JP2018016016A - 繊維強化樹脂複合材料、多層構造体及び繊維強化樹脂複合材料の製造方法 - Google Patents

繊維強化樹脂複合材料、多層構造体及び繊維強化樹脂複合材料の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の第1の課題は、耐熱変形特性に優れた繊維強化樹脂複合材料を提供する。第2の課題は、軽量かつ飛来物に対する耐衝撃性に優れた繊維強化樹脂複合材料を提供する。第3の課題は、上記繊維強化樹脂複合材料の効率の良い製造方法を提供する。【解決手段】本発明に係る繊維強化樹脂複合材料は、繊維強化熱硬化性樹脂積層体層と繊維強化熱可塑性樹脂積層体層とが樹脂層を介して積層されており、繊維強化熱可塑性樹脂積層体層および樹脂層中の空洞率が35%以下である。本発明の製造方法は、(1)繊維強化熱硬化性樹脂積層体を加熱プレス成形する工程と、(2)得られた繊維強化熱硬化性樹脂積層体と繊維強化熱可塑性樹脂積層体を構成する1以上のプリプレグの間に熱可塑性樹脂フィルムを配し、または接着剤を塗布して重ね合わせてプリフォームする積層工程と、(3)得られたプリフォーム積層体を加圧、加熱して一体化する加圧加熱工程を含む。【選択図】なし

Description

本発明は、繊維強化樹脂複合材料、及びそれを用いてなる多層構造体に関する。また、前記繊維強化樹脂複合材料の製造方法に関する。
一般に、繊維強化熱可塑性樹脂積層体は、軽量化が可能であるが、例えば、夏場の特に高温状態となりうる車内にて保管された際に熱変形するなど、耐熱特性に劣るという問題がある。一方、繊維強化熱硬化性樹脂積層体は、耐熱特性に優れるが、質量が重くなるという問題がある。そのため、繊維強化熱可塑性樹脂積層体と繊維強化熱硬化性樹脂積層体とを複合することで、軽量、かつ耐熱特性に優れた繊維強化樹脂複合材料が得られることが期待できる。
例えば、特許文献1には、飛来物が当たる面に高強度ポリエチレン繊維強化プラスチックを配置し、その反対面にアラミド繊維強化プラスチックを一体的に形成してなる複合成形物が開示されている。また、上記複合成形物の製造方法として、下記の方法も開示されている。
(A)高強度ポリエチレン繊維織布又は不織布とアラミド繊維織布に合成樹脂を含浸又はコーティングして得られたプリプレグを所定枚数重ね合せ高温高圧下で圧縮成形にて一体複合成形物を得る方法。
(B)高強度ポリエチレン繊維強化プラスチックとアラミド繊維強化プラスチックをそれぞれ単独にて成形した後、相互をボルトやナット等を使用して機械的な方法で固定するか、あるいは合成ゴム系等の接着剤で接着する方法で固定し一体複合成形物を得る方法。
特開平9−174765号公報
しかしながら、特許文献1における前記(A)の製造方法では、繊維強化熱可塑性樹脂積層体と繊維強化熱硬化性樹脂積層体に使用される樹脂の反応温度や繊維の耐熱温度が異なる場合が多く、使用できる樹脂や繊維、成形条件等が制限され、所望の耐熱変形特性が得られないという問題がある。また、成形後に繊維強化樹脂複合材料を金型から取り出す際、高温状態では繊維強化熱可塑性樹脂積層体が変形してしまうため、冷却してから取り出す必要があり、成形効率が悪くなるという問題がある。
また、特許文献1における前記(B)の製造方法では、ボルトやナット等を使用して機械的な方法で固定すると、製品重量が重くなってしまい、又はボルト固定部位に飛来物が衝突すると所望の耐衝撃性能が得られないという問題がある。さらに、ボルトによる部分固定のみでは複合成形物の剛性が弱くなるため、飛来物が衝突したときの膨らみが大きくなる懸念がある。
また、繊維強化熱可塑性樹脂積層体と繊維強化熱硬化性樹脂積層体とを固定する工程が必要であり、製造工程が煩雑になるという問題がある。
さらに合成ゴム系等の接着剤で接着するだけでは、耐熱変形性等未だ不十分であった。
かかる従来技術に鑑み、本発明の第1の課題は、耐熱変形特性に優れた繊維強化樹脂複合材料を提供することにある。
また、本発明の第2の課題は、従来品に比較し、軽量で、かつ飛来物に対する耐衝撃性に優れた繊維強化樹脂複合材料を提供することにある。さらに、本発明の第3の課題は、上記の繊維強化樹脂複合材料を効率よく製造できる製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る繊維強化樹脂複合材料は、繊維強化熱硬化性樹脂積層体層と繊維強化熱可塑性樹脂積層体層とが樹脂層を介して積層されており、繊維強化熱可塑性樹脂積層体層および樹脂層中の空洞率が35%以下である。
この繊維強化樹脂複合材料においては、繊維強化複合材料が比重2.0以下の高強度繊維を含むことが好ましい。
また、繊維強化熱硬化性樹脂積層体がパラ系アラミド繊維を含むのも好ましい態様の一つである。
また、繊維強化熱可塑性樹脂積層体がポリエチレン繊維を含むのも好ましい態様の一つである。
上記のような本発明に係る繊維強化樹脂複合材料は、例えば、防弾板、防弾盾、ヘルメット、ならびに車輌、船舶、航空機の付加装甲のいずれかに用いることができる。
本発明に係る多層構造体は、上記のような繊維強化樹脂複合材料に接着層を介してセラミックスまたは金属を積層してなる。この場合、積層されたセラミックスまたは金属の表面側を、飛来物に対する衝突面側とすればよい。
本発明に係る繊維強化樹脂複合材料の製造方法は、上記のような繊維強化樹脂複合材料の製造方法であって、
(1)繊維強化熱硬化性樹脂積層体を加熱プレス成形工程により所定の形状に成形する工程と、
(2)(1)で得られた繊維強化熱硬化性樹脂積層体と繊維強化熱可塑性樹脂積層体を構成するプリプレグの間に熱可塑性樹脂フィルムまたは湿気硬化型ウレタン系接着剤を塗布して重ね合わせ、表裏面からリリースフィルム、金属プレートの順に積層して、不織布とバギングフィルムで覆い、積層物内を脱気しながら加圧、加熱、冷却後開放して一体化する工程と、
(3)積層工程で得られたプリフォーム積層体を加圧、加熱して一体化する加圧加熱工程と
を含む。
さらに好ましい繊維強化樹脂複合材料の製造方法であって、
プリフォーム積層体をバギングフィルムで覆い、該バギングフィルム内を脱気しながら加圧加熱する工程と、
