JP5291376B2 - 複合防弾板 - Google Patents

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Description

本発明は、軽量で被弾などの耐衝撃性に優れた複合防弾板に関する。
拳銃と違って、ライフルや小銃は弾丸の貫通力が格段に高いため、従来の様な高強度繊維を補強材としたFRPでは、通常の構成では耐弾できない。そのためその表面に金属を積層し、あるいは金属単体の構成で対応してきた。また、金属の代わりに、セラミックスを、さらにはセラミックスタイルを、その表面に並べた形として形成し耐弾板として用いてきた。
しかしながら、金属で対応しようとした場合、防弾特性に優れた防弾鋼板においては、比重が大きく、ライフル弾を耐弾させるとなると、極度に重くなり、実用的でない。そこで、比童の小さいチタン合金等の適用が考えているが、重量の面でいまだ十分でなく、問題を有する。そこで、より軽量で、耐弾効率のよいものとして、セラミックスとの組み合わせが考えられた。
この組み合わせは、"ケブラー''のような超高強度繊維を補強材としたFRPをバックプレートにして、その着弾側にセラミック部材を設けたものである。上記セラミック部材とFRPとを固定する方法としては、ボルトやリベット等の機械的方法、あるいはFRP用に用いられる樹脂そのもの、あるいは、一般的な合成ゴム系およびエポキシ樹脂系の接着剤で接着する化学的方法が用いられているが、軽量化、簡易性の観点より、後述した接着剤による固定の方が好ましい。
しかしながら、この接着剤による固定は、貫通力の高い銃弾等の衝撃に対しては、信頼性が十分ではなく、性能の向上が強く要求されている。
また、セラミック部材に関しては、その極めて割れやすい性質上、セラミックが1枚単独ものであると、1発の着弾で大きく壊れてしまうという欠点がある。また、セラミック部材を大型化しようとすると、その製造時間が増大するとともに、製造自体が困難となるため、実用的ではない。かかる観点より、現状では、小さなセラミックスタイルを製造し、それを隙間なく敷き詰めるという方法が採られている。
この方法は、基本的な考え方としては、実用上、性能面も含めて、可能性の高い方法であると考えられた。しかしながら、セラミックスタイルを並べるという方法は、セラミックスの割れやすいという性貨からセラミックスタイルの接合部分が弱点になることが分かってきた。
このような問題に対処すべく、セラミック部材を高強度化プラスチック部材でくるみこむ複合体の提案がなされているが、前記セラミック部材との接合の信頼性がいまだ不十分である(特許文献1参照)。また、セラミック部材における形状改善の提案もなされているが、複合体としてのトータルな性能面においては未だ不十分である(特許文献2参照)。
特開平8−72200号 特開2002−326861号
本発明は、かかる従来技術の背景に鑑み、軽くて、被弾等に対する耐衝撃性に優れた複合防弾板を提供せんとするものである。
本発明は、かかる課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。すなわち、本発明の複合防弾板は、下記の事項の特徴を有する。
1)セラミック部材と、前記セラミック部材の裏面側に形成された、平均繊維径5〜20μm、平均繊維長1〜10mm、平均アスペクト比50〜2000の繊維フィラーを有する熱硬化性樹脂を含む裏打ち部材と、前記裏打ち部材と隣接するようにして形成された高強度繊維強化プラスチック部材と、前記裏打ち部材及び前記高強度繊維強化プラスチック部材間を接合する接着シートとを具えることを特徴とする。
2)前記裏打ち部材中の前記繊維フィラーの含有量が2〜30重量%であることを特徴とする。
3)前記繊維フィラーは、ガラス繊維及びカーボン繊維の少なくとも一つを含有することを特徴とする。
4)前記裏打ち部材の厚さが0.5〜10mmであることを特徴とする。
5)前記接着シートは、エラストマーを有する熱硬化性樹脂組成物を含むことを特徴とする。
6)前記熱硬化性樹脂組成物は、(A)少なくとも一種類のエポキシド化合物、(B)エポキシ用硬化剤、(C)エポキシ用硬化促進剤、(D)エストラマー、及び(E)無機充填剤を含み、(D)エストラマーの含有量が、樹脂組成物全体に対して40〜80重量%であることを特徴とする。
7)前記接着シートは、ガラスクロス基材を含むことを特徴とする。
8)前記接着シートを前記複合防弾板として貼り合せる厚さが0.05〜2mmであることを特徴とする。
9)前記セラミック部材は、アルミナ、窒化珪素、炭化珪素、ジルコニア、及びボロンカーバイドからなる群より得られる少なくとも一種を含み、そのビッカース硬度が10Gpa以上であり、曲げ強度が300MPa以上であり、曲げ弾性率が200Gpa以上であることを特徴とする。
