JP5284266B2 - ジフルオロメチルピラゾリルカルボキシレートの調製方法 - Google Patents

ジフルオロメチルピラゾリルカルボキシレートの調製方法 Download PDF

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Description

本発明は、ジフルオロメチル置換ピラゾール-4-イルカルボキシレートの調製方法に関する。
特許文献1には、(3-ジフルオロメチル-1-メチルピラゾール-4-イル)カルボキサミドおよび殺菌剤としてのその使用が開示されている。この調製は2,2-ジフルオロアセト酢酸エステルから開始され、これを連続的にオルトギ酸トリエチルとメチルヒドラジンとに反応させ、3-ジフルオロメチル-1-メチルピラゾール-4-カルボン酸エステルを得て、次にこれを加水分解し、カルボン酸を得ることにより行われる。最後の物質を酸塩化物へ変換した後、好適なアミンと反応させて対応するアミドを得る。しかし、出発物質として必要とされる4,4-ジフルオロアセト酢酸エステルの提供は比較的費用がかかるとともに難しく、さらにこの方法にある種の支障を生じる。
特許文献2には、フルオロメチル置換複素環カルボン酸のアルキルエステルと、対応するクロロメチル置換複素環カルボン酸エステルのハロゲン交換し、それをフルオロメチル置換複素環カルボン酸のアニリドへさらに変換することによって行うその調製法が開示されている。しかし、フッ素化剤の使用は経費がかかり、また安全対策および使用する装置の点からは特定の必要条件を満たす必要がある。
WO 92/12970 WO 2005/044804
したがって、本発明の目的は、例えば4,4-ジフルオロアセト酢酸エステルを提供するよりも安価に提供できる生成物から開始する、(3-ジフルオロメチルピラゾール-4-イル)カルボキシレートおよびその誘導体の代替調製方法を提供することである。
驚くべきことに、この目的は、マグネシウムまたは元素周期表の第1族、第2族、第3族、第4族もしくは第12族の別の金属の存在下で、下記に定義した式IIの4,4,4-トリハロゲン置換アセト酢酸エステル誘導体をクロロシランと反応させ、続いてその反応生成物をヒドラジンまたはヒドラジン誘導体と反応させることにより達成されることがわかった。
したがって、本発明は、一般式I:
Figure 0005284266
(式中、
R1は、C1-C8-アルキル、C3-C8-シクロアルキル、C1-C4-アルコキシ-C1-C4-アルキル、C3-C8-シクロアルコキシ-C1-C4-アルキル、C2-C8-アルケニルであるか、あるいは、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシおよびニトロからなる群から互いに独立して選択される1、2または3個の置換基Ry1で場合により置換されていてもよいベンジルであり;
R2は、水素、C1-C4-アルキル、ベンジルまたはフェニルであり、ここで、最後に記載した2つの置換基は非置換であるか、ハロゲン、CN、ニトロ、C1-C4-アルキル、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-アルコキシおよびC1-C4-ハロアルコキシからなる群から互いに独立して選択される1、2または3個の置換基Ry2で場合により置換されていてもよい)
で表されるジフルオロメチル置換ピラゾール-4-イルカルボキシレートの調製方法であって、
a) 一般式II:
Figure 0005284266
(式中、Xはフッ素、塩素または臭素であり、R1は上記の意味の1つを有し、R4はC1-C8-アルキル、C3-C8-シクロアルキル、C2-C8-アルケニル、ベンジルまたはフェニルである)
で表される化合物を、一般式:R3 nSiCl(4-n)(式中、nは1、2または3であり、置換基R3はC1-C8-アルキルおよびフェニルからなる群から互いに独立して選択される)で表されるシラン化合物と、また、標準水素電極(25℃および101.325kPa)に対して-0.7V未満の酸化還元電位を有する元素周期表の第1族、第2族、第3族、第4族および第12族の金属から選択される金属と反応させ、
b) ステップa)で得られた反応混合物を一般式III:
R2HN-NH2 (III)
(式中、R2は上記の意味の1つを有する)
で表される化合物と反応させる、上記方法を提供する。
本発明による方法には多数の有利な点がある。本発明は、高収率で、置換ヒドラジンIII(R2≠H)との反応の場合には高位置選択的に、式IIのピラゾール化合物を提供する。その上、高価な出発物質であるジフルオロメチルカルボニル化合物(例えば、2,2-ジフルオロアセト酢酸エステル)を使用しないですみ、代わりに、さほど高価ではないトリフルオロメチルカルボニル化合物およびハロジフルオロメチル化合物(例えば、2,2,2-トリフルオロアセト酢酸エステルまたは2-クロロ-2,2-ジフルオロアセト酢酸エステル)を使用することができる。
有機基に関する可変部分の定義で用いられている用語(例えば、用語「ハロゲン」など)は、有機部分のこれらの基の個々の構成メンバーを表わしている集合的用語である。接頭部分Cx-Cyは、該当の事例で可能性のある炭素原子の数を表している。
「ハロゲン」という用語は、各場合において、フッ素、臭素、塩素またはヨウ素、特にフッ素、塩素または臭素を意味する。
他の意味の例は次のとおりである:
本明細書で、またC1-C6-アルコキシ、C1-C6-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、C1-C6-アルキルチオ、C1-C6-アルキルスルホニル、C1-C6-アルキルスルホキシル、C1-C6-アルキルカルボニル、C1-C6-アルコキシカルボニルおよびC1-C6-アルキルカルボニルオキシで用いられている用語「C1-C6-アルキル」とは、1〜6個の炭素原子、特に1〜4個の炭素原子を含む直鎖状もしくは分枝鎖状の飽和炭化水素基を意味し、例えば、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル、ペンチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、2,2-ジメチルプロピル、1-エチルプロピル、ヘキシル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、1-メチルペンチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、1-エチルブチル、2-エチルブチル、1,1,2-トリメチルプロピル、1,2,2-トリメチルプロピル、1-エチル-1-メチルプロピル、1-エチル-2-メチルプロピル、ならびにそれらの異性体が挙げられる。C1-C4-アルキルとしては、例えば、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、または1,1-ジメチルエチルなどが挙げられる。
本明細書で、またC1-C6-ハロアルコキシのハロアルキル部分で用いられている「C1-C6-ハロアルキル」とは、1〜6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であって、それらの基の水素原子の一部もしくは全てがハロゲン原子で置換されているものであり、例えばC1-C4-ハロアルキルで、クロロメチル、ブロモメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロフルオロメチル、ジクロロフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、1-クロロエチル、1-ブロモエチル、1-フルオロエチル、2-フルオロエチル、2,2-ジフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、2-クロロ-2-フルオロエチル、2-クロロ-2,2-ジフルオロエチル、2,2-ジクロロ-2-フルオロエチル、2,2,2-トリクロロエチル、ペンタフルオロエチルなどが挙げられる。
