JP4076620B2 - 色素増感型太陽電池 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、色素を吸着させた酸化物半導体電極を有する色素増感型太陽電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
色素を吸着させた酸化物半導体を電極に用いて太陽電池を構成することは既に知られている(特許第2664194号、特開平6−163966号公報、特開平9−259943号公報)。
図3は、従来の太陽電池の例を模式的に示したものであり、(a)は太陽電池の概略構成図、(b)は酸化物半導体電極の部分拡大概念図である。この例の色素増感型太陽電池(以下、単に太陽電池ということもある)はカソード電極101とアノード電極102とを対向配置してセル103を構成し、その内部に電解質104を封入したものである。カソード電極101は導電性ガラスからなっている。アノード電極102は導電性ガラス108上に、色素105が吸着された酸化物半導体電極106が設けられている。前記酸化物半導体電極106は、例えばアナターゼ型TiO2微粒子107を溶剤と混合し、それを導電性ガラス108上に塗布、焼成することによって多孔質TiO2を形成し、色素105を吸着させたものである。
カソード電極101とアノード電極102とは、数十μm〜数mmの間隔をおいて、電解質104を介して対向配置されており、アノード電極102の酸化物半導体電極106に吸着されている色素105が可視光によって励起され、発生した電子を多孔質TiO2(TiO2微粒子107)に渡すことによって発電が行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、酸化物半導体電極106を構成している多孔質TiO2は、TiO2微粒子107が堆積したものであり、粒界抵抗を有している。またアナターゼ型TiO2微粒子107自身も固有抵抗率が高い。このため、色素105から発生した電子が多孔質TiO2の層を流れる段階で消費されてしまい、エネルギー変換効率の低下を招いていた。
これに対して、アナターゼ型TiO2微粒子107に不純物をドープすることによって、その固有抵抗値を下げる方法もあるが、アナターゼ型TiO2微粒子107は比較的低温で合成されるので不純物のドープが難しく、その固有抵抗値を下げることは困難であった。
【0004】
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、色素が吸着された酸化物半導体電極を有する色素増感型太陽電池の、エネルギー変換効率を向上させることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題は、基板上に形成され導電性物質を混在させた酸化物半導体電極材料に色素を吸着させてなる酸化物半導体電極と、対向電極とを、電解質を介して対向配置してなる太陽電池において、前記酸化物半導体電極は、前記酸化物半導体電極材料と前記導電性物質との重量比が異なる複数の層を積層してなることによって解決できる。
酸化物半導体電極材料に導電性物質を混在させることによって、酸化物半導体電極の抵抗率を下げることができるので、その結果、太陽電池のエネルギー効率を向上させることができる。
前記複数の層における前記導電性物質の重量比は、前記基板に最も近い層で最も多く、その上層にいくにしたがって漸減するようになっていることが好ましい。 前記酸化物半導体電極全体における前記酸化物半導体電極材料と前記導電性物質との重量比は、60:40〜99:1であることが好ましい。
前記酸化物半導体電極材料としては、TiO2および/またはZnOが好ましい。
前記導電性物質としては、インジウム系酸化物および/または錫系酸化物が好ましい。
特に前記導電性物質として、平均粒径1〜100nmの金属酸化物超微粒子を用いれば、導電性が高くて優れた光透過性を有するので好ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳しく説明する。図1は本発明の色素増感型太陽電池の実施例を模式的に示した概略構成図である。本実施例の太陽電池はカソード電極10とアノード電極20とを対向配置してセル30を構成し、その内部に電解質溶液31を封入してなっている。
カソード電極10は導電性および光透過性を有するもので、例えばフッ素含有酸化錫(FTO)等の導電性ガラスあるいはガラス基板上にPt電極層、C電極層等の光透過性電極層を設けたものが好適に用いられる。
電解質溶液31としては、I、LiI、NaI、テトラプロピルアンモニウムヨージド等を炭酸エチレンまたは炭酸プロピレンとアセトニトリル混合液に溶かした溶液等が好適に用いられる。
【0007】
アノード電極20は基板21上に、酸化物半導体電極材料24、導電性物質23、および必要に応じてバインダー、溶剤等を含有してなる酸化物半導体ペーストを塗布、焼成した後、色素(図示せず)を吸着させて酸化物半導体電極22を形成したものである。
