JP5292783B2 - 硬化性樹脂組成物およびその硬化物 - Google Patents

硬化性樹脂組成物およびその硬化物 Download PDF

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Description

本発明は、低誘電特性、耐熱性、耐燃性に優れる硬化物が得られる硬化性樹脂組成物に関するものであり、該硬化性樹脂組成物を硬化させた硬化物に関する。本発明の硬化性樹脂組成物およびその硬化物はプリント配線板用樹脂、半導体用封止樹脂、半導体用層間絶縁材料、電子部品の絶縁材料等の電子材料の分野で好適に使用される。
従来、硬化性樹脂は、接着、注型、コーティング、含浸、積層、成形コンパウンドなど幅広く利用されている。しかしながら、その用途は多岐にわたり、使用環境や使用条件によっては、従来から知られている硬化性樹脂では満足できない場合がある。
情報通信・計算機の分野においては、例えば、PHS、携帯電話等の情報通信機器の信号帯域、コンピューターのCPUクロックタイムはGHz帯に達し、絶縁体による電気信号の減衰を抑制するために絶縁体には誘電率及び誘電正接の小さな材料が求められている。これらの材料としては、フッ素系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ビニルベンジルエーテル樹脂等が提案されている。(例えば特許文献1、2、3、4参照)。
一方、プリント配線板、半導体パッケージの分野においては、例えば、近年の鉛フリー半田の導入により半田実装時の温度が上昇し、より高い実装信頼性を確保するために、材料に対してより高い耐熱性が求められている。
さらに、これらに用いられる硬化性樹脂は適用製品の安全性の観点から難燃化が必須である。
一般に、樹脂材料の難燃化は、構造中に臭素などのハロゲン化合物やリン原子を含有する赤リンや有機リン化合物、水酸化アルミニウムのような金属水酸化物を添加することによってなされている。
しかしながら、上記のような化合物を添加することで耐燃性を付与することはできるが、絶縁材料の誘電率、誘電正接を増加させ、耐熱性を低下させる傾向にあり、低誘電特性、耐熱性を維持したまま耐燃性を兼ね備えた材料が強く望まれている。
最近になって、低誘電特性と耐燃性を両立する硬化性樹脂組成物は報告されているが、硬化物の耐熱性に関しては深く議論されていない。(例えば特許文献5、6、7、8参照)。
一方、本発明者等は、上記低誘電特性、耐熱性の要求に応えるべく、2官能性フェニレンエーテルオリゴマーのビニル化合物誘導体を開発してきた(例えば特許文献9参照)。
該誘導体の硬化物は低誘電特性、耐熱性に優れるが、上記の電子材料用途に展開するためには、耐燃性を付与する必要がある。
耐燃性を付与する方法として、上記のような難燃剤の添加が挙げられるが、該誘導体に含まれるポリフェニレンエーテル骨格は耐燃性を示すことが知られており(例えば特許文献10)、そのため該誘導体の硬化物は従来の硬化性ビニル化合物に比べて、難燃剤の添加量が抑えられ、難燃剤添加による誘電率増大、誘電正接増大、耐熱性低下等の特性劣化を最小限に抑えることが期待される。
本発明者等は、該誘導体とハロゲン化合物、あるいは有機リン化合物を含有する積層板用樹脂組成物を報告しているが(特許文献11参照)、誘電正接が大きく、近年の電子材料分野のますますの高性能化の要請に対応するためには、満足すべきものとはいえない。
特開平7-188362号公報 特開2004-83680号公報 特許3414556号公報 特開2003-306591号公報 特開2003-342311号公報 特開2003-342312号公報 特開2007-99893号公報 特開2007-56170号公報 特開2004-59644号公報 特開平5-230360号公報 特開2005-060635号公報
本発明は、低誘電特性、耐熱性、耐燃性のバランスのとれた硬化性樹脂組成物およびその硬化物を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を達成するために鋭意検討を重ねた結果、ポリフェニレンエーテル骨格を有する2官能フェニレンエーテルオリゴマーのビニル化合物誘導体に特定の化合物を所定量添加することで、該誘導体の有する低誘電特性、耐熱性を維持したまま、耐燃性を付与できることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち本発明は、一般式(1)で表されるビニル化合物(イ)ならびにビニル化合物(イ)100重量部に対し6.5〜10.8重量部の式(5)で表される化合物(ロ)及び/又は11.7〜45.8重量部の式(6)で表される化合物(ハ)を含むことを特徴とする硬化性樹脂組成物に関する。
