JP5297311B2 - ポリアミド繊維 - Google Patents
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Description
このような要求に応えるために、外装材料や内装材料等に、ポリアミド材料が一段と用いられるようになっており、ポリアミド材料に対する耐熱性、強度、及び外観等の要求特性のレベルは一層向上している。
中でも、エンジンルーム内は高温となるため、ポリアミド材料に対する高耐熱性の要求が強まっている。
また、家電等の電気及び電子産業において、表面実装(SMT)ハンダの鉛フリー化に対応すべく、ハンダの融点上昇に耐えることができる、ポリアミド材料に対する高耐熱化が要求されているが、PA6及びPA66等のポリアミドでは融点が低く、耐熱性の点でこれらの要求を満たすことができない。
具体的には、テレフタル酸とヘキサメチレンジアミンからなるポリアミド(以下、「PA6T」と略称する場合がある。)等が提案されている。
しかしながら、PA6Tは、融点が370℃程度という高融点ポリアミドであるため、溶融成形により成形品を得ようとしても、ポリアミドの熱分解が激しく起こり、十分な特性を有する成形品を得ることが難しい。
特許文献2には、ジカルボン酸単位として1,4−シクロヘキサンジカルボン酸を1〜40%配合した半脂環族ポリアミドの電気及び電子部材はハンダ耐熱性が向上することが開示され、特許文献3には、自動車部品では、流動性及び靭性等に優れることが開示されている。
また、該ポリアミドの製造方法として、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,9−ノナンジアミンを230℃以下で反応してプレポリマーを作り、そのプレポリマーを230℃で固相重合し融点311℃のポリアミドを製造することが開示されている。
また、特許文献5には、トランス/シス比が50/50から97/3である1,4−シクロヘキサンジカルボン酸を原料として用いたポリアミドが、耐熱性、低吸水性、及び耐光性などに優れることが開示されている。
また、特許文献6には、1,9−ノナンジアミンを含むジアミンとテレフタル酸からなるポリアミドからなるポリアミド繊維が開示されている。
特許文献7には、紫外線吸収剤を含有するポリアミド繊維が耐光性を有することが開示されている。
特許文献4及び5に開示されたポリアミドも、靭性、剛性、及び流動性の面で改善が不十分である。
特許文献6に開示されたポリアミド繊維は、耐熱性、耐水性等に優れるが、耐光性の点で不十分であるという問題がある。
特許文献7に開示されたポリアミド繊維は、耐光性は優れるが、添加した紫外線吸収剤がブリードアウトするという問題がある。
すなわち、本発明は以下の通りである。
(a)少なくとも50モル%のシス比が60〜100%である1,4−シクロヘキサンジカルボン酸を含むジカルボン酸と、
(b)少なくとも50モル%の2−メチルペンタメチレンジアミンを含むジアミンと、
を、重合させた、1,4−シクロヘキサンカルボン酸構造のトランス異性体比率が50〜85モル%である(A)ポリアミドを、含有するポリアミド繊維を提供する。
前記(a)ジカルボン酸が、炭素数10以上の脂肪族ジカルボン酸をさらに含む前記〔1〕に記載のポリアミド繊維を提供する。
前記(A)ポリアミドが、(c)ラクタム及び/又はアミノカルボン酸をさらに共重合
させたポリアミドである前記〔1〕又は〔2〕に記載のポリアミド繊維を提供する。
前記(A)ポリアミドの融点が270〜350℃である前記〔1〕乃至〔3〕のいずれか一に記載のポリアミド繊維を提供する。
本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施できる。
本実施の形態において用いられる(A)ポリアミドは、下記(a)ジカルボン酸及び(b)ジアミンを重合させたポリアミドである。
