JP6719192B2 - 焙煎コーヒー豆 - Google Patents

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Description

本発明は、焙煎コーヒー豆に関する。
コーヒー飲料は嗜好飲料として広く愛好されており、コーヒー飲料の風味は、原料として使用するコーヒー豆の種類や焙煎方法によって特徴付けられる。しかしながら、コーヒー豆の焙煎においては、クロロゲン酸類の相当量が分解するだけでなく、新たに生成する夾雑物により雑味が増強され風味バランスが損なわれやすい。そこで、雑味の抑制されたコーヒー飲料の原料として有用な焙煎コーヒー豆として、例えば、L値が20超25未満であり、焙煎コーヒー豆1kgあたりのハイドロキノンの含有量が10mg以上、且つヒドロキシヒドロキノンの含有量が50mg以下である焙煎コーヒー豆(特許文献1)、L値が25〜38であり、焙煎コーヒー豆1kgあたりのハイドロキノンの含有量が7.1mg以上、且つヒドロキシヒドロキノンの含有量が38mg以下である焙煎コーヒー豆(特許文献2)が提案されている。
また、コーヒー飲料に含まれるクロロゲン酸類は生理効果を有することが知られているが、クロロゲン酸類の生理効果は共存するヒドロキシヒドロキノンにより阻害されるとの報告がある。そこで、クロロゲン酸類を豊富に含み、ヒドロキシヒドロキノンの低減された焙煎コーヒー豆として、L値が10〜20であり、ヒドロキシヒドロキノン/ハイドロキノンの質量比が3.5以下であり、且つクロロゲン酸類の含有量が焙煎コーヒー豆100g当たり0.3〜1.5gである焙煎コーヒー豆が提案されている(特許文献3)。
一方、5−ヒドロキシメチルフルフラールは、生体内において5−ヒドロキシメチルフラン−2−カルボン酸に代謝され、高脂血症、糖尿病、動脈硬化、血栓、肝炎等の生活習慣病の原因の発生を予防し健康を維持し得る成分であるとの報告がある(特許文献4)。
また、コーヒー濃縮組成物において5−ヒドロキシメチルフルフラールが飲用後の口内に残る雑味に関与することが報告されている(特許文献5)。更に、カフェインはコーヒー飲料の苦味成分として知られている。
特開2012−183035号公報 特開2013−110972号公報 特開2011−223996号公報 特開2008−193933号公報 特開2012−095647号公報
本発明の課題は、雑味が抑制され、後味がスッキリして飲みやすいコーヒー飲料の原料として有用な焙煎コーヒー豆を提供することにある。
本発明者らは、上記課題に鑑み検討した結果、特定の焙煎度を有する焙煎コーヒー豆において、それに含まれる特定成分の含有量を特定範囲内に制御することにより、雑味が抑制され、後味がスッキリして飲みやすいコーヒー飲料の原料として有用な焙煎コーヒー豆が得られることを見出した。ここで、「後味」とは、JIS Z 8144:2004に記載の「口内に残る感覚」をいう。
すなわち、本発明は、L値が15〜45の焙煎コーヒー豆であって、
焙煎コーヒー豆1kgあたりの
(A)クロロゲン酸類の含有量が6.0〜90.0gであり、
(B)ヒドロキシヒドロキノンの含有量が50mg以下であり、
(C)5−ヒドロキシメチルフルフラールの含有量が70mg以下であり、かつ
(D)カフェインの含有量が9.0g以下である、
焙煎コーヒー豆を提供するものである。
本発明はまた、原料焙煎コーヒー豆に水を添加し、0.3〜10時間加熱する第1の工程と、
第1の工程後の原料焙煎コーヒー豆を超臨界二酸化炭素抽出する第2の工程
を含む、焙煎コーヒー豆の製造方法を提供するものである。
本発明は更に、
(A)クロロゲン酸類の含有量が0.01〜0.45質量%であり、
(B)ヒドロキシヒドロキノンの含有量が2質量ppm以下であり、
(C)5−ヒドロキシメチルフルフラールの含有量が3質量ppm以下であり、かつ
(D)カフェインの含有量が0.04質量%以下である、
コーヒー飲料を提供するものである。
本発明によれば、雑味が抑制され、後味がスッキリして飲みやすいコーヒー飲料の原料として有用な焙煎コーヒー豆を提供することができる。また、本発明によれば、このような焙煎コーヒー豆を、クロロゲン酸類量を損なうことなく簡便な操作で効率よく製造することができる。更に、本発明によれば、雑味が抑制され、後味がスッキリして飲みやすいコーヒー飲料を提供することができる。
〔焙煎コーヒー豆〕
本発明の焙煎コーヒー豆の豆種としては、例えば、アラビカ種、ロブスタ種、リベリカ種及びアラブスタ種等が挙げられる。また、コーヒー豆の産地としては特に限定されないが、例えば、ブラジル、コロンビア、タンザニア、モカ、キリマンジャロ、マンデリン、ブルーマウンテン、グァテマラ、ベトナム、インドネシア等を挙げることができる。
本発明の焙煎コーヒー豆はL値が15〜45であるが、雑味抑制の観点から、15.5以上が好ましく、16以上がより好ましく、16.5以上が更に好ましく、17以上がより更に好ましく、また後味改善の観点から、43以下が好ましく、40以下がより好ましく、35以下が更に好ましい。かかるL値の範囲としては、好ましくは15.5〜43、より好ましくは16〜40、更に好ましくは16.5〜35、より更に好ましくは17〜35である。ここで、本明細書において「L値」とは、黒をL値0とし、また白をL値100として、焙煎コーヒー豆の明度を色差計で測定したものである。色差計として、例えば、スペクトロフォトメーター SE2000((株)日本電色社製)を用いることができる。
本発明の焙煎コーヒー豆は、1種単独でも、2種以上が混合されたものでもよい。2種以上の焙煎コーヒー豆の混合物である場合、豆種や産地の異なるコーヒー豆だけでなく、焙煎度の異なるコーヒー豆の組み合わせであってもよい。焙煎度の異なるコーヒー豆の混合物である場合、L値が上記範囲外のものが含まれていても差し支えないが、L値の平均値が上記範囲内であり、かつ(A)クロロゲン酸類、(B)ヒドロキシヒドロキノン、(C)5−ヒドロキシメチルフルフラール、及び(D)カフェインの各含有量が後述する範囲内となるように適宜組み合わせられる。L値の平均値は、使用する焙煎コーヒー豆のL値に、当該焙煎コーヒー豆の含有質量比を乗じた値の総和として求められる。
本発明の焙煎コーヒー豆中の(A)クロロゲン酸類の含有量は、焙煎コーヒー豆1kgあたり6.0〜90.0gであるが、生理効果の観点から、6.5g以上が好ましく、7.0g以上がより好ましく、7.3g以上が更に好ましく、また風味バランスの観点から、85.0g以下が好ましく、80.0g以下がより好ましく、75.0g以下が更に好ましい。かかる(A)クロロゲン酸類の含有量の範囲としては、焙煎コーヒー豆1kgあたり、好ましくは6.5〜90.0g、より好ましくは7.0〜85.0g、更に好ましくは7.3〜75.0gである。ここで、本明細書において「クロロゲン酸類」とは、3−カフェオイルキナ酸、4−カフェオイルキナ酸及び5−カフェオイルキナ酸のモノカフェオイルキナ酸と、3−フェルラキナ酸、4−フェルラキナ酸及び5−フェルラキナ酸のモノフェルラキナ酸と、3,4−ジカフェオイルキナ酸、3,5−ジカフェオイルキナ酸及び4,5−ジカフェオイルキナ酸のジカフェオイルキナ酸を併せての総称であり、本発明においては上記9種のクロロゲン酸類のうち少なくとも1種を含有すればよいが、上記9種全てを含有することが好ましい。なお、クロロゲン酸類量は上記9種の合計量に基づいて定義される。
本発明の焙煎コーヒー豆中の(B)ヒドロキシヒドロキノンの含有量は、焙煎コーヒー豆1kgあたり50mg以下であるが、生理効果、雑味抑制の観点から、40mg以下が好ましく、30mg以下がより好ましく、20mg以下が更に好ましく、10mg以下がより更に好ましい。かかる(B)ヒドロキシヒドロキノンの含有量の下限値は特に限定されず、0mgであってもよいが、生産効率の観点から、焙煎コーヒー豆1kgあたり、0.001mg以上が好ましく、0.01mg以上が更に好ましい。かかる(B)ヒドロキシヒドロキノンの含有量の範囲としては、焙煎コーヒー豆1kgあたり、好ましくは0.001〜40mg、より好ましくは0.001〜30mg、更に好ましくは0.001〜20mg、より更に好ましくは0.001〜10mg、殊更に好ましくは0.01〜10mgである。ここで、「(B)ヒドロキシヒドロキノンの含有量が0mg」とは、後掲の実施例に記載の「ヒドロキシヒドロキノンの分析」において、(B)ヒドロキシヒドロキノンの含有量が検出限界以下である場合も包含する概念である。
本発明の焙煎コーヒー豆中の(C)5−ヒドロキシメチルフルフラールの含有量は、焙煎コーヒー豆1kgあたり70mg以下であるが、雑味抑制の観点から、65mg以下が好ましく、60mg以下がより好ましく、55mg以下がより更に好ましく、50mg以下が殊更に好ましい。かかる(C)5−ヒドロキシメチルフルフラールの含有量の下限値は特に限定されず、0mgであってもよいが、生産効率の観点から、焙煎コーヒー豆1kgあたり、0.01mg以上が好ましく、0.1mg以上が更に好ましい。かかる(C)5−ヒドロキシメチルフルフラールの含有量の範囲としては、焙煎コーヒー豆1kgあたり、好ましくは0.01〜65mg、より好ましくは0.01〜60mg、更に好ましくは0.01〜55mg、より更に好ましくは0.01〜50mg、殊更に好ましくは0.1〜50mgである。ここで、「(C)5−ヒドロキシメチルフルフラールの含有量が0mg」とは、後掲の実施例に記載の「5−ヒドロキシメチルフルフラールの分析」において、(C)5−ヒドロキシメチルフルフラールの含有量が検出限界以下である場合も包含する概念である。
本発明の焙煎コーヒー豆は、焙煎コーヒー豆中の(A)クロロゲン酸類と、(C)5−ヒドロキシメチルフルフラールとの質量比[(C)/(A)]が、雑味抑制、後味改善の観点から、0.006以下が好ましく、0.005以下がより好ましく、0.0037以下が更に好ましく、0.0015以下がより更に好ましい。かかる質量比[(C)/(A)]の下限値は特に限定されず、0であってもよいが、生産効率の観点から、0.00001以上が好ましく、0.0001以上が更に好ましい。かかる質量比[(C)/(A)]の範囲としては、好ましくは0.00001〜0.006、より好ましくは0.00001〜0.005、更に好ましくは0.00001〜0.0037、より更に好ましくは0.00001〜0.0015、殊更に好ましくは0.0001〜0.0015である。
本発明の焙煎コーヒー豆中の(D)カフェインの含有量は、焙煎コーヒー豆1kgあたり9.0g以下であるが、雑味抑制、後味改善の観点から、7.0g以下が好ましく、5.0g以下がより好ましく、4.0g以下が更に好ましく、3.0g以下がより更に好ましく、また適度な苦味付与の観点から、0.05g以上が好ましく、0.1g以上がより好ましく、0.15g以上が更に好ましく、0.2g以上がより更に好ましい。かかる(D)カフェインの含有量の範囲としては、焙煎コーヒー豆1kgあたり、好ましくは0.05〜7.0g、より好ましくは0.1〜5.0g、更に好ましくは0.15〜4.0g、より更に好ましくは0.2〜3.0gである。
なお、本明細書における、焙煎コーヒー豆中の(A)クロロゲン酸類、(B)ヒドロキシヒドロキノン、(C)5−ヒドロキシメチルフルフラール及び(D)カフェインの各含有量は、焙煎コーヒー豆から後述の条件で抽出して得られたコーヒー抽出液中の(A)クロロゲン酸類、(B)ヒドロキシヒドロキノン、(C)5−ヒドロキシメチルフルフラール及び(D)カフェインの各含有量に基づいて下記式(i)〜(iv)により求めたものである。
