JP2010133573A - 熱媒注入方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱媒循環路内に熱媒を効率的に充填すると共に、熱媒補助貯留タンク内への熱媒の注入も可能となる熱媒注入方法を提供する。
【解決手段】熱媒補助貯留タンク23と熱媒貯留タンク18との間の熱媒移動を制御する熱媒制御機構22を外して熱媒貯留タンク18内を大気開放する大気開放管68を備えた蓋部材69を取付け、大気開放管68を介して熱媒貯留タンク18内に熱媒を注入し、循環ポンプ19を運転して、熱媒と往き配管16、熱媒の加熱源15、戻り配管17、及び熱媒の放熱部14内の残留空気とを置換し、置換されて熱媒貯留タンク18内に噴出した残留空気を連通管28を介して熱媒補助貯留タンク23内に排出しながら熱媒循環路20内を熱媒で満たした後、熱媒貯留タンク18から連通管26を介して熱媒補助貯留タンク23内に熱媒を予め設定された量まで注入する。
【選択図】図3

Description

本発明は、熱媒循環装置(例えば、太陽熱温水装置、温水暖房装置等)の熱媒循環路内と、熱媒循環路の熱媒貯留タンクと接続する熱媒補助貯留タンク内に熱媒を注入する熱媒注入方法に関する。
従来、水を温水にして貯湯タンクに貯留する太陽熱温水装置と、貯湯タンクに貯留している温水を加熱して湯にする給湯装置とを組合わせた給湯システムが知られている。そして、太陽熱温水装置には、例えば、特許文献1に記載されているように、熱媒を加熱する太陽熱集熱器と、貯湯タンク内に設けられ内部を熱媒が通過する熱交換部と、太陽熱集熱器で加熱された熱媒を熱交換部へ流す戻り配管と、熱交換部を通過した熱媒を太陽熱集熱器へ流す往き配管と、往き配管に取付けられ熱媒の膨張、収縮による体積変化を吸収する膨張タンクと、膨張タンクの下流側の往き配管に取付けられた循環ポンプとを備えた熱媒循環路が設けられている。また、膨張タンクを、熱交換部から太陽熱集熱器に移動する熱媒を一時貯める熱媒貯留タンクと、熱媒貯留タンクより下方位置に配置された熱媒補助貯留タンクとで構成し、熱媒貯留タンクの上部に熱媒制御機構を設けて、熱媒の膨張時には熱媒を熱媒貯留タンクから熱媒補助貯留タンクに流し、熱媒の収縮時には熱媒補助貯留タンクから熱媒を熱媒貯留タンクに移動させることも行われている。
特開2001−21228号公報
ここで、膨張タンクを熱媒貯留タンクと熱媒補助貯留タンクで構成すると、熱媒循環路内に熱媒を注入する場合は、熱媒貯留タンクの上部から熱媒制御機構を取外し、生じた開口からオイルジョッキや手動式ポンプを使用して熱媒貯留タンク内に熱媒を注入しながら循環ポンプを運転し、熱媒循環路(往き配管)内に送出している。このとき、熱媒貯留タンクの配置によっては、熱媒貯留タンク内に熱媒を注入する作業において不自然な体勢を強いられ、作業性が低下すると共に、熱媒がこぼれ易く熱媒貯留タンクの周囲を汚すという問題がある。また、熱媒貯留タンクを熱媒の注入が容易な位置に配置すると、他の部材のレイアウトに悪影響を与え、調整やメンテナンスが困難になるという問題が生じる。
また、熱媒貯留タンク内に注入した熱媒を、循環ポンプを運転して熱媒循環路内に送出す場合、熱媒循環路内に徐々に熱媒を注入して熱媒循環路内の残留空気と置換しなければならず、熱媒循環路内に熱媒を充填するのに長時間を要するという問題が生じる。また、熱媒貯留タンク内には、熱媒と置換された残留空気が噴出するため、熱媒貯留タンク内に注入した熱媒が開口した上部制御室から溢れ出て熱媒貯留タンクの周囲を汚すという問題も生じる。更に、熱媒補助貯留タンクへの補給用の熱媒の注入は、熱媒循環路内への熱媒の充填が完了した後に、熱媒補助貯留タンクの蓋を開けてオイルジョッキや手動式ポンプを使用して行うことになる。このため、熱媒貯留タンクと熱媒補助貯留タンクへの熱媒の注入をそれぞれ個別に行うことになり、作業性が低下するという問題がある。