JP5300327B2 - 流体制御弁 - Google Patents

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本発明は、流体制御弁に関し、詳細には、弁シール部の解凍技術に関する。
例えば、特許文献1には、半導体製造時に使用されるプロセスガスの制御を行うプロセスガス制御弁の弁座に付着した付着物を除去するための技術が開示されている。
かかる特許文献1に記載の技術は、電磁弁のボディにヒータ挿入孔を形成し、そのヒータ挿入孔に棒状ヒータを挿入して加熱することで、弁座に付着した付着物を軟化、液化若しくは気化させて該付着物を弁座から剥がれ易くしている。
特開2007−138972号公報
しかしながら、特許文献1に記載のプロセスガス制御弁では、プロセスガスのガス漏れを防止するシール部とヒータ間の熱伝導経路での距離と、弁座とヒータ間の熱伝導経路での距離とが同程度であるため、シール部の耐熱温度域まで加熱すると、シール部材が溶ける恐れがある。この一方、シール部材を保護すべく加熱を緩やかにすると、弁座に付着した付着物を取り除くのに要する時間が長くなってしまう。
そこで本発明は、上記した実状に鑑みて提案されたものであり、シール部材を溶かすことなく、短時間で弁座の凍結を解凍させることのできる流体制御弁を提供することを目的とする。
本発明は、弁を開閉自在とするバルブ本体を、弁が臨むシール室に連通する流体入口流路及び流体出口流路並びに弁座を有したハウジングに、シール部材を介在させてシールしてなる流体制御弁において、シール部材までの熱伝導経路での距離よりも弁座までの熱伝導経路での距離が短くなるように、前記ハウジングに加熱手段を設け、前記弁座外周から前記シール室の内壁面までの水平距離を所定値以上とし、且つ、前記シール室の底面から前記バルブ本体までの垂直距離を所定値以上とし、前記弁座は、内部に前記流体入口流路を備える円筒部の先端に設けられ、前記円筒部の基端部近傍に前記加熱手段が設けられ
前記シール室の底面の外周縁部に、内周側よりも外周側が、前記垂直距離に対応する方向に沿って前記シール部材から離れるように傾斜する傾斜部が設けられている。
本発明の流体制御弁によれば、加熱手段と弁座間の熱伝導経路での距離が加熱手段とシール部材との当該距離より短くなるようにハウジングに加熱手段を埋設したので、シール部材温度より弁座温度を高い状態にして凍結した流体制御弁の解凍時間を短縮することができると共に、加熱によりシール部材の溶解を防止することができる。
以下、本発明を適用した具体的な実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
「第1実施形態」
図1は本発明の流体制御弁を燃料電池システムに組み込んだ一例の要部を示す燃料電池システム回路図、図2は第1実施形態の流体制御弁の断面図、図3は図1の気液分離器タンク内の水位量に応じて流体制御弁を作動させる水位制御フローチャート、図4は凍結した流体制御弁の解凍フローチャートを示す。
第1実施形態の流体制御弁1は、図1に示すように、燃料電池システムに組み込まれている。燃料電池2は、酸化ガス貯蔵タンク3から供給される酸化ガスと、水素ガス貯蔵タンク4から供給される水素ガスと、を膜電極接合体のカソードとアノードに供給し電解質膜を介して反応させることで発電する。燃料電池2からは、発電により所定の電力が取り出されると共に水と酸素とが排出される。また、燃料電池2から排出されるものとして、発電に寄与されなかった余剰の水素ガスが排出される。この余剰水素ガスは、気液分離器5で液体と水素ガスに分離される。分離された水素ガスは、再び燃料電池2に供給される。
本実施形態の流体制御弁1は、前記気液分離器5に接続され、この気液分離器5のタンク内に溜まる液体量に応じて弁を開閉し、液体が所定量となった時点で燃料電池システム外へ排水する役目をする。