バギングフィルムとプリフォーム積層体の間に多孔質シートを存在させて脱気する工程とを含むことを特徴とする。
本発明によれば、従来のものに比べ、耐熱変形特性、耐衝撃特性に優れた繊維強化樹脂複合材料を提供できる。また、本発明の製造方法によれば、上記の繊維強化樹脂複合材料を効率よく製造できる。
以下に、本発明について、望ましい実施の形態とともに詳細に説明する。
本発明に係る繊維強化樹脂複合材料は、繊維強化熱硬化性樹脂積層体と繊維強化熱可塑性樹脂積層とが樹脂層を介して積層したものである。
<繊維強化熱硬化性樹脂積層体を構成するプリプレグ>
繊維強化熱硬化性樹脂積層体に用いられる繊維としては、特に限定されるものではないが、高強度繊維が耐衝撃特性に優れる点から好ましく使用できる。
前記高強度繊維としては、引張強度が17cN/dtex以上のものが好ましく、17〜45cN/dtexのものがより好ましく、19〜40cN/dtexのものがさらに好ましい。また、高強度繊維の弾性率としては、300〜2000cN/dtexが好ましく、350〜1800cN/dtexがさらに好ましい。
このような特性を備えた高強度繊維としては、特に限定されるものではなく、例えば、芳香族ポリアミド(アラミド)、芳香族ポリエーテルアミド、全芳香族ポリエステル、超高分子量ポリエチレン、ポリビニルアルコール、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール、ポリベンズイミダゾール、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンサルファイド、ノボロイド、ポリピリドビスイミダゾール、ポリアリレート、ポリケトン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリオキシメチレン、ポリアクリロニトリル、ポリアミドイミド、ポリエーテルケトンなどからなる繊維、炭素繊維、セラミック繊維、ガラス繊維などが好ましく使用できる。繊維強化熱硬化性樹脂積層体の重量を軽くするには、比重2.0以下の高強度繊維を用いることが好ましい。具体的には芳香族ポリアミド(アラミド)、全芳香族ポリエステル、超高分子量ポリエチレン、ポリビニルアルコール、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール、ポリベンズイミダゾール、ポリエーテルエーテルケトン、炭素繊維、が好ましく挙げられる。なかでも加工時の耐熱性、耐衝撃性、生産性、価格などからアラミド繊維がさらに好ましく使用できる。特にパラ系アラミド繊維は引張強度が高く、比重も1.5以下と軽い点から好ましく使用できる。
また、これら高強度繊維の繊度としては、100〜7000dtexであることが好ましく、200〜3500dtexの範囲がさらに好ましいが、特に限定されるものではない。
さらに上記の繊維を用いて繊維布帛を作製し、繊維強化熱硬化性樹脂積層体の材料とすることができる。該繊維布帛としては、織物、編物、不織布、フェルト、一方向性シート(UD〔繊維が一方向に引き揃えられたもの〕)、及び複数のUDを引き揃え方向の角度を変えて積層した一方向シート積層体、例えば0°/90°に積層した一方向性シート(UD:0°/90°積層)積層体(あるUDの引き揃え方向を0°としたとき、次層のUDの引き揃え方向を90°違えて積層することを意味する。以下「一方向性シート(UD:0°/90°積層)積層体」と称する場合もある)、3次元構造物などが好ましく使用でき、寸法安定性、強度から織物、UDがさらに好ましく使用できる。 上記織物としては、平織、綾織、朱子織、畝織、斜子織、杉綾、二重織などを用いることができる。
かかる繊維あるいは布帛は、原糸の製造工程や加工工程での生産性あるいは特性改善のために通常使用されている各種添加剤を含んでいてもよい。例えば熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、平滑剤、耐電防止剤、可塑剤、増粘剤、顔料、難燃剤、油剤などを含有、または付着せしめることができる。
繊維強化熱硬化性樹脂積層体を構成する樹脂(マトリックス樹脂)としては、熱硬化性樹脂を用いることができ、特に限定されるものではない。例えば、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、珪素樹脂、ポリイミド樹脂、ビニルエステル樹脂などやその変性樹脂などが好ましく使用できる。中でも、フェノール樹脂とポリビニルブチラール樹脂を主成分とする樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂が耐衝撃性、寸法安定性、強度、価格などから好ましく使用できる。かかる熱硬化性樹脂には、工業的にその目的、用途、製造工程や加工工程での生産性あるいは特性改善のため通常使用されている各種添加剤を含んでいてもよい。例えば、変性剤、可塑剤、充填剤、離型剤、着色剤、希釈剤などを含有せしめることができる。
繊維強化熱硬化性樹脂積層体を構成するプリプレグを得る方法は特に限定されるものではないが、熱硬化性樹脂の場合、熱硬化性樹脂を溶剤に溶解してワニスに調整し、該布帛をワニス漕に通しバーコーターやクリアランスロールなどにて余分な樹脂を掻き取る方法や、コーティング、スプレーを用いた塗工が一般的に行われる。
繊維強化熱硬化性樹脂積層体層は、通常上記プリプレグを積層し、後述する方法により得ることができる。
<繊維強化熱可塑性樹脂積層体を構成するプリプレグ>
繊維強化熱可塑性樹脂積層体に用いられる繊維としては、特に限定されるものではないが、高強度繊維が耐衝撃特性に優れる点から好ましく使用できる。
