JP2008208090A - カルボニル化合物の製造法及びこれに用いられる遷移金属錯体 - Google Patents

カルボニル化合物の製造法及びこれに用いられる遷移金属錯体 Download PDF

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Abstract

【課題】アリルエステル化合物の加水分解を一段反応で不可逆的に進行させ、カルボニル化合物を効率良く製造できる工業的に有利な製造法を提供すること。
【解決手段】下記一般式(a)で表されるアリルエステル化合物を、遷移金属錯体の存在下、水と反応させ、下記一般式(b)で表されるカルボニル化合物を得ることを特徴とするカルボニル化合物の製造法。
【化1】
Figure 2008208090

(上記一般式(a)及び(b)中、R〜Rはそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アシル基、アシロキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、アルキルチオ基、及びアリールチオ基からなる群から選ばれ、Rは水素原子、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルキルチオ基、又はアリールチオ基を表し、Rはアルキル基、アリール基を表す。
【選択図】 なし

Description

本発明は、カルボニル化合物の製造法及びこれに用いられる遷移金属錯体に関し、更に詳しくは、石油化学製品を効率的に製造する技術に関する。
カルボニル化合物のうち特にアルデヒド類は、工業的に大規模に製造される重要な化合物群であり、その製造には、オレフィンのヒドロホルミル化反応を主な手段として用いることができる。しかしながら、ヒドロホルミル化反応では、毒性の高いオキソガスを使用する必要があるため、より安全にアルデヒドを製造する別の方法が求められてきた。
そのような別の方法として、例えば、非特許文献1には、鉄錯体触媒を用いてアリルアルコールを異性化してアルデヒド、ケトン等、カルボニル化合物を合成する反応が報告されている。また、非特許文献2には、ロジウム錯体触媒を用いてアリルアルコールを異性化して光学活性アルデヒドを合成する反応が報告されている。
これらの例においては、アルデヒド類の原料としてアリルアルコールが用いられる。このアルデヒド類の原料となるアリルアルコールを合成する方法の一つとして、酸触媒によるアリルエステルの加水分解反応を利用したアリルアルコールの合成が知られている。
しかしながら、この加水分解反応では逆反応による化学平衡が存在するため、効率よく加水分解を行うために多量の水が必要となるという問題があった。また、有機化学品と水との分離は、小規模であれば大きな問題とはならないが、通常蒸留分離が採用される大規模製造法では、水と有機物との分離に多量のエネルギーが必要であり、更にアリルアルコールのようなヒドロキシ基を有する親水性の化合物は、水との分離が困難であるという問題があった。
そこで、これらの問題を解消すべく、非特許文献3には、逆反応無く、加水分解によりアルデヒド類を得る反応が報告されている。
J.Org.Chem.1967.32.2356. J.Org.Chem.2001.66.8177. Org.Lett.2004.6. 509.
しかしながら、非特許文献3に開示されたアルデヒド類を得る反応は、パラジウム塩を用いてビニルエステル類、ビニルエーテル類を加水分解するものであり、アリルエステル化合物の加水分解を不可逆的に進行させてアルデヒド類を得るものではない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、アリルエステル化合物の加水分解を不可逆的に進行させて一段反応でアルデヒド類を得ることができるカルボニル化合物の製造法及びこれに用いられる遷移金属錯体を提供することにある。
本発明の他の目的は、アリルエステル化合物と比較的少量の水との反応により、カルボニル化合物を効率良く製造できる工業的に有利なカルボニル化合物の製造法及びこれに用いられる遷移金属錯体を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、アリルエステル化合物からアルデヒド類、ケトン類を一段反応で合成できれば逆反応を回避でき、少量の水の存在下で効率よく反応が進行すると考え検討を行った。アリルエステル化合物の加水分解によるアリルアルコール合成反応には逆反応による化学平衡が存在するのに対し、アリルエステル化合物を加水分解と異性化反応を組み合わせて、一段反応でアルデヒド、ケトン等のカルボニル化合物へと変換できれば逆反応は存在しないと考えられるためである。
