JP5286485B2 - レーザ加工装置及びレーザ加工方法 - Google Patents

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本発明は、半導体レーザ素子を光源として被加工物に穴開け加工を行うレーザ加工装置及びレーザ加工方法に係り、特に板状の被加工物の厚み方向に穴を開口することができるレーザ加工装置及びレーザ加工方法に関する。
一般に、板状の被加工物への穴開け加工技術として、被加工物の表面に照射したレーザ光の熱エネルギを利用したレーザ加工装置が製品化されている。従来技術によるレーザ加工装置は、集光された高エネルギ密度のレーザビームを必要とするため、高出力のCO2レーザ光源やYAGレーザ光源を使用するものであった。
尚、前述のレーザビームによって穴開け加工を行うレーザ加工装置技術に関する技術が記載された文献としては、下記特許文献1が挙げられ、この特許文献1には、YAGレーザ光源からのレーザビームと半導体レーザ光源からのレーザビームを重畳するビーム重畳部と、この重畳したレーザビームを集光して被加工物に照射する色収差を有するレンズとを用い、該レンズの色収差を利用して被加工物の厚み方向に対して各レーザビームの焦点位置が異なるようにレーザビームを照射する技術が記載されている。
特開2006−263711号公報
従来技術によるCO2レーザ光源やYAGレーザ光源を使用するレーザ加工装置は、高出力レーザビームの直進性を利用して被加工物を加工するためレーザビームを被加工物に対して集光する必要がないが、半導体レーザ光源の主力は低出力のため集光する必要がある。
このため従来の半導体レーザ光源を利用したレーザ加工装置は、板状の被加工物の厚み方向に穴を開口するためには、前述の焦点位置を厚み方向に移動させなければ成らず、この焦点合わせ位置を移動させるために装置構成が複雑になると言う不具合があった。
これを具体的に説明すると、まず、図6に示すレンズ14に照射される光の波長をλ、レンズの屈折率をc、開口数をNA、焦点深度をdとしたとき、開口数NAは、一般に「c・sinθ」で表され、焦点深度dは、「d=λ÷(NA)2」で表される。
ここで焦点深度dを大きくしたい場合、波長λを大きくするか、開口数NAを小さくするものであるが、前述のレーザ加工装置における波長λは被加工物が吸収する波長に依存するため制限があり変更することができない。他方、開口数NAは光学的なレンズ特性に依存するために一般的な手法によって開口数NAを小さくする手法を検討すると、開口数NAは図6に示したsicθの値(レンズ14への有効半径rと焦点sとの距離をaとしたとき、r/a)で決まる値を小さくするためには有効半径rを小さくするか、又は距離aを大きくすることが考えられる。
ここで現実的なレーザ加工装置に求められる仕様として、例えば、レーザ波長λが900μm、対物レンズの有効半径rが10mm、被加工物との距離であるワーキングディスタンスが約150mm、必要とする焦点深度が200μmとした場合、上記計算式により焦点深度dが約90μmとなり、必要焦点深度200μmの約半分の焦点深度しか得られないと言う不具合があった。
更に前述した必要焦点深度200μmを得るためのレンズの光学的定数を見直した場合、ワーキングディスタンスを約230mmとすることが計算上は導かれるが、この場合は、ワーキングディスタンスが当初の設計目標と大幅に異なるため、装置の全体設計からの見直しが必要となると言う不具合もあった。
本発明の目的は、レーザ光学系の焦点合わせ位置の移動や装置設計目標仕様を大幅に変更することなく厚みのある板状の被加工物に穴開け加工を行うことができる半導体レーザ光源を用いたレーザ加工装置及びレーザ加工方法を提供することである。
前述の目的を達成するため本発明は、厚みのある被加工物の深さ方向に焦点深度をもって集光されるレーザスポットを照射し、該レーザスポット照射により被加工物の所定座標の深さ方向に穴開け加工を行うレーザ加工装置において、
