JP5293898B2 - 車両用ブレーキユニットの防食装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等の車両用ブレーキユニットの防食装置に関し、特に、摩擦摺動による制動力を発生させる車両用ブレーキユニットを構成する金属部材における腐食の発生及び進行を防止する車両用ブレーキユニットの防食装置に関する。
従来から、自動車等の車両用ブレーキユニットを構成する金属部材に発生する腐食として錆の発生を防止する防錆処理方法は広く実施されている。この種の防錆処理方法としては、例えば、下記特許文献1に示された車両用ブレーキ装置の回転ブレーキ部材及びその防錆処理方法が知られている。この従来の車両用ブレーキ装置の回転ブレーキ部材及びその防錆処理方法は、車両を海外へ輸出するときの輸送過程において車両用ブレーキ装置の回転ブレーキ部材、具体的に、ブレーキドラムやブレーキディスクロータの摺動面に錆が発生しやすいため、この錆の発生を防止するために回転ブレーキ部材の摺動面にリン酸塩皮膜を形成するようになっている。このように、回転ブレーキ部材の摺動面に対して所定の形成条件に従うリン酸塩皮膜を形成することにより、車両がユーザに引き渡されるまでの間は十分な防錆効果を発揮して回転ブレーキ部材の摺動面に錆が発生することを防止することができ、車両がユーザに引き渡された後は形成されたリン酸塩皮膜が制動性能に悪影響を与えないようになっている。
特開2002−250377号公報
上記特許文献1に示された従来の車両用ブレーキ装置の回転ブレーキ部材及びその防錆処理方法においては、回転ブレーキ部材の摺動面にリン酸塩皮膜が形成されている限りは防錆効果が発揮されるものの、一旦、回転ブレーキ部材の摺動面に形成されたリン酸塩皮膜が剥離されるとその防錆効果を失うことになる。ところで、車両用ブレーキユニットを構成する金属部材、具体的に、車両用ブレーキユニットがディスクブレーキユニットである場合にはディスクブレーキロータ、ハブベアリングやハブ等、ドラムブレーキユニットである場合にはブレーキドラム、ハブベアリングやハブ等は、通常の車両の使用状況においても容易に錆等の腐食が発生し、又、発生した腐食が広範囲に進行する可能性がある。より具体的な使用状況として、例えば、自宅車庫に車両を駐車しているときに雨が降ってディスクブレーキロータやブレーキドラム、ハブベアリング、ハブ等に雨が降りかかると腐食(錆)が発生する場合がある。そして、このように腐食(錆)が発生した状態で長期間に渡り車両を駐車しておくと、発生した腐食(錆)が広範囲に進行する可能性がある。
このように、通常の車両の使用状況において、車両用ブレーキユニットを構成する金属部材、具体的に、ディスクブレーキロータやブレーキドラム、ハブベアリング、ハブ等に腐食(錆)が発生すると、車両の見栄えが悪くなるとともに、制動力発生時における良好なブレーキフィーリングが損なわれる場合がある。特に、車両の車輪(より詳しくは、ホイール)に形成された開口部を通して外部から覗くことができるディスクブレーキロータに腐食(錆)が発生すると車両の見栄えが悪化しやすくなり、ディスクブレーキロータやブレーキドラムの摩擦摺動面に腐食(錆)が発生すると制動力発生時に無用な振動が生じる現象(所謂、シャダー現象)によって運転者が違和感を覚えやすく良好なブレーキフィーリングが得られない場合がある。したがって、通常の使用状況において、金属部材の腐食の発生及び発生した腐食の進行が適切に防止されることが望ましい。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、車両用ブレーキユニットを構成する金属部材における腐食の発生及び進行を電気防食作用により抑制する車両用ブレーキユニットの防食装置を提供することにある。
上記目的を達成するための車両用ブレーキユニットの防食装置(本装置)は、車両の車輪に制動力を付与する車両用ブレーキユニットに設けられて、前記車両用のブレーキユニットを構成する金属部材に所定の電流を通電して前記金属部材に発生する腐食及び腐食の進行を抑制するものである。このため、本装置の特徴は、電力発電手段と、蓄電手段と、通電許容手段とを備えることにある。
前記電力発電手段は、車両の走行に伴って発生する運動エネルギーを電気エネルギーに変換して電力を発電する。前記蓄電手段は、前記電力発電手段によって発電された電力を蓄電する。前記通電許容手段は、前記蓄電手段と電気的に接続されて、少なくとも、前記車両用ブレーキユニットが前記車輪に制動力を付与して車両が停車状態にあるときに前記蓄電手段からの所定の電流を前記車両用ブレーキユニットの金属部材に通電させることを許容する。
これによれば、車両を停車させる状況で車両用ブレーキユニットを構成する金属部材に所定の電力(より詳しくは、金属部材における腐食部分の電位と腐食していない部分の電位との電位差に起因して発生する腐食電流を消滅させる電流)を通電して電気防食効果を発揮させることができる。したがって、通常の車両の使用状況において、特に、車両を駐車する状況で電気防食効果を発揮させることができ、車両用ブレーキユニットを構成する金属部材における腐食の発生及び進行を抑制(防止)することができて、良好な見栄えを維持することができるとともに良好なブレーキフィーリングを得ることができる。
又、本装置の特徴の一つは、本装置の設けられる前記車両用ブレーキユニットが、前記金属部材に含まれて前記車輪とともに一体的に回転する金属製の回転部材とこの回転部材に対して摩擦係合する摩擦係合手段とを有し、前記摩擦係合に伴って発生する摩擦力を前記制動力として付与するものであり、この場合において、前記通電許容手段が、前記摩擦係合手段に設けられており、前記回転部材に対して前記摩擦係合手段が摩擦係合することに伴って前記蓄電手段から前記回転部材への通電を許容することにある。ここで、前記車両用ブレーキユニットは、より具体的に、前記回転部材が前記車輪と一体的に回転するブレーキドラムであり、前記摩擦係合手段が前記ブレーキドラムに形成された摩擦摺動面に摩擦係合するライニングを有するブレーキシューである、所謂、ドラムブレーキユニットである。又、これらの場合には、前記車両用ブレーキユニットを、前記車輪と一体的に回転するブレーキディスクロータと、前記ブレーキディスクロータに形成された摩擦摺動面に摩擦係合する摩擦パッドを収容するブレーキキャリパとを備えたディスクブレーキユニットに対して前記ドラムブレーキユニットが一体的に組み付けられたドラムインディスクブレーキとすることもできる。
これらによれば、本装置は、車両用ブレーキユニットを構成する回転部材(ブレーキドラムに形成された摩擦摺動面)と摩擦係合手段(ブレーキシューに設けられたライニング)とが摩擦係合しているとき、より具体的には、少なくとも車両が駐停車しているときに車両用ブレーキユニットを構成する回転部材(ブレーキドラム及びブレーキドラムを回転可能に車体に支持するハブベアリングやハブ等)に所定の電力を通電して金属部材に対する電気防食効果を発揮させることができる。したがって、通常の車両の使用状況において、特に、車両を駐停車する状況で車両用ブレーキユニットを構成する金属部材である回転部材(ブレーキドラムや、ハブベアリング、ハブ等)における腐食の発生及び進行を抑制(防止)することができる。これにより、良好な見栄えを維持することができるとともに、無用な振動の発生を抑えて良好なブレーキフィーリングを得ることができる。
又、本装置の特徴の一つは、本装置の設けられる前記車両用ブレーキユニットが、車両を駐車するときに運転者によるパーキングブレーキ操作に伴って前記摩擦係合手段を前記回転部材に摩擦係合させるパーキングブレーキ機構を備えており、この場合、前記通電許容手段が、運転者による前記パーキングブレーキ操作に応じて、前記パーキングブレーキ機構が前記摩擦係合手段を前記回転部材に対して摩擦係合させることに伴って前記蓄電手段から前記回転部材への通電を許容することにある。