(式中、-(O-X-O)-は、一般式(2)または一般式(3)で定義される構造からなる。R1,R2,R3,R7,R8は、同一または異なってもよく、ハロゲン原子、炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。R4,R5,R6,R9,R10,R11,R12,R13,R14,R15,R16は、同一または異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。-A-は、炭素数20以下の直鎖状、分岐状または環状の2価の炭化水素基である。-(Y-O)-は、一般式(4)で定義され、一般式(1)において1種類の構造または2種類以上の構造がランダムに配列したものである。R17,R18は、同一または異なってもよく、ハロゲン原子、炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。R19,R20は、同一または異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。a,bは、少なくともいずれか一方が0でない、0〜100の整数を示す。)
さらに本発明は、該樹脂組成物を硬化させた硬化物に関する。
本発明の硬化性樹脂組成物から得られる硬化物は低誘電特性、耐熱性、耐燃性に優れることから、高周波用電気部品の絶縁材料、半導体用封止樹脂、半導体用層間絶縁材料、プリント配線板用樹脂、銅張積層板用材料、レジスト用樹脂、塗料、各種コーティング剤、接着剤、ビルドアップ配線板用材料等の幅広い用途に使用することができる。
本発明の一般式(1)で表されるビニル化合物(イ)とは、-(O-X-O)-は、一般式(2)または一般式(3)で定義される構造からなり、R1,R2,R3,R7,R8は、同一または異なってもよく、ハロゲン原子、炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基であり、R4,R5,R6,R9,R10,R11,R12,R13,R14,R15,R16は、同一または異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基であり、-A-は、炭素数20以下の直鎖状、分岐状または環状の2価の炭化水素基であり、-(Y-O)-は、一般式(4)で定義され、一般式(1)において1種類の構造または2種類以上の構造がランダムに配列したものであり、R17,R18は、同一または異なってもよく、ハロゲン原子、炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基であり、R19,R20は、同一または異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基であり、a,bは、少なくともいずれか一方が0でない、0〜100の整数を示す。
一般式(3)における-A-としては、例えば、メチレン、エチリデン、1-メチルエチリデン、1,1-プロピリデン、1,4-フェニレンビス(1-メチルエチリデン)、1,3-フェニレンビス(1-メチルエチリデン)、シクロヘキシリデン、フェニルメチレン、ナフチルメチレン、1-フェニルエチリデン、等の2価の有機基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明におけるビニル化合物(イ)のなかでは、R1,R2,R3,R7,R8,R17,R18が炭素数3以下のアルキル基であり、R4,R5,R6,R9,R10,R11,R12,R13,R14,R15,R16,R19,R20が水素原子または炭素数3以下のアルキル基であるビニル化合物が好ましく、特に一般式(2)または一般式(3)で表される-(O-X-O)-が、式(5)あるいは一般式(6)または一般式(7)であり、一般式(4)で表される-(Y-O)-が式(8)または式(9)あるいは式(8)と式(9)がランダムに配列した構造を有するビニル化合物であることがより好ましい。
(式中、R11,R12,R13,R14は、水素原子またはメチル基である。-A-は、炭素数20以下の直鎖状、分岐状または環状の2価の炭化水素基である)
一般式(1)で示されるビニル化合物(イ)の数平均分子量は500〜3,000の範囲が好ましい。数平均分子量が500未満では、硬化物の難燃性が低下し、また、3000を超えると、溶剤への溶解性が低下する。これらのビニル化合物の製造方法は、特に限定されるものではなく、例えば、2官能フェノール化合物と1官能フェノール化合物を酸化カップリングさせて得られる2官能フェニレンエーテルオリゴマーの末端フェノール性水酸基をビニルベンジルエーテル化することで製造することができる。
2官能フェニレンエーテルオリゴマーは、例えば、2官能フェノール化合物、1官能フェノール化合物、触媒を溶剤に溶解させた後、加熱攪拌下で酸素を吹き込むことで製造することができる。2官能フェノール化合物としては、例えば、2,2’-,3,3’-,5,5’-ヘキサメチル-(1,1’-ビフェノール)-4,4’-ジオール、4,4’-メチレンビス(2,6-ジメチルフェノール)、4,4’-ジヒドロキシフェニルメタン、4,4’-ジヒドロキシ-2,2’-ジフェニルプロパン等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