レーザ光を発光する複数のレーザ発光素子と、
前記複数のレーザ発光素子から発光した複数のレーザ光を受光面において入射し、該入射したレーザ光を所定の屈折特性によって集光したレーザスポットを被加工物に照射する第1のレンズと、
前記複数のレーザ発光素子が発光した個々のレーザ光を任意の方向に偏向して第1のレンズの受光面に出射する複数の第2のレンズから成るレーザ光偏向手段と、
前記複数のレーザ発光素子から発光を個々に制御する制御部とを備え、
前記レーザ光偏向手段が、前記第1のレンズから出射した複数のレーザスポットの合焦点位置を、被加工物の所定座標における深さが異なる複数位置になるようにレーザ光の出射角度を偏向させ、
前記制御部が、前記レーザスポットの合焦点位置が被加工物の表面から深くなる順にレーザ発光素子を発光させることを第1の特徴とする。
また、本発明は、第1の特徴のレーザ加工装置において、前記制御部が、前記被加工物の所定座標の表面近傍の深さ位置に合焦点したレーザスポットの1回の照射を行う第1工程と、該第1工程の合焦点深さに比べてレーザスポットの焦点深度だけ深い位置に合焦点したレーザスポットの1回の照射を行う第2工程と、該第2工程の合焦点深さに比べてレーザスポットの焦点深度だけ深い位置に合焦点したレーザスポットの1回の照射を行う第3工程と、前記第1工程から第3工程とを少なくとも1回繰り返す第4工程とを実行することを第2の特徴とする。
また、本発明は、前記第1の特徴のレーザ加工装置において、前記制御部が、前記被加工物の所定座標の表面近傍の深さ位置に合焦点したレーザスポットの複数回の照射を行う第1工程と、該第1工程の合焦点深さに比べてレーザスポットの焦点深度だけ深い位置に合焦点したレーザスポットの複数回の照射を行う第2工程と、該第2工程の合焦点深さに比べてレーザスポットの焦点深度だけ深い位置に合焦点したレーザスポットの複数回の照射を行う第3工程と、前記第1工程から第3工程とを少なくとも1回繰り返す第4工程とを実行することを第3の特徴とする。
また、本発明は、第1から第3何れかの特徴のレーザ加工装置において、前記複数の半導体レーザ発光素子の波長を、各半導体レーザ発光素子の焦点が合わされる被加工物に対して吸収率が高い波長に設定したことを第4の特徴とする。
さらに、本発明は、レーザ光を発光する複数のレーザ発光素子と、該複数のレーザ発光素子から発光した複数のレーザ光を受光面において入射し、該入射したレーザ光を所定の屈折特性によって集光したレーザスポットを被加工物に照射する第1のレンズと、前記複数のレーザ発光素子が発光した個々のレーザ光を任意の方向に偏向して第1のレンズの受光面に出射する複数の第2のレンズから成るレーザ光偏向手段と、前記複数のレーザ発光素子から発光を個々に制御する制御部とを備え、厚みのある被加工物の深さ方向に焦点深度をもって集光されるレーザスポットを照射し、該レーザスポット照射により被加工物の所定座標の深さ方向に穴開け加工を行うレーザ加工装置のレーザ加工方法であって、
前記レーザ光偏向手段により、前記第1のレンズから出射した複数のレーザスポットの合焦点位置を、被加工物の所定座標における深さが異なる複数位置になるようにレーザ光の出射角度を偏向させる工程と、
前記制御部により、前記レーザスポットの合焦点位置が被加工物の表面から深くなる順にレーザ発光素子を発光させる工程とを行うことを第5の特徴とする。
た、本発明は、第5の特徴のレーザ加工方向において、前記制御部により、前記被加工物の所定座標の表面近傍の深さ位置に合焦点したレーザスポットの1回の照射を行う第1工程と、該第1工程の合焦点深さに比べてレーザスポットの焦点深度だけ深い位置に合焦点したレーザスポットの1回の照射を行う第2工程と、該第2工程の合焦点深さに比べてレーザスポットの焦点深度だけ深い位置に合焦点したレーザスポットの1回の照射を行う第3工程と、前記第1工程から第3工程とを少なくとも1回繰り返す第4工程とを実行することを第6の特徴とする。
