JP2011189826A - 車両用制動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 車両を適切に制動し、制動に伴って発生する熱エネルギーを効率よく回収する車両用制動装置を提供すること。
【解決手段】 車両用制動装置Sは車輪Wと一体的に回転するディスクロータ11、ブレーキキャリパ12および摩擦パッド13,14からなる制動部10と、制動部10による摩擦によって発生する熱エネルギーを電気エネルギーとして回収する電力回収部20とを備えている。電力回収部20は、ディスクロータ11に設けられた熱電変換部21と、制御回路21と、車体側に設けられたバッテリ23とを備えている。そして、車両用制動装置Sにおいては、制動に伴ってディスクロータ11の摩擦摺動面に設けられた周状の端子21c,21dと導電性材料を含む摩擦材13a,14aとが接触することにより、車輪側に設けた熱電変換部21と車体側に設けたバッテリ23とが電気的に接続されて、電気エネルギー(回生電力)の授受を行うことができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、自動車等の車両用制動装置に関し、特に、車両の車輪を制動することに加えてこの制動に伴って発生する熱エネルギーを回収する車両用制動装置に関する。
近年、車両の走行により発生する運動エネルギーを熱エネルギーとして回収し、この回収した熱エネルギーを、例えば、電気エネルギーに変換して利用することが盛んに研究されている。
例えば、下記特許文献1には、熱電変換素子が取り付けられたディスクロータにブレーキパッドを押し付け、熱電変換素子がディスクロータとブレーキパッドとの摩擦により生じた熱を利用して発電する発電機構が示されている。また、この発電機構によって発電された電力をタイヤ内に空気を送り込む空気充填機構に供給する空気圧調整システムも示されている。この空気圧調整システムにおいては、タイヤ・ホイール組付体にバッテリが設けられており、発電機構によって発電された電力を前記バッテリに蓄電して利用するようになっている。
特開2009−269469号公報
ところで、上記特許文献1に記載された空気圧調整システムにおいては、同システムが利用する電力をタイヤ・ホイール組付体に設けたバッテリ(サブバッテリ)に蓄電して利用する。この場合、タイヤ・ホイール組付体に設けられるバッテリの容量は搭載上限られる可能性があり、発電機構によって発電された電力のうち、システムにより消費しきれない余剰電力は、例えば、車体側に設けられたバッテリ(メインバッテリ)に蓄電されることが好ましい。
この場合、車輪と一体的に回転するディスクロータに取り付けられて回転する熱電変換素子と車体側に設けられたメインバッテリとを電気的に接続するためには、一般的に、例えば、ディスクロータと一体的に回転するスリップリングとこのスリップリングに摺動する集電ブラシなどを介して接続される。ところが、スリップリングと集電ブラシとが摺動することによって電気的な接続を確立する場合、常に摺動抵抗が発生しているため、例えば、運転者によるブレーキ操作のフィーリングが損なわれる可能性がある。また、このような電気的な接続においては、エネルギーロスが発生しやすく、発電機構によって発電された電力を効率よくメインバッテリに蓄電することができない可能性がある。
本発明は、上記した問題に対処するためになされたものであり、その目的は、車両を適切に制動するとともに、制動に伴って発生する熱エネルギーを効率よく回収する車両用制動装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、車両の車輪の回転に対して制動力を付与するとともにこの制動力の付与に伴って発生する熱エネルギーを回収する車両用制動装置において、前記車輪の回転に対して摩擦による制動力を付与する制動力付与手段と、前記車輪側に設けられて、前記制動力付与手段による摩擦によって発生した熱エネルギーを回収して電気エネルギーに変換する熱電変換手段と、車両の車体側に設けられて、前記熱電変換手段によって変換された電気エネルギーを電力として蓄電する蓄電手段と、前記制動力付与手段が前記車輪の回転に対して前記制動力を付与しているとき、および、前記制動力付与手段による前記制動力によって前記車輪の回転が停止しているときのうちの少なくとも一方のときに、前記熱電変換手段と前記蓄電手段とを電気的に接続する接続手段とを備えたことにある。