前記流体制御弁1は、図2に示すように、気液分離器5のタンクに接続される流体入口流路と燃料電池システム外へ流体(水)を排水する流体出口流路を有したハウジング6と、前記流体入口流路と流体出口流路間を連通または遮断する弁を有したバルブ本体7とを有し、シール部材8を介在させて前記ハウジング6に前記バルブ本体7を取り付けた構造とされている。
ハウジング6には、天面6aの中央部分に後述する弁を臨ませる空間部となるシール室9が形成されている。このシール室9の底面9a中央部には、ハウジング6と一体的に形成された弁座10が突設されている。かかる弁座10は、例えば基端側部と先端側部で直径の異なる段付き形状をなす円筒部11の天面に形成されている。
また、ハウジング6には、流体入口流路12と、流体出口流路13とが形成されている。流体入口流路12は、ハウジング6の底面6bから円筒部11の天面に亘って両端を貫通させた貫通孔として形成されている。この流体入口流路12には、気液分離器5のタンクから液体が導入される。体入口流路12内に導入された液体は、前記円筒部11の天面に開口する出口孔14よりシール室9へ噴出される。
流体出口流路13は、シール室9の底面9aの一部からハウジング側面6cの下端位置へ向かって傾斜する傾斜流路とされている。この流体出口流路13の出口15からは、流体入口流路12を通りシール室9に溜まった液体が、その傾斜によって自然に燃料電池システム外へと排水される。
また、ハウジング6には、シール室9内の液体が漏れ出ないようにするためのシール部材8を配置させるシール部材配置溝16が形成されている。シール部材配置溝16は、ハウジング6の天面6aに環状の断面コ字状溝として形成されており、その溝内にシール部材を配置させている。シール部材8としては、例えばOリングが使用される。なお、シール部材は、ハウジング6の天面6aにボルト24で固定されるバルブ本体7を構成する固定プレート25で押圧されることで、シール室9内の液体漏れを防止する。
また、ハウジング6には、弁座10及び該弁座10に密着する弁が零下環境下で凍結した時に、凍結を解凍するための加熱手段であるヒータ17が埋設されている。このヒータ17の配置位置に関しては、後述するものとする。
バルブ本体7は、弁体18と、ダイヤフラム19と、プランジャ20と、プランジャ20を可動させる駆動手段であるコイル21、ヨーク22及びバネ23と、を有している。
弁体18は、プランジャ20の先端に取り付けられている。ダイヤフラム19は、前記弁体18を覆うようにして、該弁体18の先端に装着されている。また、このダイヤフラム19は、前記固定プレート25に螺合されるナット30で保持されている。プランジャ20は、ハウジング6に対してボルト24にて固定される固定プレート25に一体化された円筒状のスリーブ26内に摺動自在に設けられている。コイル21は、前記スリーブ26の外周囲に固定されるヨーク22に巻回されている。バネ23は、プランジャ20の基端側に形成されたバネ収容穴の中に収容されており、ヨーク22の天面に固定されたプレート27にナット28にて固定されたプラグ29で弾発力が付勢されるようになされている。
前記弁体18は、前記コイル21への通電により発生する電磁力によりプランジャ20を図1矢印Aで示す上方へ吸引させて、前記弁座10から引き離す方向へ上昇移動される。また、弁体18は、前記コイル21への通電断により電磁力が解除され、前記バネ23による弾発力でプランジャ20を図1矢印Bで示す下方へ移動させて、前記弁座10に密着される。
前記ヒータ17の配置は、シール部材8までの熱伝導経路での距離よりも弁座10までの熱伝導経路での距離が短くなるようにハウジング6に埋設している。具体的には、弁座10を先端に形成した円筒部11の基端部近傍に、この円筒部11を挟んで対象位置に2つのヒータ17を配置している。前記した位置に配置されたヒータ17は、熱伝導経路距離で、該ヒータ17からシール部材8までの距離よりも該ヒータ17から弁座10までの距離が図2の見た目でも短くなっている。
また、シール室9の内部空間においては、弁座10外周からシール室9の内壁面9bまでの水平距離L1を所定値以上とし、且つ、シール室9の底面9aから弁座10と密着した時のダイヤフラム19の先端面までの垂直距離H1を所定値以上としている。前記L1とH1の寸法関係にシール室9の内部空間を決定するのは、燃料電池システムが停止した時に流体制御弁1に残った液水量を低減させるためであるが、これについては後述する。