なお、熱媒貯留タンクと熱媒補助貯留タンクを連通する連通管を利用して、熱媒貯留タンクから熱媒補助貯留タンクに熱媒を移動させることも可能であるが、熱媒補助貯留タンク内の熱媒量を監視しながら熱媒貯留タンク内に熱媒を注入しなければならず、熱媒補助貯留タンクの取付け位置によっては、熱媒補助貯留タンク内の熱媒量が確認できず熱媒補助貯留タンクへの熱媒の注入ができないという問題が生じる。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、熱媒貯留タンク内に容易かつ効率的に熱媒を注入して熱媒循環路内に熱媒を効率的に充填すると共に、熱媒補助貯留タンク内への熱媒の注入も可能となる熱媒注入方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う本発明に係る熱媒注入方法は、熱媒の加熱源と、熱媒の放熱部と、前記加熱源で加熱された熱媒を前記放熱部へ流す戻り配管と、前記放熱部を通過した熱媒を前記加熱源へ流す往き配管と、前記往き配管に取付けられ前記放熱部から前記加熱源に移動する熱媒を一時貯める熱媒貯留タンクと、前記熱媒貯留タンクの下流側の前記往き配管に取付けられた循環ポンプと、前記熱媒貯留タンクより下方位置に配置された熱媒補助貯留タンクとを有し、前記熱媒貯留タンクの上部制御室には熱媒の膨張時に開いて熱媒を該上部制御室の側壁に設けられた連通管を介して前記熱媒補助貯留タンクに流し、熱媒の収縮時には前記連通管を介して前記熱媒補助貯留タンクから熱媒を吸い上げる熱媒制御機構が設けられた熱媒循環装置に熱媒を注入する熱媒注入方法であって、
前記熱媒制御機構を取外して、前記上部制御室に上下に貫通する大気開放管を備えた蓋部材を取付ける工程と、
前記大気開放管を介して前記熱媒貯留タンク内に熱媒を注入しながら、前記循環ポンプを運転し、前記往き配管、前記加熱源、前記戻り配管、及び前記放熱部内の残留空気と熱媒を置換し、熱媒と置換されて前記熱媒貯留タンク内に噴出した前記残留空気を前記連通管を介して前記熱媒補助貯留タンク内に排出して、前記加熱源、前記往き配管、前記放熱部、前記戻り配管、前記熱媒貯留タンク、及び前記循環ポンプを有する熱媒循環路を、熱媒で満たす工程と、
前記熱媒補助貯留タンク内に熱媒を予め設定された量まで注入する工程とを有する。
本発明に係る熱媒注入方法において、前記熱媒補助貯留タンクに、該熱媒補助貯留タンク内の熱媒の貯留量を測定する熱媒量測定手段を設けることが好ましい。
本発明に係る熱媒注入方法において、前記熱媒補助貯留タンク内の熱媒の貯留量が予め設定された値に到達した時点で、前記熱媒量測定手段から警報信号を出力することが好ましい。
本発明に係る熱媒注入方法において、前記上部制御室の上方に、前記大気開放管と連通する上部開放の容器を配置することが好ましい。
ここで、前記大気開放管と前記容器の底は、可撓性のホースによって連結することが好ましい。
本発明に係る熱媒注入方法においては、熱媒循環路内を熱媒で満たした後、熱媒貯留タンクから連通管を介して熱媒補助貯留タンク内に熱媒を予め設定された量まで注入するので、熱媒貯留タンク内に熱媒を注入する一連の動作で、熱媒循環路内及び熱媒補助貯留タンク内への熱媒の注入を行うことができる。また、熱媒制御機構を取外して、上部制御室に上下に貫通する大気開放管を備えた蓋部材を取付け、往き配管、加熱源、戻り配管、及び放熱部内の残留空気と熱媒を置換し、熱媒と置換されて熱媒貯留タンク内に噴出した残留空気を連通管を介して熱媒補助貯留タンク内に排出するので、熱媒が熱媒貯留タンクの上部制御室からこぼれて周囲を汚染することを防止できる。
本発明に係る熱媒注入方法において、熱媒補助貯留タンクに、熱媒補助貯留タンク内の熱媒の貯留量を測定する熱媒量測定手段を設ける場合、熱媒補助貯留タンク内の熱媒の貯留量を監視する必要がないため熱媒補助貯留タンクの取付け位置に制約が発生せず、他の部材を適正位置に配置することができ、調整やメンテナンスが容易になる。
本発明に係る熱媒注入方法において、熱媒補助貯留タンク内の熱媒の貯留量が予め設定された値に到達した時点で熱媒量測定手段から警報信号が出力される場合、例えば、熱媒貯留タンクから熱媒補助貯留タンク内への熱媒の注入が開始されたこと、熱媒補助貯留タンク内の熱媒の貯留量が予め設定された値に近づいたこと、熱媒補助貯留タンク内の熱媒の貯留量が予め設定された値に到達したことを知ることができ、熱媒補助貯留タンク内に熱媒を注入する作業性を向上できる。