基板21は、導電性および光透過性を有するもので、例えばフッ素含有酸化錫(FTO)等の導電性ガラスが好適に用いられる。
色素としては、ルテニウムビピリジン系の錯体が優れた増感効果を発揮するが、その他の有機色素でも増感効果は得られる。
【0008】
酸化物半導体電極22は、酸化物半導体電極材料24と導電性物質23との配合比が異なる複数の層を積層して構成してもよく、あるいは、図1に示すように一種の酸化物半導体ペーストからなる1層で構成してもよい。
図2は酸化物半導体電極材料24と導電性物質23との配合比が異なる複数層を積層してなる酸化物半導体電極22を部分拡大して示した説明図である。この例において酸化物半導体電極22は、基板21上に形成された第1の層41、その上に形成された第2の層42、その上に形成された第3の層43からなる3層構造となっている。
酸化物半導体電極22における酸化物半導体電極材料24と導電性物質23との重量比(酸化物半導体電極材料:導電性物質)は、好ましくは60:40〜99:1、より好ましくは60:40〜90:10とされる。導電性物質23の量が1重量%未満では導電性物質23を配合したことによる抵抗率低減効果が得られず、またエネルギー変換効率の点で、優れた光電効果を有する酸化物半導体電極材料24を60重量%以上含有させることが好ましい。
また図2に示すように酸化物半導体電極22を複数の層で構成する場合には、導電性物質23の配合比が、基板21に最も近い第1の層41で最も多く、その上層にいくにしたがって漸減するように構成するのが好ましい。そして酸化物半導体電極22全体における酸化物半導体電極材料24と導電性物質23との重量比が上記の範囲となるように好ましく設定される。例えば、第1の層41における酸化物半導体電極材料24と導電性物質23との重量比が1:9、第2の層42においては5:5、第3の層43においては9:1となっており、全体として5:5となるように構成することができる。
【0009】
酸化物半導体電極材料24としては、例えばTiO2、ZnO、Nb2O5、In2O3、SnO2など、一般に知られている酸化物半導体微粒子を使用することができる。特にTiO2およびZnOは優れた光電効果を有し、高いエネルギー変換効率を達成できるので好ましく用いられる。TiO2とZnOを混合して用いてもよい。また酸化物半導体電極材料24として使用される酸化物半導体微粒子は、粒径が小さいほど比表面積を大きくすることができ、単位面積当たりの発電量が微小でも大きな発電量を得ることができるので好ましい。
【0010】
導電性物質23の材料としては、酸化物半導体電極22形成工程を経た後に導電性を有するものであればよく、例えば、テトラエトキシ錫、テトライソプロポキシ錫、テトラ−n−ブトキシ錫、ジメチル塩化錫、テトラエトキシインジウム、テトライソオプロポキシインジウム等の有機金属化合物、塩化錫、ヨウ化錫、塩化インジウム、ヨウ化インジウム等の無機金属化合物、錫あるいはインジウムと、β−ジケトン、グリコール、アミン、有機酸等との錯体、酸化インジウム、酸化錫等の酸化物微粒子、あるいは金、銀、白金等の金属微粒子を好ましく使用することができる。これらの導電性物質23は異なる2種以上を混合して用いることも可能である。
上記の導電性物質23の中でも、酸化インジウムや錫ドープ酸化インジウム(ITO)等のインジウム系酸化物、酸化錫、アンチモンドープ酸化錫(ATO)などの錫系酸化物、アルミニウム含有酸化亜鉛等の金属酸化物超微粒子は、導電性が高くて優れた光透過性を有するので好ましく、特にATOは、基板21に好適なFTOおよび酸化物半導体電極材料24として好適なTiO2との密着性が良好であり、光透過性に優れ、材料が安価で入手しやすい等の利点を有する。
上記の金属酸化物超微粒子を用いる場合、平均粒径は、酸化物半導体ペーストにおける分散安定性および酸化物半導体電極22の光透過性の点から100nm以下が望ましい。また良好な導電性を得るためには1nm以上が望ましい。
導電性物質23の材料として有機金属化合物、無機金属化合物、金属錯体等を用いた場合は、酸化物半導体電極22の製造工程における焼成工程にて導電性を有する金属酸化物となる。
また上記の導電性物質23の材料のなかでも、テトラエトキシ錫、テトライソプロポキシ錫、テトラ−n−ブトキシ錫は、TiO2の表面処理剤として使用することも可能である。
【0011】
本実施例の太陽電池は次のようにして製造することができる。
まず、上記の酸化物半導体電極材料24および導電性物質23を用いて酸化物半導体ペーストを調製する。
すなわち、酸化物半導体電極材料24、分散剤、および溶剤を混合し、サンドミル等の分散装置を用いて分散させ、酸化物半導体電極材料分散液を調製する。
一方、導電性物質23として超微粒子を用いる場合は、導電性物質23、分散剤、および溶剤を、ミキサーで混合して導電性物質分散液を調製する。