その結果、本発明者等は、遷移金属錯体を用いてアリルエステル化合物と水とを反応させることで、不可逆的にアリルエステル化合物からアルデヒド類、ケトン類等のカルボニル化合物を製造できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明に係るカルボニル化合物の製造法は、下記一般式(a)
Figure 2008208090
(上記一般式(a)中、R〜Rはそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アシル基、アシロキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、アルキルチオ基、及び、アリールチオ基からなる群から選ばれ、Rは水素原子、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルキルチオ基、又は、アリールチオ基を表し、Rはアルキル基、又は、アリール基を表す)で表されるアリルエステル化合物を、遷移金属錯体の存在下、水と反応させ、
下記一般式(b)
Figure 2008208090
(上記一般式(b)中、R〜Rは、それぞれ上記一般式(a)におけるR〜Rと同一である。)で表されるカルボニル化合物を得ることを要旨とする。
この場合において、上記一般式(a)及び(b)中、Rは水素原子であることが好ましい。
また、前記遷移金属錯体は、第8〜10族の遷移金属錯体であることが好ましく、特に、ルテニウム錯体であることが好ましい。
また、前記遷移金属錯体は、リン配位子を含んでもよく、例えば、単座のホスフィン類を含んでもよい。
更に、前記遷移金属錯体は、共役ジエン類又はそのアニオン体を配位子として含有してもよい。
また、前記遷移金属錯体は、pKaが4よりも小さい酸の共役塩基を含有していることが好ましい。
また、本発明に係る遷移金属錯体は、本発明に係るカルボニル化合物の製造法に用いられることを要旨とする。
本発明に係るカルボニル化合物の製造法は、上記一般式(a)で表されるアリルエステル化合物を、遷移金属錯体の存在下、水と反応させるものであるから、上記一般式(a)で表されるアリルエステル化合物は、遷移金属錯体の作用による異性化反応と加水分解とにより、一段反応で不可逆的にアルデヒド、ケトン等の上記一般式(b)で表されるカルボニル化合物へ変換される。そのため、本発明に係るカルボニル化合物の製造法は、アリルエステル化合物の加水分解を不可逆的に進行させて一段反応でアルデヒド類を得ることができるという効果がある。
また、本発明に係るカルボニル化合物の製造法は、逆反応が存在することなく、一段反応で上記一般式(b)で表されるカルボニル化合物が得られるものであるから、これを効率良く製造できるという効果がある。また、本発明に係るカルボニル化合物の製造法は、逆反応が存在しないため、反応に用いられる水量は、比較的少量でよく、工業的に有利であるという効果がある。更に、本発明に係るカルボニル化合物の製造法は、得られる副生成物のリサイクル使用が可能であるため、省資源化、製造効率化、環境負荷低減が図られるという効果がある。
本発明に係る遷移金属錯体は、本発明に係るカルボニル化合物の製造法に用いられるものであるからこれと同様の効果が得られる。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、本発明はこれらの内容に限定されない。以下、その詳細について説明する。
本発明の一実施の形態に係るカルボニル化合物の製造法は、下記一般式(a)
Figure 2008208090
で表されるアリルエステル化合物を、遷移金属錯体の存在下、水と反応させ、
下記一般式(b)
Figure 2008208090
で表されるカルボニル化合物を得る製造法である。
上記一般式(a)において、R〜Rはそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アシル基、アシロキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、アルキルチオ基、及び、アリールチオ基からなる群から選ばれ、Rは水素原子、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルキルチオ基、又はアリールチオ基を表し、Rはアルキル基、アリール基を表す。本実施形態においては、上記一般式(a)で表されるアリルエステル化合物は、単独で用いても数種類の混合物として用いても良いが、生成物の分離が困難になり、複雑なプロセスとなってしまうため、単独で用いることが好ましい。
