JP5295400B2 - 加熱調理器 - Google Patents

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Description

本発明は、加熱調理器に関する。
従来の加熱調理器においては、例えば、「調理物を収容した被加熱物を加熱する加熱手段と、前記被加熱物を載置する天板と、前記加熱手段を制御する制御手段と、前記天板の重量を検出する複数の重量検出手段と、前記複数の重量検出手段で検出された重量値から演算された前記被加熱物の重量値に基づき、前記加熱手段の出力を制御しながら加熱を行う」ものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−253007号公報(請求項1)
従来の加熱調理器は、被加熱物を加熱中において、当該被加熱物が加熱口から外されると、無負荷状態での加熱動作(無負荷運転)を継続してしまう、という問題点があった。
また、例えば煮込み調理などにより、加熱中の被加熱物の内容物が減少した場合であっても加熱動作を継続し、空焚きが生じてしまう、という問題点があった。
また、被加熱物の内容物としての液体が、沸点を超えても沸騰を起こさない状態(以下「異常過熱状態」という。)が生じると、内容物が急激に沸騰する突沸現象が発生する可能性がある、という問題点があった。
また、例えば地震などにより加熱調理器本体が急激に動いた場合や、トッププレート上に物が落下した場合など、加熱調理を行うことが危険であると想定される際であっても加熱動作継続してしまう、という問題点があった。
また、トッププレート上に載置された物の重量が重量過多である場合、加熱調理器を破損する危険性がある。しかし、使用者は重量過多である状態を知ることができない、という問題点があった。また、重量過多である状態であっても、加熱動作を継続してしまう、という問題点があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、被加熱物の内容物が異常過熱状態である場合、内容物が急激に沸騰する突沸現象の発生を抑制することができる加熱調理器を得るものである。
また、加熱調理を行うことが危険であると想定される際に、加熱動作を行わないようにすることができる加熱調理器を得るものである。
また、重量過多である状態を使用者に知らせることができ、重量過多である状態の際に、加熱動作を行わないようにすることができる加熱調理器を得るものである。
本発明に係る加熱調理器は、被加熱物を載置するトッププレートと、前記トッププレート下方に設けられ、前記被加熱物を加熱する加熱手段と、前記加熱手段を駆動する駆動部と、前記駆動部への加熱指令を行う制御部と、複数の重量センサを有し、前記トッププレートに載置された前記被加熱物の重量を検出する重量検知手段と、前記被加熱物の温度を検出する温度検出部とを備え、前記制御部は、前記重量検知手段の検出値に基づき、前記被加熱物の重量及び載置位置を求め、前記被加熱物に対向する前記加熱手段が駆動し、前記被加熱物の温度が所定の温度範囲内の場合であって、前記重量検知手段の検出値の変化量が所定値以下のとき、当該被加熱物の内容物としての液体が、沸点を超えても沸騰を起こさない状態である異常過熱状態であると判断するものである。
また、本発明に係る加熱調理器においては、前記制御部は、当該被加熱物が異常過熱状態であるとき、当該被加熱物に対向する前記加熱手段の駆動を停止させ又は火力設定を所定値以下に低下させるものである。
また、本発明に係る加熱調理器においては、前記重量検知手段の検出値の単位時間当たりの変化量が、所定値以上のとき、前記加熱手段の駆動を停止させ又は前記加熱手段を駆動させない状態にさせるものである。
また、本発明に係る加熱調理器は、載置重量に関する警報を報知する報知手段を更に備え、前記制御部は、前記重量検知手段の検出値もしくは該検出値の単位時間当たりの変化量が、所定値以上のとき、前記加熱手段の駆動を停止させ又は前記加熱手段を駆動させない状態にさせ、重量過多である旨の警報を前記報知手段に報知させるものである。
本発明は、被加熱物の温度及び重量に基づき、当該被加熱物が異常過熱状態であるか否かを判断するので、被加熱物の内容物が異常過熱状態である場合、内容物が急激に沸騰する突沸現象の発生を抑制することができる。
また、当該被加熱物が異常過熱状態であるとき、当該被加熱物に対向する加熱手段の駆動を停止させ又は火力設定を所定値以下に低下させるので、被加熱物の内容物が異常過熱状態である場合、内容物が急激に沸騰する突沸現象の発生を抑制することができる。
また、重量検知手段の検出値の単位時間当たりの変化量が、所定値以上のとき、加熱手段の駆動を停止させ又は加熱手段を駆動させない状態にさせるので、加熱調理を行うことが危険であると想定される際に、加熱動作を行わないようにすることができる。
また、重量検知手段の検出値が、所定値以上のとき、加熱手段の駆動を停止させ又は加熱手段を駆動させない状態にさせ、重量過多である旨の警報を報知手段に報知させるので、重量過多である状態を使用者に知らせることができ、重量過多である状態の際に、加熱動作を行わないようにすることができる。
実施の形態1に係る誘導加熱調理器の斜視図である。 実施の形態1に係る誘導加熱調理器の設置状態を説明する斜視図である。 実施の形態1に係る誘導加熱調理器の設置状態を説明する正面図及び上面図である。 実施の形態1に係る誘導加熱調理器のブロック構成図である。 実施の形態1に係る載置位置・重量の算出動作を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る重量センサ5による被加熱物4の載置位置及び重量の算出例を説明する図である。 実施の形態1に係る載置重量減少検知動作を示すフローチャートである。 実施の形態2に係る載置重量減少検知動作を示すフローチャートである。 実施の形態3に係る誘導加熱調理器のブロック構成図である。 実施の形態3に係る異常過熱状態検知動作を示すフローチャートである。 実施の形態4に係る誘導加熱調理器の動作を示すフローチャートである。 実施の形態5に係る誘導加熱調理器の動作を示すフローチャートである。 据置タイプの誘導加熱調理器の斜視図である。 小型の加熱コイルを分散配置した誘導加熱調理器の斜視図である。 実施の形態6に係る異常過熱状態検知動作を示すフローチャートである。 実施の形態6に係る沸騰到達時間の算出を説明する図である。
実施の形態1.
