JP5290852B2 - フラックス塗布装置およびフラックス塗布方法 - Google Patents
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Description
本発明は、塗布対象基板にフラックスを塗布するフラックス塗布装置およびフラックス塗布方法に関するものである。
この種のフラックス塗布装置およびフラックス塗布方法として、特開2004−71873号公報に開示されているフラックス塗布装置およびその塗布方法が知られている。このフラックス塗布装置は、フラックスを塗布する対象のBGA基板における裏面を吸着して保持するサポートブロックと、サポートブロックの左右両側に配設された台座と、BGA基板の表面(フラックスの塗布面)の側に配設されてBGA基板を台座に押し付けるアッパーガイドと、BGA基板の表面にフラックスを塗り拡げるためのゴムスキージとを備えている。
このフラックス塗布装置を用いたフラックスの塗布に際しては、まず、サポートブロックによってBGA基板の裏面を吸着しつつ、台座とアッパーガイドとによって挟持するようにしてBGA基板を塗布処理位置に位置決めする。次いで、アッパーガイド上にフラックスを供給した後に、ゴムスキージを塗布面に沿って移動させることでフラックスを塗り拡げる。この際には、ゴムスキージの移動に伴ってフラックスがアッパーガイド上からBGA基板上に移動する。また、このフラックス塗布装置では、BGA基板の表面に先端部を擦り付けるようにしてゴムスキージを移動させる構成が採用されているため、BGA基板上に移動したフラックスは、ゴムスキージの移動に伴い、BGA基板の表面に形成されている小孔(BGA基板の表面に形成された小さな凹部:以下、「凹部」という)内に押し込まれると共に、凹部から溢れたフラックスがBGA基板上から除去されるようにしてゴムスキージと共に移動させられる。これにより、BGA基板における各凹部内だけにフラックスが残留して、BGA基板に対するフラックスの塗布が完了する。
ところが、従来のフラックス塗布装置には、以下の問題点が存在する。すなわち、従来のフラックス塗布装置では、BGA基板の表面に先端部を擦り付けるようにしてゴムスキージを移動させることでBGA基板の各凹部内だけにフラックスが残留するように塗布する構成(BGA基板における凹部以外の部位からフラックスを拭い去るように塗布する構成)が採用されている。この場合、この種のフラックス塗布装置を用いてフラックスを塗布する塗布対象基板は、ファインピッチ化に伴い、上記の各凹部(フラックスを塗布すべき領域)が小さくなる傾向がある。したがって、図10に示すように、従来のフラックス塗布装置によってパッド54の形成部位に設けられた凹部53内だけにフラックスFを残留させるように塗布対象基板Xの塗布面XaにフラックスFを塗布したときには、各パッド54の上のフラックスFの量が凹部53の大きさに応じて少量となる結果、その後のリフロー処理等に必要となる十分な量のフラックスFをパッド54上に塗布するのが困難となっている。
一方、発明者は、図11に示すように、フラックスFを塗布すべき領域に対応する部位に開口部Mhを設けると共に、塗布すべきフラックスFの量に応じて厚みTを規定したメタルマスクMを塗布対象基板Xの塗布面Xaに配設し、この状態においてスキージ12の先端部をメタルマスクMの表面(同図における上面)に擦り付けるようにしてフラックスFを押し拡げるフラックス塗布方法を試みた。この方法によれば、図12に示すように、凹部53内のフラックスFと、メタルマスクMの厚みT分のフラックスFとを各パッド54の上に残留させることが可能となるため、各凹部53が小さい塗布対象基板Xにおいても、十分な量のフラックスFを塗布することができる可能性がある。しかしながら、発明者は、ファインピッチ化が進む今日の塗布対象基板Xでは、前述したように塗布面Xaに形成された凹部53が小さいことに起因してスキージ12によってフラックスFを押し拡げる際に凹部53内の空気を押し出すのが困難となり、同図に示す右側の凹部53のように、凹部53内に空気が閉じ込められてフラックスFが充填されないことがあるのを見出した。