本発明に係る熱媒注入方法において、上部制御室の上方に、大気開放管と連通する上部開放の容器を配置する場合、容器を介して熱媒貯留タンク内に熱媒を注入することができ、熱媒貯留タンク内に熱媒を注入する作業性が向上する。
また、大気開放管と容器の底を可撓性のホースによって連結する場合、容器を取付ける位置に制約が発生しないため、熱媒注入時の姿勢が楽になると共に、他の部材を適正位置に配置することができ、調整やメンテナンスが容易になる。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここで、図1は本発明の一実施の形態に係る熱媒注入方法が適用される太陽熱温水装置を備えた給湯システムの説明図、図2は熱媒貯留タンクに熱媒制御機構を取付けて熱媒を循環させる状態を示す説明図、図3は熱媒貯留タンクに蓋部材を取付けて熱媒を注入する状態を示す説明図である。
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係る熱媒注入方法が適用される熱媒循環装置の一例である太陽熱温水装置10を備えた給湯システム11は、太陽熱温水装置10で生成された温水を加熱し湯にして供給する給湯装置12を有している。以下、詳細に説明する。
太陽熱温水装置10は、不凍液(熱媒の一例)を加熱する加熱源の一例である太陽熱集熱器15と、貯湯タンク13内に設けられ内部を不凍液が通過する熱交換部14(放熱部の一例)と、太陽熱集熱器15で加熱された不凍液を熱交換部14へ流す戻り配管17と、熱交換部14を通過した不凍液を太陽熱集熱器15へ流す往き配管16と、往き配管16に取付けられ熱交換部14から太陽熱集熱器15に移動する不凍液を一時貯めて不凍液と空気を分離する熱媒貯留タンク18と、熱媒貯留タンク18の下流側の往き配管16に取付けられた循環ポンプ19とを備えた熱媒循環路20、及び熱媒貯留タンク18より下方位置に配置された熱媒補助貯留タンク23を有している。ここで、不凍液は、例えば、水にプロピレングリコール及び防錆剤を添加して調製したもので、水に比較して高い電気導電性を示す。
更に、太陽熱温水装置10は、太陽熱集熱器15で加熱された不凍液で貯湯タンク13内の水を加熱する集熱運転のできる時間帯として設定された集熱判定時間帯において、集熱運転が停止の際に、一定時間(例えば15分)毎に集熱運転の可否を判定し、集熱運転が可能と判定される場合にのみ、太陽熱集熱器15で加熱された不凍液を熱交換部14と太陽熱集熱器15の間で循環させて貯湯タンク13内の水の加熱を行う図示しない制御手段とを有している。また、熱媒貯留タンク18の上部制御室21には、不凍液の膨張時に開いて不凍液を上部制御室21の側壁に設けられた連通管26を介して熱媒補助貯留タンク23に流し、不凍液の収縮時には連通管26を介して熱媒補助貯留タンク23から不凍液を吸い上げる熱媒制御機構22が設けられている。
図2に示すように、上部制御室21は、熱媒貯留タンク18の上面に立設され、熱媒制御機構22が取付けられる接続口24を備えた例えば管状の取付け部材25を有し、取付け部材25の接続口24より下方部位には連通管26の基部が接続されている。そして、取付け部材25において、連通管26が接続された部位より下方の領域は縮径して内フランジ部27を形成している。ここで、熱媒制御機構22は、接続口24に取付けられた際に、バネ28で付勢されて内フランジ部27の上面に下面を密接する第1の弁体29と、第1の弁体29の中央部に形成された貫通孔30を挿通する軸部31の先端に取付けられ、軸部31の基端部に接続する図示しない引っ張りバネで上方に付勢されて貫通孔30の下縁部に密接する第2の弁体32と、バネ28、第1の弁体29、軸部31、図示しない引っ張りバネ、及び第2の弁体32を保持して接続口24に装入される取付け部材32aとを有している。なお、第1の弁体29の厚みは、第1の弁体29が内フランジ部27に密接した際に、第1の弁体29の側部で取付け部材25内に露出している連通管26の開口が覆われないように調整する。また、上部制御室21と熱媒補助貯留タンク23とを接続する連通管26の先側は、熱媒補助貯留タンク23の上面から内部に差し込まれ、連通管26の先端は熱媒補助貯留タンク23の底面と僅少の隙間を有して配置されている。