また、本発明は、第5の特徴のレーザ加工方向において、前記制御部により、前記被加工物の所定座標の表面近傍の深さ位置に合焦点したレーザスポットの複数回の照射を行う第1工程と、該第1工程の合焦点深さに比べてレーザスポットの焦点深度だけ深い位置に合焦点したレーザスポットの複数回の照射を行う第2工程と、該第2工程の合焦点深さに比べてレーザスポットの焦点深度だけ深い位置に合焦点したレーザスポットの複数回の照射を行う第3工程と、前記第1工程から第3工程とを少なくとも1回繰り返す第4構成とを実行することを第7の特徴とする。
また、本発明は、第5から第7何れかの特徴のレーザ加工方向において、前記複数の半導体レーザ発光素子の波長を、各半導体レーザ発光素子の焦点が合わされる被加工物に対して吸収率が高い波長に設定したことを第8の特徴とする。
本発明によるレーザ加工装置及びレーザ加工方法は、レーザ光偏向手段が、第1のレンズから出射した複数のレーザスポットの合焦点位置を、被加工物の所定座標における深さが異なる複数位置になるようにレーザ光の出射角度を偏向させる工程と、制御部により、前記レーザスポットの合焦点位置が被加工物の表面から深くなる順にレーザ発光素子を発光させる工程とを行うことによって、レーザ光学系の焦点合わせ位置の移動や装置設計目標仕様を大幅に変更することなく厚みのある板状の被加工物に穴開け加工を行うことができる。
以下、本発明によるレーザ加工装置及びレーザ加工方法の一実施形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は本実施形態によるレーザ加工装置の構成を示す図、図2は本実施形態による発光タイミングを説明するための図、図3は第2の実施形態による発光タイミングを説明するための図、図4は本発明の第3の実施形態によるレーザ加工装置の原理構成を示す図、図5は本発明の参考例によるレーザ加工装置の原理構成を示す図である。
[第1実施形態]
本発明の第1の実施形態によるレーザ加工方法を実現するレーザ加工装置は、例えば図1に示す如く、後述するレンズ面に対して所定波長のレーザ光を発光する複数の半導体レーザ素子11a〜11cと、これら各半導体レーザ素子10a〜10cから照射されたレーザ光を任意方向の平行光に偏光して出力する複数のレンズ12a〜12cと、該複数のレンズ12a〜12cから出射した複数のレーザ光を入射し、各々のレーザ光入射位置に応じた焦点合わせを行ったレーザビームを形成し、被加工物20に照射するレンズ14と、前記複数の半導体レーザ素子10a〜10cを個別に駆動するための複数の駆動部13a〜13cと、該複数の駆動部13a〜13cを制御する制御部15とから構成される。
尚、前記半導体レーザ素子11a〜11c及び複数のレンズ12a〜12cとは個別に半導体レーザ発光素子11a〜11cを構成すると共に、前記レンズ14から照射される複数のレーザビームの焦点位置は、レンズ14に対するレーザビームの照射方向を偏向しているため、半導体レーザ発光素子11aからのレーザビームL03が被加工物20の表面位置から最も深い深度のレーザスポットS03を形成し、半導体レーザ発光素子11bからのレーザビームL01が被加工物20の表面位置よりやや深い深度のレーザスポットS02を形成し、半導体レーザ発光素子11cからのレーザビームL02が被加工物20の前記レーザスポットS03とS01との中間の深度のレーザスポットS02を形成するように、レンズ14に対する各半導体レーザ発光素子11a〜11cからのレーザ光の照射角度が設定されている。また、前記各レーザスポットの深さ方向の合焦点位置は、例えばレーザスポットの焦点深度相当分だけ深くなるように設定されているが、焦点深度より短い深さ(距離)に設定しても良い。