図1は実施の形態1に係る誘導加熱調理器の斜視図である。
本実施の形態1に係る誘導加熱調理器は、キッチンに形成された設置空間に組み込んで使用するビルトインタイプの誘導加熱調理器である。
図1において、本実施の形態1に係る誘導加熱調理器は、天面が開口された箱状の本体1の上面に、耐熱性のガラスと金属の枠体とで構成するトッププレート2が取り付けられるように構成されている。このトッププレート2は、本体1の開口より大きく形成されている。
トッププレート2の表面には、本体1内の加熱コイル8(後述)が配設される位置に加熱領域を示す目的で円形の表示(以下、加熱口3a〜3cという。)が印刷されている。
尚、本実施の形態1では加熱口3a及び3bは比較的加熱出力を大きく設定した加熱口であり、加熱口3cは前述の2つの加熱口に対して比較的加熱出力を小さく設定した加熱口である。
トッププレート2の四隅下面側には、重量センサ5a、5b、5c、5d(以下、区別しないときは「重量センサ5」という。)が配設される。
この重量センサ5は、例えばひずみゲージなどより構成され、重量(荷重)に応じた電圧値などの物理量を検知する。
このように重量センサ5は、トッププレート2の四隅下面側に配設されているので、加熱コイル8による誘導加熱動作時の磁界や温度の影響を受けにくく、検出精度を向上させることができる。
尚、重量センサ5は、これに限らず、重量を検知するものであれば任意の部品を使用することができる。例えば静電容量式荷重センサなどを用いても良い。
また、トッププレート2の上部手前側には、入力操作や設定火力の状態などの情報を表示する表示部7と、加熱制御に関する操作の入力を行う操作部6とが各加熱口3ごとにそれぞれ設けられている。
表示部7は、例えば、液晶パネル(LCD)やLEDなどで構成される。
操作部6は、例えば、透明性の導電性フィルムなどの電極で構成したタッチスイッチにより構成され、使用者の指などが電極の配置位置に接触する際における静電容量の変化により入力操作を検知する。
尚、操作部6は、タッチスイッチに限らず、例えばメンブレンシートを用いた接点ボタンでも良いし、火力を調整するダイヤルや、各種調理設定の操作をするスイッチ等を設けるようにしても良い。また、操作部6を本体1の前面側に配置しても良い。
図2は実施の形態1に係る誘導加熱調理器の設置状態を説明する斜視図である。
図3は実施の形態1に係る誘導加熱調理器の設置状態を説明する正面図及び上面図である。
図2に示すように、誘導加熱調理器は、例えばキッチン100の設置口110に嵌め込んで設置される。
図3に示すように、誘導加熱調理器をキッチン100に配置したとき、トッププレート2がキッチン100の設置口110の上面に載置される。
このとき、本体1はトッププレート2に懸架される。つまり、当該誘導加熱調理器の荷重は、トッププレート2の四隅下面側に配設された重量センサ5を介して設置口110の上面に加わることとなる。
そして、トッププレート2上に被加熱物4が載置されると、その重量(荷重)は重量センサ5を介して設置口110の上面に加わることとなる。つまり、各重量センサ5の検出値は、被加熱物4の重量に応じて変化する。
尚、本体1の上面開口の端部を外側へL字形に折り曲げてフランジ状に形成し、このフランジ部を設置口110の上面に載置して、当該誘導加熱調理器の荷重を支えるようにしても良い。この場合、重量センサ5は、フランジ部の下面側に配設する。
図4は実施の形態1に係る誘導加熱調理器のブロック構成図である。
図4に示すように、本体1の内部には、制御部9と、駆動部10と、加熱コイル8a、8b、8c(以下、区別しないときは「加熱コイル8」という。)と、報知部12とが配設されている。
尚、加熱コイル8は、本発明における加熱手段に相当する。
尚、報知部12は、本発明における報知手段に相当する。
尚、重量センサ5a、5b、5c、5dは、本発明における重量検知手段を構成する。
加熱コイル8は、トッププレート2の各加熱口3に対向して配設されている。
この加熱コイル8は、渦巻状に巻かれた誘導加熱コイルにより構成され、高周波電流が供給されることにより、被加熱物4を誘導加熱するものである。
制御部9には、重量センサ5a〜5dと、操作部6と、表示部7と、駆動部10と、報知部12とが接続される。この制御部9は、例えばマイコン等により構成され、操作部6からの入力に基づいて駆動部10への加熱指令を行う。
報知部12は、例えばブザーやスピーカなどにより構成され、制御部9からの制御により、調理動作に関するガイダンスメッセージや、後述する警報音などを発する。
駆動部10は、各加熱コイル8ごとにインバータ回路を有している。そして、制御部9からの加熱指令に応じて、図示しない電源回路から供給される電力を変換し、各加熱コイル8へ高周波電流を供給する。
尚、電源回路から各インバータ回路への電力供給は、制御部9からの制御により、各インバータ回路ごとにオンオフ制御がなされる。
尚、本実施の形態1では、加熱手段としての加熱コイル8に高周波電流を流して誘導加熱を行う誘導加熱調理器について説明するが、本発明はこれに限るものではなく、例えば、輻射によって加熱する輻射型熱源を用いる電気ヒータ(例えばニクロム線やハロゲンヒータ、ラジエントヒータ)を用いるようにしても良い。