10)前記セラミック部材は、厚さ1〜15mm、面積100〜25000mmの四角または六角形状である1以上のセラミック片を含むことを特徴とする。
11)前記セラミック片の表面荒さが3〜10μmであり、前記接着シートとの非接合面の角部が、0.1〜0.5のC面またはR面であることを特徴とする。
12)前記セラミック片は、前記裏打ち部材上に0mm〜2.0mmの間隔で配置されていることを特徴とする。
13)前記高強度繊維強化プラスチック部材中に含まれる高強度繊維は、その比引張強度が0.1×10m以上であり、比引張弾性率が3.0×10m以上である、高強度ガラス繊維、カーボン繊維、アラミド繊維、芳香族ポリエステル繊維、高強度ポリエチレン繊維及び高強度ナイロン繊維からなる群より得らばれる少なくとも1種であることを特徴とする。
14)前記高強度繊維強化プラスチック部材は、高強度繊維からなる織布に樹脂を含浸またはラミネートしシート状にしたプリプレグ、または、前記高強度繊維を平行に引き揃えて、樹脂を含浸またはラミネートしてシート状にしたプリプレグを用い、積層成形した積層板であることを特徴とする。
15)前記積層板は、前記プリプレグを内部に含まれる高強度繊維の向きが互いに直交するようにして積層してなることを特徴とする。
上述した特徴1)は本発明の必須要件であり、特徴2)〜15)は、本発明の好ましい態様(特徴)を示したものである。すなわち、特徴1)に対して、特徴2)〜15)を付加することによって、上述した本発明の目的をより効果的に奏することができるようになるものである。
以上、上述した本発明の特徴によれば、軽くて、被弾等に対する耐衝撃性に優れた新規な複合防弾板を提供することができる。
(複合防弾板の概略構成)
図1は、本発明の複合防弾板の一例における概略構成を示す図である。
図1に示す複合防弾板10は、セラミック部材11と、セラミック部材11の裏面側に形成された、熱硬化性樹脂を含む裏打ち部材12と、裏打ち部材12と隣接するようにして形成された高強度繊維強化プラスチック部材14と、裏打ち部材12及び高強度繊維強化プラスチック部材14間を接合する接着シート13とを含む。裏打ち部材12を構成する前記熱硬化性樹脂は、平均繊維径5〜20μm、平均繊維長1〜10mm、平均アスペクト比50〜2000の繊維フィラーを含む。
なお、本例において、セラミック部材11は、複数のセラミック片111が裏打ち部材12上に配列されてなるが、特に単一の部材から構成することもできる。但し、複合防弾板10が大型化した場合や、複雑な平面形状を有するような場合、単一のセラミック部材を用いたのみでは、かかる大型化の要請や複雑な平面形状の要請に応えることは困難であるので、図1に示すように、複数のセラミック片111を用いることが好ましい。
複数のセラミック片111を用いる場合は、これらのセラミック片をタイル状に並べて所定の大きさ及び形状とする。
本発明の複合防弾板10は、図1に示すように、セラミック部材11、裏打ち部材12、接着シート層13及び高強度繊維強化プラスチック部材14が積層してなる構成を呈するので、軽くて、被弾等に対する耐衝撃性に優れた新規な複合防弾板を得ることができる。この場合、特にセラミック部材11の裏面側に裏打ち部材12を設けているので、セラミック部材11及び高強度繊維強化プラスチック部材14の厚さを低減しても、複合防弾板10の耐衝撃性を劣化させるようなことはない。
また、セラミック部材11及び高強度繊維強化プラスチック部材14の厚さを低減することによって、複合防弾板10をより軽量化することができる。さらに、セラミック部材11及び高強度繊維強化プラスチック部材14は高価であるので、かかる部材の厚さを低減させて、それらの使用量を低減させることにより、複合防弾板10のコスト低減を図ることができる。
なお、特に図示しないが、着弾時に飛散するセラミック部材の破片による2次災害を防止すべく、前記セラミック部材の表面において、高強度繊維を用いたプリプレグ、あるいは上述したような樹脂シート、その他保護シートを設けることができる。
次に、図1に示す複合防弾板10を構成する各部材の特徴について説明する。
(セラミック部材)
本発明の複合防弾板を構成するセラミック部材は、アルミナ、窒化珪素、炭化珪素、ジルコニア、及びボロンカーバイドの少なくとも1種を含み、そのビッカース硬度が10GPa以上であり、曲げ強度が300MPa以上であり、曲げ弾性度が200GPa以上であることが好ましい。この場合、目的とする複合防弾板の防弾特性を十分に向上させることができる。一方、上述した要件を満足しない場合は、防弾性に対する信頼性を損なう場合がある。このような要件を満足するセラミック部材の具体例としては、以下に挙げるようなものがある。
