JP4608897B2 - 色素増感型太陽電池における負極の製造方法 - Google Patents

色素増感型太陽電池における負極の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、色素増感型太陽電池における負極の製造方法に関するものであり、より詳細には、色素を短時間で透明電極基板に吸着させ、高生産性で色素増感型太陽電池における負極を製造することが可能な方法に関する。
現在、地球規模の環境問題や化石エネルギー資源枯渇問題などの観点から太陽光発電に対する期待が大きく、単結晶及び多結晶シリコン光電変換素子が太陽電池として実用化されている。しかし、この種の太陽電池は、高価格であること、シリコン原料の供給問題などを有しており、シリコン以外の材料を用いた太陽電池の実用化が望まれている。
上記のような見地から、最近では、シリコン以外の材料を用いた太陽電池として、色素増感型太陽電池が注目されている。この色素増感型太陽電池は、図1に示すように、透明ガラスや透明樹脂フィルムなどの透明基板1a上に透明導電膜1b(例えばITO膜)を電極基板1として使用し、この電極基板1の透明導電膜1b上に二酸化チタンなどの金属酸化物半導体の多孔質層3を設け、この多孔質層3の表面に増感色素(例えばRu色素)5を吸着させたものを負極7として有しており、このような負極7を、電解質液8を間に挟んで正極10に対峙させた構造を有している。
このような構造の色素増感型太陽電池では、負極7側から可視光を照射すると、色素5が励起され、基底状態から励起状態へと遷移し、励起された色素5の電子は、半導体の多孔質層3の伝導帯へ注入され、外部回路12を通って正極10に移動する。正極10に移動した電子は、電解液中のイオンによって運ばれ、色素5に戻る。このような過程の繰り返しにより電気エネルギーが取り出されるわけである。このような色素増感型太陽電池の発電メカニズムは、pn接合型光電変換素子と異なり、光の捕捉と電子伝導が別々の場所で行われ、植物の光電変換プロセスに非常に似たものとなっている。
ところで、上記のような色素増感型太陽電池の負極7は、透明基板1aの透明導電膜1b上に、金属酸化物半導体のペーストを塗布し、焼成して半導体の多孔質層3を形成し、この上に色素溶液を塗布し、色素を多孔質層3に吸着させた後、色素溶液の溶媒を除去することにより製造されている(特許文献1,2)
特許第2664194号 特公平8−15097号
しかしながら、上記のような方法で負極を製造する場合には、多孔質層に色素を吸着させるのに非常に長時間要し(通常、30分〜24時間)、生産効率が極めて低く、量産が困難であるという問題があった。このため、シリコンを用いたものに比して、本来、低価格であるという色素増感型太陽電池の利点が損なわれてしまい、その実用化の大きな妨げとなっていた。
従って、本発明の目的は、色素の半導体多孔質層への吸着時間を大幅に短縮し、高生産性で色素増感型太陽電池の負極を製造する方法を提供することにある。
本発明によれば、金属酸化物半導体として二酸化チタン微粒子が有機溶媒中に分散されており且つ金属アルコキシドとしてテトライソプロポキシチタンを含む半導体ペーストを用意し、該半導体ペーストを透明導電性基板上に、塗布し、乾燥することによって半導体コーティング層を形成し、該半導体コーティング層を焼成することにより、多孔質半導体層を形成する色素増感型太陽電池における負極の製造方法において、
前記半導体ペーストが水分を含有していない非水系のものであり、
前記半導体コーティング層の焼成に先立って、色素溶液を接触させての吸着処理により該コーティング層に色素を吸着せしめ、
前記焼成を70乃至90℃の範囲で行い、
前記透明導電性基板として、透明樹脂フィルム上に透明導電膜を有する樹脂製基板を使用すること、
を特徴とする製造方法が提供される。
本発明においては、前記色素がルテニウム系遷移金属錯体であることが好ましい。
本発明は、半導体ペーストの多孔質化のための熱処理(焼成)に先立って、色素の吸着処理を行うことが顕著な特徴である。即ち、半導体ペーストを透明電極基板に塗布し、乾燥することによって形成された半導体コーティング層上に色素溶液を接触させて吸着処理を行った後に焼成を行うため、色素の吸着処理時間が非常に短時間でよく、従来のように焼成後に色素吸着を行う場合の約1/2以下の時間、例えば10〜15分で色素吸着を行うことが可能となる。