「C1-C6-アルコキシ」という用語は、1〜6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状の飽和アルキル基であって、酸素原子を介して結合しているものである。例としては、C1-C6-アルコキシで、例えばメトキシ、エトキシ、OCH2-C2H5、OCH(CH3)2、n-ブトキシ、OCH(CH3)-C2H5、OCH2-CH(CH3)2、OC(CH3)3、n-ペントキシ、1-メチルブトキシ、2-メチルブトキシ、3-メチルブトキシ、1,1-ジメチルプロポキシ、1,2-ジメチルプロポキシ、2,2-ジメチルプロポキシ、1-エチルプロポキシ、n-ヘキソキシ、1-メチルペントキシ、2-メチルペントキシ、3-メチルペントキシ、4-メチルペントキシ、1,1-ジメチルブトキシ、1,2-ジメチルブトキシ、1,3-ジメチルブトキシ、2,2-ジメチルブトキシ、2,3-ジメチルブトキシ、3,3-ジメチルブトキシ、1-エチルブトキシ、2-エチルブトキシ、1,1,2-トリメチルプロポキシ、1,2,2-トリメチルプロポキシ、1-エチル-1-メチルプロポキシ、1-エチル-2-メチルプロポキシなどが挙げられる。
本明細書で用いられている「C1-C4-アルコキシ-C1-C4-アルキル」という用語は、C1-C4-アルキルであって、1個の炭素原子がC1-C4-アルコキシ基に結合されているものである。これらの例としては、CH2-OCH3、CH2-OC2H5、n-プロポキシメチル、CH2-OCH(CH3)2、n-ブトキシメチル、(1-メチルプロポキシ)メチル、(2-メチルプロポキシ)メチル、CH2-OC(CH3)3、2-(メトキシ)エチル、2-(エトキシ)エチル、2-(n-プロポキシ)エチル、2-(1-メチルエトキシ)エチル、2-(n-ブトキシ)エチル、2-(1-メチルプロポキシ)エチル、2-(2-メチルプロポキシ)エチル、2-(1,1-ジメチルエトキシ)エチル、2-(メトキシ)プロピル、2-(エトキシ)プロピル、2-(n-プロポキシ)プロピル、2-(1-メチルエトキシ)プロピル、2-(n-ブトキシ)プロピル、2-(1-メチルプロポキシ)プロピル、2-(2-メチルプロポキシ)プロピル、2-(1,1-ジメチルエトキシ)プロピル、3-(メトキシ)プロピル、3-(エトキシ)プロピル、3-(n-プロポキシ)プロピル、3-(1-メチルエトキシ)プロピル、3-(n-ブトキシ)プロピル、3-(1-メチルプロポキシ)プロピル、3-(2-メチルプロポキシ)プロピル、3-(1,1-ジメチルエトキシ)プロピル、2-(メトキシ)ブチル、2-(エトキシ)ブチル、2-(n-プロポキシ)ブチル、2-(1-メチルエトキシ)ブチル、2-(n-ブトキシ)ブチル、2-(1-メチルプロポキシ)ブチル、2-(2-メチルプロポキシ)ブチル、2-(1,1-ジメチルエトキシ)ブチル、3-(メトキシ)ブチル、3-(エトキシ)ブチル、3-(n-プロポキシ)ブチル、3-(1-メチルエトキシ)ブチル、3-(n-ブトキシ)ブチル、3-(1-メチルプロポキシ)ブチル、3-(2-メチルプロポキシ)ブチル、3-(1,1-ジメチルエトキシ)ブチル、4-(メトキシ)ブチル、4-(エトキシ)ブチル、4-(n-プロポキシ)ブチル、4-(1-メチルエトキシ)ブチル、4-(n-ブトキシ)ブチル、4-(1-メチルプロポキシ)ブチル、4-(2-メチルプロポキシ)ブチル、4-(1,1-ジメチルエトキシ)ブチルなどが挙げられる。
本明細書で用いられている「C1-C6-アルキルカルボニル」という用語は、カルボニル単位の炭素原子を介して末端にまたは内部に結合している、1〜6個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖状の飽和アルキル基を意味する。
本明細書で用いられている「C1-C6-アルコキシカルボニル」という用語は、カルボニル単位の炭素原子を介して結合している、1〜6個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖状のアルコキシ基を意味する。
本明細書で用いられている「C1-C6-アルキルカルボニルオキシ」という用語は、カルボニルオキシ単位の炭素原子を介して末端にまたは内部に結合している、1〜6個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖状の飽和アルキル基を意味する。
本明細書で、またC2-C6-アルケニルオキシのアルケニル単位で用いられている「C2-C6-アルケニル」という用語は、2〜6個の炭素原子と少なくとも1つの炭素−炭素の二重結合を有する直鎖状または分枝鎖状の不飽和炭化水素基を意味し、例えば、エテニル、1-プロペニル、2-プロペニル、1-メチルエテニル、1-ブテニル、2-ブテニル、3-ブテニル、1-メチル-1-プロペニル、2-メチル-1-プロペニル、1-メチル-2-プロペニル、2-メチル-2-プロペニル、1-ペンテニル、2-ペンテニル、3-ペンテニル、4-ペンテニル、1-メチル-1-ブテニル、2-メチル-1-ブテニル、3-メチル-1-ブテニル、1-メチル-2-ブテニル、2-メチル-2-ブテニル、3-メチル-2-ブテニル、1-メチル-3-ブテニル、2-メチル-3-ブテニル、3-メチル-3-ブテニル、1,1-ジメチル2-プロペニル、1,2-ジメチル-1-プロペニル、1,2-ジメチル-2-プロペニル、1-エチル-1-プロペニル、1-エチル-2-プロペニル、1-ヘキセニル、2-ヘキセニル、3-ヘキセニル、4-ヘキセニル、5-ヘキセニル、1-メチル-1-ペンテニル、2-メチル-1-ペンテニル、3-メチル-1-ペンテニル、4-メチル-1-ペンテニル、1-メチル-2-ペンテニル、2-メチル-2-ペンテニル、3-メチル-2-ペンテニル、4-メチル-2-ペンテニル、1-メチル-3-ペンテニル、2-メチル-3-ペンテニル、3-メチル-3-ペンテニル、4-メチル-3-ペンテニル、1-メチル-4-ペンテニル、2-メチル-4-ペンテニル、3-メチル-4-ペンテニル、4-メチル-4-ペンテニル、1,1-ジメチル-2-ブテニル、1,1-ジメチル-3-ブテニル、1,2-ジメチル-1-ブテニル、1,2-ジメチル-2-ブテニル、1,2-ジメチル-3-ブテニル、1,3-ジメチル-1-ブテニル、1,3-ジメチル-2-ブテニル、1,3-ジメチル-3-ブテニル、2,2-ジメチル-3-ブテニル、2,3-ジメチル-1-ブテニル、2,3-ジメチル-2-ブテニル、2,3-ジメチル-3-ブテニル、3,3-ジメチル-1-ブテニル、3,3-ジメチル-2-ブテニル、1-エチル-1-ブテニル、1-エチル-2-ブテニル、1-エチル-3-ブテニル、2-エチル-1-ブテニル、2-エチル-2-ブテニル、2-エチル-3-ブテニル、1,1,2-トリメチル-2-プロペニル、1-エチル-1-メチル-2-プロペニル、1-エチル-2-メチル-1-プロペニル、および1-エチル-2-メチル-2-プロペニルが挙げられる。
本明細書で用いられている「C3-C14-シクロアルキル」という用語は、3〜8個の炭素原子、特に3〜6個の炭素原子を有する単環式、二環式または多環式の炭化水素基を意味する。単環式基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルまたはシクロオクチルが挙げられる。二環式基の例としては、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[3.1.1]ヘプチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、およびビシクロ[3.2.1]ノニルが挙げられる。三環式基の例としては、アダマンチルおよびホモアダマンチルが挙げられる。
化合物II中の、ならびに下記に定義した式Aおよび式B中の二重結合は、EまたはZ立体配置(あるいは、基OR4およびトリフルオロアセチル基の相対配置に対するシス型またはトランス型立体配置)を有していてもよい。
本発明による方法の好ましい実施形態においては、式Iおよび式II中のR1は、C1-C4-アルキルまたはベンジル、特にメチル、エチルまたはイソプロピルであり、R1はとりわけエチルである。
本発明による方法においては、式IIのR4をC1-C4-アルキルおよびベンジルからなる群から、特にメチル、エチル、イソプロピルおよびベンジルからなる群から選択する場合、とりわけR4がエチルである場合、さらに有利である。