1.アルミナ:商品名A471(京セラ社製);ビッカース硬度11.8GPa、曲げ強度390MPa、曲げ弾性率280GPa
2.炭化珪素:商品名SC1OOO(京セラ社製);ビッカース硬度23.0GPa、曲げ強度450MPa、
曲げ弾性率440GPa
3.窒化珪素:商品名SN220(京セラ社製);ビッカース硬度13.9GPa、曲げ強度610MPa、曲げ弾性率290GPa
なお、ビッカース硬度、曲げ強度、曲げ弾性率はJIS-R1610に準じて行う。
また、図1に関連して説明したように、前記セラミック部材は1以上のセラミック片を含むことが好ましいが、この場合、前記セラミック片の厚さが1〜15mm、主表面の面積が100〜25000mm2の四角形状又は六角形状の板状を呈することが望ましい。前記厚さは、防弾強度と、それに伴う重量増大とをバランスさせるために要求されるものである。より好ましくは、3〜10mmである。
また、主表面の面積が100〜25000mm2なる条件は、複合防弾板を構成する前記セラミック片の個数と、前記セラミック片が着弾したことに起因する、前記セラミック片の破壊に起因した損壊面積の大きさとを考慮したものである。
すなわち、複合防弾板を製造する際に、複数のセラミック片をタイル状に貼り合わせた場合、前記セラミック片の主表面の面積が上述した範囲よりも小さいと、使用するセラミック片の数が極端に多くなり、前記複合防弾板を製造する際の作業性が極めて悪くなる。一方、前記セラミック片の主表面の面積が上述した範囲よりも大きくなると、1発目の着弾でセラミック片の1つが破壊されてしまった場合、その欠損部分の面積が極めて大きくなってしまい、続く銃弾が前記欠損部分に着弾して、前記複合防弾板がその防弾性という特性を奏することができない場合が生じやすいからである。
なお、前記セラミック片が四角形又は六角形を呈するという要件は、前記セラミック片を上述したようにして複数に配列して用いる場合、簡易に最密充填の状態とすることができるためである。すなわち、前記セラミック片の抜けがなく、目的とする複合防弾板の耐弾性を損なうことがなくなるためである。
但し、複数のセラミック部材を配列させて用いる場合、最密充填させた場合でも隣接するセラミック部材間の隙間を皆無にすることは事実上困難であり、例えば最大で2.0mm、好ましくは0.8mm程度、特に好ましくは0.3mm程度の隙間が生じてしまう。なお、理想的には、前記隙間は0mmである。
また、前記セラミック部材を六角形とした場合、最密充填方法は1種類しかないが、四角形とした場合、最密充填方法は、格子状配列とすることもできるし、「十字」状交差部を少しずらした、例えば千鳥配列とすることができる。
また、複合防弾板の使用上の観点から、前記セラミック片は、表面粗さが3〜10μmであり、前記樹脂シートとの非接合面の角部が、0.1〜0.5のC面又はR面であることが好ましい。
(裏打ち部材)
次に、本発明の複合防弾板を構成する裏打ち部材について説明する。
前記裏打ち部材は、熱硬化性樹脂を母材とし、この母材中の所定の要件を満足する繊維フィラーを含む。
前記熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂、イミド樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂などが挙げられるが、FRP用途で実績の多いポリエステル樹脂が好ましい。そのポリエステル樹脂としては、熱硬化性のものとして無水マレイン酸のような不飽和二塩基酸および無水フタル酸のような飽和二塩基酸の一方(あるいはその両方)とグリコール類とを縮合反応させて合成され、分子内に不飽和結合とエステル結合を有するものである。
なお、前記熱硬化性樹脂には架橋剤としてスチレンモノマー、アクリルモノマー等が配合されていて、いわゆる不飽和ポリエステル樹脂と称されるものが好ましいが、その形態は限定するものではない。
また、前記繊維フィラーは、平均繊維径が5〜20μmであり、平均繊維長が1〜10mmであり、平均アスペクト比が50〜2000の範囲であることが肝要である。前記繊維フィラーの各特性値が、上記範囲外となると、上記複合防弾板の耐衝撃性が低下してしまう。さらに、上記裏打ち部材としての作用効果が十分でなく、所定の耐衝撃性を満足させるためには、上記セラミック部材及び以下に説明する高強度繊維強化プラスチック部材14の厚さを増大させなければならなくなる。したがって、上記複合防弾板のコスト低減を図ることができない。
また、前記繊維フィラーの各特性値が、上記範囲外となると、上記熱硬化性樹脂を母材とし、前記繊維フィラーを含有させて得た熱硬化性樹脂組成物から上記裏打ち部材を作製する際の成形性が低下してしまう。