このように構成されたレーザ加工装置の加工手順は、制御部15が、図2に示したフローに従って、駆動部13bにより半導体レーザ発光素子11bからレーザ光を発光してレーザビームL01により被加工物20にレーザスポットS01をタイミングt1にて照射して穴開けを行う第1工程と、駆動部13cにより半導体レーザ発光素子11cからレーザ光をタイミングt2にて発光してレーザビームL02により被加工物20にレーザスポットS02を照射して穴開けを行う第2工程と、駆動部13aにより半導体レーザ発光素子11aからレーザ光をタイミングt3にて発光してレーザビームL03により被加工物20にレーザスポットS03を照射して穴開けを行う第3工程と、続いて前記第1工程から第3工程を繰り返す工程を実行することによって、被加工物20の厚み方向Aに対して表面から順に焦点深度が順に深くなるレーザスポットS01〜レーザスポットS03を照射して穴開け加工を行うことによって、レーザ光学系の焦点合わせ位置の移動や装置設計目標仕様を大幅に変更することなく厚みのある板状の被加工物に穴開け加工を行うことができる。
[第2実施形態]
前記実施形態においては、制御部15が、タイミングt1からt3のタイミングで順に被加工物20の深さ方向に掘り進めるようにレーザスポット照射を繰り返すことによって被加工物20に所定深さの穴を開口する例を説明したが、本発明は、これに限られるものではなく、同一焦点深さのレーザスポットを複数連続して照射し、この連続レーザスポット照射を順に深さが深くなるように掘り進める様に構成しても良い。
この第2実施形態によるレーザ加工装置は、図1と同様な構成において、制御部15が、図3に示す如く、駆動部13bにより半導体レーザ発光素子11bからレーザ光をタイミングt1とタイミングt2との連続発光によるレーザビームL01により被加工物20にレーザスポットS01の連続照射により穴開けを行う第1工程と、駆動部13cにより半導体レーザ発光素子11cからレーザ光をタイミングt3とタイミングt4にて発光してレーザビームL02により被加工物20にレーザスポットS02の連続照射して穴開けを行う第2工程と、駆動部13aにより半導体レーザ発光素子11aからレーザ光をタイミングt5とタイミングt6にて発光してレーザビームL03により被加工物20にレーザスポットS03を連続照射して穴開けを行う第3工程と、続いて前記第1工程から第3工程を繰り返す工程を実行することによって、被加工物20の厚み方向Aに対して表面から順に焦点深度が順に深くなるレーザスポットS01〜レーザスポットS03を連続照射して穴開け加工を行うことによって、レーザ光学系の焦点合わせ位置の移動や装置設計目標仕様を大幅に変更することなく厚みのある板状の被加工物に穴開け加工を行うことができる。
尚、前記各実施形態においては、被加工物20に照射するレーザスポットの焦点深度差による数が3の例を説明したが、本発明はこれに限られることなく4以上の焦点深度差をもつレーザスポットを照射する様に構成することや、連続照射するレーザスポット数を3以上に設定しても良い。
[第3実施形態]
前記実施形態においては、レンズ面に対して直線的に配置した複数の半導体レーザ発光素子からレーザ光を順に焦点深度の異なるレーザスポットとして照射する例を説明したが、本発明は、これに限られるものではなく、例えば、レンズ面に対して半導体レーザ発光素子を直角方向に交差する様に配置することや、円環状や螺旋状に配置することも含み、半導体レーザ発光素子を直角方向交差配置の実施形態を図4を参照して説明する。
図4は本発明の第3の実施形態による半導体レーザ発光素子を直角方向交差配置したレーザ加工装置の原理を説明するためのものであって、半導体レーザ素子の駆動部や被加工物等の構成は前述の実施形態のものと同様な構成して説明する。