即ち、従来の焼成して半導体多孔質層を形成した後に色素を吸着させる場合には、ディップ法で色素溶液と接触するため、色素が該多孔質層に浸透するのに時間がかかり、従って、吸着処理時間が長くなる。しかるに、本発明では、金属酸化物半導体ペーストの塗布、乾燥により、半導体コーティング層がある程度硬化した多孔質膜となっており、焼成前に色素を吸着させることができる。しかも、その吸着法が、色素溶液の滴下法であるため、著しく短時間で色素の吸着が行われるのである。
このように、本発明では、色素の半導体多孔質層への吸着時間が大幅に短縮され、高生産性で色素増感型太陽電池の負極を製造することができ、色素増感型太陽電池の量産や低価格化に極めて有用である。
以下、本発明の製造プロセスについて、図1の色素増感型太陽電池の構造を参照して詳細に説明する。
(透明電極基板1)
本発明方法においては、先ず、図1で示されている透明電極基板1を用意する。この透明電極基板1は、透明基板1a上に透明導電膜1bを設けたものであり、透明基板1aとしては、透明樹脂フィルムが使用される。透明樹脂フィルムとしては、透明である限り任意のものが使用されるが、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ1−ブテン、ポリ4−メチル−1−ペンテン、或いはエチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィン同士のランダム乃至ブロック共重合体等のポリオレフィン系樹脂;エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体等のエチレン−ビニル化合物共重合体樹脂;ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ABS、α−メチルスチレン−スチレン共重合体等のスチレン系樹脂;ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等のビニル系樹脂;ナイロン6、ナイロン6−6、ナイロン6−10、ナイロン11、ナイロン12等のポリアミド樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂;ポリカーボネート;ポリフェニレンオキサイド;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体;酸化澱粉、エーテル化澱粉、デキストリンなどの澱粉;及びこれらの混合物からなる樹脂;などからなるフィルムを用いることができる。一般的には、強度や耐熱性等の見地から、ポリエチレンテレフタレートフィルムが好適に使用される。また、透明基板1aの厚みや大きさは、特に制限されず、最終的に使用される色素増感型太陽電池の用途に応じて適宜決定される。
透明導電膜1bとしては、酸化インジウム−酸化錫合金からなる膜(ITO膜)や酸化錫にフッ素をドープした膜(FTO膜)が代表的であるが、電気抵抗が低いことから、特にITO膜が好適である。これらは蒸着により上記の透明基板1a上に形成され、その厚みは、通常、0.5乃至0.7μm程度である。
(半導体コーティング層の形成)
次いで、透明基板1の透明導電膜1b上に半導体ペーストを塗布し、乾燥することにより、半導体コーティング層を形成する。この半導体コーティング層は、後述する焼成により図1における半導体多孔質層3を形成するものである。
従って、塗布する非水系の半導体ペーストは、金属酸化物半導体粒子を有機溶媒に分散させたものであり、このような金属酸化物半導体粒子としては、色素増感型太陽電池において従来から使用されている二酸化チタン微粒子が使用される。この二酸化チタンの微粒子は、多孔質化の点で微粒であることが好ましく、通常、その粒径が5〜500nm、特に5〜350nmの範囲にあるのがよい。
また、上記の金属酸化物半導体粒子を分散させる有機溶媒としては、炭素数が4以下の低級アルコール、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノールなどを単独または2種以上の組み合わせで好適に使用される。
さらに、上記の半導体ペースト中は、前記金属酸化物として用いた二酸化チタンに対応する金属アルコキシド、具体的には、テトライソプロポキシチタンを含有している。このような金属アルコキシドは、所謂分散剤及び硬化剤としての機能を有しており、有機溶媒中に金属酸化物半導体粒子として用いた二酸化チタン微粒子を均一且つ安定に分散させることができ、更に、半導体微粒子同士を連結させるように硬化し、均一な半導体コーティング層を形成するのに有利となる。しかも、この金属アルコキシドとして用いたテトライソプロポキシチタンは、後述する多孔質化のための焼成によって容易に対応する金属酸化物である二酸化チタンを形成するため、このような金属アルコキシドとして用いたテトライソプロポキシチタンによる性能低下は生じない。
