、冷水が通液可能なジャケット)を有していても良い。
抽出方法としてはバッチ式抽出法、半バッチ式抽出法、連続式抽出法が挙げられる。バッチ式抽出法又は半バッチ式抽出法の抽出時間は風味の観点より10秒〜120分が好ましく、更に30秒〜30分が好ましい。
得られた処理多孔質物質にコーヒー抽出液を接触させることでコーヒー組成物が得られる。
処理多孔質物質は処理を行った容器から他の容器に移送した後にコーヒー抽出液と接触させてもよいが、同じ容器内で処理を行うのが簡便である。処理多孔質物質は、水性溶媒に浸漬された状態で用いることが好ましい。
接触処理手段としては、バッチ法又はカラム通液方法が挙げられる。
バッチ法としては、槽内で処理多孔質物質とコーヒー抽出液を接触させ、その後濾過等により処理多孔質物質を分離する方法が挙げられる。
カラム通液法としては、吸着カラム内に多孔質物質を充填し、コーヒー抽出液を含む液をカラム下部又は上部から通液させ、他方から排出させる。吸着カラムの高さ(Lc)及び径(Dc)の比Lc/Dcは通常0.1〜10が好ましい。多孔質物質のカラム内への充填量は、通液前に吸着カラムに充填できる量であれば良い。吸着カラムの下部又は上部の少なくとも1つにメッシュ(網)又はパンチングメタルなど有し実質的に多孔質物質が漏れ出さない分離構造体を有していれば良い。分離構造体の開口径は、多孔質物質の平均粒径より小さければ良く、好ましくは多孔質物質の平均粒径の1/2以下、特に好ましくは1/3以下の目開きが良い。具体的な開口径は、0.1〜1000μmが好ましい。コーヒー抽出液を含む液の吸着処理温度は−10℃〜100℃が好ましいが、更に風味の観点より0〜40℃が好ましい。吸着カラム内の多孔質物質量(K[g])対するコーヒー抽出液を含む液流量(QC[g/分])の滞留時間(K/QC)は0.5〜300分が好ましい。
処理多孔質物質にコーヒー抽出液を接触させてコーヒー組成物を得る際に、固液分離工程により多孔質吸着体の微粉を除去する処理を行ってもよい。
多孔質吸着体の微粉を除去する方法としては、遠心分離機、ろ紙、ゼータ電位フィルター、フィルタープレス、珪藻土ろ過などから選ばれる方法が選択できる。固液分離工程により、通常1μm以上の微粉、好ましくは0.5μm以上の微粉、特に好ましくは0.1μm以上の微粉を除去することが風味や食感の観点より好ましい。
かかる微粉除去処理を行うことで、コーヒー組成物の保管中の濁りや沈澱発生を抑制することができる。特に、定格濾過精度が0.1〜0.4μmの高分子フィルターを用いることで、さらに加温保存における濁りや沈澱発生防止効果が高くなり、かつ風味劣化しにくいコーヒー組成物を得ることができる。
高分子フィルターの種類はデプスタイプ、メンブレンタイプのいずれでもよい。また膜モジュールはどのような形状でも良いが、濾過面積を広く取れるという面からチューブ型、プリーツ型が好ましい。
また高分子フィルターへの単位濾過面積当たりの透過流速は、沈殿成分透過抑制及び処理能力の観点から400[L/(min.・m2)]以上20,000[L/(min.・m2)]以下、好ましくは800[L/(min.・m2)]以上15,000[L/(min.・m2)]以下であることが良く、フィルター差圧は0.01[MPa]以上1.00[MPa]以下、好ましくは0.02[MPa]以上0.50[MPa]以下であることが良く、結果4[L/(min.・m2)]×(フィルター差圧[MPa])以上20,000[L/(min.・m2)]×(フィルター差圧[MPa])以下、好ましくは16[L/(min.・m2)]×(フィルター差圧[MPa])以上7,500[L/(min.・m2)]×(フィルター差圧[MPa])以下であることが良い。
また高分子フィルターのコーヒー抽出液処理能力は、沈殿成分抑制の観点からコーヒー固形分(Brix[%]×液量[kg])当たりの必要濾過面積が0.001m2以上、好ましくは0.002m2以上であることが良い。
また高分子フィルターの材質は食品加工に用いることが出来るものであれば何でも良く、ポリプロピレンやポリスルホン、酢酸セルロース、芳香族ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリスルホン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレン、ポリアクリロニトリル、セラミック、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリテトラフルオロエチレンが挙げられる。
また、高分子フィルター処理温度は、フィルターの耐久温度以下であれば何℃でも良いが、抽出液の変質や揮発性物質の損失を防ぐために5〜30℃が好ましい。
また、本発明方法により製造されるコーヒー組成物には、乳成分として、生乳、牛乳、全粉乳、脱脂粉乳、生クリーム、濃縮乳、脱脂乳、部分脱脂乳、練乳等を適宜配合できる。
実施例1
金属メッシュを備えたカラム型抽出機にL値22のコーヒー豆1480kgを仕込み、98℃のイオン交換水を流通して、11600kgのコーヒー抽出液を得た。
活性炭の処理及びコーヒー抽出液の吸着処理を行う容器(以下、吸着カラムという)として、減圧用の吸引構造体を内蔵する内径500mm、高さ2292mmの吸着カラムを2基用いた。吸着カラムの上部及び下部には金属メッシュを設置した。
減圧用の吸引構造体は、高さ150mm、直径98mmの円筒を端部に有する排気ダクトであり、円筒の側面は開口幅200μmのウェッジワイヤースクリーンを有し、円筒は、吸着カラムの中心上部に配置し、上部活性炭投入口の真下に配置した。
常圧の大気雰囲気下、活性炭WH2C 42/80L SS(日本エンバイロケミカルズ(株)製)200.2kgを、各吸着カラム上部の活性炭投入口よりそれぞれ半量を投入し、同時に円筒より排気を行い、微粉を除去した。活性炭の充填高さはいずれも1306mmであった(活性炭高さ/カラム高さ=57%)。
吸着カラムを密閉し、内部をゲージ圧で−0.076MPaまで減圧した。その後、吸着カラムの下部メッシュから25℃のイオン交換水を線速度20m/Hで導入し、活性炭を完全に浸漬した。浸漬後の圧力は−0.076MPaであった。ポンプで0.3MPaまで加圧し、15分保持した後、圧を開放した。その後、吸着カラム下部メッシュから25℃のイオン交換水を線速度20m/Hで10分間アップフロー通液を行った。
さらに、以下の殺菌・冷却処理を行った。吸着カラム上部より90℃の熱水をダウンフローで通液させ、吸着カラムの下部における温度が80℃以上となる時間が30分間の通液を行い、その後常温水に切り替えて25℃まで冷却した。その後、コーヒー抽出液を吸着カラムに通液し、14400kgの活性炭処理コーヒー組成物を得た。処理条件及び分析結果を表1に示す。
比較例1
表1に示す条件を用いて、実施例と同様にして、但し、活性炭は吸着カラムに充填した後、大気圧下で吸着カラムの上部メッシュからイオン交換水を投入してカラム内を満水状態にした。その後、実施例1と同様の殺菌・冷却処理を行った。10分間保持後、コーヒー抽出液を吸着カラムに通液し、14400kgの活性炭処理コーヒー組成物を得た。処理条件及び分析結果を表1に示す。
(Brixの測定法)
20℃における糖用屈折計示度をもってコーヒー抽出液の固形分量とした。
(カフェインの測定法)
(分析機器)
HPLC(島津製作所(株))を使用した。装置の構成ユニットの型番は次の通り。ディテクター:SPD−M10A、オーブン:CTO−10AC、ポンプ:LC−10AD、オートサンプラー:SIL−10AD、カラム:Inertsil ODS−2(内径4.6mm×長さ250mm)
(分析条件)
サンプル注入量:10μL、流量:1.0mL/min、紫外線吸光光度計検出波長:270nm、溶離液A:0.05M酢酸3%アセトニトリル溶液、溶離液B:0.05M酢酸100%アセトニトリル溶液
(濃度勾配条件)
時間 溶離液A 溶離液B
0分 100% 0%
20分 80% 20%
35分 80% 20%
45分 0% 100%
60分 0% 100%
70分 100% 0%
120分 100% 0%
Figure 0005301214
実施例1では比較例1よりも可溶性固形分とカフェインの吸着量が多かった。専門テイスター1名による風味評価結果は、実施例1の方がスッキリとしており、良好であった。比較例1では雑味が多く、やや不良であった。

Claims (3)

  1. 活性炭を充填した容器内をゲージ圧−0.1〜−0.01MPaに減圧し、当該減圧条件下において容器内の活性炭を水性溶媒に浸漬した後、容器内をゲージ圧0.2〜1MPaに加圧し、その後、活性炭にコーヒー抽出液を接触させる、コーヒー組成物の製造方法。
  2. 容器内の活性炭を水性溶媒に浸漬した後、容器内に前記水性溶媒と同一又は異なる水性溶媒を流通させる、請求項記載のコーヒー組成物の製造方法。
  3. 活性炭を水性溶媒に浸漬する方法が容器内に水性溶媒をアップフローで供給する方法である、請求項1又は2に記載のコーヒー組成物の製造方法。
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