前記高強度繊維としては、引張強度が17cN/dtex以上のものが好ましく、17〜45cN/dtexsのものがより好ましく、19〜40cN/dtexのものがさらに好ましい。また、高強度繊維の弾性率としては、300〜2000cN/dtexが好ましく、350〜1800cN/dtexがさらに好ましい。このような特性を備えた高強度繊維としては、特に限定されるものではなく、例えば、芳香族ポリアミド(アラミド)、芳香族ポリエーテルアミド、全芳香族ポリエステル、超高分子量ポリエチレン、ポリビニルアルコール、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール、ポリベンズイミダゾール、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンサルファイド、ノボロイド、ポリピリドビスイミダゾール、ポリアリレート、ポリケトン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリオキシメチレン、ポリアクリロニトリル、ポリアミドイミド、ポリエーテルケトンなどからなる繊維、炭素繊維、セラミック繊維、ガラス繊維などが好ましく使用できる。繊維強化熱可塑性樹脂積層体の重量を軽くするには、比重2.0以下の高強度繊維を用いることが好ましい。このような繊維としては、例えば、芳香族ポリアミド(アラミド)繊維、全芳香族ポリエステル繊維、超高分子量ポリエチレン繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維、ポリベンズイミダゾール繊維、ポリエーテルエーテルケトン繊維、炭素繊維が好ましく挙げられる。なかでも耐衝撃性、生産性など点、さらには引張強度が高く、比重も1.0以下と軽い点から超高分子量ポリエチレン繊維が特に好ましく使用できる。
また、これら高強度繊維の繊度としては、100〜7000dtexであることが好ましく、200〜3500dtexの範囲がさらに好ましいが、特に限定されるものではない。
さらに上記の繊維を用いて繊維布帛を作製し、繊維強化熱可塑性樹脂積層体の材料とすることができる。該繊維布帛としては、織物、編物、不織布、フェルト、一方向性シート(UD〔一方向に引き揃えられたもの〕)、及び複数のUDを引き揃え方向の角度を変えて積層したもの、例えば一方向性シート(UD:0°/90°積層)積層体等の一方向シート積層体、3次元構造物などが好ましく使用でき、寸法安定性、強度から織物、UDがさらに好ましく使用できる。該織物には、平織、綾織、朱子織、畝織、斜子織、杉綾、二重織などを用いることができる。かかる繊維及び布帛は、原糸の製造工程や加工工程での生産性あるいは特性改善のために通常使用されている各種添加剤を含んでいてもよい。例えば熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、平滑剤、耐電防止剤、可塑剤、増粘剤、顔料、難燃剤、油剤などを含有、または付着せしめることができる。
繊維強化熱可塑性樹脂積層体を構成する樹脂(マトリックス樹脂)としては、熱可塑性樹脂を用いることができる。例えば、熱可塑性樹脂であれば塩化ビニル樹脂、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル、ポリアミドなど、さらには熱可塑性ポリウレタン、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、ネオプレン、ポリエステル等の合成ゴム又はエラストマーなどが好ましく使用できるが、特に限定されるものではない。なかでも、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂が耐衝撃性、寸法安定性、強度、価格などから好ましく使用できる。
かかる熱可塑性樹脂には、工業的にその目的、用途、製造工程や加工工程での生産性あるいは特性改善のため通常使用されている各種添加剤を含んでいてもよい。例えば、変性剤、可塑剤、充填剤、離型剤、着色剤、希釈剤などを含有せしめることができる。
繊維強化熱可塑性樹脂積層体を構成するプリプレグを得る方法は特に限定されるものではないが、熱可塑性樹脂の場合、樹脂エマルジョンや溶融あるいは溶剤に溶解してナイフやグラビアなどにてコーティングする方法や、溶融した樹脂を直接布帛にラミネートする方法が一般的に行われる。
また、繊維強化熱可塑性樹脂積層体を構成するプリプレグとしては市販品を用いることも可能であり、具体的にはデュポン(株)製高強度ポリエチレンシート“Tensylon30A”など、一方向性シート(UD:0°/90°積層)積層体を好ましく挙げることができる。
本発明においては上記のようなプリプレグを積層し、後述する方法で成形に供することにより、繊維強化熱可塑性樹脂積層体層とすることができる。
<樹脂層>
本発明において樹脂層は、夏場の特に高温状態となりうる車内で保管された場合に、該樹脂層の接着力低下や軟化して変形するなどの不具合がなければ特に限定されるものではなく、例えば熱可塑性樹脂または湿気硬化型接着剤を、繊維強化熱硬化性樹脂積層体層と繊維強化熱可塑性樹脂積層体層の中間に配することで、各層を一体化することができる。
具体的には繊維強化熱硬化性樹脂積層体層と繊維強化熱可塑性樹脂積層体層の間に熱可塑性樹脂フィルムを配する、あるいは接着剤(好ましくは湿気硬化型ウレタン系接着材等の湿気硬化型接着剤)を塗布して、成形に供する方法等により樹脂層となすことができる。
<熱可塑性樹脂フィルム>
熱可塑性樹脂フィルムとしては、融点が60〜100℃のものが好ましく、70〜80℃のものがより好ましい。このような特性を備えた熱可塑性樹脂フィルムとしては、特に限定されるものではなく、例えば、オレフィン系のホットメルトフィルムなどが好ましく使用でき、溶剤を使用しないため環境面に優しく、加熱するだけで接着加工できるので作業時間の短縮化が図れる。また、フィルム状なので、厚みが均一で、接着塗布斑による接着特性のバラツキが少なく好ましく使用できる。
フィルムの厚みとしては、薄くすることで製品重量の軽量化が図れるため、10〜200μmであることが好ましく、50〜100μmの範囲がさらに接着強力とのバランスが良く好ましいが、特に限定されるものではい。
<接着剤>