これによれば、本装置は、運転者によるパーキングブレーキ操作に応じてパーキングブレーキ機構が車両用ブレーキユニットを構成する回転部材(ブレーキドラムに形成された摩擦摺動面)と摩擦係合手段(ブレーキシューの有するライニング)とを摩擦係合させているとき、すなわち、運転者が車両を駐停車させるときに、車両用ブレーキユニットを構成する回転部材(ブレーキドラム)に確実に所定の電力を通電して金属部材に対する電気防食効果を発揮させることができる。したがって、車両を駐停車する状況で車両用ブレーキユニットを構成する金属部材である回転部材(ブレーキドラムやハブベアリング等)における腐食の発生及び進行を確実に抑制(防止)することができて、良好な見栄えを維持することができるとともに良好なブレーキフィーリングを得ることができる。
又、本装置の特徴の一つは、本装置の設けられる前記車両用ブレーキユニットが、前記金属部材に含まれて前記車輪とともに一体的に回転する金属製の回転部材とこの回転部材に対して摩擦係合する摩擦係合手段とを有し、前記摩擦係合に伴って発生する摩擦力を前記制動力として付与するものであり、この場合において、前記通電許容手段が、前記回転部材に形成された収容部の内部にて、前記通電許容手段に付勢力を付与する付勢手段とともに収容されており、前記回転部材が前記車輪とともに回転していないとき、前記付勢手段が付与する付勢力によって前記蓄電手段に対して電気的に接続されることにより前記回転部材への通電を許容し、前記回転部材が前記車輪とともに回転しているとき、前記付勢手段による付勢力に抗して前記通電許容手段に発生する遠心力によって前記蓄電手段に対する電気的な接続が解除されることにより前記回転部材への通電を遮断することにある。ここで、前記車両用ブレーキユニットは、より具体的に、前記回転部材が前記車輪と一体的に回転するブレーキディスクロータであり、前記摩擦係合手段が前記ブレーキディスクロータに形成された摩擦摺動面に摩擦係合する摩擦パッドを収容するブレーキキャリパであるディスクブレーキユニットである。
これらによれば、本装置は、車両用ブレーキユニットを構成する回転部材(ブレーキディスクロータに形成された摩擦摺動面)と摩擦係合手段(ブレーキキャリパに収容された摩擦パッド)とが摩擦係合して回転部材(ブレーキディスクロータ)が回転していないとき、すなわち、少なくとも車輪が回転しておらず車両が駐停車しているときに車両用ブレーキユニットを構成する回転部材(ブレーキディスクロータやハブベアリング、ハブ等)に所定の電力を通電して金属部材に対する電気防食効果を発揮させることができる。一方、本装置は、車両用ブレーキユニットを構成する回転部材(ブレーキディスクロータに形成された摩擦摺動面)と摩擦係合手段(ブレーキキャリパに収容された摩擦パッド)とが摩擦係合しておらず回転部材(ブレーキディスクロータ)が回転しているとき、すなわち、車輪が回転しており車両が駐停車していないときには車両用ブレーキユニットを構成する回転部材(ブレーキディスクロータやハブベアリング、ハブ等)に所定の電力を通電することを遮断することができる。したがって、通常の車両の使用状況において、特に、車両を駐停車する状況で車両用ブレーキユニットを構成する金属部材のうち、特に、容易に外部から覗くことができる回転部材であるブレーキディスクロータにおける腐食の発生及び進行を抑制(防止)することができる。これにより、良好な見栄えを維持することができるとともに、無用な振動の発生を抑えて良好なブレーキフィーリングを得ることができる。
又、本装置の特徴の一つは、本装置を構成する前記電力発電手段が、車両の走行に伴って発生する運動エネルギーによって互いに相対変位可能に設けられた永久磁石とコイルとを含んで構成されるものであり、前記運動エネルギーによって相対変位する前記永久磁石と前記コイルとの間に生じる磁界変化により前記運動エネルギーを前記電気エネルギーに変換して電力を発電することにある。この場合、より具体的に、前記電力発電手段は、前記車両用ブレーキユニットを車両の車軸に接続するためのハブベアリングに設けることができ、前記ハブベアリングにおける回転部材側に前記永久磁石を組み付けるとともに前記ハブベアリングにおける固定部材側に前記コイルを組み付ける、又は、前記ハブベアリングにおける回転部材側に前記コイルを組み付けるとともに前記ハブベアリングにおける固定部材側に前記永久磁石を組み付けることができる。
これらによれば、本装置は、車両が走行することによって発生する運動エネルギーを直接的に電気エネルギーに変換して電力を発電することができる。そして、このように発電された電力が蓄電手段に蓄電されることにより、本装置は、蓄電された電力を利用して車両用ブレーキユニットを構成する金属部材に所定の電力を通電することができ金属部材に対する電気防食効果を発揮させることができる。また、この場合には、電力発電手段を永久磁石とコイルとを含んで構成することができるため、極めて簡略化した構成とすることができ、容易に小型化及び軽量化することができるとともに製造コストを大幅に低減することができる。
さらに、本装置の特徴の一つは、本装置が設けられる前記車両用ブレーキユニットが、車両の走行に伴って発生する運動エネルギーを熱エネルギーに変換することによって前記車輪に制動力を付与するものであり、この場合において、本装置を構成する前記電力発電手段が、前記熱エネルギーを前記電気エネルギーに変換して電力を発電する熱電変換素子を含んで構成されることにある。この場合、より具体的に、前記電力発電手段を構成する熱電変換素子は、一側が前記車両用ブレーキユニットによる前記熱エネルギーによって加熱されるとともに他側が冷却されて、前記一側と前記他側との温度差に応じて前記熱エネルギーを前記電気エネルギーに変換して電力を発電することができる。
これらによれば、本装置は、車輪に制動力を付与するときに必然的に発生する熱エネルギーを電気エネルギーに変換して電力を発電することができる。そして、このように発電された電力が蓄電手段に蓄電されることにより、本装置は、蓄電された電力を利用して車両用ブレーキユニットを構成する金属部材に所定の電力を通電することができ金属部材に対する電気防食効果を発揮させることができる。また、この場合には、空気中に放射される熱エネルギーを回収して利用することができるため、極めて効率よく電力を発電することができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係り、本発明の防食装置が適用可能な車両用ブレーキユニットであるドラムブレーキユニットの構成を概略的に示す断面図である。 図2は、パーキング機構の構成及び第1実施形態における防食装置の配置を具体的に示す概略図である。 図3は、第1実施形態における防食装置の作動を説明するための図である。 図4(a),(b)は、第1実施形態における防食装置による発電及び充電の作動を説明するための図である。 図5は、図2のパーキングブレーキ機構の作動に伴う防食装置の作動を示す概略図である。 図6(a),(b)は、第1実施形態における防食装置による防食(通電)の作動を説明するための図である。 図7は、本発明の第2実施形態に係り、本発明の防食装置が適用可能な車両用ブレーキユニットであるディスクブレーキユニットの構成を概略的に示す断面図である。 図8は、第2実施形態における防食装置の配置を具体的に示す概略図である。 図9は、第2実施形態における防食装置の作動を説明するための図である。 図10は、車両走行時における防食装置の作動を説明するための図である。 図11は(a),(b)は、第2実施形態における防食装置による発電及び充電、並びに、防食(通電)の作動を説明するための図である。 図12は、車両停止時における防食装置の作動を説明するための図である。 図13は、本発明の第1変形例に係り、本発明の防食装置が適用可能な車両用ブレーキユニットであるドラムインディスクブレーキユニットの構成を概略的に示す断面図である。 図14は、本発明の第2変形例に係り、本発明の防食装置における電力発電手段として熱電変換素子を設けた構成を概略的に示す断面図である。
以下、本発明の各実施形態に係る車両用ブレーキユニットの防食装置について、図面を用いて詳細に説明する。本発明に係る車両用ブレーキユニットの防食装置は、車両の走行に伴って発生する運動エネルギー又は車両用ブレーキユニットにおける摩擦摺動に伴って運動エネルギーから変換された熱エネルギーを電気エネルギーすなわち電力に変換して発電し、蓄電するようになっている。そして、本発明に係る車両用ブレーキユニットの防食装置は、この蓄電した電力を用いて電流を車両用ブレーキユニットを構成する金属部材、具体的には、摩擦摺動面を有する金属製の回転部材に対して通電することにより、車両用ブレーキユニットを構成する金属部材における腐食(より詳しくは、錆)の発生を抑制(防止)し、又、発生した腐食の進行を抑制(防止)するものである。