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、塗布対象基板の塗布面に十分な量のフラックスを確実に塗布し得るフラックス塗布装置およびフラックス塗布方法を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載のフラックス塗布装置は、塗布対象基板の塗布面にフラックスを供給するフラックス供給部と、前記フラックスを塗り拡げるためのスキージと、前記塗布対象基板および前記スキージの少なくとも一方を他方に対して移動させる移動機構と、前記フラックス供給部および前記移動機構を制御する制御部とを備え、前記フラックスを塗布すべき領域に対応する部位に開口部が設けられると共に塗布すべき当該フラックスの量に応じて厚みが規定された枠材を前記塗布面に配設した状態において、前記制御部が、前記フラックス供給部を制御して前記フラックスを供給させると共に、前記移動機構を制御して前記スキージの先端部を前記枠材に押し付けさせつつ前記少なくとも一方を前記他方に対して移動させて当該スキージを前記塗布面に沿って相対的に移動させることで当該枠材の前記開口部において露出している当該塗布面に前記フラックスを塗布させるフラックス塗布装置であって、前記スキージとして、前記開口部の上方に位置した状態において前記移動機構によって前記枠材に押し付けられているときに前記先端部が前記塗布面に接触するように弾性変形する第1スキージと、当該第1スキージよりも硬く形成されると共に前記開口部の上方に位置した状態において前記移動機構によって前記枠材に押し付けているときに前記先端部が前記塗布面から離間する第2スキージとを備え、前記制御部が、前記移動機構を制御して、前記フラックス供給部から供給された前記フラックスを前記第1スキージによって塗り拡げる第1塗布処理と、前記フラックス供給部から供給された前記フラックスを前記第2スキージによって塗り拡げる第2塗布処理とをこの順で実行する。
また、請求項2記載のフラックス塗布装置は、請求項1記載のフラックス塗布装置において、前記第2スキージを2つ備えると共に、当該両第2スキージの間に前記第1スキージを挟むようにして前記両塗布処理時における前記塗布対象基板に対する前記相対的な移動の方向に沿って当該各スキージを並べて配設した塗布ユニットを備えている。
また、請求項3記載のフラックス塗布方法は、フラックスを塗布すべき領域に応じて開口部が設けられると共に塗布すべき当該フラックスの量に応じて厚みが規定された枠材を塗布対象基板の塗布面に配設した状態において、前記塗布面に前記フラックスを供給すると共に、フラックスを塗り拡げるためのスキージの先端部を前記枠材に押し付けつつ前記塗布対象基板および前記スキージの少なくとも一方を他方に対して移動させて当該スキージを前記塗布面に沿って相対的に移動させることで当該枠材の前記開口部において露出している当該塗布面に前記フラックスを塗布するフラックス塗布方法であって、前記スキージとして、前記開口部の上方に位置させた状態において前記枠材に押し付けているときに前記先端部が前記塗布面に接触するように弾性変形する第1スキージと、当該第1スキージよりも硬く形成されると共に前記開口部の上方に位置させた状態において前記枠材に押し付けているときに前記先端部が前記塗布面から離間する第2スキージとを使用し、前記塗布面に供給した前記フラックスを前記第1スキージによって塗り拡げる第1塗布処理と、前記塗布面に供給した前記フラックスを前記第2スキージによって塗り拡げる第2塗布処理とをこの順で実行する。
請求項1記載のフラックス塗布装置、および請求項3記載のフラックス塗布方法によれば、枠材に押し付けたときに開口部において先端部が塗布面に接触するように弾性変形する第1スキージと、第1スキージよりも硬く形成されて枠材に押し付けたときに開口部において先端部が塗布面から離間する第2スキージとを使用し、塗布面に供給したフラックスを第1スキージによって塗り拡げる第1塗布処理と、塗布面に供給したフラックスを第2スキージによって塗り拡げる第2塗布処理とをこの順で実行することにより、第1スキージによる第1塗布処理によって空気を閉じ込めることなく塗布対象基板の表面に形成された凹部内にフラックスを確実に押し込むことができると共に、第2スキージによる第2塗布処理によって枠材の厚みに相当する十分な量のフラックスを各凹部上に残留させるように塗布対象基板にフラックスを塗布することができる。
