JP5286496B2 - 半導体多孔質層形成用ペースト - Google Patents

半導体多孔質層形成用ペースト Download PDF

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Description

本発明は、半導体多孔質層の形成に用いるペーストに関するものであり、より詳細には、色素増感型太陽電池の負極に設けられる半導体多孔質層を形成するためのペーストに関する。
現在、地球規模の環境問題や化石エネルギー資源枯渇問題などの観点から太陽光発電に対する期待が大きく、単結晶及び多結晶シリコン光電変換素子が太陽電池として実用化されている。しかし、この種の太陽電池は、高価格であること、シリコン原料の供給問題などを有しており、シリコン以外の材料を用いた太陽電池の実用化が望まれている。
上記のような見地から、最近では、シリコン以外の材料を用いた太陽電池として、色素増感型太陽電池が注目されている。このような色素増感型太陽電池の代表的なものとして、図1に示す構造を有するものが挙げられる。
即ち、この電池は、透明電極基板(正極基板)1と、金属電極基板(負極基板)10とを有している。
透明電極基板1は、透明ガラスや透明樹脂フィルムなどの透明基板3上に透明導電膜5(例えばITO膜)が形成され、さらにその上に、必要によりプラチナや白金等の蒸着膜が電子還元性導電層7として形成されている。一方、金属電極基板10は、金属基板11を有しており、この金属基板11の上に、必要により形成される逆電子防止層15を介して、色素増感半導体多孔質層13が形成されている。このような透明電極基板1と金属電極基板10とが、電解質層20を間に挟んで対峙した構造を有しており、透明電極基板1と金属電極基板10との周縁部分は、電解質層20が漏洩しないように、封止材30で封止されている。即ち、色素増感半導体多孔質層13と電解質層20とを間に挟んで金属電極基板10と透明電極基板1とが対峙している領域が発電領域Xとなっており、封止材30で封止されている領域が封止領域Yとなっている。
このような構造の色素増感太陽電池では、透明電極基板1側から可視光を照射すると、色素増感半導体多孔質層13中の色素が励起され、基底状態から励起状態へと遷移し、励起された色素の電子は、この多孔質層13中の伝導帯へ注入され、外部回路(図示せず)を通って透明電極基板1に移動する。透明電極基板1に移動した電子は、電解質層20中のイオンによって運ばれ、色素に戻る。このような過程の繰り返しにより電気エネルギーが取り出されるわけである。このような色素増感太陽電池の発電メカニズムは、pn接合型光電変換素子と異なり、光の捕捉と電子伝導が別々の場所で行われ、植物の光電変換プロセスに非常に似たものとなっている。
上記のような構造の色素増感型太陽電池では、色素を担持している半導体多孔質層13が直接低抵抗の金属基板11上に形成することができるため、変換効率の低下を回避することができ、またセルを大型化した場合の内部抵抗(曲率因子、Fill Factor;FF)の増大を抑制することができるという利点がある。
また、上記とは全く逆の構造の色素増感型太陽電池も知られており、具体的には、図1における色素増感半導体多孔質層13を透明電極基板1の透明導電膜5(或いは電子還元層7)上に形成し、金属電極基板10を、電解質層20を間に挟んで対峙させた構造のものである。このタイプでは、透明電極基板1が負極基板となり、金属電極基板10(金属基板11)が正極基板となり、負電極基板側からの光照射により発電することとなる。
ところで、上記のような色素増感型太陽電池の負極基板に設けられる半導体多孔質層13は、負極基板(図1の構造のものでは金属電極基板10)上に、例えば酸化チタンなどの半導体粒子が分散されたペーストを塗布し、焼成して酸化チタンからなる半導体の多孔質層3を形成し、この上に色素溶液を塗布し、色素を多孔質層13に吸着させた後、色素溶液の溶媒を除去することにより製造されている(特許文献1参照)。
半導体微粒子のペーストを塗布する手段としては、スピンコート、ダイコート、スクリーン印刷などの手段が一般的であるが、大面積化という点でスクリーン印刷が最も好適であり、従って、工業的にはスクリーン印刷が汎用されている。
スクリーン印刷用の上記ペースト(以下、単に半導体ペーストと呼ぶことがある)は、半導体微粒子と共に、バインダーとしての樹脂が有機溶媒に分散されたものであり、例えば樹脂としては、半導体微粒子を凝集させずに保持し、且つペーストのコーティング層を乾燥した状態でも半導体微粒子を安定に結合保持し得るとともに焼成により確実に除去できるという点からエチルセルロースが使用され、さらに溶媒としては、半導体微粒子に対して不活性であり、半導体微粒子の特性を損なうことなく均一に分散させることが可能であるという観点から、テルピネオールが使用されている(特許文献2、3)。