上記一般式(b)で表される生成物のカルボニル化合物は、原料としての上記一般式(a)で表されるアリルエステル化合物から変換された化合物であり、上記一般式(b)におけるR〜Rは、それぞれ上記一般式(a)におけるR〜Rと同一である。
本発明で用いる上記一般式(a)で表されるアリルエステル化合物の具体例としては、酢酸アリル、酢酸クロチル、酢酸−2−シクロペンテニル、5−メチル−3−アセトキシシクロヘキセン、2−アセトキシ−5−ヒドロキシ−2,5−ジメチル−3−ヘキセン、酢酸−1−フェニル−1−ブテン−3−イル、酢酸−1−シクロヘキシル−2−ブテン、酢酸−2−ヘキセニル、2−ドデセニルアルコール、蟻酸ゲラニル、酢酸ゲラニル、酢酸−3−フェニル−2−プロペン、9−フェノキシ−7−ノネン−3−オン酸メチル、酢酸−3−ブテン−2−イル、イソブチル酸−2,4−ヘキサジエニル、酢酸プレニル、1,4−ジアセトキシ−2−ブテン、1−アセトキシ−4−ヒドロキシ−2−ブテン、1,4−ジヒドロキシ−2−ブテン、3,4−ジアセトキシ−1−ブテン、3−アセトキシ−4−ヒドロキシ−1−ブテン、4−アセトキシ−3−ヒドロキシ−1−ブテン、3,4−ジヒドロキシ−1−ブテン、3,4−ジアセトキシ−2−メチル−1−ブテン、3−アセトキシ−4−ヒドロキシ−2−メチル−1−ブテン、4−アセトキシ−3−ヒドロキシ−2−メチル−1−ブテン、3,4−ジアセトキシ−3−メチル−1−ブテン、3−アセトキシ−4−ヒドロキシ−3−メチル−1−ブテン、4−アセトキシ−3−ヒドロキシ−3−メチル−1−ブテン、3,4−ジアセトキシ−2,3−ジメチル−1−ブテン、3,4−ジアセトキシ−1−シクロヘキセン、3,4−ジアセトキシ−1−シクロペンテン、3,4−ジアセトキシ−1−シクロヘプテン、3,4−ジアセトキシ−1−シクロオクテン、マロン酸ジアリルエステル、テレフタル酸ジアリルエステル、フタル酸ジアリルエステル、1−アセトキシ−2−ヘキセン、安息香酸アリル等を挙げることができる。これらのアリルエステル化合物はシス、トランスのいずれの異性体でも差し支えない。
具体的な生成物であるカルボニル化合物は、上記一般式(a)で表されるアリルエステル化合物を変換して生成する上記一般式(b)で表されるカルボニル化合物を挙げることができる。
本発明で用いる上記一般式(a)で表されるアリルエステル化合物のうち、より好ましいものとしては、上記一般式(a)におけるR〜R、Rが、それぞれ独立して水素原子、炭素数1〜30のアルキル基、及び炭素数6〜30のアリール基からなる群から選ばれ、Rは水素原子が好ましい。より好ましい上記一般式(a)で表されるアリルエステル化合物の具体例として、1,4−ジアセトキシ−2−ブテン、1−アセトキシ−4−ヒドロキシ−2−ブテン、3,4−ジアセトキシ−1−ブテン、3−アセトキシ−4−ヒドロキシ−1−ブテン、3,4−ジアセトキシ−2−メチル−1−ブテン、3−アセトキシ−4−ヒドロキシ−2−メチル−1−ブテン、3,4−ジアセトキシ−3−メチル−1−ブテン、3−アセトキシ−4−ヒドロキシ−3−メチル−1−ブテン、酢酸アリル、酢酸クロチル、1−アセトキシ−2−ヘキセン、安息香酸アリル等が好ましく、これに対応する一般式(b)で表されるアルデヒド類として、1−アセトキシブタナール、1−ヒドロキシブタナール、1−アセトキシ−2−ブタノン、1−ヒドロキシ−2−ブタノン、1−アセトキシ−3−メチル−2−ブタノン、1−ヒドロキシ−3−メチル−2−ブタノン、1−アセトキシ−2−メチル−2−ブタノン、1−ヒドロキシ−2−メチル−2−ブタノン、プロパナール、ブタナール、ヘキサナール等が挙げられる。特に好ましい一般式(a)で表されるアリルエステル化合物として、1,4−ジアセトキシ−2−ブテン、3,4−ジアセトキシ−1−ブテン、1−アセトキシ−4−ヒドロキシ−2−ブテン、酢酸アリル、酢酸クロチル、1−アセトキシ−2−ヘキセン、安息香酸アリルが挙げられ、これに対応する一般式(b)で表されるアルデヒド類として、1−アセトキシブタナール、1−ヒドロキシブタナール、1−アセトキシ−2−ブタノン、1−ヒドロキシ−2−ブタノン、プロパナール、ブタナール、ヘキサナールが挙げられる。