すなわち、車両用ブレーキユニットの防錆装置は、走行している車両から回収することによって得られる電気エネルギー(電力)を有効に利用し、所謂、電気防食作用により車両用ブレーキユニットを構成する金属部材に腐食(錆)が発生することや、発生した腐食(錆)の進行を抑制(防止)するものである。以下、各実施形態を順に詳細に説明する。
a.第1実施形態
図1は、本発明の第1実施形態に係り、車両用ブレーキユニットの防食装置が適用される車両用ブレーキユニット10のシステム構成を概略的に示している。この第1実施形態における車両用ブレーキユニット10(以下、単に「ブレーキユニット10」とも称呼する。)は、所謂、ドラムブレーキユニットである。このため、ブレーキユニット10は、同ユニット10を構成する金属部材に含まれる金属製の回転部材としてのブレーキドラム11と、ブレーキドラム11と摩擦係合する摩擦係合手段としてのブレーキシュー12とを備えている。なお、ブレーキユニット10としてのドラムブレーキユニットの詳細な構造及び作動については、周知のドラムブレーキユニットと同様であり、又、本発明に直接関係しないため、以下に簡単に説明しておく。
ブレーキドラム11は、図示しない車両のサスペンション装置を構成するナックルNに組み付けられてブレーキユニット10を構成する金属部材(及び回転部材)に含まれる金属製のハブベアリングBの回転部材側に回転可能に支持された金属製のハブHに対して、ナットにより組み付けられていて車輪Wと一体的に回転するものである。ブレーキシュー12は、図1及び図2に示すように、2個一対で構成されてブレーキドラム11内に収容されており、ハブベアリングBの固定部材側を介して車体側に回転不能に固定されるバックプレートBPに対して、それぞれシューウェブ13を介して組み付けられている。シューウェブ13は、それぞれ、バックプレートBPにピンを介して回転可能に組み付けられており、ブレーキシュー12をブレーキドラム11の内周面側(より詳しくは、後述する摩擦摺動面11a)に向けて移動させる。そして、シューウェブ13すなわちブレーキシュー12は、ホイールシリンダWSの作動により、摩擦部材としてのライニング12aがブレーキドラム11の摩擦摺動面11aに対して摩擦係合するようになっている。
又、この第1実施形態におけるブレーキユニット10には、運転者によるパーキングブレーキ操作に伴って作動するパーキングブレーキ機構20が設けられている。パーキングブレーキ機構20は、図1及び図2に示すように、ブレーキユニット10を構成する2個一対のシューウェブ13のうちの一方に回転可能に接続されたブレーキレバー21を備えている。そして、ブレーキレバー21の一端側にはブレーキケーブル22が接続されている。なお、図示を省略するが、ブレーキケーブル22には、運転者によって手動的に操作されるパーキングブレーキレバー(あるいはパーキングブレーキペダル)又は運転者によるパーキングブレーキスイッチ操作等に連動して電気的に作動するソレノイド等の電動アクチュエータに接続されており、所定の引張力が付与されるようになっている。又、ブレーキレバー21の他端側には、2個一対のシューウェブ13のうちの他方に連結されたストラット23が接続されている。これにより、運転者が、例えば、車両の駐車に伴ってパーキングブレーキ操作を行うと、シューウェブ13すなわちブレーキシュー12は、ブレーキケーブル22に付与された引張力により、ライニング12aがブレーキドラム11の摩擦摺動面11aに対して摩擦係合するようになっている。
このように構成されたブレーキユニット10においては、車両走行中に運転者によって図示を省略するブレーキペダルがブレーキ操作されると、ホイールシリンダWSにブレーキ液圧が供給される。これにより、それぞれのブレーキシュー12(及びそれぞれのシューウェブ13)は、供給されるブレーキ液圧の増圧に伴って、ライニング12aをブレーキドラム11の摩擦摺動面11aに対して圧着させて摩擦係合させる。これにより、車輪Wと一体的に回転するブレーキドラム11に摩擦力を発生させ、この発生させた摩擦力が車輪Wを制動するための制動力となる。
又、上記のように構成されたブレーキユニット10においては、車両を駐停車する際に運転者がパーキングブレーキ操作を行うと、パーキングブレーキ機構20が作動する。すなわち、運転者によってパーキングブレーキレバー(パーキングブレーキペダル)やパーキングブレーキスイッチ等が操作されると、ブレーキケーブル22に所定の引張力が加えられる。このようにブレーキケーブル22に引張力が加えられると、ブレーキレバー21がピンを軸として回転することによってストラット23を介して他方のシューウェブ13に対して前記引張力が伝達される。これにより、他方のシューウェブ13に一体的に固定されたブレーキシュー12がブレーキドラム11の内周面に押し付けられて、ライニング12aと摩擦摺動面11aとが摩擦係合する。一方、他方のシューウェブ13に前記引張力が伝達されてブレーキシュー12がブレーキドラム11の内周面に押し付けられると、この反力によってブレーキレバー21の接続された側のシューウェブ13に一体的に固定されたブレーキシュー12がブレーキドラム11の内周面に押し付けられて、ライニング12aと摩擦摺動面11aとが摩擦係合する。これにより、車輪Wと一体的に回転可能なブレーキドラム11に摩擦力を発生させ、この発生させた摩擦力がパーキングブレーキ操作に伴う制動力となる。
次に、上記のように構成されるブレーキユニット10(すなわち、ドラムブレーキユニット)に適用される車両用ブレーキユニットの防錆装置30(以下、単に「本装置30」と称呼する。)を説明する。本装置30は、図1及び図2に示すように、電力発電手段としての永久磁石31及びコイル32と、蓄電手段としてのバッテリ33と、通電許容手段としての電極34とから構成される。
永久磁石31は、図1及び図2に示すように、ハブベアリングBの回転部材側(より具体的にはハブHを回転可能に支持する側)の外周面に沿って複数個設けられていて、車輪Wの回転に伴って(すなわち車両の走行に伴って)一体的に回転するようになっている。コイル32は、図1及び図2に示すように、ハブベアリングBの固定部材側(より具体的にはバックプレートBPを回転不能に支持する側)の内側にて所定の巻き数により一体的に組み付けられていて、車輪Wの回転すなわち永久磁石31の回転に対して回転不能に設けられている。このように、永久磁石31が回転し、この回転する永久磁石31を内包するようにコイル32を配置することによって、言い換えれば、永久磁石31とコイル32とを互いに相対変位可能に配置することによって磁束を変化させることができ、コイル32には、所謂、電磁誘導による起電力を発生させるすなわち発電させることができる。
なお、この第1実施形態においては、永久磁石31を回転可能に設け、コイル32を回転不能に設けて実施したが、例えば、スリップリング等を利用することによってコイル32とバッテリ33及び電極34との電気的な接続が可能であれば、永久磁石31を回転不能に設け、コイル32を回転可能に設けて実施可能であることは言うまでもない。すなわち、永久磁石31とコイル32とを利用して電磁誘導による起電力を得る場合には、永久磁石31とコイル32とが相対的に変位可能であって、少なくともコイル32に磁束の変化を与えることができればよいため、永久磁石31及びコイル32の配置は上述したように限定されるものではない。
バッテリ33は、図1及び図2に示すように、バックプレートBPに対して組み付けられていて、図3に示すように、コイル32と電気的に接続されて発電された電力を蓄電するようになっている。なお、図3にて図示を省略するが、コイル32とバッテリ33との間に、必要に応じて、例えば、DC−DCコンバータやコンデンサ等を主要構成部品とする電気回路(変圧回路)を設け、この変圧回路を介してバッテリ33が電力を受電するように実施してもよい。