また、導電性物質23として超微粒子以外の材料を用いる場合は、導電性物質を適宜の溶剤に溶解させて、導電性物質溶液を調製する。
溶剤は高沸点であることが望ましく、例えば水とアセチルアセトンの混合物、1−p−メンテン−8−オールとアセチルアセトンの混合物を好ましく用いることができる。また分散剤としては例えばポリエステル系分散剤を好ましく用いることができる。
またテトラエトキシ錫、テトライソプロポキシ錫、テトラ−n−ブトキシ錫等は反応性が高いので、これらを使用する場合には、予めβ−ジケトン、グリコール、アミン、有機酸等と混合して、錯体にしておくと酸化物半導体ペーストの安定性が良くなる。
【0012】
そして、得られた酸化物半導体電極材料分散液、導電性物質分散液または導電性物質溶液、およびバインダーを攪拌、混合することによって酸化物半導体ペーストが得られる。あるいは導電性物質23の材料を、酸化物半導体電極材料分散液に直接分散させることも可能である。酸化物半導体ペーストにおける、酸化物半導体電極材料分散液と、導電性物質分散液または導電性物質溶液との配合比は、得ようとする酸化物半導体電極22における酸化物半導体電極材料24と導電性物質23との重量比に応じて適宜設定される。
上記バインダーは、酸化物半導体ペーストの粘度増加と、酸化物半導体電極22のクラック防止効果を有し、500℃以下で蒸発するものが用いられる。例えばセルロース系バインダーや、ポリエチレングリコール等を好適に用いることができる。バインダーの添加量は酸化物半導体ペースト中の酸化物半導体電極材料24および導電性物質23の合計の10〜60重量%が好ましい。
【0013】
次いで、調製した酸化物半導体ペーストを基板21上に塗布する。塗布方法としてはスクリーン印刷が好ましく、その他にフレキソ印刷、グラビア印刷、ドクターブレード、バーコーター、ロールコーター、スピンコーター、ディップコーター等を用いることもできる。
基板21上に塗布される酸化物半導体電極22の膜厚は、5〜15μm程度、好ましくは10μm程度とされる。酸化物半導体電極22を複数層で構成する場合は、酸化物半導体電極材料24と導電性物質23との配合比が異なる複数種の酸化物半導体ペーストを順次重ね塗りすればよい。
そして塗布された酸化物半導体ペーストを、必要に応じて乾燥させた後、空気中500℃以下の温度で焼成することにより、導電性物質23および酸化物半導体材料24からなる多孔質体が形成される。
この後、色素を適宜の溶剤に溶解させた色素溶液中に、得られた多孔質体を浸漬させ、還流を行って色素を吸着させることによって、色素が吸着された酸化物半導体電極22が形成される。
【0014】
このようにして導電性基板21上に酸化物半導体電極22を形成したものをアノード電極20として太陽電池を組み立てる。すなわちアノード電極20の酸化物半導体電極22側に、間隔をおいて、カソード電極10を対向配置させ、これらの間の空間を側壁15で液密に囲んでセル30を組み立てた後、セル30の内部に電解質溶液31を封入して太陽電池を作製する。セル30の側壁15は、絶縁性および光透過性を有する材料からなり、例えばエポキシ樹脂、フッ素含有樹脂等を用いて構成される。カソード電極10とアノード電極20との間隔は、100〜1000μm程度が好ましい。
【0015】
このように構成された太陽電池にあっては、アノード電極20を構成している酸化物半導体電極22に吸着されている色素が可視光によって励起され、発生した電子を酸化物半導体電極22に渡すことによって発電が行われる。また酸化物半導体電極材料24は紫外線でしか励起できないが、可視光で励起可能な色素が吸着されているので、この色素による増感作用が得られ、感度の良い太陽電池が得られる。
また本実施例の太陽電池は、酸化物半導体電極22は微粒子状の酸化物半導体電極材料24を堆積させ、焼成したものであるので、物理・化学的蒸着法で作成した膜に比べて大きな比表面積を有するものである。例えば酸化物半導体電極材料24としてTiO2を用いた場合、焼成により得られた多孔質TiO2の比表面積は約1000倍であり、1cm2の多孔質TiO2は、実際には1000cm2の総表面積を有していることになる。また太陽電池においては、光を吸収できる表面積が大きいほど発電量も大きくなるので、酸化物半導体電極2を多孔質構造とすることによって、単位表面積当たりの発電量が小さくても大きな発電量を得ることができる。
そして本実施例によれば、酸化物半導体電極材料24に導電性物質23が混在されているので、酸化物半導体電極22の抵抗率が低減されている。したがって酸化物半導体電極22における電子の消費が低減され、太陽電池のエネルギー変換効率が向上される。
【0016】
【実施例】
以下、具体的な実施例を示して本発明の効果を明らかにする。
(実施例1)
酸化物半導体電極材料24としてTiO2超微粒子(ST01(商品名):石原産業社製)を用い、TiO2を30重量%含む分散液を調製した。溶剤は1−p−メンテン−8−オール(α−テルピネオール(商品名):東京化成社製)、分散剤はポリエステル系分散剤(ディスパロンDA703(商品名):楠本化成社製)を用い、0.1mmビーズを用いたサンドミル(アイメックス社製)で分散させた。
