JP5292007B2 - 溶射合金、表面層を備えた部材およびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、耐摩耗性を向上させた溶射合金、表面層を備えた部材およびその製造方法に関し、特に硼化物を含む溶射合金、表面層を備えた部材およびその製造方法に関する。
金属材料の耐摩耗性、耐食性を向上させる種々の表面処理が知られている。溶射、肉盛溶接は物理的気相蒸着(PVD)や化学的気相蒸着(CVD)に比べて硬化層の厚さを大きくできる利点がある。プラズマアークで下地も溶解する肉盛溶接は降温時に割れを生じる問題がある。高速フレーム溶射やプラズマ溶射などの溶射は割れの問題もなく、施工可能な材料も鉄系材料、非鉄系材料、自溶合金、セラミックス、カーバイド等幅が広い。
自溶合金は、Ni基、またはCo基にB,Siを混合して融点を例えば約960℃〜980℃に下げた合金であり、流動性に富み、溶射を施工しやすい材料である。耐食性、耐摩耗性を向上させるためにさらに、Cr,Zr,Mo,W、Cなどを添加することも行われる。溶射によって形成した溶射層は、例えば約980℃〜1000℃に加熱保持するフュージング処理を行なう。溶射層は半溶融し、溶射層内の気孔を減少させると共に溶射層の均一化を図り、接合界面において拡散を生じさせ密着性を向上させる。自溶合金の溶射層の硬さは、HRc60以上にもなる。添加したBは、自溶合金の融点を下げる他、Cr等他の添加物と硼化物を形成して硬さを向上させる。密着性、層内均一性、気孔の減少は、他の溶射材料と比べて、優れた特徴である。
特開平08−311630号は、C,Si,Cr,Mo,Cu,Fe,Mn,Bを所定重量%含み、残部がNiおよび不可避不純物である溶射用自溶合金材料を提案する。
特開平9−13161号は、Bを2−12wt%含むCo合金粉末に、Mo炭化物,W炭化物を10wt%以上、かつC量の合計がモル比でB量の1.5倍以下となるように配合した混合粉末を被処理物の表面に溶射した後、これを加熱処理して遊離炭素を析出させることを提案する。Co合金中のBがMo,Wと反応して複硼化物となり、Cが遊離し、析出する。全炭化物が硼化物と反応することはないので、炭化物の下限と炭素量の上限が規定されている。
特開2006−161131号は、CrおよびCを含むCo基自溶合金であって、アトマイズ法により作製され、Co基自溶合金の粒子内に,粒径5μm以下のクロムカーバイドが均一に析出させられた溶射用Co基自溶合金を提案する。
特開2008−115443号は、少なくともCr,C,およびCoを含み、粒形5μm以下のクロムカーバイドが粒子内部に均一に析出している溶射用Ni基自溶合金粉末を提案する。
特開平08−311630号公報 特開平9−13161号公報 特開2006−161131号公報 特開2008−115443号公報 自溶合金部材が摩擦摩耗する場合、その摺動接触部の温度が低く短たれている場合はその性能を発揮できる。高速摺動速度や高温環境での接触摺動で摩耗する場合、その融点の低さから硬さの低下が認められたり、溶融、焼付きを起こしたりする問題がある。高速摺動部における比摩耗率を向上させるためには、材料の融点を上げることが重要である。
自溶合金は融点が低いことがメリットであるが、高温での耐摩耗性、対かじり性、硬さ低下を克服することが望まれる。自溶合金における融点の低下はBとSiの添加によるものである。特にBは、融点低下に大きく寄与する。Bは硼化物を形成して硬さなどの特性にも大きく寄与する。
高速摺動部での摩耗で比摩耗率を向上させるためには、材料の融点を上げることが重要である。Ni−B系、Co−B系自溶溶射合金において、溶射後にB組成を低くできれば、融点を上げ、耐摩耗性を向上できる。
本発明の目的は、Co−B系またはNi−B系自溶合金を溶射後に、自溶合金に固溶するB組成を下げて融点を高くし、耐摩耗性を向上することである。
本発明の1観点によれば、
Niに、(8−10wt%)12wt%のCr、及びwt%のSiを混合した自溶合金に、自溶合金におけるBモル数の39〜100%のモル数の硼化物生成元素を添加した溶射合金
が提供される。
本発明の他の観点によれば、
Niに、(8−10wt%)12wt%のCr、及びwt%のSiを混合した自溶合金粉末に、自溶合金粉末におけるBモル数の39〜100%のモル数の硼化物生成元素粉末を混合した混合粉末を準備する工程と、
前記混合粉末を基礎部材上に溶射して溶射層を形成する工程と、
前記溶射層をフュージングする工程と、
を含む、表面層を備えた部材の製造方法
が提供される。