また、熱可塑性樹脂フィルムの替わりに、常温〜100℃の加熱処理で接着硬化する接着剤を使用してもよい。この場合樹脂層を形成する樹脂として、接着剤の硬化物を含む。該接着剤としては、ゴム系接着剤のように70℃前後の環境下で軟化/接着力低下しないものが好ましく、例えば、湿気硬化型の接着剤などは大気中の湿気と反応して硬化が進むので好ましく使用できる。該接着剤は、1液硬化タイプのため、接着する面に塗布するだけで張り合わせることが可能であり、2液硬化タイプよりも作業性が良く好ましい。さらに、該接着剤は常温でも硬化反応が進むが、反応時間を短縮したい場合は加熱処理を施すことで、短時間で接着処理を行うことが可能であり、高温環境化での接着層の軟化や、接着力低下の懸念がなく特に好ましく使用することができる。
湿気硬化型の接着剤としては、ウレタン系、シアノアクリレート系、シリコーン系などが好ましく使用できるが特に限定されるものではない。なかでも、湿気硬化型ウレタン系接着剤は夏季の車内高温環境化での耐久性などに優れる点から好ましく使用できる。
該接着剤は、繊維強化熱硬化性樹脂積層体層あるいは繊維強化熱可塑性樹脂積層のいずれか片面のみに塗布することで、優れた接着特性を示すので好ましく使用できる。さらに好ましくは、貼り合わせる相手材同士の両面に接着剤を塗布することで、より一層優れた接着特性が得られるので特に好ましい。
このような熱可塑性樹脂フィルムや接着剤を介在させて、オートクレーブ成形を行えば、繊維強化熱可塑性樹脂積層体のFRP成形および加熱プレス成形した繊維強化熱硬化性樹脂積層体との接着加工が同時に効率良く行うことが可能となるとともにと、繊維強化熱可塑性樹脂積層体および樹脂層の空洞率を低減させることができる。このため、前述の特許文献1における製造方法のような、繊維強化熱硬化性樹脂積層体として使用できる樹脂や繊維、成形条件を制限されず、当該方法において期待される繊維強化樹脂複合材料の耐熱変形特性よりも高い耐熱変形特性とすることができ、耐熱変形特性に優れた繊維強化樹脂複合材料を提供することができる。
<繊維強化樹脂複合材料>
本発明に係る繊維強化樹脂複合材料は、繊維強化熱硬化性樹脂積層体層と繊維強化熱可塑性樹脂積層体層とが樹脂層を介して積層されている繊維強化樹脂複合材料である。そして繊維強化熱硬化性樹脂積層体と繊維強化熱可塑性樹脂積層体とは上記樹脂層を介して一体化された繊維強化樹脂複合材料である。
繊維強化熱硬化性樹脂積層体を構成するプリプレグの樹脂付着量は、繊維布帛に対し3〜30質量%が好ましい。さらに好ましくは5〜20質量%である。3質量%未満であれば、高速の飛来物が衝突した際、剛性が低いため形態保持性が低く、30質量%を超えると、繊維の自由度を奪うため耐衝撃性に劣る。
繊維強化熱可塑性樹脂積層体を構成するプリプレグの樹脂付着量は、繊維布帛に対し3〜30質量%が好ましい。さらに好ましくは5〜20質量%である。3質量%未満であれば、高速の飛来物が衝突した際、剛性が低いため形態保持性が低く、30質量%を超えると、繊維の自由度を奪うため耐衝撃性に劣る。
また、飛来物の衝突面に繊維強化熱硬化性樹脂積層体が来るのが好ましい。飛来物は表面温度が高く、特に飛来物の先端部は高速化に伴い100℃近い温度まで到達する可能性が高い。このため、繊維強化熱硬化性樹脂積層体は飛来物の衝突面に配置することで、高温状態の飛来物を耐熱性の高い繊維強化熱硬化性樹脂積層体層で効率よく受け止めながら、飛来物の形状変形を促進させる点で優れており好ましい。さらに、高温の対象脅威が想定される場合で、例えば、火炎瓶などの高温物に対しては、繊維強化熱硬化性樹脂積層体の表面(衝突面側)に炭素繊維を含む層をさらに追加することは、高温物に対する耐久性が向上する点で好ましい態様である。
繊維強化熱硬化性樹脂積層体層と繊維強化熱可塑性樹脂積層体層の積層枚数は、使用する繊維材料の目付や対象脅威によって異なるため、特に限定されるものではないが、繊維強化樹脂複合材料の面積密度は4〜20kg/mの範囲が好ましい。さらに好ましくは7〜10kg/mの範囲が好ましい。面積密度が4kg/m以上であれば、高速の飛来物が衝突した際の耐衝撃性や形態保持性に優れ、20kg/m以下であれば製品重量を軽く抑えることができるので、使用者の機動力を向上させ、体力の消耗を軽減できる。
また、繊維強化熱可塑性樹脂積層体層および樹脂層中の空洞率は35%以下であることが必要であり、さらに好ましくは20%以下である。積層体内部のボイドを抑制し空洞率を小さくすることで、積層材料間の密度が高くなり、FRPの曲げ応力や耐熱変形特性に優れた繊維強化樹脂複合材料が得られるので、結果として繊維強化樹脂複合材料の耐熱変形特性の向上が可能となったり、要求特性が設定されている場合においては、従来品に比較して繊維強化樹脂複合材料の軽量、薄形化をはかること可能となる。
繊維強化樹脂複合材料の製造方法としては、積層体全体に均一な圧力をかけることが可能なオートクレーブ成形方法を採用することが繊維強化熱可塑性樹脂層および樹脂層中の空洞率を低減することができるだけでなく、最も生産効率も良く好ましい。ただし、空洞率を35%以下の範囲に制御できる場合は特に制限されるものではなく、加熱プレス成形機でも十分な圧力制御および冷却機能があれば適用可能であり、繊維強化熱硬化性樹脂積層体層と繊維強化熱可塑性樹脂積層体層を個別に成形し、接着剤により一体化することも可能である。
また、製品の仕上げ加工などで最終的に表面塗装を施す場合は、選択した繊維材料やマトリックス樹脂によっては、仕上がり状態に影響がでる可能性があるので、あらかじめ塗装仕上げ用の積層材料を1層追加して成形することが好ましい。
<繊維強化樹脂複合材料の製造方法>
繊維強化樹脂複合材料の製造方法としては、繊維強化熱硬化性樹脂積層体を構成するプリプレグを所定枚数重ね合せ、この上に熱可塑性樹脂フィルムを配置するか、接着剤を塗布して、さらに、繊維強化熱可塑性樹脂積層体を構成するプリプレグを所定枚数重ね合せ、これを加熱加圧成形する方法がある。
また、繊維強化熱硬化性樹脂積層体と繊維強化熱可塑性樹脂積層体とを個別に加熱加圧成形後、熱可塑性樹脂フィルムまたは接着剤を介して貼り合わせる方法などがあるが、繊維強化熱可塑性樹脂層および樹脂層の空洞率が制御しやすく、耐熱変形特性に優れ、軽量で、かつ飛来物に対する耐衝撃性に優れた繊維強化樹脂複合材料を効率よく製造できることから、下記の方法が好ましい。
本発明に係る繊維強化樹脂複合材料の製造方法は、