本実施形態による半導体レーザ発光素子の配置は、図4に示す如く、レンズ14の面に対して直交するXY軸を想定したとき、該XY軸の交差点に半導体レーザ発光素子10bを配置し、X軸方向に半導体レーザ発光素子10aと半導体レーザ発光素子10cを前記半導体レーザ発光素子10bを中心として等間隔に配置し、Y方向に半導体レーザ発光素子10dと半導体レーザ発光素子10eを前記半導体レーザ発光素子10bを中心として等間隔に配置する。
このレーザ照射装置は、各々の半導体レーザ発光素子10から被加工物に照射されるレーザスポットを被加工物の厚み方向(深さ方向)に順にS01、S02、S03、S04、S05としたとき、制御部が、半導体レーザ発光素子10bのレーザ発光によってレーザスポットS01を照射する工程と、半導体レーザ発光素子10cのレーザ発光によってレーザスポットS02を照射する工程と、半導体レーザ発光素子10aのレーザ発光によってレーザスポットS03を照射する工程と、半導体レーザ発光素子10dのレーザ発光によってレーザスポットS04を照射する工程と、半導体レーザ発光素子10eのレーザ発光によってレーザスポットS05を照射する工程とを順に実行することによって、レーザ光学系の焦点合わせ位置の移動や装置設計目標仕様を大幅に変更することなく厚みのある板状の被加工物に穴開け加工を行うことができる。尚、レーザ光の発光タイミングは前述の図2及び図3に示したタイミングが好適である。
また、本実施形態においては半導体レーザ発光素子を直角方向交差配置した例を説明したが、円環状/螺旋状/非等間隔等の任意に半導体レーザ発光素子を配置しても良い。
参考例
また前記実施形態においては、半導体レーザ発光素子にレンズ12a〜12cを設ける例を説明したが、例えば図5に示す如く、半導体レーザ発光素子11a〜11cからのレーザ光を入射し、所定の方向に案内する導波路50を設け、該導波路50からレンズ14に照射し、被加工物20にレーザスポットS01とレーザスポットS02とレーザスポットS03とを順に照射するように構成しても良い。
前記導波路50は、レーザ光が入射される所定の屈折率のコア部及び該コア部を覆うようにコア部の屈折率よりも低い屈折率を有するクラッド部とより構成され、前記半導体レーザ発光素子11bからのレーザ光を入射する光導波路を矢印51及び53に示す如く湾曲させ、半導体レーザ発光素子11bからのレーザ光を入射する光導波路を矢印52に示す如く直進させるように構成されている。
この導波路50の構成により本実施形態によるレーザ照射装置は、導波路50から出射される上下端のレーザビームが傾斜をもってレンズ14に照射され、レンズ14がその光学特性によって各々入射されたレーザ光によるレーザビームL01とレーザビームL02とレーザビームL03とを順に被加工物20に照射することによって、レーザ光学系の焦点合わせ位置の移動や装置設計目標仕様を大幅に変更することなく厚みのある板状の被加工物に穴開け加工を行うことができる。尚、レーザ光の発光タイミングは前述の図2及び図3に示したタイミングが好適である。
以上述べた如く本発明によるレーザ照射装置及びレーザ照射方法は、被加工物に焦点合わせを行うレンズ14に対する複数の半導体レーザ発光素子からのレーザ照射方向を、被加工物の厚み方向(深さ方向)に対して焦点位置が変化するように設定すると共に、前記複数の半導体レーザ発光素子からの発光によるレーザスポットの焦点位置が被加工物の表面から深くなる順に発光することによって、レーザ光学系の焦点合わせ位置の移動や装置設計目標仕様を大幅に変更することなく厚みのある板状の被加工物に穴開け加工を行うことができる。
また本発明によるレーザ照射装置及びレーザ照射方法は、被加工物に焦点合わせを行うレンズ14に対する複数の半導体レーザ発光素子からのレーザ照射方向を、被加工物の厚み方向(深さ方向)に対して焦点位置が変化するように光路を形成する導波路を用い、前記複数の半導体レーザ発光素子からの発光によるレーザスポットの焦点位置が被加工物の表面から深くなる順に発光することによって、レーザ光学系の焦点合わせ位置の移動や装置設計目標仕様を大幅に変更することなく厚みのある板状の被加工物に穴開け加工を行うことができる。
