JP5287413B2 - ダイヤモンド被覆切削工具 - Google Patents

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Description

この発明は、表面平滑性にすぐれたダイヤモンド被覆切削工具に関し、例えば、金属材料よりも比強度、比剛性の高いCFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics。炭素繊維強化プラスチック)あるいは溶着性の高いAl合金等の切削加工に用いた場合には、ダイヤモンド皮膜の密着性に優れ、シャープな切刃が維持されるとともにバリ発生が少なく、すぐれた仕上げ面精度を示すダイヤモンド被覆切削工具(以下、ダイヤモンド被覆工具という)に関するものである。
ダイヤモンド被覆部材は、工具部材、耐摩耗部材、摺動部材等の多方面の用途に利用されているが、従来から、基体との密着性が不十分であるため、これを改善するために種々の方策が提案されている。
例えば、基体とダイヤモンド層との間に中間層を介在形成し、密着性の改善を図ることが行われており、IVa,Va,VIa族の化合物からなる中間層を介在形成すること(特許文献1,2)、また、IVa,Va,VIa族の化合物とカーボン非晶質層とからなる中間層を介在形成すること(特許文献3)、あるいは、被覆すべきダイヤモンド皮膜とは異なる特性のダイヤモンドを中間層として介在形成すること(特許文献4,5)等が知られている。
しかし、これら従来のダイヤモンド被覆部材を、特に、高硬度、耐摩耗性の要求されるダイヤモンド被覆切削工具として用いたような場合には、切削開始時の初期切削抵抗が大であったり、ダイヤモンド膜の密着性が十分でないために剥離を生じたり、切削加工の仕上げ面精度が十分でない等の問題点があった。
特開2002−256414号公報 特許第3519260号明細書 特開昭62−196371号公報 特開平2−233592号公報 特開平3−197677号公報
近年の切削加工装置のFA化はめざましく、一方で切削加工に対する省力化および省エネ化、さらに低コスト化の要求は強く、更に、切削条件はますます厳しいものとなってきている。上記の従来のダイヤモンド被覆部材をダイヤモンド被覆工具として用いた場合、通常条件での切削加工においては特段の問題は生じないが、これを、一般の金属材料に比して、比強度、比剛性にすぐれるCFRPの重切削、軟質で溶着性の高いAl合金等の重切削に用いた場合には、CFRPは炭素繊維とエポキシ系樹脂の複合材であるため工具摩耗が激しいばかりか欠損も生じやすく、また、Al合金等は、切削時の高熱発生により切刃への溶着を生じやすく、シャープな切刃を維持することが困難であるばかりか、欠損が生じやすくなり、工具寿命が短命であるという問題点があった。
そこで、本発明者等は、上述のような観点から、特に難削材であるCFRPあるいは溶着性の高いAl合金等の切削加工において、バリの発生を抑制し、長期の使用に亘って、すぐれた仕上げ面精度を示すダイヤモンド被覆工具を開発すべく鋭意研究を行った結果、以下の知見を得た。
図1には、本発明のダイヤモンド被覆工具の側断面の概略図を示すが、図1において、工具基体の表面に、例えば、熱フィラメントCVD法によるダイヤモンド気相合成法によって、所定条件で所定層厚のカーボン非晶質層を形成し、ついで、成膜条件を変更し、所定粒径の微粒ダイヤモンド層を形成し、その上に、所望のダイヤモンド層(以下、上部ダイヤモンド層という)を形成するし、さらに、上記微粒ダイヤモンド層の結晶粒径を特定の数値範囲に定めるとともに、かつ、微粒ダイヤモンド層の膜厚と上部ダイヤモンド層の膜厚の比を特定の数値範囲に定めると、上部ダイヤモンド層の表面に形成される凹凸が小さくなり、平滑な表面を有するようになるために、このような層構造を有するダイヤモンド被覆工具を、CFRP、Al合金等の切削加工に用いた場合には、シャープな切刃が維持され、バリの発生も抑制され、長期の使用に亘って、すぐれた仕上げ面精度を示すことを見出したのである。
この発明は、上記知見に基づいてなされたものであって、
「 切削工具基体表面にダイヤモンド皮膜が被覆形成されたダイヤモンド被覆切削工具において、