(1)繊維強化熱硬化性樹脂積層体を加熱プレス成形工程により所定の形状に成形する工程と、
(2)(1)で得られた繊維強化熱硬化性樹脂積層体と繊維強化熱可塑性樹脂積層体を構成する1以上のプリプレグの間に熱可塑性樹脂フィルムを配し、または接着剤を塗布して重ね合わせてプリフォーム化する積層工程と
(3)積層工程で得られたプリフォーム積層体をバギングフィルムで覆い、積層物内を脱気しながら加圧、加熱して一体化する加圧加熱工程と
を含む。
上記一次成形工程(1)は、例えば、下記の手順により実施することができる。
まず、下型及び上型から構成され、所定形状の成形空間を有する金型を準備し、下型及び上型を所定温度に加熱しておく。
そして、繊維強化熱硬化性樹脂積層体を構成する1以上のプリプレグを所定枚数重ね合せ、これを前記金型内に配置する。
そして、所定圧力にて圧縮成形した後、金型内から取り出すことにより、繊維強化熱硬化性樹脂積層体を得る。
このときの成形条件は、使用する樹脂等により適宜設定することができるが、フェノール樹脂の場合、成形温度は150〜170℃が好ましく、成形圧力は3〜10MPaが好ましく、成形時間は15〜30分が好ましい。
また、上記積層工程(2)は、例えば、下記の手順により実施することができる。
すなわち一次成形工程で得られた繊維強化熱硬化性樹脂積層体と繊維強化熱可塑性樹脂積層体を構成する1以上のプリプレグを所定枚数重ね合わせたプリプレグ積層物の間に熱可塑性樹脂フィルムを配し、または湿気硬化型ウレタン系接着剤を塗布して重ね合わせてプリフォーム積層体とする。
次に上記加圧加熱工程(3)は、上記積層工程(2)で得られたプリフォーム積層体を加圧、加熱して、一体化する工程を含む。加圧、加熱の成形方法としては、ハンドレイアップ法、SMC成形法、プレス成形法、フィラメントワインディング成形法、オートクレーブ成形法、BMC成形法が挙げられるが、成形品全体に均一な圧力がかけられ、熱可塑性樹脂積層体の成形で必要となる冷却工程を備える点からいわゆるオートクレーブ成形が好ましい。
上記オートクレーブ成形法は、通常、プリフォーム積層体をバギングフィルムで覆い、該バギングフィルム内を脱気しながら加圧加熱することにより成形する方法であり、かかる方法により、本発明の繊維強化樹脂複合材料を好ましく製造することができる。
上記バギングフィルムの材質としてはナイロンなどのポリアミド樹脂やポリエステル樹脂等を好ましく挙げることができ、特にナイロンが好ましい。
バギングフィルムはプリフォーム積層体を覆うことが可能な形状を有する袋状のフィルムであることが好ましい。また、バギングフィルム内を脱気しながら加圧、加熱成形する点から、バギングフィルムは、成形温度以上の耐熱特性であることが好ましい。
また、繊維強化樹脂複合材料の曲げ弾性率をさらに改良するためには脱気をむらなく十分に行うことが好ましい。そのためにはプリフォーム積層体とバギングフィルムの間に多孔質シートを存在させ、脱気のための流路を確保することが好ましい。多孔質シートとしては加圧加熱成形に支障がなければ特に制限はないが、脱気工程で複合材料形状との装用性の点から不織布が好ましく用いられる。不織布としては、耐熱性の点からナイロン製不織布、ポリエステル製不織布などが好ましく用いられる。
さらには加熱加圧成形によりプリフォーム積層体が、これと接触するバギングフィルムや多孔質シートとの融着が懸念される場合には、これらの材質を離形性を有する材料とすることやさらにリリースフィルムをこれらシートとプリフォーム積層体の間に介在させることが好ましい。
また、繊維強化樹脂複合材料を所望の形状に賦形するために、金属プレートのような型材を使用することも可能である。
上記を全て使用する場合の一例を挙げると、バギングフィルムとプリフォーム積層体間の表裏面からリリースフィルム、型材の順に積層して、多孔質シートとバギングフィルムで覆い、シーラントテープ等の密閉手段により、密閉袋状態とする方法が挙げられる。バギングフィルムとプリフォーム積層体間の間に介在させる、上記リリースフィルム、型材、多孔質シートは必要に応じて使用されるものであり、不要な場合は、上記方法において、適宜省略して使用され得る。
上記のようにして密閉袋状態としたバギングしたプリフォーム積層体は、バギングフィルム内を脱気しながら加圧、加熱成形される。加圧、加熱成形はオートクレーブなどの反応釜等密閉型加熱装置内で行うことができる。加圧、加熱成形後は通常そのまま冷却し、冷却後に圧力を開放して取り出せばよい。上記方法により得られる繊維強化樹脂複合材料は、繊維配向を精密に制御することができ、またボイドの発生も少ないため、力学特性に優れ、高品位なものとすることができる。また、繊維強化熱可塑性樹脂成分を用いることから、積層体の内部温度を所定温度に下がるまで加圧状態を維持し、十分に冷却してから圧力を開放することが推奨される。上記において所定温度とは、成形する素材により異なるため特に限定するものではないが、室温レベルまで冷却させることが好ましい。成形サイクルを短縮したい場合は、各冷却温度での成形後の特性評価により、圧力開放時の温度を設定することがさらに好ましい。
オートクレーブ成形条件は、使用する樹脂等により適宜設定することができるが、熱可塑性樹脂成分がオレフィン系樹脂の場合、成形温度は100〜130℃が好ましく、110℃がより好ましい。成形圧力は0.3〜1.5MPaが好ましく、0.8MPaがより好ましい。また、成形時間は60〜240分が好ましく、120分がより好ましい。
他の熱可塑性樹脂成分を用いる場合には当該樹脂の成形可能温度を鑑み、適宜設定すればよい。
上記のようなオートクレーブ成形では、反応釜等の密閉型加熱装置の容量に応じて、複数個の成形加工が可能であり、成形効率に優れる。
また、工程(1)で得られた繊維強化熱硬化性樹脂積層体は、工程(2)においては金型として代用できるため、工程(1)用の金型があれば、工程(2)用の金型は不要であり、経済的である。
<多層構造体>
本発明においては繊維強化樹脂複合材料にさらに他材を積層して多層構造体とし、所望の機能を付与することも可能である。