(a)少なくとも50モル%の脂環族ジカルボン酸を含むジカルボン酸。
(b)少なくとも50モル%の主鎖から分岐した置換基を持つジアミンを含むジアミン。
本実施の形態において、ポリアミドとは主鎖中にアミド(−NHCO−)結合を有する重合体を意味する。
本実施の形態に用いられる(a)ジカルボン酸は、少なくとも50モル%の脂環族ジカルボン酸を含むジカルボン酸である。
(a)ジカルボン酸として、脂環族ジカルボン酸を少なくとも50モル%含むものを用いることにより、耐熱性、流動性、靭性、低吸水性、及び強度などを同時に満足する、ポリアミドが得られる。
脂環族ジカルボン酸は、無置換でも置換基を有していてもよい。
置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、及びtert−ブチル基などの炭素数1〜4のアルキル基などが挙げられる。
脂環族ジカルボン酸としては、1種類で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
原料モノマーとしての脂環族ジカルボン酸は、トランス体とシス体のどちらか一方を用いてもよく、トランス体とシス体の種々の比率の混合物として用いてもよい。
脂環族ジカルボン酸は、高温で異性化し一定の比率になることやシス体の方がトランス体に比べて、ジアミンとの当量塩の水溶性が高いことから、原料モノマーとして、トランス体/シス体比がモル比にして、好ましくは50/50〜0/100であり、より好ましくは40/60〜10/90であり、さらに好ましくは35/65〜15/85である。
脂環族ジカルボン酸のトランス体/シス体比(モル比)は、液体クロマトグラフィー(HPLC)や核磁気共鳴分光法(NMR)により求めることができる。
種々の置換基としては、例えば、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜10のアリールアルキル基、クロロ基及びブロモ基等のハロゲン基、炭素数1〜6のシリル基、並びにスルホン酸基及びナトリウム塩等のその塩等が挙げられる。
中でも、耐熱性及び低吸水性などの観点で、炭素数が10以上である脂肪族ジカルボン酸が好ましい。
炭素数が10以上である脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、セバシン酸、ドデカン二酸、テトラデカン二酸、ヘキサデカン二酸、オクタデカン二酸、及びエイコサン二酸などが挙げられる。
中でも、耐熱性などの観点で、セバシン酸及びドデカン二酸が好ましい。
脂環族ジカルボン酸以外のジカルボン酸としては、1種類で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
多価カルボン酸は、1種類で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
(a)ジカルボン酸中の(a−2)脂環族ジカルボン酸以外のジカルボン酸の割合(モル%)は0〜50モル%であり、0〜40モル%であることが好ましい。
ジカルボン酸と等価な化合物としては、上記ジカルボン酸に由来するジカルボン酸構造と同様のジカルボン酸構造となり得る化合物であれば特に限定されるものではなく、例えば、ジカルボン酸の無水物及びハロゲン化物などが挙げられる。
本実施の形態に用いられる(b)ジアミンは、少なくとも50モル%の、主鎖から分岐した置換基を持つジアミンを含む。
(b)ジアミンとして、(b−1)主鎖から分岐した置換基を持つジアミンを少なくとも50モル%含むものを用いることにより、流動性、靭性、及び強度などを同時に満足する、ポリアミドを得ることができる。
主鎖から分岐した置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、及びtert−ブチル基などの炭素数1〜4のアルキル基などが挙げられる。