上記切削工具基体表面直上には、カーボン非晶質層が第1層として被覆形成され、上記第1層の表面には、膜厚方向の平均結晶粒径が0.05〜0.5μm、かつ、膜厚方向に直交する方向の平均結晶粒径が0.02〜0.2μmの微粒ダイヤモンド層が第2層として被覆形成され、上記第2層の表面には、ダイヤモンド層が第3層として被覆形成され、上記第2層の微粒ダイヤモンド層の膜厚Dと上記第3層のダイヤモンド層の膜厚Dの比の値D/Dが0.01以上1.0以下であることを特徴とするダイヤモンド被覆切削工具。」
に特徴を有するものである。
つぎに、この発明のダイヤモンド被覆工具の被覆層について、詳細に説明する。
《カーボン非晶質層》
本発明のダイヤモンド皮膜は、第1層がカーボン非晶質層、第2層が微粒ダイヤモンド層、第3層が上部ダイヤモンド層によって構成されるが、これらの各層は、いずれも通常のダイヤモンドの気相合成法、例えば、通常の熱フィラメント法によって形成することができる。
即ち、工具基体表面直上に、例えば、以下の条件の熱フィラメント法により、第1層としてのカーボン非晶質層を形成する。
成膜圧力: 1〜10 Torr、
流量: 1〜5 LM、
CH流量: 50〜500 ccm、
基体温度: 700〜800 ℃
上記条件で形成された第1層を透過型電子顕微鏡で調査すると、カーボン非晶質層で構成されていることが確認される。
そして、カーボン非晶質層からなる第1層は、基体表面を均質化することにより、微粒ダイヤモンド層(第2層)の形成に際し微細な核生成を促進し、さらに、微粒ダイヤモンド層(第2層)と基体間に生じる残留応力の応力緩和層として機能し、基体とダイヤモンド皮膜の密着性向上に寄与する。
カーボン非晶質層の膜厚が1nm未満では核生成密度の向上、密着性向上効果が期待できず、一方、カーボン非晶質層の膜厚が20nm以上になると、ダイヤモンド皮膜の硬度低下が生じるようになるため、カーボン非晶質層からなる第1層の膜厚は1〜20nm、より好ましくは2〜5nm、とすることが望ましい。
《微粒ダイヤモンド層》
工具基体表面直上に形成されたカーボン非晶質層からなる第1層の上に、第2層としての微粒ダイヤモンド層を、例えば、以下の条件の熱フィラメント法により形成する。
成膜圧力: 10〜30 Torr、
流量: 1〜5 LM、
CH流量: 20〜250 ccm、
基体温度: 700〜850 ℃
上記成膜条件により形成された微粒ダイヤモンド層を走査型電子顕微鏡で観察し、ダイヤモンド結晶粒のサイズを測定すると、膜厚方向の平均結晶粒径が0.05〜0.5μm、かつ、膜厚方向に直交する方向の平均結晶粒径が0.02〜0.2μmの微細ダイヤモンド結晶粒が形成されていることが確認される。
ここでいう平均結晶粒径とは、膜厚方向の場合、膜断面を観察して基体/膜界面方向で任意に10μm長の領域を選択し、そこに含まれる結晶粒子の膜厚方向のサイズを測定し、平均したものである。
膜厚と直交する方向の場合は、上記の条件範囲で第2層を形成し、第3層を形成せずに成膜を停止したものの膜表面を観察して観察面内の任意の10μm×10μmの領域に含まれる結晶粒子のサイズを測定し平均したものである。
微粒ダイヤモンド層の平均結晶粒径は、上記成膜条件の成膜圧力とCH流量によって大きく影響を受けるが、微粒ダイヤモンドの平均結晶粒径が大きくなり上記範囲を外れると、第2層の上に形成される上部ダイヤモンド層が粗粒化しやすく、その結果、上部ダイヤモンド層の表面の凹凸が大きくなり、また、平滑表面を維持することができなくなり、CFRP、Al合金等の切削加工において、バリが発生しやすくなり、同時に、仕上げ面精度も劣化する。
一方、微粒ダイヤモンドの平均結晶粒径が小さくなり上記範囲を外れると、第3層に求められる耐摩耗性、耐欠損性が得られなくなる。また、第2層自体の耐摩耗性が低下するなどの問題を生ずる。
したがって、第2層の微細ダイヤモンド層におけるダイヤモンド結晶粒については、この上に上部ダイヤモンド層を形成した場合に、上部ダイヤモンド結晶の核生成密度を高め、微細な結晶粒が成長するように、膜厚方向の平均結晶粒径を0.05〜0.5μm、かつ、膜厚方向に直交する方向の平均結晶粒径を0.02〜0.2μmと制限した。
さらに、本発明では、微粒ダイヤモンド層からなる第2層の膜厚Dと上部ダイヤモンド層からなる第3層の膜厚Dの比の値を、0.01≦D/D≦1.0と定めているが、D/Dの値が0.01未満の場合には、上部ダイヤモンド層のダイヤモンド結晶の核生成、成長を制御する効果は少なく、一方、D/Dの値が1.0を超えると、ダイヤモンド皮膜全体としての耐摩耗性の低下がみられるようになるので、第2層の膜厚Dと第3層の膜厚Dの比の値を、0.01≦D/D≦1.0と定めた。