さらに、前記繊維フィラーの含有量は、上記同様の理由から2〜30重量%の割合であることが好ましい。
前記繊維フィラーは、ガラス繊維、カーボン繊維などの高強度有機繊維であることが好ましい。これらの中ではコスト等、汎用性および成形性の観点でガラス繊維が特に好ましい。
なお、前記裏打ち部材の厚さは0.5〜10mmであることが好ましい。これによって、上記複合防弾板の耐衝撃性を十分に確保した状態で、前記複合防弾板の軽量化を確保することができる。すなわち、前記裏打ち部材の耐衝撃性と、重量及び大きさなどをバランスさせることができる。
(高強度繊維強化プラスチック部材)
次に、本発明の複合防弾板を構成する高強度繊維強化プラスチック部材について説明する。
本発明で使用する前記高強度繊維強化プラスチック部材中に含まれる高強度繊維は、その比引張強度が0.1×10m以上であり、比引張弾性率が3.0×10m以上である、高強度ガラス繊維、カーボン繊維、アラミド繊維、芳香族ポリエステル繊維、高強度ポリエチレン繊維、及び高強度ナイロン繊維からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。これによって、前記高強度繊維強化プラスチック部材を含む本発明の複合防弾板の耐衝撃性を向上させることができ、耐防弾性能を向上させることができる。なお、特に上述した数値範囲の要件を満足しない場合においては、十分な耐防弾性能を得ることができない場合がある。
このような高強度繊維としては、
1)アラミド繊維:デュポン社製商品名ケブラー29、比引張強度0.22×10m、比引張弾性率5.3×10
2)カーボン繊維:東レ社製商品名トレカT300、比引張強度0.22×10m、比引張弾性率14.2×10
3)高強度ポリエチレン繊維:東洋紡社製ダイニーマ(商品名)、ハネウエル社製スペクトラ(商品名)、比引張強度0.29×10m、比引張弾性率13.5×10
などを挙げることができる。
一方、前記高強度繊維強化プラスチック部材を構成する樹脂は、熱硬化性樹脂では、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂及びポリイミド樹脂等であり、熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ポリビニルアセテート、ポリエーテルサルファイド、ポリフェニルサルファイド、ポリエーテル、工ーテルケトン等、更には熱可塑性ポリウレタン、スチレン、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、アクリルニトリルスチレン(AS)樹脂、ネオプレン等の合成ゴム又はエラストマーなどである。
前記高強度繊維強化プラスチック部材は、上記高強度繊維からなる繊布に、上述した樹脂を含浸またはラミネートし、シート状にしたプリプレグ、または前記高強度繊維を平行に引き揃えて樹脂を含浸又はラミネートしてシート状にしたプリプレグを用い、積層成形した積層板とすることができる。この際、前記積層板は、前記プリプレグを内部に含まれる高強度繊維の向きが互いに直交するようにして積層して構成することができる。
上記高強度繊維強化プラスチック部材を製造するには、熱硬化性樹脂の場合、高強度繊維に熱硬化性樹脂を含浸又は塗布してプリプレグを作製し、このプリプレグを複数枚重ね、加熱加圧する圧縮成形法、あるいはプリプレグを作らないハンドレイアップ法などがある。樹脂含有率は5〜80%(重量%、以下同じ)の範囲であるが、通常は5〜50%、好ましくは8〜30%である。
一方、熱可塑性樹脂の場合、高強度繊維と熱可塑性樹脂フィルム或いは織布などのシート状物とを交互に複数枚重ね合わせて加熱、加圧する圧縮成形法や、樹脂を予め溶融しておきその樹脂を高強度繊維に付着させる方法もある。熱可塑性樹脂の含有率も上記熱硬化性樹脂と同じである。
(接着シート)
次に、本発明の複合防弾板を構成する接着シートについて説明する。
前記接着シートは、エラストマーを有する熱硬化性樹脂組成物を含むことが好ましく、特に(A)少なくとも一種のエポキシド化合物、(B)エポキシ用硬化剤、(C)エポキシ用硬化促進剤、(D)エラストマー及び(E)無機充填剤を含み、前記(D)エラストマーの含有量が、全樹脂組成物に対して40〜80重量%であるような組成を有することが好ましい。上記要件を満足しない場合は、砲弾に対する耐衝撃性を損ない、接着強度不足によって砲弾によるセラミック部材及び裏打ち部材の飛散が生じてしまう場合がある。この場合、特に前記(D)エラストマーの含有量が、全樹脂組成物に対して40〜80重量%なる要件を満足することが肝要である。