この場合、前記制動力付与手段が、例えば、前記車輪と一体的に回転して前記熱電変換手段が組み付けられたディスクロータと、このディスクロータに摩擦パッドを圧着させるブレーキキャリパとを有するディスクブレーキユニットであり、前記接続手段は、前記摩擦パッドが前記ディスクロータに圧着されているときに、前記熱電変換手段と前記蓄電手段とを電気的に接続するとよい。この場合、具体的には、前記接続手段を、例えば、前記ディスクロータの前記摩擦パッドと摩擦摺動する摩擦摺動面に周状に設けられて前記熱電変換手段と電気的に接続された端子と、導電性材料を含んで形成されて前記摩擦パッドを構成し、前記蓄電手段と電気的に接続された摩擦材とで構成するとよい。
さらに、この場合、前記接続手段と前記蓄電手段との間に配置されて、前記接続手段が前記熱電変換手段と前記蓄電手段とを電気的に接続しているとき、前記蓄電手段による蓄電と前記蓄電手段からの放電とを制御する制御手段を設けるとよい。
これらによれば、熱電変換手段は、摩擦による制動に伴って発生する熱エネルギー(摩擦熱)を効率よく電気エネルギーに変換することができる。したがって、制動に伴って車両の運動エネルギーを熱エネルギーとして効率よく回収し、この熱エネルギーを電気エネルギーとして利用することができ、例えば、燃費を向上させることができる。
また、車輪に制動力を付与しているときおよび車輪が停止しているときのうちの少なくとも一方のときにのみ、接続手段が車輪側に設けた熱電変換手段と車体側に設けた蓄電手段とを電気的に接続し、電気エネルギー(電力)の授受を行うことができる。より具体的には、例えば、制動力付与手段がディスクロータと摩擦パッドとを圧着させて制動力を付与する場合には、最終的に回転を停止したディスクロータと摩擦パッドとの接触、言い換えれば、固定体同士の接触によって、車輪側に設けた熱電変換手段と車体側に設けた蓄電手段との間で電力の授受を行うことができる。
これにより、車輪側に設けた熱電変換手段と車体側に設けた蓄電手段との間で電力の授受を行うために、例えば、ディスクロータと一体的に回転するスリップリングと車体側に設けられてこのスリップリングに摺動しながら集電する集電ブラシなどを設けた場合、すなわち、回転体と固定体とが接触する場合に比して、電力の授受におけるエネルギーロスを小さくすることができる。また、車輪に制動力を付与しているときおよび車輪が停止しているときのうちの少なくとも一方のときにのみ電力の授受を行うため、スリップリングと集電ブラシのように、常に摺動している部材を設ける必要がなく、摺動抵抗を発生させることがない。したがって、車輪の制動時における運転者のフィーリングを損なうことがなく、構造を簡素化することができて製造コストを低減することができる。
本発明の実施形態に係る車両用制動装置の構成を概略的に示す概略構成図である。 図1の熱電変換部の構成を示す概略構成図である。 図2のディスクロータに設けられる端子を説明するための概略図である。 図2の摩擦パッドを説明するための概略図である。 車両用制動装置の作動を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態に係る車両用制動装置について、図面を用いて詳細に説明する。図1は、一実施形態に係る車両用制動装置Sのシステム構成を概略的に示している。この車両用制動装置Sは、車両を制動することに加えて、制動に伴って発生する運動エネルギーを熱エネルギーとして回収し、この回収した熱エネルギーを電気エネルギーに変換して蓄電するものである。
このため、車両用制動装置Sは、図1に示すように、車輪Wに対して制動力を付与する制動力付与手段としての制動部10と、この制動部10による制動に伴って発生する熱エネルギーを回収するとともに回収された熱エネルギーを電気エネルギーに変換して蓄電する電力回収部20とを備えている。なお、図1においては、1輪に車両用制動装置Sを設けた場合を図示するが、例えば、車両の左右前輪側に車両用制動装置Sを設けたり、車両の左右後輪側や全輪に車両用制動装置Sを設けて実施可能であることはいうまでもない。
制動部10は、ディスクロータ11とブレーキキャリパ12とを備えたディスクブレーキユニットである。なお、ディスクブレーキユニットの詳細な構造および作動については、周知のディスクブレーキユニットと同様であり、また、本発明に直接関係しないため、以下に簡単に説明する。