特開2002−298646号 特開2004−153030号 特開2007−26994号
しかるに、上記のような半導体ペーストは、通常、大面積の部分に塗布されるため、特にダレなどを生じることがなく、均一な厚みのコーティング層を形成し得るものでなければならない。この厚みが不均一となると、最終的に得られる半導体多孔質層の厚みにムラが生じ、安定した特性を得ることが困難となってしまう。例えば、エチルセルロースなどのバインダー成分やテルピネオールなどの有機溶媒が使用されている半導体ペーストは、比較的小面積部分にコートするような場合には、さほどの問題は生じないのであるが、大面積部分に塗布する場合には、ダレなどにより厚みが不均一となり易く、その改善が求められている。
従って、本発明の目的は、ダレを生じることがなく、大面積の部分に塗布する場合にも均一な厚みのコーティング層を安定して形成することが可能であり、特にスクリーン印刷に好適に使用し得る半導体多孔質層形成用ペーストを提供することにある。
本発明者等は、上記の課題について鋭意検討した結果、特にバインダー成分として、粘度の異なる2種類のエチルセルロースを使用することにより、コーティング性に優れ、大面積部分に施す場合にも均一なコーティング層を形成し得る半導体ペーストを得ることができるとの知見を見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明によれば、5〜60重量%の酸化チタン微粒子と、10〜90重量%のテルピネオールを含み、さらに、溶媒に溶かしたときの粘度が異なる2種のエチルセルロースを合計で5〜60重量%の量で含有している半導体多孔質層形成用ペーストであって、該エチルセルロースとして、トルエンを溶媒とし固形分エチルセルロース濃度10%溶液の場合の粘度(25℃)が5〜15cPの低粘性エチルセルロースと、粘度(25℃)が30〜50cPの高粘性エチルセルロースとを含有していることを特徴とする半導体多孔質層形成用ペーストが提供される
本発明のペースト(半導体ペースト)においては、前記低粘性エチルセルロース(ES)と高粘性エチルセルロース(ES)とを、ES/ES=51/49〜80/20の重量比で含有していることが好適である。
本発明の半導体ペーストは、バインダー成分として溶媒に溶かしたときの粘度が異なる2種類のエチルセルロースを含有していることが顕著な特徴であり、このようなバインダー成分を含有していることにより、大面積の部分にスクリーン印刷によりコーティングした場合にも均一な厚みのコーティング層を形成することが可能となり、均一な厚みの半導体多孔質層を電極上に形成することが可能となる。
即ち、従来公知の半導体ペーストにおいても、エチルセルロースはバインダーとして使用されている。しかしながら、スクリーン印刷などの塗装に適した低粘度型のエチルセルロースは、粘度が低いため、大面積でコーティングした場合には、ダレが生じてしまい、コーティング層の厚みが不安定となり、最終的に形成される半導体多孔質層の厚みが不均一となり、安定した特性を発揮することが困難となっていたのである。
しかるに、本発明によれば、低粘性のエチルセルロースに加えて高粘性のエチルセルロースを組み合わせているため、エチルセルロースのバインダー特性を損なうことなく、また溶媒に対する分散性を低下させることなく、大面積のコーティング層を形成する場合にもダレを有効に防止し、均一な厚みのコーティング層を形成することが可能となるのである。
<半導体ペースト>
本発明の半導体ペーストは、半導体微粒子として二酸化チタンの微粒子を使用し、これを、バインダーとともに有機溶媒に分散させたものである。
二酸化チタンとしては、アナターゼ型、ブルーカイト型及びルチル型のものが知られており、本発明においては、何れの型の二酸化チタンも使用することができるが、半導体多孔質層として高い変換効率を得るという観点から、特にアナターゼ型或いはブルーカイト型の二酸化チタンが最も好適である。
また、二酸化チタンの微粒子は、一般に、その粒径が500nm以下の微細なものであることが必要である。即ち、粒径の粗大な粒子を用いると、半導体多孔質層への光の透過性にバラツキを生じ易く、太陽電池として安定した特性を発揮させることが困難となるおそれがあるからである。