また、上記の金属アルコキシド(テトライソプロポキシチタン)は、前述した金属酸化物半導体として用いた二酸化チタン微粒子100重量部当り、10乃至40重量部、特に10乃至30重量部の量で使用するのが好適である。あまり多量に使用すると、硬化効果は上昇するが、分散効果は上昇せず、かえって変換効率を低下する等の不都合を生じ易く、また、あまり少量でも、所望の硬化効果及び分散効果を得ることができないからである。
さらに、上述した半導体ペーストの固形分濃度は、20乃至50重量%、特に25乃至30重量%の範囲にあるのがよい。溶媒量が多すぎると、垂れ等により安定な厚みのコーティング層を形成することが困難となり、また、溶媒量が少ないと、作業性が低下してしまう。
尚、金属アルコキシド(テトライソプロポキシチタン)含有の半導体ペーストは、1〜3モル程度のテトライソプロポキシチタンを含有する有機溶媒溶液を調製し、この有機溶媒溶液を金属酸化物半導体粒子とともに前述した低級アルコールに分散させることにより調製することができる。この場合、金属アルコキシド用の有機溶媒としては、前述した炭素数4以下の低級アルコール以外に、エチレングリコール、プロピレングリコール(1,2−プロパンジオール)、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオールなどの脂肪族グリコール類、メチルエチルケトンなどのケトン類、ジメチルエチルアミンなどのアミン類を1種単独または2種以上の組み合わせで用いることもできる。
半導体ペーストのコーティングは、ドクターブレード法、スピンコート法、スクリーン印刷法、スプレーコーティング法等の周知の方法で行うことができ、コーティング層の厚みは、後述する焼成後の厚みが5乃至20μm程度、半導体重量としては、0.001乃至0.005g/cmとなるようにするのがよい。
上記のようにして半導体ペーストを透明基板1の透明導電膜1b上にコーティングした後に、乾燥することにより、半導体多孔質層3に対応する半導体コーティング層を形成することができる。乾燥は、半導体ペーストの調製に用いた溶媒の種類によっても異なるが、通常は、5乃至10分程度大気中に放置するのみで自然乾燥されるが、必要により、100℃未満の温度に加熱してもよい。
(色素の吸着処理)
本発明においては、上記のようにして形成された半導体コーティング層に色素溶液を接触させることにより、増感色素を吸着させる。即ち、色素溶液の接触は、通常は、ディッピングにより行われるが、かかる半導体コーティング層では、金属酸化物半導体ペーストのコーティング後の乾燥で、ある程度硬化した多孔質膜となっているので、その状態で色素吸着を行うことができ、増感色素の吸着が速やかに行われる。例えば、10〜15分程度の短時間で吸着処理を行うことができ、従来法の1/2以下の時間で吸着処理を完了することが可能となる。
用いる増感色素は、カルボキシレート基、シアノ基、ホスフェート基、オキシム基、ジオキシム基、ヒドロキシキノリン基、サリチレート基、α−ケト−エノール基などの結合基を有するそれ自体公知のものが使用され、前述した特許文献1,2等に記載されているもの、例えばルテニウム錯体、オスミウム錯体、鉄錯体などを何ら制限なく使用することができる。特に幅広い吸収帯を有するなどの点で、ルテニウム−トリス(2,2’−ビスピリジル−4,4’−ジカルボキシラート)、ルテニウム−シス−ジアクア−ビス(2,2’−ビスピリジル−4,4’−ジカルボキシラート)などのルテニウム系錯体が好適である。このような増感色素の色素溶液は、溶媒としてエタノールやブタノールなどのアルコール系有機溶媒を用いて調製され、その色素濃度は、通常、3×10−4乃至5×10−4mol/l程度である。
(焼成)
上記のように短時間での色素吸着処理を行った後、焼成を行い、半導体コーティング層の多孔質化を行い、表面に増感色素5が形成された半導体多孔質層3を形成することにより、目的とする負極7を得ることができる。
尚、色素吸着処理後には、乾燥等により溶媒を除去することなく、直ちに焼成を行うことができる。
かかる焼成は、色素の分解温度以下で行うことが必要であるが、本発明においては、特に半導体コーティング層中に水や分散剤などの除去すべき成分を含んでいないため、焼成温度を100℃以下の温度、特に70乃至95℃の低温とすることができる。即ち、前述した半導体ペーストは非水系で調製され、また金属アルコキシド(テトライソプロポキシチタン)を含有していたとしても、かかるテトライソプロポキシドは焼成時に容易に二酸化チタンに転換されてしまう。従って、上記のような低温領域で焼成を行うことができ、この結果、既に吸着された増感色素の分解を生じることがなく、また、前述した透明基板1aとして樹脂フィルムを用いた場合にも、樹脂フィルムの変形を有効に回避することができる。
