JP5286474B1 - ロールペーパー切断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロールペーパーを引出し切断すると同時に、引出しのための掴み代となるペーパーの端部を垂下、露出させる機構簡単なロールペーパー切断装置を提供する。
【解決手段】ロールペーパー切断装置の前面下部にカッター110を備え、内面側に少しの間隔を空けて、ペーパー101の引出し方向を変える転向ローラ112を固定して設ける。カッター110は外力で外前方向に移動可能で、上記間隔を増加させることができる。転向ローラ112の内面側に沿って引き下ろしたペーパー101を、前方に引き、カッター110に当接させて引くと、カッター110は前方に動き、上記間隔が増す。間隔の最大値はストッパーで制限されている。間隔が最大値になると、引く方向を上方に変えて切断する。切断後、カッター110は重力で元の位置に復帰し、ペーパー端部が垂下、露出する。
【選択図】図10

Description

本発明は、トイレットペーパー、キッチンペーパー等のロールペーパーの切断に係わる装置に関する。
従来、ロールペーパーは、ロールの中心部の穴を利用し、軸等を用いて、水平に支持されている。この時、ロールペーパーが自然に回転すること等を防ぐ為に、一端を蝶番で支持した蓋をロールペーパーの上部に載せ、その自重による摩擦力を与え、自然には回転しないようにするものが一般的である。蓋の自重だけではなく、軽いばねで押圧しているものもある。ロールペーパーの穴を軸で支持するのではなく、箱型の容器に収容するタイプのものもあり、この場合、一般にはロールペーパー外周の摩擦抵抗があり自然には回らない。
また、切断手段として、蓋の自由端(先端)に鈍なカッターが設けられているものもあるが、切断時にカッターが動く、ペーパーの繰出が軽すぎるなどで切り難い。
また、カッターが固定されている場合でも、切断後のペーパー端はカッターの内面側に隠れ、次回使用時の掴み代がない。
ペーパーを使用する際に、ロールペーパーの端部(ペーパー端)を掴み、引き出し、切断する。この時、ペーパー端は、蓋の内部(背部)に隠れていたり、ロール外周に密着していることが多く、他方の手で蓋を持ち上げたり、ロールを空転させてペーパー端を探り、掴むことが必要で、使用に不便を伴うことが多かった。
ペーパー端を掴んだ後、必要な長さのペーパーを引出し、切断し、使用するが、切断しようとしてペーパーを引っ張ると蓋が自重やばねに抗して持ち上がり、切り難いとともに、必要以上に繰り出されてしまうことが多い。このため、切断の際に、蓋が持ち上がらないように、さらにロールペーパーが回らないように他方の手で補助(固定)しながら、ペーパーを引き切る必要があった。
なお、カッターは危険であるとの考えから、切り口の美観、切り易さに拘らない場合には、カッターが無いこともあり、引き千切って使用していた。
つまり、ペーパー端を片手で掴むこと、必要な長さを引出した後の、切断することに不便があり、特に身体が不自由な場合には使用に困難を伴っていた。
これらの不具合に対処する発明や考案は、従来から多く見られる。例えば、ペーパー端を掴み易くする事、切断を容易にする事の両者に重点を置く発明として、「特開2012−61225」を初め、「特開2005−253922」等がある。
前者の発明は、ペーパーを擦り板に押付けて擦り出し、掴み代を確保するものであり、引き出した後、固定した鋸歯状カッターで切断している。
後者の発明は、切断後、掴み代が確保される構造であるが、水に接触させ溶解させて切断する方法であり、不潔感を与え、蒸発に対する水の補給も煩わしいなどの難点が覗われる。
特開2012−61225 特開2003−310478
本発明は、ロールペーパーを引出し、切断すると同時に、次回の引出しに必要な掴み代を垂下、露出させる切断装置に関する。
以下において、ペーパー保持具は切断機能を含めないもの、保持具と切断装置を含めたものは保持器としている。
また、以下の説明において、前と後の言葉は、壁面等に固定する側を後、その逆を前としている。また、内面側とは、装置の前面から見た後側である。上下については、自然の上下と同じである。
本発明は、前記の課題を解決するため、以下に記述の解決手段を採っている。
即ち、第1の解決手段は請求項1に記載の下記のものである。
にカッターを備えた切断手段が、前部に配設され、上記カッターの通常の位置に対して、僅少な水平間隔で近接する後方の位置に、ペーパーの流出方向を変える転向手段を設け
上記カッターは可動であり、上記転向手段との上記間隔が増減可能で、上記間隔の上限を与える制限手段が備えられ、