本発明の半導体ペーストにおいて、上記の二酸化チタン微粒子は、5〜60重量%、特に10〜30重量%の量で含有していることが必要である。即ち、二酸化チタン微粒子の量が上記範囲よりも少ないと、一定の厚みの半導体多孔質層を形成するに際して、半導体ペーストを必要以上に厚くコーティングすることが必要となってしまい、この結果、厚みムラを生じ易くなってしまう。また、形成される半導体多孔質層の目付量が少なくなってしまうという不都合も生じる。さらに、上記範囲よりも多量に二酸化チタン微粒子を含有していると、ペーストのコーティング性が低下してしまうという不都合を生じる。
また、本発明においては、上述した二酸化チタン微粒子として、球状粒子と、該球状粒子よりも粒直径が微細な不定形状粒子とを用いることが最も好適である。尚、球状の粒子とは、SEMやTEMなどの電子顕微鏡を用いた観察において、面を形成する角がない形状の粒子であり、角が観察されない限り、真球粒子のみならず、断面が楕円形状の粒子をも含み、大径が短径の10倍以下の粒子を意味するものである。また、不定形状の粒子とは、上記のような電子顕微鏡観察において、特定の形状を認識することはできないが、面と面との境界部を示す稜線或いは角が観察され、大まかに言って多面体形状を有しているボール状の粒子であり、球状粒子と同様、大径が短径の10倍以下の粒子を意味する。また、球状粒子及び不定形状粒子において、粒径(粒直径)は、最大直径を意味するものである。
即ち、図2及び図3は、本発明の半導体ペーストを用いて形成される半導体多孔質層50(図1の半導体多孔質層13に相当する)を部分的に拡大して示すものであるが、図2に示されているように、一定の粒径の二酸化チタン微粒子Aを用いた場合には、二酸化チタン微粒子が緻密に結合した層となり、これらの粒子表面に担持される増感色素55は、半導体多孔質層50の表面部分にのみ分布した状態となり、内部(特に電極基板51側)には分布し難い構造となる。これに対して、図3に示されているように、球状の粒子Aと、該球状粒子よりも粒直径の小さい不定形状の粒子Bとを使用した場合には、増感色素53が浸透しやすい大きさのマクロポアが多く形成され、その空隙率も高くなり(例えば60%以上)、表面積も大きくなる結果、半導体多孔質層50の表層部分に限らず、その内部まで均等に色素55が浸透して担持されることとなり、さらには、大きな空隙により発電のために照射される光が散乱によって半導体多孔質層50の全体に行き渡ることとなり、高い変換効率を確保することが可能となるからである。
従って、本発明においては、上記のような特性を発現させるため、球状の二酸化チタン粒子Aが不定形状の二酸化チタン粒子Bよりも粒子径が大きいことを前提条件として、球状粒子Aの粒直径が5〜100nm、特に15〜60nmの範囲にあり、多面体微粒子Bの粒直径が1〜80nm、特に5〜30nmの範囲にあるのがよく、最も好適には、平均して、球状粒子Aの粒直径が不定形状粒子Bの粒直径よりも10nm以上大きいことが望ましい。即ち、両者の粒直径の差が大きいほど、図3に示されるようなマクロポアを有する構造を容易に形成することができる。
尚、上記粒子の粒直径は、プラチナスパッタなどによるスパッタリングを行って電子顕微鏡により求めることができる。
また、球状の二酸化チタン粒子Aと不定形状の二酸化チタン粒子Bとの存在比率(A/B)は、特に制限されるものではないが、一般的には、A/B(重量比)=10/90乃至90/10、特に30/70乃至70/30の範囲にあるのがよい。
尚、上記のような二酸化チタンの球状粒子Aや不定形状の二酸化チタン粒子Bは、それ自体公知であり、例えば球状の二酸化チタン粒子Aは、石原産業株式会社よりSTシリーズの商品として市販されており、また、不定形状の二酸化チタン粒子Bは、テイカ株式会社よりAMTシリーズの商品として市販されている。各粒子の粒度分布を前述した粒直径の範囲に調整する場合には、例えば電成篩などにより行われる。
本発明において、上述した二酸化チタン微粒子を分散させるための溶媒としては、テルピネオールが使用される。テルピネオール(C1018O)は、1,8−テルビンから水が1分子脱水して生じる不飽和アルコールであり、α、β及びγの3タイプのものが知られており、何れのタイプも使用できるが、一般には、α−テルピネオール(Bp:219〜221℃)、或いはα−テルピネオールを主成分とし、これにβ−テルピネオールなどの他のタイプものが混合された混合物(一般に、市販されているものは混合物である)が好適に使用される。
即ち、上記のテルピネオールは、比較的粘稠な液体であり、上述した二酸化チタン微粒子を容易に均一に分散させることができ、しかも、加熱により、二酸化チタン微粒子の半導体特性に悪影響を与えることなく、容易に揮散させることができる。