また、焼成は、半導体コーティング層中の金属酸化物粒子(二酸化チタン微粒子)が適度に焼結する程度でよく、例えばアルキメデス法による相対密度が50乃至90%に達する程度に緻密化されていればよく、通常、大気中で5乃至30分程度行えばよい。
上記のようにして得られた負極7は、図1に示すように、電解質液8を間に挟んで対極である正極10に対峙させることにより、色素増感型太陽電池として使用に供される。
尚、電解質液8としては、通常、リチウムイオン等の陽イオンや塩素イオン等の陰イオンを含む種々の電解質溶液を使用することができる。また、この電解質溶液中には、酸化型構造及び還元型構造を可逆的にとり得るような酸化還元対を存在させることが好ましく、このような酸化還元対としては、例えばヨウ素−ヨウ素化合物、臭素−臭素化合物、キノン−ヒドロキノンなどを挙げることができる。また、この電解質液8は、一般に、電気絶縁性の樹脂等により封止され、電極間から漏洩しないように構成されている。
また、正極10は、透明、不透明に関係なく、種々の電極基板を用いることができ、例えばガラス基板や透明樹脂フィルムなどの透明基板表面に白金層やITO等の透明電極層を蒸着させたもの、或いは透明基板表面にITO等の透明電極層を蒸着させ、さらにその上に白金層を蒸着させたものなど、任意の構造を採ることができる。
上述した本発明においては、増感色素の吸着処理時間が非常に短時間でよいため、生産効率が極めて高く、負極の量産に適している。また、多孔質化のための焼成を100℃以下の温度で行い得るため、透明電極基板として、PETフィルムなどの透明樹脂フィルムに透明導電層を形成した樹脂製基板を有効に用いることができる。
ポリエチレンテレフタレートフィルムに導電膜としてITO膜を設けた導電性フィルム(トービ社製、製品名「OTEC」)に、下記組成の酸化チタンの半導体ペースト(構成粒子径は、15〜350nmの汎用チタニア粒子)を塗布し、その後、室温による大気放置により、5分間の乾燥を行った。乾燥後の半導体ペーストの厚みは約5μmで、半導体重量は約0.002g/cmであった。
半導体ペーストの組成
チタニア粒子(15〜350nm):20.5重量%
テトライソプロポキシチタン:4.5重量%
溶媒(エタノール):75重量%
その後、純度99.5%のエタノールに分散させたルテニウム錯体色素[Ru(dcbpy)2(NCS)2]・2H2Oからなる濃度が3×10−4mol/lの色素素溶液を、ITO膜に塗布したチタニア膜上に滴下・吸着し(吸着時間10分)、大気雰囲気の電気オーブンで80℃×5分の条件で焼成を行って、負極を得た。
以上のようにして得られた負極を用いて、これと、LiI/I2(0.5mol/0.05mol)をメトキシプロピオニトリルに溶かしたものに4-tert-butyl pyridine(ターシャリーブチルピリジン)を添加して作製した電解質を、白金を蒸着したITO/PETフィルムで構成される正極とで挟み込んだ色素増感型太陽電池を作成した。この電池の変換効率を測定したところ、約1〜2%であり、太陽電池として機能することが確認された。
本発明により製造される負極を有する色素増感型太陽電池の概略構造を示す図。
符号の説明
1:透明電極基板
1a:透明基板
1b:透明導電層
3:多孔質半導体層
5:増感色素
7:負極
8:電解質液
10:正極

Claims (2)

  1. 金属酸化物半導体として二酸化チタン微粒子が有機溶媒中に分散されており且つ金属アルコキシドとしてテトライソプロポキシチタンを含む半導体ペーストを用意し、該半導体ペーストを透明導電性基板上に、塗布し、乾燥することによって半導体コーティング層を形成し、該半導体コーティング層を焼成することにより、多孔質半導体層を形成する色素増感型太陽電池における負極の製造方法において、
    前記半導体ペーストが水分を含有していない非水系のものであり、
    前記半導体コーティング層の焼成に先立って、色素溶液を接触させての吸着処理により該コーティング層に色素を吸着せしめ、
    前記焼成を70乃至90℃の範囲で行い、
    前記透明導電性基板として、透明樹脂フィルム上に透明導電膜を有する樹脂製基板を使用すること、
    を特徴とする製造方法。
  2. 前記色素がルテニウム系遷移金属錯体である請求項1に記載の製造方法。
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