1官能フェノールとしては、2,6ジメチルフェノール、2,3,6トリメチルフェノール等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。触媒としては、例えば、CuCl、CuBr、CuI、CuCl2、CuBr2等の銅塩類とジn-ブチルアミン、n-ブチルジメチルアミン、N,N’-ジt-ブチルエチレンジアミン、ピリジン、N,N,N'N’-テトラメチルエチレンジアミン、ピリジン、ピペリジン、イミダゾール等のアミン類を組合せたものが使用できるが、これらに限定されるものではない。溶剤としては、例えば、トルエン、メタノール、メチルエチルケトン、キシレン、等が使用できるが、これらに限定されるものではない。2官能フェニレンエーテルオリゴマーの末端フェノール水酸基をビニルベンジルエーテル化する方法としては、例えば、2官能フェニレンエーテルオリゴマーとビニルベンジルクロライドを溶剤に溶解させ、加熱攪拌下で塩基を添加して反応させた後、樹脂を固形化することで製造できる。ビニルベンジルクロライドとしては、o-ビニルベンジルクロライド、m-ビニルベンジルクロライド、p-ビニルベンジルクロライド、およびこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメトキサイド、ナトリウムエトキサイド、等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。反応後に余った塩基を中和するために酸を使用することもできる。酸としては、例えば、塩酸、硫酸、りん酸、ホウ酸、硝酸、等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。反応溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、塩化メチレン、クロロホルム等が使用できるが、これらに限定されるものではない。固形化の方法としては、溶剤をエバポレーションし乾固させる方法、反応液を貧溶剤と混合し再沈殿させる方法、等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の式(5)で表される化合物(ロ)(ビス-1,2−ペンタブロモフェニルエタン)の添加量は、一般式(1)で表されるビニル化合物(イ)を100重量部に対し6.5〜10.8重量部となるように添加することが好ましい。6.5重量部より少ないと十分な難燃性が得られない場合があり、また、10.8重量部より多いと機械強度の低下を招く場合がある。
本発明の式(6)で表される化合物(ハ)(10-(2,5-ジヒドロキシフェニル)-10-H-9-オキサ-10-ホスファフェナンスレン-10-オキサイド)の添加量は、一般式(1)で表されるビニル化合物(イ)を100重量部に対し11.7〜45.8重量部となるように添加することが好ましい。11.7重量部より少ないと十分な難燃性が得られない場合があり、また、45.8重量部より多いと耐熱性の低下を招く場合がある。
化合物(ロ)および化合物(ハ)はビニル化合物(イ)の誘電特性を損なわないことに加え、融点が250℃以上であるため、耐熱性の低下も見られない。
本発明の硬化性樹脂組成物について説明する。本発明の硬化性樹脂組成物はビニル化合物(イ)および式(5)で表される化合物(ロ)あるいは式(6)で表される化合物(ハ)と溶媒を配合して硬化性樹脂組成物ワニスとした後に乾燥することで得られる。ビニル化合物(イ)、式(5)で表される化合物(ロ)、および式(6)で表される化合物(ハ)が粉体であれば、ミキサーミル等の振とう撹拌装置で混ぜ合わせることによっても得ることができる。上記の硬化性樹脂組成物溶液に用いる溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールジメチルエーテル、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、シクロペンチルメチルエーテル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、ジメチルスルホキサイド、塩化メチレン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、酢酸エチル、酢酸ブチル、γ-ブチロラクトン、等が挙げられるが、これらに限定されることはない。また、これらの溶剤は単独もしくは2種以上を混合して使用することができる。