式IIでは、Xは特にフッ素または塩素である。本発明の特に好ましい実施形態では、Xはフッ素である。
R2は、好ましくは水素またはC1-C4-アルキルであり、特にR2はメチルである。したがって、一般式IIIで表される化合物は、好ましくはC1-C4-アルキルヒドラジンおよびヒドラジンからなる群から選択される。特に一般式IIIで表される化合物は、メチルヒドラジンまたはヒドラジン水和物である。
本明細書に記載した全反応は、かかる反応に関して慣用の反応槽中で行なう。また反応は連続的または不連続的に行なうことができる。一般に、当該反応は大気圧で行なう。また当該反応は、低沸点溶媒の場合、大気圧を超えるの圧力下で行なうこともできる。
ステップa)
本発明による方法のステップa)を行なうには、式IIで表される化合物をシラン化合物と、また、標準水素電極(25℃および101.325kPa)に対して-0.7V未満の酸化還元電位を有する元素周期表の第1族、第2族、第3族、第4族または第12族の金属、好ましくは元素周期表の第1族、第2族もしくは第3族の金属または亜鉛と、特にマグネシウムと反応させる。
いかなる理論にも制限されるものではないが、本発明者らは、これによりまず式Aのシリル化エノールが得られ、これがおそらく、選択した反応条件によって、あるいは反応の後処理中に、またはステップb)のさらなる反応中に、中間体Bへと加水分解されているものと考えている。
Figure 0005284266
化合物Aは反応溶液中で検出することが可能であり、場合によっては、前記化合物を単離することができる。したがって、本発明は化合物Aおよびその溶液も提供する。化合物AのR1、R3およびR4の好ましい意味に関しては、上記および下記のものが同じく適用される。
基本的には、この反応は、1-エトキシ-3-トリメチルシリルオキシ-4,4-ジフルオロブタジエンの調製が記載されているOrganic Letters, 2001, 3(20), 3103-3105に記載の反応と同様にして行なうことができる。Xが塩素またはフッ素の場合、この反応は特にTetrahedron Letters, 1983, Vol. 24, No.5, 507-510、J. Chem. Soc. Perkin Trans. I, 1988, 1149-1153、J. Org. Chem. 1995, 60, 5570-5578、J. Org. Chem. 2006, 71, No. 15, 5468-5473、および米国特許第5,618,951号に記載の方法と同様にして行なうことができる。
標準水素電極(25℃および101.325kPa)に対して-0.7V未満(例えば、-0.7〜-3.0V未満)の酸化還元電位を有する元素周期表の第1族、第2族、第3族、第4族および第12族の金属の例は、アルカリ金属、特にリチウム、ナトリウムまたはカリウム、アルカリ土類金属、特にマグネシウムまたはカルシウム、さらにアルミニウム、チタン、ジルコニウムおよび亜鉛である。好ましい金属はナトリウム、マグネシウムおよび亜鉛であり、Xがフッ素である場合、特にマグネシウムが好ましい。Xが特に塩素または臭素である場合、さらに亜鉛が特に好ましい。
ステップa)では、シラン化合物R3 nSiCl(4-n)(式中、nは2または3である)を使用するのが有利であることが分かった。特に好ましくは、これらのシラン化合物の置換基R3は、互いに独立してC1-C4-アルキル、特にメチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチルである。この化合物は、特にnが3であるシラン化合物である。ここで、3個の基R3は同一であっても異なっていてもよいが、好ましいのは、基R3のうちの2個の基がメチルで、残りの基R3がC1-C4-アルキルであるシラン化合物である。この場合、シラン化合物は、好ましくは、トリメチルシリルクロリド、エチルジメチルシリルクロリド、ジメチルプロピルシリルクロリド、ジメチルイソプロピルシリルクロリド、n-ブチルジメチルシリルクロリド、2-ブチルジメチルシリルクロリド、(2-メチルプロピル)ジメチルシリルクロリドまたはtert-ブチルジメチルシリルクロリドであり、とりわけ特に好ましいのはトリメチルシリルクロリドである。nが2である好ましいシラン化合物の例は、ジメチルジクロロシランおよびジエチルジクロロシランである。とりわけ特に好ましい実施形態では、シラン化合物R3 nSiCl(4-n)はトリメチルシリルクロリドである。
シラン化合物は、化合物IIに対して少なくとも等モル量で、または過剰量で使用するのが好ましく、一般に、シラン化合物の量は、化合物IIの1モル当たり5mol、特に3.5molを超えることはない。好ましくは、化合物IIの1モル当たり1.1〜3.5mol、特に約1.2〜2.5molのシラン化合物を使用する。
一般に、シラン化合物は金属1モル当たり少なくとも0.8molの量で使用する。好ましくは、シラン化合物は、金属に対し少なくとも等量または過剰量で用いられ、一般に、例えば金属量に対し200mol%を超えるような比較的多量の過剰量は必要とされない。好ましくは、金属1モル当たり0.8〜3mol、特に0.9〜3mol、とりわけ1〜2molのシラン化合物が用いられる。
化合物IIに対し、一般に金属は少なくとも等モル量で用いられ、例えば化合物IIの1モル当たり1〜5mol、多くの場合1.1〜4mol、特に1.5〜3molの量で用いられる。
ステップa)は、水が実質的には存在しない状態で、すなわち無水の有機溶媒中で行なうのが好ましい。これ以降、無水とは、溶媒の含水量が500ppm未満、特に100ppm以下であることを意味するものとする。好適な有機溶媒の例としては、非プロトン性極性溶媒、例えば環状または非環状エーテル類で、ジエチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル(MTBE)、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)またはジオキサンなど、環状または非環状アミド類で、例えばN-C1-C4-アルキルラクタム類、例えばN-メチルピロリドン、または脂肪族C1-C4-カルボン酸のN-ジ(C1-C4-アルキル)アミド類、例えばジメチルホルムアミドまたはジメチルアセトアミド、あるいは非プロトン性尿素誘導体、すなわち、N,N,N',N'-テトラアルキル尿素またはN,N'-ジアルキル化環状尿素、例えばN,N,N',N'-テトラ(C1-C4-アルキル)アルキル尿素、1,3-ジ(C1-C4-アルキル)ヘキサヒドロピリミジン-2-オンまたは1,3-ジ(C1-C4-アルキル)イミダゾリン-2-オン、例えばテトラメチル尿素、1,3-ジメチルヘキサヒドロピリミジン-2-オン(ジメチルプロピレン尿素)または1,3-ジメチルイミダゾリン-2-オン(DMI)、ならびに上記溶媒の混合物である。また、好適であるのは、上記の非プロトン性極性有機溶媒と無極性の非プロトン性溶媒、例えば芳香族または(環状)脂肪族炭化水素系溶媒(例えばトルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサンなど)との混合物であって、これらの混合物では、非プロトン性極性溶媒は、好ましくは溶媒総量の少なくとも50容量%、特に少なくとも70容量%を占める。この反応は、環状または非環状のアミド類、特にN-C1-C4-アルキルラクタム類、例えばN-メチルピロリドン、脂肪族C1-C4-カルボン酸のN-ジ(C1-C4-アルキル)アミド類、例えばジメチルホルムアミドまたはジメチルアセトアミド、ならびに非プロトン性尿素誘導体、例えば、N,N,N',N'-テトラ(C1-C4-アルキル)アルキル尿素、1,3-ジ(C1-C4-アルキル)ヘキサヒドロピリミジン-2-オンまたは1,3-ジ(C1-C4-アルキル)イミダゾリン-2-オン、例えば、テトラメチル尿素、1,3-ジメチルヘキサヒドロピ
リミジン-2-オン(ジメチルプロピレン尿素)または1,3-ジメチルイミダゾリン-2-オン(DMI)、ならびにこれらの溶媒の混合物からなる群から選択される、非プロトン性極性溶媒中で行なわれるのが好ましい。特に好ましい溶媒は、非プロトン性尿素化合物、特にDMIである。