主鎖から分岐した置換基を持つジアミンとしては、耐熱性及び強度などの観点で、2−メチルペンタメチレンジアミンであることが好ましい。
主鎖から分岐した置換基を持つジアミンとしては、1種類で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
主鎖から分岐した置換基を持つジアミン以外のジアミンは、1種類で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
多価脂肪族アミンは、1種類で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
(b)ジアミン中の(b−2)主鎖から分岐した置換基を持つジアミン以外のジアミンの割合(モル%)は、0〜50モル%であり、0〜40モル%であることが好ましい。
本実施の形態において用いられる(A)ポリアミドは、靭性の観点で、(c)ラクタム及び/又はアミノカルボン酸をさらに共重合させることができる。
ここで、(c)ラクタム及び/又はアミノカルボン酸とは、重(縮)合可能なラクタム及び/又はアミノカルボン酸を意味する。
(A)ポリアミドが、(a)ジカルボン酸、(b)ジアミン、及び(c)ラクタム及び/又はアミノカルボン酸を重合させたポリアミドである場合には、(c)ラクタム及び/又はアミノカルボン酸は、炭素数が4〜14のラクタム及び/又はアミノカルボン酸が好ましく、炭素数6〜12のラクタム及び/又はアミノカルボン酸を用いることがより好ましい。
特に、靭性の観点で、ε−カプロラクタム、ラウロラクタムなどが好ましく、ε−カプロラクタムがより好ましい。
アミノカルボン酸としては、例えば、前記ラクタムが開環した化合物であるω−アミノカルボン酸やα,ω−アミノ酸などが挙げられる。
アミノカルボン酸としては、ω位がアミノ基で置換された炭素数4〜14の直鎖又は分岐状飽和脂肪族カルボン酸であることが好ましく、例えば、6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、及び12−アミノドデカン酸などが挙げられ、アミノカルボン酸としては、パラアミノメチル安息香酸なども挙げられる。
ラクタム及び/又はアミノカルボン酸は、1種類で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
(c)ラクタム及び/又はアミノカルボン酸の添加量(モル%)は、前記(a)ジカルボン酸、(b)ジアミン及び(c)ラクタム及び/又はアミノカルボン酸の各モノマー全体のモル量に対して0〜20モル%であることが好ましい。
末端封止剤としては、例えば、モノカルボン酸、モノアミン、無水フタル酸などの酸無水物、モノイソシアネート、モノ酸ハロゲン化物、モノエステル類、及びモノアルコール類などが挙げられ、熱安定性の観点で、モノカルボン酸、及びモノアミンが好ましい。
末端封止剤は、1種類で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
末端封止剤としてのモノカルボン酸は、1種類で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
末端封止剤としてのモノアミンは、1種類で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの組み合わせをポリアミドの成分として重合させることにより、耐熱性、流動性、靭性、低吸水性、及び強度に優れることを同時に満足するポリアミドとすることができる。
ポリアミド中における脂環族ジカルボン酸構造のトランス異性体比率は、ポリアミド中の脂環族ジカルボン酸全体中のトランス異性体である比率を表し、トランス異性体比率は、好ましくは50〜85モル%であり、より好ましくは50〜80モル%であり、さらに好ましくは60〜80モル%である。