ワニスを調製する方法としては、例えば、攪拌装置を備えた容器にビニル化合物(イ)、式(5)で表される化合物(ロ)、および式(6)で表される化合物(ハ)と溶剤を配合し、加熱、攪拌する方法が挙げられるが、これらに限定されるものではない。加熱温度としては、30℃〜100℃が好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物には、保存安定性を増すために重合禁止剤を添加することもできる。重合禁止剤は一般に公知のものが使用でき、例えば、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、p-ベンゾキノン、クロラニル、トリメチルキノン等のキノン類および芳香族ジオール類が挙げられる。これらは単独または2種類以上混合して用いることができる。
本発明の硬化性樹脂組成物には、物性を調整するために、必要に応じて公知の充填剤、カップリング剤、熱硬化性樹脂、染料、顔料、増粘剤、滑剤、消泡剤、紫外線吸収剤等を添加することができる。
充填剤としては、例えば、ガラス繊維、カーボン繊維、アラミド繊維、炭化ケイ素繊維、アルミナ繊維、ボロン繊維等の繊維状充填剤、炭化ケイ素、窒化珪素、酸化マグネシウム、チタン酸カリウム、アルミノボレート等の無機系ウィスカー、ウオラストナイト、ゾノライト、フォスフェートファイバー、セピオライト等の無機系針状充填剤、粉砕シリカ、溶融シリカ、タルク、アルミナ、チタン酸バリウム、雲母、ガラスビーズ等の無機系充填剤、(メタ)アクリル酸エステル、スチレン等を架橋させて得られる微粒子ポリマー等の有機系充填剤、カーボンブラックが挙げられる。これらは単独または2種類以上混合して用いることができる。
カップリング剤としては、例えば、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γメタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β(3、4エポキシシンクロへキシル)エチルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、N-β(アミノエチル)γ-アミノプロピルメチルメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-フェニル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ-クロロプロピルトリメトキシシラン等のシラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコアルミネート系カップリング剤、シリコーン系カップリング剤、フッ素系カップリング剤等が挙げられる。これらは単独または2種類以上混合して用いることができる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレート、フェノールノボラック型エポキシ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート類、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、ジビニルベンゼン重合物、ジビニルナフタレン重合物、ヘキサメチルビフェノールのビニルベンジルエーテル等のビニル化合物、ビスフェノールAジシアネート、テトラメチルビスフェノールFジシアネート、ビスフェノールMジシアネート、フェノールノボラックのシアネート化物等のシアネート樹脂、オキセタン樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、ベンゾオキサジン樹脂等が挙げられる。これらは単独または2種類以上混合して用いることができる。
上記の硬化性樹脂組成物溶液は溶剤を乾燥して硬化性樹脂組成物を得るためのみならず、レジスト、プリプレグ等に用いることができ有用である。
例えば、プリプレグは本発明の硬化性樹脂組成物を溶剤に溶解させた溶液を、ガラスクロス、アラミド不織布等に含浸させて溶剤を乾燥除去することで得ることができる。該プリプレグは銅張積層板用材料とすることができる。また、本発明の硬化性樹脂組成物を溶剤に溶解させた溶液は回路を作製した基板に塗布することでソルダーレジストやビルドアップ配線板の層間絶縁層として用いることもできる。
本発明の硬化物は本発明の硬化性樹脂組成物を硬化させることによって得ることができる。硬化させる方法としては、例えば、金型に樹脂組成物を入れ加熱する方法、溶剤を用いずに固体の樹脂組成物を溶融させて金型に注型し加熱する方法等が挙げられる。
硬化温度としては100〜250℃、硬化時間としては0.1〜5時間が好ましい。