ステップa)の反応は、−10〜+60℃の温度で実施するのが好ましい。好ましくは、反応温度が50℃、特に30℃を超えないのが確実である。
この反応は、それ自体は公知の方法で、好ましくは反応槽内の好適な溶媒中で、相互に試薬類(すなわち、化合物II、シラン化合物および金属)を接触させることによって行なわれる。この場合、一般に、金属(また必要に応じてシラン化合物)をまず最初に反応槽内に投入する。シラン化合物の少なくとも一部、例えば少なくとも20%(特に少なくとも50%)および金属は、化合物IIを添加する前に、反応槽内で反応に適した有機溶媒(好ましくは無水有機溶媒)中に存在しているのが好ましい。
好ましい方法では、まず最初に反応に適した好ましくは無水有機溶媒中に金属およびシラン化合物を投入する。この場合、金属は、典型的には粒状形態で、例えば旋削くず、粉末または顆粒の形態で用いる。最初に投入される成分の順序はあまり重要ではない。適宜、金属を活性化する。次に、適宜、反応熱をとるために冷却しながら、式IIの化合物を純粋な形態で、または溶液として添加する。添加速度は、上記の温度ができるだけ(特にその温度を超えないよう)守られるように選択されるのが好ましい。式IIの化合物を溶液で使用する場合、化合物IIの濃度は、一般に、溶液の全重量に対し10〜90重量%の範囲とする。溶液に使用される溶媒は、典型的にはこの反応に使用される溶媒である。
別のさらなる好ましい方法においては、まず最初にこの反応に適した有機溶媒(好ましくは無水有機溶媒)中に金属を投入し、適宜活性化し、次いで、この反応槽にまずシラン化合物を、次に化合物IIを連続的に加える。シラン化合物および化合物Iは純粋な形態で、または反応に望ましい溶媒中の溶液として添加することができる。
さらにまた好ましい方法においては、まず最初にこの反応に適した有機溶媒(好ましくは無水有機溶媒)中に金属を投入し、適宜活性化し、次いで、適宜、シラン化合物の一部(例えば1〜30%)を加え、次いで、反応槽にシラン化合物または残りの量のシラン化合物および化合物IIを一緒にまたは個別の材料として加える。シラン化合物および化合物IIは純粋な形態で、または反応に望ましい溶媒中の溶液として添加することができる。
別法として、まず最初に、化合物IIおよび金属を反応に適した溶媒中に投入し、シラン化合物を純粋な形態で、または反応に適した溶媒中の溶液として添加することができる。
化合物IIまたはシラン化合物を添加するのにかかる時間は、化合物II、シラン化合物、金属の反応性および反応温度に応じて、一般に5〜240分の範囲、多くの場合10〜120分の範囲、好ましくは20〜60分の範囲にある。必要に応じて、これに続く後反応段階は一般に10分〜360分の範囲、多くの場合15分〜240分の範囲、特に20分〜180分の範囲であってもよい。完全な変換に必要とされる総反応時間(添加時間+任意の後反応段階)は、一般に20分〜10時間、多くの場合30分〜6時間、好ましくは1〜5時間の範囲である。化合物IIの変換は、一般に定量的であるか、ほぼ定量的(>95%変換)である。
反応槽に最初に投入した金属は、化合物IIまたはシラン化合物を添加する前に、例えば超音波手段または化学的手段による処理によって、例えば臭素、ヨウ素、トリクロロメタンまたは臭化メチレンによる処理によって活性化するのが好ましいことが分かった。
さらにこの反応については、反応混合物を後処理し、ステップa)から得た反応生成物を単離することができる。一般に、式Aの化合物の定量的単離は弱塩基条件または無水条件下で行い、早期の加水分解を避ける。水を添加して反応混合物を後処理する場合は、化合物Bに少なくとも部分的加水分解があり、得られたものは、適切な場合、化合物Aとの混合物としての化合物Bである。化合物Aの早期の加水分解は避けるのが好ましい。
ステップb)の反応に対し、形成された化合物を単離させる必要はない。逆に、反応生成物の単離操作を省略するのに都合のよいことが分かった。したがって、本発明による方法の好ましい実施形態では、ステップb)のさらなる反応は、反応生成物Aを事前に単離することなく実施される。過剰のシラン化合物は、次の変換の前に、例えば蒸留によって、部分的に、特に実質的には、すなわち、使用される化合物IIに対して少なくとも10mol%未満の残量まで除去されるか、あるいは完全に除去されるのが好ましい。また適宜、さらに、反応混合物の揮発成分(例えば溶媒)を部分的に、または特に完全に除去する。
ステップa)で使用される一般式IIの化合物は市販されているか、例えば、(2-エトキシメチレン-4,4,4-トリフルオロ)アセト酢酸エステルに関してJournal of Medicinal Chemistry, 2000, Vol. 43, No. 21に記載されている反応と同様にして、トリ(ハロ)アセト酢酸エステルVIIおよび適切なオルトギ酸VIII(通常、トリ(C1-C4-アルキル)オルトギ酸)から調製することができる。この反応を以下のスキームに示す。
Figure 0005284266
このスキームでは、X、R1およびR4は上記で定義した通りである。適切なオルトギ酸エステルは、具体的にはオルトギ酸トリエチル(R4=エチル)である。通常、VIIとVIIIの反応は、この反応の間に形成されるC1-C4-アルカノールが、例えば蒸留されるか、または化学的に結合されて、例えばカルボン酸 (例えば、C2-C4-アルカンカルボン酸) の無水物、例えば、無水酢酸などの存在下で反応を行なうことにより、反応平衡から除去されるように行われる。
この反応については、通常、化合物VIIIは反応の化学量論に対し過剰量で用いられる。具体的には、化合物VIIの1モル当たりに1.1〜5mol(特に1.2〜2mol)のオルトギ酸エステルVIIIが用いられる。
通常、VIIとVIIIの反応は、高温で、多くの場合80〜180℃、特に100〜150℃の範囲で行われる。適宜、触媒として酸(例えばp-トルエンスルホン酸などの有機スルホン酸)を加えてもよい。好ましい実施形態では、VIIとオルトギ酸エステルVIIIの反応は無水酢酸中で行なう。
一般に、化合物IIは本発明による方法で使用される前に精製し、特に、未反応の出発物質VIIおよび/またはVIIIを除去する。これは簡単な方法で、例えば分別蒸留により行なうことができる。
ステップb)
本発明による方法のステップb)の一般式Iで表されるジフルオロメチル置換ピラゾール-4-イルカルボキシレートの調製は、ステップa)から得た反応生成物(適宜、ステップa)から得た化合物を単離または精製する)を反応させることにより、具体的には、ステップa)で得られた反応溶液(好ましくは過剰のシラン化合物を除去したもの)を式IVのヒドラジン化合物と反応させることにより行われる。
基本的に、ステップb)の反応は、3-(ジフルオロメチル-1-メチルピラゾール-4-イル)エチルカルボキシレートをメチルヒドラジンと反応させる、WO 92/12970に記載の反応と同様にして実施することができる。
好ましくは、一般式IIIのヒドラジンまたはヒドラジン誘導体は、少なくとも等モル量または過剰量で用いられるが、相対的に多量な化合物IIIの過剰量(例えば、ステップa)で用いられる1molの化合物IIに対して20mol%を超える量)は一般に必要とされない。好ましくは、化合物IIの1モル当たりに1.0〜1.2mol、特に約1.01〜1.1molのヒドラジン化合物IIIが用いられる。
式IIIのヒドラジン化合物は、C1-C4-アルキルヒドラジンまたはヒドラジンまたはヒドラジン水和物が好ましいが、一般式IIIの化合物は、特にメチルヒドラジンまたはヒドラジン水和物である。
ステップa)から得た反応生成物とヒドラジン化合物IIIとの反応は、一般に、適宜有機溶媒の溶液の形態の(例えば反応溶液の形態の)反応生成物を、過剰のシラン化合物を適宜除去した後に、式IIIのヒドラジン化合物に添加することにより、ステップa)から得た反応生成物を混合するよう実施するのが好ましい。式IIIのヒドラジン化合物は、まず有機溶媒または溶媒/水の混合物の溶液として投入されるのが好ましい。別法として、好ましくは有機溶媒または溶媒/水混合物の溶液としての式IIIのヒドラジン化合物を、ステップa)から得た反応生成物またはその有機溶媒もしくは溶媒/水混合物の溶液に添加することもできる。