尚、前述の各実施形態においては、レンズ14に対する複数のレーザ照射角度を偏向させることや、複数の湾曲した光路を形成する光導波路を用いる例を説明したが、本発明は前述の実施形態に限るものではなく、複数の半導体レーザ素子からのレーザ光を光ファイバによって導き、焦点位置が異なるように配置された又は特性のレンズを介してレーザスポットを照射する構成や、レーザ光源を1つとし、該レーザ光源からのレーザ光を異なる位置に配置された複数のレンズに選択的に照射することによってレーザスポットを焦点位置が異なるように順に照射する構成等の他の構成によっても本発明を実施することができる。
また、前記実施形態においては、同一波長の複数の半導体レーザ素子を用いる例を説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、波長の異なる複数の半導体レーザ素子を光源とすることもできる。この例は、例えば、被加工物が複数の材質(金属)で構成されている場合、各々の金属の吸収率に見合ったレーザ波長を有する半導体レーザ素子を取り混ぜて搭載することによって、加工効率を上げることができる。具体的には、例えばアルミは約800nm近辺に吸収波長ピーク(約15パーセント)があり、長波長側、短波長側では吸収率が低く、他方、銀は400nm以下に吸収帯があり、仮に銀とアルミが層を構成する被加工物の場合、この2つの波長の半導体レーザ素子を光源とすることによって、銀とアルミが層を構成する被加工物を効率よく穴開け加工することができる。この場合、例えば被加工物の表面に近い層がアルミ、次の層がアルミ、更に深い層がアルミであり、各層の厚みが焦点深度と同等の場合、図1に示した半導体レーザ発光素子10bの波長を約800nm、半導体レーザ発光素子10cの波長を400nm以下、半導体レーザ発光素子10aの波長を約800nmとすることが想定され、各層の厚みが焦点深度より大きい場合は、層厚さに応じて各層に好適な波長の半導体レーザ発光素子を複数用意することによって効率よく穴開け加工を行うことができる。尚、吸収率が高いとは、例えばピーク吸収率に対して相対的に高めであり、10%から20%の吸収率を言う。
本発明の第1の実施形態によるレーザ加工装置の構成を示す図。 本実施形態による発光タイミングを説明するための図。 本発明の第2実施形態による発光タイミングを説明するための図。 本発明の第3実施形態によるレーザ加工装置の原理構成を示す図。 本発明の参考例によるレーザ加工装置の原理構成を示す図。 一般のレンズ特性を説明するための図。
10a〜10c:半導体レーザ発光素子、11a〜11c:半導体レーザ発光素子、12a 〜12c:レンズ、13a〜13c:駆動部、14:レンズ、15:制御部、20:被加 工物、50:導波路。

Claims (8)

  1. 厚みのある被加工物の深さ方向に焦点深度をもって集光されるレーザスポットを照射し、該レーザスポット照射により被加工物の所定座標の深さ方向に穴開け加工を行うレーザ加工装置において、レーザ光を発光する複数のレーザ発光素子と、前記複数のレーザ発光素子から発光した複数のレーザ光を受光面において入射し、該入射したレーザ光を所定の屈折特性によって集光したレーザスポットを被加工物に照射する第1のレンズと、前記複数のレーザ発光素子が発光した個々のレーザ光を任意の方向に偏向して第1のレンズの受光面に出射する複数の第2のレンズから成るレーザ光偏向手段と、前記複数のレーザ発光素子から発光を個々に制御する制御部とを備え、前記レーザ光偏向手段が、前記第1のレンズから出射した複数のレーザスポットの合焦点位置を、被加工物の所定座標における深さが異なる複数位置になるようにレーザ光の出射角度を偏向させ、前記制御部が、前記レーザスポットの合焦点位置が被加工物の表面から深くなる順にレーザ発光素子を発光させるレーザ加工装置。