本発明の半導体ペーストにおいて、このテルピネオールは、半導体ペースト中に10〜90重量%、特に40〜80重量%の量で含まれている。この量が、当該範囲外であると、二酸化チタン微粒子や後述するバインダー成分とのバランスが崩れてしまい、二酸化チタン微粒子を均一に分散させることが困難となったり、コーティング性が低下してしまうなどの不都合を生じてしまう。
さらに、本発明の半導体ペーストは、低粘性エチルセルロースと高粘性エチルセルロースの2種のエチルセルロースをバインダー成分として含有している。即ち、エチルセルロースは、二酸化チタン微粒子に対して不活性であり、焼成により二酸化チタン微粒子の半導体特性や粒子形状に悪影響を与えることなく分解除去することが可能な物質である。従来公知の半導体ペーストは、1種類のエチルセルロースがバインダー成分として使用されており、このため、大面積のコーティングを行うと、ダレを生じてしまい、コーティング層の厚みが不均一となってしまい、これが形成される半導体多孔質層に反映されてしまい、電池特性に悪影響を及ぼし、安定した特性を発現させることが困難となっていたのは、既に述べた通りである。しかるに、本発明では、上記のような2種類のエチルセルロースを使用することにより、バインダー性能を低下させることなく、ダレを効果的に防止することが可能となり、大面積でコーティングを行う場合にも、均一な厚みのコーティング層を形成することができ、この結果、半導体多孔質層の厚みを均一とし、安定した電池特性を発現させることが可能となる。
本発明において、上記のエチルセルロースの内、低粘性エチルセルロースは、特にバインダー機能を示すものであり、トルエンを溶媒とし固形分エチルセルロース濃度10%溶液の場合の粘度(25℃)が5〜15cPの範囲にある。即ち、このような低粘性エチルセルロースが配合されていることにより、前述した二酸化チタン微粒子は半導体ペースト中で凝集させることなく均一分散した状態に保持され、また、半導体ペーストをコーティングした後に溶媒(テルピネオール)が加熱乾燥により除去された後においても、二酸化チタン微粒子が積み重ねられた層状状態が安定に保持されるのである。
一方、高粘性エチルセルロースは、上記のようなバインダー機能もある程度は有しているが、特にレオロジー改質のために使用されるものであり、トルエンを溶媒とし固形分エチルセルロース濃度10%溶液の場合の粘度(25℃)が30〜50cPの範囲にある。即ち、本発明の半導体ペーストは、このような高粘性エチルセルロースが配合されているため、低粘性エチルセルロースのバインダー機能を損なうことなく、ダレを有効に防止することができ、大面積で半導体ペーストをコーティングした場合においても、コーティング層の厚みの変動が抑制され、コーティング層の厚みを均一に維持することができるのである。
本発明において、上記の低粘性エチルセルロース及び高粘性エチルセルロースは、合計で、5〜60重量%、特に5〜30重量%の量で半導体ペースト中に含まれていることが必要である。即ち、この合計量が上記範囲外であると、前述した二酸化チタン微粒子やテルピネオールとのバランスが崩れ、二酸化チタン微粒子の分散状態が不安定になったり、或いはコーティング性が損なわれたり、形成される半導体多孔質層の膜特性に悪影響を与えるなどの不都合を生じてしまう。
また、低粘性エチルセルロース(ES)と高粘性エチルセルロース(ES)とは、ES/ES=51/49〜80/20、特に55/45〜70/30の重量比で配合されていることが、低粘性エチルセルロースのバインダー機能と高粘性エチルセルロースのレオロジー改質機能とを効果的に発現させる上で好適である。即ち、低粘性エチルセルロースを上記範囲よりも多量に使用すると、ダレ防止効果が低下してしまうし、また高粘性エチルセルロースを上記範囲よりも多量に使用すると、バインダー機能が損なわれ、二酸化チタン微粒子の凝集が生じたり、或いは半導体ペーストのコーティング層から溶媒を除去したとき、二酸化チタン微粒子の層状構造が損なわれ易くなってしまい、一定の厚みの半導体多孔質層を形成することが困難になる場合がある。
本発明の半導体ペーストは、ダレ防止能や二酸化チタン微粒子の半導体特性などに悪影響を与えない限り、適宜の量で各種の添加剤、例えばレベリング剤や界面活性剤、増粘剤などが添加されていてもよい。
また、本発明の半導体ペーストは、上述した各成分を混合することにより調製され、各成分の添加順序等には制限はないが、このペーストの粘度(25℃)が15乃至50cP程度の範囲となるように、前述した量割合の範囲内で各成分の使用量を設定しておくのがよい。