ロールペーパー保持具から供給されたペーパーを、上記転向手段の後面を通過させ引き込み、引き下げた後に、上記ペーパーを引く方向を前方寄りに変更し、上記カッターに当接させて引くと、上記カッターは、ペーパーを引く張力によって移動し、上記間隔が増加し、上記ペーパーを引く方向を、上方寄りに変えてさらに引くと、ペーパーは切断され、その後上記カッターは元の通常位置に復帰し、
次回引出しの掴み代となるペーパーの端部が下方へ垂下、露出することを特徴とするロールペーパー切断装置。
第2の解決手段は請求項2に記載の下記のものである。
前記切断手段の上部は、回動可能に支持され、下端の前記カッターが円弧状に動くことが可能であり、通常状態の上記カッターは下方に垂下するように設けられたことを特徴とする請求項1に記載のロールペーパー切断装置。
第3の解決手段は請求項3に記載の下記のものである。
前記切断手段に、一体となって移動する補助板を設け、通常状態のカッターをカバーする保護手段を備え、ペーパーを引く張力によって上記補助板が押され、上記カッターは移動し、前記間隔が増加し、上記カッターが保護手段から離脱することを特徴とする請求項1、2のいずれかに記載のロールペーパー切断装置。
第4の解決手段は請求項4に記載の下記のものである。
ロールペーパー保持具と融合一体化して設けられたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のロールペーパー切断装置。
第5の解決手段は請求項5に記載の下記のものである。
前記転向手段の後方、後面板の前方において、上記転向手段との間に間隙を設けて備えられ、
ペーパーが上記間隙を貫通して垂下するように設けられ、
上記ペーパーが垂下する前後位置を、前方寄りの一定範囲に制限する制限桟を設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のロールペーパー切断装置。
本発明のロールペーパー切断装置は、保持具から引き出すペーパーの「引出し抵抗」が、大き過ぎると機能しないことは自明である。しかし、小さ過ぎても十分な機能は発揮できない。引出し抵抗が小さ過ぎるとカッターとペーパーの絡み(噛み合い)が生じなく、ペーパーが空すべりする可能性がある。
通常は、保持具とロールペーパー間に自然に生じる摩擦抵抗のみで、適当な引出し抵抗が得られる場合が多い。しかし、切断装置において、新たに摩擦部材等の調節手段を設けることが必要な場合も考えられる
トイレットペーパーは通常の紙に比べ弱いので、カッターは鋭利な刃である必要はなく、軽く触れた程度では手を傷めないような安全なものがよい。
本願発明では、ペーパーとの絡み(噛み合い)が生じるものとして、従来の保持具の蓋の先端に付いているような、鈍な歯先の鋸歯状カッターが望ましい。
本発明のロールペーパー切断装置は、ペーパーを切断する際、適当な引出し抵抗があり切断し易い。切断後は次回の引出しに必要な掴み代が垂下して露出するので、引出しは容易である。また,利用者自身が使用するペーパー片以外には触れる必要がなく衛生的である。構造は簡単である。
ロールペーパーの支持を担う保持具に、本発明のロールペーパー切断装置を融合一体化したロールペーパー保持器とする事も容易である。
以下の説明において、ロールペーパー保持具を単に保持具とし、ロールペーパー切断装置を単に切断装置と記している。
第1〜4実施例は保持具と切断装置は分離した別体であり、第5〜7実施例では融合、合体した保持器を示している。
第1実施例、保持具と円弧運動するカッターの切断装置(断面図) 切断装置の斜視図(一部断面) 切断までのプロセス説明図(断面図) 第2実施例、平行移動するカッターと切断プロセス説明図(断面図) 第3実施例、カッターを固定した切断装置(断面図) 切断プロセス説明(断面図) 第4実施例、カッター補助板と刃先保護の切断装置(断面図) 第5実施例、箱型保持具と融合した保持器(斜視図) 箱型保持器(断面図) 箱型保持器の切断プロセス説明図(断面図) 支持ヨークユニット(斜視図) 第6実施例、軸支持型保持器(斜視図) 軸支持型保持器(断面図) 切断プロセス説明図(断面図) 第7実指例、転向手段が後退した軸支持型保持器(断面図) 切断プロセス及び垂下長さの説明図(断面図)
以下に記述の、第1から第4までの実施例は、ロールペーパーを保持する保持具と切断をする切断装置が上下に分離したものを扱い、第5から第7までの実施例は、保持具と切断装置が融合、合体した保持器を扱っている。
第1実施例について、図1から図3について述べる。
図1は側断面図、図2は切断装置10の左側面板22hを取除いた状態の斜視図、図3はペーパー11の引出し、切断、掴み代の確保のプロセス説明図である。