(i)焙煎コーヒー豆中のクロロゲン酸類含有量[g/kg]=[コーヒー抽出液中のクロロゲン酸類含有量(g/kg)]×[コーヒー抽出液の質量(g)]/[焙煎コーヒー豆の質量(g)]
(ii)焙煎コーヒー豆中のヒドロキシヒドロキノン含有量(mg/kg)=[コーヒー抽出液中のヒドロキシヒドロキノン含有量(mg/kg)]×[コーヒー抽出液の質量(g)]/[焙煎コーヒー豆の質量(g)]
(iii)焙煎コーヒー豆中の5−ヒドロキシメチルフルフラール含有量(mg/kg)=[コーヒー抽出液中の5−ヒドロキシメチルフルフラール含有量(mg/kg)]×[コーヒー抽出液の質量(g)]/[焙煎コーヒー豆の質量(g)]
(iv)焙煎コーヒー豆中のカフェイン含有量(g/kg)=[コーヒー抽出液中のカフェイン含有量(g/kg)]×[コーヒー抽出液の質量(g)]/[焙煎コーヒー豆の質量(g)]
なお、コーヒー抽出液の分析条件は、次のとおりである。平均粒径0.030mmの粉砕焙煎コーヒー豆0.5gに、抽出用水(リン酸1gと、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸(HEDPO)0.03gをイオン交換水1Lに溶解した液)を80g加え、95〜99℃の間に保持しながら10分間浸漬抽出を行う。次に、コーヒー抽出液の上清を採取し、それを後掲の実施例の記載の方法に供して、(A)クロロゲン酸類、(B)ヒドロキシヒドロキノン、(C)5−ヒドロキシメチルフルフラール及び(D)カフェインの各含有量を分析する。
本発明の焙煎コーヒー豆の含水率は、30質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましく、10質量%以下が更に好ましく、5質量%以下がより更に好ましい。なお、含水率は、常圧加熱乾燥法により測定することが可能であり、具体的には、試料約1gを秤量し、それを105℃で6時間加熱処理した後、加熱処理後の試料を秤量し、加熱処理前後の試料の質量から算出することができる。具体的には以下の式を用いて算出することができる。
含水率(質量%)=([加熱処理前の焙煎コーヒー豆の質量(g)]−[加熱処理後の焙煎コーヒー豆の質量(g)])/[加熱処理前の焙煎コーヒー豆の質量(g)]×100
本発明の焙煎コーヒー豆は、未粉砕のものでも、粉砕したものでもよいが、風味向上の効率の観点から、粉砕されたものが好ましい。粉砕された焙煎コーヒー豆の平均粒径は、ヒドロキシヒドロキノン量の低減の観点から、5mm以下が好ましく、2.5mm以下がより好ましく、1.5mm以下が更に好ましく、また生産効率の観点から、0.001mm以上が好ましく、0.01mm以上がより好ましく、0.05mm以上が更に好ましい。かかる平均粒径の範囲としては、好ましくは0.001〜5mm、より好ましくは0.01〜2.5mm、更に好ましくは0.05〜1.5mmである。ここで、本明細書において「平均粒径」とは、レーザ回折・散乱法粒度分布測定装置により測定される体積基準の累積粒度分布曲線において50%(d50)に相当する粒子径である。なお、Tyler標準篩、ASTM標準篩、JIS標準篩等を用いて平均粒径が上記範囲内となるように分級することも可能であり、また所望する平均粒径がレーザ回折・散乱法粒度分布測定装置の測定範囲外である場合にも前記篩を用いて分級することができる。
本発明の焙煎コーヒー豆の製造方法は特に限定されないが、例えば、後述の製造方法を挙げることができる。
〔焙煎コーヒー豆の製造方法〕
本発明の焙煎コーヒー豆の製造方法は、第1の工程と、第2の工程を含むものである。
(第1の工程)
第1の工程は、原料焙煎コーヒー豆に水を添加し、0.3〜10時間加熱する工程である。これにより、クロロゲン酸類の含有量を損なうことなく、原料焙煎コーヒー豆からヒドロキシヒドロキノンを選択的に除去することができる。
原料焙煎コーヒー豆の豆種としては、例えば、アラビカ種、ロブスタ種、リベリカ種、アラブスタ種等が挙げられる。また、コーヒー豆の産地としては特に限定されないが、例えば、ブラジル、コロンビア、タンザニア、モカ、キリマンジャロ、マンデリン、ブルーマウンテン、グァテマラ、ベトナム、インドネシア等を挙げることができる。
原料焙煎コーヒー豆は、生コーヒー豆を焙煎したものでも、焙煎コーヒー豆を更に焙煎したものでもよい。コーヒー豆の焙煎方法は特に制限はなく、公知の方法を適宜選択することが可能であり、また焙煎条件は所望の焙煎度となるように適宜選択することができる。
原料焙煎コーヒー豆のL値は、ヒドロキシヒドロキノン量の低減の観点から、15以上が好ましく、15.5以上がより好ましく、16以上が更に好ましく、16.5以上がより更に好ましく、17以上がより更に好ましく、また風味の観点から、45以下が好ましく、43以下がより好ましく、40以下が更に好ましく、35以下がより更に好ましい。
かかるL値の範囲としては、好ましくは15〜45、より好ましくは15.5〜43、更に好ましくは16〜40、より更に好ましくは16.5〜35、より更に好ましくは17〜35である。
原料焙煎コーヒー豆は、1種単独で又は2種以上を混合して使用することができる。2種以上の原料焙煎コーヒー豆を使用する場合、豆種や産地の異なるコーヒー豆だけでなく、焙煎度の異なるコーヒー豆を使用することも可能である。焙煎度の異なるコーヒー豆を使用する場合、L値が上記範囲外のものを用いても差し支えないが、L値の平均値が上記範囲内となるように適宜組み合わせて使用することが好ましい。L値の平均値は、使用する原料焙煎コーヒー豆のL値に、当該原料焙煎コーヒー豆の含有質量比を乗じた値の総和として求められる。
原料焙煎コーヒー豆は、未粉砕のものでも、粉砕したものでもよいが、ヒドロキシヒドロキノン量の低減の観点から、粉砕したものが好ましい。原料焙煎コーヒー豆の粉砕に使用する装置は所望の粒径に粉砕することができれば特に制限されないが、例えば、カッターミル、ハンマーミル、ジェットミル、インパクトミル、ウィレー粉砕機等の粉砕装置を挙げることができる。
粉砕された原料焙煎コーヒー豆の平均粒径は、ヒドロキシヒドロキノン量の低減の観点から、5mm以下が好ましく、2.5mm以下がより好ましく、1.5mm以下が更に好ましく、また生産効率の観点から、0.001mm以上が好ましく、0.01mm以上がより好ましく、0.05mm以上が更に好ましい。かかる平均粒径の範囲としては、好ましくは0.001〜5mm、より好ましくは0.01〜2.5mm、更に好ましくは0.05〜1.5mmである。
原料焙煎コーヒー豆に添加する水は特に限定されず、例えば、水道水、蒸留水、イオン交換水、天然水等を適宜選択して使用することができる。また、添加する水の温度は、後述する保持温度に近い温度がよいが、水温調整のし易さの観点から、10〜80℃が好ましく、15〜70℃がより好ましく、18〜50℃が更に好ましく、18〜25℃が殊更に好ましい。
水の添加方法は特に限定されないが、例えば、直接水を投入する方法、水を噴霧する方法等を挙げることができる。また、水の添加後、あるいは水を添加しながら、原料焙煎コーヒー豆を撹拌混合することが好ましい。なお、水の添加は、常圧下、減圧下及び加圧下のいずれでもよいが、添加のし易さの観点から常圧下がよい。また、水を添加する際の焙煎コーヒー豆の温度は、好ましくは10〜80℃、より好ましくは15〜70℃、更に好ましくは15〜30℃、殊更に好ましくは18〜25℃である。
水の添加量は、原料焙煎コーヒー豆を水に浸漬させるのに十分な量である必要はなく、原料焙煎コーヒー豆の表面の一部を水と接触させることができる量であればよい。具体的には、水の添加量は、ヒドロキシヒドロキノン量の低減、風味バランスの観点から、原料焙煎コーヒー豆に対して、5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、20質量%以上が更に好ましく、30質量%以上がより更に好ましく、またクロロゲン酸類の溶出防止の観点から、110質量%以下が好ましく、105質量%以下がより好ましく、100質量%以下が更に好ましい。水の添加量の範囲としては、原料焙煎コーヒー豆に対して、好ましくは5〜110質量%、より好ましくは10〜110質量%、更に好ましくは20〜105質量%、より更に好ましくは30〜100質量%である。
水は、全量を連続的に添加しても、複数回に分けて添加してもよい。
また、水を添加する際の雰囲気温度は、後述する加熱温度に近い温度がよいが、温度調整のし易さの観点から、好ましくは10〜80℃、より好ましくは15〜70℃、更に好ましくは18〜50℃、より更に好ましくは18〜25℃である。
水を添加後、原料焙煎コーヒー豆を所望の温度に加熱する。
加熱温度は、ヒドロキシヒドロキノン量の低減、生産効率の観点から、20℃以上が好ましく、25℃以上がより好ましく、30℃以上が更に好ましく、35℃以上がより更好ましく、また風味バランスの観点から、80℃以下が好ましく、70℃以下がより好ましく、60℃以下が更に好ましく、50℃以下がより更に好ましい。加熱温度の範囲としては、好ましくは20〜80℃、より好ましくは25〜70℃、更に好ましくは30〜60℃、より更に好ましくは35〜50℃である。
加熱時間は0.3〜10時間であるが、ヒドロキシヒドロキノン量の低減の観点から、0.5時間以上が好ましく、1時間以上がより好ましく、2時間以上が更に好ましく、3時間以上がより更に好ましく、また風味バランスの観点から、9時間以下が好ましく、8時間以下がより好ましく、7時間以下が更に好ましい。加熱時間の範囲としては、好ましくは0.5〜9時間、より好ましくは1〜8時間、更に好ましくは2〜7時間、より更に好ましくは3〜7時間である。ここでいう「加熱時間」は、予め所定の温度に制御された装置を使用する場合は、当該装置に原料焙煎コーヒー豆を収容してからの経過時間であり、また装置に原料焙煎コーヒー豆を収容後に温度設定する場合は、所定の温度に到達してからの経過時間である。加熱装置としては、例えば、恒温槽、乾燥機、オートクレーブ等の装置を適宜選択することができる。また、加熱処理は、常圧下、加圧下又は減圧下で行うことが可能であるが、風味バランスの観点から、常圧下で行うことが好ましい。
加熱時間は加熱温度により適宜選択することが可能であり、例えば、加熱温度が20〜40℃である場合、加熱時間は4〜12時間が好ましく、6〜10時間がより好ましく、6〜8時間が更に好ましい。また、加熱温度が40℃超60℃以下である場合、加熱時間は3〜9時間が好ましく、4〜8時間がより好ましく、5〜7時間が更に好ましい。
また、加熱処理は、密封状態で行うことが好ましい。ここで「密閉状態」とは、蒸気や空気等のガスの流通が遮断され、開放大気系に直接接触しないことをいい、例えば、水と接触後の原料焙煎コーヒー豆を密閉容器に収容して加熱すればよい。密閉容器はガスの流通を遮断できれば、その形状及び材質は特に限定されないが、加熱により変質せず、かつ加圧に耐え得る容器が好ましく、例えば、金属製容器、ガラス製容器等を挙げることができる。密閉容器の具体例としては、例えば、レトルトパウチ、缶、ビン、ビーカー等が挙げられ、缶、ピン及びビーカーは、栓や蓋により密閉可能で、かつ開閉自在なものが好ましい。