以上、本実施の形態1における誘導加熱調理器の構成について説明した。
次に、本実施の形態1における誘導加熱調理器の動作を説明する。
まず、制御部9は、トッププレート2上に載置された被加熱物4の重量及び載置位置を求める。
そして、被加熱物4に対向する加熱コイル8が駆動している場合であって、当該被加熱物4の重量の変化量が所定値以上減少したとき、加熱コイル8の駆動を停止させ、又は火力設定を所定値以下に低下させる。
このような動作の詳細について、例えば、加熱口3aに被加熱物4aが載置された後、加熱口3bに被加熱物4bが載置され、この被加熱物4a及び4bを共に加熱している場合に、被加熱物4aのみを加熱口3a以外へ移動させたときの動作を例に説明する。
(載置位置・重量の算出動作)
図5は実施の形態1に係る載置位置・重量の算出動作を示すフローチャートである。
まず、トッププレート2上に載置された被加熱物4の載置位置及び重量を算出する動作について、図5の各ステップに基づいて説明する。
(S101)
当該誘導加熱調理器の電源が投入された後、制御部9は、各重量センサ5の検出値を読み込む。
(S102)
次に、制御部9は、読み込んだ検出値に変動があるか否かを判断する。
検出値に変動がないと判断した場合は、上記ステップS101へ戻り、検出値の読み込みを繰り返す。
尚、この検出値の変動に加え、例えば、トッププレート2の上に載置物が無い状態における検出値を予め記憶しておき、当該記憶した検出値と読み込んだ検出値とが同一でない場合、検出値の変動があると判断するようにしても良い。これにより、被加熱物4が載置された状態で、誘導加熱調理器の電源が投入された場合であっても、被加熱物4の載置を判断することができる。
(S103)
検出値に変動があると判断した場合、制御部9は、各重量センサ5の検出値に基づいて、被加熱物4の載置位置及び重量を算出する。
この被加熱物4の載置位置及び重量の算出例について図6により説明する。
図6は実施の形態1に係る重量センサ5による被加熱物4の載置位置及び重量の算出例を説明する図である。
図6において、Ma、Mb、Mc、Mdは、それぞれ重量センサ5a、5b、5c、5dの検出値の変化量から求めた検知重量である。
Wa、Wb、Wc、Wdは、横軸をX軸、縦軸をY軸とし、重量センサ5bを座標原点とする各重量センサ5a、5b、5c、5dの座標位置を示している。即ち、X軸方向の重量センサ間距離はXmであり、Y軸方向の重量センサ間距離はYmである。
また、Mは、被加熱物4の重心の座標位置(重心の載置位置)を示し、Mgは、被加熱物4の重量を示している。
被加熱物4の重量Mgは、各重量センサ5から検出された重量の変化量の合計となるので、以下の式により求めることができる。
Mg=Ma+Mb+Mc+Md
ここで、被加熱物4のY軸回りのモーメント(X1*Mg)、及び被加熱物4のX軸回りのモーメント(Y1*Mg)は、以下の式により求めることができる。
X1*Mg=Xm*Mc+Xm*Md …(1)
Y1*Mg=Ym*Ma+Ym*Md …(2)
従って、上記(1)、(2)式より、被加熱物4の座標位置M(X1,Y1)は、以下式により求めることができる。
X1=Xm*(Mc+Md)/Mg
Y1=Ym*(Ma+Md)/Mg
そして、当該被加熱物4の座標位置M(重心の載置位置)が、加熱コイル8a、8b、8cの何れかの中心から所定の範囲内にあるとき、当該被加熱物4と加熱コイル8とが対向すると判断する。
このような動作により、加熱口3aに被加熱物4aが載置されると、重量センサ5の変化量に基づいて、当該被加熱物4aの載置位置及び重量を算出することができる。
その後、加熱口3bに被加熱物4bが載置されると、同様に、重量センサ5の変化量に基づいて、当該被加熱物4bの載置位置及び重量を算出することができる。
(載置重量減少検知動作)
図7は実施の形態1に係る載置重量減少検知動作を示すフローチャートである。
次に、被加熱物4に対向する加熱コイル8が駆動している場合であって、当該被加熱物4の重量の変化量が所定値以上減少したとき、加熱コイル8の駆動を停止させ、又は火力設定を所定値以下に低下させる動作について、図7の各ステップに基づいて説明する。
(S111)
使用者からの操作により、加熱口3a及び3bに対する加熱操作がなされると、制御部9は、操作部6から入力された操作に基づいて駆動部10への加熱指令を行う。駆動部10は、加熱指令に基づいて加熱コイル8a及び8bを駆動する。これにより被加熱物4a及び4bは誘導加熱される。
(S112)
次に、制御部9は、各重量センサ5の検出値を読み込む。
そして、この検出値に基づいて、駆動中である加熱コイル8に対向する被加熱物4の重量の変化量ΔMを算出する。
この重量の変化量ΔMの算出は、上記「載置位置・重量の算出動作」(図5)と同様の動作により、重量センサ5の検出値の変化量から、加熱中である被加熱物4の載置位置における重量の変化を算出する。
例えば、加熱口3aに載置された被加熱物4aを移動させた場合、上記「載置位置・重量の算出動作」のステップS103で説明したように、各重量センサ5における重量のX軸及びY軸回りのモーメントにより、重量の変化が生じた座標位置を求めることができる。これにより、重量が変化したのが被加熱物4aの載置位置であることが算出できる。