次に、上述のように構成された流体制御弁1の動作について説明する。この流体制御弁1は、流体入口流路12に流入される流体を封止する状態(流入流体封止状態)と、流体入口流路12からシール室9に流れ込んで溜まった液体を流体出口流路13に排水する状態(流体排水状態)と、に切り替える機能をする。
流体を封止する場合は、バルブ本体7内に設けたバネ23によりプランジャ20が下方へ押され、該プランジャ20の先端に設けた弁体18のダイヤフラム19が弁座10に押付けられた状態となる。これにより、流体入口流路12の出口14は塞がれ、該流体入口流路12からの流体がシール室9内に流れ込むことが防止され、その結果、流体出口流路13に流体が流れない状態となる。
一方、流体入口流路12からシール室9に流れ込んで溜まった液体を流体出口流路13に流す場合は、バルブ本体7に設けたコイル21に通電して発生する電磁力によりプランジャ20を上方へ吸引する。プランジャ20が上方へと吸引されると、プランジャ20に連結されている弁体18も上方へと移動する。弁体18が上方へと移動すると、これに接続されているダイヤフラム19も上方へと移動し、流体入口流路12の出口14が開放される。その結果、流体入口流路12は、シール室9を介して流体出口流路13と連通される。
なお、所定量の流体が排出された後にコイル21への通電を止めると、ダイヤフラム19、弁体18、プランジャ20を上方に吸引していた電磁力が解除される。電磁力によるプランジャ20への吸引力が取り除かれると、バルブ本体7内に設けられたバネ23によってプランジャ20が下方へ押し下げられる。これにより、ダイヤフラム19が弁座10に押し付けられた状態となり、前記流体入口流路12と前記流体出口流路13との連通が阻止される。
次に、前記流体制御弁1が気液分離器5のタンク下流に設置されている場合、タンク内の水位に応じてどのように弁が開閉して排水されるのかについて説明する。気液分離器5のタンク内に水位検知手段(水位センサー)31(図1参照)を設け、この水位検知手段31で検知したタンク内の水位が上限の所定水位Hより高くなった場合には排水弁として機能する流体制御弁1を開き、タンク内の水位が下限の所定水位Lより低くなった場合には流体制御弁1を閉じる、という制御を繰り返す。
前記気液分離器5のタンク内における水位制御フローを、図3のフローチャートを参照しながら説明する。図3では、流体制御弁1は、排水弁として機能することから排水弁と表記してある。
先ず、ステップS1の処理として、タンクに設置した水位検知手段(水位検知センサー)31により水位を検知する。次に、ステップS2の処置で、この検知水位が上限の所定水位Hより高いかどうか判断する。検知水位が所定水位Hより高い場合には、流体制御弁1を開く必要があると判断し、低い場合にはステップS1の水位検知に戻る。流体制御弁1を開く必要があると判断された場合には、次のステップS3で排水弁(実際にはコイル21)に通電する。これにより、ステップS4の処理では流体制御弁1が開き、流体入口流路12から流入しシール室9に溜まった流体が流体出口流路13に流れる。
気液分離器5のタンクから流体が排出されるのでタンク水位が低下して行くが、排水を開始した後にも、ステップS5の処理でタンクの水位検知は継続しており、次のステップS6の処理でこの検知水位が下限の所定水位Lより低いかどうか判断する。タンク水位が所定水位Lより低くなった場合には、流体制御弁1を閉じる必要があると判断し、高い場合にはステップS5の処理である水位検知を継続する。流体制御弁1を閉じる必要があると判断された場合には、ステップS7の処理で流体制御弁1への通電を解除する。流体制御弁1への通電が解除されると、ステップS8の処理で流体制御弁1は閉じた状態となる。流体制御弁1が閉じた状態となることにより、タンク内の水位低下は停止する。