また、請求項2記載のフラックス塗布装置によれば、2つの第2スキージの間に第1スキージを挟むようにして塗布処理時における塗布対象基板に対する相対的な移動の方向に沿って各スキージを並べて配設した塗布ユニットを備えたことにより、複数枚の塗布対象基板に対してフラックスを順次塗布する際に、2つの第2スキージを交互に使用することで、塗布ユニットを1往復させるだけで2つの塗布対象基板にフラックスを塗布することができる。
以下、本発明に係るフラックス塗布装置、およびフラックス塗布方法の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
図1に示すフラックス塗布装置1は、メタルマスクMを使用したフラックス塗布方法に従って塗布対象基板XにフラックスFを塗布可能に構成された装置であって、塗布ユニット2、フラックス供給部3、X−Y−Z移動機構4、基板搬送機構5および制御部6を備えている。塗布ユニット2は、スキージ11,12a,12b、上下動機構13a,13bおよびノズル14a,14bを備え、これらがX−Y−Z移動機構4に取り付けられて構成されている。スキージ11は、第1スキージに相当し、一例として、樹脂材料(一例として、ポリウレタン)で平板状に形成されると共に、その先端部がメタルマスクMや塗布対象基板Xに対して線的に接触するように尖らされている。スキージ12a,12b(以下、区別しないときには「スキージ12」ともいう)は、それぞれ第2スキージに相当し、一例として、上記のスキージ11を形成している樹脂材料よりも堅い樹脂材料(一例として、スキージ11を形成しているポリウレタンよりも堅いポリウレタン)で平板状に形成されると共に、その先端部がメタルマスクMに対して線的に接触するように尖らされている。これにより、このフラックス塗布装置1では、スキージ11よりもスキージ12a,12bの方が硬く(スキージ12a,12bよりもスキージ11の方が柔らかく)形成されている。なお、このフラックス塗布装置1では、硬さが相違する同種の樹脂材料(この例では、ポリウレタン)で形成することでスキージ11およびスキージ12a,12bの硬さを相違させているが、種類が異なる各種材料で形成することでスキージ11およびスキージ12a,12bの硬さを相違させる構成を採用することもできる。また、このフラックス塗布装置1では、両スキージ12a,12bの間にスキージ11を挟むようにして、後述するフラックスFの塗布処理時における塗布ユニット2の移動方向に沿って各スキージ11,12a,12bを並べた状態でX−Y−Z移動機構4に取り付けられている。
上下動機構13a,13bは、上記したように、X−Y−Z移動機構4にそれぞれ取り付けられている。この場合、上下動機構13aは、制御部6の制御に従い、X−Y−Z移動機構4に対してスキージ12aを上下動させる。また、上下動機構13bは、制御部6の制御に従い、X−Y−Z移動機構4に対してスキージ12bを上下動させる。ノズル14a,14bは、フラックス供給部3に連結されている。この場合、ノズル14aは、スキージ11,12aの間に配設されてフラックス供給部3から供給されたフラックスFをスキージ11,12aの間に吐出(供給)する。また、ノズル14bは、スキージ11,12bの間に配設されてフラックス供給部3から供給されたフラックスFをスキージ11,12bの間に吐出(供給)する。フラックス供給部3は、制御部6の制御に従って規定量のフラックスFを塗布ユニット2に向けて圧送することで、ノズル14a,14bを介してフラックスFを塗布対象基板Xの塗布面Xa上に供給する。X−Y−Z移動機構4は、移動機構の一例であって、基板搬送機構5によって塗布処理位置に搬送された塗布対象基板Xに対して上記の塗布ユニット2を移動させる。