なお、この第1実施例は、図1のようにロールペーパー2を保持する保持具1と、引出し切断を担う切断装置10とを上下に分離した別体として示している。
図1において、3はロールペーパーを支持するロール支持軸、4は保持具1の蓋、5h、5mは保持具の左右側面板、6は保持具蓋の軸、7は後面板、8は壁面への取り付け穴である。
図1の切断装置10に示すように、切断手段は上端がカッター軸13に回動可能に支持されたカッター板14の下端に固定されたカッター16である。カッター16の内面には滑らかな表面の滑曲面体15が固定されている。滑曲面体15は、ペーパー11の張力による側面押圧力を受けてカッター16を動かし、転向部材23との間隔を広げる補助をするが、無くてもよい場合もある。
13は切断手段であるカッター16が円弧状に動くことが可能となるように支持するカッター軸であり、カッター板14の上端が支持されている。
カッター板14の上端には、制限手段であるストッパー12が斜め外向きに固定されており、前面板19の上部に当接してカッター16の動きを制限している。
通常、カッター16等は重力によって、カッター軸13の下方にある。
前面板19の下端には、転向手段である横に長い滑らかな棒状の転向部材23が固定されている。この第1実施例では前面板19と一体に構成しているが、一体でなくともよい。また、棒に替えて回動可能なローラであってもよい。
17はペーパー11の引出し抵抗の調整手段である。ローラ状の抵抗部材17と、前面板19との間にペーパー11を挟み、摩擦力を与えている。案内溝18は左右側面板22h、22mに設けられ、抵抗部材17を前面板19の方へ自重で動くようにガイドしている。ペーパーの紙質等により、引出し抵抗の調整が必要なければ、抵抗部材は17aの様に退避させるか、取除いておく。
20は垂下しているペーパーが風等によって動く範囲を制限し、ペーパー端25の存在範囲を限定して、掴み易くする目的の制限桟であり、21は底板である。
これら、抵抗部材17、制限桟20、底板21などは必要に応じて設けるものである。
図2は切断装置10の左側面板22hを取除き、一部の部材(前面板19、転向部材23、抵抗部材17)を中途の長さに切断した斜視図である。また、カッター板14、ストッパー12などは、図1に示した自然な(通常の)垂下状態ではなく、限度まで動いた(開いた)状態で示している。
図3はペーパー11の引き込みから切断までのプロセスを説明している。
図3(a)は、ペーパー11を前方寄り、矢印26aの方向へ引き、ペーパー11が滑曲面体15に接した状態を示している。
図3(b)は、ペーパー11を引く方向を矢印26bの様に、ほぼ水平とし、ストッパー12が前面板19に当接し、開く角度の限度に達している。この状態になるまでは、ペーパー11を引出すことが可能である。
図3(c)は、ペーパー11を引く方向を矢印26cの様に、上方寄りとし、ペーパー11とカッター16を絡ませて切断している。
転向部材23とカッター16との(最大)間隔dは、図1の垂下するペーパーの長さdに対応している。切断後、カッター16は直ちに図1の通常の位置に復帰する。
なお、ストッパー12が働く限界未満であっても、ペーパー11を上方向に引くと切断は可能であるが、切断し難く、垂下する長さも安定しない。
第2実施例について、図4を用いて述べる。保持具の図は、第1実施例と同じなので省略している。
この第2実施例の特徴は、カッター板32、滑曲面体33、切断手段であるカッター34の動き方が、第1実施例のような円弧状ではなく平行であることである。
図4(a)のように、カッター34等を平行に動かす機構は、同じ長さの2本の支持リンクU31uと支持リンクD31dを、前面板38及びカッター板32のそれぞれの2箇所に回動自在に、平行に取り付けた平行リンク機構に依っている。
なお、カッター34が平行に前方向に動き、カッター34と転向ローラ35との間隔を増加させる機構は、例えばスライド機構など、他の方法でもよい。
30はストッパーであり、支持リンクU31uを受け止め、前記間隔の上限を与える制限手段である。
なお、この第2実施例での転向手段は摩擦の少ない転向ローラ35である。また、11はペーパー、37は抵抗部材である。
図4(b)から(d)は切断までのプロセスを説明している。
図4(b)はペーパー端36を引く方向を、矢印39aの様に前面寄りにして、ペーパーと滑曲面体33、カッター34が抵触した状態である。
図4(c)のように、引く方向を矢印39bの様に前方向とすると、カッター板32、カッター34、滑曲面体33は、支持リンクU31uがストッパー30に当るまで平行に移動する。