このように、上記した水位制御を行うことで、タンク水位を上限の所定水位Hと下限の所定水位Lとの間に保つことが可能となる。
次に、流体制御弁1が接続される燃料電池システムの温度環境が零下となった場合の対応について説明する。
燃料電池システムが運転されている場合には、流体制御弁1に間欠的に流体が流れるが、システムが停止した場合には、流体制御弁1の流路には流体が残った状態となる。この状態で、温度環境が零下となった場合、流体が水の場合には凍結することとなる。
温度環境が零下の場合に、燃料電池システムを起動する際には、流体制御弁1に設けた加熱手段であるヒータ17を作動させて凍結部位を解凍し、排水制御が可能な状態にする。この解凍処理動作を、図4のフローチャートを参照しながら説明する。
先ず、外気温度、或いは、これに相当する温度、流体制御弁1の温度、或いは、流体制御弁1の周辺温度、これらの温度のうち少なくとも1つの温度から流体制御弁1を解凍する必要があるかどうか判断する。
解凍フローでは、この温度を先ず、ステップS9の処理で計測する。次に、ステップS10の処理では、検知温度が所定温度T1より低いかどうかを判断する。検知温度が所定温度T1より低い場合にはヒータ17を使用する必要があると判断し、高い場合にはヒータ17は不要であると判断する。ヒータ17を使用する必要があると判断された場合には、ステップS11の処理でヒータ17に電源が供給される。
そして、ステップS12の温度検知を継続し、次のステップS13の処理で検知温度が所定温度T2より高いかどうかを判断する。所定温度T2より高い場合には、ヒータ17を継続使用する必要が無いと判断し、低い場合にはヒータ17は継続して使用すると判断する。ヒータ17を継続使用する必要が無いと判断された場合には、ステップS14の処理でヒータ17への通電(電源供給)が解除される。
上記所定温度T1については、実際の燃料電池システムにおける検知温度と流体制御弁1の凍結、非凍結の状態との関係を調べ、決定する必要がある。また、上記所定温度T2については、実際の燃料電池システムにおける検知温度と流体制御弁1の凍結、解凍の状態との関係を調べ、決定する必要がある。
流体制御弁1の解凍時間は、発熱量と放熱量、加熱対象の熱容量により決まる。発熱量は、ヒータ1本あたりの消費電力と設置本数により決まり、放熱量は流体制御弁1の外周の表面積や固定部の状態(材質より決まる熱伝導率や固定部の接触面積など)により決まる。
第1実施形態においては、燃料電池システムが停止された時に、流体制御弁1に残った液水量(以下、残水量)を低減させる機能を持たせている。以下に、この残水量低減機能に関して説明する。
シール室9は、ハウジング6によって形成され、弁体18及びダイヤフラム19を収容する空間部と、ダイヤフラム19と共に流体をシールする役割を果たす弁座10とを有している。そして、このシール室9の空間は、下記のような寸法関係となっている。シール室9では、弁座10の外周からシール室9の内壁面9bまでの水平距離L1を所定値以上とし、且つ、シール室9の底面9aから弁座10と密着した時のダイヤフラム19の先端面までの垂直距離H1を所定値以上としている。つまり、燃料電池システムの停止によりシール室9内に残った残水量が多い場合、これら残水が凍結した時にヒータ17で加熱して解凍するに要する時間が長くならないように、短時間で解凍し得るよう前記シール室9の水平距離L1と垂直距離H1を決めている。また、流体出口流路13は、シール室9の下端から単調下降に傾斜させている。これらの形状から、残水量を極微少に抑えることができ、凍結に要する解凍時間を大幅に短縮することができる。
上記各距離L1、H1の所定値に関しては、シール室9の寸法(外周径)や燃料電池システムでの流体制御弁1の設置状況(傾斜等)により、決定されるものである。流体出口流路13の径や傾斜角度に関しても、燃料電池システムでの流体制御弁1の設置状況(傾斜等)や排水量により決定されるものである。また、各距離L1、H1の所定値は、流体の表面張力と重力のバランスで流体が留まることがない最小値以上とする必要がある。