また、本発明の樹脂組成物は必要に応じて光重合開始剤を添加し、紫外線を照射することで硬化させることもできる。光重合開始剤としては、例えば、ベンジル、ジアセチル等のα-ジケトン類、ベンゾイルエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のアシロインエーテル類、チオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン、2-イソプロピルチオキサントンなどのチオキサントン類、ベンゾフェノン、4,4’-ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、アセトフェノン、2,2’-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、β-メトキシアセトフェノン等のアセトフェノン類、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(-4-モルフォリノフェニル)-ブタノン-1等のアミノアセトフェノン類が挙げられる。
以下に、実施例および比較例を用いて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、測定方法は以下による。
1)数平均分子量及び重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により求めた。試料のGPC曲線と分子量校正曲線よりデータ処理を行った。分子量校正曲線は、標準ポリスチレンの分子量と溶出時間の関係を次の式に近似して得た。 LogM = A0X3+ A1X2 + A2X + A3 + A4/X2(ここでM:分子量、X:溶出時間−19(分)、A:係数である。)
2)水酸基当量は、2,6-ジメチルフェノールを標準物質とし、溶媒に乾燥ジクロロメタンを使用してIR分析(液セル法;セル長=1mm)を行い、3,600cm-1の吸収強度より求めた。
3)ビニル基当量は、1-オクテンを標準物質とし、溶剤に二硫化炭素を使用してIR分析(液セル法:セル長=1mm)を行い、910 cm-1の吸収強度より求めた。
4)ガラス転移温度(Tg)は、TMA圧縮法により、荷重5g、昇温10℃/分で測定した。
5)誘電率、誘電正接は、空胴共振摂動法により10GHzでの値を測定した。
6)曲げ強度はオートグラフを用いてかご型曲げ試験冶具を使用して測定を行った。サンプルサイズは10mm×40mm×約1mmで、測定条件は三点曲げ試験、スパン20mm、ストローク1mm/minで測定した。
7)耐燃性はUL94試験法に従って評価した。
合成例1
(2官能性フェニレンエーテルオリゴマー体の合成)
攪拌装置、温度計、空気導入管、じゃま板のついた12Lの縦長反応器にCuBr2 3.88g(17.4mmol)、N,N’-ジ-t-ブチルエチレンジアミン0.75g(4.4mmol)、n-ブチルジメチルアミン28.04g(277.6mmol)、トルエン 2,600gを仕込み、反応温度40℃にて攪拌を行い、あらかじめ2,300gのメタノールに溶解させた2,2’-,3,3’-,5,5’-ヘキサメチル-(1,1’-ビフェニル)-4,4’-ジオール 129.32g(0.48mol)、2,6-ジメチルフェノール292.19g(2.40mol)、N,N’-ジ-t-ブチルエチレンジアミン0.51g(2.9mmol)、n-ブチルジメチルアミン10.90g(108.0mmol)の混合溶液を、窒素と空気とを混合して酸素濃度8%に調整した混合ガスを5.2 L/minの流速でバブリングを行いながら230分かけて滴下し、攪拌を行った。滴下終了後、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム19.89g(52.3mmol)を溶解した水1,500gを加え、反応を停止した。水層と有機層を分液し、有機層を1Nの塩酸水溶液、次いで純水で洗浄した。得られた溶液をエバポレーターで50wt%に濃縮し、2官能性フェニレンエーテルオリゴマー体(樹脂「A」)のトルエン溶液を833.40g得た。樹脂「A」の数平均分子量は930、重量平均分子量は1,460、水酸基当量が465であった。
(ビニル化合物の合成)
攪拌装置、温度計、還流管を備えた反応器に樹脂「A」のトルエン溶液833.40g、ビニルベンジルクロライド(商品名CMS-P;セイミケミカル(株)製)160.80g、塩化メチレン1600g、ベンジルジメチルアミン12.95g、純水420g、30.5wt% NaOH水溶液175.9gを仕込み、反応温度40℃で攪拌を行った。24時間攪拌を行った後、有機層を1Nの塩酸水溶液、次いで純水で洗浄した。得られた溶液をエバポレーターで濃縮し、メタノール中へ滴下して固形化を行い、濾過により固体を回収、真空乾燥してビニル化合物「B」501.43gを得た。ビニル化合物「B」の数平均分子量は1165、重量平均分子量は1630、ビニル基当量は595g/ビニル基であった。
合成例2
(2官能性フェニレンエーテルオリゴマー体の合成)