なお、同様の理由から、前記(A)少なくとも一種のエポキシド化合物はビフェニル型エポキシ樹脂であることが好ましい。また、前記(B)エポキシ用硬化剤はジヒドロキシジフェニルスルホンであることが好ましい。さらに、前記(E)無機充填剤は水酸化アルミニウムであることが好ましい。
また、前記(D)エラストマーは、常温でゴム弾性を有する合成ゴム又はゴム変性高分子化合物であることが好ましく、特には、アクリルゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンメチルアクリレートアクリロニトリルゴム、ブタジエンゴム、カルボキシル含有アクリロニトリルブタジエンゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、ポリビニルブチラールの群のうちから選ばれた少なくとも一種のゴムであることが好ましい。また、前記合成ゴムは、官能基として水酸基及びカルボキル基を含むことが好ましい。これによって、砲弾に対する耐衝撃性を増大させることができるとともに、接着強度も増強され砲弾によるセラミック部材の飛散を効果的に抑制することができる。
さらに、前記合成ゴムは、ガラス転移温度(Tg)が−30〜20℃であり、重量平均分子量(Mw)が20万〜80万であり、酸価が5〜12KOHmg/gであることが好ましい。ガラス転移温度及び重量平均分子量が上述した範囲よりも小さいと、耐熱性を損なってしまい好ましくない。また、前記範囲よりも大きいと樹脂粘度が増大してしまい、複合防弾板製造時の作業性を損なってしまうので好ましくない。なお、酸価が上記範囲内であることにより、前記合成ゴムを含む樹脂シートの接着性及び硬化性を防弾板として実用できるような範囲に設定することができる。
上述のような物理特性を満足する合成ゴムとしては、例えば、アクリル系合成ゴム、ナガセケムテックス社製SG−708−6T (ガラス転移温度:6℃、重量平均分子量:70万、酸価:8.0KOHmg/g)、アクリロ二トリルブタジエン系合成ゴム、日本ゼオン社製ニポール1072(ガラス転移温度:−24℃、重量平均分子量:34万、酸価:12.0KOHmg/g)を挙げることができる。
上記接着シートは、上述したような材料組成の原材料物質をプロピレングリコールモノメチルエーテル等の好適な有機溶剤で希釈して、キャリアフィルム上に塗布し、加熱乾燥するという通常の方法によりフィルム状接着剤として得ることができる。
また、上記接着シートは、ガラスクロス基材を含むことができる。このガラスクロス基材としては、汎用の工業用タイプを用いることができるが、厚みは10〜200μm程度のものが好ましい。
なお、上記接着シートは、接着の信頼性及び防弾特性の観点より、0.05〜2mmの厚さで使用することが好ましい。また、目的とする複合防弾板が所定の厚さとなるように、適宜上記接着シートを複数枚重ねて使用することができる。
本発明に用いる接着シートは、前記樹脂組成物を、プロピレングリコールモノメチルエーテル等の好適な有機溶剤で希釈して、キャリアフィルム上に塗布し、加熱乾燥するという通常の方法によりフィルム状接着シートを製造することが出来る。また基材入りのものは、ガラスクロス等の基材に前記樹脂組成物を含浸塗布して、加熱乾燥する定法により製造しうる。
(複合防弾板の製造)
次に、本発明の複合防弾板の製造方法を、特に図1に示す複合防弾板10を例にとって概略的に説明する。
最初に、所定厚みの平板を成形する金型を準備し、前記金型内にセラミック片を引き詰め、上記裏打ち部材を構成する熱硬化性樹脂組成物を注入し、加熱した後、硬化する。これによって、セラミック部材の裏面側に裏打ち部材が形成されてなる積層体を得る。
なお、注入前の前記熱硬化性樹脂組成物の脱泡、また成形の条件等はFRP等で実績のある定法によりなしうることができる。特に本題で限定をすべきことはないが、好ましい形成条件の範囲を下記に挙げる。
成形温度:100〜200℃
成形圧:0.1〜10MPa
成形時間:1〜200分
なお、前記裏打ち部材の厚さは前記金型の高さを調整して任意に設定することができる。
また、上記熱可塑性樹脂組成物は、先に述べたように、熱硬化性樹脂を母材とし、この母材中に上述した要件を満足する繊維フィラーを含ませたものである。
次いで、前記積層体と、前記高強度繊維強化プラスチック部材とを所定厚さとなるように重ね合わせた上記樹脂シートを介在させた状態で、定法により熱圧成形させることにより、目的とする複合防弾板を得ることができる。好ましい製造条件は以下に示すようなものである。
成形温度:100〜200℃
成形圧:0.1〜10MPa
成形時間:1〜200分
以下、本発明を実施例にて具体的に説明する。
(接着シート用樹脂の製造)
接着シート用樹脂1