電極34は、図3に示すように、バッテリ33と電気的に接続されている。そして、電極34は、図1及び図2に示すように、ブレーキユニット10を構成する2個一対のブレーキシュー12にそれぞれ組み付けられている。これにより、電極34は、ブレーキシュー12(より詳しくは、ライニング12a)がブレーキドラム11(より詳しくは、摩擦摺動面11a)に摩擦係合するときに、ブレーキドラム11(より詳しくは、摩擦摺動面11a)に接触するようになっている。なお、図3にて図示を省略するが、バッテリ33と電極34との間に、必要に応じて、例えば、抵抗等を主要構成部品とする電気回路(定電流回路)を設け、この定電流回路を介して所定の電流をバッテリ33から供給するように実施してもよい。
これにより、電極34は、ブレーキシュー12(より詳しくは、ライニング12a)がブレーキドラム11(より詳しくは、摩擦摺動面11a)に摩擦係合しているとき、言い換えれば、少なくとも車両が停車しているときに、バッテリ33に蓄電された電力を利用して、ブレーキドラム11及びブレーキドラム11が組み付けられるハブベアリングBやハブHに対して所定の電流の通電を許容するスイッチとして機能するものである。また、電極34は、ブレーキシュー12(より詳しくは、ライニング12a)がブレーキドラム11(より詳しくは、摩擦摺動面11a)に摩擦係合していないとき、言い換えれば、車両が走行しているときには、ブレーキドラム11、ハブベアリングB及びハブHに対する所定の電流の通電を遮断するスイッチとして機能するものである。
なお、電極34は、車両が停止する前、言い換えれば、ブレーキドラム11が未だ回転しているときに摩擦摺動面11aに接触する場合がある。このため、電極34は、導電特性を有するとともに、摩擦摺動面11aよりも耐摩耗性に優れた材料から形成されることが好ましい。これにより、回転するブレーキドラム11の摩擦摺動面11aとブレーキシュー12とが摩擦係合により制動力を発揮する状況においても、電極34の摩耗を小さくすることができる。あるいは、ライニング12aの摩擦摺動面11aに対する耐摩耗性を向上させることによっても、電極34と摩擦摺動面11aとが接触しているときの電極34の摩耗を小さくすることができる。
次に、上記のように構成した本装置30の作動について説明する。運転者がブレーキ操作及びパーキングブレーキ操作を行うことなく車両が走行している状況においては、図4(a)に示すように、本装置30の電力発電手段を構成する複数の永久磁石31がコイル32に対して相対的に回転変位することにより、磁束の変化が生じてコイル32が電磁誘導による起電力を発電する。そして、このように発電された電力は、図4(b)に示すように、バッテリ33に供給され、例えば、バッテリ33が満充電となるまで蓄電される。
このように車両が走行している状況から、例えば、運転者がブレーキ操作すると、上述したように、ホイールシリンダWSが作動することによってブレーキシュー12のライニング12aとブレーキドラム11の摩擦摺動面11aとが摩擦係合して摩擦力に起因する制動力を発生させる。又、このようにブレーキシュー12のライニング12aとブレーキドラム11の摩擦摺動面11aとが摩擦係合するときには、バッテリ33に電気的に接続された電極34と金属製のブレーキドラム11の摩擦摺動面11aとが電気的に接触した状態となり、バッテリ33に蓄電された電力によって、ブレーキドラム11、ハブベアリングB及びハブHに対して電流が通電される。そして、このような走行途中における一時的な停止に伴う所定の電流の通電状態は、ブレーキシュー12のライニング12aとブレーキドラム11の摩擦摺動面11aとの摩擦係合が解除されるまで継続する。
又、車両を駐車(停車)するときに運転者がパーキングブレーキ操作すると、図5に示すように、パーキングブレーキ機構20が作動することによってブレーキシュー12のライニング12aとブレーキドラム11の摩擦摺動面11aとが摩擦係合して摩擦力に起因する制動力を発生させる。又、このようにブレーキシュー12のライニング12aとブレーキドラム11の摩擦摺動面11aとが摩擦係合するときには、図6(a)に示すように、バッテリ33に電気的に接続された電極34と金属製のブレーキドラム11の摩擦摺動面11aとが電気的に接触した状態となり、バッテリ33に蓄電された電力によって、図6(b)に示すように、ブレーキドラム11、ハブベアリングB及びハブHに対して所定の電流が通電される。そして、このような駐車における電流の通電状態は、ブレーキシュー12のライニング12aとブレーキドラム11の摩擦摺動面11aとの摩擦係合が解除されるまで比較的長期に渡り継続する。
ここで、金属部材であるブレーキドラム11、ハブベアリングB及びハブHに対して所定の電流を流すことにより、所謂、電気防食作用を発揮させて金属部材の腐食(錆)の発生を防止することができる。すなわち、金属の腐食(錆)は、周囲の環境(例えば、湿度等)に応じて金属がイオン化し、言い換えれば、酸化反応(アノード反応)と還元反応(カソード反応)とからなる電池反応が金属表面で生じ、その際に発生する電流(腐食電流)が流れることにより発生しあるいは進行する。このため、電気防食は、金属の腐食部分における電位と腐食していない部分における電位との電位差に起因して発生する腐食電流を消滅させる電流を金属に通電する、すなわち、金属における電位差が生じないように電流を通電して腐食電流を消滅させることにより、防食作用を発揮することができる。
したがって、車両を駐車(停車)している場合において、例えば、雨が降って湿度が高くなると、ブレーキユニット10を構成する金属部材、すなわち、ブレーキドラム11、ハブベアリングB及びハブHに腐食(錆)が発生しやすい状況となる。しかし、この場合、運転者がパーキングブレーキ操作を行うことにより、バッテリ33に電気的に接続された電極34と金属製のブレーキドラム11の摩擦摺動面11aとが電気的に接触し、バッテリ33に蓄電された電力によって、ブレーキドラム11、ハブベアリングB及びハブHに対して所定の電流が通電されると、それぞれにおける電位差が生じることがなく、その結果、腐食電流が流れることがなくなる。すなわち、このように、ブレーキドラム11、ハブベアリングB及びハブHに対して所定の電流を通電することにより、電気防食作用を確実に発揮させることができ、ブレーキユニット10を構成する金属部材であるブレーキドラム11、ハブベアリングB及びハブHに腐食(錆)が発生することを効果的に抑制(防止)することができる。
以上の説明からも理解できるように、この第1実施形態においては、本装置30が車両を駐停車させるときのパーキングブレーキ操作に連動して電気防食作用を適切に発揮することにより、ブレーキユニット10を構成する金属部材であるブレーキドラム11、ハブベアリングB及びハブHに腐食(錆)が発生することを効果的に抑制(防止)することができる。これにより、通常の使用状況においても、見栄えをよく維持することができるとともに、無用な振動の発生を抑えて良好なブレーキフィーリングを得ることができる。さらに、本装置30を構成する永久磁石31、コイル32、バッテリ33及び電極34を全てブレーキユニット10のブレーキドラム11内に収容することができるため、装置の簡素化及び小型化を達成することができる。
b.第2実施形態
上記第1実施形態においては、車両用ブレーキユニット10として、パーキングブレーキ機構20を構造上備え得るドラムブレーキユニットを採用して実施した。そして、上記第1実施形態においては、運転者による駐車時(停車時)のパーキングブレーキ操作に連動して、すなわち、パーキングブレーキ機構20の作動に伴って、ブレーキユニット10を構成する金属部材であるブレーキドラム11、ハブベアリングB及びハブHに対して所定の電流を通電することができ、電気防食作用を確実に発揮させて腐食(錆)が発生することを効果的に防止するように実施した。ところで、本発明の車両用ブレーキユニットの防食装置は、車両用ブレーキユニット10として、所謂、ディスクブレーキユニットに適用して実施することもできる。以下、この第2実施形態を詳細に説明するが、上記第1実施形態と同一部分には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