そして、各重量センサ5の検出値の変化量から求めた検知重量の合計は、被加熱物4aの重量だけ減少する。これにより、被加熱物4aの重量の変化量ΔMを算出できる。
尚、重量の変化が生じた座標位置が、駆動中の加熱コイル8に対向する位置でない場合、重量の変化量ΔMはゼロに設定する。
(S113)
次に、制御部9は、算出した被加熱物4の重量の変化量ΔMが所定値Mth以上であるか否かを判断する。
この所定値Mthは、被加熱物4の移動や被加熱物4の内容物の減少を検出できる任意の値に設定する。
例えば、被加熱物4として想定している鍋などの最低重量値に設定する。
また例えば、上記ステップS103で算出した被加熱物4の重量に応じて、所定値Mthを設定する。例えば、算出した重量の50%の値に設定する。これにより、煮込み過ぎにより内容物が減少して重量が半分になったことを検出できる。
被加熱物4の重量の変化量ΔMが所定値Mth以上でない場合、上記ステップS111に戻り、ステップS111〜S113を繰り返す。
(S114)
一方、被加熱物4の重量の変化量ΔMが所定値Mth以上である場合、制御部9は、当該被加熱物4に対向する加熱コイル8の駆動を停止させ、又は火力設定を所定値以下に低下させる加熱指令を行う。駆動部10は、加熱指令に基づいて当該加熱コイル8の駆動を停止、又は加熱出力を低減させる。
これにより、加熱口3a以外へ移動した被加熱物4aの誘導加熱は停止又は出力低減され、被加熱物4bへの誘導加熱は継続される。
以上のように本実施の形態においては、被加熱物4の重量及び載置位置を求め、被加熱物4に対向する加熱コイル8が駆動している場合であって、当該被加熱物4の重量の変化量ΔMが所定値Mth以上減少したとき、当該被加熱物4に対向する加熱コイル8の駆動を停止させ、又は火力設定を所定値以下に低下させる。
このため、加熱中の被加熱物4が加熱口3から外された無負荷状態での加熱動作(無負荷運転)を停止、又は加熱出力の低減をすることができ、加熱コイル8及び駆動部10を保護することができる。
また、煮込み過ぎなどにより被加熱物4の内容物が減少した場合に加熱動作を停止、又は加熱出力の低減をすることができ、空焚きを防止して安全性を向上させることができる。
また、重量が変化した被加熱物4に対向する加熱コイル8のみを停止又は加熱出力を低減させることができ、他の加熱口3に載置された被加熱物4の加熱動作に影響を与えることがなく、使い勝手を損なうことがない。
また、被加熱物4の重量の変化に基づいて無負荷状態を検知するため、例えば加熱コイル8に流れる駆動電流に基づいて無負荷状態を検知する場合と比較して、無負荷状態の検出を迅速に行うことができ、加熱動作の停止又は加熱出力の低下を行うまでの動作を短縮することができる。
実施の形態2.
本実施の形態2では、被加熱物4の重量の変化量が所定値以上減少し、この減少が所定時間以上継続したとき、加熱コイル8の駆動を停止させ、又は火力設定を所定値以下に低下させる。
尚、本実施の形態2の構成は上記実施の形態1と同様であり、同一部分については同一符号を付する。
以下、本実施の形態2における載置重量減少検知動作について、上記実施の形態1との相違点を中心に図8を用いて説明する。
図8は実施の形態2に係る載置重量減少検知動作を示すフローチャートである。
以下、図8の各ステップについて説明する。尚、上記実施の形態1と同様の動作については同様のステップ番号を付する。
(S111〜S113)
上述した実施の形態1と同様の動作により、使用者からの加熱操作がなされると、制御部9は、駆動部10への加熱指令を行う。次に、制御部9は、各重量センサ5の検出値を読み込み、駆動中である加熱コイル8に対向する被加熱物4の重量の変化量ΔMを算出し、算出した被加熱物4の重量の変化量ΔMが所定値Mth以上であるか否かを判断する。
被加熱物4の重量の変化量ΔMが所定値Mth以上でない場合、上記ステップS111に戻る。
(S201)
被加熱物4の重量の変化量ΔMが所定値Mth以上である場合、制御部9は、この重量の変化量ΔMが所定値Mth以上となる重量減少時間Tが、所定時間Tth以上継続したか否かを判断する。
重量減少時間Tが所定時間Tth以上継続していない場合、上記ステップS111に戻る。
(S114)
一方、重量減少時間Tが所定時間Tth以上継続した場合、上述した実施の形態1と同様の動作により、制御部9は、当該被加熱物4に対向する加熱コイル8の駆動を停止させ、又は火力設定を所定値以下に低下させる加熱指令を行う。駆動部10は、加熱指令に基づいて当該加熱コイル8の駆動を停止、又は加熱出力を低減させる。
これにより、加熱口3a以外へ移動した被加熱物4aの誘導加熱は停止又は出力低減され、被加熱物4bへの誘導加熱は継続される。
以上のように本実施の形態においては、被加熱物4に対向する加熱コイル8が駆動している場合であって、当該被加熱物4の重量の変化量ΔMが所定値Mth以上減少し、この所定値Mth以上の減少が所定時間Tth以上継続したとき、当該被加熱物4に対向する加熱コイル8の駆動を停止させ、又は火力設定を所定値以下に低下させる。
このため、上記実施の形態1の効果に加え、例えば、調理動作である鍋ふりや、あおりなどの動作により、加熱中の被加熱物4を短時間の間移動させた場合は、加熱動作を継続することができ、使い勝手を損なうことが無い。
実施の形態3.