このような構成とすることによって、熱媒貯留タンク18内の不凍液が膨張すると、不凍液で第1の弁体29の下面が押圧されて第1の弁体29の下面が内フランジ部27の上面から離脱する。その結果、第1の弁体29と内フランジ部27との間に形成された隙間から不凍液が第1の弁体29の上方の空間に移動し、連通管26を介して熱媒補助貯留タンク23に流入することになり、熱媒貯留タンク18内の不凍液の圧力が上昇するのを防止できる。また、連通管26の先部が不凍液に浸漬されるように熱媒補助貯留タンク23内に不凍液を予め注入しておくと、熱媒貯留タンク18内の不凍液の温度が低下して不凍液が収縮すると、熱媒貯留タンク18内が負圧状態になって第2の弁体32が熱媒貯留タンク18内に引き込まれ、第2の弁体32が第1の弁体29の下面から離脱する。その結果、第1の弁体29の上方の空間と熱媒貯留タンク18が貫通孔30を介して連通し、大気圧と熱媒貯留タンク18内との圧力差に基づいて熱媒補助貯留タンク23から不凍液が連通管26を介して吸い上げられ第1の弁体29の上方の空間を通過して熱媒貯留タンク18内に流入して、熱媒循環路20内を不凍液で満たすことができる。
また、熱媒貯留タンク18にはバイパス路33の一端側が接続され、バイパス路33の他端側は三方弁34を介して戻り配管17に接続されている。そして、戻り配管17において、三方弁34が取付けられた部位より太陽熱集熱器15側には、太陽熱集熱器15から送出された不凍液の温度を測定する熱媒温度検出器の一例である熱媒戻りサーミスタ35が設置され、往き配管16において、循環ポンプ19より下流側の部位には、太陽熱集熱器15に移動する不凍液の温度を測定する熱媒温度検出器の一例である熱媒往きサーミスタ36が設置されている。
ここで、貯湯タンク13の下端部には、減圧弁37、水温サーミスタ38、及び水量センサ39を備えた給水制御器41を備えた給水用配管42が逆止弁40を介して接続されて、貯湯タンク13内への給水が行われる。また、熱交換部14は貯湯タンク13内の下部側に配置され、貯湯タンク13の側壁には、貯湯タンク13内の下端部、上端部、及び複数の中間部(本実施の形態では2箇所)の各水温をそれぞれ測定する水温検出器の一例である水温測定サーミスタ44、45、46、47が設けられている。これにより、貯湯タンク13内の高さ方向の水温分布を知ることができ、貯湯タンク13内に貯留されている温水量を把握できる。そして、水温測定サーミスタ44、45、46、47は、熱媒戻りサーミスタ35、熱媒往きサーミスタ36と共に制御手段(図示せず)に接続され、循環ポンプ19のオンオフ及び三方弁34の弁切換え動作は、制御手段からの制御信号により行われる。
制御手段は、現在時刻を測定し、現在時刻が予め設定された集熱判定時間帯にある場合で、集熱運転が停止の際に、一定時間毎に、循環ポンプ19をオンして、太陽熱集熱器15で加熱された不凍液を太陽熱集熱器15から戻り配管17の一部、三方弁34、バイパス路33、熱媒貯留タンク18、及び往き配管19の一部を用いて循環させながら、戻り配管17に設けた熱媒戻りサーミスタ35で不凍液の温度を測定し、貯湯タンク13に設けられた貯湯タンク13内の下端部の水温を測定する水温測定サーミスタ44の測定値との差を求め、温度差が5℃以上の場合を集熱運転可と判定し、温度差が5℃未満の場合を集熱運転否と判定する。更に、制御手段は、集熱運転を可と判定した際に、三方弁34を操作しバイパス路33と戻り配管17を非連通状態にして、不凍液を戻り配管17を介して熱交換部14に供給し、集熱運転を否と判定した際に、バイパス路33と戻り配管17との連通状態を維持し循環ポンプ19をオフする機能を有している。なお、制御手段は、例えば、マイクロコンピュータに、上記の各機能を発現するプログラムを搭載することにより形成できる。