例えば繊維強化樹脂複合材料に接着層を介してセラミックスまたは金属を積層することにより、貫通力の高い飛来物の破砕特性を向上させることが可能である。この場合、積層されたセラミックスまたは金属の表面側を、飛来物に対する衝突面側とすれば繊維強化樹脂複合材料の変形量を軽減できる点でなおよい。
上記多層構造体に使用されるセラミックスとしては、ファインセラミックスであれば問題なく使用できる。特性として、例えば圧縮強度1500MPa以上、曲げ強度300MPa以上、ビッカース強度1000kg/mm以上のものであれば特に限定されるものではないが、アルミナ類、窒化類、珪石類、ボロン類、マグネシア類などや、これらセラミックスの混合焼成物、セラミックスが金属補強された構成物、セラミックスが繊維補強された構成物、炭素繊維等の耐熱性繊維でセラミックスを強靱化した繊維複合セラミックスやセラミックス粒子、ウィスカ、短繊維、連続長繊維で強化したセラミックス基複合材料(例えば、炭化珪素繊維/炭化珪素マトリックス複合材)などが好ましく使用できる。耐衝撃性、軽量性、強度、価格などからアルミナ類、窒化類、珪石類、ボロン類がさらに好ましく使用できる。アルミナ類であれば、純度が85%以上であることが好ましい。純度が85%未満であれば添加物の量の関係から、高速の飛来物衝突時のエネルギー吸収性能が低下する。
また、多層構造体に使用される金属としては、鉄、銅、アルミニウム、マグネシウム、チタン、ニッケル、亜鉛、鉛、すずなどの純金属や、物性を改質するため、2種類以上の金属または炭素などの非金属を溶かし合わせた合金、例えば炭素鋼、高張力鋼、クロム鋼、クロムモリブデン鋼、ニッケルクロム鋼、ニッケルクロムモリブデン鋼、ジューコール鋼、ハッドフィールド鋼、超強靱鋼、ステンレス鋼、鋳鉄、銅合金(真鍮、すず青銅、アルミニウム青銅、ベリリウム銅など)、アルミニウム合金(Al−Cu系合金、Cu合金、Al−Si系合金、Al−Mg系合金、ジュラルミンなど)、マグネシウム合金(Mg−Al−Zn合金、Mg−Zn−Zr合金、Mg−希土類元素合金、Mg−Th系合金、Mg−Mn合金、Mg−Th−Mn合金、Mg−Zn−R.E.合金など)、チタン合金、ニッケル合金(Ni−Mn合金、Ni−Cu合金、Ni−Mo合金、Ni−Cr合金など)、亜鉛合金、鉛合金、すず合金、また、アルミ、チタン、銅などの金属マトリックスを金属やセラミックスの粒子、ウィスカ、短繊維、連続長繊維で強化した金属基複合材料(例えば、ボロン繊維強化アルミ、炭化珪素/チタン)などが好ましく使用できる。軽量性、硬度、耐力、耐衝撃性などからチタン、ステンレス鋼、ジュラルミン、チタン合金がさらに好ましく使用できる。また、かかる金属には製造工程や加工工程での生産性から常識の範囲内で不純物を含んでいてもよい。
上記のようなセラミックスまたは金属は、単独、あるいは複数枚の組み合わせでもよく、複数の組み合わせの場合、1種類あるいは2種類以上組み合わせてもよい。形状としては三角形、長方形、正方形、台形、六角形等の多角形であり、複数片を隙間なく配列できる形状が好ましい。厚み方向については、平面板、曲面板に限らず、均一な厚みのものや接合部の耐衝撃性向上のために平面形状における端部の厚みが中央部に対し厚いもの等を採用でき、重量面からは均一厚みのものが好ましい。このような形状のセラミックス片、または金属片を本発明に係る繊維強化樹脂複合材料上に例えば千鳥状に配置することにより、高速の飛来物に対し優れた耐衝撃性能を有する多層構造体を構成できる。例えば、形状が正方形の場合、その一辺の長さは3〜10cmの範囲内にあることが好ましく、さらには、4〜7cmの範囲内にあることが好ましい。セラミックス、または金属の厚みは、対象とする高速の飛来物の構造や重量、速度、安全率などにより適宜選択するものとする。例えば、高速の飛来物が30−06M2AP弾の場合、アルミナセラミックスであれば7〜13mmの範囲内にあることが好ましく、NATO M80弾の場合、アルミナセラミックスであれば4〜9mmの範囲内にあることが好ましく、NATO SS−109弾であれば3.0〜7mmの範囲内にあることが好ましい。各飛来物に対し上記厚み未満であれば、十分な耐衝撃性能を付与できない。また、上記厚みを超えると相応に優れた耐衝撃性能を付与できるものの、多層構造体の重量が増すので目的に応じて適宜調整するのが好ましい。
さらに、繊維強化樹脂複合材料をセラミックス、または金属に固定する方法は、プリプレグ作製に用いられる樹脂や合成ゴム、エポキシ樹脂、熱可塑性樹脂フィルム、ウレタン樹脂等の接着剤で接着し、セラミックスや金属と繊維強化樹脂複合材料の間を密着させる。このようにして得られたセラミックスや金属と繊維強化樹脂複合材料の積層品(多層構造体)の形状は使用目的に応じ、平板、曲面板等適宜選択できる。
また、該積層品において、高速飛来物の耐衝撃性をさらに向上させるため、接着剤を介して高強度繊維布帛(高強度繊維を用いた繊維布帛、以下同じ)、または樹脂が付着した高強度繊維布帛をセラミックス、または金属側に1〜2枚積層する方法や一般的な熱可塑性樹脂で被覆する方法などがある。布帛を積層する場合、積層する高強度繊維布帛は同種あるいは異種のものであってもかまわない。また、高強度繊維布帛を積層する場合、繊維強化樹脂複合材料の変形を抑制しない範囲で高強度繊維布帛を繊維強化樹脂複合材料の一部に積層できる。これによって、多層構造体周辺部に高速の飛来物が衝突した際、セラミックスや金属と繊維強化樹脂複合材料の層間剥離を抑制でき耐衝撃性が向上する。該接着剤としてはプリプレグ作製に用いられる樹脂や合成ゴム、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等を用いることができる。セラミックスや金属の表面に高強度繊維布帛を積層しない場合、衝突時のセラミックス片が飛び散るばかりでなく、応力を緩和できないため耐衝撃性に劣ることがある。
本発明に係る繊維強化樹脂複合材料及び多層構造体は、どのようなものにも使用でき、特に限定されるものではなく、例えば、防弾板、防弾盾、ヘルメットならびに車輌、船舶、航空機の付加装甲に使用されるのが好ましい。その場合、繊維強化樹脂複合材料や多層構造体は、製品形状や使用環境にあった状態で加熱加圧成形およびオートクレーブ成形で製造後、着用、施工される。