(a−1)脂環族ジカルボン酸としては、トランス体/シス体比(モル比)が50/50〜0/100である脂環族ジカルボン酸を用いることが好ましいが、(a)ジカルボン酸と(b)ジアミンの重合により得られるポリアミドとしては、トランス異性体比率が50〜85モル%であることが好ましい。
トランス異性体比率が上記範囲内にあることにより、(A)ポリアミドは、高融点、靭性及び強度に優れるという特徴に加えて、高いガラス転移温度による熱時剛性と、通常では耐熱性と相反する性質である流動性と、高い結晶性を同時に満足するという性質を持つ。
(A)ポリアミドのこれらの特徴は、(a)少なくとも50モル%以上の1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、(b)少なくとも50モル%以上の2−メチルペンタメチレンジアミンの組み合わせからなり、かつトランス異性体比率が50〜85モル%であるポリアミドで特に顕著である。
脂環族ジカルボン酸構造のトランス異性体比率は、以下の実施例に記載のNMRによる方法で測定できる。
(A)ポリアミドの製造方法としては、(a)少なくとも50モル%の脂環族ジカルボン酸を含むジカルボン酸と、(b)少なくとも50モル%の主鎖から分岐した置換基を持つ脂肪族ジアミンを含むジアミンと、を重合させる工程を含む、ポリアミドの製造方法であれば、特に限定されるものではない。
(A)ポリアミドの製造方法としては、ポリアミドの重合度を上昇させる工程を、さらに含むことが好ましい。
1)ジカルボン酸・ジアミン塩又はその混合物の水溶液又は水の懸濁液を加熱し、溶融状態を維持したまま重合させる方法(以下、「熱溶融重合法」と略称する場合がある。)。
2)熱溶融重合法で得られたポリアミドを融点以下の温度で固体状態を維持したまま重合度を上昇させる方法(以下、「熱溶融重合・固相重合法」と略称する場合がある。)。
3)ジアミン・ジカルボン酸塩又はその混合物の、水溶液又は水の懸濁液を加熱し、析出したプレポリマーをさらにニーダーなどの押出機で再び溶融して重合度を上昇させる方法(以下、「プレポリマー・押出重合法」と略称する場合がある。)。
4)ジアミン・ジカルボン酸塩又はその混合物の、水溶液又は水の懸濁液を加熱、析出したプレポリマーをさらにポリアミドの融点以下の温度で固体状態を維持したまま重合度を上昇させる方法(以下、「プレポリマー・固相重合法」と略称する場合がある。)。
5)ジアミン・ジカルボン酸塩又はその混合物を、固体状態を維持したまま重合させる方法(以下、「固相重合法」と略称する場合がある)。
6)ジカルボン酸と等価なジカルボン酸ハライド成分とジアミン成分を用いたて重合させる方法「溶液法」。
ポリアミドの製造方法において、重合度を上昇させてポリアミドの融点を上昇させるために、加熱の温度を上昇させたり、及び/又は加熱の時間を長くしたりする必要が生ずるが、その場合、加熱によるポリアミドの着色や熱劣化による引張伸度の低下が起こる場合がある。また、分子量の上昇する速度が著しく低下する場合がある。
ポリアミドの着色や熱劣化による引張伸度の低下を防止することができるため、トランス異性体比率を80%以下に維持して重合することが好適である。
重合装置としては、特に限定されるものではなく、公知の装置、例えば、オートクレーブ型反応器、タンブラー型反応器、及びニーダーなどの押出機型反応器などが挙げられる。
ポリアミドの製造方法としては、特に限定されるものではなく、以下に記載するバッチ式の熱溶融重合法によりポリアミドを製造することができる。