Co基またはNi基に添加する、BおよびBと化合し易い硼化物生成元素の添加量を調整することにより特性の優れた溶射層を得ることができる。
図1Aは、Ni−B合金系の相図を示す。B組成3.6wt%、7.3wt%、10.7wt%、13.2wt%に共晶組成が認められる。Niの原子量58.71と比べて、Bの原子量は10.81と小さいので、atm%は、wt%よりかなり大きな数値となる。B組成3.6wt%、7.3wt%、10.7wt%を対象とすると、融点はそれぞれ1090℃、1125℃、1018℃となる。Niの融点は1455℃、Bの融点は2092℃であるが、B組成3.6−12wt%であれば、融点は1156℃以下になる。Siを添加することにより融点はさらに低下する。
図1Bは、Co−B合金系の相図を示す。B組成4wt%、10wt%、22wt%に共晶組成があり、融点は1110℃、1250℃、1350℃となる。Coの原子量58.93と較べて、Bの原子量は10.81と小さいので、atm%は、wt%よりかなり大きな数値となる。B組成4wt%、10wt%を対象とすると、融点はそれぞれ1110℃、1250℃となる。BおよびCoの融点は図中両端に示す2092℃、1495℃であるが、B組成4−10wt%であれば、融点は1280℃以下になる。共晶組成近傍であれば、低融点を実現できる。Siを添加することにより融点はさらに低下する。
低融点の自溶合金を用いて溶射層を形成した後に、Ni−B合金系の場合はB組成を3.6wt%より小さく、Co−B合金系の場合はB組成を4wt%より小さくできれば、B組成の減少と共に融点は上昇する。Ni基、Co基に溶け込んでいるB量を減らすために、Bと化合し易い元素を添加することを考察した。
熱力学的な自由エネルギの計算により、WおよびMoが効果的であることが判った。例えばFe下地上にNi−B−Cr−W自溶合金を溶射してフュージングを行うと、W>Fe>Cr>Niの順で硼化物を作りやすい。つまり、WはBと優先的に化合する。このWとBとの化合により、Ni基中のB量を少なくすることが可能になる。Moの場合も同様である。析出するWB(MoB)は、耐摩耗性を向上する。析出物量をできるだけ多く、微細に分散させるためには、原材料製造可能な範囲で、母合金のB量を通常の自溶合金より多くすることが好ましい。
自溶合金の粉末はアトマイズ法で製造する。製造上の問題からBの添加量は12wt%が上限となる。従って、Bの添加量は、8wt%〜12wt%となる。そこで、Ni−10B(Niに10wt%のBを混合)を基本自溶合金とした。
Wの場合、析出するW硼化物はWBの形態で、B1モルに対してW1モルが化合する。基本自溶合金の粉末はアトマイズ法で形成する。Wは融点が高いので、別にW粉末を用意する。Ni−10Bの基本合金粉末に対して、種々の混合比でW粉末を混合し、混合粉末を溶射し、溶射層をフュージングする実験を重ねた。添加Bモル数より極端に少ないモル数のW添加では、フュージング時に余剰Bが基材のFeと硼化物を生成し、粗大化し、硬さが約HRc50〜55程度と低くなってしまうことが判った。WがBの相当部分と反応した場合には、溶射後のフュージングを最適化すれば、硬さは従来自溶合金と同等以上で、耐摩耗性、対かじり性に優れた特性が現れることが判った。余剰Bが溶射層に多く残るW量では、優れた特性は得られないと考えられる。
種々実験の結果、溶射用自溶合金としてNi−10B−12Cr−5Siを設定し、溶射用自溶合金粉末とW粉末の混合比を変えて、プラズマ溶射、フュージングを行った。サンプルS1−S6において、溶射用自溶合金とWとの重量比をS1(100:0)、S2(92:8),S3(87:13)、S4(64:36)、S5(60:40)、S6(38:62)と変化させた。比較例Cとして、通常の自溶合金であるNi−3.5B−17Cr−4Siもプラズマ溶射した。フュージング処理した溶射層サンプルの硬さHRcを測定し、さらに大越式摩耗試験で比摩耗量を測定した。
図2Aは、大越式摩耗試験の概略を示す。試験片Spの上から、荷重wでリングを押し付け、リングを回転させて所定摩擦速度で摺動距離L摩擦させる。潤滑剤は用いず、ドライ状態で行った。摩擦速度は2.4m/secの高速に設定した。試験片に掘られた体積をVとする。S=V/w・Lが比摩耗量である。比摩耗量は小さい程耐摩耗性が高い。