この第2実施形態においては、図7に示すように、ブレーキユニット10がディスクブレーキユニットであるため、ブレーキユニット10を構成する金属部材に含まれる金属製の回転部材としてのブレーキディスクロータ14と、摩擦係合部材としてのブレーキキャリパ15とを備えている。なお、ブレーキユニット10としてのディスクブレーキユニットの詳細な構造及び作動については、周知のディスクブレーキユニットと同様であり、又、本発明に直接関係しないため、以下に簡単に説明しておく。
ブレーキディスクロータ14は、図示しないサスペンション装置を構成するナックルNに組み付けられてブレーキユニット10を構成する金属部材に含まれる金属製のハブベアリングBに回転可能に支持された金属製のハブHに対して、ナットにより組み付けられていて車輪Wと一体的に回転するものである。なお、ブレーキディスクロータ14に関しては、図7に示すように、2枚のディスクから形成されたベンチレーティッドタイプのディスクロータや1枚のディスクから形成されたソリッドタイプのディスクロータ等如何なるタイプのものであってもよい。ブレーキキャリパ15は、図7及び図8に示すように、ブレーキディスクロータ14を跨ぐように断面略U字形状に形成されており、ブレーキディスクロータ14の両面側の摩擦摺動面14aにそれぞれ対向する一対の摩擦部材としての摩擦パッド15aを収容している。
このように構成された第2実施形態におけるブレーキユニット10においては、運転者によって図示しないブレーキペダルがブレーキ操作されると、ブレーキキャリパ15にブレーキ液圧が供給される。このため、ブレーキキャリパ15は、供給されるブレーキ液圧の増加に伴って摩擦パッド15aをブレーキディスクロータ14の摩擦摺動面14aに圧着させる。これにより、摩擦パッド15aが車輪Wと一体的に回転するブレーキディスクロータ14の摩擦摺動面14aに対して摩擦係合して摩擦力を発生させ、この発生させた摩擦力が車輪Wを制動するための制動力となる。
そして、このように構成される第2実施形態におけるブレーキユニット10に適用される本装置30は、図7〜図9に示すように、上記第1実施形態の場合に比して若干異なる。以下、この第2実施形態における本装置30を詳細に説明する。
この第2実施形態におけるブレーキユニット10においては、上記第1実施形態の場合と異なり、ブレーキユニット10に一体的に組み込まれるパーキングブレーキ機構20を備えていない。したがって、この第2実施形態における本装置30は、第1実施形態における本装置に比して、特に、車両を駐停車する場合にブレーキユニット10を構成する金属部材、すなわち、ブレーキディスクロータ14、ハブベアリングB及びハブHに通電することができるように変更されている。
具体的には、電極34がブレーキディスクロータ14のハット部にて円盤部材14bにより形成された収容部14b1内に付勢手段としてのスプリング35とともに収容されるように変更されている。また、この第2実施形態においては、永久磁石31が、例えば、ハブベアリングBの回転部材側に接続されることによって車輪Wと一体的に回転するブレーキディスクロータ14のハット内に周方向にて複数配置されるとともにコイル32がハブベアリングBの固定部材側に回転不能に配置されるように変更され、又、バッテリ33はハブベアリングBの固定部材側に設けられた円盤プレートBEに固定されるように変更されている。さらに、この第2実施形態においては、ハブベアリングBの固定部材側に対して絶縁体を介して設けられたスリップリング36が設けられており、このスリップリング36は、図9に示すように、バッテリ33と電気的に接続されるとともに電極34と接触するようになっている。
そして、この第2実施形態においては、車両が走行中すなわちブレーキディスクロータ14が回転しているときには、電極34に作用する遠心力の増大に伴って、電極34がスプリング35による付勢力に抗して収容部14b1内を半径方向にてブレーキディスクロータ14の中心から離間する方向すなわち電極34がスリップリング36から離間する方向に変位することにより、電極34とバッテリ33との電気的な接続が解除されて電流の通電が遮断される。一方、運転者によるブレーキ操作に伴って車両が減速しているときには、電極34に作用する遠心力の減少に伴って、電極34がスプリング35による付勢力によって収容部14b1内を半径方向にてブレーキディスクロータ14の中心に接近する方向すなわち電極34がスリップリング36に接近(接触)する方向に変位することにより、電極34とバッテリ33とが電気的に接続されて電流の通電が許容される。
ここで、電極34に付勢力を付与するスプリング35のセット荷重kaについて説明しておく。上述したように、電極34は、車両の走行に伴って発生する遠心力の大きさとスプリング35による付勢力の大きさすなわちセット荷重kaの大きさとの関係により、スリップリング36と接触して通電を許容したり、スリップリング36から離間して通電を遮断したりする。この場合、電極34の重量をmとし、回転する電極34のブレーキディスクロータ14における位置を表す半径をrとし、回転する電極34の角速度をωとし、重力加速度をgとし、車両の車速をVとし、車両走行中における車輪Wのタイヤ動荷重半径をrとする。そして、今、図10に示すように、2個一対の電極34のうちの一方が上方に位置し、他方が下方に位置する状況(瞬間)を考えると、上方に位置する電極34(以下、上側電極34と称呼する。)と下方に位置する電極34(以下、下側電極34と称呼する。)とには、下記式1,2によって表される力学的な関係が成立する。
上側電極34:mg−mrω+ka=0 …式1
下側電極34:mg+mrω−ka=0 …式2
ただし、前記式1,2中のrは、力の釣り合うときの電極34のブレーキディスクロータ14における位置すなわち半径を表す。
そして、前記式1,2を整理すると、スプリング35にセット荷重kaは、下記式3により表すことができる。
ka=mrω …式3
ここで、角速度ωは、車速V及びタイヤ動荷重半径rを用いて下記式4により表すことができる。
ω=V/3600/(2πr)×2π …式4
したがって、前記式3,4によれば、車速Vとスプリング35のセット荷重kaとの関係を定義することができる。これにより、例えば、予め設定された車速V0以上で電極34とスリップリング36とを離間させて通電を遮断し、車速V0未満で電極34とスリップリング36とを接触させて通電を許容するように、スプリング35のセット荷重kaを適切に設定することができる。
なお、この第2実施形態においては、永久磁石31を回転可能に設け、コイル32を回転不能に設けて実施したが、例えば、スリップリング等を利用することによってコイル32とバッテリ33及び電極34との電気的な接続が可能であれば、永久磁石31を回転不能に設け、コイル32を回転可能に設けて実施可能であることは言うまでもない。すなわち、この第2実施形態においても、永久磁石31とコイル32とを利用して電磁誘導による起電力を得る場合には、永久磁石31とコイル32とが相対的に変位可能であって、少なくともコイル32に磁束の変化を与えることができればよいため、永久磁石31及びコイル32の配置は上述したように限定されるものではない。
次に、上記のように構成した第2実施形態における本装置30の作動について説明する。運転者がブレーキ操作を行うことなく車両が走行している状況においては、この第2実施形態においても、本装置30の電力発電手段を構成する複数の永久磁石31とコイル32とが相対的に回転変位することにより、磁束の変化が生じてコイル32が電磁誘導による起電力を発電する。そして、このように発電された電力は、図11(a)に示すように、バッテリ33に供給され、例えば、バッテリ33が満充電となるまで蓄電される。なお、この状況においては、電極34に作用する遠心力がスプリング35による付勢力よりも大きくなり、電極34がスリップリング36から離間して通電が遮断される。