本発明で用いる遷移金属錯体は、生成物であるカルボニル化合物を与えるものと考えられるが、第8〜10族(IUPAC無機化学命名法改訂版(1998)による)の遷移金属錯体が好ましく、より好ましくはルテニウム、ロジウム、ニッケル、パラジウム、白金の錯体であり、特に好ましくはルテニウム錯体である。本発明で用いる具体的な遷移金属錯体としては、例えば、[RuCp(PPh)(CHCN)]PF、RuCl(Cp)(PPh、Ru(CO)12、RhCl(PPhが挙げられる。
本発明で用いる遷移金属錯体は、種々の遷移金属化合物から調製可能であるが、具体的な遷移金属化合物の形態としては、酢酸塩、硫酸塩、硝酸塩、ハライド塩、有機塩、無機塩、アセチルアセトナト化合物、アルケン配位化合物、アミン配位化合物、ピリジン配位化合物、一酸化炭素配位化合物、ホスフィン配位化合物、ホスファイト配位化合物等が挙げられる。好ましい具体的なルテニウム化合物としては、本発明で用いられるルテニウムの供給形態として金属ルテニウム及びルテニウム化合物のいずれもが使用可能である。ルテニウム化合物として酸化物、水酸化物、無機酸塩、有機酸塩あるいは錯化合物等が使用され、例えば、二酸化ルテニウム、四酸化ルテニウム、二水酸化ルテニウム、塩化ルテニウム、臭化ルテニウム、沃化ルテニウム、硝酸ルテニウム、酢酸ルテニウム、トリス(アセチルアセトナト)ルテニウム、ヘキサクロロルテニウム酸ナトリウム、テトラカルボニルルテニウム酸ジカリウム、ペンタカルボニルルテニウム、シクロペンタジエニルジカルボニルルテニウム、ジブロモトリカルボニルルテニウム、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ヒドリドルテニウム、テトラ(トリフェニルホスフィン)ジヒドリドルテニウム、テトラ(トリメチルホスフィン)ジヒドリドルテニウム、ビス(トリ−n−ブチルホスフィン)トリカルボニルルテニウム、テトラヒドリドデカルボニルテトラルテニウム、ドデカカルボニルトリルテニウム、オクタデカカルボニルヘキサルテニウム酸ジセシウム、ウンデカカルボニルヒドリドトリルテニウム酸テトラフェニルホスフォニウム等があげられる。
ちなみに、本発明で用いる遷移金属錯体である[RuCp(PPh)(CHCN)]PF、RuCl(Cp)(PPh、Ru(CO)12、RhCl(PPhは、例えば、上記遷移金属化合物のうち該当する化合物を反応液内で混合することによって調整することができる。
これらのルテニウム金属及びルテニウム金属化合物等の遷移金属錯体の金属使用量は、反応液中の濃度が反応溶液1リットル中の金属として0.00001〜100モル、好ましくは、0.0001〜10モルとなる量である。金属濃度が高すぎると、遷移金属錯体コストが増大してしまい、金属濃度が低すぎると反応速度が低く長大な反応器が必要となってしまうからである。
本発明において、上述の遷移金属化合物の形態は特に制限されず、単量体、二量体及び/又は多量体であってもよい。
本発明で用いる遷移金属錯体は、リン配位子を有することは必須ではないが、反応速度の向上や遷移金属錯体の安定化の観点から、その使用が好ましい。使用可能なリン配位子は、リン原子に3つの置換基が結合した化合物であれば、特に限定されるものではなく、ホスフィン類、ホスファイト類、ホスフォラアミダイト類等種々のリン化合物を使用することができる。これらは単座であっても、多座であっても良い。好ましくはホスフィン類であり、特に単座のホスフィン類が好ましい。通常使用可能なリン配位子は、PX(X〜Xは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基(環状アルキル基も包含)、アリール基、アルコキシ基、アリールアルコキシ基、ヒドロキシ基、アリーロキシ基、アルキルアリーロキシ基、アミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基を表し、更に置換基を有する多座配位子でもよい)で表されるリン配位子である。これらリン配位子は単一で用いても、数種類の混合物で用いてもよい。