バッチ式の熱溶融重合法としては、例えば、水を溶媒として、ポリアミド成分((a)ジカルボン酸、(b)ジアミン、及び、必要に応じて、(c)ラクタム及び/又はアミノカルボン酸)を含有する約40〜60質量%の溶液を、110〜180℃の温度及び約0.035〜0.6MPa(ゲージ圧)の圧力で操作される濃縮槽で、約65〜90質量%に濃縮して濃縮溶液を得る。次いで、該濃縮溶液をオートクレーブに移し、容器における圧力が約1.5〜5.0MPa(ゲージ圧)になるまで加熱を続ける。その後、水及び/又はガス成分を抜きながら圧力を約1.5〜5.0MPa(ゲージ圧)に保ち、温度が約250〜350℃に達した時点で、大気圧まで降圧する(ゲージ圧は、0MPa)。大気圧に降圧後、必要に応じて減圧することにより、副生する水を効果的に除くことができる。その後、窒素などの不活性ガスで加圧し、ポリアミド溶融物をストランドとして押し出す。該ストランドを、冷却、カッティングしてペレットを得る。
連続式の熱溶融重合法としては、例えば、水を溶媒としてポリアミド成分を含有する約40〜60質量%の溶液を、予備装置の容器において約40〜100℃まで予備加熱し、次いで、濃縮層/反応器に移し、約0.1〜0.5MPa(ゲージ圧)の圧力及び約200〜270℃の温度で約70〜90%に濃縮して濃縮溶液を得る。該濃縮溶液を約200〜350℃の温度に保ったフラッシャーに排出し、その後、大気圧まで降圧する(ゲージ圧は、0MPa)。大気圧に降圧後、必要に応じて減圧する。その後、ポリアミド溶融物は押し出されてストランドとなり、冷却、カッティングされペレットとなる。
(A)ポリアミドの分子量は、靭性及び剛性などの機械物性並びに成形性などの観点で、JIS−K6810に従って測定した98%硫酸中濃度1%、25℃の相対粘度ηrにおいて、好ましくは1.5〜7.0であり、より好ましくは1.7〜6.0であり、さらに好ましくは1.9〜5.5である。
25℃の相対粘度の測定は、下記実施例に記載するように、JIS−K6810に準じて行うことができる。
融点Tm2は、好ましくは270℃以上であり、より好ましくは275℃以上であり、さらに好ましくは280℃以上である。
また、融点Tm2は、好ましくは350℃以下であり、より好ましくは340℃以下であり、さらに好ましくは335℃以下であり、よりさらに好ましくは330℃以下である。
(A)ポリアミドの融点Tm2を270℃以上とすることにより、耐熱性に優れるポリアミドとすることができる。また、(A)ポリアミドの融点Tm2を350℃以下とすることにより、押出、成形などの溶融加工でのポリアミドの熱分解などを抑制することができる。
(A)ポリアミドの融点(Tm1又はTm2)及び融解熱量ΔHの測定は、下記実施例に記載するように、JIS−K7121に準じて行うことができる。
融点及び融解熱量の測定装置としては、例えば、PERKIN−ELMER社製Diamond−DSCなどが挙げられる。
(A)ポリアミドのガラス転移温度を90℃以上とすることにより、耐熱性や耐薬品性に優れるポリアミドとすることができる。また、(A)ポリアミドのガラス転移温度を170℃以下とすることにより、外観のよい成形品を得ることができる。
ガラス転移温度の測定は、下記実施例に記載するように、JIS−K7121に準じて行うことができる。
ガラス転移温度の測定装置としては、例えば、PERKIN−ELMER社製Diamond−DSCなどが挙げられる。
本実施の形態のポリアミド繊維は、上述した(A)ポリアミドを所定の方法により繊維化したものである。
ポリアミド繊維の製造方法としては、任意の方法を用いることができる。
通常は溶融紡糸が用いられ、スクリュー型の溶融押出機を用いて行うことが好ましい。
(A)ポリアミドを、一定時間熱溶融し、紡口より排出することにより繊維を得ることができる。
溶融温度は好ましくはポリアミドの融点以上380℃以下であり、より好ましくは融点+20℃以上360℃以下の温度である。融点以下の温度では熱溶融ができず、また380℃を超える温度ではポリアミドの熱分解が激しくなり、溶融紡糸が困難となる。溶融時間はポリアミドが熱溶融するのに十分な温度であればよいが、長くとも30分以内にすることがポリアミドの熱分解を抑制することに有効である。