続けて、図4(d)の矢印39cの方向へ引くと、ペーパーは切断され、その後、図4(a)の元の状態に戻る。ペーパー端36が垂下する長さは、図4(d)に示す寸法dである。
なお、図4(b)の状態で、矢印39cのように上方向寄りに引くと、ペーパーを切断する事は可能であるが、垂下するペーパー端36は短くなる。
第3実施例について、図5、図6を用いて述べる。
この第3実施例の特徴は、転向手段の転向ローラ65以外には可動部がなく、機構が簡単なことである。また、切断手段のカッター64は固定されており、転向ローラ65、従って、垂下するペーパーの位置が内面側へ後退している。
この例では、掴み代として垂下するペーパーの長さvを大きくしようとすると、前面のカッター64と転向ローラ65との間隔hを大きくする必要がある。即ち、転向ローラ65を内面側へ後退させ、ペーパーが垂下する位置が内面方向へ寄ることになる。
62は、ペーパー11がカッター64と転向ローラ65の間に入らないように防ぐ斜板、66は転向ローラ軸、63はカッター64を固定するカッター支持部材である。68は後面板、68aは底板、68bは制限桟である。
抵抗部材67は摩擦板61との間にペーパー11を挟み、引出し抵抗を与えるものである。抵抗部材67は腕部材67aに支えられ、腕部材67aは腕部材軸67bに回動自在に支えられている。保持具からの引出し抵抗が適度であれば、抵抗部材67等は不要である。
図6は切断までのプロセスの説明図である。
図6(a)の矢印69aは、ペーパーを引出している一つの方向で、引出し方向は、真下からほぼ前面方向まで任意に選べる。
図6(b)の矢印69bは切断方向であり、上方寄りである。
切断後には、掴み代としてのペーパーの端部が垂下し、図5の元の状態に戻る。
第4実施例について、図7を用いて述べる。
第4実施例の主な特徴は、通常時、切断手段であるカッター74の刃先をカバーし安全性を増すためのカッター保護器75を設けており、カッター74を動かすためのカッター補助板76を、カッター板73とで「ハの字形」をなすように一体として設け、カッター軸72を中心として円弧状に動くようにしていることである。
図7(a)は切断装置70を示している。11はペーパー、85はカッター74の動きうる範囲を制限するストッパー、77はカッター補助板の下端部にある滑らかな円弧状の湾曲部で、ペーパーの側面と接触して、その押圧力でカッター74を動かす部分である。71は摩擦板、86は引出したペーパー端である。
抵抗部材78、制限桟84などは第3実施例と同じであり説明は省く。
図7(b)〜図7(e)は切断までのプロセスを説明している。
図7(b)は、必要な長さのペーパーを引出した後、矢印88aのように前方へ引出し始めた状態で、カッター74がカッター保護器75から離脱する直前である。
図7(c)は、図7(b)の状態から、矢印88bのようにやや上向きに、ペーパーを引いた状態で、湾曲部77はペーパー張力で押され、カッター補助板78、カッター板73、カッター74、ストッパー85は少し回り、カッター74の刃先はカッター保護器75から離脱しており、ペーパーとカッター74の先端が接触した状態を示している。
図7(d)は、カッター74の先端とペーパーを絡ませて、矢印88cの方向へ引いた状態で、カッター74、カッター板73はさらに回り、制限手段のストッパー85が摩擦板71に当接し、可動限界になっている。
図7(e)は、引く方向を、矢印88dのように、さらに上方寄りにして切断する様子を示している。
切断後に垂下するペーパー長、図7(e)の寸法BCは、切断時の寸法ABに相当している。
なお、第4実施例では、カッター保護器75が転向手段を兼ねている。
以下に述べる第5実施例から第7実施例までの3例では、ロールペーパー保持具の前部および下部に切断装置を融合し一体として構成し、全体として、ロールペーパー保持器を構成している。
第5実施例について、図8から図11を用いて説明する。
図8は、この第5実施例の斜視図(左側面板83hを除く)、図9は断面図、図10は切断までのプロセス説明図、図11はロールペーパー保持具90の支持ヨークユニット95とロール支持軸97の斜視図である。
なお、図8に示す切断装置105は、ストッパー106がストッパー受け107に当接し、カッター110が最大に開いた状態を示しており、通常(自然)の状態ではなく切断時の状態である。
採用しているロールペーパー保持具90では、ロールペーパー94を支持ヨークユニット95で支持し、前面板100に当接させているので、前面板100との間に適度な引出し抵抗が得られ、他の実施例にあるような抵抗部材を採用する必要がない。
なお、他のタイプの保持具を採用する事もできる。