ディスクロータ11は、図示しないサスペンション装置を構成するナックルNに図示省略のハブベアリングを介して回転可能に支持されたハブHの一面側に対してナットにより組み付けられていて、車輪Wと一体的に回転するものである。そして、本実施形態に係るディスクロータ11は、図1および図2に示すように、2枚のディスクから形成されており、この2枚のディスク間には、電力回収部20を構成する後述の熱電変換部21が一体的に組み付けられている。このため、ディスクロータ11の両側の摩擦摺動面は、絶縁特性に優れた材料(例えば、絶縁性セラミックスなど)から形成されている。
ブレーキキャリパ12は、図1および図2に示すように、ディスクロータ11を跨ぐように断面略U字形状に形成されており、ディスクロータ11の両側の摩擦摺動面にそれぞれ対向する一対の摩擦パッド13,14を収容している。そして、運転者によるブレーキ操作に応じてブレーキ液が供給されると、摩擦パッド13,14をディスクロータ11の摩擦摺動面に圧着することによって摩擦係合させて、摩擦力を発生するものである。摩擦パッド13,14は、それぞれ、導電性材料(例えば、銅など)を含んだ摩擦材13a,14aと、裏金13b,14bとから形成されており、摩擦材13a,14aの基端部が裏金13b,14bに一体的に固定されている。
このように構成された制動部10においては、運転者によって図示しないブレーキペダルが操作されると、ブレーキキャリパ12にブレーキ液圧が供給される。このため、ブレーキキャリパ12は、供給されるブレーキ液圧の増加に伴って摩擦パッド13,14をディスクロータ11の摩擦摺動面に圧着させる。これにより、摩擦パッド13,14が車輪Wと一体的に回転するディスクロータ11の摩擦摺動面に対して摩擦係合して摩擦力を発生させ、この摩擦力が車輪Wの回転を制動する制動力として付与される。したがって、制動部10は、車両の制動に伴って発生する運動エネルギーを摩擦によって熱エネルギー(摩擦熱)に変換することにより、回転する車輪Wを制動する。
次に、電力回収部20を説明する。電力回収部20は、図1に示すように、ディスクロータ11に組み付けられた熱電変換手段としての熱電変換部21と、制御手段としての制御回路22と、蓄電手段としてのバッテリ23とを備えている。
熱電変換部21は、図2に詳細に示すように、円盤状に形成された2枚の熱電変換素子21aと、熱電変換素子21a間に配置されてそれぞれの熱電変換素子21aを互いに絶縁する円盤状の絶縁部材21bとから構成される。熱電変換素子21aは、物質(具体的には、半導体)が有する周知のゼーベック効果を利用して熱エネルギー(摩擦熱)を電気エネルギー(電力)に変換する素子である。そして、熱電変換素子21aは、それぞれ、一面側がディスクロータ11に接触しており、上述した摩擦熱(熱エネルギー)によって加熱される。なお、以下の説明においては、ディスクロータ11に接触して加熱される熱電変換素子21aの一面側を加熱面という。
絶縁部材21bは、例えば、ディスクロータ11よりも熱容量の小さな絶縁物質から形成されており、内周面側および外周面側が外気に触れることによって比較的低温に維持されるようになっている。これにより、絶縁部材21bに接触する熱電変換素子21aのそれぞれの他面側は、加熱面に比して相対的に冷却されるようになっている。なお、以下の説明においては、絶縁部材21bに接触して冷却される熱電変換素子21aの他面側を冷却面という。
また、熱電変換部21においては、熱電変換素子21aによって熱エネルギー(摩擦熱)から変換された電気エネルギー(電力)が、ディスクロータ11の両側の摩擦摺動面に設けられた端子21cおよび端子21dに対して、導電路21eおよび導電路21fを介して供給される。端子21c,21dは、図2および図3に示すように、摩擦パッド13,14と摩擦係合するディスクロータ11の両側の摩擦摺動面にて、周状に露出している。ここで、端子21c,21dは、優れた導電特性を有するとともに、ディスクロータ11の摩擦摺動面を形成する絶縁特性に優れた材料よりも耐摩耗性に優れた材料から形成される。これにより、回転するディスクロータ11の摩擦摺動面と摩擦パッド13,14とが摩擦係合により制動力を発揮する状況においても、端子21c,21dの摩耗が小さくなるようになっている。
導電路21eは、一端側が端子21cに電気的に接続されるとともに、他端側が、図2に示すように、2枚の熱電変換素子21aのそれぞれの加熱面に対して電気的に接続されている。なお、図2に示すように、導電路21eと熱電変換素子21aの冷却面との間は、絶縁材料によって絶縁されている。導電路21fは、一端側が端子21dに電気的に接続されるとともに、他端側が、図2に示すように、2枚の熱電変換素子21aのそれぞれの冷却面に対して電気的に接続されている。なお、図2に示すように、導電路21eと熱電変換素子21aの加熱面との間は、絶縁材料によって絶縁されている。