234.93重量部の合成ゴムSG−708−6T(ナガセケムテックス社製)、39.15重量部の合成ゴムニポール1072(日本ゼオン社製)、100重量部のビフェニル型エポキシ樹脂NC−3000−H(日本化薬社製)、34.26重量部の難燃剤フェノキシホスファゼンオリゴマー(大塚化学社製、融点100℃)、硬化剤として芳香族ジアミンである4,4’-DDS(和光純薬社製)、17.16重量部、硬化促進剤として、三フッ化ホウ素モノエチルアミン(橋本化成社製)0.3重量部、無機充填剤である水酸化アルミニウム、ハイジライトH-42I(昭和電工社製)97.89重量部からなる混合物に溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGM)及びメチルエチルケトンを加えて固形分40重量%の接着剤を調整した。
接着シート用樹脂2
合成ゴムSG−708−6T(ナガセケムテックス社製)及び合成ゴムボール1072(日本ゼオン社製)を除いた以外は、樹脂シート1と同様の工程を経て、固形分40重量%の樹脂シート用樹脂2を得た。
(接着シートの製造)
接着シート1
接着シート用樹脂1を目付48g/mのガラスクロス(ユニチカ社製商品名E06ESK)に含浸塗布乾燥させ、厚さ80μm、レジン含有率60wt%の接着シート1を作製した。
接着シート2
接着シート用樹脂2を目付48g/mのガラスクロス(ユニチカ社製商品名E06ESK)に含浸塗布乾燥させ、厚さ80μm、レジン含有率60wt%の接着シート2を作製した。
接着シート3
接着シート用樹脂1を厚さ30μmの離型紙にロールコースターで乾燥後の厚さが30μmになるように塗布乾燥し、接着シート3を作製した。
(裏打ち部材用樹脂の製造)
裏打ち部材用樹脂1
熱硬化性樹脂として、不飽和ポリエステル樹脂(日本ユピカ社製7017)100重量部に対して、充填剤として水酸化アルミニウム(昭和電工社製H−32、平均粒径3μm)を160重量部、炭酸カルシウム(常陸砕石社製KP−60)200重量部、ガラス繊維フィラー(ベトロテックス社製G06−2、平均繊維径11μm、平均繊維長6mm平均アスペクト比545)を55重量部、硬化剤として有機過酸化物(日本油脂社製パーヘキサHC)2.0重量部を添加して裏打ち部材用樹脂1を作製した。
裏打ち部材用樹脂2
ガラス繊維フィラーの配合量を55重量部から5重量部に変化させた以外は、裏打ち部材用樹脂1と同様にして裏打ち部材用樹脂2を作製した。
裏打ち部材用樹脂3
ガラス繊維フィラーに代えて、カーボン繊維フィラー(東邦テナックス社製、べスファイトHTA、平均繊維径7μm、平均繊維長6mm、平均アスペクト比850)を55重量部配合した以外は、裏打ち部材用樹脂1と同様にして裏打ち部材用樹脂3を作製した。
裏打ち部材用樹脂4
本発明と異なり、ガラス繊維フィラーを配合しなかった以外は、裏打ち部材用樹脂1と同様にして裏打ち部材用樹脂4を作製した。
裏打ち部材用樹脂5
ガラス繊維フィラーを、ベトロテックス社製G06−2(平均繊維径11μm、平均繊維長6mm、平均アスペクト比545)から、本発明の範囲外である、日本電気硝子社製EPG170M10A(平均繊維径9μm、平均繊維長170μm、平均アスペクト比19)に代えた以外は、裏打ち部材用樹脂1と同様にして裏打ち部材用樹脂5を作製した。
(積層体(セラミック部材+裏打ち部材)の製造)
積層体1
予めアルミナセラミック板A−471(京セラ製、100mm×100mm、厚さ6mm、接合面粗さ4.5μm、コーナー仕上げ有り)を、所定の金型内に、間隙0.3mmで厚さ10mmに敷き詰め、裏打ち部材用樹脂1を投入して、加熱温度150℃、成形圧4MPa、加熱時間60分で成形して、アルミナセラミックス板を裏打ち部材で裏打ちしてなる積層体1を形成した。
積層体2
裏打ち部材用樹脂1に代えて裏打ち部材用樹脂2を用いた以外は、積層体1の場合と同様にして積層体2を形成した。
積層体3
アルミナセラミック板A−471を厚さ6.4mmで金型内に敷き詰めた以外は、積層体1の場合と同様にして積層体3を形成した。
積層体4
アルミナセラミック板A−471を厚さ18mmで金型内に敷き詰めた以外は、積層体1の場合と同様にして積層体4を形成した。
積層体5
裏打ち部材用樹脂1に代えて裏打ち部材用樹脂3を用いた以外は、積層体1の場合と同様にして積層体5を形成した。
積層体6
アルミナセラミック板A−471(京セラ製、100mm×100mm、厚さ0.9mm、積層板との接合面粗さ4.5μm、コーナー仕上げ有り)を厚さ4.9mmで金型内に敷き詰めた以外は、積層体1の場合と同様にして積層体6を形成した。
積層体7