リン配位子の好ましい例として、X〜Xがそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜50のアルキル基、炭素数6〜50のアリール基、炭素数1〜50のアルコキシ基、炭素数7〜50のアリールアルコキシ基、炭素数6〜50のアリーロキシ基、炭素数7〜50のアルキルアリーロキシ基を挙げることができる。好ましい範囲としてはトリアリールホスフィン、ジアリールホスフィン、モノアリールホスフィン、トリアルキルホスフィン、2座アリール置換ホスフィンが挙げられる。具体例を示すと、トリフェニルホスフィン、トリ(o−トリル)ホスフィン、トリ(4−トリフルオロメチルフェニル)ホスフィン、トリ(4−メトキシフェニル)ホスフィン、トリ(2−フリル)ホスフィン、ジフェニルメチルホスフィン、ジフェニルイソプロピルホスフィン、ジメチルフェニルホスフィン、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリオクチルホスフィン、ジシクロヘキシルフェニルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、ジメチルホスフィノエタン、ジフェニルホスフィノエタン、ジフェニルホスフィノプロパン、ジフェニルホスフィノブタン、ジフェニルホスフィノフェロセン、BINAP等が挙げられる。特に好ましくはトリフェニルホスフィン、トリ(o−トリル)ホスフィン、トリ(4−トリフルオロメチルフェニル)ホスフィン、トリ(4−メトキシフェニル)ホスフィン、トリ(2−フリル)ホスフィン、ジフェニルメチルホスフィン、ジフェニルイソプロピルホスフィン等である。
ホスフィン類の使用量は、遷移金属化合物に対する比率(モル比)として、0.1〜1000の値を採用することができ、好ましい量として1〜200であり、より好ましい量として1〜20である。ホスフィンの使用量が低すぎた場合には、反応速度の向上効果が得られず、また多すぎた場合には、遷移金属錯体コスト増大のため、プロセスの競争力が低下する。
また、ホスフィン類を反応系に存在させる方法は、特に、限定されるものではなく、反応系中で酢酸等のカルボン酸と形成するホスフォニウム化合物の形態でも同効果が得られる。ホスフィン類、ホスフォニウム化合物いずれの形態で反応液に存在させても差し支えない。
本発明で用いる遷移金属錯体は、共役ジエン類又はそのアニオン体を配位子として含有することは必須ではないが、その使用が好ましい。本発明で使用可能な共役ジエン類として、例えば、ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−シクロヘキサジエン、1,3−シクロペンタジエン、1,3−シクロヘプタジエン、1,3−シクロオクタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、2,4−ヘキサジエンなどが挙げられ、好ましくはブタジエン、イソプレン、1,3−シクロヘキサジエン、1,3−シクロペンタジエンである。本発明で使用可能な配位子としての共役ジエン類のアニオン体として、例えば、シクロペンタジエニル基、メチルシクロペンタジエニル基、1,2−ジメチルシクロペンタジエニル基、1,3−ジメチルシクロペンタジエニル基、1,2,3−トリメチルシクロペンタジエニル基、1,2,4−トリメチルシクロペンタジエニル基、ペンタメチルシクロペンタジエニル基、上記の共役ジエン類のアニオン体等が挙げられる。これらの本発明で使用可能な配位子としての共役ジエン類又はそのアニオン体は、置換基を有していてもよい。
また、本発明で使用する遷移金属錯体は、pKaが4より小さい酸の共役塩基を用いて、カチオン性錯体の形で反応に用いることも可能であり、活性の向上、遷移金属錯体の安定化等、幾つかの点において共役塩基の使用は効果的である。pKaが4よりも小さい酸の共役塩基としては遷移金属錯体調製中、又は、反応系中においてかかる共役塩基を形成するものであれば良く、その供給形態としてはpKaが4より小さいブレンステッド酸あるいはその各種の塩等が用いられる。具体的には硝酸、過塩素酸、ホウフッ化水素酸、ヘキサフルオロリン酸、フルオロスルホン酸等の無機酸類、トリクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、ドデシルスルホン酸、オクタデシルスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、テトラ(ペンタフルオロフェニル)ホウ素酸、スルホン化スチレン−ジビニルベンゼン共重合体等の有機酸等のブレンステッド酸もしくはこれらの酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、銀塩等があげられる。
また、上記の酸の共役塩基が反応系で生成すると考えられる酸誘導体の形で存在させても差し支えない。例えば、酸ハロゲン化物、酸無水物、エステル、酸アミド等の形で反応系に存在させても同様の効果が期待される。