給湯装置12は、貯湯タンク13の上端部に接続された出湯配管48と、出湯配管48に取付けられた主熱源の一例である例えばガスを熱源とする湯沸し機49と、湯沸し機49の制御を行う図示しない制御器と、湯沸し機49の下流側の出湯配管48に取付けられ、給水用配管42の給水制御器41と逆止弁50を介して接続する混合弁51とを備えた給湯回路52を有している。そして、湯沸し機49の前後の出湯配管48にはそれぞれ湯沸し機49に流入する温水の温度を測定する温度測定器の一例である湯沸し機入側サーミスタ53、湯沸し機49から流出する湯の温度を測定する温度測定器の一例である湯沸し機出側サーミスタ54が設けられ、湯沸し機入側サーミスタ53及び湯沸し機出側サーミスタ54の各測定値が制御器に入力されて湯沸し機49の燃焼状態が調整される。これによって、貯湯タンク13内の温水を、必要に応じて湯沸し機49で加熱して湯にした後、使用に適する温度に混合弁51で調整して供給することができる。
また、給湯装置12は、混合弁51の下流側の出湯配管48に開閉弁及び水量センサを備えた湯張り制御器55を介して一端側が接続し他端側が図示しない浴槽と接続するふろ往き配管56と、ふろ往き配管56に取付けられたふろ用ポンプ57とを備えたふろ湯張り回路58を有している。更に、給湯装置12は、浴槽用水位センサ、浴槽用湯温サーミスタ、及び水流スイッチを備えた追い焚き制御器59を介して一端側が浴槽に接続し、他端側がふろ往き配管56と接続するふろ戻り配管60と、湯沸し機49の下流側の出湯配管48に入側が、出側が三方弁61を介して湯沸し機入側サーミスタ53の上流側の出湯配管48にそれぞれ接続する一次側回路62及びふろ戻り配管60に取付けられた二次側回路63を備えた熱交換器64とを設けたふろ追い焚き回路65を有している。これによって、浴槽(図示せず)に湯を貯めることができると共に、浴槽内の湯温が低下した場合、ふろ用ポンプ57を運転してふろ戻り配管60を介して熱交換器64の二次側回路63に浴槽の湯を通過させながら、三方弁61を切換えると共に一次側回路62に設けた開閉弁66を開けて循環ポンプ67を運転して、一次側回路62に湯沸し機49で加熱した湯を循環させることで、二次側回路63を通過する浴槽の湯の温度を上昇させることができる。
続いて、本発明の一実施の形態に係る熱媒注入方法について説明する。
太陽熱温水装置10の熱媒循環路20内に不凍液を注入する場合、図3に示すように、上部制御室21から熱媒制御機構22を取外し、代わりに熱媒貯留タンク18内を大気開放する大気開放管68を備えた蓋部材69を取付ける。ここで、蓋部材69は、熱媒制御機構22が取付けられていた接続口24に嵌入して接続口24を塞ぐ取付け部材70を備え、大気開放管68は、例えば、取付け部材70の中央部に上下に貫通して設けられている。また、取付け部材70の厚みは、蓋部材69を接続口24に取付けた際に、取付け部材25内に露出している連通管26の開口が覆われないように決める。これにより、蓋部材69が接続口24に取付けられた際に、すなわち、接続口24が取付け部材70で塞がれた際に、熱媒貯留タンク18内を大気開放管68を介して外部と連通状態(大気開放状態)にすることができると共に、連通管26を介して熱媒貯留タンク18と熱媒補助貯留タンク23とを連通状態にすることができる。
次いで、上部制御室21の上方、例えば、蓋部材69の大気開放管68の上方に、上部に開口部71が設けられて上部開放し、底部に可撓性のホース(例えば、ビニールホース)72が取付けられた容器(例えばポリエチレン製の袋状容器)73を配置し、ホース72を大気開放管68の上端部に接続して大気開放管68と容器73を連結する。次いで、開口部71から容器73内に不凍液を、例えば、オイルジョッキを用いて注入すると、容器73内の不凍液はホース72及び大気開放管68を介して熱媒貯留タンク18内に流入する。ここで、循環ポンプ19を運転すると、不凍液は往き配管16、太陽熱集熱器15、戻り配管17、及び熱交換部14内に順次送出され、このとき、不凍液は、往き配管16、太陽熱集熱器15、戻り配管17、及び熱交換部14内の残留空気と順次置換して、往き配管16、太陽熱集熱器15、戻り配管17、及び熱交換部14内を満たしていく。