例えば、防弾板、防弾盾ならびに車両などの付加装甲は、前術の通り、オートクレーブ成形前段階のプリフォーム積層体の飛来物着弾面側に、熱可塑性樹脂フィルムまたは接着剤を塗布し、セラミックスまたは金属板を重ね合わせから、バギングフィルム内にセットすることで、本発明の多層構造体を得ることができる。
付加装甲の固定方法としては、機械加工によるボルト止めや面ファスナーなどにより施行することができる。
以上のようにして得られた、繊維強化樹脂複合材料及び多層構造体は、優れた耐熱変形性を有し、また従来品に比較し、軽量、かつ優れた耐衝撃性を有するという効果を奏する。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。なお、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。また、実施例中の特性については、次の測定法を用いた。
(測定・評価方法)
1.原糸強度、弾性率
JIS L1013:2010 8.5 に基づき、つかみ間隔25cm、引張り速度30±3cm/min、N=10回の引張り試験で引張強度(cN/dtex)、引張弾性率を求め平均値を算出した。
2.繊度
JIS L 1013:2010 8.3.1 A法に基づき、112.5m分の小かせをサンプル数5セット採取し、20℃、60%の環境下で4時間放置後、その質量(g)を測定し、その値に10000/112.5をかけ、繊度(dtex)を求め平均値を算出した。
3.目付
JIS L 1096:2010 8.3.2に基づき、約200mm×200mmの試験片2枚の質量(g)を量り、1m当たりの質量(g/m)を求め、平均値を算出した。
4.織物の密度
JIS L 1096:2010 8.6.1に基づき、区間25.4mmの糸本数をたて/よこ方向に各5箇所ずつ数え、25.4mm当たりの密度(本/25.4mm)を求め、平均値を算出した。
5.厚さ
JIS L 1096:2010 8.4に基づき、ダイヤルシックネスゲージ(押さえ圧100gf/m)で10秒間加圧後の厚みを5箇所測り、平均値を算出した。
6.曲げ特性
JIS K7017:1999 10.1に基づき、試験片寸法を長さ60mm、幅20mmの試験片を4本準備して、支点間距離40mm、試験速度3mm/minの3点曲げ試験で曲げ応力(MPa)、曲げ弾性率(GPa)を求め、平均値を算出した。なお、試験片の寸法はノギスを用いて計測した。
7.空洞率
JIS K7075:1991 8.2に基づき、30×20cmサイズの繊維強化樹脂複合材料を5枚成形し、目付(g/m)、厚さ(mm)、樹脂付着率(%)、構成材料の比重から、繊維体積含有率(%)および樹脂体積含有率(%)を求め、空洞率(%)を算出した。
該空洞率は、まず加熱加圧プレス成形後の繊維強化熱硬化性樹脂積層体層のみの目付(g/m)、厚さ(mm)、樹脂付着率(%)、構成材料の比重から、繊維体積含有率(%)および樹脂体積含有率(%)を求め、空洞率(%)を算出した。
次に、繊維強化熱可塑性樹脂積層体層および樹脂層中の空洞率については、オートクレーブ成形後の繊維強化複合材料の目付(g/m)、厚さ(mm)から繊維強化熱硬化性樹脂積層体層分を差し引いて繊維強化熱可塑性樹脂積層体層の目付(g/m2)、厚さ(mm)を求め、同様に空洞率(%)を算出した。なお、繊維強化熱硬化性樹脂積層体層は熱硬化樹脂の硬化反応が完了しているため、加熱加圧成形温度以下のオートクレーブ成形では実質的に厚みは変わらないとみなすことができる。
8.耐熱変形特性(耐熱温度)
JIS K6911:1995に準拠し、試験片寸法を長さ110mm、幅12.7mmの試験片を3本準備して、支点間距離100mm、試験荷重4.6kg/cmを加え、2℃/分の速度で上昇させ、試験片のたわみが0.26mmに達したときの温度を求め、平均値を算出し熱変形温度とした。なお、試験片の寸法はノギスを用いて計測した。
[判定]80℃以上:○、80℃未満:×とした。
9.耐衝撃性能(V50)
MIL−STD−662Fに準拠し、豊和工業(株)製小口径発射装置により1.1gの高速飛翔体でのBallistic Limit(V50:50%不貫通限界速度)を評価した。射距離2.5m、試験片サイズ150mm×150mm、試験数15枚の貫通速度(m/s)と不貫通速度(m/s)を求め、不貫通データ(弾速)の速い方から5点と、貫通データ(弾速)の遅い方から5点の計10点のデータから算出した。
[判定]650m/s以上:○、650未満:×とした。
10.成形物の変形量
耐衝撃性能試験後の耐弾した成形物(裏面)の変形量(着弾部反対面側の凸部最頂部)を、(株)ミツトヨ製ハイトゲージでn=8枚計測し、平均値を算出した。
[判定]10mm未満:○、10mm以上:×とした。
[総合判定]全て○判定の場合:○、×判定を含む場合:×とした。
(実施例1)
原糸強度20cN/dtex、弾性率500cN/dtexのアラミド繊維(総繊度3300dtex)を使用した平織物(目付:460g/m、織り密度17本/2.54cm、厚さ0.64mm)にフェノール樹脂(ポリビニルブーチラール主成分)をコーティング、乾燥して樹脂付着率8.5質量%のプリプレグを得た。該プリプレグ材料を8枚積層し、圧縮成形機にセットして、成形温度165℃、プレス圧10MPa、加熱プレス成形15分の処理を行い、繊維強化熱硬化性樹脂積層体を得た。
得られた繊維強化熱硬化性樹脂積層体の上に、倉敷紡績(株)製熱可塑性樹脂フィルム(オレフィン系フィルム)“クラベンダーX4360”(厚み:100μm)を積層し、その上にデュポン(株)製高強度ポリエチレンシート“Tensylon30A”(目付:110g/m、0/90°UD)36枚積層した。これをリリースフィルム(フッ素系)、金属板(形状:平板)、不織布(ポリエステル系)、バギングフィルム(ナイロン系)で覆い、積層体内部を−0.1MPaに脱気し、常温状態でオートクレーブ成形機にセットし、0.8MPaに加圧しながら、2℃/分の速度で110℃まで昇温。所定温度で20分保持後、2℃/分の速度で冷却して、積層体内部温度が50℃以下になってから、圧力を開放し、繊維強化樹脂複合材料の一態様である成形物を得た。