ステップb)の反応に適した有機溶媒には、例えば以下のものがある:
・ プロトン性極性溶媒、例えば、好ましくは1〜4個の炭素原子を有する脂肪族アルコールで、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノールまたはtert-ブタノールなど、
・ 芳香族炭化水素、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン、クロロベンゼン、ニトロベンゼンまたはtert-ブチルベンゼンなど、
・ 非プロトン性極性溶媒、例えば、環状または非環状エーテル類で、ジエチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル(MTBE)、テトラヒドロフラン(THF)またはジオキサンなど、環状または非環状アミド類で、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドンまたはテトラメチル尿素など、あるいは脂肪族ニトリル類で、アセトニトリルまたはプロピオニトリルなど、ならびに、
・ 上記の溶媒の混合物。
この反応は、プロトン性極性溶媒中で、特にC1-C4-アルカノール、特に好ましくはメタノール、エタノール中で、もしくはアセトニトリル中で、または非プロトン性極性溶媒とプロトン性極性溶媒の混合物中で、あるいはこれらの溶媒と水の混合物中で行うのが好ましい。
ステップb)の反応は、水の存在下で行なうのが好ましい。この場合、溶媒(有機溶媒+水)の総量に対し0.1容量%のごく少量の水で十分である。一般に、水の量は、有機溶媒+水の総量に対して50容量%、多くの場合30容量%、特に15容量%を超えることはなく、多くの場合、有機溶媒+水の総量に対して0.1〜50容量%、好ましくは0.5〜30容量%、特に1〜15容量%の範囲である。本発明の特に好ましい実施形態では、ステップb)の反応は、C1-C4-アルカノールと水の混合物、特にメタノール/水の混合物中で行なわれる。アルカノールと水の容量比に関しては、上で述べた内容が適用される。
この反応は、-80〜+100℃の温度で行われるのが好ましい。一般に、温度の上限は、反応を大気圧下で行なう場合、当該溶媒の沸点である。好ましくは、反応温度は60℃、特に40℃を超えない。実用的な理由から、この反応は一般的に室温で行なう。具体的な実施形態では、まず、反応前に、温度を-60〜0℃(特に-60〜-20℃)に設定し、反応の間、反応混合物を0〜60℃、特に10〜40℃に加温する。
完全な変換に要する反応時間は、反応温度に応じて、典型的には1〜48時間、好ましくは4〜24時間の範囲である。
反応混合物の後処理、および一般式Iのピラゾール化合物の単離は、慣用の方法で、例えば溶媒を除去することによって、例えば蒸留により、水性抽出の後処理により、またはこれらの手段の組み合わせにより行われる。さらに精製は、例えば結晶化またはクロマトグラフィーにより行なうことができる。しかし多くの場合、本生成物は、さらなる精製ステップが不要な純度で既に得られている。
本発明による方法のステップb)により、一般式Iの化合物が良好〜極めて良好な収率(一般に少なくとも70%)で得られる。
さらに本発明は、一般式IV:
Figure 0005284266
(式中、R2は上記の意味の1つを有する)
で表される化合物の調製方法を提供する。化合物IVの調製方法は、
i) 記載した本発明による方法に従い式Iで表される化合物を提供するステップと、
ii) 化合物Iを加水分解するステップ
とを含む。
加水分解は、酸触媒下または塩基性下または他の条件下で行うことができる。化合物Iは、そのもの(すなわち、単離後のもの)を用いることができる。しかし、ステップb)で得られた反応混合物を、適宜、溶媒などの揮発成分の除去後に、さらなる精製を行うことなく加水分解に使用することもできる。
化合物Iの塩基性加水分解に関しては、典型的には、式Iの化合物をアルカリ金属水酸化物(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムまたは水酸化リチウムなど)で、好ましくはアルカリ金属水酸化物の水溶液(特にNaOH水溶液またはKOH水溶液)を用いて、好ましくは加熱しながらエステルが完全に加水分解するまで処理する。
塩基性加水分解に関し、式Iの化合物と塩基のモル比は、典型的には0.8:1〜1:10の範囲であり、特におよそ等モル(すなわち、0.9:1〜1.2:1の範囲)であるが、相対的に多量な塩基の過剰量(例えば、化合物Iの1モル当たり5mol以下)もまた有利であり得る。
通常、塩基性加水分解は希釈剤または溶媒中で行う。適切な希釈剤または溶媒は、水以外にも、アルカリ側で安定性のある有機溶媒、およびその水との混合物がある。アルカリ側で安定性のある有機溶媒の例は、特に上記のC1-C4-アルカノール、ならびに上記の非環状および環状のエーテルである。好ましくは、加水分解は水相で(すなわち水中で、または上記の有機溶媒の1種と水との混合物中で)行なうが、水相中の有機溶媒の含量は、水および有機溶媒の総量に対し一般に30容量%を超えない。
塩基性加水分解は20〜100℃の温度で行うのが好ましい。一般に、温度の上限は、反応を大気圧下で行なう場合、使用する溶媒の沸点である。好ましくは、反応温度は100℃、特に90℃を超えない。特にこの反応はエステルのアルコール成分の沸点より高い温度で行なうのが好ましいことが分かった。例えば、R1がエチルである一般式Iの化合物から出発する場合、加水分解は少なくとも80℃の温度で、例えば80〜100℃の範囲で行なうのが好ましい。ここで、反応時間は、反応温度、濃度、およびそれぞれのエステル結合の安定性に依存する。一般に、反応条件は、反応時間が1〜12時間の範囲(特に2〜8時間の範囲)となるように選択する。
化合物Iの酸加水分解は、公知の酸エステル加水分解と同様にして、すなわち、触媒量または化学量論的量の酸および水の存在下で行なうことができる(例えば、J. March, Advanced Organic Chemistry, 第2版, 334-338, McGraw-Hill, 1977、およびそこで引用されている文献を参照されたい)。多くの場合、この反応は、水および非プロトン性有機溶媒(例えば、上記のようなエーテル)の混合物中で行う。酸の例としては、ハロゲン化水素酸、硫酸、有機スルホン酸、例えばp-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、リン酸、および酸性のイオン交換器樹脂などがある。
適切な加水分解触媒は、さらにアルカリ金属ヨウ化物、例えばヨウ化リチウム、トリメチルヨードシラン、またはトリメチルクロロシランとアルカリ金属ヨウ化物(例えばヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウムもしくはヨウ化カリウム)との混合物である。
次いで、酸IVの単離は慣用の単離方法によって、例えばpH調節による沈澱または抽出などにより行う。
有利な方法においては、本発明による一般式Iの化合物は、活性化合物として重要性のある多くの化合物群を合成するのに適しており、例えば、下に定義した式V:
Figure 0005284266
[式中、
R2は、上記の意味を有し;
R5は、ハロゲン、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C1-C6-アルキルチオ、C1-C6-ハロアルキル、C1-C6-ハロアルコキシおよびC1-C6-ハロアルキルチオからなる群から選択され;
mは、0、1、2、3または4、特に0または1であり;