本実施の形態3においては、被加熱物4の内容物としての液体が、沸点を超えても沸騰を起こさない状態(以下「異常過熱状態」という。)を検知して、内容物が急激に沸騰する突沸現象の発生を抑制する動作について説明する。
図9は実施の形態3に係る誘導加熱調理器のブロック構成図である。
図9に示すように、本実施の形態3に係る誘導加熱調理器は、上記実施の形態1(図4)の構成に加え、被加熱物4の温度を検出する温度検出部11a、11b、11cを備えている。
尚、その他の構成は上記実施の形態1と同様であり、同一部分については同一符号を付する。
温度検出部11a、11b、11c(以下、区別しないときは「温度検出部11」という。)は、例えばサーミスタなどにより構成され、トッププレート2の下面に当接して各加熱口3a、3b、3c上に載置された被加熱物4の温度を底面側から測定するものである。
尚、温度検出部11は、これに限らず、被加熱物4の温度を検出できるものであれば良い。例えば、赤外線センサを用いて、被加熱物4から放射される赤外線を検知することにより、当該被加熱物4の温度を非接触で検出するものでも良い。
以下、本実施の形態3における異常過熱状態検知動作について、図10を用いて説明する。
図10は実施の形態3に係る異常過熱状態検知動作を示すフローチャートである。
以下、図10の各ステップについて説明する。
(S301)
制御部9は、上述した「載置位置・重量の算出動作」(図5)により、トッププレート2上に載置された被加熱物4の重量及び載置位置を求めた後、異常過熱状態検知動作を開始する。
使用者からの操作により加熱操作がなされると、制御部9は、操作部6から入力された操作に基づいて駆動部10への加熱指令を行う。駆動部10は、加熱指令に基づいて加熱コイル8を駆動する。これにより被加熱物4は誘導加熱される。
(S302)
次に、制御部9は、温度検出部11の検出値に基づき、加熱中の被加熱物4の温度tを測定する。
(S303)
制御部9は、測定した被加熱物4の温度tが、所定の温度範囲内であるか否かを判断する。
そして、測定した被加熱物4の温度tが、所定の温度範囲内でない場合は、上記ステップS301に戻る。
この所定の温度範囲は、被加熱物4の内容物として想定される液体の沸点温度近傍に設定する。例えば水の沸点温度の近傍である90℃〜110℃に設定する。
尚、所定の温度範囲は、これに限らず、被加熱物4の内容物に応じて任意に設定するようにしても良い。例えば、使用者からの操作により、操作部6から温度範囲の情報を入力するようにしても良い。また、使用者からの操作により、操作部6から内容物の種類を入力し、当該内容物の沸点近傍となるような温度範囲を設定するようにしても良い。
(S304)
一方、測定した被加熱物4の温度tが、所定の温度範囲内である場合、制御部9は、各重量センサ5の検出値を読み込む。
そして、この検出値に基づいて、駆動中である加熱コイル8に対向する被加熱物4の重量の変化量ΔGを算出する。
この重量の変化量ΔGの算出は、上記「載置位置・重量の算出動作」(図5)と同様の動作により、重量センサ5の検出値の変化量から、加熱中である被加熱物4の載置位置における重量の変化を算出する。
(S305)
次に、制御部9は、算出した被加熱物4の重量の変化量ΔGが所定値Gth以下であるか否かを判断する。
この所定値Gthは、被加熱物4の内容物の沸騰による振動により、重量センサ5の検出値の変動として想定される値を設定する。
被加熱物4の重量の変化量ΔGが所定値Gth以下でない場合、上記ステップS301に戻る。
一方、被加熱物4の重量の変化量ΔGが所定値Gth以下である場合、異常過熱状態であると判断して、ステップS306へ進む。
このように、制御部9は、被加熱物4の温度tが所定の温度範囲内のとき、当該被加熱物4の重量の変化量ΔGが所定値Gth以下の場合、当該被加熱物4が異常過熱状態であると判断する。
(S306)
制御部9は、当該被加熱物4に対向する加熱コイル8の駆動を停止させ、又は火力設定を所定値以下に低下させる加熱指令を行う。駆動部10は、加熱指令に基づいて当該加熱コイル8の駆動を停止、又は加熱出力を低減させる。
(S307)
次に、制御部9は、当該被加熱物4が異常過熱状態である旨を表示部7に表示させる。
例えば「異常過熱状態です。鍋に触れないで下さい。」など、異常過熱による突沸現象に対する注意を促すメッセージを表示する。
以上のように本実施の形態においては、加熱中の被加熱物4の温度及び重量に基づき、当該被加熱物4が異常過熱状態であるか否かを判断し、当該被加熱物4が異常過熱状態であるとき、当該被加熱物4に対向する加熱コイル8の駆動を停止させ又は火力設定を所定値以下に低下させ、当該被加熱物4が異常過熱状態である旨を表示部7に表示させる。
これにより、被加熱物4の内容物が異常過熱状態である場合、当該加熱物4の加熱を停止又は加熱出力を低減させることができ、内容物が急激に沸騰する突沸現象の発生を抑制することができる。よって、安全性を向上させることができる。
また、被加熱物4の内容物が異常過熱状態である旨を、使用者に通知することができ、突沸現象に対する注意を促すことができる。よって、安全性を向上させることができる。
実施の形態4.
