JP5295218B2 - Ru錯体を用いたソルボールの1,4−水素添加 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は触媒性水素添加の分野に関し、且つ、より具体的には、シクロペンタジエニル誘導体を1つの配位子として有する特定のRu錯体を、ソルボールを主な生成物としての相応するZ−アルケンへと還元するための1,4−水素添加反応において用いる使用に関する。
従来技術
共役ジエンの、それらのZ−アルケンへの選択的な1,4−水素添加は、有機化学において非常に興味深い反応である。なぜなら、それは一般に乏しい選択性で得られた多くの化合物に利用可能性を付与するからである。
それらの反応の必須且つ特徴的な成分のひとつは、触媒あるいは触媒系である。相応するZ−アルケンへのソルボールの1,4−水素添加のために有用な触媒あるいは触媒系の開発は、化学において未だに重要、困難、且つ予測不能な課題である。化学産業は常により高い選択性、並びに高い転化率または収率を維持することを欲している。
従来技術から、ソルビン酸を[(Cp*)RuCO(ホスフィン)](アニオン)または[(Cp*)RuCO(ソルビン酸)](アニオン)錯体の存在下で相応するZ−アルケンに水素添加できることが公知である(Cp*はC5Me5またはペンタメチル−シクロペンタジエニル配位子を表す:Driessen et al, Chem.Commun., 2000, 217 または J.Organomet.Chem, 1998, 141を参照)。しかしながら、その収率(転化率×選択性)は非常に低い。
さらには、EP1394170号において、触媒系として錯体[(ジエニル)Ru(非環式ジエン)](アニオン) (特に[(Cp*)Ru(ソルビン酸)](アニオン)または[(Cp*)Ru(ソルボール)](アニオン))を使用した、ソルビン酸およびソルボールのシソイド水素添加が報告されている。本文献においては、非環式ジエンの代わりに環式ジエンを使用すると全体の収率に対して非常に悪影響を及ぼすことが明示されている。良好な収率を提供するとして示される唯一の条件は、溶剤としてニトロメタンを必要とし、ニトロメタンは産業上の用途に対して比較的有毒で且つ危険である。最後に、前記の文献の表4はルイス酸の添加が収率に非常に悪影響を及ぼすことを示している。
従って、代替の触媒系を使用して、高い選択性および/または転化率を提供し得る方法が必要とされている。
発明の説明
上述の問題を克服するために、本発明は、H2分子を使用した、ソルボール(I)の1,4−水素添加による、相応するZ−アルケン(II)(即ち、Z−ヘキサ−3−エン−オール)への触媒還元のための方法において、前記の方法を以下で特定される型の少なくとも1つの酸性添加剤の存在下で実施し、該触媒あるいは前触媒は配位子としてシクロペンタジエニル誘導体を含むルテニウム錯体であることを特徴とする方法に関する。
本発明の方法を、スキームIに示す:
スキームI
Figure 0005295218
ここで、化合物(II)はZ配置である。
本発明の特定の実施態様は、H分子を使用し、1,4−水素添加による、化学式:
Figure 0005295218
のソルボールを、化学式:
Figure 0005295218
(ここで、Z配置の異性体が支配的である)
の相応するZアルケンへと触媒還元するための方法において、前記の方法を、
・ 少なくとも1つの化学式:
[Ru(C5Me5)(COD)(L’)n]X (III)
[式中、
5Me5はペンタメチル−シクロペンタジエニルを表し、CODはシクロオクタジエン配位子を表し、且つ、Xは配位していないアニオンを表し、nは2、1または0を表し、且つL’は溶剤を表す]
のルテニウム触媒または前触媒
;および
・ 化合物(III)に対して好ましくは約0.1、あるいは0.2〜100モル当量の総量の、以下で説明される型の少なくとも1つの酸性添加剤
の存在下で実施することを特徴とする方法である。
化合物(II)について、それはオレフィンであるので、それは2つの異性体、即ち、Z(Z−アルケン(II))の配置を有するもの、あるいはE(E−アルケン(II’))の配置を有するものの混合物の形態で得られる。