アルミナセラミック板A−471に代えて、炭化珪素セラミック板SC1000(京セラ製、100mm×100mm、厚さ6mm、接合面粗さ4.5μm、コーナー仕上げ有り)を用いた以外は、積層体1の場合と同様にして積層体7を形成した。
積層体8
アルミナセラミック板A−471を前記金型内に間隙3.0mmで敷き詰めた以外は、積層体1の場合と同様にして積層体8を形成した。
積層体9
裏打ち部材用樹脂1に代えて裏打ち部材用樹脂4を用いた以外は、積層体1の場合と同様にして積層体9を形成した。積層体9は、裏打ち部材用樹脂4を用いていることに起因して、本発明の範囲外となっている。
積層体10
裏打ち部材用樹脂1に代えて裏打ち部材用樹脂5を用いた以外は、積層体1の場合と同様にして積層体10を形成した。積層体10は、裏打ち部材用樹脂5を用いていることに起因して、本発明の範囲外となっている。
(高強度繊維強化プラスチック部材の製造)
高強度繊維強化プラスチック部材1
アラミド繊維−ポリウレタン樹脂系のUDプリプレグ(ハネウエル社製、UDシート商品名:RSシート、目付量222g/m、樹脂量30重量%、比引張強度0.22×10m、比引張弾性率5.3×10m)を交互に、0度と90度とに直交配列させて50枚重ね合わせ、成形条件、130℃、30分、成形圧13MPaで成形して、厚さ5mmの高強度繊維強化プラスチック部材1を作製した。
高強度繊維強化プラスチック部材2
高強度ポリエステル繊維−ポリウレタン樹脂系のUDプリプレグ(ハネウエル社製、UDシート商品名:スペクトラシート 目付量222g/m、樹脂量30重量%、比引張強度0.29×10m、比引張弾性率13.5×10m)を交互に、0度と90度とに直交配列させて50枚重ね合わせ、成形条件、130℃、30分、成形圧13MPaで成形して、厚さ5mmの高強度繊維強化プラスチック部材2を作製した。
高強度繊維強化プラスチック部材3
アラミド繊維布(繊維:テュポン社製商品名ケブラー29 比引張強度0.22×10m、比引張弾性率5.3×10m)に、エポキシ樹脂系含浸ワニス(京セラケミカル社製、TVB−2638)を、含浸、乾燥させ、プリプレグ(目付量220g/m、樹脂量30重量%)を作製した。このプリプレグを50枚重ね合わせて、成形条件、160℃、60分、成形圧4MPaで形成して、厚さ5mmの高強度繊維強化プラスチック部材3を作製した。
高強度繊維強化プラスチック部材4
アラミド繊維−ポリウレタン樹脂系のUDプリプレグ(ハネウエル社製、UDシート商品名:RSシート目付量222g/m、樹脂量30重量%、比引張強度0.22×10m、比引張弾性率5.3×10m)を交互に、0度と90度とに直交配列させて100枚重ね合わせ、成形条件、130℃、30分、成形圧13MPaで成形して、厚さ10mmの高強度繊維強化プラスチック部材4を作製した。
(実施例1〜13及び比較例1〜5)
上述のようにして得た高強度繊維強化プラスチック部材及び積層体を、所定厚さとなる枚数の接着シートを介して積層し、複合防弾板を作製した。なお、前記積層体の、裏打ち部材が接着シート側に位置するようにして積層し、成形前の厚さが240μmとなるようにした。但し、実施例8においては、その厚さを30μmとした。
なお、成形条件は、160℃、60分、成形圧4MPaとした。
また、複合防弾板の特性は下記の試験方法にて測定した。
1)接着強度(対セラミック部材):接着シートと積層体(セラミック部材+裏打ち部材)とのラミネート・硬化後の接着強度をJIS-C6471に準じて、測定した。
常態:処理なし、処理後:85℃×85RH%×168hrs
2)接着強度(対高強度繊維強化プラスチック部材):接着シートと高強度繊維強化プラスチック部材のラミネート・硬化後の接着強度をJIS-C6471に準じて、測定した。
常態:処理なし、処理後:85℃×85RH%×168hrs
3)耐防弾試験:複合防弾板を、セラミック部材側より、NTJ Standard0108.01に従って、9.7g弾を用い約838±15m/secの速度で耐貫通衝撃試験を行った。セラミック部材の中央部とセラミック部材の接合部に銃弾を命中させ評価した。評価項目は、下記の通りである。
・積層体(セラミック部材+裏打ち部材)と高強度繊維強化プラスチック部材との剥離;
〇:無し、△:若干あり、×:剥離発生が多い
・高強度繊維強化プラスチック部材表面のふくらみ;
〇:無し、△:若干あり、×:膨らみ発生が多い
・貫通の有無; 〇:無し、△:一部貫通、×:全部貫通
Figure 0005291376
Figure 0005291376
以上、実施例及び比較例から明らかなように、本発明にしたがった実施例における複合防弾板においては、比較例における複合防弾板に比較して、樹脂シートのセラミック部材及び高強度繊維強化プラスチック部材との接着強度が増大しており、また、防弾性も向上していることが分かる。