図2Bは、測定によって得た各サンプルの硬さHRcと比摩耗量の値をまとめた表である。比較例Cの硬さ55〜60、比摩耗量2.0E−07(2.0×10−7)mm/kgfを基準として考察する。W添加なしのサンプルS1は、硬さは比較例と同程度、比摩耗量は約1桁向上している。W組成が8wt%、13wt%のサンプルS2,S3では、硬さが比較例より低下している。比摩耗量は、比較例よりは小さいが、W添加なしのサンプルS1より大きい。W組成が36wt%のサンプルS4は、サンプルS3よりは高い硬さ、低い比摩耗量を示している。但し、W添加なしのサンプルS1より硬さは低く、比摩耗量は大きい。サンプルS2,S3、S4では、W添加によるメリットは得られていない。
W組成が40wt%のサンプルS5は、W添加なしのサンプルS1より高い硬さ63.8、低い比摩耗量9.46E−9を示した。W組成62wt%のサンプルS6は、更に高い硬さ64.0、更に低い比摩耗量8.10E−9を示した。
サンプルS6は、自溶合金粉末とW粉末の合計量を100gとすると、(Ni−10B−12Cr−5Si)が38g、内Bは3.8g、Wが62gである。モル数で表すとBが0.35モル、Wが0.34モルであり、ほぼ等モルである。W1原子がB1原子と化合すると、Ni基中に溶け込んでいるほぼ全てのBが、化合してWBとなることになる。B組成が大幅に減少するので、融点も高くなると考えられる。サンプルS5は、自溶合金粉末とW粉末の合計量を100gとすると、(Ni−10B−12Cr−5Si)が60g、内Bは6.0g、Wが40gである。Wのモル数は、Bのモル数の約39%となる。
サンプルS5の特性はサンプルS6の特性には及ばないものの、硬さが63.8と高く、比摩耗量が9.46E−9と低い優れた特性を示している。サンプルS4は、B6.4gに対してW36gに相当し、Wのモル数はBのモル数の約33%となる。サンプルS4は、W添加なしのサンプルS1と比べて性能の向上を示していない。これらの実験結果から、添加するWのモル数はBのモル数の約39%〜100%が好ましいであろう。
図3は、サンプルS6の走査型2次電子顕微鏡の観察像を示す。かじりの傾向も認められなかった。融点が上って、対かじり性がよくなったと考えられる。
溶射プロセスで製造するNi基B含有合金において、B量を上げ、Bのモル数の39%〜100%のモル数のWを添加した混合粉末原料を作成し、溶射によって溶射層を作り、さらにフュージングを行うことにより、WとBを反応させてWBを析出させ、Ni基中のB濃度を下げて融点を上げて高摺動速度域で良好な耐摩耗性を得ることが可能と判明した。Ni基中のB固溶量が下がるので、NiとBとの金属間化合物NiB等も存在しなくなり、WB粒子が靭性のあるNi中に存在する形態の硬化層が形成されると考えられる。
なお、添加元素がWの場合、溶射条件を適切に設定しないと、よい溶射層が得られないことも判った。38(Ni−10B−12Cr−5Si)・62Wを例にとって説明する。
図4に、W粉末とNi−10B−12Cr−5Si(Ni−10Bと略記する)粉末の粒径、及びプラズマ条件を種々に変えた実験結果を示す。条件を変えて、サンプルS11−S18を作成した。
サンプルS11においては、溶射に用いたW粉末の粒径は、75μm〜150μmであった。Ni−10B粉末の粒径は63μm〜125μmであった。プラズマ条件は標準的な条件とした。即ち、
粉末のキャリアガスAr流量:99SCFH(標準状態時間当り立方フィート)、
熱量供給用H流量:15SCFH、
電流:500A、
電圧:65V,
キャリアガス流量:18.5SCFH、
であった。
サンプルS11においては、W粉末を吹き付けたのに、溶射層にWはなかった。また、溶射層に気孔も生じた。W粉末の粒径が大きく、基材にはじかれて、溶射層にW粉末が残らないことが考えられた。対策としてW粉末の粒径を、40μm以下に下げた。用いた材料において、W粉末の粒径は、5μm〜40μmであった。以下のサンプルは、このW粉末を用いている。
サンプルS12においては、粒径を40μm以下としたW粉末を用いた。その他の条件はサンプルS11と同様である。溶射層にWが入った。溶射層にW粉末を取り込むためには、W粉末の粒径を小さくすることが有効であると判明した。但し、気孔は生じている。
サンプルS13においては、H流量を26SCFHと増大して、発生する熱量を増大した。電圧は少し下げて60Vとし、キャリアガス流量は13.5SCFHに下げた。サンプルS12同様、Wは入ったが、気孔が抜けなかった。
サンプルS14においては、Ni−10B粉末の粒径を32μm〜63μmと小さくし、粉末のキャリアガスAr流量を175SCFHと増大して粉末を強く吹き付け、H流量は11SCFHと下げて、熱量を下げた。電圧は66V、キャリアガス流量は13.5SCFHとした。この時、Wは入らず、気孔も抜けなかった。