紡糸は引き取りローラーなどにより引き取る。この時、必要に応じてノズル直下に加熱または保温ゾーンを設けたり、吹き付けチャンバーなどによる冷却ゾーンを設けたり、紡出した糸条に油剤を塗布してもよい。
引き取った繊維の複屈折は20×10-3以下であるのが好ましい。複屈折がこの範囲内であれば、延伸工程で十分に延伸することができ、高強度の繊維を得ることができる。
さらに、延伸倍率は2倍以上が好ましく、3倍以上がより好ましい。この時、270℃より高い温度で延伸を行うと、ポリアミド樹脂の劣化や、結晶の再組織化などが起こり、強度が低下する。必要に応じて、延伸に引き続いて、さらに120〜270℃で定長熱処理、緊張熱処理または弛緩熱処理を行うことができる。
上記の方法の他にも、紡糸直結延伸を行うことも可能である。
このようにして得られたポリアミド繊維は、分散染料、酸性染料などを用いた通常の染色方法で染色可能である。
本実施の形態のポリアミド繊維は、耐熱性、靭性、強度に優れ、さらに耐光性に優れており、タイヤ類、ベルト類、ホース類、ターポリンテープ芯材等のゴム製品の補強用材料、重布類、ロープ類、網類、研磨用織物、コーティング布、不織布などの産業資材用途、衣料用途、カーペット用途などに好適に使用できる。
実施例及び比較例に用いた原材料の調製、測定方法及び製造方法を以下に示す。
なお、本実施例において、1kg/cm2は、0.098MPaである。
<(A)ポリアミド>
下記の(a)ジカルボン酸、(b)ジアミン、(c)ラクタム及び/又はアミノカルボン酸を用いて、ポリアミドを製造した。
((a)ジカルボン酸)
(1)1,4−シクロヘキサンジカルボン酸(CHDA) イーストマンケミカル製 商品名 1,4−CHDA HPグレード(トランス体/シス体(モル比)=25/75)
(2)テレフタル酸(TPA) 和光純薬工業製 商品名 テレフタル酸
(3)ドデカン二酸(C12DA) 和光純薬工業製 商品名 ドデカン二酸
(4)2−メチルペンタメチレンジアミン(2MPD) 東京化成工業製 商品名 2−メチル−1,5−ジアミノペンタン
(5)ヘキサメチレンジアミン(HMD) 和光純薬工業製 商品名 ヘキサメチレンジアミン
(6)ε−カプロラクタム(CPL) 和光純薬工業製 商品名 ε−カプロラクタム
(a)ジカルボン酸中の(a−1)脂環族ジカルボン酸のモル%は、(原料モノマーとして加えた(a−1)脂環族ジカルボン酸のモル数/原料モノマーとして加えた全ての(a)ジカルボン酸のモル数)×100として計算により求めた。
(b)ジアミン中の(b−1)主鎖から分岐した置換基を持つジアミンのモル%は、(原料モノマーとして加えた(b−1)主鎖から分岐した置換基を持つジアミンのモル数/原料モノマーとして加えた全ての(b)ジアミンのモル数)×100として、計算により求めた。
(A)ポリアミド中の(c)ラクタム及び/又はアミノカルボン酸のモル%は、(原料モノマーとして加えた(c)ラクタム及び/又はアミノカルボン酸のモル数/原料モノマーとして加えた全ての(a)ジカルボン酸のモル数+(b)全てのジアミンのモル数+(c)ラクタム及び/又はアミノカルボン酸のモル数)×100として、計算により求めた。
なお、上記式により計算する際に、分母及び分子には、追添分として加えた(b−1)主鎖から分岐した置換基を持つジアミンのモル数は含まれない。
(1)ポリアミドの融点Tm1、Tm2(℃)
JIS−K7121に準じて、PERKIN−ELMER社製Diamond−DSCを用いて測定した。
測定条件は、窒素雰囲気下、試料約10mgを昇温速度20℃/minでサンプルの融点に応じて300〜350℃まで昇温したときに現れる吸熱ピーク(融解ピーク)の温度をTm1(℃)とし、昇温の最高温度の溶融状態で温度を2分間保った後、降温速度20℃/minで30℃まで降温し、30℃で2分間保持した後、昇温速度20℃/minで同様に昇温したときに現れる吸熱ピーク(融解ピーク)の最大ピーク温度を融点Tm2(℃)とし、その全ピーク面積を融解熱量ΔH(J/g)とした。