<色素増感多孔質半導体層の形成>
上述した本発明の半導体ペーストは、これを電極基板51(例えば図1における金属電極基板10)上にコーティングし、このコーティング層を、乾燥及び焼き付けた後、増感色素53を担持させることによって半導体多孔質層50が形成される。このような半導体多孔質層50の厚みは、通常、5乃至20μm程度であり、酸化物半導体重量(粒子A,Bの合計重量)としては、0.001乃至0.005g/cm程度が適当である。
コーティング手段としては、スクリーン印刷、スプレーコート、ダイコート等の公知の手段を採用することができるが、上述した本発明の半導体ペーストは、大面積でコーティングした場合にもダレを生じないため、スクリーン印刷が好適に適用され、均一な厚みのコーティング層が形成され、これにより、厚みのバラツキがなく、安定した特性を示す色素増感半導体多孔質層50が形成されることとなる。
半導体ペーストのコーティング層の乾燥及び焼付けは、二酸化チタン微粒子等の酸化物半導体微粒子の半導体特性や層状構造を劣化させない程度の温度、例えば350乃至550℃で、30乃至60分間程度で行われ、これにより、溶媒が揮散し、酸化物半導体微粒子同士が焼結して半導体多孔質層が形成される。
また、増感色素53の担持は、色素溶液を半導体多孔質層に接触させることにより行われ、これにより図2及び図3で示すような色素53で増感された半導体多孔質層50が電極基板51上に形成される。特に球状の二酸化チタン粒子Aと不定形状の二酸化チタン粒子Bとを含む半導体ペーストを用いた場合には、図3に示されているように、増感色素53が深く、内部まで浸透して担持された半導体多孔質層50が形成され、特に高い変換効率を得ることができる。
色素溶液の接触は、通常は、ディッピングにより行われ、吸着処理時間(浸漬時間)は、通常、30分〜24時間程度であり、吸着後、乾燥して色素溶液の溶媒を除去することにより、増感色素53を浸透して担持させることができる。
用いる増感色素は、カルボキシレート基、シアノ基、ホスフェート基、オキシム基、ジオキシム基、ヒドロキシキノリン基、サリチレート基、α−ケト−エノール基などの結合基を有するそれ自体公知のものが使用され、前述した特許文献1〜3等に記載されているもの、例えばルテニウム錯体、オスミウム錯体、鉄錯体などを何ら制限なく使用することができる。特に幅広い吸収帯を有するなどの点で、ルテニウム−トリス(2,2’−ビスピリジル−4,4’−ジカルボキシラート)、ルテニウム−シス−ジアクア−ビス(2,2’−ビスピリジル−4,4’−ジカルボキシラート)などのルテニウム系錯体が好適である。このような増感色素の色素溶液は、溶媒としてエタノールやブタノールなどのアルコール系有機溶媒を用いて調製され、その色素濃度は、3×10−4乃至5×10−4mol/l程度である。
上記のようにして表面に色素増感半導体多孔質層50が表面に形成された電極基板51は、負電極基板として、電解質層を間に挟んで対向電極(正電極基板)を対峙させることにより、色素増感型太陽電池として使用される。
<色素増感型太陽電池>
既に述べたように、本発明の半導体ペーストは、ダレなどを生じないため、スクリーン印刷によるコーティング層の形成に適しており、このため大面積の電極基板に半導体多孔質層を形成するために特に好適である。従って、上記のような半導体多孔質層50が形成された電極基板51は、特にセルの大型化による内部抵抗の増大を抑制できる図1に示す構造の負電極基板(金属電極基板)10として好適であり、このような負電極基板10を、電解質層20を間に挟んで正極基板(透明電極基板)1に対峙させることにより、色素増感型太陽電池として使用される。即ち、この負電極基板10では、金属基板11の上に、必要により形成される逆電子防止層15を介して、前述した構造の多孔質半導体層50(図1では、この半導体多孔質層は13で示されている)が形成されることとなる。
このような構造の色素増感太陽電池において、金属基板11としては、低電気抵抗の金属材料から形成されたものであれば特に制限されないが、一般的には、6×10−6Ω・m以下の比抵抗を有する金属乃至合金、例えばアルミニウム、鉄(スチール)、ステンレススチール、銅、ニッケルなどが使用される。また、金属基板11の厚みは特に制限されず、適度な機械的強度が保持される程度の厚みを有していればよい。また、生産性を考慮しないのであれば、金属基板11は、例えば蒸着等により、樹脂フィルム等に形成されていてもよい。勿論、この樹脂フィルム等の基材は透明である必要はない。