第1の工程後、装置から焙煎コーヒー豆を取り出し、冷却してもよく、また冷却することなく、次工程に供しても差し支えない。
(第2の工程)
第2の工程は、第1の工程後の原料焙煎コーヒー豆を超臨界二酸化炭素抽出する工程である。これにより、カフェインや、焙煎により生成した5−ヒドロキシメチルフルフラール等の夾雑物を原料焙煎コーヒー豆から除去することができる。
ここで「超臨界二酸化炭素」とは、7MPa以上の圧力及び31℃以上の温度の条件下で流体状態になった二酸化炭素を意味する。また、「超臨界二酸化炭素抽出」とは、このような超臨界状態の二酸化炭素を抽出媒体として用いる抽出方法をいう。抽出操作は公知の方法を採用することが可能であり、一般的に行われているような抽出装置を用いることができる。
超臨界二酸化炭素抽出における圧力条件は、雑味抑制、後味改善の観点から、8MPa以上が好ましく、12MPa以上がより好ましく、20MPa以上が更に好ましく、そして50MPa以下が好ましく、40MPa以下がより好ましく、35MPa以下が更に好ましい。かかる圧力の範囲としては、好ましくは8〜50MPa、より好ましくは12〜40MPa、更に好ましくは20〜35MPaである。
また、抽出温度は、雑味抑制、後味改善の観点から、35℃以上が好ましく、40℃以上がより好ましく、50℃以上が更に好ましく、そして100℃以下が好ましく、90℃以下がより好ましく、80℃以下が更に好ましい。かかる抽出温度の範囲としては、好ましくは35〜100℃、より好ましくは40〜90℃、更に好ましくは50〜80℃である。
抽出時間は、雑味抑制、後味改善の観点から、0.5時間以上が好ましく、1時間以上がより好ましく、2時間以上が更に好ましく、3.5時間以上が更に好ましく、そして10時間以下が好ましく、9時間以下がより好ましく、8時間以下が更に好ましい。かかる抽出時間の範囲としては、好ましくは0.5〜10時間、より好ましくは1〜9時間、更に好ましくは2〜8時間、より更に好ましくは3.5〜8時間である。
抽出倍率(超臨界二酸化炭素/原料焙煎コーヒー豆)は、雑味抑制、後味改善の観点から、10(v/w)以上が好ましく、20(v/w)以上がより好ましく、40(v/w)以上が更に好ましく、そして150(v/w)以下が好ましく、120(v/w)以下がより好ましく、100(v/w)以下が更に好ましい。かかる抽出倍率の範囲としては、好ましくは10〜150(v/w)、より好ましくは20〜120(v/w)、更に好ましくは40〜100(v/w)である。
また、抽出倍率(二酸化炭素(気体換算、常温・常圧)/原料焙煎コーヒー豆)は、雑味抑制、後味改善の観点から、以下のようにすることもできる。すなわち、抽出倍率(二酸化炭素(気体換算、常温・常圧)/原料焙煎コーヒー豆)は、0.01(m3/g)以上が好ましく、0.02(m3/g)以上がより好ましく、0.04(m3/g)以上が更に好ましく、0.06(m3/g)以上がより更に好ましく、そして0.20(m3/g)以下が好ましく、0.16(m3/g)以下がより好ましく、0.12(m3/g)以下が更に好ましい。かかる抽出倍率の範囲としては、好ましくは0.01〜0.20(m3/g)、より好ましくは0.02〜0.16(m3/g)、更に好ましくは0.04〜0.12(m3/g)、より更に好ましくは0.06〜0.12(m3/g)である。ここで、本明細書において「常温・常圧」とは、温度20±15℃、圧力101325Pa(標準大気圧)の状態を意味する(財団法人日本規格協会編、「JIS工業用語大辞典」、第5版、財団法人 日本規格協会、2001年3月30日)。
超臨界二酸化炭素抽出における超臨界二酸化炭素の流量は、容器の容量によっても異なるが、雑味抑制、後味改善の観点から、1.00L/hr以上が好ましく、2.00L/hr以上がより好ましく、3.00L/hr以上が更に好ましく、そして6.00L/hr以下が好ましく、5.00L/hr以下がより好ましく、4.00L/hr以下が更に好ましい。超臨界二酸化炭素の流量の範囲としては、好ましくは1.00〜6.00L/hr、より好ましくは2.00〜5.00L/hr、更に好ましくは3.00〜4.00L/hrである。
また、抽出槽に超臨界二酸化炭素を通過させて原料焙煎コーヒー豆に接触させる際の二酸化炭素の流量(気体換算、常温・常圧)は、雑味抑制、後味改善の観点から、以下のようにすることもできる。すなわち、かかる二酸化炭素の流量(気体換算、常温・常圧)は、0.1m3/h以上が好ましく、0.3m3/h以上がより好ましく、0.5m3/h以上が更に好ましく、0.7m3/h以上が殊更に好ましく、そして3m3/h以下が好ましく、2m3/hが更に好ましく、1.5m3/h以下が殊更に好ましい。超臨界二酸化炭素の流量(気体換算、常温・常圧)の範囲としては、好ましくは0.1〜3m3/h、より好ましくは0.3〜2m3/h、更に好ましくは0.5〜1.5m3/h、殊更に好ましくは0.7〜1.5m3/hである。
超臨界二酸化炭素抽出は、エントレーナーの存在下で行ってもよい。ここで、超臨界二酸化炭素に第2の抽出媒体を加えると、特定の溶質に対する溶解度が大きく変化することが知られている。これをエントレーナー効果といい、第2の抽出媒体をエントレーナーという。
エントレーナーとしては、例えば、水道水、蒸留水、イオン交換水、天然水等の水が挙げられる。
なお、エントレーナー存在下で超臨界二酸化炭素抽出する方法としては、エントレーナー及び超臨界二酸化炭素の混合媒体を抽出媒体として用いれば特に限定されないが、例えば、エントレーナーを充填した充填槽に超臨界二酸化炭素を通液し、エントレーナー及び超臨界二酸化炭素の混合媒体を抽出槽に供給して抽出する方法が挙げられる。
第2の工程後、焙煎コーヒー豆を乾燥してもよい。乾燥方法としては、例えば、送風ファンを用いて乾燥する方法、減圧乾燥する方法、凍結乾燥する方法等を挙げることができる。なお、乾燥条件は、前述の含水率となるように乾燥方法に応じて適宜選択することができる。
このようにして本発明の焙煎コーヒー豆を製造することができる。得られた焙煎コーヒー豆は、その焙煎度が原料焙煎コーヒー豆の焙煎度と略同一であることが好ましい。なお、原料焙煎コーヒー豆の焙煎度と略同一とは、焙煎コーヒー豆のL値が原料焙煎コーヒー豆と同一、あるいはL値の差が±1の範囲内であることをいう。
〔コーヒー飲料〕
本発明のコーヒー飲料中の(A)クロロゲン酸類の含有量は0.01〜0.45質量%であるが、生理効果の観点から、0.02質量%以上が好ましく、0.025質量%以上がより好ましく、0.03質量%以上が更に好ましく、また風味バランスの観点から、0.42質量%以下が好ましく、0.38質量%以下がより好ましく、0.35質量%以下が更に好ましい。かかる(A)クロロゲン酸類の含有量の範囲としては、コーヒー飲料中に、好ましくは0.02〜0.42質量%、より好ましくは0.025〜0.38質量%、更に好ましくは0.03〜0.35質量%である。
本発明のコーヒー飲料中の(B)ヒドロキシヒドロキノンの含有量は2質量ppm以下であるが、生理効果、雑味抑制の観点から、1.5質量ppm以下が好ましく、1質量ppm以下がより好ましく、0.7質量ppm以下が更に好ましく、0.5質量ppm以下がより更に好ましい。かかる(B)ヒドロキシヒドロキノンの含有量の下限値は特に限定されず、0質量ppmであってもよいが、生産効率の観点から、コーヒー飲料中に、0.001質量ppm以上が好ましく、0.01質量ppm以上が更に好ましい。かかる(B)ヒドロキシヒドロキノンの含有量の範囲としては、コーヒー飲料中に、好ましくは0.001〜2質量ppm、より好ましくは0.001〜1.5質量ppm、更に好ましくは0.001〜1質量ppm、より更に好ましくは0.001〜0.7質量ppm、殊更に好ましくは0.01〜0.5質量ppmである。ここで、「(B)ヒドロキシヒドロキノンの含有量が0質量ppm」とは、後掲の実施例に記載の「ヒドロキシヒドロキノンの分析」において、(B)ヒドロキシヒドロキノンの含有量が検出限界以下である場合も包含する概念である。
本発明のコーヒー飲料は、コーヒー飲料中の(A)クロロゲン酸類と、(B)ヒドロキシヒドロキノンとの質量比[(B)/(A)]が、生理効果、雑味抑制の観点から、0.0025以下が好ましく、0.002以下が好ましく、0.0015以下が更に好ましく、0.001以下がより更に好ましく、0.0005以下が殊更に好ましい。かかる質量比[(B)/(A)]の下限値は特に限定されず、0であってもよいが、生産効率の観点から、0.00001以上が好ましく、0.0001以上が更に好ましい。かかる質量比[(C)/(A)]の範囲としては、好ましくは0.00001〜0.0025、より好ましくは0.00001〜0.002、更に好ましくは0.00001〜0.0015、より更に好ましくは0.00001〜0.001、殊更に好ましくは0.0001〜0.0005である。
本発明のコーヒー飲料中の(C)5−ヒドロキシメチルフルフラールの含有量は3質量ppm以下であるが、雑味抑制の観点から、2.5質量ppm以下が好ましく、2質量ppm以下がより好ましく、1.5質量ppm以下が更に好ましい。かかる(C)5−ヒドロキシメチルフルフラールの含有量の下限値は特に限定されず、0質量ppmであってもよいが、生産効率の観点から、コーヒー飲料中に、0.01質量ppm以上が好ましく、0.1質量ppm以上が更に好ましい。かかる(C)5−ヒドロキシメチルフルフラールの含有量の範囲としては、コーヒー飲料中に、好ましくは0.01〜3質量ppm、より好ましくは0.01〜2.5質量ppm、更に好ましくは0.01〜2質量ppm、より更に好ましくは0.1〜1.5質量ppmである。ここで、「(C)5−ヒドロキシメチルフルフラールの含有量が0mg」とは、後掲の実施例に記載の「5−ヒドロキシメチルフルフラールの分析」において、(C)5−ヒドロキシメチルフルフラールの含有量が検出限界以下である場合も包含する概念である。
本発明のコーヒー飲料は、コーヒー飲料中の(A)クロロゲン酸類と、(C)5−ヒドロキシメチルフルフラールとの質量比[(C)/(A)]が、雑味抑制、後味改善の観点から、0.0055以下が好ましく、0.005以下が好ましく、0.0035以下が更に好ましく、0.0015以下がより更に好ましく、0.0012以下が殊更に好ましい。
かかる質量比[(C)/(A)]の下限値は特に限定されず、0であってもよいが、生産効率の観点から、0.00001以上が好ましく、0.0001以上が更に好ましい。かかる質量比[(C)/(A)]の範囲としては、好ましくは0.00001〜0.0055、より好ましくは0.00001〜0.005、更に好ましくは0.00001〜0.0035、より更に好ましくは0.00001〜0.0015、殊更に好ましくは0.0001〜0.0012である。
本発明のコーヒー飲料中の(D)カフェインの含有量は0.04質量%以下であるが、雑味抑制、後味改善の観点から、0.03質量%以下が好ましく、0.025質量%以下がより好ましく、0.02質量%以下が更に好ましく、0.01質量%以下がより更に好ましく、また適度な苦味付与の観点から、0.001質量%以上が好ましく、0.003質量%以上がより好ましく、0.005質量%以上が更に好ましい。かかる(D)カフェインの含有量の範囲としては、コーヒー飲料中に、好ましくは0.001〜0.04質量%、より好ましくは0.001〜0.03質量%、更に好ましくは0.003〜0.025質量%、より更に好ましくは0.005〜0.01質量%である。