本実施の形態4では、例えば地震などにより誘導加熱調理器本体が急激に動いた場合や、トッププレート2上に物が落下した場合など、加熱調理を行うことが危険であると想定される際に加熱動作を停止させ又は加熱動作させないような状態にする動作を行う。
尚、本実施の形態4の構成は上記実施の形態1と同様であり、同一部分については同一符号を付する。
以下、本実施の形態4における誘導加熱調理器の動作について、図11を用いて説明する。
図11は実施の形態4に係る誘導加熱調理器の動作を示すフローチャートである。
以下、図11の各ステップについて説明する。
(S401)
当該誘導加熱調理器の電源が投入されてた状態において、制御部9は、各重量センサ5の検出値を読み込む。
この検出値は、重量センサ5の種類、回路構成などにより異なるものである。
本実施の形態5における重量センサ5は、上記実施の形態1で説明したように、例えばひずみゲージなどより構成され、重量(荷重)に応じた電圧値vを検知する。
(S402)
次に、制御部9は、重量センサ5の検出値(電圧値v)の単位時間当たりの変化量(dv/dt)が、所定値vmax以上であるか否かを判断する。
この所定値vmaxは、例えば、鍋などをトッププレート2上に載置する場合など、通常の調理動作において想定される、検出値の単位時間当たりの変化量を超える値に設定する。
また、例えば、地震などにより誘導加熱調理器本体が急激に動いた場合や、トッププレート2上に物が落下した場合に想定される、検出値の単位時間当たりの変化量を下回る値に設定する。
重量センサ5の検出値(電圧v)の単位時間当たりの変化量(dv/dt)が、所定値vmax以上でない場合、上記ステップS401へ戻る。
(S403)
重量センサ5の検出値(電圧v)の単位時間当たりの変化量(dv/dt)が、所定値vmax以上である場合、制御部9は、全ての加熱コイル8の駆動を停止させる加熱指令を行う。駆動部10は、加熱指令に基づいて、駆動中の全ての加熱コイル8の駆動を停止させる。
また、制御部9は、使用者からの操作により加熱操作がなされても、加熱コイル8を駆動させない状態に移行する。例えば、操作部6からの入力を受け付けないようにする。尚、例えばリセット操作により、加熱コイル8を駆動させない状態を解除できるようにしても良い。
尚、上述した加熱コイル8の駆動を停止させ又は加熱コイル8を駆動させない状態にさせる動作として、電源回路から駆動部10へ供給される電力を遮断するようにしても良い。
以上のように本実施の形態においては、制御部9は、重量センサ5の検出値の単位時間当たりの変化量が、所定値以上のとき、加熱コイル8の駆動を停止させ、又は加熱コイル8を駆動させない状態にさせる。
これにより、例えば地震などにより誘導加熱調理器本体が急激に動いた場合や、トッププレート2上に物が落下した場合など、加熱調理を行うことが危険であると想定される際に加熱動作を停止させ又は加熱動作させないような状態にすることができ、安全性を向上させることができる。
また、別途、地震検知のために感震器等を設ける必要がないので、誘導加熱調理器の構成の簡素化を図ることができる。
実施の形態5.
本実施の形態5では、例えばトッププレート2の耐荷重を超えるような物が載置された場合や、トッププレート2上に人が乗るなど、誘導加熱調理器を破損する危険性がある際に、加熱動作を停止させ又は加熱動作させないような状態にし、その旨を報知する動作を行う。
尚、本実施の形態5の構成は上記実施の形態1と同様であり、同一部分については同一符号を付する。
以下、本実施の形態5における誘導加熱調理器の動作について、図12を用いて説明する。
図12は実施の形態5に係る誘導加熱調理器の動作を示すフローチャートである。
以下、図12の各ステップについて説明する。
(S501)
当該誘導加熱調理器の電源が投入されてた状態において、制御部9は、各重量センサ5の検出値を読み込む。
この検出値は、重量センサ5の種類、回路構成などにより異なるものである。
本実施の形態5における重量センサ5は、上記実施の形態1で説明したように、例えばひずみゲージなどより構成され、重量(荷重)に応じた電圧値vを検知する。
(S502)
次に、制御部9は、重量センサ5の検出値(電圧値v)が、所定値v1以上であるか否かを判断する。
この所定値v1は、例えばトッププレート2や本体1が破損する危険性がある重量を、重量センサ5が検出する検出値(電圧値)に設定する。
例えば、トッププレート2の耐荷重(例えば100kg)の際に、重量センサ5が検出する検出値(電圧値)に設定する。
重量センサ5の検出値(電圧値v)が、所定値v1以上でない場合、上記ステップS501へ戻る。
(S503)
重量センサ5の検出値(電圧値v)が、所定値v1以上である場合、制御部9は、全ての加熱コイル8の駆動を停止させる加熱指令を行う。駆動部10は、加熱指令に基づいて、駆動中の全ての加熱コイル8の駆動を停止させる。
また、制御部9は、使用者からの操作により加熱操作がなされても、加熱コイル8を駆動させない状態に移行する。例えば、操作部6からの入力を受け付けないようにする。尚、例えばリセット操作により、加熱コイル8を駆動させない状態を解除できるようにしても良い。
尚、上述した加熱コイル8の駆動を停止させ又は加熱コイル8を駆動させない状態にさせる動作として、電源回路から駆動部10へ供給される電力を遮断するようにしても良い。
次に、制御部9は、重量過多である旨の警報を報知部12に報知させる。
例えば、ブザーにより警報音を出力する。また、スピーカにより、例えば「重量オーバーです。トッププレート上の物を移動させて下さい。」など、重量過多の回避を促す警報メッセージを表示する。
以上のように本実施の形態においては、重量センサ5の検出値が所定値以上のとき、加熱コイル8の駆動を停止させ、又は加熱コイル8を駆動させない状態にさせる。
これにより、例えばトッププレート2の耐荷重を超えるような物が載置された場合や、トッププレート2上に人が乗るなど、誘導加熱調理器を破損する危険性がある際に、加熱動作を停止させ又は加熱動作させないような状態にすることができ、安全性を向上させることができる。
重量過多である旨の警報を報知部12に報知させるので、使用者に重量過多である旨を知らせることができ、誘導加熱調理器を破損する危険性がある状態を回避するように促すことができる。よって、安全性を向上させることができる。
実施の形態6.