一方、導電性物質23としてアンチモン含有酸化錫(ATO)超微粒子(住友大阪セメント社製)を用い、ATOを30重量%含む分散液を調製した。溶剤は1−p−メンテン−8−オール(α−テルピネオール(商品名):東京化成社製)、分散剤はポリエステル系分散剤(ディスパロンDA703(商品名):楠本化成社製)を用い、バイオミキサー(日本精工社製)を用いて混合した。
それぞれ調製した酸化物半導体電極材料分散液と導電性物質分散液とをTiO2:ATOの重量比が8:2となるように混合し、この混合液にバインダーとしてセルロースを3%添加して酸化物半導体ペーストを得た。
基板21として表面抵抗が10Ω/□の導電性ガラスを用い、この基板21上に上記で得た酸化物半導体ペーストをスクリーン印刷機を用いて膜厚が10μmになるように塗布した。そして、400℃で3時間焼成を行った後、増感色素(シス−ジ−(チオシアネート)−N,N’−ビス(2,2’−ビフィリジル−4,4’−ジカルボン酸)−ルテニウム(II))のエタノール溶液に浸漬し、1時間還流を行って色素を吸着させて、酸化物半導体電極22を形成した。
このようにして基板21上に酸化物半導体電極22が形成されたものをアノード電極20とし、これにガラス基板上にPt電極層を設けてなるカソード電極10を対向配置させ、エポキシ樹脂で側壁15を形成してセル30を構成した。両電極の間隔は150μmとした。
セル30内に電解質溶液31としてI、テトラプロピルアンモニウムヨージドを炭酸プロピレン/アセトニトリル混合液に溶解させた溶液を封入して太陽電池を得た。
【0017】
(比較例1)
上記実施例1において、導電性物質23を用いず、酸化物半導体電極22をTiO2超微粒子からなる多孔質体に色素を吸着させて形成した他は同様にして、太陽電池を構成した。
(試験例)
上記実施例1および比較例1で得られた太陽電池について、それぞれエネルギー変換効率を測定した。比較例1の太陽電池におけるエネルギー変換効率は9.8%であったのに対して、実施例1の太陽電池におけるエネルギー変換効率は12.2%であり、比較例1に比べて2.4%も向上していることが認められた。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の色素増感型太陽電池は、酸化物半導体電極材料に色素を吸着させてなる酸化物半導体電極と対向電極とを電解質を介して対向配置してなる太陽電池において、前記酸化物半導体電極材料に導電性物質を混在させたものである。
酸化物半導体電極材料に導電性物質を混在させることによって、酸化物半導体電極の抵抗率を下げることができるので、その結果、太陽電池のエネルギー効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の色素増感型太陽電池の実施例を示す概略構成図である。
【図2】 酸化物半導体電極を部分拡大して示した説明図である。
【図3】 従来の色素増感型太陽電池の例を示したものであり、(a)は概略構成図、(b)は酸化物半導体電極の部分拡大概念図である。
【符号の説明】
10…カソード電極(対向電極)、20…アノード電極、
22…酸化物半導体電極、23…導電性物質、24…酸化物半導体電極材料、
31…電解質溶液
Claims (6)
- 基板上に形成され導電性物質を混在させた酸化物半導体電極材料に色素を吸着させてなる酸化物半導体電極と、対向電極とを、電解質を介して対向配置してなる太陽電池において、
前記酸化物半導体電極は、前記酸化物半導体電極材料と前記導電性物質との重量比が異なる複数の層を積層してなることを特徴とする色素増感型太陽電池。 - 前記複数の層における前記導電性物質の重量比は、前記基板に最も近い層で最も多く、その上層にいくにしたがって漸減するようになっていることを特徴とする請求項1記載の色素増感型太陽電池。
- 前記酸化物半導体電極全体における前記酸化物半導体電極材料と前記導電性物質との重量比が60:40〜99:1であることを特徴とする請求項1または2記載の色素増感型太陽電池。
- 前記酸化物半導体電極材料が、TiO2および/またはZnOであることを特徴とする請求項1、2または3記載の色素増感型太陽電池。
- 前記導電性物質が、インジウム系酸化物および/または錫系酸化物であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項記載の色素増感型太陽電池。
- 前記導電性物質が、平均粒径1〜100nmの金属酸化物超微粒子であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項記載の色素増感型太陽電池。
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