本発明のコーヒー飲料は、コーヒー飲料中の(A)クロロゲン酸類と、(D)カフェインとの質量比[(D)/(A)]が、雑味抑制、後味改善の観点から、0.5以下が好ましく、0.4以下がより好ましく、0.2以下が更に好ましく、0.15以下がより更に好ましく、0.1以下が殊更に好ましく、また適度な苦味付与の観点から、0.02以上が好ましく、0.025以上がより好ましく、0.03以上が更に好ましい。かかる質量比[(D)/(A)]の範囲としては、好ましくは0.02〜0.5、より好ましくは0.02〜0.4、更に好ましくは0.025〜0.2、より更に好ましくは0.025〜0.15、殊更に好ましくは0.03〜0.1である。
本発明のコーヒー飲料のpH(20℃)は、風味バランスの観点から、4.5以上が好ましく、4.8以上がより好ましく、5以上が更に好ましく、そして、7以下が好ましく、6.5以下がより好ましく、6以下が更に好ましい。かかるpH(20℃)の範囲としては、好ましくは4.5〜7、より好ましくは4.8〜6.5、更に好ましくは5〜6である。
本発明のコーヒー飲料のBrix(20℃)は、コク付与の観点から、0.8以上が好ましく、1.0以上がより好ましく、1.2以上が更に好ましく、また口当たりの良さの観点から、3.0以下が好ましく、2.5以下がより好ましく、2.3以下が更に好ましい。かかるBrixの範囲としては、好ましくは0.8〜3.0、より好ましくは1.0〜2.5、更に好ましくは1.2〜2.3である。
本発明のコーヒー飲料は、例えば、本発明の焙煎コーヒー豆から抽出されたコーヒー抽出液を用いて製造することができるが、これに限定されず、本発明の焙煎コーヒー豆以外の焙煎コーヒー豆から抽出されたコーヒー抽出液を分画等に供することにより、(B)ヒドロキシヒドロキノン、(C)5−ヒドロキシメチルフルフラール、及び(D)カフェインの各含有量を低減したコーヒー抽出液を用いても、2種以上のコーヒー抽出液を、(A)クロロゲン酸類、(B)ヒドロキシヒドロキノン、(C)5−ヒドロキシメチルフルフラール及び(D)カフェインの各含有量が上記範囲内となるように混合したものを用いてもよい。
本発明のコーヒー飲料を製造する場合、コーヒー飲料100g当たりの焙煎コーヒー豆の使用量は、生豆換算で、好ましくは1g以上、より好ましくは2.5g以上、更に好ましくは4.5g以上である。なお、コーヒー飲料100g当たりの焙煎コーヒー豆の使用量の上限値は嗜好性に適宜選択することができるが、風味バランスの観点から、生豆換算で、20g以下が好ましく、15g以下がより好ましく、10g以下が更に好ましい。ここで、生豆換算値は、焙煎コーヒー豆1gが生コーヒー豆1.3gに相当するものとする(改訂新版・ソフトドリンクス、監修:全国清涼飲料工業会、発行:光琳、平成元年12月25日発行 421頁記載)。
また、本発明のコーヒー飲料には、所望により、甘味料、乳成分、酸化防止剤、香料、有機酸類、有機酸塩類、無機酸類、無機酸塩類、無機塩類、色素類、乳化剤、保存料、調味料、酸味料、アミノ酸、pH調整剤、品質安定剤等の添加剤の1種又は2種以上を配合してもよい。本発明のコーヒー飲料は、ブラックコーヒー飲料、ミルクコーヒー飲料とすることもできる。
本発明のコーヒー飲料は、ポリエチレンテレフタレートを主成分とする成形容器(いわゆるPETボトル)、金属缶、金属箔やプラスチックフィルムと複合された紙容器、瓶等の通常の包装容器に充填して、容器詰コーヒー飲料として提供することができる。
また、本発明のコーヒー飲料は、加熱殺菌されていてもよい。加熱殺菌方法としては、適用されるべき法規(日本にあっては食品衛生法)に定められた条件に適合するものであれば特に限定されるものではない。例えば、レトルト殺菌法、高温短時間殺菌法(HTST法)、超高温殺菌法(UHT法)等を挙げることができる。また、容器の種類に応じて加熱殺菌法を適宜選択することも可能であり、例えば、金属缶のように、飲料を容器に充填後、容器ごと加熱殺菌できる場合にあってはレトルト殺菌を採用することができる。また、PETボトル、紙容器のようにレトルト殺菌できないものについては、飲料をあらか
じめ上記と同等の殺菌条件で加熱殺菌し、無菌環境下で殺菌処理した容器に充填するアセプティック充填や、ホットパック充填等を採用することができる。
前述の実施形態に関し、本発明は更に以下の製造方法、焙煎コーヒー豆及びコーヒー飲料を開示する。
<1−1>
原料焙煎コーヒー豆に水を添加し、0.3〜10時間加熱する第1の工程と、
第1の工程後の原料焙煎コーヒー豆を超臨界二酸化炭素抽出する第2の工程
を含む、焙煎コーヒー豆の製造方法。
<1−2>
原料焙煎コーヒー豆の豆種が、好ましくはアラビカ種、ロブスタ種、リベリカ種及びアラブスタ種から選ばれる1種又は2種以上であり、原料焙煎コーヒー豆の産地が、好ましくはブラジル、コロンビア、タンザニア、モカ、キリマンジャロ、マンデリン、ブルーマウンテン、グァテマラ、ベトナム及びインドネシアから選ばれる1種又は2種以上である、前記<1−1>記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
<1−3>
原料焙煎コーヒー豆が、好ましくは生コーヒー豆を焙煎したものである、前記<1−1>又は<1−2>記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
<1−4>
原料焙煎コーヒー豆のL値が、好ましくは15以上、より好ましくは15.5以上、更に好ましくは16以上、より更に好ましくは16.5以上、殊更に好ましくは17以上であって、好ましくは45以下、より好ましくは43以下、更に好ましくは40以下、より更に好ましくは35以下である、前記<1−1>〜<1−3>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
<1−5>
原料焙煎コーヒー豆のL値が、好ましくは15〜45、より好ましくは15.5〜43、更に好ましくは16〜40、より更に好ましくは16.5〜35、より更に好ましくは17〜35である、前記<1−1>〜<1−4>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
<1−6>
原料焙煎コーヒー豆が、好ましくは1種単独であるか、あるいは焙煎度、豆種、産地及びL値のうちの1以上が異なる混合物である、前記<1−1>〜<1−5>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
<1−7>
原料焙煎コーヒー豆が、好ましくは粉砕されたものである、前記<1−1>〜<1−6>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
<1−8>
粉砕された原料焙煎コーヒー豆の平均粒径が、好ましくは5mm以下、より好ましくは2.5mm以下、更に好ましくは1.5mm以下であって、好ましくは0.001mm以上、より好ましくは0.01mm以上、更に好ましくは0.05mm以上である、前記<1−7>記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
<1−9>
粉砕された原料焙煎コーヒー豆の平均粒径が、好ましくは0.001〜5mm、より好ましくは0.01〜2.5mm、更に好ましくは0.05〜1.5mmである、前記<1−7>又は<1−8>記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
<1−10>
添加する水が、好ましくは水道水、蒸留水、イオン交換水及び天然水から選ばれる1種又は2種以上である、前記<1−1>〜<1−9>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
<1−11>
添加する水の温度が、好ましくは保持温度と略同一の温度、より好ましくは10〜80℃、更に好ましくは15〜70℃、より更に好ましくは18〜50℃、殊更に好ましくは18〜25℃である、前記<1−1>〜<1−10>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
<1−12>
水の添加を、好ましくは常圧下、減圧下又は加圧下で行うか、更に好ましくは常圧下で行う、前記<1−1>〜<1−11>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
<1−13>
水を添加する際の焙煎コーヒー豆の温度が、好ましくは10〜80℃、より好ましくは15〜70℃、更に好ましくは15〜30℃、殊更に好ましくは18〜25℃である、前記<1−1>〜<1−12>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
<1−14>
水の添加量が、原料焙煎コーヒー豆に対して、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは20質量%以上、より更に好ましくは30質量%以上であって、好ましくは110質量%以下、より好ましくは105質量%以下、更に好ましくは100質量%以下である、前記<1−1>〜<1−13>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
<1−15>
水の添加量が、原料焙煎コーヒー豆に対して、好ましくは5〜110質量%、より好ましくは10〜110質量%、更に好ましくは20〜105質量%、より更に好ましくは30〜100質量%である、前記<1−1>〜<1−14>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
<1−16>
水を添加する際の雰囲気温度が、好ましくは10〜80℃、より好ましくは15〜70℃、更に好ましくは18〜50℃、より更に好ましくは18〜25℃である、前記<1−1>〜<1−15>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
<1−17>
第1の工程に係る加熱温度が、好ましくは20℃以上、より好ましくは25℃以上、更に好ましくは30℃以上、より更に好ましくは35℃以上であって、好ましくは80℃以下、より好ましくは70℃以下、更に好ましくは60℃以下、より更に好ましくは50℃以下である、前記<1−1>〜<1−16>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
<1−18>
第1の工程に係る加熱温度が、好ましくは20〜80℃、より好ましくは25〜70℃、更に好ましくは30〜60℃、より更に好ましくは35〜50℃である、前記<1−1>〜<1−17>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
<1−19>
第1の工程に係る加熱時間が、好ましくは0.5時間以上、より好ましくは1時間以上、更に好ましくは2時間以上、より更に好ましくは3時間以上であって、好ましくは9時間以下、より好ましくは8時間以下、更に好ましくは7時間以下である、前記<1−1>〜<1−18>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
<1−20>