なお、ピークが複数ある場合には、ΔHが1J/g以上のものをピークとみなした。
例えば、融点295℃、ΔH=20J/gと融点325℃、ΔH=5J/gの二つのピークが存在する場合、融点は325℃とした。
JIS−K7121に準じて、PERKIN−ELMER社製Diamond−DSCを用いて測定した。
測定条件は、試料をホットステージ(Mettler社製EP80)で溶融させて得られた溶融状態のサンプルを、液体窒素を用いて急冷し、固化させ、測定サンプルとした。
そのサンプル10mgを用いて、昇温スピード20℃/minの条件下、30〜350℃の範囲で昇温して、ガラス転移温度を測定した。
ポリアミド30〜40mgをヘキサフルオロイソプロパノール重水素化物1.2gに溶解し、1H−NMRで測定した。
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸の場合、トランス異性体に由来する1.98ppmのピーク面積とシス異性体に由来する1.77ppmと1.86ppmのピーク面積の比率からトランス異性体比率を求めた。
JIS−K6810に準じて実施した。
具体的には、98%硫酸を用いて、1%の濃度の溶解液((ポリアミド1g)/(98%硫酸100mL)の割合)を作製し、25℃の温度条件下で測定した。
実施例及び比較例で得られたポリアミドのペレットを、射出成形機[PS−40E:日精樹脂株式会社製]を用いて、射出+保圧時間25秒、冷却時間15秒、金型温度をTg+20℃、シリンダー温度=(Tm2+10)℃〜(Tm2+30)℃に設定し、ISO 3167、多目的試験片A型の成形片を成形した。
得られた多目的試験片(A型)を用いて、ISO 527に準拠し、引張速度5mm/minで引張試験を行い、引張強度を測定した。
また、破断したときのチャック間の変位量を試験前の初期チャック間距離に対する割合を引張伸度(%)とした。
引張伸度(%)=100×破断変位量/初期チャック間距離
後述する実施例及び比較例に記載の方法でポリアミド10kgの溶融紡糸の運転実施し、問題なく紡糸ができたものを○、途中、発泡やゲル発生により糸切れが発生したものを×で評価した。
後述する実施例及び比較例で得られたポリアミド繊維の重量Wと長さLを測定し、繊度を、繊度(d)=9000×W(g)/L(m)の式より求めた。
島津製作所製オートグラフS−100Cを用いて、JIS−L1030に準拠して、25cmの繊維の試料を、降下速度30cm/分、チャートスピード60cm/分で測定した。
スガ試験機(株)製のフェードメーターFAL−3H型を使用し、ブラックパネル温度63±3℃で、合計300時間紫外線をポリアミド繊維に照射した。
照射前後の繊維の強度を、上記(8)に記載の方法で測定し、強度保持率を求めた。
<製造例1>
「熱溶融重合法」によりポリアミド重合を実施した。
(a)CHDA896g(5.20モル)、及び(b)2MPD604g(5.20モル)を蒸留水1500gに溶解させ、原料モノマーの等モル50質量%均一水溶液を作製した。
この均一水溶液に、2MPD15g(0.13モル)を追添し、水溶液を得た。
得られた水溶液を、内容積5.4Lのオートクレーブ(日東高圧製)に仕込み、液温(内温)が50℃になるまで保温して、オートクレーブ内を窒素置換した。
オートクレーブの槽内の圧力が、ゲージ圧として(以下、槽内の圧力は全てゲージ圧として表記する。)、約2.5kg/cm2になるまで、液温を約50℃から加熱を続けた(この系での液温は約145℃であった。)。
槽内の圧力を約2.5kg/cm2に保つため、水を系外に除去しながら加熱を続けて、水溶液の濃度が約75質量%になるまで濃縮した(この系での液温は約160℃であった。)。水の除去を止め、槽内の圧力が約30kg/cm2になるまで加熱を続けた(この系での液温は約245℃であった。)。