  2. 前記制御部が、前記被加工物の所定座標の表面近傍の深さ位置に合焦点したレーザスポットの1回の照射を行う第1工程と、該第1工程の合焦点深さに比べてレーザスポットの焦点深度だけ深い位置に合焦点したレーザスポットの1回の照射を行う第2工程と、該第2工程の合焦点深さに比べてレーザスポットの焦点深度だけ深い位置に合焦点したレーザスポットの1回の照射を行う第3工程と、前記第1工程から第3工程とを少なくとも1回繰り返す第4工程とを実行する請求項1に記載のレーザ加工装置。
  3. 前記制御部が、前記被加工物の所定座標の表面近傍の深さ位置に合焦点したレーザスポットの複数回の照射を行う第1工程と、該第1工程の合焦点深さに比べてレーザスポットの焦点深度だけ深い位置に合焦点したレーザスポットの複数回の照射を行う第2工程と、該第2工程の合焦点深さに比べてレーザスポットの焦点深度だけ深い位置に合焦点したレーザスポットの複数回の照射を行う第3工程と、前記第1工程から第3工程とを少なくとも1回繰り返す第4工程とを実行する請求項1に記載のレーザ加工装置。
  4. 前記複数の半導体レーザ発光素子の波長を、各半導体レーザ発光素子の焦点が合わされる被加工物に対して吸収率が高い波長に設定した請求項1から3何れかに記載のレーザ加工装置。
  5. レーザ光を発光する複数のレーザ発光素子と、該複数のレーザ発光素子から発光した複数のレーザ光を受光面において入射し、該入射したレーザ光を所定の屈折特性によって集光したレーザスポットを被加工物に照射する第1のレンズと、前記複数のレーザ発光素子が発光した個々のレーザ光を任意の方向に偏向して第1のレンズの受光面に出射する複数の第2のレンズから成るレーザ光偏向手段と、前記複数のレーザ発光素子から発光を個々に制御する制御部とを備え、厚みのある被加工物の深さ方向に焦点深度をもって集光されるレーザスポットを照射し、該レーザスポット照射により被加工物の所定座標の深さ方向に穴開け加工を行うレーザ加工装置のレーザ加工方法であって、前記レーザ光偏向手段により、前記第1のレンズから出射した複数のレーザスポットの合焦点位置を、被加工物の所定座標における深さが異なる複数位置になるようにレーザ光の出射角度を偏向させる工程と、前記制御部により、前記レーザスポットの合焦点位置が被加工物の表面から深くなる順にレーザ発光素子を発光させる工程とを行うレーザ加工方法。
  6. 前記制御部により、前記被加工物の所定座標の表面近傍の深さ位置に合焦点したレーザスポットの1回の照射を行う第1工程と、該第1工程の合焦点深さに比べてレーザスポットの焦点深度だけ深い位置に合焦点したレーザスポットの1回の照射を行う第2工程と、該第2工程の合焦点深さに比べてレーザスポットの焦点深度だけ深い位置に合焦点したレーザスポットの1回の照射を行う第3工程と、前記第1工程から第3工程とを少なくとも1回繰り返す第4工程とを実行する請求項5に記載のレーザ加工方向。
  7. 前記制御部により、前記被加工物の所定座標の表面近傍の深さ位置に合焦点したレーザスポットの複数回の照射を行う第1工程と、該第1工程の合焦点深さに比べてレーザスポットの焦点深度だけ深い位置に合焦点したレーザスポットの複数回の照射を行う第2工程と、該第2工程の合焦点深さに比べてレーザスポットの焦点深度だけ深い位置に合焦点したレーザスポットの複数回の照射を行う第3工程と、前記第1工程から第3工程とを少なくとも1回繰り返す第4構成とを実行する請求項5に記載のレーザ加工方法。
  8. 前記複数の半導体レーザ発光素子の波長を、各半導体レーザ発光素子の焦点が合わされる被加工物に対して吸収率が高い波長に設定した請求項5から7何れかに記載のレーザ加工方法。
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