ここで、上記のように構成される熱電変換部21においては、熱電変換素子21aの加熱面が加熱されるとともに冷却面が冷却されるため、周知のゼーベック効果によって加熱面と冷却面との温度差に応じた起電力(以下、この起電力を回生電力という)を発生する。すなわち、熱電変換素子21aは、制動部10の制動動作に伴って発生した摩擦熱(熱エネルギー)を電気エネルギーに変換することができる。そして、熱電変換素子21aによって変換された回生電力(電気エネルギー)は、導電路21e,21fを介して、端子21c,21dに供給される。
このように、端子21c,21dに供給された回生電力は、摩擦パッド13,14がディスクロータ11の摩擦摺動面に接触したときに、制御回路22を介してバッテリ23に供給される。すなわち、上述したように、摩擦パッド13,14を構成する摩擦材13a,14aは、導電性材料を含んでいるため、端子21c,21dと接触することにより、通電することができる。そして、摩擦パッド13,14の摩擦材13a,14aには、図2に示すように、導線がそれぞれ電気的に接続されており、この導線が制御回路22に接続されている。したがって、熱電変換部21によって発電された回生電力は、摩擦パッド13,14がディスクロータ11の摩擦摺動面と摩擦係合した場合のみ、制御回路22を介してバッテリ23に供給される。すなわち、ディスクロータ11の摩擦摺動面に設けられた端子21c,21dと摩擦パッド13,14の摩擦材13a,14aとが本発明の接続手段を構成する。ここで、摩擦パッド13,14においては、通電時の漏電を防止するため、図4に示すように、ディスクロータ11の摩擦摺動面と摩擦係合する面を除き、摩擦材13a,14aの周囲および裏金13b,14bが絶縁塗装されている。
制御回路22は、例えば、スイッチや、DC−DCコンバータ、コンデンサなどを主要構成部品とする電気回路である。そして、制御回路22は、熱電変換部21とバッテリ23との間の電力の流れ、すなわち、熱電変換部21によって発電された回生電力をバッテリ23に充電(蓄電)する場合またはバッテリ23に蓄電された電力を車輪Wに設けられた他の装置(例えば、車輪Wに搭載されたサブバッテリや各種センサなど)に放電する場合を切替制御する。バッテリ23は、車体側に搭載されており、車両に搭載された各種機器に電力を供給するメインバッテリである。
次に、上記のように構成した車両用制動装置Sの作動について図5を用いて説明する。運転者によって図示しないブレーキペダルが操作されると、制動部10が車輪Wの回転に対して制動力を付与する。すなわち、制動部10においては、図5に示すように、ブレーキペダルの操作に応じたブレーキ液圧がブレーキキャリパ12に供給されることにより、車輪Wと一体的に回転するディスクロータ11の摩擦摺動面に摩擦パッド13,14を圧着させる。これにより、ディスクロータ11の摩擦摺動面と摩擦パッド13,14とが摩擦係合して摩擦力が発生し、この摩擦力が制動力として回転する車輪Wに付与される。そして、車輪Wに制動力が付与されるすなわち摩擦力が発生している状況では、ディスクロータ11の摩擦摺動面に摩擦熱(熱エネルギー)が発生する。
電力回収部20においては、熱電変換部21を構成する熱電変換素子21aの加熱面がディスクロータ11の摩擦摺動面から伝熱された摩擦熱(熱エネルギー)によって速やかに加熱される一方で、熱電変換素子21aの冷却面が絶縁部材31bによって相対的に冷却される。ここで、絶縁部材21bは、熱容量の小さい材料から形成されているため、例えば、回転しているディスクロータ11の摩擦摺動面に対して摩擦パッド13,14が摩擦係合している状況では、ディスクロータ11の摩擦摺動面からの摩擦熱の影響によって一時的に温度が上昇することが考えられる。しかしながら、摩擦力(制動力)によってディスクロータ11の回転速度(すなわち車速)が減少し、発生する摩擦熱量が減少することに伴って、熱容量の小さい絶縁部材31bは、例えば、同部材31bの周囲を通過する空気などによって冷却されやすい。したがって、熱電変換素子21aは、加熱面と冷却面との間の温度差に応じて、周知のゼーベック効果により、効率よく熱エネルギーを電気エネルギーに変換し、回生電力を発電することができる。