基板搬送機構5は、制御部6の制御に従ってフラックスFを塗布すべき塗布対象基板Xを塗布処理位置に搬送すると共に、フラックスFの塗布が完了した塗布対象基板Xを塗布処理位置から搬出する。制御部6は、フラックス塗布装置1を総括的に制御する。具体的には、制御部6は、基板搬送機構5を制御して塗布対象基板Xを塗布処理位置に搬送させる。この場合、このフラックス塗布装置1では、一例として、メタルマスクMが上記の塗布処理位置に固定され、基板搬送機構5がメタルマスクMの裏面に塗布面Xaを当接させるようにして塗布対象基板Xを塗布処理位置に位置決めする構成が採用されている。また、制御部6は、X−Y−Z移動機構4を制御して、塗布ユニット2を塗布対象基板X上(メタルマスクM上)に移動させると共に、フラックス供給部3を制御してフラックスFを供給させる。さらに、制御部6は、X−Y−Z移動機構4を制御して塗布ユニット2を移動させることによってフラックスFを塗布対象基板Xの塗布面Xaに塗布する(塗り拡げる)塗布処理を実行する。
この場合、塗布対象基板Xは、図4〜9に示すように、基板本体51の一面(同図に示す上面:フラックスFの塗布面Xa)に複数のバンプ形成部52が形成されている。また、この塗布対象基板Xでは、基板本体51の一面に複数の凹部53が形成され、この凹部53の底部にパッド54が設けられてバンプ形成部52が構成されている。言い換えれば、この塗布対象基板Xでは、バンプを形成するためのパッド54が基板本体51の一面よりも低くなるように、バンプ形成部52が凹状に形成されている。一方、メタルマスクMは枠材の一例であって、塗布対象基板Xの塗布面XaにおけるフラックスFを塗布すべき領域(すなわち、上記の各バンプ形成部52が形成されている領域)に対応して開口部Mhが形成されると共に、その厚みTが塗布面Xa上に塗布すべきフラックスFの量に応じて規定されている。なお、フラックスFの塗布処理時に使用する枠材は、上記のメタルマスクMに限定されず、樹脂マスク(樹脂製の枠材)を使用することもできる。
次に、フラックス塗布装置1によるフラックス塗布方法について、添付図面を参照して説明する。
このフラックス塗布装置1では、塗布処理の開始を指示されたときに、制御部6が、まず、基板搬送機構5を制御して塗布対象基板Xを塗布処理位置に搬送させる。この際に、基板搬送機構5は、塗布面XaをメタルマスクMの裏面に当接させるようにして塗布対象基板XをメタルマスクMに押し付け、塗布対象基板XおよびメタルマスクMを一体化させる。次いで、制御部6は、X−Y−Z移動機構4を制御して塗布ユニット2をメタルマスクMにおける外縁部上に移動させた後に、図2に示すように、メタルマスクM(塗布対象基板X)に向けて塗布ユニット2を下降させてスキージ11,12a,12bの先端部をメタルマスクMに押し付けさせる。なお、実際には、X−Y−Z移動機構4によって先端部をメタルマスクMに押し付けられたスキージ11が弾性変形しているが、同図および後に参照する図3では、スキージ11の変形状態の図示を省略する。
続いて、制御部6は、塗布対象基板Xに対するフラックスFの塗布処理時に塗布ユニット2を移動させる方向側に位置しているスキージ12をメタルマスクMから離間させる。具体的には、図3に示すように、制御部6は、上下動機構13bを制御することにより、スキージ11に対して塗布ユニット2を移動させる方向(この例では、矢印Aの向き)側に位置しているスキージ12bを上動させて、その先端部をメタルマスクMから離間させる。また、制御部6は、フラックス供給部3を制御してノズル14a,14bに向けてフラックスFを圧送させる。この際には、同図に示すように、ノズル14aによってスキージ11,12aの間にフラックスFが供給されると共に、ノズル14bによってスキージ11,12bの間にフラックスFが供給される。