以上、本発明を上記具体例に基づいて詳細に説明したが、本発明は上記具体例に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない限りにおいて、あらゆる変形や変更が可能である。
本発明の複合防弾板の一例における概略構成を示す図である。
符号の説明
10 複合防弾板
11 セラミック部材
12 裏打ち部材
13 接着シート
14 高強度繊維強化プラスチック部材

Claims (13)

  1. セラミック部材と、
    前記セラミック部材の裏面側に形成された、平均繊維径5〜20μm、平均繊維長1〜10mm、平均アスペクト比50〜2000の繊維フィラーを有する熱硬化性樹脂を含む裏打ち部材と、
    前記裏打ち部材と隣接するようにして形成された高強度繊維強化プラスチック部材と、
    前記裏打ち部材及び前記高強度繊維強化プラスチック部材間を接合する接着シートとを具え、
    前記セラミック部材は、厚さ1〜15mm、面積100〜25000mm の四角または六角形状である1以上のセラミック片を含み、
    前記セラミック片の表面荒さが3〜10μmであり、前記接着シートとの非接合面の角部が、0.1〜0.5のC面またはR面であることを特徴とする、複合防弾板。
  2. 前記裏打ち部材中の前記繊維フィラーの含有量が2〜30重量%であることを特徴とする、請求項1に記載の複合防弾板。
  3. 前記繊維フィラーは、ガラス繊維及びカーボン繊維の少なくとも一つを含有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の複合防弾板。
  4. 前記裏打ち部材の厚さが0.5〜10mmであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載の複合防弾板。
  5. 前記接着シートは、エラストマーを有する熱硬化性樹脂組成物を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一に記載の複合防弾板。
  6. 前記熱硬化性樹脂組成物は、(A)少なくとも一種類のエポキシド化合物、(B)エポキシ用硬化剤、(C)エポキシ用硬化促進剤、(D)エストラマー、及び(E)無機充填剤を含み、(D)エストラマーの含有量が、樹脂組成物全体に対して40〜80重量%であることを特徴とする、請求項5に記載の複合防弾板。
  7. 前記接着シートは、ガラスクロス基材を含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一に記載の複合防弾板。
  8. 前記接着シートを前記複合防弾板として貼り合せる厚さが0.05〜2mmであることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一に記載の複合防弾板。
  9. 前記セラミック部材は、アルミナ、窒化珪素、炭化珪素、ジルコニア、及びボロンカーバイドからなる群より得られる少なくとも一種を含み、そのビッカース硬度が10Gpa以上であり、曲げ強度が300MPa以上であり、曲げ弾性率が200Gpa以上であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一に記載の複合防弾板。
  10. 前記セラミック片は、前記裏打ち部材上に0mm〜2.0mmの間隔で配置されていることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一に記載の複合防弾板。
  11. 前記高強度繊維強化プラスチック部材中に含まれる高強度繊維は、その比引張強度が0.1×10m以上であり、比引張弾性率が3.0×10m以上である、高強度ガラス繊維、カーボン繊維、アラミド繊維、芳香族ポリエステル繊維、高強度ポリエチレン繊維及び高強度ナイロン繊維からなる群より得らばれる少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一に記載の複合防弾板。
  12. 前記高強度繊維強化プラスチック部材は、高強度繊維からなる織布に樹脂を含浸またはラミネートしシート状にしたプリプレグ、または、前記高強度繊維を平行に引き揃えて、樹脂を含浸またはラミネートしてシート状にしたプリプレグを用い、積層成形した積層板であることを特徴とする、請求項11に記載の複合防弾板。
  13. 前記積層板は、前記プリプレグを内部に含まれる高強度繊維の向きが互いに直交するようにして積層してなることを特徴とする、請求項12に記載の複合防弾板。
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