次に、解凍時に関する本発明の作用と効果について説明する。
この流体制御弁1において速やかに解凍したい部位は、弁座10の周辺部位である。弁座10を形成するハウジング6は、多くの場合、金属材料で作成する。このため、耐熱温度は高く、ヒータの熱による溶解を考慮するには至らない。ところが、シール部材8は、ゴム材料で作成される場合が多く、この材料は熱的負荷に弱い。
そこで、本実施形態では、ヒータ17の配置を、該ヒータ17から弁座10までの熱伝導経路での距離より、ヒータ17からシール部材8までの熱伝導経路での距離の方が長くなるようにしている。これにより、シール部材8とダイヤフラム19よりも、弁座10の方を高温に加熱することができ、解凍時間を短縮することができる。
以上の第1実施形態の流体制御弁1によれば、ヒータ17と弁座10間の熱伝導経路での距離がヒータ17とシール部材8との当該距離より短くなるようにハウジング6にヒータ17を埋設したので、シール部材温度より弁座温度を高い状態にして凍結した流体制御弁1の解凍時間を短縮することができると共に、加熱によりシール部材8の溶解を防止することができる。
また、第1実施形態の流体制御弁1によれば、弁座10外周からシール室9の内壁面9bまでの水平距離L1を所定値以上とし、且つ、シール室9の底面9aからバルブ本体7までの垂直距離H1を所定値以上としたので、燃料電池システムが停止した場合の流体制御弁1の残水量を少なくすることができ、それにより解凍時間を短縮できる。残水量が多い状態になると、残水が凍結した場合に要する熱量が増加し、解凍時間が長くなる。しかし、本実施形態では、残水量を少なくできるので、解凍に要する熱量も減少でき、解凍時間の短縮化が図れる。これにより、燃料電池システムを早急に運転可能となる。
「第2実施形態」
図5は第2実施形態の流体制御弁の断面図である。第2実施形態では、第1実施形態の流体制御弁と異なる構成部分についてのみ説明するものとする。
第2実施形態の流体制御弁1では、シール室9の底面9aを、流体出口流路13と合流する合流部を最下点(最下部位)として傾斜させた傾斜面とし、且つヒータ17を、流体入口流路12を挟んだ対象位置であって前記傾斜面の近傍部にそれぞれ設けている。つまり、前記シール室9の底面9aを、流体出口流路13と合流する合流部が最も低く、その反対側の部位が最も高くなるような傾斜面としている。そして、その傾斜面とされたシール室9の底面9aの近傍部に、流体入口流路12を挟んでそれぞれヒータ17、17を配置させている。これにより、一方のヒータ17は、弁座10の近くに配置されることになる。
このような構造とした第2実施形態の流体制御弁1によれば、流体入口流路12に対して流体出口流路13と反対側の領域に配置されたヒータ17が弁座10と近くなるため、弁座10をより一層速やかに加熱することができ、凍結した弁座10周辺部位の解凍時間をさらに短縮できる。
また、燃料電池システム停止時の残水量に関しては、シール室9の底面9aは流体出口流路13に向かって傾斜し且つ流路断面積が拡大しているので、残水は留まり難くなる。
「第3実施形態」
図6は第3実施形態の流体制御弁の断面図である。第3実施形態では、第1実施形態の流体制御弁と異なる構成部分についてのみ説明するものとする。
第3実施形態の流体制御弁1では、ハウジング6とバルブ本体7間のシールと弁座10と弁体18間のシールを、別部品のシール部材8を使用せずに、ダイヤフラム19で共用してシールさせた構造としている。
第3実施形態では、ダイヤフラム19自体にシール機能を持たせているため、シール部材8を削減でき、流体制御弁1を構成する部品点数を少なくできる。
また、この第3実施形態の流体制御弁1では、流体出口流路13の上端をシール室9の上端とほぼ同位置にしている。そのため、シール室9内の残水を、流体出口流路13へ排水し易くなり、シール室9内への残水留まりを減少させることができる。
また、第3実施形態の流体制御弁1では、流体出口流路13近傍における弁座10外周とシール室9の内壁面9bまでの水平距離Lを所定値以上としている。そのため、燃料電池システムが停止した場合の残水量を少なくことができる。