攪拌装置、温度計、空気導入管、じゃま板のついた12Lの縦長反応器にCuBr2 9.36g(42.1mmol)、N,N’-ジ-t-ブチルエチレンジアミン1.81g(10.5mmol)、n-ブチルジメチルアミン67.77g(671.0mmol)、トルエン2,600gを仕込み、反応温度40℃にて攪拌を行い、あらかじめ2,300gのメタノールに溶解させた2,2’-,3,3’-,5,5’-ヘキサメチル-(1,1’-ビフェノニル)-4,4’-ジオール 129.32g(0.48mol)、2,6-ジメチルフェノール878.4g(7.2mol)、N,N’-ジ-t-ブチルエチレンジアミン1.22g(7.2mmol)、n-ブチルジメチルアミン26.35g(260.9mmol)の混合溶液を、窒素と空気とを混合して酸素濃度8%に調整した混合ガスを5.2 L/minの流速でバブリングを行いながら230分かけて滴下し、攪拌を行った。滴下終了後、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム48.06g(126.4mmol)を溶解した水1,500gを加え、反応を停止した。水層と有機層を分液し、有機層を1Nの塩酸水溶液、次いで純水で洗浄した。得られた溶液をエバポレーターで50wt%に濃縮し、2官能性フェニレンエーテルオリゴマー体(樹脂「C」)のトルエン溶液を1981g得た。樹脂「C」の数平均分子量は1975、重量平均分子量は3514、水酸基当量が990であった。
(ビニル化合物の合成)
攪拌装置、温度計、還流管を備えた反応器に樹脂「C」のトルエン溶液833.40g、ビニルベンジルクロライド(CMS-P)76.7g、塩化メチレン1600g、ベンジルジメチルアミン6.2g、純水199.5g、30.5wt% NaOH水溶液83.6gを仕込み、反応温度40℃で攪拌を行った。24時間攪拌を行った後、有機層を1Nの塩酸水溶液、次いで純水で洗浄した。得られた溶液をエバポレーターで濃縮し、メタノール中へ滴下して固形化を行い、濾過により固体を回収、真空乾燥してビニル化合物「D」450.1gを得た。ビニル化合物「D」の数平均分子量は2250、重量平均分子量は3920、ビニル基当量は1189g/ビニル基であった。
合成例3
(2官能性フェニレンエーテルオリゴマー体の合成)
攪拌装置、温度計、空気導入管、じゃま板のついた12Lの縦長反応器にCuCl13.1g(0.12mol)、ジ-n-ブチルアミン707.0g(5.5mol)、メチルエチルケトン4000gを仕込み、反応温度40℃にて攪拌を行い、あらかじめ8000gのメチルエチルケトンに溶解させた4,4’-メチレンビス(2,6-ジメチルフェノール)410.2g(1.6mol)と2,6-ジメチルフェノール586.5g(4.8mol)を2 L/minの空気のバブリングを続けながら撹拌を行った。これに、エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム水溶液を加え、反応を停止した。その後、1Nの塩酸水溶液で3回洗浄を行った後、イオン交換水で洗浄を行った。得られた溶液をエバポレーターで濃縮し、さらに減圧乾燥を行い、2官能性フェニレンエーテルオリゴマー体(樹脂「E」)を946.6g得た。樹脂「E」の数平均分子量は801、重量平均分子量は1081、水酸基当量が455であった。
(ビニル化合物の合成)
攪拌装置、温度計、還流管を備えた反応器に樹脂「E」480.0g、ビニルベンジルクロライド(CMS-P)260.2g、テトラヒドロフラン2000g、炭酸カリウム240.1g、18-クラウン-6-エーテル60.0gをし込み、反応温度30℃で攪拌を行った。6時間攪拌を行った後、エバポレーターで濃縮し、トルエン2000gで希釈、水洗を行った。有機層を濃縮しメタノール中へ滴下して固形化を行い、濾過により固体を回収、真空乾燥してビニル化合物「F」392.2gを得た。ビニル化合物「F」の数平均分子量は988、重量平均分子量は1420、ビニル基当量は588g/ビニル基であった。
合成例4
(2官能性フェニレンエーテルオリゴマー体の合成)
攪拌装置、温度計、空気導入管、じゃま板のついた12Lの縦長反応器にCuCl13.1g(0.12mol)、ジ-n-ブチルアミン707.0g(5.5mol)、メチルエチルケトン4000gを仕込み、反応温度40℃にて攪拌を行い、あらかじめ8000gのメチルエチルケトンに溶解させた4,4’-メチレンビス(2,6-ジメチルフェノール)82.1g(0.32mol)と2,6-ジメチルフェノール586.5g(4.8mol)を2 L/minの空気のバブリングを続けながら撹拌を行った。これに、エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム水溶液を加え、反応を停止した。その後、1Nの塩酸水溶液で3回洗浄を行った後、イオン交換水で洗浄を行った。得られた溶液をエバポレーターで濃縮し、さらに減圧乾燥を行い、2官能性フェニレンエーテルオリゴマー体(樹脂「G」)を632.5g得た。樹脂「G」の数平均分子量は1884、重量平均分子量は3763、水酸基当量が840であった。
(ビニル化合物の合成)