そして、不凍液と置換された残留空気は、熱媒貯留タンク18内に噴出し、上部制御室21に連結している連通管26を介して熱媒貯留タンク18から熱媒補助貯留タンク23へ排出される。なお、熱媒補助貯留タンク23内に排出された残留空気は、熱媒補助貯留タンク23に設けられた図示しない開口部から外部に放出される。往き配管16、太陽熱集熱器15、戻り配管17、及び熱交換部14内に不凍液が満たされたことは、熱媒補助貯留タンク23内への空気排出が停止したことで確認できるので、三方弁34を切換えてバイパス路33内への不凍液の注入を開始する。バイパス路33内に不凍液が満たされると、注入される不凍液で熱媒貯留タンク18内の不凍液の水位が上昇し、不凍液の水位が取付け部材25内に露出している連通管26の開口の高さ位置に達すると、すなわち、熱媒循環路20内が不凍液で満たされると、不凍液は連通管26を介して熱媒貯留タンク18から熱媒補助貯留タンク23へ注入される。
ここで、熱媒補助貯留タンク23には、熱媒補助貯留タンク23内の不凍液の貯留量を測定する熱媒量測定手段の一例である液面高さ計74が設けられている。液面高さ計74は、例えば、熱媒補助貯留タンク23の底部に近接して設けられた共通電極75と、熱媒補助貯留タンク23の底部から複数、例えば2つの異なる高さ位置に先端がそれそれ配置された測定用電極76、77(先端高さ位置は、測定用電極76より測定用電極77の方が高い)と、共通電極75及び測定用電極76、77間に電圧差を与える電圧源(図示せず)とを有している。更に、液面高さ計74は、共通電極75と測定用電極76間、又は共通電極75と測定用電極76及び測定用電極77間に電流が流れているか否かを検出して、どの測定用電極76、77と共通電極75との間に電流が流れているか否かを報知する、例えば、太陽熱温水装置10の図示しない制御盤内に設けたランプを点灯させる警報信号を出力する判定器(図示せず)とを有している。
また、測定用電極77の先端位置は、熱媒補助貯留タンク23の不凍液適正水位となる高さ位置に、測定用電極76の先端位置を熱媒補助貯留タンク23の不凍液適正水位となる高さ位置より下方位置、例えば、不凍液適正水位の50〜90%を示す高さ位置にそれぞれ配置されている。これによって、共通電極75と測定用電極76、77間に電流が流れていない場合は、熱媒補助貯留タンク23内の不凍液の水位は不凍液適正水位未満であり、熱媒貯留タンク18内への不凍液の注入作業を継続して行うことができる。共通電極75と測定用電極76間に電流が流れると、熱媒補助貯留タンク23内に不凍液適正水位の50〜90%を超える高さ位置まで不凍液が注入されたことが分かり、熱媒補助貯留タンク23内への不凍液の注入作業がじきに終了することが把握できる。そして、共通電極75と測定用電極76及び測定用電極77間に電流が流れたことが検知された時点で、すなわち、熱媒補助貯留タンク23内に不凍液が不凍液適正水位まで貯留された時点で、熱媒貯留タンク18内への不凍液の注入を停止し、熱媒補助貯留タンク23内への不凍液の注入を終了する。
以上、本発明を、実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載した構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。
例えば、先端位置が共通電極と同一の高さ位置となるように測定用電極を更に設けると、熱媒貯留タンクから熱媒補助貯留タンクへの不凍液の注入が開始されたことを知ることができる。
更に、本実施の形態では、本発明の熱媒注入方法を、熱媒循環装置が給湯システムに設けられた太陽熱温水装置である場合について適用したが、熱媒循環装置が温水暖房システムに設けられた温水装置である場合についても適用できる。