上記実施の形態3では、被加熱物4の温度が所定の温度範囲内のとき、被加熱物4の重量の変化量が所定値以下の場合(振動が検知されない場合)は、異常過熱状態である旨を報知するとともに、加熱コイル8の駆動を停止、又は加熱出力を低減させることにより安全性を向上させる方法について述べた。
本実施の形態6では、被加熱物4の沸騰到達時間を推定して、当該被加熱物4の異常過熱状態を検知する動作について説明する。
本実施の形態6の構成は上記実施の形態3(図9)と同様であり、同一部分については同一符号を付する。
以下、本実施の形態6における異常過熱状態検知動作について、図15及び図16を用いて説明する。
図15は実施の形態6に係る異常過熱状態検知動作を示すフローチャートである。
図16は実施の形態6に係る沸騰到達時間の算出を説明する図である。
以下、図15の各ステップに基づき、図16を参照しながら説明する。
(S601)
制御部9は、上述した「載置位置・重量の算出動作」(図5)により、トッププレート2上に載置された被加熱物4の重量及び載置位置を求めた後、異常過熱状態検知動作を開始する。
使用者からの操作により加熱操作がなされると、制御部9は、操作部6から入力された操作に基づいて駆動部10へ加熱指令を行う。駆動部10は、加熱指令に基づいて加熱コイル8を駆動する。これにより被加熱物4は誘導加熱される。
(S602)
次に、制御部9は、温度検出部11の検出値に基づき、加熱中の被加熱物4の温度tを測定する。
(S603)
制御部9は、図16に示すように、上記ステップS602での温度検出部11の検出値に基づき、所定時間Δz加熱した時の被加熱物4の温度上昇Δtから、被加熱物4の温度上昇度を算出する。
この温度上昇度は、使用者の設定した火力による被加熱物4の温度上昇の傾き(Δt/Δz)を表す。
(S604)
次に制御部9は、被加熱物4の温度上昇度から被加熱物4が沸騰状態に到達する時間である沸騰到達時間zを算出する。
ここで沸騰到達時間zは、例えば、被加熱物4の沸騰状態の温度に、温度上昇度を乗算することにより求まる。ここでは、被加熱物4の温度が100℃のときを沸騰状態とする。
尚、沸騰到達時間zの算出は、これに限らず、被加熱物4の温度上昇特性を考慮して、所定の係数を用いた補正を行うようにしても良い。
尚、沸騰状態の温度は、これに限らず、被加熱物4の内容物に応じて任意に設定するようにしても良い。例えば、使用者からの操作により、操作部6から沸騰温度の情報を入力するようにしても良い。また、使用者からの操作により、操作部6から内容物の種類を入力し、当該内容物の沸点温度を設定するようにしても良い。
(S605)
制御部9は、加熱コイル8による加熱動作を継続しながら、被加熱物4を加熱している時間である加熱時間Zをカウント(計時)する。
(S606)
次に制御部9は、加熱時間Zが沸騰到達時間zに到達したか否かを判断する。加熱時間Zが沸騰到達時間zに到達していない場合は、上記ステップS605に戻る。
ここでは加熱時間Z=沸騰到達時間zとして説明したが、被加熱物4の沸騰への状態を確実にするために加熱時間Z≧沸騰到達時間zとなるように加熱動作を設定しても良い。
(S607)
一方、加熱時間Zが沸騰到達時間zに到達した場合には、制御部9は各重量センサ5の検出値を読み込む。
そして、この検出値に基づいて、駆動中である加熱コイル8に対向する被加熱物4の単位時間当たりの重量の変化量ΔGを算出する。
この重量の変化量ΔGの算出は、上記「載置位置・重量算出動作」(図5)と同様の動作により、単位時間当たりの重量センサ5の検出値の変化量から、加熱中である被加熱物4の載置位置における重量の変化を算出する。
(S608)
次に制御部9は、算出した被加熱物4の単位時間当たりの変化量ΔGが所定値Gth以下であるか否かを判断する。
この所定値Gthは、被加熱物4の内容物の沸騰による振動により、重量センサ5の検出値の変動として想定される値を設定する。
被加熱物4の重量の単位時間当たりの変化量ΔGが所定値Gth以下でない場合、上記ステップS605に戻る。
一方、被加熱物の単位時間当たりの重量の変化量ΔGが所定値Gth以下である場合、異常過熱状態であると判断して、ステップS609へ進む。
このように、制御部9は被加熱物4の温度上昇度により算出した沸騰到達時間zに到達しても、被加熱物4の単位時間当たりの重量の変化量ΔGが所定値Gth以下の場合、当該被加熱物4が異常過熱状態であると判断する。
(S609)
制御部9は、当該被加熱物4に対向する加熱コイル8の駆動を停止させ、又は火力設定を所定値以下に低下させる加熱指令を行う。駆動部10は、加熱指令に基づいて当該加熱コイル8の駆動を停止、又は加熱出力を低減させる。
(S610)
次に、制御部9は、当該被加熱物4が異常過熱状態である旨を表示部7に表示させる。
例えば「異常過熱状態です。鍋に触れないで下さい。」など、異常過熱による突沸現象に対する注意を促すメッセージを表示する。
以上のように本実施の形態においては、加熱中の被加熱物4の温度上昇度から沸騰到達時間を算出し、加熱継続時間が沸騰到達時間に到達した場合に、重量センサ5で検出される単位時間当たりの重量変化量に基づいて異常過熱状態であるか否かを判断し、当該被加熱物4が異常過熱状態であるとき、当該被加熱物4に対向する加熱コイル8の駆動を停止させ又は火力設定を所定値以下に低下させ、当該被加熱物4が異常過熱状態である旨を表示部7に表示させる。