Figure 0005295218
本発明によれば、得られるアルケンはZ−アルケンとE−アルケンとの混合物の形態であり、ここでZ−アルケン/E−アルケンの比(Z/E)は1より大きいと理解される。特定の実施態様によれば、前記の比は10より大きいか、あるいは20より大きくもある。他の特定の実施態様において、前記のZ/E比は30より大きく、あるいは35より大きくもあり、いくつかの場合においては45より大きいか、あるいはより大きな比が得られる。いずれにせよ、規定された濃度範囲の酸性添加剤の存在が前記の比の改善を可能にする。
基質(I)がジエンであるので、基質(I)はその3つの配置異性体、即ち、(Z,Z)、(E,Z)および(E,E)異性体の混合物の形態であり得る。本発明の特定の実施態様によれば、前記の基質は本質的にその(Z,Z)異性体の形態であってよい(例えば少なくとも99質量%の異性体(Z,Z)を含む)。
本発明の方法は、触媒あるいは前触媒(特段記載されない限り、以下では錯体として示す)として、上で定義された[Ru(C5Me5)(COD)(L’)n]Xとして、特定の型のルテニウム錯体を使用することによって特徴付けられる。
本発明の特定の実施態様によれば、L’は非環式あるいは環式の非芳香族ケトンあるいはエステル、例えばアセトンあるいはメチルアセテートであってよい。該ケトンはそのエノール形に配位し得る。
該COD配位子は、シクロオクタジエンの任意の異性体、特にシクロオクタ−1,5−ジエン(1,5−COD)、シクロオクタ−1,4−ジエン(1,4−COD)、シクロオクタ−1,3−ジエン(1,3−COD)であってよい。
非配位アニオンXの特定の例は、ClO4 -、R1SO3 -であり、ここで前記R1は塩素あるいはフッ素原子(chlorine of fluoride atom)、あるいはC1〜C8−フルオロアルキルまたはフルオロアリール基、BF4 -、PF6 -、SbCl6 -、SbF6 -またはBR2 4 -であり、ここで前記R2は1つから5つの基、例えばハライドの原子またはメチル基またはCF3基によって随意に置換されたフェニル基である。
本発明の好ましい実施態様によれば、該アニオンはBF4 -、PF6 -、ClO4 -、C65SO3 -、BPh4 -、CF3SO3 -、あるいはさらに、B[3,5−(CF32644 -、さらにより好ましくはBF4 -である。
錯体(III)の例として、以下のものが挙げられる:[Ru(C5Me5)(1,3−COD)]BF4
一般的なやり方で化学式(III)の錯体を調製し、そして単離した後、それらを、文献(例えばF.Bouachir et al.;Organometallics,1991,455ページを参照)内に記載される一般的な方法による工程において使用できる。
当業者の標準的な知見によれば、化学式(III)の錯体は類似の化学式を有し、且つカチオン系あるいはアニオン系の錯体から、in situでも得られるということも理解される。例えば、反応を基質および銀またはタリウム(tallium)塩の存在下で[Ru(C5Me5)(COD)Y] (YはF、Cl、BrあるいはIであり、且つ製造方法はP.J.Fagan et al.によってOrganometallics,1990,9,1843−1852ページ内に記載されている)を前駆体として使用して実施できる。
本発明の方法を実施するために、少なくとも1つの酸性添加剤の使用が必要である。"酸性添加剤"は、少なくとも1つのプロトンを触媒回路に提供できる化合物を意味する。前記の酸性添加剤は、好ましくは0.8〜7の間に含まれるpKaを有する有機あるいは無機酸であるが、しかし、フェノールあるいはホウ素誘導体の場合には前記のpKaは10までの範囲であってよい。
さらには、前記の酸性添加剤は下記からなる群から選択される:
・ 化学式R3 (3-x)MO(OH)xの化合物、ここで前記R3はR4あるいはR4O基であり、ここで前記R4はC1〜C10−基であり、MはPあるいはAsであり、且つxは1または2である;および
・ 化学式R3B(OH)2のホウ素誘導体、ここで前記R3は上の定義と同じである;および