微粒ダイヤモンド層の膜厚Dは、上部ダイヤモンド層の膜厚Dにもよるが、通常、2〜8μmであることが望ましい。
《上部ダイヤモンド層》
微粒ダイヤモンド層からなる第2層の上に、例えば、以下の条件の熱フィラメント法により第3層としての上部ダイヤモンド層を形成する。
成膜圧力: 20〜50 Torr、
流量: 1〜5 LM、
CH流量: 10〜200 ccm、
基体温度: 700〜900 ℃
微粒ダイヤモンド層からなる第2層の上に上部ダイヤモンド層が形成されることによって、上部ダイヤモンド層の結晶粒の粗大化は防止され、その結果、上部ダイヤモンド層表面の平滑性が維持され、CFRP、Al合金等の切削加工において、バリの発生が抑えられるとともに、すぐれた仕上げ面精度が得られる。
微細ダイヤモンド層について述べたように、上部ダイヤモンド層の膜厚Dは、第2層の膜厚Dとの関係で、0.01≦D/D≦1.0を満足する必要があり、D/Dの値が0.01未満となる程に相対的に上部ダイヤモンド層の膜厚が大になると、表面平滑性が劣化し、その結果、切削加工時にバリが発生しやすくなり、同時に、仕上げ面精度も低下するようになる。一方、Dの値が1.0を超え、相対的に微細ダイヤモンド層の膜厚が大になると、ダイヤモンド皮膜全体としての耐摩耗性が低下し、工具寿命が短くなることから、上部ダイヤモンド層の膜厚Dと第2層の膜厚Dとは、0.01≦D/D≦1.0の関係を満足することが必要である。
上部ダイヤモンド層の膜厚Dは、微粒ダイヤモンド層の膜厚Dにもよるが、通常、5〜10μmであることが望ましい。
この発明のダイヤモンド被覆工具は、工具基体表面直上にカーボン非晶質層からなる第1層を形成し、この上に、第2層を形成しているので、第2層は、微細な平均結晶粒径からなる微粒ダイヤモンド層として形成され、そして、さらにこの上に形成される上部ダイヤモンド層の結晶粒の粗大化が防止され、第3層の平滑性が維持されることから、比強度、比剛性の高いCFRPあるいは溶着性の高いAl合金等の切削加工において、シャープな切刃を維持したまま、バリの発生等を招くことなく、長期の使用に亘って、すぐれた仕上げ面精度を維持することができる。
本発明のダイヤモンド被覆工具の層構造(側断面)を示す概略図。 本発明ドリル1のダイヤモンド被覆工具の被覆層断面の走査型電子顕微鏡写真を示す。
つぎに、この発明のダイヤモンド被覆工具を実施例により具体的に説明する。
ここでは、ダイヤモンド被覆工具を、ドリルに適用した場合について述べるが、本発明はこれに限定されるものではなく、各種の切削工具に適用することが可能である。
原料粉末として、平均粒径:5.5μmを有する中粗粒WC粉末、同0.8μmの微粒WC粉末、同1.3μmのTaC粉末、同1.2μmのNbC粉末、同1.2μmのZrC粉末、同2.3μmのCr粉末、同1.5μmのVC粉末、同1.0μmの(Ti,W)C[質量比で、TiC/WC=50/50]粉末、および同1.8μmのCo粉末を用意し、これら原料粉末をそれぞれ表1に示される配合組成に配合し、さらにワックスを加えてアセトン中で24時間ボールミル混合し、減圧乾燥した後、100MPaの圧力で所定形状の各種の圧粉体にプレス成形し、これらの圧粉体を、6Paの真空雰囲気中、7℃/分の昇温速度で1370〜1470℃の範囲内の所定の温度に昇温し、この温度に1時間保持後、炉冷の条件で焼結して、直径が13mmの工具基体形成用丸棒焼結体を形成し、さらに前記の丸棒焼結体から、研削加工にて、溝形成部の直径×長さが10mm×22mmの寸法、並びにねじれ角30度の2枚刃形状をもったWC基超硬合金製の工具基体(ドリル)D−1〜D−8をそれぞれ製造した。
ついで、これらの工具基体(ドリル)D−1〜D−8の切刃にホーニングを施し、その表面をアセトン中で超音波洗浄し、乾燥した後、酸溶液によるエッチングおよび/またはアルカリ溶液によるエッチング処理を行い、さらに、ダイヤモンド粉末スラリー液を用いて超音波洗浄器で超音波処理を行なった後、
(a)まず、
成膜圧力:5 Torr、
流量:2 LM、
CH流量:70 ccm、
基体温度:730 ℃
の条件で、カーボン非晶質層(第1層)を形成し、