上記のような金属基板11において、前述した色素増感半導体多孔質層50(13)は、発電領域Xとなる部分に形成されるものであり、その周囲が発電に関与しない封止領域Yとなるわけである。
尚、金属基板11の表面に適宜形成される逆電子防止層15は、整流障壁として機能し、金属基板11から色素増感半導体多孔質層50(13)への逆電流を抑制するために形成されるものであり、例えば、金属基板11よりも高抵抗の金属乃至金属酸化物(例えば二酸化チタンなど)や、特開2008−53165号などに開示されている化成処理膜から形成され、その厚みは、一般に5乃至500nm程度である。
本発明に従って、色素で増感された半導体多孔質層50(13)が形成されている負電極基板10の対向電極として使用される透明電極基板(正極基板)1は、透明基板3上に透明導電膜5を形成したものである。
上記の透明基板3としては、透明なガラス板や透明樹脂フィルムが使用される。透明樹脂フィルムとしては、透明である限り任意のものが使用されるが、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ1−ブテン、ポリ4−メチル−1−ペンテン、或いはエチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィン同士のランダム乃至ブロック共重合体等のポリオレフィン系樹脂;エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体等のエチレン−ビニル化合物共重合体樹脂;ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ABS、α−メチルスチレン−スチレン共重合体等のスチレン系樹脂;ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等のビニル系樹脂;ナイロン6、ナイロン6−6、ナイロン6−10、ナイロン11、ナイロン12等のポリアミド樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂;ポリカーボネート;ポリフェニレンオキサイド;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体;酸化澱粉、エーテル化澱粉、デキストリンなどの澱粉;及びこれらの混合物からなる樹脂;などからなるフィルムを用いることができる。一般的には、強度や耐熱性等の見地から、ポリエチレンテレフタレートフィルムが好適に使用される。また、透明基板3の厚みや大きさは、特に制限されず、最終的に使用される色素増感型太陽電池の用途に応じて適宜決定される。
透明導電膜5としては、酸化インジウム−酸化錫合金からなる膜(ITO膜)や酸化錫にフッ素をドープした膜(FTO膜)が代表的であるが、電気抵抗が低いことから、特にITO膜が好適である。これらは蒸着により上記の透明基板3上に形成され、その厚みは、通常、0.5乃至0.7μm程度である。
尚、透明導電膜5の表面には、適宜、電子還元導電層7が形成される。この電子還元導電層7は、一般に白金の薄層からなり、透明導電膜5に流れ込んだ電子を電解質層20に速やかに移行せしめる機能を有するものである。このような電子還元導電層20は、光透過性が損なわれないように、その平均厚みが0.1乃至1.5nm程度となるように蒸着により薄く形成される。
上記のようにして形成された負極基板10と透明電極基板(正極基板)1は、電解質層20を間に挟んで対峙され、前述した構造の色素増感半導体多孔質層50(13)と電解質層20とによって発電領域Xが形成されることとなる。
電解質層20は、公知の太陽電池と同様、リチウムイオン等の陽イオンや塩素イオン等の陰イオンを含む種々の電解質溶液により形成される。また、この電解質20中には、酸化型構造及び還元型構造を可逆的にとり得るような酸化還元対を存在させることが好ましく、このような酸化還元対としては、例えばヨウ素−ヨウ素化合物、臭素−臭素化合物、キノン−ヒドロキノンなどを挙げることができる。
上記の電解質層20は、発電領域Xの周縁に位置する封止領域Yに設けられる封止材30により封止され、電極間からの液の漏洩が防止されることとなるわけである。一般に、このような電解質層20の厚みは、最終的に形成される電池の大きさによっても異なるが、通常、10乃至50μm程度である。