・ フェノール、あるいは3つまでのC1〜C4−アルキル基、アルコキシ基またはカルボキシル基、ニトロ基またはハロゲン原子によって置換されたフェノール;および
・ 無アミノC1〜C12−モノカルボン酸;および
・ HOOCCH=CHCOOH二酸、およびテトロン酸。
"無アミノモノカルボン酸"は、ここでは第一級、第二級あるいは第三級アミノ基、あるいは複素環式芳香族窒素誘導体によって置換されていないモノカルボン酸を意味する。
特定の実施態様によれば、前記のR3 (3-x)MO(OH)xの酸は、R3が随意に置換されたC1〜C8−アルキル基またはアルコキシル基、あるいはC1〜C8−フェニル基またはフェノキシル基であり、MがPまたはAsであり、且つxが1または2である誘導体であってよい。
同様に、前記のR3B(OH)2の酸は、R3が随意に置換されたC1〜C8−アルキルまたはアルコキシ基、あるいはC1〜C8−フェニルまたはフェノキシル基であるものであってよい。
本発明の他の実施態様によれば、前記の酸はフェノール、あるいは1つのC1〜C4−アルキル基、アルコキシ基またはカルボキシル基、ニトロ基またはハロゲン原子によって置換されたフェノールであってよい。
さらには、本発明の他の特定の実施態様によれば、前記の酸性添加剤は化学式R5COOHにおいて、R5が、アルコール基あるいは1つまたは2つのエーテルまたはエステル基によって随意に置換されたC1〜C12−炭化水素基あるいはC1〜C12−ハロゲン化または過ハロゲン化炭化水素基を表す、モノカルボン酸であってよい。さらなる実施態様によれば、前記のカルボン酸は有利にも、以下からなる群から選択される:
・ 化学式R5COOHのカルボン酸、ここで前記R5は、
ハロゲン化または過ハロゲン化C1〜C8−炭化水素基;
6CH(OR6)基、ここで前記R6は水素原子またはC1〜C6−炭化水素基である;
1つあるいは2つのエーテルまたはエステル基によって随意に置換された、C1〜C12−炭化水素基
を表し、ここで前記の随意の置換基は1つ、2つまたは3つのC1〜C4−アルキル基、アルコキシ基またはカルボキシル基、あるいはニトロ基またはハロゲン原子による置換基である。
前記の酸性添加剤の限定されない例として、以下が挙げられる:(BuO)2PO(OH)、(tBuO)2PO(OH)、(PhO)2PO(OH)、(PhCH2O)2PO(OH)、tBuPO(OH)2、Ph2PO(OH)、PhPO(OH)2、PhAsO(OH)2、(Me)2AsO(OH)、CF3COOH、HCF2COOH、マレイン酸またはフマル酸、グリコール酸、ピルビン酸、ソルビン酸、酢酸またはオレイン酸、テトロン酸、C613B(OH)2、PhB(OH)2、p−OMe−安息香酸、安息香酸あるいはp−(COOMe)−安息香酸、フェノール、3,5−ジメトキシ−フェノールあるいは2−メトキシ−フェノール。当然、上記の記載に該当する他の適した酸性添加剤を使用してもよい。
本発明の他の実施態様によれば、前記の酸性添加剤は以下からなる群から選択される:
・ 化学式R3 2MO(OH)またはR3MO(OH)2の化合物、ここで前記R3はC1〜C6−アルキルまたはアルコキシル基、あるいはC1〜C8−フェニルまたはフェノキシル、且つMはPまたはAsである;および
・ マレイン酸またはグリコール酸、およびハロゲン化または過ハロゲン化C1〜C7−モノカルボン酸。
先に述べたように、本発明の方法はルテニウム錯体および酸性添加剤を使用した、基質の水素添加で構成される。典型的な方法は、基質をルテニウム錯体、少なくとも1つの酸性添加剤、および随意に溶剤と混合し、その後、かかる混合物を選択された圧力および温度にて水素分子によって処理することを含む。
該方法の本質的なパラメータである本発明の錯体を、反応媒体に広範囲の濃度で添加できる。限定されない例として、錯体の濃度の値としては、基質の量に対するモルパーセントで0.01モル%〜5モル%の範囲が挙げられる。好ましくは、錯体の濃度は0.03モル%〜2モル%の間に含まれる。言うまでもなく、錯体の最適な濃度は、当業者に公知のように、錯体の性質、基質の性質、溶剤の性質、および工程中に使用されるH2の圧力並びに所望の反応時間に依存する。