このように車両が走行している状況から、例えば、運転者がブレーキ操作すると、上述したように、ブレーキキャリパ15が作動することによって摩擦パッド15aとブレーキディスクロータ14の摩擦摺動面14aとが摩擦係合して摩擦力に起因する制動力を発生させる。そして、このように発生した制動力によって車両が減速して停車すると、電極34に作用する遠心力が減少し、図12に示すように、スプリング35による付勢力によって電極34がスリップリング36に接触して通電が許容される。したがって、図11(b)に示すように、バッテリ33に蓄電された電力によって、ブレーキユニット10を構成する金属部材としてのブレーキディスクロータ14、ハブベアリングB及びハブHに対して電流が通電される。そして、このような走行途中における一時的な停止に伴う所定の電流の通電状態は、車両が再び走行を開始し、電極34に作用する遠心力がスプリング35による付勢力よりも大きくなって電極34がスリップリング36から離間するまで継続する。
又、運転者が車両を駐車(停車)するときには、上述したように、電極34に作用する遠心力が減少して「0」となり、図12に示したように、スプリング35による付勢力によって電極34がスリップリング36に接触して通電が許容される。すなわち、車両が駐車(停車)している状態においては、スリップリング36を介して電極34とバッテリ33とが電気的に接続された状態となり、図11(b)に示したように、バッテリ33に蓄電された電力によって、ブレーキディスクロータ14、ハブベアリングB及びハブHに対して所定の電流が通電される。そして、このような駐車における電流の通電状態は、車両が再び走行を開始し、電極34に作用する遠心力がスプリング35による付勢力よりも大きくなって電極34がスリップリング36から離間するまで比較的長期に渡り継続する。
したがって、この第2実施形態においても、車両を駐車(停車)している場合に、例えば、雨が降って湿度が高くなると、ブレーキユニット10を構成する金属部材、すなわち、ブレーキディスクロータ14、ハブベアリングB及びハブHに腐食(錆)が発生しやすい状況となる。しかし、この場合であっても、車両を駐車している限り、バッテリ33に電気的に接続されたスリップリング36と電極34とが電気的に接触している。
これにより、バッテリ33に蓄電された電力によって、ブレーキディスクロータ14、ハブベアリングB及びハブHに対して所定の電流が通電されるため、この第2実施形態においてもブレーキディスクロータ14、ハブベアリングB及びハブHのそれぞれにおける電位差が生じることがなく、その結果、腐食電流が流れることがなくなる。すなわち、この第2実施形態においても、ブレーキディスクロータ14、ハブベアリングB及びハブHに対して所定の電流を通電することにより、電気防食作用を確実に発揮させることができ、ブレーキユニット10を構成する金属部材であるブレーキディスクロータ14、ハブベアリングB及びハブHに腐食(錆)が発生することを効果的に防止することができる。
以上の説明からも理解できるように、この第2実施形態においては、本装置30が車両を駐停車させることに連動して電気防食作用を適切に発揮することにより、ブレーキユニット10を構成する金属部材であるブレーキディスクロータ14、ハブベアリングB及びハブHに腐食(錆)が発生することを効果的に抑制(防止)することができる。これにより、この第2実施形態においても、通常の使用状況では見栄えをよく維持することができるとともに、無用な振動の発生を抑えて良好なブレーキフィーリングを得ることができる。さらに、この第2実施形態においても、本装置30を構成する永久磁石31、コイル32、バッテリ33、電極34、スプリング35及びスリップリング36を全てブレーキユニット10の近傍に配置することができるため、装置の簡素化及び小型化を達成することができる。
c.第1変形例
上記第1実施形態においては車両用ブレーキユニット10としてドラムブレーキユニットを採用し、上記第2実施形態においては車両用ブレーキユニット10としてディスクブレーキユニットを採用して実施した。ところで、特に、車両の後輪側の車両用ブレーキユニットとして、図13に示すように、優れた冷却性能を有するディスクブレーキユニットに対して補助的に金属製のドラムブレーキユニットを組み付けた、所謂、ドラムインディスクブレーキユニットが採用される場合がある。
この場合、通常は、運転者によるブレーキ操作に応じてディスクブレーキユニットが制動力を発生させて車輪Wを制動し、例えば、運転者がパーキングブレーキ操作を行った場合には、ドラムブレーキユニットに設けられたパーキングブレーキ機構が作動して、駐車時における車輪Wに制動力を付与することができる。したがって、ドラムインディスクブレーキユニットにおいて、上記第1実施形態において説明した車両用ブレーキユニット10(ただし、ホイールシリンダWSは省略)を採用することにより、運転者がパーキングブレーキ操作を行った場合には、パーキングブレーキ機構20が作動することによって、ブレーキシュー12のライニング12aとブレーキドラム11の摩擦摺動面11aとを摩擦係合させて摩擦力に起因する制動力を発生させることができる。
又、このようにパーキングブレーキ機構20がブレーキシュー12のライニング12aとブレーキドラム11の摩擦摺動面11aとを摩擦係合させることによって、バッテリ33に電気的に接続された電極34と金属製のブレーキドラム11の摩擦摺動面11aとが電気的に接触した状態となる。したがって、バッテリ33に蓄電された電力によって、ブレーキドラム11、ハブベアリングB、ハブH及びディスクブレーキユニットを構成してブレーキドラム11と一体的に形成されている金属製のブレーキディスクロータ16に対して所定の電流を通電することができる。
したがって、ブレーキユニット10を構成する金属部材、すなわち、ブレーキドラム11、ハブベアリングB、ハブH及びブレーキディスクロータ16に腐食(錆)が発生しやすい状況であっても、運転者がパーキングブレーキ操作を行うことにより、バッテリ33に電気的に接続された電極34と金属製のブレーキドラム11の摩擦摺動面11aとが電気的に接触する。これにより、バッテリ33に蓄電された電力によって、ブレーキドラム11、ハブベアリングB、ハブH及びブレーキディスクロータ16に対して所定の電流が通電されて、各金属部材における電位差が生じることがなく、その結果、腐食電流が流れることがなくなる。すなわち、この第1変形例においても、ブレーキドラム11、ハブベアリングB、ハブH及びブレーキディスクロータ16に対して所定の電流を通電することにより、電気防食作用を確実に発揮させることができる。そして、ブレーキユニット10を構成する金属部材であるブレーキドラム11、ハブベアリングB、ハブH及びブレーキディスクロータ16に腐食(錆)が発生することを効果的に抑制(防止)することができる。
以上の説明からも理解できるように、この第1変形例においても、上記第1実施形態と同様に、本装置30が車両を駐車させるときのパーキングブレーキ操作に連動して電気防食作用を適切に発揮することにより、ブレーキユニット10を構成する金属部材であるブレーキドラム11、ハブベアリングB、ハブH及びブレーキディスクロータ16に腐食(錆)が発生することを効果的に抑制(防止)することができる。これにより、通常の使用状況においても見栄えをよく維持することができるとともに、無用な振動の発生を抑えて良好なブレーキフィーリングを得ることができる。さらに、この第1変形例においても、本装置30を構成する永久磁石31、コイル32、バッテリ33及び電極34を全てブレーキユニット10のブレーキドラム11内に収容することができるため、装置の簡素化及び小型化を達成することができる。
d.第2変形例
上記各実施形態及び第1変形例においては、電力発電手段として永久磁石31及びコイル32を用いて、車両が走行することによって生じる運動エネルギー(すなわち、永久磁石31とコイル32との間の相対的な回転変位)を直接的に電気エネルギー(すなわち、電力)に変換してバッテリ33に蓄電するように実施した。この場合、上記各実施形態及び第1変形例においては、車両用ブレーキユニットが摩擦摺動によって制動力を発生するブレーキユニット、より具体的には、ブレーキドラム11の摩擦摺動面11aとブレーキシュー12のライニング12aとの摩擦摺動によって制動力を発生するドラムブレーキユニットや、ブレーキディスクロータ14の摩擦摺動面14aとブレーキキャリパ15の摩擦パッド15aとの摩擦摺動によって制動力を発生するディスクブレーキユニットを採用するようにした。