封止材30としては、ヒートシール可能な各種の熱可塑性樹脂乃至熱可塑性エラストマー、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ1−ブテン、ポリ4−メチル−1−ペンテン、或いはエチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィン同士のランダム乃至ブロック共重合体等のポリオレフィン系樹脂;エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体等のエチレン−ビニル化合物共重合体樹脂;ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ABS、α−メチルスチレン−スチレン共重合体等のスチレン系樹脂;ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等のビニル系樹脂;ナイロン6、ナイロン6−6、ナイロン6−10、ナイロン11、ナイロン12等のポリアミド樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂;ポリカーボネート;ポリフェニレンオキサイド;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体;酸化澱粉、エーテル化澱粉、デキストリンなどの澱粉;及びこれらの混合物からなる樹脂;などが使用される。
即ち、封止材30は、上記の熱可塑性樹脂等を用いての押出成形、射出成形等によって、例えば、封止領域Yに対応する幅のリング形状に成形することにより得られ、この封止材30を、互いに対抗して配置された負極基板10と透明電極基板1との間に挟んだ状態でヒートシール(加熱圧着)することにより、負極基板10と透明電極基板1とが接合され、次いで、この封止材30に注入管を挿入し、該注入管を介して、両電極基板の間の空間内に、電解質層20を形成する電解質溶液を注入することにより、図2に示す構造の色素増感半導体多孔質層50(13)を有する電極基板を有しており且つ図1に示す構造の色素増感型太陽電池を得ることができる。
尚、透明基板3として透明樹脂フィルムなどを用いるときには、例えば負極基板10と透明電極基板1との3方を封止剤30でシールし、次いでシールされていない開口部から電解質液を充填し、最後に、開口部を封止剤30で完全に封止することによっても図1に示す構造の色素増感型太陽電池を作製することができる。
このようにして形成される色素増感太陽電池では、先にも述べたが、透明電極基板1側から可視光を照射することにより、負電極基板10に形成されている色素増感半導体多孔質層50(13)中の色素が励起され、基底状態から励起状態へと遷移し、励起された色素の電子が、多孔質層50(13)中の伝導帯へ注入され、金属電極基板10(金属基板11)を介して外部回路(図示せず)を通って透明電極基板1に移動する。透明電極基板1に移動した電子は、電解質層20中のイオンによって運ばれ、色素に戻る。このような過程の繰り返しにより電気エネルギーが取り出され、発電が行われることとなる。本発明においては、半導体多孔質層50(13)に増感色素5が内部まで深く且つ均等に分布して吸着担持されているばかりか、散乱によって大きな空隙率を有する半導体多孔質層50(13)の内部まで光が行き渡るため、高い変換効率を示す。さらに、発電領域Xが大面積である場合にも、半導体多孔質層50(13)の厚みにバラツキがなく、均一な厚みを有しているため、安定した特性を発揮することができる。
尚、本発明に従って半導体多孔質層50が形成された電極基板51を、図1に示す構造の色素増感型太陽電池の負電極基板10として用いた例を説明したが、このような電極基板は、図1の例に限定されるものではなく、例えば、図1に示されている構造の色素増感型太陽電池における透明導電膜5(或いは電子還元導電層7)の上に色素増感半導体多孔質層50を形成し、光が照射される側に配置される負電極基板として本発明の電極基板を使用することも勿論可能である。この場合には、金属電極基板10もしくは透明導電膜を備えた透明電極基板が正極基板となる。
本発明の優れた効果を次の例で説明する。
(実施例1)
酸化物半導体微粒子として、以下の2種類の二酸化チタン微粒子と、2種類のバインダー剤(低粘性エチルセルロース及び高粘性エチルセルロース)を用意した。尚、バインダー剤であるエチルセルロースの粘度は、10重量%のエチルセルロース固形分濃度のトルエン溶液を用いて25℃でB型粘度計により測定された値である。
球状二酸化チタン微粒子(A);
昭和タイタニウム(株)製Fシリーズ
粒径:30nm
不定形二酸化チタン微粒子(B);
テイカ(株)製AMTシリーズ
粒径7nm
低粘性エチルセルロース(ES);
粘度;5〜15cP
高粘性エチルセルロース(ES);
粘度;30〜50cP