先ず、保持具90について述べる。
図8、図9、及び図11に示すように、回動自在なヨーク支持軸96によって支えられている左右ヨーク95h、95mのヨーク溝95gには、ロールペーパー94を支えているロール支持軸97が挿入され、これを支えている。前述のように、ロールペーパー94は、前面板100に当接しているため適度な引出し抵抗が得られる。
91は蓋、92は蓋を開閉可能にするヒンジ、93は後面板、98は底板、99は垂下するペーパー端101が動きうる範囲を制限する制限板である。
さらに、91tは、半開き状態の蓋、100aは内部のロールペーパーを視認するための前面窓である。
切断装置105について述べる。
カッター板109の上端はカッター軸108を中心に回動可能に支持され、下端には切断手段であるカッター110が固定されている。カッター110はカッター軸108を中心として、円弧状に動くことが可能であり、通常は図9のように、垂下した状態に在る。
第1実施例と同様、カッター板109の上方にはストッパー106が固定されており、ストッパー受け107に当接した時、カッター110と転向ローラ112との間隔の限度を与える制限手段となっている。
カッター110の内面側に、滑らかな表面の滑曲面体111が固定されている。これは、ペーパー端101を引出すとき、鉛直面との角度がある程度以下においては、カッター110とペーパー101が抵触しないようにするものであるが、不要な場合もある。
図9は断面図であり、カッター110は通常の垂下した状態に描かれている。細線は図8の状態。転向手段は摩擦の少ない転向ローラ112を採用している。
なお、112aは転向ローラ軸、113mは右側面板である。
図10は、この第5実施例の切断までのプロセスを示している。図10(a)は、通常(自然)状態で、切断手段、カッター110等は垂下している。
図10(b)の矢印115aのように、ペーパー101を前方寄り、ほぼ水平に引くと、ペーパーとカッター110が接触し、カッター110がカッター軸108を中心に円弧状に動き、ストッパー106がストッパー受け107に当接した状態である。
図10(c)は、矢印115cのように、引く方向を上方寄りにして切断している。この後、カッター110等は直ちに、図10(a)の垂下状態に戻る。
転向ローラから垂下し掴み代となるペーパー端101の長さは、図10(c)の寸法dとなる。
図11はロール支持軸97と支持ヨークユニット95を示す。ロール支持軸97にロールペーパー94を挿入後、支持ヨークユニット95のヨーク溝95gに挿入する。
第6実施例について、図12,13,14を用いて説明する。
この第6実施例は、第1実施例のロールペーパー保持具の前部に、第1実施例の底板、制限桟、抵抗部材を取除き、切断装置を融合させ一体化した保持器である。この第6実施例の120は保持具部、130は切断装置部である。
引出し抵抗は、蓋121とロールペーパー126との摩擦、ロールペーパー126とロール支持軸125との摩擦に加え、転向手段をローラでなく、回転しない転向部材135とする事で適切な引出し抵抗が得られている。
図12は保持器の外観の斜視図、図13は断面図、図14は切断までのプロセス説明図である。
保持具を構成する主な要素は、蓋軸122、後面板123、左右側面板124h、124m、挿入溝128である。127はペーパーである。
この第6実施例の切断装置130と第1実施例の切断装置10には、本質的な違いは無い。構成要素は、前面板131、ストッパー132、カッター軸133、カッター板134、転向部材135、カッター136、滑曲面体137であり、ここでの説明は省略する。
図14は切断までのプロセス説明図である。
図14(a)は、通常の自然状態であり、カッター板134、カッター136、滑曲面体137などはカッター軸133から、重力で垂下している。
図14(b)は、ペーパーを引く方向を、矢印138bのように、前方寄りにして転向部材135とペーパーを接触させている状態である。
図14(c)は、矢印138cのように、さらに前方よりにして滑曲面体137とペーパーを接触させ、ペーパー張力の側面押圧力でカッター136を少し持ち上げた状態である。
図14(d)は、矢印138dのように、前方向に引き、ストッパー132が前面板131に当たって、転向手段とカッターの間隔が上限になった状態である。
図14(e)は、矢印138eのように、上方寄りに引き切断する状態である。
転向部材から垂下するペーパーの長さは、寸法dである。
第7実施例について、図15、図16を用いて述べる。
この第7実施例も第6実施例と同じく、保持具と切断装置の融合した一体型の保持器である。保持具は両者とも同じである。