R6は、C1-C8-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニルオキシ、C2-C6-アルキニルオキシ(ここで、上記の6つ基は非置換であるか、部分的にもしくは完全にハロゲン化されていてもよく、かつ/または、1、2、3、4もしくは5個の置換基Rayを有していてもよく、ここで置換基Rayは、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、メルカプト、アミノ、カルボキシル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニルオキシ、C2-C6-アルキニルオキシ、C1-C6-ハロアルコキシ、C1-C6-アルキルチオ、C1-C6-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、C1-C6-アルキルスルホニル、C1-C6-アルキルスルホキシル、ホルミル、C1-C6-アルキルカルボニル、C1-C6-アルコキシカルボニル、ホルミルオキシおよびC1-C6-アルキルカルボニルオキシからなる群から互いに独立して選択される);
C3-C14-シクロアルキルまたはフェニル(これらは非置換であるか、1、2、3、4もしくは5個の基Raxで置換されていてもよく、ここで基Raxは、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、メルカプト、アミノ、カルボキシル、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、C3-C6-シクロアルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニルオキシ、C2-C6-アルキニルオキシ、C1-C6-ハロアルコキシ、C1-C6-アルキルチオ、C1-C6-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、C1-C6-アルキルスルホニル、C1-C6-アルキルスルホキシル、ホルミル、C1-C6-アルキルカルボニル、C1-C6-アルコキシカルボニル、ホルミルオキシおよびC1-C6-アルキルカルボニルオキシからなる群から互いに独立して選択される)からなる群から選択される]
で表される3-ジフルオロメチルピラゾール-4-カルボキサミドを調製するのに適している。
式Vでは、R6はC1-C8-アルキル、C1-C8-ハロアルキル、C1-C6-アルコキシ、C1-C6-ハロアルコキシ、フェニルおよびシクロプロピルからなる群から選択されるのが好ましい。この場合、フェニルおよびシクロプロピルは上記の方法で置換されていてもよい。特に好ましい実施形態によれば、R6は、1、2、3、4または5個の基Raxで場合により置換されていてもよいフェニルである。Raxは、特に、ハロゲン、C1-C6-アルコキシ、C1-C6-アルキルチオ、C1-C6-アルキルスルホニル、C1-C6-アルキルスルホキシル、C1-C6-ハロアルキルチオ、C1-C6-ハロアルキルスルホニルおよびC1-C6-ハロアルキルスルホキシルからなる群から選択される。R5は特にハロゲンである。
この方法は、本明細書に記載した方法に従い式Iで表されるピラゾールカルボキシレートを提供するステップと、前記物質を式VI:
Figure 0005284266
(式中、m、R5およびR6は上記の意味を有する)
で表されるアミノ化合物と反応させるステップを含むか;あるいは、
本明細書に記載の方法に従い式IVで表されるピラゾール-4-カルボン酸を提供するステップと、適宜、ピラゾール-4-カルボン酸IVをそのハロゲン化カルボニルIVa:
Figure 0005284266
(式中、R2は上記の意味を有し、Halはハロゲン、特に塩素である)
に変換するステップと、次に、式IVのピラゾール-4-カルボン酸またはそのハロゲン化カルボニルIVaを式VIのアミノ化合物と反応させるステップを含む。
カルボン酸またはカルボン酸エステルを芳香族アミンと反応させてアニリドを調製するのに好適な方法は、例えば冒頭で引用した先行技術から、またJ. March, Advanced Organic Chemistry, 第2版, 382 f., McGraw-Hill, 1977、およびOrganikum, 第21版, Wiley-VCH, Weinheim 2001, pp. 481-484とそこで引用されている文献から当業者に公知であり、これらの方法を化合物Vの本発明による調製に同様に適用することができる。
例えば、式Iのピラゾールカルボキシレート(特に、R1がメチルまたはエチルであるもの)は、カルボン酸エステルのアミノ分解の点から、アニリン化合物VIと直接反応させることができる。あるいは、式IVのピラゾールカルボン酸は、カルボン酸のアミノ分解の点から、アニリン化合物VIと直接反応させることができる。
しかし、多くの場合、式IVのピラゾールカルボン酸は、まずその酸ハロゲン化物(例えばその酸塩化物)に変換され、次にその酸ハロゲン化物IVaをアニリン化合物VIと反応させる。
カルボン酸IVまたはカルボン酸誘導体IもしくはIVaとアニリン誘導体VIのカップリング反応は、選択された合成経路に応じて、適宜、触媒、縮合剤、酸結合剤の存在下で、かつ/または、例えば共沸蒸留により水を除去しながら行うことができる。
一般に、ハロゲン化カルボニルIVaとアニリン化合物VIとの反応は不活性溶媒中で行なう。好適な溶媒は、脂肪族炭化水素類、例えばペンタン、ヘキサン、シクロヘキサンおよび石油エーテル、芳香族炭化水素類、例えばトルエン、o-キシレン、m-キシレンおよびp-キシレン、ハロゲン化炭化水素類、例えば塩化メチレン、クロロホルムおよびクロロベンゼン、エーテル類、例えばジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジオキサン、アニソールおよびテトラヒドロフラン、ニトリル類、例えばアセトニトリルおよびプロピオニトリル、ケトン類、例えばアセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトンおよびtert-ブチルメチルケトン、アルコール類、例えばメタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノールおよびtert-ブタノール、さらに塩化メチレン、ジメチルスルホキシドおよびジメチルホルムアミドであり、特に好ましくはトルエン、塩化メチレンおよびテトラヒドロフランである。また、記載した溶媒の混合物を使用することもできる。
通常、IVaとVIの反応は塩基の存在下で行なわれる。適切な塩基は、一般に、無機化合物、例えばアルカリ金属およびアルカリ土類金属の水酸化物で、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよび水酸化カルシウムなど、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の酸化物で、酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カルシウムおよび酸化マグネシウムなど、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の水素化物で、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウムおよび水素化カルシウムなど、アルカリ金属アミドで、リチウムアミド、ナトリウムアミドおよびカリウムアミドなど、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の炭酸塩で、炭酸リチウムおよび炭酸カルシウムなど、またアルカリ金属の重炭酸塩で、重炭酸ナトリウムなど、さらに有機塩基、例えば第三級アミンで、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンおよびN-メチルピペリジンなど、ピリジン、置換ピリジン類、例えばコリジン、ルチジンおよび4-ジメチルアミノピリジン、ならびに二環式アミンである。トリエチルアミンおよびピリジンの使用が特に好ましい。
一般に、塩基は化合物IVaに対して等モル量で用いられる。しかし、塩基はまた5mol%〜30mol%、好ましくは5mol%〜10mol%の過剰量でも用いることができるか、あるいは、第三級アミンを使用する場合は、適宜溶媒として用いることもできる。
出発物質のIVaおよびVIは、一般に等モル量で相互に反応させる。収率の点から、VIに対してIVaを1mol%〜20mol%、好ましくは1mol%〜10mol%の過剰量で使用することが有利である。