次いで、制御部6は、X−Y−Z移動機構4を制御して塗布ユニット2を塗布対象基板Xの塗布面Xa(メタルマスクMの表面)に沿って矢印Aの向きに移動させる。この際には、図4に示すように、ノズル14bから供給されたフラックスFが、スキージ11によって矢印Aの向きに移動させられ、開口部MhにおいてメタルマスクM上から塗布対象基板Xにおける塗布面Xa上に移動させられる。この際に、スキージ11がスキージ12a,12bよりも柔らかく形成されているため、このスキージ11がX−Y−Z移動機構4による移動に伴って開口部Mhの上方に位置した状態(「開口部の上方に位置した状態において移動機構によって枠材に押し付けられているとき」との状態の一例)においては、図5に示すように、X−Y−Z移動機構4による押し付け力によって弾性変形して先端部が塗布面Xaに接触させられる。これにより、図7に示すように、スキージ11の移動に伴って塗布面Xa上に移動させられたフラックスFがスキージ11によって凹部53内に押し込まれると共に、押し込まれたフラックスFによって凹部53内の空気が押し出される。また、凹部53から溢れ出たフラックスFは、X−Y−Z移動機構4によってスキージ11が矢印Aの向きにさらに移動させられることにより、図8に示すように、他の凹部53内に押し込まれるようにして塗布面Xaに塗り拡げられる。
一方、ノズル14aから供給されたフラックスFは、スキージ12aによって矢印Aの向きに移動させられ、開口部MhにおいてメタルマスクM上から塗布対象基板Xにおける塗布面Xa上に移動させられる。この際に、スキージ12aがスキージ11よりも硬く形成されているため、このスキージ12aがX−Y−Z移動機構4による移動に伴って開口部Mhの上方に位置した状態(「開口部の上方に位置した状態において移動機構によって枠材に押し付けられているとき」との状態の一例)においては、図6に示すように、X−Y−Z移動機構4による押し付け力によってスキージ12aが大きく弾性変形することなく、その先端部がメタルマスクMの表面とほぼ同じ高さに維持されて塗布面Xaから離間している。これにより、図7に示すように、スキージ12aの移動に伴って塗布面Xa上に移動させられたフラックスFがメタルマスクMの厚みT分だけ塗布面Xaに残留させられるようにして均一に平される。また、スキージ12aが凹部53上まで移動させられた際には、図8に示すように、このスキージ12aの移動に伴って塗布対象基板X上を移動させられているフラックスFが、スキージ11によって凹部53内に押し込まれたフラックスFの上に覆い被さるようにして塗布面Xaに塗り拡げられる。
続いて、塗布ユニット2を矢印Aの向きにさらに移動させることにより、図9に示すように、スキージ11の移動に伴って塗布面Xa上を移動させられたフラックスFのうちの各凹部53内に押し込まれなかった余分なフラックスFと、スキージ12aの移動に伴って塗布面Xa上を移動させられたフラックスFのうちの余分なフラックスFとが塗布面Xa上からメタルマスクMの上に移動させられる。この場合、このフラックス塗布装置1では、X−Y−Z移動機構4によって塗布ユニット2を塗布面Xaに沿って移動させることでスキージ11(第1スキージ)、およびスキージ12a(第2スキージ)の双方が塗布面Xaに沿って移動させられる。したがって、塗布面Xaに沿って塗布ユニット2を1回移動させるだけで、スキージ11による第1塗布処理、およびスキージ12aによる第2塗布処理の双方が完了する。この後、制御部6は、基板搬送機構5を制御してフラックスFの塗布が完了した塗布対象基板Xを塗布処理位置から搬出させ、次にフラックスFを塗布すべき塗布対象基板Xを塗布処理位置に搬送させる。
この場合、新たに搬送された塗布対象基板Xに対するフラックスFの塗布処理に際しては、上記のスキージ12aに代えてスキージ12bを第2スキージとして使用する。具体的には、制御部6は、上下動機構13aを制御してスキージ12aを上動させてメタルマスクMから離間させる共に、上下動機構13bを制御してスキージ12bを下動させて、その先端部をメタルマスクMに当接させる。また、制御部6は、フラックス供給部3を制御してノズル14a,14bにフラックスFを圧送させる。この際には、直前にフラックスFを塗布した際にスキージ12aによってメタルマスクM上に移動させられたフラックスFに加えて、新たな塗布対象基板Xの塗布面Xa(凹部53)に塗り拡げるべきフラックスFがノズル14aからスキージ11,12aの間に供給されると共に、直前にフラックスFを塗布した際にスキージ11によってメタルマスクM上に移動させられたフラックスFに加えて、新たな塗布対象基板Xの塗布面Xaに塗り拡げるべきフラックスFがノズル14bからスキージ11,12bの間に供給される。