これら酸あるいはその塩の使用量は、金属に対して0〜1000モル、好ましくは、0〜100モルの範囲である。特に好ましくは、0〜10モルの範囲である。
本発明を実施する温度は、通常20〜200℃であり、好ましくは、40〜180℃、特に好ましくは、60℃〜150℃である。反応温度が高すぎると、高圧条件となるだけでなく、遷移金属錯体のメタル化による劣化が進行し、活性の消失が進行する。また反応温度が低すぎた場合には、反応速度が低下し、長大な反応器が必要となってしまう。
本発明は、通常液相中で行う。該反応は溶媒の存在下、又は、非存在下のいずれでも実施可能である。溶媒を使用する場合、好ましい溶媒として、遷移金属錯体及び原料のアリルエステル化合物を溶解するものであれば使用可能であり、特に、限定はされない。具体例としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸等のカルボン酸類、メタノール、n−ブタノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−エチルヘキサノール、シクロヘキサノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、1−オクタノール、2−オクタノール、3−オクタノール等のアルコール類、ジグライム、ジフェニルエーテル、ジベンジルエーテル、ジアリルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン等のエーテル類、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸n−ブチル、γ−ブチロラクトン、ジ(n−オクチル)フタレイト等のエステル類、トルエン、キシレン、ドデシルベンゼン等の芳香族炭化水素類、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン等の脂肪族炭化水素類、反応で生成する副生物そのもの、又は、アリルエステル化合物そのもの、生成物であるカルボニル化合物そのもの、アリルエステル化合物を形成していた酸等が挙げられる。特に好ましくは、テトラヒドロフラン等のエーテル類、異性化反応で生成する副生物そのもの、又は原料であるアリルエステル化合物そのもの、生成物であるカルボニル化合物そのものである。溶媒の使用量は特に限定されないが、通常、原料であるアリルエステル化合物の合計重量に対して0.1〜100重量倍、好ましくは0.2〜50重量倍、最も好ましくは1〜10重量倍である。溶媒量が多すぎる場合には反応速度が低下し、溶媒量が少なすぎた場合には遷移金属錯体の溶解、水とアリルエステル化合物の混合が困難となる。
本発明を実施する際の反応方式として、攪拌型の完全混合反応器やプラグフロー型の反応器を用いて、連続方式、半連続方式又は回分方式のいずれでも行うことができる。反応器内の気相部は、溶媒、原料化合物、反応生成物、反応副生物、遷移金属錯体の分解物等に由来する蒸気以外は、アルゴンや窒素等の不活性ガスで形成されていることが望ましい。特に空気の漏れ込み等による酸素の混入が遷移金属錯体劣化、即ちホスフィン化合物等のリン配位子の酸化消失の原因となるため、その量を極力低減させることが望ましい。
本発明では、水が必須であるが、通常、原料であるアリルエステル化合物のモル量に対して0.1〜1000倍、好ましくは、0.5〜100倍、最も好ましくは、1〜10倍である。水が多すぎる場合には、遷移金属錯体劣化の原因となる上、更に反応後の生成物であるカルボニル化合物の分離が困難となる。また水が少なすぎた場合には、反応速度の低下、カルボニル化合物の収率の悪化を引き起こす。
本発明を実施したときの反応は、下記反応式(c)によって表される。
Figure 2008208090
(R〜Rは、上記一般式(a)と同様である。)
上記反応式(c)によって表される反応は、下記反応式(d)に示した反応機構に基づく。
Figure 2008208090
(R〜Rは、上記一般式(a)と同様である。)
すなわち、アリルエステル化合物を遷移金属錯体の存在下、水と反応させると、アリルエステル化合物の二重結合は、遷移金属錯体(式(d)中、Mで示す)の作用により切れて別の場所に再生する(二重結合異性化)。そして、アリルエステル化合物は、異性化し、アルデヒドとカルボン酸とに加水分解される。この反応は、不可逆的である。アルデヒドとカルボン酸は反応しないため、平衡反応ではなくなるためである。従って、アリルエステル化合物が不可逆的に加水分解され、一段反応で直接、アルデヒド(生成物:カルボニル化合物)と、カルボン酸(副生成物:カルボニル化合物)とが得られる。尚、カルボン酸は、再使用することができる。