反応混合物に添加される、酸性添加剤の有用な量は比較的広い範囲に含まれ得る。上で挙げたもの以外に、限定されない例として、錯体に対して0.5〜50モル当量、好ましくは0.8〜20、およびより好ましくは約2〜約10モル当量の範囲の総量を挙げることができる。
水素添加反応を溶剤の存在下、あるいは不在下で実施できる。実用上の理由のために溶剤が必要とされるか、あるいは使用される場合、水素添加反応における任意の溶剤流を本発明の目的に使用できる。限定されない例は、非芳香族溶剤、例えばC1〜C12−非芳香族ケトン、エステル、アルカン、エーテル、塩素化アルカンおよびアルコール、およびそれらの混合物を含む。本発明の実施態様によれば、該溶剤は有利にもC1〜C12−アルキルケトン、エステル、エーテル、または塩素化アルカンおよびそれらの混合物の中から選択される。特に、限定されない例として、以下が挙げられる:アセトンエチルアセテート、MTBE、THF、イソ−プロピルアセテート、Et2O、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン(dichloethane)、EtOH、MeOH、ペンタン、ヘキサン。溶剤の選択は錯体の性質に関して行われ、且つ、当業者はそれぞれの場合において最も便利な溶剤を適宜選択して水素添加反応を最適化できる。
本発明の水素添加方法において、反応を105Pa〜80×105Pa(1〜80bar)の間に含まれるか、あるいは必要であればそれより高いH2圧力で実施する。ここでもまた、当業者は触媒装入量に関して、および溶剤中の基質の希釈度に関して、圧力を適宜調整できる。例として、1〜30×105Pa(1〜30bar)の典型的な圧力が挙げられる。
水素添加を実施できる温度は、0℃〜120℃、より好ましくは40℃〜100℃の範囲に含まれる。当然、当業者は、出発物質および最終生成物の融点および沸点、並びに反応または転化の所望の時間に関して、好ましい温度を選択することもできる。
実施例
本発明を以下の実施例を用いてさらに詳細に説明する。ここで温度は摂氏で示され、且つ略記は当該技術分野での通常の意味を有する。
以降に説明される全ての工程は、特段記載されない限り、不活性雰囲気下で実施された。水素添加を、ステンレス鋼のオートクレーブ内部に設置された開口のガラス管内で実施した。H2ガス(99.99990%)を、受け入れたままの状態で使用した。全ての基質および溶剤をAr下で適切な乾燥剤から蒸留した。NMRスペクトルを、Bruker AM−400 (1Hを400 MHzで、13Cを100.6MHzで)スペクトロメーターで記録し、且つ、特段指定されない限り、通常、300KでCDCl3において測定した。ケミカルシフトはppmで示される。
実施例1
本発明による水素添加反応
典型的な水素添加反応方法
本発明による、2,4−ヘキサンジエノール、溶剤、[Ru(C5Me5)(COD)]Xおよび酸性添加剤を、不活性雰囲気下でまとめてオートクレーブに装入し、そして該混合物を室温で窒素を用いて(2bar、3回)、その後水素を用いて(2bar、3回)攪拌しながらパージした。該オートクレーブをその後、所望の水素圧力に加圧し、且つ所望の温度で加熱した。該反応の後、水素吸着をモニター、および/またはGC分析サンプリングを行った。該ルテニウム触媒は残滓における蒸留によって容易に除去され、且つ生成物の異性体混合物は通常、90モル%より高い収率で回収された。
得られた結果を以下の表にまとめる。
表1:酸性添加剤およびその存在が水素添加選択性におよぼす影響
Figure 0005295218
表2:酸性添加剤およびその存在が水素添加選択性におよぼす影響、アニオンXの影響
Figure 0005295218

Claims (8)

  1. 2分子を使用した、化学式:
    Figure 0005295218
    のソルボールを1,4−水素添加によって、化学式:
    Figure 0005295218
    (ここで、Z配置の異性体が支配的である)
    の相応するZアルケンへと触媒還元するための方法において、前記の方法が、
    ・ 少なくとも1つの化学式:
    [Ru(C5Me5)(COD)(L’)n]X (III)
    [式中、