第1の工程に係る加熱時間が、好ましくは0.5〜9時間、より好ましくは1〜8時間、更に好ましくは2〜7時間、より更に好ましくは3〜7時間である、前記<1−1>〜<1−19>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
<1−21>
第1の工程に係る加熱温度が20〜40℃である場合、加熱時間は、好ましくは4〜12時間であり、より好ましくは6〜10時間であり、更に好ましくは6〜8時間であり、また第1の工程に係る加熱温度が40℃超60℃以下である場合、加熱時間は、好ましくは3〜9時間であり、より好ましくは4〜8時間、更に好ましくは5〜7時間である、前記<1−1>〜<1−16>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
<1−22>
第1の工程に係る加熱処理を、好ましくは密封状態で行う、前記<1−1>〜<1−21>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
<1−23>
超臨界二酸化炭素抽出における圧力条件が、好ましくは8MPa以上、より好ましくは12MPa以上、更に好ましくは20MPa以上であって、好ましくは50MPa以下、より好ましくは40MPa以下、更に好ましくは35MPa以下である、前記<1−1>〜<1−22>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
<1−24>
超臨界二酸化炭素抽出における圧力条件が、好ましくは8〜50MPa、より好ましくは12〜40MPa、更に好ましくは20〜35MPaである、前記<1−1>〜<1−23>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
<1−25>
第2の工程に係る抽出温度が、好ましくは35℃以上、より好ましくは40℃以上、更に好ましくは50℃以上であって、好ましくは100℃以下、より好ましくは90℃以下、更に好ましくは80℃以下である、前記<1−1>〜<1−24>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
<1−26>
第2の工程に係る抽出温度が、好ましくは35〜100℃、より好ましくは40〜90℃、更に好ましくは50〜80℃である、前記<1−1>〜<1−25>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
<1−27>
第2の工程に係る抽出時間が、好ましくは0.5時間以上、より好ましくは1時間以上、更に好ましくは2時間以上、より更に好ましくは3.5時間以上であって、好ましくは10時間以下、より好ましくは9時間以下、更に好ましくは8時間以下である、前記<1−1>〜<1−26>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
<1−28>
第2の工程に係る抽出時間が、好ましくは0.5〜10時間、より好ましくは1〜9時間、更に好ましくは2〜8時間、より更に好ましくは3.5〜8時間である、前記<1−1>〜<1−27>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
<1−29>
第2の工程に係る抽出倍率(超臨界二酸化炭素/原料焙煎コーヒー豆)が、好ましくは10(v/w)以上、より好ましくは20(v/w)以上、更に好ましくは40(v/w)以上であって、好ましくは150(v/w)以下、より好ましくは120(v/w)以下、更に好ましくは100(v/w)以下である、前記<1−1>〜<1−28>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
<1−30>
第2の工程に係る抽出倍率(超臨界二酸化炭素/原料焙煎コーヒー豆)が、好ましくは10〜150(v/w)、より好ましくは20〜120(v/w)、更に好ましくは40〜100(v/w)である、前記<1−1>〜<1−29>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
<1−31>
超臨界二酸化炭素抽出における超臨界二酸化炭素の流量が、好ましくは1.00L/hr以上、より好ましくは2.00L/hr以上、更に好ましくは3.00L/hr以上であって、好ましくは6.00L/hr以下、より好ましくは5.00L/hr以下、更に好ましくは4.00L/hr以下である、前記<1−1>〜<1−30>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
<1−32>
超臨界二酸化炭素抽出における超臨界二酸化炭素の流量が、好ましくは1.00〜6.00L/hr、より好ましくは2.00〜5.00L/hr、更に好ましくは3.00〜4.00L/hrである、前記<1−1>〜<1−31>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
<1−33>
第2の工程に係る抽出倍率(二酸化炭素(気体換算、常温・常圧)/原料焙煎コーヒー豆)が、好ましくは0.01(m3/g)以上、より好ましくは0.02(m3/g)以上、更に好ましくは0.04(m3/g)以上、より更に好ましくは0.06(m3/g)以上であって、好ましくは0.20(m3/g)以下、より好ましくは0.16(m3/g)以下、更に好ましくは0.12(m3/g)以下である、前記<1−1>〜<1−28>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
<1−34>
第2の工程に係る抽出倍率(二酸化炭素(気体換算、常温・常圧)/原料焙煎コーヒー豆)が、好ましくは0.01〜0.20(m3/g)、より好ましくは0.02〜0.16(m3/g)、更に好ましくは0.04〜0.12(m3/g)、より更に好ましくは0.06〜0.12(m3/g)である、前記<1−1>〜<1−28>及び<1−33>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
<1−35>
第2の工程において、原料焙煎コーヒー豆に接触させる際の二酸化炭素の流量(気体換算、常温・常圧)が、好ましくは0.1m3/h以上、より好ましくは0.3m3/h以上、更に好ましくは0.5m3/h以上、より更に好ましくは0.7m3/h以上であって、好ましくは3m3/h以下、より好ましくは2m3/h、更に好ましくは1.5m3/h以下である、前記<1−1>〜<1−28>、<1−33>及び<1−34>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
<1−36>
第2の工程において、原料焙煎コーヒー豆に接触させる際の二酸化炭素の流量(気体換算、常温・常圧)が、好ましくは0.1〜3m3/h、より好ましくは0.3〜2m3/h、更に好ましくは0.5〜1.5m3/h、殊更に好ましくは0.7〜1.5m3/hである、前記<1−1>〜<1−28>、<1−33>、<1−34>及び<1−35>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
<1−37>
超臨界二酸化炭素抽出を、好ましくはエントレーナーの存在下で行う、前記<1−1>〜<1−36>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
<1−38>
エントレーナーが、好ましくは水であり、更に好ましくは水道水、蒸留水、イオン交換水及び天然水から選ばれる1種又は2種以上である、前記<1−37>記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
<1−39>
エントレーナー存在下で超臨界二酸化炭素抽出する方法が、好ましくはエントレーナーを充填した充填槽に超臨界二酸化炭素を通液し、エントレーナー及び超臨界二酸化炭素の混合媒体を抽出槽に供給して抽出する方法である、前記<1−37>又は<1−38>記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
<1−40>
当該焙煎コーヒー豆は、L値が15〜45であり、焙煎コーヒー豆1kgあたりの、(A)クロロゲン酸類の含有量が6.0〜90.0gであり、(B)ヒドロキシヒドロキノンの含有量が50mg以下であり、(C)5−ヒドロキシメチルフルフラールの含有量が70mg以下であり、かつ(D)カフェインの含有量が9.0g以下のものである、前記<1−1>〜<1−39>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
<2−1>
前記<1−1>〜<1−40>のいずれか一に記載の製造方法により得られる、L値が15〜45の焙煎コーヒー豆であって、焙煎コーヒー豆1kgあたりの、(A)クロロゲン酸類の含有量が6.0〜90.0gであり、(B)ヒドロキシヒドロキノンの含有量が50mg以下であり、(C)5−ヒドロキシメチルフルフラールの含有量が70mg以下であり、かつ(D)カフェインの含有量が9.0g以下である、焙煎コーヒー豆。
<3−1>
L値が15〜45の焙煎コーヒー豆であって、
焙煎コーヒー豆1kgあたりの
(A)クロロゲン酸類の含有量が6.0〜90.0gであり、
(B)ヒドロキシヒドロキノンの含有量が50mg以下であり、
(C)5−ヒドロキシメチルフルフラールの含有量が70mg以下であり、かつ
(D)カフェインの含有量が9.0g以下である、
焙煎コーヒー豆。
<3−2>
焙煎コーヒー豆の豆種が、好ましくはアラビカ種、ロブスタ種、リベリカ種及びアラブスタ種から選ばれる1種又は2種以上であり、焙煎コーヒー豆の産地が、好ましくはブラジル、コロンビア、タンザニア、モカ、キリマンジャロ、マンデリン、ブルーマウンテン、グァテマラ、ベトナム及びインドネシアから選ばれる1種又は2種以上である、前記<1−40>記載の焙煎コーヒー豆の製造方法、前記<2−1>又は<3−1>記載の焙煎コーヒー豆(以下、「焙煎コーヒー豆の製造方法又は焙煎コーヒー豆」を「焙煎コーヒー豆等」と称する)。
<3−3>
焙煎コーヒー豆はL値が、好ましくは15.5以上、より好ましくは16以上、更に好ましくは16.5以上、より更に好ましくは17以上であって、好ましくは43以下、より好ましくは40以下、更に好ましくは35以下である、前記<1−40>、<2−1>、<3−1>及び<3−2>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆等。
<3−4>
焙煎コーヒー豆はL値が、好ましくは15.5〜43、より好ましくは16〜40、更に好ましくは16.5〜35、より更に好ましくは17〜35である、前記<1−40>、<2−1>及び<3−1>〜<3−3>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆等。
<3−5>
焙煎コーヒー豆が、好ましくは1種単独であるか、あるいは焙煎度、豆種、産地及びL値のうちの1以上が異なる混合物である、前記<1−40>、<2−1>及び<3−1>〜<3−4>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆等。
<3−6>