これにより、沸騰到達時間に加熱時間が到達したか否かを判断して、沸騰到達時間に到達しても沸騰による振動(重量変化)を検知できない場合は加熱を停止または、火力低減するので被加熱物4の異常過熱状態がいち早く検出可能になる。
また、被加熱物4の内容物が異常過熱状態である場合、当該加熱物4の加熱を停止又は加熱出力を低減させることができ、内容物が急激に沸騰する突沸現象の発生を抑制することができる。よって、安全性を向上させることができる。
また、被加熱物4の内容物が異常過熱状態である旨を、使用者に通知することができ、突沸現象に対する注意を促すことができる。よって、安全性を向上させることができる。
尚、上記実施の形態1〜6では、誘導加熱調理器をキッチン100の設置口110に組み込んで使用するビルトインタイプの誘導加熱調理器を説明したが、本発明はこれに限るものではなく、例えば、図13に示すように、食卓上に載置して使用する据置タイプの誘導加熱調理器であっても良い。このような構成によっても上記実施の形態1〜6と同様の効果を得ることができる。
尚、上記実施の形態1〜6では、加熱口3が3つ口の場合を説明したが、本発明はこれに限る物ではなく、任意の数の加熱口3を備えるようにしても良い。
例えば、図13に示すように、加熱口3が1つ、即ち加熱コイル8が1つのみ備えた誘導加熱調理器であっても良い。このような構成によっても上記実施の形態1〜5と同様の効果を得ることができる。
また、図14に示すように、トッププレート2の下方に比較的小型の加熱コイル8をほぼ均一的に分散配置し、加熱場所が固定されないような誘導加熱調理器であっても良い。このような構成によっても上記実施の形態1〜6と同様の効果を得ることができる。
1 本体、2 トッププレート、3a 加熱口、3b 加熱口、3c 加熱口、4 被加熱物、5a 重量センサ、5b 重量センサ、5c 重量センサ、5d 重量センサ、6 操作部、7 表示部、8a 加熱コイル、8b 加熱コイル、8c 加熱コイル、9 制御部、10 駆動部、11a 温度検出部、11b 温度検出部、11c 温度検出部、12 報知部、100 キッチン、110 設置口。

Claims (6)

  1. 被加熱物を載置するトッププレートと、
    前記トッププレート下方に設けられ、前記被加熱物を加熱する加熱手段と、
    前記加熱手段を駆動する駆動部と、
    前記駆動部への加熱指令を行う制御部と、
    複数の重量センサを有し、前記トッププレートに載置された前記被加熱物の重量を検出する重量検知手段と、
    前記被加熱物の温度を検出する温度検出部と
    を備え、
    前記制御部は、
    前記重量検知手段の検出値に基づき、前記被加熱物の重量及び載置位置を求め、
    前記被加熱物に対向する前記加熱手段が駆動し、前記被加熱物の温度が所定の温度範囲内の場合であって、前記重量検知手段の検出値の変化量が所定値以下のとき、当該被加熱物の内容物としての液体が、沸点を超えても沸騰を起こさない状態である異常過熱状態であると判断することを特徴とする加熱調理器。
  2. 前記制御部は、
    前記重量検知手段の検出値に基づき、前記被加熱物の重量及び載置位置を求め、
    前記被加熱物に対向する前記加熱手段の駆動を開始した後、所定時間における前記被加熱物の上昇温度に基づき沸騰到達時間を求め、
    前記加熱手段の駆動時間が前記沸騰到達時間以上経過し、且つ前記重量検知手段の検出値の変化量が所定値以下の場合、
    当該被加熱物が異常過熱状態であると判断することを特徴とする請求項1記載の加熱調理器。
  3. 前記制御部は、
    当該被加熱物が異常過熱状態であるとき、当該被加熱物に対向する前記加熱手段の駆動を停止させ又は火力設定を所定値以下に低下させることを特徴とする請求項1又は2記載の加熱調理器。
  4. 前記加熱手段の動作状態を表示する表示部を更に備え、
    前記制御部は、
    当該被加熱物が異常過熱状態であるとき、当該被加熱物が異常過熱状態である旨を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の加熱調理器。
  5. 前記制御部は、
    前記重量検知手段の検出値の単位時間当たりの変化量が、所定値以上のとき、
    前記加熱手段の駆動を停止させ又は前記加熱手段を駆動させない状態にさせることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の加熱調理器。
  6. 載置重量に関する警報を報知する報知手段を更に備え、
    前記制御部は、
    前記重量検知手段の検出値もしくは該検出値の単位時間当たりの変化量が、所定値以上のとき、
    前記加熱手段の駆動を停止させ又は前記加熱手段を駆動させない状態にさせ、
    重量過多である旨の警報を前記報知手段に報知させることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の加熱調理器。
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