そして、発電された回生電力は、図5に示すように、ディスクロータ11の摩擦摺動面に設けられた端子21c、21dと摩擦パッド13,14の摩擦材13a,14aとが電気的に接触している状況、すなわち、車輪Wに制動力を付与している状況(制動中)や車輪Wの回転が停止して停車状態を維持している状況(停止中)においてのみ、制御回路22を介して、バッテリ23に供給される。これにより、熱電変換部21とバッテリ23とが電気的に接続されて、熱電変換部21によって発電された回生電力は、制動中および停止中においてのみ、例えば、制御回路22によって変圧されてバッテリ23に蓄電される。
また、ディスクロータ11の摩擦摺動面に設けられた端子21c、21dと摩擦パッド13,14の摩擦材13a,14aとが電気的に接触している状況においてのみ、すなわち、制動中および停止中においてのみ、バッテリ23に蓄電された電力は、制御回路22を介して、車輪Wに設けられて熱電変換部21に別途電気的に接続されたサブバッテリや各種センサに対して供給される。このように、バッテリ23に蓄電された電力は、車両に搭載された他の機器で利用することができるため、例えば、エンジンの負荷を低減して燃費を向上させることができる。
さらには、ディスクロータ11の摩擦摺動面に設けられた端子21c、21dと摩擦パッド13,14の摩擦材13a,14aとが電気的に接触している状況においてのみ、すなわち、制動中および停止中においてのみ、バッテリ23に蓄電された電力は、制御回路22を介して、熱電変換部21に供給される。これにより、制動中および停止中において、バッテリ23に蓄電された電力を、熱電変換部21の熱電変換素子21aが、例えば、ペルチェ効果を発揮してディスクロータ11の摩擦摺動面を冷却することに利用することができる。これにより、例えば、ディスクロータ11および摩擦パッド13,14の温度が上昇して摩擦係数が低下する現象、所謂、フェード現象が発生することを効果的に防止することができ、ディスクブレーキユニットの制動性能を良好に確保することができる。
以上の説明からも理解できるように、この実施形態における車両用制動装置Sによれば、電力回収部20の熱電変換部21は、制動に伴ってディスクロータ11に発生する摩擦熱(熱エネルギー)を効率よく電気エネルギーに変換し、回生電力を発電することができる。したがって、車両用制動装置Sは、制動に伴って車両の運動エネルギーを熱エネルギーとして効率よく回収して利用することができ、例えば、燃費を向上させることができる。
また、車両用制動装置Sによれば、ディスクロータ11の摩擦摺動面に設けられた端子21c、21dと摩擦パッド13,14の摩擦材13a,14aとが電気的に接触している状況、すなわち、車輪Wに制動力を付与している状況や停車状態を維持している状況においてのみ、熱電変換部21によって発電された回生電力を、制御回路22を介してバッテリ23に供給することができる。一方、ディスクロータ11の摩擦摺動面に設けられた端子21c、21dと摩擦パッド13,14の摩擦材13a,14aとが電気的に接触している状況、すなわち、車輪Wに制動力を付与している状況や停車状態を維持している状況においてのみ、バッテリ23に蓄電された電力を、制御回路22を介して車輪W側に供給することができる。
したがって、車両用制動装置Sにおいては、制動や停止などのように、ディスクロータ11の摩擦摺動面に設けられた端子21c、21dと摩擦パッド13,14の摩擦材13a,14aとが電気的に接触している状況においてのみ、熱電変換部21とバッテリ23とが電気的に接続されて、電力の授受を行うことができる。より具体的には、停止したディスクロータ11の摩擦摺動面に設けられた端子21c、21dと摩擦パッド13,14の摩擦材13a,14aとの接触、言い換えれば、固定体同士の接触によって熱電変換部21とバッテリ23とが電気的に接続されて、電力の授受を行うことができる。
このため、熱電変換部21によって発電される回生電力を常に集電するために、例えば、熱電変換部21に電気的に接続されてディスクロータ11と一体的に回転するスリップリングと車体側に設けられてこのスリップリングに摺動しながら集電する集電ブラシなどを設けた場合、すなわち、回転体と固定体とが接触する場合に比して、電力の授受におけるエネルギーロスを小さくすることができる。また、上述した車両用制動装置Sにおいては、スリップリングと集電ブラシのように、常に摺動している部材を設けることがないため、無用な摺動抵抗が発生せず、例えば、車輪Wの制動時における運転者のブレーキフィーリングを損なうことがない。さらに、スリップリングや集電ブラシなどを設ける必要がないため、車両用制動装置Sの構成を簡素化することができて、製造コストを低減することができる。