第6実施例に対する、第7実施例の切断装置が異なるところは、転向手段を転向ローラ155に変更し、その取付け位置を後退させていること、斜板158を設けたことである。
転向ローラ155の位置を後退させた目的は、カッター156の動く範囲を少なくして、垂下するペーパー端127の十分な長さdを得る事である。第3実施例と第6実施例の折衷的な方法である。
斜板158の目的は、第3実施例の場合と同じく、カッター156と転向ローラ155の間にペーパーが入るのを防ぐことである。
主な構成要素は、ロールペーパー146、ペーパー147、前面板151、ストッパー152、カッター軸153、カッター板154、滑曲面体157である。
図16(a)は、矢印159の方向へペーパーを引き、切断している様子である。カッター156と転向ローラ155との間隔のうち、カッター156の動きによるものはd1、転向ローラが後退していることによるものはd2であり、この合計が垂下ペーパー端の長さdになる。
図16(b)は、切断後の垂下しているペーパー147と切り取られて使用されるペーパー片160を示している。
カッター156(切断手段)と転向ローラ155(転向手段)の間隔が切断後に垂下するペーパーの長さdに成る。図16(a)の寸法d1とd2の割合は、切断装置の簡便さ、使用し易さと絡んで設計上の大切な問題である。
何らかの理由で、垂下するペーパー端の長さが不足して掴み難いとき、内面側から転向手段(転向ローラ)に指でペーパーを押付け擦り出すことで、掴み代を確保する事も可能である。
1 ロールペーパー保持具
2 ロールペーパー
10 切断装置
11 ペーパー
12 ストッパー
13 カッター軸
14 カッター板
16 カッター
17 抵抗部材
19 前面板
23 転向部材
30 ストッパー
31U 支持リンク
32 カッター板
33 曲滑面対
34 カッター
35 転向ローラ
61 摩擦板
62 斜板
64 カッター
67a 腕部材
68b 制限桟
74 カッター
75 カッター保護器
76 カッター補助板
77 湾曲部
90 保持具
95 支持ヨークユニット
107 ストッパー受け
110 カッター
112 転向ローラ
125 ロール支持軸
132 ストッパー
136 カッター
155 転向ローラ
156 カッター
158 斜板

Claims (5)

  1. にカッターを備えた切断手段が、前部に配設され、
    上記カッターの通常の位置に対して、僅少な水平間隔で近接する後方の位置に、ペーパーの流出方向を変える転向手段を設け
    上記カッターは可動であり、上記転向手段との上記間隔が増減可能で、上記間隔の上限を与える制限手段が備えられ、
    ロールペーパー保持具から供給されたペーパーを、上記転向手段の後面を通過させ引き込み、引き下げた後に、
    上記ペーパーを引く方向を前方寄りに変更し、上記カッターに当接させて引くと、上記カッターは、ペーパーを引く張力によって移動し、上記間隔が増加し、
    上記ペーパーを引く方向を、上方寄りに変えてさらに引くと、ペーパーは切断され、
    その後上記カッターは元の通常位置に復帰し、
    次回引出しの掴み代となるペーパーの端部が下方へ垂下、露出することを特徴とするロールペーパー切断装置。
  2. 前記切断手段の上部は、回動可能に支持され、下端の前記カッターが円弧状に動くことが可能であり、通常状態の上記カッターは下方に垂下するように設けられたことを特徴とする請求項1に記載のロールペーパー切断装置。
  3. 前記切断手段に、一体となって移動する補助板を設け、
    通常状態のカッターをカバーする保護手段を備え、
    ペーパーを引く張力によって上記補助板が押され、上記カッターは移動し、前記間隔が増加し、上記カッターが保護手段から離脱することを特徴とする請求項1、2のいずれかに記載のロールペーパー切断装置。
  4. ロールペーパー保持具と融合一体化して設けられたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のロールペーパー切断装置。
  5. 前記転向手段の後方、後面板の前方において、上記転向手段との間に間隙を設けて備えられ、
    ペーパーが上記間隙を貫通して垂下するように設けられ、
    上記ペーパーが垂下する前後位置を、前方寄りの一定範囲に制限する制限桟を設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のロールペーパー切断装置。
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