攪拌装置、温度計、還流管を備えた反応器に樹脂「G」480.0g、ビニルベンジルクロライド(CMS-P)140.5g、テトラヒドロフラン2000g、炭酸カリウム129.6g、18-クラウン-6-エーテル32.4gをし込み、反応温度30℃で攪拌を行った。6時間攪拌を行った後、エバポレーターで濃縮し、トルエン2000gで希釈、水洗を行った。有機層を濃縮しメタノール中へ滴下して固形化を行い、濾過により固体を回収、真空乾燥してビニル化合物「H」415.3gを得た。ビニル化合物「H」の数平均分子量は2128、重量平均分子量は4021、ビニル基当量は1205g/ビニル基であった。
合成例5
(2官能性フェニレンエーテルオリゴマー体の合成)
攪拌装置、温度計、空気導入管、じゃま板のついた2Lの縦長反応器に2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)18.0g(78.8mmol)、CuBr2 0.172g(0.77mmol)、N,N’-ジ-t-ブチルエチレンジアミン0.199g(1.15mmol)、n-ブチルジメチルアミン2.10g(2.07mmol)、メタノール139g、トルエン 279gを仕込み、液温を40℃にして攪拌した状態の反応器の中へ、メタノール133gとトルエン266gに溶解させた2,6-ジメチルフェノール48.17g(0.394mol)、N,N’-ジ-t-ブチルエチレンジアミン0.245g(1.44mmol)、n-ブチルジメチルアミン2.628g(25.9mmol)の混合溶液を、空気を0.5 L/minの流速でバブリングを行いながら132分かけて滴下し、滴下終了後さらに120分攪拌を行った。反応終了後、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム2.40gを溶解した水400gを加え、反応を停止した。水層と有機層を分液し、純水で洗浄した。得られた溶液をエバポレーターで濃縮し、さらに120℃で3時間真空乾燥して、2官能性フェニレンエーテルオリゴマー体(樹脂「I」)を54.8gを得た。樹脂「I」の数平均分子量は1348、重量平均分子量は3267、水酸基当量が503であった。
(ビニル化合物の合成)
攪拌装置、温度計、還流管、滴下ロートを備えた1Lセパラブルフラスコに樹脂「I」25.0g、ビニルベンジルクロライド(商品名CMS-P;セイミケミカル(株)製)8.69g、ジメチルホルムアミド100.0gを仕込み、50℃に加温して攪拌した状態で、28wt%ナトリウムメトキサイド(メタノール溶液)10.91gを滴下ロートより20分かけて滴下した。滴下終了後、50℃でさらに1時間攪拌した。反応器に28wt%ナトリムメトキサイド(メタノール溶液)1.99gを加え、60℃に加温して3時間攪拌した。さらに、85wt%燐酸1.11gを反応器に加え、10分攪拌した後、40℃まで冷却し、反応液を純水150g中に滴下して固形化した。固体を吸引濾過した後、純水200gで2回、メタノール200gで3回洗浄し、60℃30時間真空乾燥してビニル化合物「J」28.25gを得た。ビニル化合物「J」の数平均分子量は1435、重量平均分子量は3158、ビニル基当量は612g/ビニル基であった。
合成例6
(2官能性フェニレンエーテルオリゴマー体の合成)
攪拌装置、温度計、空気導入管、じゃま板のついた12Lの縦長反応器にCuBr2 3.88g(17.4mmol)、N,N’-ジ-t-ブチルエチレンジアミン0.75g(4.4mmol)、n-ブチルジメチルアミン28.04g(277.6mmol)、トルエン 2,600gを仕込み、反応温度40℃にて攪拌を行い、あらかじめ2,300gのメタノールに溶解させた2,2’-,3,3’-,5,5’-ヘキサメチル-(1,1’-ビフェニル)-4,4’-ジオール 129.3g(0.48mol)、2,6-ジメチルフェノール233.7g(1.92mol)、2,3,6-トリメチルフェノール 64.9g(0.48mol)、N,N’-ジ-t-ブチルエチレンジアミン0.51g(2.9mmol)、n-ブチルジメチルアミン10.90g(108.0mmol)の混合溶液を、窒素と空気とを混合して酸素濃度8%に調整した混合ガスを5.2 L/minの流速でバブリングを行いながら230分かけて滴下し、攪拌を行った。滴下終了後、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム19.89g(52.3mmol)を溶解した水1,500gを加え、反応を停止した。水層と有機層を分液し、有機層を1Nの塩酸水溶液、次いで純水で洗浄した。得られた溶液をエバポレーターで50wt%に濃縮し、2官能性フェニレンエーテルオリゴマー体(樹脂「K」)のトルエン溶液を836.5g得た。樹脂「K」の数平均分子量は986、重量平均分子量は1,530、水酸基当量が471であった。
(ビニル化合物の合成)