あるいは、上記反応式(c)で表される反応は、下記反応式(e)に示した反応機構に基づく。
Figure 2008208090
(R〜Rは、上記一般式(a)と同様である。)
すなわち、エステルのみキレート配位(橋掛け配位)する遷移金属錯体(式(e)中、Mで示す)の存在下、アリルエステル化合物を水と反応させると、エステルのみが強く配位して大きく活性化され、アリルエステル化合物は、アリルアルコールとカルボン酸へ加水分解される。そして、得られたアリルアルコールは、そのままエノールへと異性化し、アルデヒドとカルボン酸とが得られる。従って、アリルエステル化合物が不可逆的に加水分解され、一段反応で直接、アルデヒド(生成物:カルボニル化合物)と、カルボン酸(副生成物:カルボニル化合物)とが得られる。尚、カルボン酸は、再使用することができる。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、本発明はこれらの内容に限定されない。以下、その詳細について説明する。尚、以下の実施例において、1−アセトキシー2−ヘキセン、安息香酸アリル、ヘキサナール、プロパナール、安息香酸、酢酸アリル、酢酸、ヘキサン酸アリル等の分析は、内部標準法によるガスクロマトグラフィーにより行った。ガスクロマトグラフ:アジレントGC−6850に、キャピラリーカラム:J&W HP−1(0.32mmφ×30m)を装填したものを用いて行った。
(実施例1)
不活性ガス雰囲気下、[RuCp(PPh)(CHCN)]PF:6.6mg、安息香酸アリル:162mg、脱塩水:36mg、テトラヒドロフラン:1.0mLをガラス製フラスコ内で混合し、オイルバスで80℃に昇温し、80℃で加熱攪拌を1時間行なった。混合した脱塩水の量は、アリルエステル化合物のモル量に対して2倍であった。
反応後の液をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、プロパナールが収
率52%であった。安息香酸アリルの転化率は99%であった。安息香酸の収率は99%であった。尚、ジグライムを内部標準として使用した。
(実施例2)
不活性ガス雰囲気下、RuCl(Cp)(PPh:7.3mg、NHPF:8.2mg、安息香酸アリル:162mg、脱塩水:36mg、テトラヒドロフラン:1.0mLをガラス製フラスコ内で混合し、アルミヒーターで80℃に昇温し、80℃で加熱攪拌を1時間行なった。混合した脱塩水の量は、安息香酸アリルのモル量に対して2倍であった。
反応後の液をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、プロパナールの収
率は38%であった。また、安息香酸アリルの転化率は95%であった。安息香酸の収率は95%であった。尚、ジグライムを内部標準として使用した。
(実施例3)
不活性ガス雰囲気下、Ru(CO)12:6.4mg、1−アセトキシ−2−ヘキセン:142mg、NHPF:8.2mg、脱塩水:36mg、テトラヒドロフラン:1.0mLをガラス製フラスコ内で混合し、アルミヒーターで80℃に昇温し、80℃で加熱攪拌を24時間行なった。混合した脱塩水の量は、1−アセトキシ−2−ヘキセンのモル量に対して2倍であった。
反応後の液をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、ヘキサナールの収
率は11%であった。1−アセトキシ−2−ヘキセンの転化率は43%であっ
た。尚、ジグライムを内部標準として使用した。
(実施例4)
不活性ガス雰囲気下、RhCl(PPh:9.3mg、1−アセトキシ−2−ヘキセン:142mg、NHPF:8.2mg、脱塩水:36mg、テトラヒドロフラン:1.0mLをガラス製フラスコ内で混合し、アルミヒーターで80℃に昇温し、80℃で加熱攪拌を24時間行なった。混合した脱塩水の量は、1−アセトキシ−2−ヘキセンのモル量に対して2倍であった。
反応後の液をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、ヘキサナールの収
率は1%であった。1−アセトキシ−2−ヘキセンの転化率は45%であった。
尚、ジグライムを内部標準として使用した。