成形物の評価結果を表1に示す。
(実施例2)
実施例1の熱可塑性樹脂フィルムの変わりに、ノーテープ工業(株)製湿気硬化型ウレタン系一液型接着剤“5135SP”を接着面側に塗布して、60分間風乾させ、繊維強化熱硬化性樹脂積層体とデュポン(株)製高強度ポリエチレンシート“Tensylon30A”を積層し、実施例1と同じ方法で繊維強化樹脂複合材料の一態様である成形物を得た。
成形物の評価結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1の熱可塑性樹脂フィルムの変わりに、ノーテープ工業(株)製湿気硬化型ウレタン系一液型接着剤“5135SP”を接着面側に塗布して、60分間風乾させ、繊維強化熱硬化性樹脂積層体とデュポン(株)製高強度ポリエチレンシート“Tensylon30A”を積層し、常温状態で圧縮成形機にセットして、20MPaに加圧しながら、2℃/分の速度で110℃まで昇温。所定温度で20分保持後、2℃/分の速度で冷却して、積層体内部温度が50℃以下になってから、圧力を開放し、繊維強化樹脂複合材料の一態様である成形物を得た。
成形物の評価結果を表1に示す。
(比較例1)
原糸強度20cN/dtex、弾性率500cN/dtexのアラミド繊維(総繊度3300dtex)を使用した平織物(目付:460g/m、織り密度17本/2.54cm、厚さ0.64mm)にフェノール樹脂(ポリビニルブーチラール主成分)を含浸、乾燥して樹脂付着率10.0質量%のプリプレグを得た。該プリプレグ材料を8枚積層し、圧縮成形機にセットして、成形温度160℃、プレス圧8MPa、加熱プレス成形30分の処理を行い、繊維強化熱硬化性樹脂積層体の成形物を得た。
デュポン(株)製高強度ポリエチレンシート“Tensylon30A”(目付:110g/m、0/90°UD)を36枚積層し、圧縮成形機にセットして、成形温度120℃、プレス圧3MPa、加熱プレス成形30分の処理を行い、繊維強化熱可塑性樹脂積層体を取り出した。得られた繊維強化熱硬化性樹脂積層体と繊維強化熱可塑性樹脂積層体の表面にコニシ(株)製クロロプレンゴム系溶剤型接着剤を塗布し、両方を接着して複合成形物を得た。
成形物の評価結果を表1に示す。
(比較例2)
原糸強度20cN/dtex、弾性率500cN/dtexのアラミド繊維(総繊度3300dtex)を使用した平織物(目付:460g/m、織り密度17本/2.54cm、厚さ0.64mm)にフェノール樹脂(ポリビニルブーチラール主成分)をコーティング、乾燥して樹脂付着率8.5質量%のプリプレグを得た。該プリプレグ材料を16枚積層し、圧縮成形機にセットして、成形温度165℃、プレス圧10MPa 、加熱プレス成形15分の処理を行い、繊維強化熱硬化性樹脂積層体の成形物を得た。
成形物の評価結果を表1に示す。
(比較例3)
DUPONT(株)製高強度ポリエチレンシート“Tensylon30A”(目付:110g/m、0/90°UD)72枚積層した。これをリリースフィルム、金属板、不織布、バギングフィルムで覆い、積層体内部を−0.1MPaに脱気し、オートクレーブ成形機にセットし、積層体内部を脱気して、0.8MPaに加圧しながら、2℃/分の速度で110℃まで昇温。所定温度で20分保持後、2℃/分の速度で冷却して、積層体内部温度が50℃以下になってから、圧力を開放し、繊維強化熱可塑性樹脂積層体の成形物を得た。
成形物の評価結果を表1に示す。
実施例1、2、3の成形物は熱温度が高く高温環境での形態保持性に優れており、高速の飛来物に対する変形量抑制効果と良好な耐衝撃性能を示した。
一方で、比較例1は、実施例より耐熱温度が低いため、高温環境下での形態保持性が劣っていた。
さらに、比較例2は耐衝撃性能が実施例よりも低く、また、比較例3は耐熱温度と耐衝撃性能後の変形量が大きくなる点で実施例よりも劣っていた。
Figure 2018016016

Claims (9)

  1. 繊維強化熱硬化性樹脂積層体層と繊維強化熱可塑性樹脂積層体層とが樹脂層を介して積層されており、繊維強化熱可塑性樹脂積層体層および樹脂層中の空洞率が35%以下である繊維強化樹脂複合材料。
  2. 前記繊維強化複合材料が比重2.0以下の高強度繊維を含む請求項1に記載の繊維強化樹脂複合材料。
  3. 前記繊維強化熱硬化性樹脂積層体がパラ系アラミド繊維を含む請求項1または2に記載の繊維強化樹脂複合材料。
  4. 前記繊維強化熱可塑性樹脂積層体がポリエチレン繊維を含む請求項1〜3のいずれかに記載の繊維強化樹脂複合材料。
  5. 防弾板、防弾盾、ヘルメット、ならびに車輌、船舶、航空機の付加装甲のいずれかに用いられる請求項1〜4のいずれかに記載の繊維強化樹脂複合材料。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の繊維強化樹脂複合材料に接着層を介してセラミックスまたは金属を積層してなる多層構造体。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の繊維強化樹脂複合材料の製造方法であって、
    (1)繊維強化熱硬化性樹脂積層体を加熱プレス成形工程により所定の形状に成形する一次成形工程と、
    (2)(1)で得られた繊維強化熱硬化性樹脂積層体と繊維強化熱可塑性樹脂積層体を構成する1以上のプリプレグの間に熱可塑性樹脂フィルムを配し、または接着剤を塗布して重ね合わせてプリフォームする積層工程と、
    (3)積層工程で得られたプリフォーム積層体を加圧、加熱して一体化する加圧加熱工程と
    を含む繊維強化樹脂複合材料の製造方法。
  8. プリフォーム積層体をバギングフィルムで覆い、該バギングフィルム内を脱気しながら加圧加熱する請求項7記載の繊維強化樹脂複合材料の製造方法。
  9. バギングフィルムとプリフォーム積層体の間に多孔質シートを存在させて脱気する請求項8記載の繊維強化樹脂複合材料の製造方法。
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