槽内の圧力を約30kg/cm2に保つため水を系外に除去しながら、最終温度−50℃になるまで加熱を続けた。
液温が最終温度−50℃(ここでは300℃)まで上昇した後に、加熱は続けながら、槽内の圧力が大気圧(ゲージ圧は0kg/cm2)になるまで60分かけながら降圧した。
その後、樹脂温度(液温)の最終温度が約345℃になるようにヒーター温度を調整した。
樹脂温度はその状態のまま、槽内を真空装置で100torrの減圧下に10分維持した。
その後、窒素で加圧し下部紡口(ノズル)からストランド状にし、水冷、カッティングを行いペレット状で排出してポリアミドを得た。
得られたポリアミドを、窒素気流中で乾燥し、水分率を500ppmに調整し、このポリアミドを用いて上記〔物性の測定方法〕における(1)〜(5)の測定を行った。測定結果を下記表1に示す。
上述した製造例1と同様にして熱溶融重合法を実施し、ポリアミドを得た。
このポリアミドを用いて、さらに下記に示す方法により固相重合を実施し、目的とするポリアミドを得た。
熱溶融重合法で得られたポリアミドペレット10kgを、円錐型リボン真空乾燥機(株式会社大川原製作所製、商品名リボコーンRM−10V)に入れ、十分に窒素置換を行った。
1L/分で窒素を流したまま、攪拌を行いながら、260℃で6時間の加熱を行った。
その後、窒素を流通したまま温度を下げていき、約50℃になったところでペレットのまま装置から取り出し、目的とするポリアミドを得た。
このポリアミドの上記(1)〜(5)の測定結果を下記表1に示す。
(a)ジカルボン酸、(b)ジアミン、及び(c)ラクタム及び/又はアミノカルボン酸として、下記表1に示す化合物を、下記表1に示す量に従い用いた。
また、樹脂温度の最終温度を、下記表1に記載の温度にした。
その他の条件は、上述した製造例1と同様にして、熱溶融重合法を実施し、ポリアミドを得た。
熱溶融重合法で得られたポリアミドを、上記製造例2に記載の方法を用いて、下記表1に記載の温度と時間の条件で、固相重合することにより、目的とするポリアミド樹脂を得た。
このポリアミド樹脂を窒素気流中で乾燥し、水分率を500ppm以下に調整し、その後、上記(1)〜(5)の測定を行った。測定結果を下記表1に示す。
<実施例1>
上述した製造例1により得られた乾燥した状態のポリアミドを、溶融紡糸装置((株)島津製作所製フローテスターCFT−500型、単一繊維用、孔径0.3mm)を用いて融点Tm2+20℃の紡糸温度で、吐出速度と巻取速度との比(ドラフト比)が15前後となるような条件下で紡糸を行った。
次に、200℃で延伸倍率が4倍になるように延伸を行い、ポリアミド繊維を得た。
得られたポリアミド繊維について、上記(6)〜(9)の評価を行った結果を下記表2に示す。
製造例1のポリアミドを製造例2〜5、比較製造例1〜3のポリアミドに変更し、その他の条件は上記実施例1と同様の方法によりポリアミド繊維を得た。
これらのポリアミド繊維について、上記(6)〜(9)の評価を行った結果を下記表2に示す。
Claims (4)
- (A)(a)少なくとも50モル%のシス比が60〜100%である1,4−シクロヘキサンジカルボン酸を含むジカルボン酸と、
(b)少なくとも50モル%の2−メチルペンタメチレンジアミンを含むジアミンと、
を、重合させた、1,4−シクロヘキサンカルボン酸構造のトランス異性体比率が50〜85モル%であるポリアミド
を、含有するポリアミド繊維。 - 前記(a)ジカルボン酸が、炭素数10以上の脂肪族ジカルボン酸をさらに含む請求項1に記載のポリアミド繊維。
- 前記(A)ポリアミドが、(c)ラクタム及び/又はアミノカルボン酸をさらに共重合
させたポリアミドである請求項1又は2に記載のポリアミド繊維。 - 前記(A)ポリアミドの融点が270〜350℃である請求項1乃至3のいずれか一項に記載のポリアミド繊維。
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