焙煎コーヒー豆1kgあたりの(A)クロロゲン酸類の含有量が、好ましくは6.5g以上、より好ましくは7.0g以上、更に好ましくは7.3g以上であって、好ましくは85.0g以下、より好ましくは80.0g以下、更に好ましくは75.0g以下である、前記<1−40>、<2−1>及び<3−1>〜<3−5>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆等。
<3−7>
焙煎コーヒー豆1kgあたりの(A)クロロゲン酸類の含有量が、好ましくは6.5〜90.0g、より好ましくは7.0〜85.0g、更に好ましくは7.3〜75.0gである、前記<1−40>、<2−1>及び<3−1>〜<3−6>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆等。
<3−8>
(A)クロロゲン酸類が、好ましくは3−カフェオイルキナ酸、4−カフェオイルキナ酸、5−カフェオイルキナ酸、3−フェルラキナ酸、4−フェルラキナ酸、5−フェルラキナ酸、3,4−ジカフェオイルキナ酸、3,5−ジカフェオイルキナ酸及び4,5−ジカフェオイルキナ酸から選ばれる1種又は2種以上であり、更に好ましくは前記9種全てである、前記<1−40>、<2−1>及び<3−1>〜<3−7>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆等。
<3−9>
焙煎コーヒー豆1kgあたりの(B)ヒドロキシヒドロキノンの含有量が、好ましくは40mg以下、より好ましくは30mg以下、更に好ましくは20mg以下、より更に好ましくは10mg以下であって、好ましくは0.001mg以上、更に好ましくは0.01mg以上である、前記<1−40>、<2−1>及び<3−1>〜<3−8>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆等。
<3−10>
焙煎コーヒー豆1kgあたりの(B)ヒドロキシヒドロキノンの含有量が、好ましくは0.001〜40mg、より好ましくは0.001〜30mg、更に好ましくは0.001〜20mg、より更に好ましくは0.001〜10mg、殊更に好ましくは0.01〜10mgであり、また0mgであってもよい、前記<1−40>、<2−1>及び<3−1>〜<3−9>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆等。
<3−11>
焙煎コーヒー豆1kgあたりの(C)5−ヒドロキシメチルフルフラールの含有量が、好ましくは65mg以下、より好ましくは60mg以下、更に好ましくは55mg以下、より更に好ましくは50mg以下であって、好ましくは0.01mg以上、更に好ましくは0.1mg以上である、前記<1−40>、<2−1>及び<3−1>〜<3−10>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆等。
<3−12>
焙煎コーヒー豆1kgあたりの(C)5−ヒドロキシメチルフルフラールの含有量が、好ましくは0.01〜65mg、より好ましくは0.01〜60mg、更に好ましくは0.01〜55mg、より更に好ましくは0.01〜50mg、殊更に好ましくは0.1〜50mgであり、また0mgであってもよい、前記<1−40>、<2−1>及び<3−1>〜<3−11>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆等。
<3−13>
焙煎コーヒー豆中の(A)クロロゲン酸類と、(C)5−ヒドロキシメチルフルフラールとの質量比[(C)/(A)]が、好ましくは0.006以下、より好ましくは0.005以下、更に好ましくは0.0037以下、より更に好ましくは0.0015以下であって、好ましくは0.00001以上、更に好ましくは0.0001以上である、前記<1−40>、<2−1>及び<3−1>〜<3−12>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆等。
<3−14>
焙煎コーヒー豆中の(A)クロロゲン酸類と、(C)5−ヒドロキシメチルフルフラールとの質量比[(C)/(A)]が、好ましくは0.00001〜0.006、より好ましくは0.00001〜0.005、更に好ましくは0.00001〜0.0037、より更に好ましくは0.00001〜0.0015、殊更に好ましくは0.0001〜0.0015であり、また0であってもよい、前記<1−40>、<2−1>及び<3−1>〜<3−13>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆等。
<3−15>
焙煎コーヒー豆1kgあたりの(D)カフェインの含有量が、好ましくは7.0g以下、より好ましくは5.0g以下、更に好ましくは4.0g以下、より更に好ましくは3.0g以下であって、好ましくは0.05g以上、より好ましくは0.1g以上、更に好ましくは0.15g以上、より更に好ましくは0.2g以上である、前記<1−40>、<2−1>及び<3−1>〜<3−14>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆等。
<3−16>
焙煎コーヒー豆1kgあたりの(D)カフェインの含有量が、好ましくは0.05〜7.0g、より好ましくは0.1〜5.0g、更に好ましくは0.15〜4.0g、より更に好ましくは0.2〜3.0gである、前記<1−40>、<2−1>及び<3−1>〜<3−15>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆等。
<3−17>
焙煎コーヒー豆の含水率が、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは10質量%以下、より更に好ましくは5質量%以下である、前記<1−40>、<2−1>及び<3−1>〜<3−16>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー
豆等。
<3−18>
焙煎コーヒー豆が、好ましくは粉砕されたものである、前記<1−40>、<2−1>及び<3−1>〜<3−17>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆等。
<3−19>
粉砕された焙煎コーヒー豆の平均粒径が、好ましくは5mm以下、より好ましくは2.5mm以下、更に好ましくは1.5mm以下であって、好ましくは0.001mm以上、より好ましくは0.01mm以上、更に好ましくは0.05mm以上である、前記<3−18>記載の焙煎コーヒー豆等。
<3−20>
粉砕された焙煎コーヒー豆の平均粒径が、好ましくは0.001〜5mm、より好ましくは0.01〜2.5mm、更に好ましくは0.05〜1.5mmである、前記<3−18>又は<3−19>記載の焙煎コーヒー豆等。
<4−1>
(A)クロロゲン酸類の含有量が0.01〜0.45質量%であり、
(B)ヒドロキシヒドロキノンの含有量が2質量ppm以下であり、
(C)5−ヒドロキシメチルフルフラールの含有量が3質量ppm以下であり、かつ
(D)カフェインの含有量が0.04質量%以下である、
コーヒー飲料。
<4−2>
(A)クロロゲン酸類の含有量が、好ましくは0.02質量%以上、より好ましくは0.025質量%以上、更に好ましくは0.03質量%以上であって、好ましくは0.42質量%以下、より好ましくは0.38質量%以下、更に好ましくは0.35質量%以下である、前記<4−1>記載のコーヒー飲料。
<4−3>
(A)クロロゲン酸類の含有量が、好ましくは0.02〜0.42質量%、より好ましくは0.025〜0.38質量%、更に好ましくは0.03〜0.35質量%である、前記<4−1>又は<4−2>記載のコーヒー飲料。
<4−4>
(B)ヒドロキシヒドロキノンの含有量が、好ましくは1.5質量ppm以下、より好ましくは1質量ppm以下、更に好ましくは0.7質量ppm以下、より更に好ましくは0.5質量ppm以下であって、好ましくは0.001質量ppm以上、更に好ましくは0.01質量ppm以上である、前記<4−1>〜<4−3>のいずれか一に記載のコーヒー飲料。
<4−5>
(B)ヒドロキシヒドロキノンの含有量が、好ましくは0.001〜2質量ppm、より好ましくは0.001〜1.5質量ppm、更に好ましくは0.001〜1質量ppm、より更に好ましくは0.001〜0.7質量ppm、殊更に好ましくは0.01〜0.5質量ppmであり、また0質量ppmであってもよい、前記<4−1>〜<4−4>のいずれか一に記載のコーヒー飲料。
<4−6>
(A)クロロゲン酸類と、(B)ヒドロキシヒドロキノンとの質量比[(B)/(A)]が、好ましくは0.0025以下、より好ましくは0.002以下、更に好ましくは0.0015以下、より更に好ましくは0.001以下、殊更に好ましくは0.0005以下であって、好ましくは0.00001以上、更に好ましくは0.0001以上である、前記<4−1>〜<4−5>のいずれか一に記載のコーヒー飲料。
<4−7>
(A)クロロゲン酸類と、(B)ヒドロキシヒドロキノンとの質量比[(B)/(A)]が、好ましくは0.00001〜0.0025、より好ましくは0.00001〜0.002、更に好ましくは0.00001〜0.0015、より更に好ましくは0.00001〜0.001、殊更に好ましくは0.0001〜0.0005であり、また0であってもよい、前記<4−1>〜<4−6>のいずれか一に記載のコーヒー飲料。
<4−8>
(C)5−ヒドロキシメチルフルフラールの含有量が、好ましくは2.5質量ppm以下、より好ましくは2質量ppm以下、更に好ましくは1.5質量ppm以下であって、好ましくは0.01質量ppm以上、更に好ましくは0.1質量ppm以上である、前記<4−1>〜<4−7>のいずれか一に記載のコーヒー飲料。
<4−9>
(C)5−ヒドロキシメチルフルフラールの含有量が、好ましくは0.01〜3質量ppm、より好ましくは0.01〜2.5質量ppm、更に好ましくは0.01〜2質量ppm、より更に好ましくは0.1〜1.5質量ppmであり、また0質量ppmであってもよい、前記<4−1>〜<4−8>のいずれか一に記載のコーヒー飲料。
<4−10>
(A)クロロゲン酸類と、(C)5−ヒドロキシメチルフルフラールとの質量比[(C)/(A)]が、好ましくは0.0055以下、より好ましくは0.005以下、更に好ましくは0.0035以下、より更に好ましくは0.0015以下、殊更に好ましくは0.0012以下であって、好ましくは0.00001以上、更に好ましくは0.0001以上である、前記<4−1>〜<4−9>のいずれか一に記載のコーヒー飲料。
<4−11>
(A)クロロゲン酸類と、(C)5−ヒドロキシメチルフルフラールとの質量比[(C)/(A)]が、好ましくは0.00001〜0.0055、より好ましくは0.00001〜0.005、更に好ましくは0.00001〜0.0035、より更に好ましくは0.00001〜0.0015、殊更に好ましくは0.0001〜0.0012であり、また0であってもよい、前記<4−1>〜<4−10>のいずれか一に記載のコーヒー飲料。
<4−12>
(D)カフェインの含有量が、好ましくは0.03質量%以下、より好ましくは0.025質量%以下、更に好ましくは0.02質量%以下、より更に好ましくは0.01質量%以下であって、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.003質量%以上、更に好ましくは0.005質量%以上である、前記<4−1>〜<4−11>のいずれか一に記載のコーヒー飲料。