次いで、制御部6は、X−Y−Z移動機構4を制御して塗布ユニット2を塗布対象基板Xの塗布面Xa(メタルマスクMの表面)に沿って矢印Bの向きに移動させる。この際には、スキージ11が第1スキージとして機能して、図5に示すように、凹部53内に押し込むようにしてフラックスFを塗布面Xaに塗り拡げると共に、スキージ12bが第2スキージとして機能して、図6に示すように、塗布対象基板Xの塗布面Xa上および凹部53内のフラックスF上に厚みT分のフラックスFを塗り拡げる。これにより、前述した塗布対象基板Xに対する塗布処理時と同様にして、塗布ユニット2を塗布面Xaに沿って一回移動させるだけで、スキージ11による第1塗布処理、およびスキージ12bによる第2塗布処理の双方が完了する。
このように、このフラックス塗布装置1、およびフラックス塗布装置1によるフラックス塗布方法によれば、メタルマスクMに押し付けたときに開口部Mhにおいて先端部が塗布面Xaに接触するように弾性変形するスキージ11と、スキージ11よりも硬く形成されてメタルマスクMに押し付けたときに開口部Mhにおいて先端部が塗布面Xaから離間するスキージ12a,12bとを使用し、塗布面Xaに供給したフラックスFをスキージ11によって塗り拡げる第1塗布処理と、塗布面Xaに供給したフラックスFをスキージ12a,12bによって塗り拡げる第2塗布処理とをこの順で実行することにより、スキージ11による第1塗布処理によって空気を閉じ込めることなく凹部53内にフラックスFを確実に押し込むことができると共に、スキージ12a,12bによる第2塗布処理によってメタルマスクMの厚みTに相当する十分な量のフラックスFを各凹部53上に残留させるようにフラックスFを塗布することができる。
また、このフラックス塗布装置1、およびフラックス塗布装置1によるフラックス塗布方法によれば、2つのスキージ12a,12bの間にスキージ11を挟むようにして塗布対象基板Xに対する相対的な移動の方向に沿って各スキージ11,12a,12bを並べて配設した塗布ユニット2を備えたことにより、複数枚の塗布対象基板Xに対してフラックスFを順次塗布する際に、スキージ12a,12bを第2スキージとして交互に使用することで、塗布ユニット2を1往復させるだけで2つの塗布対象基板XにフラックスFを塗布することができる。
なお、本発明は、上記の構成および方法に限定されない。例えば、上記のフラックス塗布装置1では、第1スキージとしてのスキージ11と、第2スキージとしてのスキージ12a,12bをX−Y−Z移動機構4に固定してX−Y−Z移動機構4によって各スキージ11,12a,12bを同時に同じ方向に移動させる構成を採用しているが、第1スキージを移動させる移動機構と、第2スキージを移動させる移動機構とを別個に設けて各スキージを別個独立して移動させる構成を採用することもできる。また、上記のフラックス塗布装置1では、上下動機構13a,13bによって不使用のスキージ12a,12bを上動させることによって先端部をメタルマスクMから離間させる構成を採用しているが、例えば、塗布面Xaと平行な回動軸を中心としてスキージ12a,12bを回動させて不使用のスキージ12a,12bの先端部をメタルマスクMから離間させる構成を採用することもできる。さらに、上記のフラックス塗布装置1では、塗布処理位置に固定したメタルマスクMに対して基板搬送機構5によって塗布対象基板Xを搬送すると共に、X−Y−Z移動機構4によって塗布ユニット2をメタルマスクMおよび塗布対象基板Xに向けて移動させる構成を採用しているが、移動機構の構成はこれに限定されず、所定位置に固定した塗布ユニット2に向けてメタルマスクMおよび塗布対象基板Xを移動させる構成や、塗布ユニット2とメタルマスクMおよび塗布対象基板Xとの双方を移動させる構成を採用することもできる。
1 フラックス塗布装置
2 塗布ユニット