ここで、上述したドラムブレーキユニットやディスクブレーキユニットにおいては、車両が走行することによって発生する運動エネルギーを摩擦摺動によって摩擦熱すなわち熱エネルギーに変換して制動力を発生させるものである。このため、上述したように、永久磁石31及びコイル32を用いて車両が走行することによって発生する運動エネルギーを直接的に電気エネルギーに変換することに代えて、又は、加えて、制動力を発生させることに伴って必然的に発生する熱エネルギー(摩擦熱)を電気エネルギー(電力)に変換しバッテリ33に蓄電するように実施することも可能である。以下、電力発電手段を変更した第2変形例を詳細に説明する。なお、この第2変形例においては、車両用ブレーキユニット10としては、ドラムブレーキユニット及びディスクブレーキユニットの何れをも採用することができるものであるが、以下の説明においては冷却性能に優れる上記第2実施形態にて説明したディスクブレーキユニットを採用した場合を例示的に説明する。
この第2変形例においては、具体的に、発生する熱エネルギー(摩擦熱)を電気エネルギー(電力)に変換する手段としては、周知のゼーベック効果を利用する熱電変換素子を電力発電手段として採用する。すなわち、この第2変形例においては、図14に示すように、電力発電手段として、上記各実施形態及び第1変形例において採用した永久磁石31及びコイル32に代えて、又は、加えて、本装置30が熱電変換素子37を備える。
熱電変換素子37は、物質(具体的には、半導体)が有する周知のゼーベック効果を利用して熱エネルギー(摩擦熱)を電気エネルギー(電力)に変換するものである。このため、熱電変換素子37は、例えば、ブレーキキャリパ15内に収容された場合には、その一面側がブレーキディスクロータ14(より具体的には、摩擦摺動面14a)に近接しており、上述した摩擦熱(熱エネルギー)によって加熱されるようになっている。一方、熱電変換素子37は、その他面側がブレーキディスクロータ14(より具体的には、摩擦摺動面14a)から離間しており、例えば、走行風等によって冷却されるようになっている。
なお、以下の説明においては、ブレーキディスクロータ14(より具体的には、摩擦摺動面14a)に近接して加熱される熱電変換素子37の一面側を加熱面37aといい、ブレーキディスクロータ14(より具体的には、摩擦摺動面14a)から離間して冷却される熱電変換素子37の他面側を冷却面37bという。ここで、詳細な説明を省略するが、熱電変換素子37によって変換された電気エネルギーすなわち電力をバッテリ33に供給する際には、必要に応じて変圧回路(例えば、DC−DCコンバータやコンデンサ等を主要構成部品とする電気回路)を設け、この変圧回路を介して供給するように実施してもよい。
次に、上記のように電力発電手段として熱電変換素子37を採用した場合における本装置30の作動について説明する。
運転者によって図示しないブレーキペダルがブレーキ操作されると、ブレーキユニット10が車輪Wの回転に対して制動力を付与する。すなわち、ブレーキユニット10においては、運転者によるブレーキペダルの操作に応じたブレーキ液圧がブレーキキャリパ15に供給されることにより、車輪Wと一体的に回転するブレーキディスクロータ14の摩擦摺動面14aに摩擦パッド15aを圧着させる。これにより、ブレーキディスクロータ14の摩擦摺動面14aと摩擦パッド15aとが摩擦係合して摩擦力が発生し、この摩擦力が制動力として回転する車輪Wに付与される。そして、車輪Wに制動力が付与されるすなわち摩擦力が発生している状況では、ブレーキディスクロータ14の摩擦摺動面14a及びブレーキキャリパ15の摩擦パッド15aに摩擦熱(熱エネルギー)が発生する。
本装置30においては、熱電変換素子37の加熱面37aがブレーキキャリパ15の摩擦パッド15aから伝熱された摩擦熱(熱エネルギー)によって速やかに加熱される一方で、熱電変換素子37の冷却面37bがブレーキキャリパ15の周囲を通過する走行風等によって冷却される。したがって、熱電変換素子37は、加熱面37aと冷却面37bとの間の温度差に応じて、周知のゼーベック効果により、効率よく熱エネルギーを電気エネルギーに変換して電力を発電することができ、発電された電力をバッテリ33に充電することができる。
そして、この第2変形例においても、運転者が車両を駐停車するときには、上述した第2実施形態と同様に、電極34に作用する遠心力が減少して「0」となり、スプリング35による付勢力によって電極34がスリップリング36に接触して通電が許容される。すなわち、車両が駐停車している状態においては、バッテリ33に電気的に接続されたスリップリング36と電極34とが電気的に接触した状態となり、バッテリ33に蓄電された電力によって、ブレーキディスクロータ14、ハブベアリングB及びハブHに対して所定の電流が通電される。そして、このような駐停車における電流の通電状態は、車両が再び走行を開始し、電極34に作用する遠心力がスプリング35による付勢力よりも大きくなって電極34がスリップリング36から離間するまで比較的長期に渡り継続する。
したがって、この第2変形例においても、車両を駐車している場合に、例えば、雨が降って湿度が高くなると、ブレーキユニット10を構成する金属部材、すなわち、ブレーキディスクロータ14、ハブベアリングB及びハブHに腐食(錆)が発生しやすい状況となる。しかし、この場合であっても、車両を駐停車している限り、バッテリ33に電気的に接続されたスリップリング36と電極34とが電気的に接触している。
これにより、熱エネルギーから変換されてバッテリ33に蓄電された電力(電気エネルギー)により、ブレーキディスクロータ14、ハブベアリングB及びハブHに対して所定の電流が通電されるため、ブレーキディスクロータ14、ハブベアリングB及びハブHのそれぞれにおける電位差が生じることがなく、その結果、腐食電流が流れることがなくなる。すなわち、この第2変形例においても、ブレーキディスクロータ14、ハブベアリングB及びハブHに対して所定の電流を通電することにより、電気防食作用を確実に発揮させることができ、ブレーキユニット10を構成する金属部材であるブレーキディスクロータ14、ハブベアリングB及びハブHに腐食(錆)が発生することを効果的に防止することができる。
以上の説明からも理解できるように、この第2変形例においても、本装置30が車両を駐車させることに連動して電気防食作用を適切に発揮することにより、ブレーキユニット10を構成する金属部材であるブレーキディスクロータ14、ハブベアリングB及びハブHに腐食(錆)が発生することを効果的に防止することができる。これにより、通常の使用状況においても見栄えをよく維持することができるとともに、無用な振動の発生を抑えて良好なブレーキフィーリングを得ることができる。さらに、この第2変形例においても、本装置30を構成する永久磁石31、コイル32、バッテリ33、電極34、スプリング35、スリップリング36及び熱電変換素子37を全てブレーキユニット10の近傍に配置することができるため、装置の簡素化及び小型化を達成することができる。
本発明の実施にあたっては、上記各実施形態及び各変形例に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
例えば、上記各実施形態及び上記第1変形例においては、本装置30が電力発電手段としての永久磁石31及びコイル32を備えていて、磁束変化を生じさせることにより、車両が走行することによって発生する運動エネルギーを直接的に電気エネルギーに変換して電力を発電するように実施した。また、上記第2変形例においては、車両用ブレーキユニット10が運動エネルギーを熱エネルギーに変換することによって制動力を付与する場合、本装置30が電力発電手段として熱電変換素子37を備えていて、熱エネルギーを電気エネルギーに変換して発電するように実施した。