<4−13>
(D)カフェインの含有量が、好ましくは0.001〜0.04質量%、より好ましくは0.001〜0.03質量%、更に好ましくは0.003〜0.025質量%、より更に好ましくは0.005〜0.01質量%である、前記<4−1>〜<4−12>のいずれか一に記載のコーヒー飲料。
<4−14>
(A)クロロゲン酸類と、(D)カフェインとの質量比[(D)/(A)]が、好ましくは0.5以下、より好ましくは0.4以下、更に好ましくは0.2以下、より更に好ましくは0.15以下、殊更に好ましくは0.1以下であって、好ましくは0.02以上、より好ましくは0.025以上、更に好ましくは0.03以上である、前記<4−1>〜<4−13>のいずれか一に記載のコーヒー飲料。
<4−15>
(A)クロロゲン酸類と、(D)カフェインとの質量比[(D)/(A)]が、好ましくは0.02〜0.5、より好ましくは0.02〜0.4、更に好ましくは0.025〜0.2、より更に好ましくは0.025〜0.15、殊更に好ましくは0.03〜0.1である、前記<4−1>〜<4−14>のいずれか一に記載のコーヒー飲料。
<4−16>
pHが、好ましくは4.5以上、より好ましくは4.8以上、更に好ましくは5以上であって、好ましくは7以下、より好ましくは6.5以下、更に好ましくは6以下である、前記<4−1>〜<4−15>のいずれか一に記載のコーヒー飲料。
<4−17>
pHが、好ましくは4.5〜7、より好ましくは4.8〜6.5、更に好ましくは5〜6である、前記<4−1>〜<4−16>のいずれか一に記載のコーヒー飲料。
<4−18>
Brixが、好ましくは0.8以上、より好ましくは1.0以上、更に好ましくは1.2以上であって、好ましくは3.0以下、より好ましくは2.5以下、更に好ましくは2.3以下である、前記<4−1>〜<4−17>のいずれか一に記載のコーヒー飲料。
<4−19>
Brixが、好ましくは0.8〜3.0、より好ましくは1.0〜2.5、更に好ましくは1.2〜2.3である、前記<4−1>〜<4−18>のいずれか一に記載のコーヒー飲料。
<4−20>
当該コーヒー飲料は、コーヒー飲料100g当たりの焙煎コーヒー豆の使用量が、生豆換算で、好ましくは1g以上、より好ましくは2.5g以上、更に好ましくは4.5g以上であって、好ましくは20g以下、より好ましくは15g以下、更に好ましくは10g以下である、前記<4−1>〜<4−19>のいずれか一に記載のコーヒー飲料。
<4−21>
当該コーヒー飲料は、コーヒー飲料100g当たりの焙煎コーヒー豆の使用量が、生豆換算で、好ましくは1〜20g、より好ましくは2.5〜15g、更に好ましくは4.5〜10gである、前記<4−1>〜<4−20>のいずれか一に記載のコーヒー飲料。
<4−22>
好ましくは甘味料、乳成分、酸化防止剤、香料、有機酸類、有機酸塩類、無機酸類、無機酸塩類、無機塩類、色素類、乳化剤、保存料、調味料、酸味料、アミノ酸、pH調整剤、及び品質安定剤から選択される1種又は2種以上の添加剤を含有する、前記<4−1>〜<4−21>のいずれか一に記載のコーヒー飲料。
<4−23>
好ましくはブラックコーヒー飲料、又はミルクコーヒー飲料であり、更に好ましくはブラックコーヒー飲料である、前記<4−1>〜<4−22>のいずれか一に記載のコーヒー飲料。
<4−24>
好ましくは容器詰コーヒー飲料である、前記<4−1>〜<4−23>のいずれか一に記載のコーヒー飲料。
<4−25>
容器が、好ましくはポリエチレンテレフタレートを主成分とする成形容器(PETボトル)、金属缶、金属箔やプラスチックフィルムと複合された紙容器、又は瓶である、前記<4−24>記載のコーヒー飲料。
<4−26>
好ましくは加熱殺菌されたものである、前記<4−1>〜<4−25>のいずれか一に記載のコーヒー飲料。
<4−27>
加熱殺菌が、好ましくは適用されるべき法規(日本にあっては食品衛生法)に定められた条件に適合するものであり、更に好ましくはレトルト殺菌、高温短時間殺菌(HTST)、又は超高温殺菌(UHT)である、前記<4−26>記載のコーヒー飲料。
<4−28>
前記<2−1>及び<3−1>〜<3−20>のいずれか一に記載の焙煎コーヒー豆から抽出されたコーヒー抽出液を用いて製造されたものである、前記<4−1>〜<4−27>のいずれか一に記載のコーヒー飲料。
1.焙煎コーヒー豆及びコーヒー飲料の分析
後述の方法に従い、焙煎コーヒー豆からコーヒー抽出液を得た。得られたコーヒー抽出液に基づいて、実施例、参考例及び比較例で得られた焙煎コーヒー豆について次の分析を行った。同様に実施例、参考例及び比較例で得られたコーヒー飲料についても次の分析を行った。
(1)クロロゲン酸類(CGA)、カフェイン(Caf)、5−ヒドロキシメチルフルフラール(5−HMF)の分析
分析機器はHPLCを使用した。装置の構成ユニットの型番は次の通りである。
・UV検出器:L−2420((株)日立ハイテクノロジーズ)
・カラムオーブン:L−2300((株)日立ハイテクノロジーズ)
・ポンプ:L−2130((株)日立ハイテクノロジーズ)
・オートサンプラー:L−2200((株)日立ハイテクノロジーズ)
・カラム:Cadenza CD−C18 内径4.6mm×長さ150mm、粒子径3μm(インタクト(株))
分析条件は次の通りである。
・サンプル注入量:10μL
・流量:1.0mL/min
・UV検出器設定波長:325nm(CGA)、
270nm(Caf、5−HMF)
・カラムオーブン設定温度:35℃
・溶離液A:0.05M 酢酸、0.1mM HEDPO、10mM 酢酸ナトリウム、5(V/V)%アセトニトリル溶液
・溶離液B:アセトニトリル
溶離液Aの調製には、高速液体クロマトグラフィー用蒸留水(関東化学社製)、高速液体クロマトグラフィー用アセトニトリル(関東化学社製)、酢酸(特級、和光純薬社製)、1−ヒドロキシエタン−1、1−ジホスホン酸(60%水溶液、東京化成工業社製)を用いた。
濃度勾配条件(体積%)
時間 溶離液A 溶離液B
0.0分 100% 0%
10.0分 100% 0%
15.0分 95% 5%
20.0分 95% 5%
22.0分 92% 8%
50.0分 92% 8%
52.0分 10% 90%
60.0分 10% 90%
60.1分 100% 0%
70.0分 100% 0%
HPLCでは、コーヒー抽出液又はコーヒー飲料を、メンブレンフィルター(GLクロマトディスク25A、孔径0.45μm、ジーエルサイエンス社製)にて濾過後、分析に供した。
クロロゲン酸類の保持時間(単位:分)
・モノカフェオイルキナ酸:6.4、11.3、15.0の計3点
・モノフェラキナ酸:16.2、21.6、22.8の計3点
・ジカフェオイルキナ酸:39.6、40.4、41.0の計3点
ここで求めた9種のクロロゲン酸類の面積値から5−カフェオイルキナ酸を標準物質とし、クロロゲン酸類含量(g/kg)を求めた。
HPLCの上記の条件における分析において、カフェインの保持時間は20.4分であった。得られたピークの面積値から、カフェイン(特級、和光純薬社製)を標準物質とし、カフェイン含量(g/kg)を求めた。
HPLCの上記の条件における分析において、5−HMFの保持時間は6.1分であった。得られたピークの面積値から、5−HMF(東京化成工業社製)を標準物質とし、5−HMF含量(mg/kg)を求めた。
(2)ヒドロキシヒドロキノン(HHQ)の分析
分析機器はHPLC−電気化学検出器(クーロメトリック型)であるクーロアレイシステム(モデル5600A、米国ESA社製)を使用した。装置の構成ユニットの型番は次の通りである。
・アナリティカルセル:モデル5010、クーロアレイオーガナイザー
・クーロアレイエレクトロニクスモジュール・ソフトウエア:モデル5600A
・溶媒送液モジュール:モデル582、グラジエントミキサー
・オートサンプラー:モデル542、パルスダンパー
・デガッサー:Degasys Ultimate DU3003
・カラムオーブン:505
・カラム:CAPCELL PAK C18 AQ 内径4.6mm×長さ250mm、粒子径5μm(資生堂社製)
分析条件は次の通りである。
・サンプル注入量:10μL
・流量:1.0mL/min
・電気化学検出器の印加電圧:200mV
・カラムオーブン設定温度:40℃
・溶離液C:0.1(W/V)%リン酸、0.1mM HEDPO、5(V/V)%メタノール溶液
・溶離液D:0.1(W/V)%リン酸、0.1mM HEDPO、50(V/V)%メタノール溶液
濃度勾配条件(体積%)
時間 溶離液C 溶離液D
0.0分 100% 0%
10.0分 100% 0%
10.1分 0% 100%
20.0分 0% 100%
20.1分 100% 0%
50.0分 100% 0%
コーヒー抽出液又はコーヒー飲料をボンドエルートSCX(固相充填量:500mg、リザーバ容量:3mL、ジーエルサイエンス社製)に通液し、初通過液約0.5mLを除いて通過液を得た。この通過液について、メンブレンフィルター(GLクロマトディスク25A、孔径0.45μm、ジーエルサイエンス社製)にて濾過し、速やかに分析に供した。
HPLC−電気化学検出器の上記の条件における分析において、ヒドロキシヒドロキノンの保持時間は6.1分であった。得られたピークの面積値からヒドロキシヒドロキノン(和光純薬工業社製)を標準物質とし、ヒドロキシヒドロキノン含量(mg/kg)を求めた。
2.L値の測定
試料を、色差計(日本電色社製 スペクトロフォトメーター SE2000)を用いて測定した。
3.官能評価
実施例、比較例及び参考例で得られたコーヒー飲料の雑味、後味のスッキリ感及び酸味について下記の基準に基づいて評価し、専門パネル3名の評点から平均値を算出した。そして、その平均値から最終スコアを下記表1に基づいて決定した。
Figure 0006719192
雑味の評価基準
実施例7のコーヒー飲料の雑味を評点5とし、比較例1のコーヒー飲料の雑味を評点1として、下記の5段階で評価を行った。
5:雑味を感じない
4:僅かに雑味を感じる
3:雑味を感じる
2:やや強く雑味を感じる
1:強く雑味を感じる
後味のスッキリ感の評価基準
実施例7のコーヒー飲料の後味のスッキリ感を評点5とし、比較例1のコーヒー飲料の後味のスッキリ感を評点1として、下記の5段階で評価を行った。なお、後味のスッキリ感とは、後味として不快な苦味が残らないことをいう。
5:後味が非常にスッキリしていると感じる
4:後味がスッキリしていると感じる
3:後味がややスッキリしていると感じる
2:後味がややスッキリしていないと感じる
1:後味がスッキリしていないと感じる
酸味の評価基準
参考例2のコーヒー飲料の酸味を評点4とし、比較例1のコーヒー飲料の酸味を評点1として、下記の5段階で評価を行った。
5:酸味を感じない
4:僅かに酸味を感じる
3:酸味を感じ、バランスが良い
2:やや強く酸味を感じる
1:強く酸味を感じる
実施例1
(第1の工程)
L18の原料焙煎コーヒー豆(ブラジル産アラビカ種)を、粉砕機(ハイカットミル、カリタ社製)にて中挽き(平均粒径1.5mm)に粉砕し、それを120g秤量してガラス容器に入れ、イオン交換水120g加え混合したのち、40℃で6時間加温した。
(第2の工程)