(b)ついで、成膜条件を変更し、上記カーボン非晶質層の表面に、
成膜圧力:20 Torr、
流量:3 LM、
CH流量:90 ccm、
基体温度:800 ℃
の条件で、微粒ダイヤモンド層(第2層)を形成し、
(c)ついで、
成膜圧力:35 Torr、
流量:3 LM、
CH流量:75 ccm、
基体温度:850 ℃
の条件で、上部ダイヤモンド層(第3層)を形成することにより、
表2に示される膜厚、平均結晶粒径のダイヤモンド皮膜を成膜し、本発明のダイヤモンド被覆ドリル(以下、本発明ドリルという)1〜8をそれぞれ製造した。
比較の目的で、上記の工具基体(ドリル)D−1〜D−4の表面に、上記成膜工程(a)及び(c)によりダイヤモンド皮膜を形成し、表3に示される膜厚、平均結晶粒径の比較例のダイヤモンド被覆ドリル(以下、比較ドリルという)1〜4をそれぞれ製造した。
さらに比較の目的で、上記の工具基体(ドリル)D−5〜D−8の表面に、上記成膜工程(b)及び(c)によりダイヤモンド皮膜を形成し、表3に示される膜厚、平均結晶粒径の比較ドリル5〜8をそれぞれ製造した。
つぎに、上記本発明ドリル1〜8および比較ドリル1〜8のそれぞれについて、
[切削条件1]
被削材−平面寸法:100mm×250mm、厚さ:8mmの、炭素繊維と熱硬化型エポキシ系樹脂が直交積層構造を持つ炭素繊維強化樹脂複合材(CFRP)の板材、
切削速度:200 m/min.、
送り:0.06 mm/rev、
貫通穴:(8 mm)、
の条件での上記CFRPの乾式穴あけ切削加工試験、
[切削条件2]
被削材−平面寸法:100mm×250mm、厚さ:15mmの、JIS・ADC12の板材
切削速度:220 m/min.、
送り:0.09 mm/rev、
貫通穴:(15 mm)、
の条件での上記Al合金の乾式穴あけ切削加工試験、
をそれぞれ行い、いずれの切削加工試験でも、加工穴寸法精度が0.04mmを超えるまでの穴あけ加工数を測定した。
この測定結果を表4にそれぞれ示した。
Figure 0005287413
Figure 0005287413
Figure 0005287413
Figure 0005287413
表4に示される結果から、本発明ダイヤモンド被覆工具は、カーボン非晶質層(第1層)、微粒ダイヤモンド層(第2層)及び上部ダイヤモンド層(第3層)からダイヤモンド皮膜が構成されていることによって、ダイヤモンド皮膜の表面には凹凸が少なくすぐれた表面平滑性を備えることから、比強度、比剛性の高いCFRPあるいは溶着性の高いAl合金等の切削加工に際し、シャープな切刃を維持したまま、バリ等の発生を抑え、長期の使用に亘ってすぐれた仕上げ面精度を維持することができる。
これに対して、ダイヤモンド皮膜が、カーボン非晶質層と上部ダイヤモンド層から構成された比較ドリル1〜4、また、微粒ダイヤモンド層と上部ダイヤモンド層から構成された比較ドリル5〜8は、工具基体への密着性が不十分であるため、あるいは、上部ダイヤモンド層の表面に凹凸が多く表面平滑性が劣るため、バリ等の発生で仕上げ面精度が劣り、あるいは、ダイヤモンド皮膜が剥離すること等により、工具寿命が短命なものであった。
上述のように、この発明のダイヤモンド被覆工具は、通常条件での切削加工は勿論のこと、金属材料よりも比強度、比剛性の高いCFRPあるいは溶着性の高いAl合金等の切削加工においても、長期の使用に亘って、バリ等の発生もなくすぐれた仕上げ面精度を維持できるものであるから、切削加工装置のFA化、並びに切削加工の省力化および省エネ化、さらに低コスト化に十分満足に対応できるものである。

Claims (1)

  1. 切削工具基体表面にダイヤモンド皮膜が被覆形成されたダイヤモンド被覆切削工具において、
    上記切削工具基体表面直上には、カーボン非晶質層が第1層として被覆形成され、上記第1層の表面には、膜厚方向の平均結晶粒径が0.05〜0.5μm、かつ、膜厚方向に直交する方向の平均結晶粒径が0.02〜0.2μmの微粒ダイヤモンド層が第2層として被覆形成され、上記第2層の表面には、ダイヤモンド層が第3層として被覆形成され、上記第2層の微粒ダイヤモンド層の膜厚Dと上記第3層のダイヤモンド層の膜厚Dの比の値D/Dが0.01以上1.0以下であることを特徴とするダイヤモンド被覆切削工具。
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