この場合、車両が駆動用及び電力回収用の電動モータを備える場合、例えば、車両が電気自動車やハイブリッド車、燃料電池車等である場合や、通常の車両が電力回収用の電動モータを備える場合には、これらの電動モータを利用して車両が走行することによって発生する運動エネルギーを直接的に電気エネルギーに変換して発電し、本装置30のバッテリ33に発電した電力を蓄電するように実施することも可能である。このように、電動モータを利用して電力を発電する場合には、別途、電力発電手段を設ける必要がなく、本装置30の構成を極めて簡略化することができる一方で、バッテリ33に蓄電された電力を利用して確実に電気防食効果を発揮することができる。したがって、この場合においても、通常の使用状況で見栄えをよく維持することができるとともに、無用な振動の発生を抑えて良好なブレーキフィーリングを得ることができる。
また、上記第1実施形態及び第1変形例においては、本装置30の電極34がブレーキシュー12(より具体的には、ライニング12a)に組み付けられて、ブレーキシュー12(より詳しくは、ライニング12a)がブレーキドラム11(より詳しくは、摩擦摺動面11a)に摩擦係合するときに、電極34が摩擦摺動面11aに接触するように実施した。この場合、ブレーキシュー12のライニング12aを導電性材料(例えば、銅など)を含んだ形成材料から形成することにより、例えば、長期間の使用により電極34に摩耗が生じた場合であっても、ライニング12aを介して車両駐停車時にブレーキドラム11に所定の電流を通電することができる。したがって、この場合においても、バッテリ33に蓄電された電力を利用して確実に電気防食効果を発揮することができ、通常の使用状況で見栄えをよく維持することができるとともに、無用な振動の発生を抑えて良好なブレーキフィーリングを得ることができる。

Claims (11)

  1. 車両の車輪に制動力を付与する車両用ブレーキユニットに設けられて、前記車両用のブレーキユニットを構成する金属部材に所定の電流を通電して前記金属部材に発生する腐食及び腐食の進行を抑制する車両用ブレーキユニットの防食装置であって、
    車両の走行に伴って発生する運動エネルギーを電気エネルギーに変換して電力を発電する電力発電手段と、
    前記電力発電手段によって発電された電力を蓄電する蓄電手段と、
    前記蓄電手段と電気的に接続されて、少なくとも、前記車両用ブレーキユニットが前記車輪に制動力を付与して車両が停車状態にあるときに前記蓄電手段からの所定の電流を前記車両用ブレーキユニットの金属部材に通電させることを許容する通電許容手段とを備えることを特徴とする車両用ブレーキユニットの防食装置。
  2. 請求項1に記載した車両用ブレーキユニットの防食装置において、
    前記車両用ブレーキユニットは、前記金属部材に含まれて前記車輪とともに一体的に回転する金属製の回転部材とこの回転部材に対して摩擦係合する摩擦係合手段とを有し、前記摩擦係合に伴って発生する摩擦力を前記制動力として付与するものであり、
    前記通電許容手段は、
    前記摩擦係合手段に設けられており、前記回転部材に対して前記摩擦係合手段が摩擦係合することに伴って前記蓄電手段から前記回転部材への通電を許容することを特徴とする車両用ブレーキユニットの防食装置。
  3. 請求項2に記載した車両用ブレーキユニットの防食装置において、
    前記車両用ブレーキユニットは、
    前記回転部材が前記車輪と一体的に回転するブレーキドラムであり、前記摩擦係合手段が前記ブレーキドラムに形成された摩擦摺動面に摩擦係合するライニングを有するブレーキシューであるドラムブレーキユニットであることを特徴とする車両用ブレーキユニットの防食装置。
  4. 請求項3に記載した車両用ブレーキユニットの防食装置において、
    前記車両用ブレーキユニットは、
    前記車輪と一体的に回転するブレーキディスクロータと、前記ブレーキディスクロータに形成された摩擦摺動面に摩擦係合する摩擦パッドを収容するブレーキキャリパとを備えたディスクブレーキユニットにに対して前記ドラムブレーキユニットが一体的に組み付けられたドラムインディスクブレーキであることを特徴とする車両用ブレーキユニットの防食装置
  5. 請求項2ないし請求項4のうちのいずれか一つに記載した車両用ブレーキユニットの防食装置において、
    前記車両用ブレーキユニットは、
    車両を駐車するときに運転者によるパーキングブレーキ操作に伴って前記摩擦係合手段を前記回転部材に摩擦係合させるパーキングブレーキ機構を備えており、
    前記通電許容手段は、
    運転者による前記パーキングブレーキ操作に応じて、前記パーキングブレーキ機構が前記摩擦係合手段を前記回転部材に対して摩擦係合させることに伴って前記蓄電手段から前記回転部材への通電を許容することを特徴とする車両用ブレーキユニットの防食装置。
  6. 請求項1に記載した車両用ブレーキユニットの防食装置において、
    前記車両用ブレーキユニットは、前記金属部材に含まれて前記車輪とともに一体的に回転する金属製の回転部材とこの回転部材に対して摩擦係合する摩擦係合手段とを有し、前記摩擦係合に伴って発生する摩擦力を前記制動力として付与するものであり、
    前記通電許容手段は、
    前記回転部材に形成された収容部の内部にて、前記通電許容手段に付勢力を付与する付勢手段とともに収容されており、
    前記回転部材が前記車輪とともに回転していないとき、前記付勢手段が付与する付勢力によって前記蓄電手段に対して電気的に接続されることにより前記回転部材への通電を許容し、
    前記回転部材が前記車輪とともに回転しているとき、前記付勢手段による付勢力に抗して前記通電許容手段に発生する遠心力によって前記蓄電手段に対する電気的な接続が解除されることにより前記回転部材への通電を遮断することを特徴とする車両用ブレーキユニットの防食装置。
  7. 請求項6に記載した車両用ブレーキユニットの防食装置において、
    前記車両用ブレーキユニットは、
    前記回転部材が前記車輪と一体的に回転するブレーキディスクロータであり、前記摩擦係合手段が前記ブレーキディスクロータに形成された摩擦摺動面に摩擦係合する摩擦パッドを収容するブレーキキャリパであるディスクブレーキユニットであることを特徴とする車両の防食機構。
  8. 請求項1ないし請求項7のうちのいずれか一つに記載した車両用ブレーキユニットの防食装置において、
    前記電力発電手段は、
    車両の走行に伴って発生する運動エネルギーによって互いに相対変位可能に設けられた永久磁石とコイルとを含んで構成されるものであり、
    前記運動エネルギーによって相対変位する前記永久磁石と前記コイルとの間に生じる磁界変化により前記運動エネルギーを前記電気エネルギーに変換して電力を発電することを特徴とする車両用ブレーキユニットの防食装置。
  9. 請求項8に記載した車両用ブレーキユニットの防食装置において、
    前記電力発電手段を、
    前記車両用ブレーキユニットを車両の車軸に接続するためのハブベアリングに設け、
    前記ハブベアリングにおける回転部材側に前記永久磁石を組み付けるとともに前記ハブベアリングにおける固定部材側に前記コイルを組み付ける、又は、前記ハブベアリングにおける回転部材側に前記コイルを組み付けるとともに前記ハブベアリングにおける固定部材側に前記永久磁石を組み付けることを特徴とする車両用ブレーキユニットの防食装置。
  10. 請求項1ないし請求項9のうちのいずれか一つに記載した車両用ブレーキユニットの防食装置において、
    前記車両用ブレーキユニットは、車両の走行に伴って発生する運動エネルギーを熱エネルギーに変換することによって前記車輪に制動力を付与するものであり、
    前記電力発電手段は、
    前記熱エネルギーを前記電気エネルギーに変換して電力を発電する熱電変換素子を含んで構成されることを特徴とする車両用ブレーキユニットの防食装置。
  11. 請求項10に記載した車両用ブレーキユニットの防食装置において、
    前記電力発電手段を構成する熱電変換素子は、
    一側が前記車両用ブレーキユニットによる前記熱エネルギーによって加熱されるとともに他側が冷却されて、前記一側と前記他側との温度差に応じて前記熱エネルギーを前記電気エネルギーに変換して電力を発電することを特徴とする車両用ブレーキユニットの防食装置。
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