攪拌装置、温度計、還流管を備えた反応器に樹脂「K」のトルエン溶液836.5g、ビニルベンジルクロライド(商品名CMS-P;セイミケミカル(株)製)162.6g、塩化メチレン1600g、ベンジルジメチルアミン12.95g、純水420g、30.5wt% NaOH水溶液178.0gを仕込み、反応温度40℃で攪拌を行った。24時間攪拌を行った後、有機層を1Nの塩酸水溶液、次いで純水で洗浄した。得られた溶液をエバポレーターで濃縮し、メタノール中へ滴下して固形化を行い、濾過により固体を回収、真空乾燥してビニル化合物「L」503.5gを得た。ビニル化合物「L」の数平均分子量は1187、重量平均分子量は1675、ビニル基当量は590g/ビニル基であった。
比較合成例1
(2,2’-,3,3’-,5,5’-ヘキサメチル-(1,1’-ビフェニル)-4,4’-ジオールのビニルベンジルエーテル化合物の合成)
攪拌装置、温度計、還流管、滴下ロートを備えた1Lセパラブルフラスコに2,2’-,3,3’-,5,5’-ヘキサメチル-(1,1’-ビフェニル)-4,4’-ジオール50.0g、ビニルベンジルクロライド(商品名CMS-P;セイミケミカル(株)製)31.05g、ジメチルホルムアミド200.0gを仕込み、50℃に加温して攪拌した状態で、28wt%ナトリウムメトキサイド(メタノール溶液)38.97gを滴下ロートより20分かけて滴下した。滴下終了後、50℃でさらに1時間攪拌した。反応器に28wt%ナトリムメトキサイド(メタノール溶液)7.09gを加え、60℃に加温して3時間攪拌した。さらに、85wt%燐酸4.05gを反応器に加え、10分攪拌した後、40℃まで冷却し、反応液を純水300g中に滴下して固形化した。固体を吸引濾過した後、純水400gで2回、メタノール400gで3回洗浄し、60℃30時間真空乾燥してビニル化合物「M」57.16gを得た。ビニル化合物「M」の数平均分子量は504、重量平均分子量は520、ビニル基当量は245g/ビニル基であった。
実施例2〜7および比較例6〜10
合成例1、2、3、4、5、6、比較合成例1で得られたビニル化合物「B」、「D」、「F」、「H」、「J」、「L」、「M」、多官能ビニル化合物(昭和高分子製V-1100X)と化合物(ハ)(10-(2,5-ジヒドロキシフェニル)-10-H-9-オキサ-10-ホスファフェナンスレン-10-オキサイド:三光製HCA-HQ)、トリフェニルホスフェート:大八化学工業製TPP、レゾルシノールビス(ジキシレニルホスフェート):大八化学工業製PX-200、水酸化アルミニウム:住友化学製 CL303を表1の割合(重量比)で秤量し、ミキサーミルで30分間振とう撹拌して樹脂粉を調製した。次に、得られた樹脂粉を金型に所定量入れ、真空プレスで200℃、90分間加圧成形して硬化物を得た。
得られた硬化物のガラス転移温度、誘電率、誘電正接、耐燃性を評価した結果を表1に示す。

Claims (4)

  1. 一般式(1)で表されるビニル化合物(イ)100重量部及び式(6)で表される化合物(ハ)11.7〜45.8重量部を含むことを特徴とする硬化性樹脂組成物。
    (式中、-(O-X-O)-は、一般式(2)または一般式(3)で定義される構造からなる。R1,R2,R3,R7,R8は、同一または異なってもよく、ハロゲン原子、炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。R4,R5,R6,R9,R10,R11,R12,R13,R14,R15,R16は、同一または異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。-A-は、炭素数20以下の直鎖状、分岐状または環状の2価の炭化水素基である。-(Y-O)-は、一般式(4)で定義され、一般式(1)において1種類の構造または2種類以上の構造がランダムに配列したものである。R17,R18は、同一または異なってもよく、ハロゲン原子、炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。R19,R20は、同一または異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。a,bは、少なくともいずれか一方が0でない、0〜100の整数を示す。)
  2. 一般式(1)で表されるビニル化合物(イ)が、-(O-X-O)-が式(7)、一般式(8)または一般式(9)であり、-(Y-O)-が式(10)または式(11)あるいは式(10)と式(11)がランダムに配列した構造を有するビニル化合物である請求項1記載の硬化性樹脂組成物。
    (式中、R11,R12,R13,R14は、水素原子またはメチル基である。-A-は、炭素数20以下の直鎖状、分岐状または環状の2価の炭化水素基である)
  3. 一般式(1)で表されるビニル化合物(イ)の数平均分子量が500〜3000である請求項1または2記載の硬化性樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物を硬化させた硬化物。
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