本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。
例えば、上記実施形態においては、制動部10としてディスクブレーキユニットを採用し、ディスクロータ11とブレーキキャリパ12とが摩擦係合するとき、すなわち、制動中および停止中であるときに熱電変換部21とバッテリ23とを電気的に接続して回生電力を授受するように実施した。この場合、制動部(制動力付与手段)として、所謂、ドラムブレーキユニットを採用して実施することも可能である。
具体的には、ドラムブレーキユニットは、周知のとおり、車輪と一体的に回転するブレーキドラムと回転するブレーキドラムの内周面にて摩擦係合して摩擦力(制動力)を発生させるブレーキシューとを備えている。したがって、例えば、ブレーキドラム側に上記実施形態における熱電変換部21の熱電変換素子21aに相当する熱電変換素子を設ける。これにより、ブレーキドラム側に設けられた熱電変換素子は、ブレーキドラムとブレーキシューとの摩擦係合によって発生する摩擦熱(熱エネルギー)によって加熱面が加熱される一方で、冷却面が例えば走行風などによって冷却されることにより、上記実施形態における熱電変換素子21aと同様に回生電力を発電することができる。
そして、熱電変換素子によって発電された回生電力は、上記実施形態における端子21c,21dに相当するものであってブレーキドラムの摩擦摺動面に露出するように設けられた端子と、上記実施形態における摩擦材13a,14aと同様に導電性材料を含むブレーキシューとが電気的に接続することによって、車体側に設けられたメインバッテリに供給される。すなわち、回生電力は、上記実施形態と同様に、制動中および停止中であるときにのみ、熱電変換素子とメインバッテリとが電気的に接続されて授受される。したがって、このように制動部(制動力付与手段)としてドラムブレーキユニットを採用した場合であっても、上記実施形態と同様の効果が得られる。
10…制動部、11…ディスクロータ、12…ブレーキキャリパ、13,14…摩擦パッド、13a,14a…摩擦材、20…電力回収部、21…熱電変換部、21a…熱電変換素子、21b…絶縁部材、22…制御回路、23…バッテリ、S…車両用制動装置、W…車輪、H…ハブ、N…ナックル

Claims (4)

  1. 車両の車輪の回転に対して制動力を付与するとともにこの制動力の付与に伴って発生する熱エネルギーを回収する車両用制動装置において、
    前記車輪の回転に対して摩擦による制動力を付与する制動力付与手段と、
    前記車輪側に設けられて、前記制動力付与手段による摩擦によって発生した熱エネルギーを回収して電気エネルギーに変換する熱電変換手段と、
    車両の車体側に設けられて、前記熱電変換手段によって変換された電気エネルギーを電力として蓄電する蓄電手段と、
    前記制動力付与手段が前記車輪の回転に対して前記制動力を付与しているとき、および、前記制動力付与手段による前記制動力によって前記車輪の回転が停止しているときのうちの少なくとも一方のときに、前記熱電変換手段と前記蓄電手段とを電気的に接続する接続手段とを備えたことを特徴とする車両用制動装置。
  2. 請求項1に記載した車両用制動装置において、
    前記制動力付与手段が、
    前記車輪と一体的に回転して前記熱電変換手段が組み付けられたディスクロータと、このディスクロータに摩擦パッドを圧着させるブレーキキャリパとを有するディスクブレーキユニットであり、
    前記接続手段は、
    前記摩擦パッドが前記ディスクロータに圧着されているときに、前記熱電変換手段と前記蓄電手段とを電気的に接続することを特徴とする車両用制動装置。
  3. 請求項2に記載した車両用制動装置において、
    前記接続手段を、
    前記ディスクロータの前記摩擦パッドと摩擦摺動する摩擦摺動面に周状に設けられて前記熱電変換手段と電気的に接続された端子と、
    導電性材料を含んで形成されて前記摩擦パッドを構成し、前記蓄電手段と電気的に接続された摩擦材とで構成したことを特徴とする車両用制動装置。
  4. 請求項1に記載した車両用制動装置において、さらに、
    前記接続手段と前記蓄電手段との間に配置されて、
    前記接続手段が前記熱電変換手段と前記蓄電手段とを電気的に接続しているとき、
    前記蓄電手段による蓄電と前記蓄電手段からの放電とを制御する制御手段を設けたことを特徴とする車両用制動装置。
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