ピラゾールカルボニルハロゲン化物IVaとアニリン化合物VIとのこの反応は、通常、-20℃〜100℃、好ましくは0℃〜50℃の温度で実施する。
ピラゾールカルボン酸IVとアニリン化合物VIとのこの反応は、通常、脱水剤の存在下で行なわれる。適切な脱水剤は、例えば、1,1'-カルボニルジイミダゾール、ビス(2-オキソ-3-オキサゾリジニル)ホスホリルクロリド、カルボジイミド類、例えばN,N'-ジシクロヘキシルカルボジイミド、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N'-エチルカルボジイミド、ホスホニウム塩類、例えば(ベンゾトリアゾール-1-イルオキシ)トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、ブロモトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、ブロモトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、クロロトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、ウロニウム塩およびチウロニウム塩類、例えばO-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート、S-(1-オキシド-2-ピリジル)-N,N,N',N'-テトラメチルチウロニウムテトラフルオロボレート、O-(2-オキソ-1(2H)ピリジル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート、O-[(エトキシカルボニル)シアノメチレンアミノ]-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート、カルベニウム塩類、例えば(ベンゾトリアゾール-1-イルオキシ)ジピロリジノカルベニウムヘキサフルオロホスフェート、(ベンゾトリアゾール-1-イルオキシ)ジピペリジノカルベニウムヘキサフルオロホスフェート、O-(3,4-ジヒドロ-4-オキソ-1,2,3-ベンゾトリアジン-3-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート、クロロ-N',N'-ビス(テトラメチレン)ホルムアミジニウムテトラフルオロボレート、クロロジピロリジノカルベニウムヘキサフルオロホスフェート、クロロ-N,N,N',N'-ビス(ペンタメチレン)ホルムアミジニウムテトラフルオロボレート、イミダゾリウム塩類、例えば2-クロロ-1,3-ジメチルイミダゾリジニウムテトラフルオロボレートであり、好ましくは、1,1'-カルボニルジイミダゾール、ビス(2-オ
キソ-3-オキサゾリジニル)ホスホリルクロリド、N,N'-ジシクロヘキシルカルボジイミド、およびN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N'-エチルカルボジイミドである。
ピラゾールカルボン酸IVとアニリン化合物VIの反応を脱水剤の存在下で行なう場合、有機塩基を使用するのが好ましい。好適な有機塩基は、例えば、第三級アミン類、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンおよびN-メチルピペリジン、ピリジン、置換ピリジン類、例えばコリジン、ルチジンおよび4-ジメチルアミノピリジン、さらに二環式アミンである。特に好ましいのはトリエチルアミンおよびピリジンの使用である。一般に、塩基は化合物IVに対して10mol%〜200mol%、好ましくは50mol%〜150mol%の過剰量で用いる。
一般に、出発物質IVおよびVIはほぼ等モル量で相互に反応させる。収率の点からは、化合物の1つを1mol%〜20mol%、好ましくは1mol%〜10mol%の過剰量で用いるのが有利である。一般に脱水剤は、化合物IVに対して5mol%〜100mol%、好ましくは5mol%〜60mol%の過剰量で用いる。
IVとVIの反応は、通常溶媒中で行なわれる。好適な溶媒は、脂肪族炭化水素類、例えばペンタン、ヘキサン、シクロヘキサンおよび石油エーテル、芳香族炭化水素類、例えばトルエン、o-キシレン、m-キシレンおよびp-キシレン、ハロゲン化炭化水素類、例えば塩化メチレン、クロロホルムおよびクロロベンゼン、エーテル類、例えばジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジオキサン、アニソールおよびテトラヒドロフラン、ニトリル類、例えばアセトニトリルおよびプロピオニトリル、ケトン類、例えばアセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトンおよびtert-ブチルメチルケトン、さらにジメチルスルホキシドおよびジメチルホルムアミドであり、特に好ましくは塩化メチレン、トルエンおよびテトラヒドロフランである。さらに、記載した溶媒の混合物を使用することもできる。
以下に、ジフルオロメチル置換ピラゾール-4-イルカルボン酸エステルの調製とそれらのさらなる処理を実施例により説明する。
調製実施例1:エチル2-エトキシメチレン-4,4,4-トリフルオロ-3-オキソブチレートの調製
スターラーを入れた500mlの四つ口フラスコ中で、78.3g(0.425mol)のトリフルオロアセトアセテートエチル-(4,4,4-トリフルオロ)-3-オキソブチレート、103.3g(0.638mol)のオルトギ酸トリエチルおよび130.0g(1.275mol)の無水酢酸を混合し、120℃で6時間加熱した。次いで、大気圧でまず低沸点成分を除去し、その後、生成物をカラムで減圧蒸留した。これにより、純度>98%の無色液体として91.8g(収率90%)の表題化合物を得た。
調製実施例2:イソプロピル2-イソプロポキシメチレン-4,4,4-トリフルオロ-3-オキソブチレートの調製
調製は、イソプロピル4,4,4-トリフルオロ-3-オキソブチレートおよびオルトギ酸トリイソプロピルを使用して、調製実施例1と同様にして行なった。
実施例1:エチル3-ジフルオロメチル-1-メチルピラゾール-4-カルボキシレートの調製
まず、マグネシウム旋削くず(4.9g、0.20mol)、トリメチルシリルクロリド(TMS-Cl:21.8g、0.20mmol)および無水ジメチルホルムアミド(DMF、240ml)を、マグネティックスターラーと温度計を取り付けた500mlの三つ口フラスコに投入した。マグネシウムを超音波により活性化し、次いで、30分間かけて氷浴中でエチル2-エトキシメチレン-4,4,4-トリフルオロ-3-オキソブチレート(25.3g、0.10mol)を加えた。この間、反応温度は0〜10℃の範囲に維持した。さらに60分後、過剰のトリメチルシリルクロリドを減圧下で除去した。もう一つの500mのl三つ口フラスコに、まずメチルヒドラジン水溶液(37%、20.8g、0.12mol)およびエタノール(320ml)を-50℃で充填した。60分間かけて、連続冷却下で第1反応の冷却反応溶液を加えた。-50℃でさらに2時間後、反応混合物を室温まで加温し、さらに10時間撹拌した。GC分析によると、この反応混合物は、混合物中にエチル3-ジフルオロメチル-1-メチルピラゾール-4-カルボキシレート(異性体a)をエチル2-ジフルオロメチル-1-メチルピラゾール-3-カルボキシレート(異性体b)とともにa:b異性体比=82:18で含んでいた。
次いで、この反応混合物を減圧濃縮した。100mlの酢酸エチルに残渣を取り、飽和塩化ナトリウム水溶液で3回洗浄し、そのpHを濃塩酸の添加によりpH2に調節した。減圧下で、有機相から溶媒を除去した。固体残渣をヘキサンから再結晶させた。エチル3-ジフルオロメチル-1-メチルピラゾール-4-カルボキシレートが無色の結晶性粉末として得られた(15.3g、収率70%、純度95%、異性体純度a:b=94:6)。
1H-NMR (d6-DMSO, 400 MHz):δ = 1.27 (t, 3 H, J = 7.1 Hz), 3.92 (s, 3 H), 4.23 (q, 2 H, J = 7.1 Hz), 7.21 (t, 1 H, J=53 Hz), 8.41 ppm (s, 1 H)。