上記の酸化物半導体微粒子及びエチルセルロースを使用し、有機溶媒としてテルピオネールを使用し、以下の組成の半導体ペーストを調製した。
半導体ペーストの組成;
球状二酸化チタン微粒子A:15重量%
不定形二酸化チタン微粒子B:5重量%
(A/B=3)
低粘性エチルセルロース(ES):4.4重量%
高粘性エチルセルロース(ES):5.6重量%
(ES/ES=11/14)
テルピオネール:70重量%
次いで、金属基板として、リン酸クロメート処理されたアルミニウム板(厚み0.3mm)を用意し、このアルミニウム板上に、上記で調製したペーストを塗布し、450℃で30分間焼成し、厚みが約10μmの半導体多孔質層を形成した。この塗布に際しては、だれは全く生ぜず、また、得られた半導体層の膜厚分布を1cm角エリアで測定したところ、膜厚誤差範囲が±0.2μmと、ほぼ均一な膜厚で形成できていることがわかった。
この半導体多孔質層について、窒素吸着・脱離式のBET測定を実施した結果、細孔容積の最大ピークが細孔径約50nmの部分で確認された。また、その層における空隙率は、計算値により69%であった。
さらに、純度99.5%のエタノールに分散させたルテニウム錯体色素からなる色素溶液中に、上記の半導体多孔質層を24時間漬浸させ、次いで乾燥することにより、色素で増感された半導体多孔質層を有する負極基板を得た。尚、用いたルテニウム錯体色素は、下記式で表される。
[Ru(dcbpy)(NCS)]・2H
一方、白金を蒸着したITO/PENフィルムで構成される対向電極(正極)基板を用意した。
この対向電極基板と上記で作製した負電極構造体との間に電解質液を挟みこんで、図1に示す構造の色素増感型太陽電池を作製した。このときの電解質液層の厚みは5μmとした。
尚、電解質液としては、LiI/I(0.5mol/0.025mol)をメトキシプロピオニトリルに溶かしたものに4−tert−ブチルピリジンを添加したものを用いた。
得られた電池の変換効率を測定したところ、測定面積1cmで、以下の通りであり、高い変換効率が得られた。
変換効率:5.08%
FF(内部抵抗):0.57
SC(短絡電流密度):12.9mA/cm
OC(開放電圧):0.69V
(比較例1)
酸化物半導体微粒子として、球状二酸化チタン微粒子Aのみを使用し、不定形状の二酸化チタン微粒子Bを使用せず、さらに、バインダー剤として、低粘性エチルセルロース(ES)のみを使用し、高粘性エチルセルロース(ES)を使用しなかった以外は、実施例1と全く同様にしてTiOペーストを調製し、このペーストを用いて実施例1と全く同様にして厚みが約10μmの半導体多孔質層を形成した。この半導体多孔質層の膜厚分布を1cm角エリアで測定したところ、膜厚誤差範囲が±1μmと、膜厚が均一とは云えない膜であることがわかった。
次いで、上記の半導体多孔質層を表面に有するアルミニウム板を用いて、実施例1と全く同様にして、色素を担持させ、次いで、これを負電極基板として、図1に示す構造の色素増感型太陽電池を作製した。
得られた電池の変換効率を測定したところ、測定面積1cmで、以下の通りであり、実施例1に比して、変換効率は低かった。
変換効率:3.20%
FF(内部抵抗):0.61
SC(短絡電流密度):7.64mA/cm
OC(開放電圧):0.69V
色素増感型太陽電池の概略構造を示す図。 半導体多孔質層の構造を示す部分拡大断面図。 特に好適な半導体多孔質層の構造を示す部分拡大断面図。
符号の説明
1:透明電極基板
3:透明基板
7:電子還元導電層
10:負電極基板(金属電極基板)
11:金属基板
13:色素増感半導体多孔質層
15:逆電子防止層
20:電解質層
50:色素増感半導体多孔質層
51:電極基板
53:増感色素

Claims (2)

  1. 5〜60重量%の酸化チタン微粒子と、10〜90重量%のテルピネオールを含み、さらに、溶媒に溶かしたときの粘度が異なる2種のエチルセルロースを合計で5〜60重量%の量で含有している半導体多孔質層形成用ペーストであって、
    該エチルセルロースとして、トルエンを溶媒とし固形分エチルセルロース濃度10%溶液の場合の粘度(25℃)が5〜15cPの低粘性エチルセルロースと、粘度(25℃)が30〜50cPの高粘性エチルセルロースとを含有していることを特徴とする半導体多孔質層形成用ペースト
  2. 前記低粘性エチルセルロース(ES)と高粘性エチルセルロース(ES)とを、ES/ES=51/49〜80/20の重量比で含有している請求項に記載の半導体多孔質層形成用ペースト。
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