「第4実施形態」
図7は第4実施形態の流体制御弁の断面図である。第4実施形態では、第1実施形態の流体制御弁と異なる構成部分についてのみ説明するものとする。
第4実施形態では、流体入口流路12に弁シール部への異物の混入を防止する目的で、フィルタ32を設置すると共に、流体出口流路13にも同様にフィルタ32を設置している。
第1実施形態では、ヒータ17から弁座10までの熱伝導経路での距離より、ヒータ17からシール部材8までの熱伝導経路での距離の方を長くしたのと同様に、ヒータ17からフィルタ32までの熱伝導経路での距離を、ヒータ17からシール部材8までの熱伝導経路での距離より短くすることで、フィルタ32に残った液水が零下環境で凍結した後の解凍性能とシール部材8の耐熱上の保護を両立させている。
図1は第1実施形態のガス充填供給装置におけるガス充填供給経路図である。 図2は第2実施形態のガス充填供給装置におけるガス充填供給経路図である。 図3は図1の気液分離器タンク内の水位量に応じて流体制御弁を作動させる水位制御フローチャートである。 図4は凍結した流体制御弁の解凍フローチャートを示す。 図5は第2実施形態の流体制御弁の断面図である。 図6は第3実施形態の流体制御弁の断面図である。 図7は第4実施形態の流体制御弁の断面図である。
符号の説明
1…流体制御弁
6…ハウジング
7…バルブ本体
8…シール部材
9…シール室
10…弁座
12…流体入口流路
13…流体出口流路
17…ヒータ(加熱手段)
18…弁体
19…ダイヤフラム
31…水位検出手段
32…フィルタ

Claims (5)

  1. 弁が臨む空間部となるシール室と、このシール室に連通する流体入口流路及び流体出口流路と、該シール室に設けられた弁座と、を有したハウジングと、
    前記弁座に密着して前記流体入口流路と前記流体出口流路の流通状態を閉塞し、また、前記弁座から離れて前記流体入口流路と前記流体出口流路とを流通させる弁を開閉自在とするバルブ本体と、
    前記ハウジングと前記バルブ本体とをシールするシール部材と、
    前記シール部材までの熱伝導経路での距離よりも前記弁座までの熱伝導経路での距離が短くなるように前記ハウジングに埋設した加熱手段と、を備え、
    前記弁座外周から前記シール室の内壁面までの水平距離を所定値以上とし、且つ、
    前記シール室の底面から前記バルブ本体までの垂直距離を所定値以上とし、
    前記弁座は、内部に前記流体入口流路を備える円筒部の先端に設けられ、前記円筒部の基端部近傍に前記加熱手段が設けられ
    前記シール室の底面の外周縁部に、内周側よりも外周側が、前記垂直距離に対応する方向に沿って前記シール部材から離れるように傾斜する傾斜部が設けられている
    ことを特徴とする流体制御弁。
  2. 請求項1に記載の流体制御弁であって、
    前記シール室の底面を、前記流体出口流路と合流する合流部を最下点として傾斜させた傾斜面とし、
    前記加熱手段を、前記流体入口流路を挟んだ対象位置であって前記傾斜面の近傍部にそれぞれ設けた
    ことを特徴とする流体制御弁。
  3. 請求項1に記載の流体制御弁であって、
    前記ハウジングと前記バルブ本体のシールと前記弁座と前記弁とのシールを、前記シール部材で共用した
    ことを特徴とする流体制御弁。
  4. 請求項3に記載の流体制御弁であって、
    前記流体出口流路近傍における前記弁座外周と前記シール室の内壁面までの水平距離を所定値以上とした
    ことを特徴とする流体制御弁。
  5. 請求項1に記載の流体制御弁であって、
    前記流体入口流路と前記流体出口流路に異物を取り除くフィルタを配置し、
    前記加熱手段から前記フィルタまでの熱伝導経路での距離を、前記加熱手段から前記シール部材までの熱伝導経路での距離よりも短くした
    ことを特徴とする流体制御弁。
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