本発明の一実施の形態に係る熱媒注入方法が適用される太陽熱温水装置を備えた給湯システムの説明図である。 熱媒貯留タンクに熱媒制御機構を取付けて熱媒を循環させる状態を示す説明図である。 熱媒貯留タンクに蓋部材を取付けて熱媒を注入する状態を示す説明図である。
符号の説明
10:太陽熱温水装置、11:給湯システム、12:給湯装置、13:貯湯タンク、14:熱交換部(放熱部)、15:太陽熱集熱器(加熱源)、16:往き配管、17:戻り配管、18:熱媒貯留タンク、19:循環ポンプ、20:熱媒循環路、21:上部制御室、22:熱媒制御機構、23:熱媒補助貯留タンク、24:接続口、25:取付け部材、26:連通管、27:内フランジ部、28:バネ、29:第1の弁体、30:貫通孔、31:軸部、32:第2の弁体、32a:取付け部材、33:バイパス路、34:三方弁、35:熱媒戻りサーミスタ、36:熱媒往きサーミスタ、37:減圧弁、38:水温サーミスタ、39:水量センサ、40:逆止弁、41:給水制御器、42:給水用配管、44、45、46、47:水温測定サーミスタ、48:出湯配管、49:湯沸し機、50:逆止弁、51:混合弁、52:給湯回路、53:湯沸し機入側サーミスタ、54:湯沸し機出側サーミスタ、55:湯張り制御器、56:ふろ往き配管、57:ふろ用ポンプ、58:ふろ湯張り回路、59:追い焚き制御器、60:ふろ戻り配管、61:三方弁、62:一次側回路、63:二次側回路、64:熱交換器、65:追い焚き回路、66:開閉弁、67:循環ポンプ、68:大気開放管、69:蓋部材、70:取付け部材、71:開口部、72:ホース、73:容器、74:液面高さ計、75:共通電極、76、77:測定用電極

Claims (5)

  1. 熱媒の加熱源と、熱媒の放熱部と、前記加熱源で加熱された熱媒を前記放熱部へ流す戻り配管と、前記放熱部を通過した熱媒を前記加熱源へ流す往き配管と、前記往き配管に取付けられ前記放熱部から前記加熱源に移動する熱媒を一時貯める熱媒貯留タンクと、前記熱媒貯留タンクの下流側の前記往き配管に取付けられた循環ポンプと、前記熱媒貯留タンクより下方位置に配置された熱媒補助貯留タンクとを有し、前記熱媒貯留タンクの上部制御室には熱媒の膨張時に開いて熱媒を該上部制御室の側壁に設けられた連通管を介して前記熱媒補助貯留タンクに流し、熱媒の収縮時には前記連通管を介して前記熱媒補助貯留タンクから熱媒を吸い上げる熱媒制御機構が設けられた熱媒循環装置に熱媒を注入する熱媒注入方法であって、
    前記熱媒制御機構を取外して、前記上部制御室に上下に貫通する大気開放管を備えた蓋部材を取付ける工程と、
    前記大気開放管を介して前記熱媒貯留タンク内に熱媒を注入しながら、前記循環ポンプを運転し、前記往き配管、前記加熱源、前記戻り配管、及び前記放熱部内の残留空気と熱媒を置換し、熱媒と置換されて前記熱媒貯留タンク内に噴出した前記残留空気を前記連通管を介して前記熱媒補助貯留タンク内に排出して、前記加熱源、前記往き配管、前記放熱部、前記戻り配管、前記熱媒貯留タンク、及び前記循環ポンプを有する熱媒循環路を、熱媒で満たす工程と、
    前記熱媒補助貯留タンク内に熱媒を予め設定された量まで注入する工程とを有することを特徴とする熱媒注入方法。
  2. 請求項1記載の熱媒注入方法において、前記熱媒補助貯留タンクに、該熱媒補助貯留タンク内の熱媒の貯留量を測定する熱媒量測定手段を設けたことを特徴とする熱媒注入方法。
  3. 請求項2記載の熱媒注入方法において、前記熱媒補助貯留タンク内の熱媒の貯留量が予め設定された値に到達した時点で前記熱媒量測定手段から警報信号を出力することを特徴とする熱媒注入方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱媒注入方法において、前記上部制御室の上方に、前記大気開放管と連通する上部開放の容器を配置したことを特徴とする熱媒注入方法。
  5. 請求項4記載の熱媒注入方法において、前記大気開放管と前記容器の底は可撓性のホースによって連結されていることを特徴とする熱媒注入方法。
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