3 フラックス供給部
4 X−Y−Z移動機構
5 基板搬送機構
6 制御部
11,12a,12b スキージ
53 凹部
F フラックス
M メタルマスク
Mh 開口部
T 厚み
X 塗布対象基板
Xa 塗布面
2 塗布ユニット
3 フラックス供給部
4 X−Y−Z移動機構
5 基板搬送機構
6 制御部
11,12a,12b スキージ
53 凹部
F フラックス
M メタルマスク
Mh 開口部
T 厚み
X 塗布対象基板
Xa 塗布面
Claims (3)
- 塗布対象基板の塗布面にフラックスを供給するフラックス供給部と、前記フラックスを塗り拡げるためのスキージと、前記塗布対象基板および前記スキージの少なくとも一方を他方に対して移動させる移動機構と、前記フラックス供給部および前記移動機構を制御する制御部とを備え、前記フラックスを塗布すべき領域に対応する部位に開口部が設けられると共に塗布すべき当該フラックスの量に応じて厚みが規定された枠材を前記塗布面に配設した状態において、前記制御部が、前記フラックス供給部を制御して前記フラックスを供給させると共に、前記移動機構を制御して前記スキージの先端部を前記枠材に押し付けさせつつ前記少なくとも一方を前記他方に対して移動させて当該スキージを前記塗布面に沿って相対的に移動させることで当該枠材の前記開口部において露出している当該塗布面に前記フラックスを塗布させるフラックス塗布装置であって、
前記スキージとして、前記開口部の上方に位置した状態において前記移動機構によって前記枠材に押し付けられているときに前記先端部が前記塗布面に接触するように弾性変形する第1スキージと、当該第1スキージよりも硬く形成されると共に前記開口部の上方に位置した状態において前記移動機構によって前記枠材に押し付けているときに前記先端部が前記塗布面から離間する第2スキージとを備え、
前記制御部は、前記移動機構を制御して、前記フラックス供給部から供給された前記フラックスを前記第1スキージによって塗り拡げる第1塗布処理と、前記フラックス供給部から供給された前記フラックスを前記第2スキージによって塗り拡げる第2塗布処理とをこの順で実行するフラックス塗布装置。 - 前記第2スキージを2つ備えると共に、当該両第2スキージの間に前記第1スキージを挟むようにして前記両塗布処理時における前記塗布対象基板に対する前記相対的な移動の方向に沿って当該各スキージを並べて配設した塗布ユニットを備えている請求項1記載のフラックス塗布装置。
- フラックスを塗布すべき領域に応じて開口部が設けられると共に塗布すべき当該フラックスの量に応じて厚みが規定された枠材を塗布対象基板の塗布面に配設した状態において、前記塗布面に前記フラックスを供給すると共に、フラックスを塗り拡げるためのスキージの先端部を前記枠材に押し付けつつ前記塗布対象基板および前記スキージの少なくとも一方を他方に対して移動させて当該スキージを前記塗布面に沿って相対的に移動させることで当該枠材の前記開口部において露出している当該塗布面に前記フラックスを塗布するフラックス塗布方法であって、
前記スキージとして、前記開口部の上方に位置させた状態において前記枠材に押し付けているときに前記先端部が前記塗布面に接触するように弾性変形する第1スキージと、当該第1スキージよりも硬く形成されると共に前記開口部の上方に位置させた状態において前記枠材に押し付けているときに前記先端部が前記塗布面から離間する第2スキージとを使用し、前記塗布面に供給した前記フラックスを前記第1スキージによって塗り拡げる第1塗布処理と、前記塗布面に供給した前記フラックスを前記第2スキージによって塗り拡げる第2塗布処理とをこの順で実行するフラックス塗布方法。
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---|---|---|---|
JP2009105052A JP5290852B2 (ja) | 2009-04-23 | 2009-04-23 | フラックス塗布装置およびフラックス塗布方法 |
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