サンプルS16においては、粉末のキャリアガスAr流量は116SCFHとし、H流量を9.5SCFHと下げて熱量を下げ、電流を400Aと下げ、電圧は63Vとしてプラズマを弱めた。キャリアガス流量は、13.5SCFHとした。その他の条件は、サンプルS12と同様である。Wは入らず、気孔も抜けなかった。プラズマエネルギが不足すると、W粒子取り込みが旨く行かないようである。
サンプルS15においては、Ni−10B粉末の粒径を63μm〜125μmに戻し、H流量を20SCFHと増大して熱量を増やし、粉末のキャリアガスAr流量を212SCFHと更に高くし、電圧を80Vと高く設定し、キャリアガス流量も20.5SCFHと増大した。Wは入ったが、気孔は抜けなかった。
サンプルS17においては、Ni−10B粉末の粒径を32μm〜63μmと小さくした。他の条件はサンプルS12と同様である。Wが入り、気孔が抜けた。満足できる結果である。
サンプルS18においては、Ni−10B粉末の粒径を63μm〜90μmに変更した。他の条件はサンプルS17と同様である。Hが入り、気孔が抜けた。満足できる結果である。
以上の結果から、W粉末の粒径、Ni−10B粉末の粒径を適切に設定しないと、Wを入れ、かつ気孔を抜くことは困難と考えられる。Wの粒径は40μm以下が好ましく、実際の材料においては5μm〜40μmであった。特に、平均粒径14.5μmのW粉末の実験結果が優れていた。Ni−10B粉末の粒径は、32μm〜90μmであればよいであろう。更にプラズマ条件を適切に設定しないと、Wを入れ、かつ気孔を抜くことが困難と考えられる。例えば、H流量は、15SCFH以上が好ましい。
以上Ni−10B合金粉末とW粉末を混合溶射し、フュージングして表面層を形成する場合を説明した。Co−10B合金粉末とW粉末を用い、硼化物の形成までは確認できた。Co−10B合金粉末とW粉末を用いた時も同様の結果が予想される。
Wに代えて、Moを用いた場合にも、同様の現象が生じると期待される。
以上、実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、プラズマ溶射以外の溶射法を用いても良い。その他、種々の変更、置換、組み合わせ、改良等が可能なことは当業者に自明であろう。
図1A、1Bは、Ni−B2元系およびCo−B2元系の相図である。 図2Aは大越式摩耗試験を説明する概略断面図,図2Bは、サンプルについて測定した硬さ、比摩耗量の測定結果をまとめた表である。 図3は、サンプルS6の摩耗面の走査型2次電子顕微鏡の観察像の写真である。 図4は、サンプルS6に対する製造工程例をまとめた表である。

Claims (9)

  1. Niに、(8−10wt%)12wt%のCr、及びwt%のSiを混合した自溶合金に、自溶合金におけるBモル数の39〜100%のモル数の硼化物生成元素を添加した溶射合金。
  2. 前記硼化物生成元素が、WまたはMoである請求項1記載の溶射合金。
  3. 前記硼化物生成元素がWである請求項2記載の溶射合金。
  4. 耐摩耗性を必要とする表面を有する基礎部材と、
    前記表面に形成された表面層であり、請求項1〜3のいずれか1項記載の溶射合金で形成され、硼化物が析出している析出領域を含む表面層と、
    を有する表面層を備えた部材。
  5. Niに、(8−10wt%)12wt%のCr、及びwt%のSiを混合した自溶合金粉末に、自溶合金粉末におけるBモル数の39〜100%のモル数の硼化物生成元素粉末を混合した混合粉末を準備する工程と、
    前記混合粉末を基礎部材上に溶射して溶射層を形成する工程と、
    前記溶射層をフュージングする工程と、
    を含む、表面層を備えた部材の製造方法。
  6. 前記硼化物生成元素がWまたはMoである請求項5記載の表面層を備えた部材の製造方法。
  7. 前記自溶合金粉末が、Nに、(8−10wt%)12wt%のCr、及びwt%のSiを混合した自溶合金の粒径32−63μmの粉末であり、前記硼化物生成元素粉末が粒径40μm以下のW粉末である請求項6記載の表面層を備えた部材の製造方法。
  8. 前記溶射層を形成する工程が、プラズマ溶射を行なう請求項5〜7のいずれか1項記載の表面層を備えた部材の製造方法。
  9. 前記プラズマ溶射がAr/H混合プラズマを用い、Hガス流量が15SCFH以上である請求項8記載の表面層を備えた部材の製造方法。
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