次いで、加熱後の原料焙煎コーヒー豆のうち水100gを含んだ豆100g、合計重量200gを、超臨界抽出装置(日東高圧社製)の抽出槽に封入し、28MPaの加圧下、40℃で6時間、超臨界状態の二酸化炭素を供給(19.08L)した。抽出後の二酸化炭素の体積は、4.12m3(気体状態、1気圧)だった。
(後処理)
処理後の焙煎コーヒー豆を凍結乾燥機(FDU−2100、東京理化器械社製)にて含水率が1.0質量%となるように乾燥し、焙煎コーヒー豆を得た。
(分析・評価)
得られた焙煎コーヒー豆を粉砕機(ワンダーブレンダ―WB−01、大阪ケミカル社製)にて粉砕し、平均粒径0.030mmの微粉砕物0.5gに、抽出用水(リン酸1gと、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸(HEDPO)0.03gをイオン交換水1Lに溶解した液)を80g加え、95〜99℃の間に保持しながら10分間浸漬抽出を行い、上清を採取し、コーヒー抽出液を得た。得られたコーヒー抽出液に基づいて成分分析を行った。
得られた焙煎コーヒー豆5gに98〜100℃の熱水100gを加え、10分間撹拌し、市販コーヒー用フィルターにて濾過し、コーヒー飲料を得た。得られたコーヒー飲料について分析及び官能試験を行った。これらの結果を表2に示す。また、得られたコーヒー飲料のpHは5.1であった。
実施例2
超臨界二酸化炭素による抽出温度を70℃に変更したこと以外は、実施例1と同様の操作により(抽出後の二酸化炭素の体積は、7.10m3(気体状態、1気圧))、焙煎コーヒー豆を得た。得られた焙煎コーヒー豆について、実施例1と同様の操作にて成分分析と官能試験を行った。その結果を表2に示す。
実施例3
超臨界二酸化炭素による抽出時間を3時間(9.54L)に変更したこと以外は、実施例2と同様の操作により(抽出後の二酸化炭素の体積は、3.60m3(気体状態、1気圧))、焙煎コーヒー豆を得た。得られた焙煎コーヒー豆について、実施例1と同様の操作にて成分分析と官能試験を行った。その結果を表2に示す。
実施例4
L28の原料焙煎コーヒー豆(ベトナム産ロブスタ種)を用いたこと以外は、実施例2と同様の操作により(抽出後の二酸化炭素の体積は、7.23m3(気体状態、1気圧))、焙煎コーヒー豆を得た。得られた焙煎コーヒー豆について、実施例1と同様の操作にて成分分析と官能試験を行った。その結果を表2に示す。
実施例5
L28の原料焙煎コーヒー豆(ベトナム産ロブスタ種)を用いたこと以外は、実施例3と同様の操作により(抽出後の二酸化炭素の体積は、3.70m3(気体状態、1気圧))、焙煎コーヒー豆を得た。得られた焙煎コーヒー豆について、実施例1と同様の操作にて成分分析と官能試験を行った。その結果を表2に示す。
実施例6
第2の工程における抽出温度を80℃に変更したこと以外は、実施例4と同様の操作により(抽出後の二酸化炭素の体積は、7.60m3(気体状態、1気圧))、焙煎コーヒー豆を得た。得られた焙煎コーヒー豆について、実施例1と同様の操作にて成分分析と官能試験を行った。その結果を表2に示す。
実施例7
第2の工程における抽出温度を100℃に変更したこと以外は、実施例4と同様の操作により(抽出後の二酸化炭素の体積は、7.60m3(気体状態、1気圧))、焙煎コーヒー豆を得た。得られた焙煎コーヒー豆について、実施例1と同様の操作にて成分分析と官能試験を行った。その結果を表2に示す。
実施例8
L35の原料焙煎コーヒー豆(ベトナム産ロブスタ種)を用いたこと以外は、実施例4と同様の操作により(抽出後の二酸化炭素の体積は、7.70m3(気体状態、1気圧))、焙煎コーヒー豆を得た。得られた焙煎コーヒー豆について、実施例1と同様の操作にて成分分析と官能試験を行った。その結果を表2に示す。
実施例9
第2の工程における圧力条件を15Mpaに変更したこと以外は、実施例2と同様の操作により(抽出後の二酸化炭素の体積は、6.70m3(気体状態、1気圧))、焙煎コーヒー豆を得た。得られた焙煎コーヒー豆について、実施例1と同様の操作にて成分分析と官能試験を行った。その結果を表2に示す。
実施例10
超臨界二酸化炭素においてエントレーナーとして水を用いたこと以外は、実施例2と同様の操作により(抽出後の二酸化炭素の体積は、6.50m3(気体状態、1気圧))、焙煎コーヒー豆を得た。得られた焙煎コーヒー豆について、実施例1と同様の操作にて成分分析と官能試験を行った。その結果を表2に示す。
実施例11
第1の工程における加熱温度を60℃、加熱時間を180分にそれぞれ変更したこと以外は、実施例2と同様の操作により(抽出後の二酸化炭素の体積は、6.80m3(気体状態、1気圧))、焙煎コーヒー豆を得た。得られた焙煎コーヒー豆について、実施例1と同様の操作にて成分分析と官能試験を行った。その結果を表2に示す。
参考例1
L18の原料焙煎コーヒー豆を粉砕機(ワンダーブレンダ―WB−01、大阪ケミカル社製)にて粉砕し、平均粒径0.030mmの微粉砕焙煎コーヒー豆を得た。得られた焙煎コーヒー豆について、実施例1と同様の操作にて成分分析を行った。また、L18の原料焙煎コーヒー豆を粉砕機(ハイカットミル、カリタ社製)にて中挽き(平均粒径1.5mm)に粉砕した。得られた粉砕焙煎について、実施例1と同様の操作にて官能試験を行った。その結果を表2に示す。
参考例2
L28の原料焙煎コーヒー豆(ベトナム産ロブスタ種)を粉砕機(ワンダーブレンダ―WB−01、大阪ケミカル社製)にて粉砕し、平均粒径0.030mmの微粉砕焙煎コーヒー豆を得た。得られた焙煎コーヒー豆について、実施例1と同様の操作にて成分分析を行った。また、L28の原料焙煎コーヒー豆(ベトナム産ロブスタ種)を粉砕機(ハイカットミル、カリタ社製)にて中挽き(平均粒径1.5mm)に粉砕した。得られた粉砕焙煎について、実施例1と同様の操作にて官能試験を行った。その結果を表2に示す。
参考例3
L35の原料焙煎コーヒー豆(ベトナム産ロブスタ種)を粉砕機(ワンダーブレンダ―WB−01、大阪ケミカル社製)にて粉砕し、平均粒径0.030mmの微粉砕焙煎コーヒー豆を得た。得られた焙煎コーヒー豆について、実施例1と同様の操作にて成分分析を行った。また、L35の原料焙煎コーヒー豆(ベトナム産ロブスタ種)を粉砕機(ハイカットミル、カリタ社製)にて中挽き(平均粒径1.5mm)に粉砕した。得られた粉砕焙煎について、実施例1と同様の操作にて官能試験を行った。その結果を表2に示す。
比較例1
第2の工程を行わなかったこと以外は、実施例1と同様の操作により、焙煎コーヒー豆を得た。得られた焙煎コーヒー豆について、実施例1と同様の操作にて成分分析と官能試験を行った。その結果を表2に示す。
比較例2
第1の工程を行わなかったこと以外は、実施例2と同様の操作により(抽出後の二酸化炭素の体積は、7.10m3(気体状態、1気圧))、焙煎コーヒー豆を得た。得られた焙煎コーヒー豆について、実施例1と同様の操作にて成分分析と官能試験を行った。その結果を表2に示す。
比較例3
第2の工程を行わなかったこと以外は、実施例4と同様の操作により、焙煎コーヒー豆を得た。得られた焙煎コーヒー豆について、実施例1と同様の操作にて成分分析と官能試験を行った。その結果を表2に示す。
比較例4
第1の工程を行わなかったこと以外は、実施例4と同様の操作により(抽出後の二酸化炭素の体積は、7.10m3(気体状態、1気圧))、焙煎コーヒー豆を得た。得られた焙煎コーヒー豆について、実施例1と同様の操作にて成分分析と官能試験を行った。その結果を表2に示す。
Figure 0006719192
表2から、L値が15〜45の焙煎コーヒー豆において、(A)クロロゲン酸類、(B)ヒドロキシヒドロキノン、(C)5−ヒドロキシメチルフルフラール及び(D)カフェインの各含有量を特定範囲内に制御することにより、雑味が抑制され、後味がスッキリして飲みやすいコーヒー飲料の原料として有用な焙煎コーヒー豆が得られることがわかる。また、原料焙煎コーヒー豆に水を添加して0.3〜10時間加熱処理し、次いで超臨界二酸化炭素抽出に供することで、雑味が抑制され、酸味のバランスが良く、後味がスッキリして飲みやすいコーヒー飲料の原料として有用な焙煎コーヒー豆が得られることがわかる。

Claims (14)

  1. L値が15〜45の焙煎コーヒー豆であって、
    焙煎コーヒー豆1kgあたりの
    (A)クロロゲン酸類の含有量が6.0〜90.0gであり、
    (B)ヒドロキシヒドロキノンの含有量が50mg以下であり、
    (C)5−ヒドロキシメチルフルフラールの含有量が50mg以下であり、かつ
    (D)カフェインの含有量が9.0g以下である、
    焙煎コーヒー豆。
  2. (A)クロロゲン酸類と、(C)5−ヒドロキシメチルフルフラールとの質量比[(C)/(A)]が0.006以下である、請求項1記載の焙煎コーヒー豆。
  3. 焙煎コーヒー豆が粉砕されたものである、請求項1又は2記載の焙煎コーヒー豆。
  4. 原料焙煎コーヒー豆に、該原料焙煎コーヒー豆に対して5〜110質量%の水を添加し、30〜80℃にて1〜10時間加熱する第1の工程と、
    第1の工程後の原料焙煎コーヒー豆を超臨界二酸化炭素抽出する第2の工程
    を含む、焙煎コーヒー豆の製造方法。
  5. 第1の工程における加熱時間が1〜9時間である、請求項4記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
  6. 第1の工程における加熱温度が30〜70℃である、請求項4又は5記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
  7. 第2の工程における抽出時間が0.5〜10時間である、請求項4〜のいずれか一項に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
  8. 第2の工程における抽出温度が35〜100℃である、請求項4〜のいずれか一項に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
  9. 原料焙煎コーヒー豆のL値が15〜45である、請求項4〜のいずれか一項に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
  10. 原料焙煎コーヒー豆が粉砕されたものである、請求項4〜のいずれか一項に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
  11. (A)クロロゲン酸類の含有量が0.01〜0.45質量%であり、
    (B)ヒドロキシヒドロキノンの含有量が2質量ppm以下であり、
    (C)5−ヒドロキシメチルフルフラールの含有量が質量ppm以下であり、かつ
    (D)カフェインの含有量が0.04質量%以下である、
    コーヒー飲料。
  12. (A)クロロゲン酸類と、(C)5−ヒドロキシメチルフルフラールとの質量比[(C)/(A)]が0.0055以下である、請求項11記載のコーヒー飲料。
  13. (A)クロロゲン酸類と、(D)カフェインとの質量比[(D)/(A)]が0.02〜0.5である、請求項11又は12記載のコーヒー飲料。
  14. 容器詰コーヒー飲料である、請求項1113のいずれか一項に記載のコーヒー飲料。
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