(実施例5)
不活性ガス雰囲気下、[RuCp(PPh)(CHCN)]PF:6.6mg、酢酸アリル:100mg、脱塩水:36mg、テトラヒドロフラン:1.0mLをガラス製フラスコ内で混合し、オイルバスで80℃に昇温し、80℃で加熱攪拌を1時間行なった。混合した脱塩水の量は、アリルエステル化合物のモル量に対して2倍であった。
反応後の液をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、プロパナールが収
率23%であった。酢酸アリルの転化率は57%であった。酢酸の収率は29%であった。尚、ジグライムを内部標準として使用した。
(実施例6)
不活性ガス雰囲気下、[RuCp(PPh)(CHCN)]PF:6.6mg、ヘキサン酸アリル:156mg、脱塩水:36mg、テトラヒドロフラン:1.0mLをガラス製フラスコ内で混合し、オイルバスで80℃に昇温し、80℃で加熱攪拌を2時間行なった。混合した脱塩水の量は、アリルエステル化合物のモル量に対して2倍であった。
反応後の液をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、プロパナールが収
率25%であった。ヘキサン酸アリルの転化率は62%であった。酢酸の収率は32%であった。尚、ジグライムを内部標準として使用した。
以上本発明の一実施の形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の改変が可能である。
本発明に係るカルボニル化合物の製造法及びこれに用いられる遷移金属錯体によれば、一段反応で不可逆的にカルボニル化合物を製造することができるため、水の使用量が少なくて済む。従って、本発明は、石油化学製品の合成プロセスの効率化及び省エネルギー化に寄与するため、産業上極めて有益である。

Claims (9)

  1. 下記一般式(a)
    Figure 2008208090
    (上記一般式(a)中、R〜Rはそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アシル基、アシロキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、アルキルチオ基、及び、アリールチオ基からなる群から選ばれ、Rは水素原子、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルキルチオ基、又は、アリールチオ基を表し、Rはアルキル基、又は、アリール基を表す)で表されるアリルエステル化合物を、遷移金属錯体の存在下、水と反応させ、
    下記一般式(b)
    Figure 2008208090
    (上記一般式(b)中、R〜Rは、それぞれ上記一般式(a)におけるR〜Rと同一である。)で表されるカルボニル化合物を得ることを特徴とするカルボニル化合物の製造法。
  2. 上記一般式(a)及び(b)中、Rは、水素原子であることを特徴とする請求項1に記載のカルボニル化合物の製造法。
  3. 前記遷移金属錯体は、第8〜10族の遷移金属錯体であることを特徴とする請求項1又は2に記載のカルボニル化合物の製造法。
  4. 前記遷移金属錯体は、ルテニウム錯体であることを特徴とする請求項3に記載のカルボニル化合物の製造法。
  5. 前記遷移金属錯体は、リン配位子を含むことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のカルボニル化合物の製造法。
  6. 前記リン配位子は、単座のホスフィン類であることを特徴とする請求項5に記載のカルボニル化合物の製造法。
  7. 前記遷移金属錯体は、共役ジエン類又はそのアニオン体を配位子として含有していることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のカルボニル化合物の製造法。
  8. 前記遷移金属錯体は、pKaが4よりも小さい酸の共役塩基を含有していることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のカルボニル化合物の製造法。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載のカルボニル化合物の製造法に用いられることを特徴とする遷移金属錯体。
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