    5Me5はペンタメチル−シクロペンタジエニルを表し、CODはシクロオクタジエン配位子を表し、且つ、Xは配位していないアニオンを表し、nは2、1または0を表し、且つL’は溶剤を表す]
    のルテニウム触媒または前触媒;および
    ・ 以下からなる群から選択される少なくとも1つの酸性添加剤:
    化学式R3 (3-x)MO(OH)xの化合物、ここで前記R3はR4あるいはR4O基であり、ここで前記R4 1 〜C 8 −アルキル基またはC 1 〜C 8 −フェニル基であり、MはPあるいはAsであり、且つxは1または2である;および
    化学式R3B(OH)2のホウ素誘導体、ここで前記R3は上の定義と同じである;および
    フェノール、あるいは3つまでのC1〜C4−アルキル基、アルコキシ基またはカルボキシル基、ニトロ基またはハロゲン原子によって置換されたフェノール;および
    無アミノC1〜C12−モノカルボン酸;および
    HOOCCH=CHCOOH二酸、およびテトロン酸
    の存在下で実施されることを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、CODがシクロオクタ−1,5−ジエン、シクロオクタ−1,4−ジエン、シクロオクタ−1,3−ジエンであることを特徴とする方法。
  3. 請求項1に記載の方法において、XがClO4 -、R1SO3 -であり、ここで前記R1は塩素あるいはフッ素原子、あるいはC1〜C8−フルオロアルキルまたはフルオロアリール基、BF4 -、PF6 -、SbCl6 -、SbF6 -またはBR2 4 -であり、ここで前記R2は1つから5つの基としてのハライドの原子またはメチル基またはCF3基によって随意に置換されたフェニル基であることを特徴とする方法。
  4. 請求項1に記載の方法において、モノカルボン酸が、
    ・ 化学式R5COOHのカルボン酸
    [式中、R5が、
    ハロゲン化または過ハロゲン化C1〜C8−炭化水素基;
    6CH(OR6)基、ここで前記R6は水素原子またはC1〜C6−炭化水素基である;
    1つあるいは2つのエーテルまたはエステル基によって随意に置換された、C1〜C12−炭化水素基
    を表し、ここで前記の随意の置換基は1つ、2つまたは3つのC1〜C4−アルキル基、アルコキシ基またはカルボキシル基、あるいはニトロ基またはハロゲン原子による置換基である]
    からなる群から選択されることを特徴とする方法。
  5. 請求項1に記載の方法において、酸性添加剤が、
    ・ 化学式R3 2MO(OH)またはR3MO(OH)2の化合物、ここで前記R3はC1〜C6−アルキルまたはアルコキシル基、あるいはC1〜C8−フェニルまたはフェノキシル、且つMはPまたはAsである;および
    ・ マレイン酸またはグリコール酸、およびハロゲン化または過ハロゲン化C1〜C7−モノカルボン酸
    からなる群から選択されることを特徴とする方法。
  6. 請求項1に記載の方法において、酸が:
    (BuO)2PO(OH)、(tBuO)2PO(OH)、(PhO)2PO(OH)、(PhCH2O)2PO(OH)、tBuPO(OH)2、Ph2PO(OH)、PhPO(OH)2、PhAsO(OH)2、(Me)2AsO(OH)、CF3COOH、HCF2COOH、マレイン酸またはフマル酸、グリコール酸、ピルビン酸、ソルビン酸、酢酸またはオレイン酸、テトロン酸、C613B(OH)2、PhB(OH)2、p−OMe−安息香酸、安息香酸あるいはp−(COOMe)−安息香酸、フェノール、3,5−ジメトキシ−フェノールあるいは2−メトキシ−フェノールであることを特徴とする方法。
  7. 請求項1に記載の方法において、C1〜C12−アルキルケトン、エステル、エーテルあるいは塩素化アルカンおよびそれらの混合物の中から選択される溶剤の存在下で実施することを特徴とする方法。
  8. 請求項1に記載の方法において、酸の総量が化合物(III)に対して0.1〜100モル当量であることを特徴とする方法。
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