実施例1a〜1e:中間体Aとメチルヒドラジンの反応における各種溶媒中のエチル3-ジフルオロメチル-1-メチルピラゾール-4-カルボキシレートの調製の試み
実施例1と同様にして、エチル2-エトキシメチレン-4,4,4-トリフルオロ-3-オキソブチレート、MgおよびTMS-ClをDMF中で反応させ、減圧下で過剰のTMS-Clを除去した。次いで、各種溶媒に溶解したメチルヒドラジン水溶液(37%)でこの混合物をエチル3-ジフルオロメチル-1-メチルピラゾール-4-カルボキシレートへ変換した。下記の表1に、異なる溶媒と試薬の比率で得られた異性体混合物を示す。
Figure 0005284266
実施例2:3-ジフルオロメチル-1-メチルピラゾール-4-カルボン酸の調製
調製は、実施例1とは異なって、ヘキサンから再結晶させる代わりに、水性抽出の後処理と酢酸エチルの除去を行った後に得られた固体残渣を以下のようにしてさらに処理したことを除き、実施例1と同様にして行った。
50重量%濃度の水酸化ナトリウム水溶液16gとエタノール100mlを撹拌しながら固体残渣に加え、混合物を4時間加熱還流した。次いで、減圧下で溶媒を除去し、得られた水性残渣を10%塩酸を使用してpH1に調節した。これによりジカルボン酸を固体として沈殿させ、これを濾過によって単離した。その結果、3-ジフルオロメチル-1-メチルピラゾール-4-カルボン酸が淡褐色の粉末として得られた。
1H-NMR (d6-DMSO, 400 MHz):δ = 3.92 (s, 3 H), 7.21 (t, 1 H, J=53 Hz), 8.34 ppm (s, 1 H)。
実施例3:エチル3-ジフルオロメチル-1-メチルピラゾール-4-カルボキシレートの調製
まず、マグネティックスターラーおよび温度計を取り付けた500mlの三つ口フラスコにマグネシウム旋削くず(4.9g、0.20mol)を投入した。ヨウ素によるエッチングでマグネシウムを活性化し、続いて無水N-メチルピロリドン(NMP、240ml)およびトリメチルシリルクロリド(21.8g、0.20mmol)を添加した後、エチル2-エトキシメチレン-4,4,4-トリフルオロ-3-オキソブチレート(25.3g、0.10mol)を30分かけて30〜40℃の温度範囲で加えた。さらに120分後、過剰のトリメチルシリルクロリドを減圧下で除去した。もう一つの500ml三つ口フラスコに、まずメチルヒドラジン水溶液(37%、20.8g、0.12mol)およびエタノール(320ml)を-50℃で充填した。60分かけて、連続冷却下で、第1反応の冷却反応溶液を加えた。-50℃でさらに2時間後、室温まで反応混合物を加温し、さらに10時間撹拌した。GC分析によると、反応混合物は、混合物中にエチル3-ジフルオロメチル-1-メチルピラゾール-4-カルボキシレート(異性体a)をエチル2-ジフルオロメチル-1-メチルピラゾール-3-カルボキシレート(異性体b)とともにa:b異性体比=84:16で含んでいた。次いで、この反応混合物を減圧濃縮した。
得られた生成物はNMP中のエチル3-ジフルオロメチル-1-メチルピラゾール-4-カルボキシレートの溶液であり、これは実施例1と同様にして抽出または結晶化して精製するか、実施例2と同様にして水酸化ナトリウム水溶液と沸騰させることにより酸に加水分解させることができる。
実施例4:3-ジフルオロメチル-1-メチルピラゾール-4-カルボン酸の調製
マグネティックスターラーと温度計を取り付けた500mlの三つ口フラスコに、まずマグネシウム旋削くず(4.9g、0.20mol)、トリメチルシリルクロリド(32.6g、0.30mmol)および無水1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(DMI、160ml)を投入した。ヨウ素でマグネシウムを活性化した後、メチル2-メトキシメチレン-4,4,4-トリフルオロ-3-オキソブチレート(21.3g、0.10mol)を30分かけて氷浴中で加えた。反応温度は20〜30℃の範囲に維持した。室温でさらに60分後、過剰のトリメチルシリルクロリドを減圧下で除去した。もう一つの500mlの三つ口フラスコに、まずメチルヒドラジン水溶液(37%、14.8g、0.12mol)およびメタノール(320ml)を-50℃で充填した。60分間かけて、冷却を維持しながら第1反応の冷却反応溶液を加えた。-50℃でさらに2時間後、反応混合物を室温まで加温し、さらに10時間撹拌した。GC分析によると、この反応混合物は、混合物としてメチル3-ジフルオロメチル-1-メチルピラゾール-4-カルボキシレート(異性体a)をメチル2-ジフルオロメチル-1-メチルピラゾール-3-カルボキシレート(異性体b)とともにa:b異性体比=90:10で含んでいた。次いで、この反応混合物を減圧濃縮した。10%濃度の水酸化ナトリウム水溶液120gを残渣に加え、混合物を100℃で4時間撹拌した。この水溶液を塩酸でpH1まで酸性化した後、MTBEで抽出を繰り返し、13.4gの表題化合物(異性体aの収率71%)を含む有機溶液を得た。表題化合物は結晶化により淡褐色の固形物として単離した。
実施例5:イソプロピル3-ジフルオロメチル-1-メチルピラゾール-4-カルボキシレートの調製
マグネティックスターラーと温度計を取り付けた500mlの三つ口フラスコに、まずマグネシウム旋削くず(4.9g、0.20mol)、トリメチルシリルクロリド(21.8g、0.20mmol)および無水ジメチルホルムアミド(DMF、250ml)を投入した。超音波でマグネシウムを活性化した後、イソプロピル2-イソプロポキシメチレン-4,4,4-トリフルオロ-3-オキソブチレート(26.8g、0.10mol)を30分かけて氷浴中で加え、反応温度を0〜10℃の範囲に維持した。さらに60分後、過剰のトリメチルシリルクロリドを減圧下で除去した。もう一つの500mlの三つ口フラスコに、まずメチルヒドラジン水溶液(37%、20.8g、0.12mol)およびエタノール(320ml)を-50℃で充填した。60分間かけて、冷却を維持しながら第1反応の冷却反応溶液を加えた。さらに-50℃で2時間後、反応混合物を室温まで加温し、さらに10時間撹拌した。GC分析によると、この反応混合物は、混合物としてイソプロピル3-ジフルオロメチル-1-メチルピラゾール-4-カルボキシレート(異性体a)をイソプロピル2-ジフルオロメチル-1-メチルピラゾール-3-カルボキシレート(異性体b)とともにa:b異性体比=83:17で含んでいた。
実施例6:3-ジフルオロメチル-1-メチルピラゾール-4-カルボニルクロリドの調製
実施例2と同様にして調製した293gの3-ジフルオロメチル-1-メチルピラゾール-4-カルボン酸をトルエン700gに含む溶液を90℃に加熱し、260gの塩化チオニルを3.5時間かけて添加した。混合物を冷却し、減圧濃縮し、100mlのトルエンを残渣に加え、再び混合物を減圧濃縮した。圧力0.8mbar、ヘッド温度109℃の充填カラムで残渣を蒸留したところ、298.4gの酸塩化物が純度99%(収率92.1%)で得られた。
実施例7:N-(3,4'-ジクロロ-5-フルオロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチルピラゾール-4-カルボキサミド
スターラーおよび滴下漏斗を取り付けた2Lの四つ口フラスコ中で、208g(0.788mol)の2-アミノ-3',4'-ジクロロ-5-フルオロビフェニル(純度97%)および82.1g(1.04mol)のピリジンを1100mlの無水トルエンに溶解し、混合物を45℃に加熱し、実施例6に従い調製した155g(0.788mol)の3-ジフルオロメチル-1-メチルピラゾール-4-カルボニルクロリドを滴下漏斗を通して30分かけて加えた。少量のトルエンで滴下漏斗をすすぎ、混合物を75℃で1時間撹拌した。次いで、この加熱混合物を5重量%濃度の塩酸水溶液270ml、10重量%濃度の重炭酸ナトリウム水溶液270ml、および脱イオン水270mlで連続的に抽出した。撹拌しながら、有機相を室温まで冷却した。固体として生成物が沈殿し、これをガラス濾過器を用いて吸引法により濾過させ、少量の冷却トルエン(0℃)で洗浄した。次いで、固体を減圧下で乾燥させた。その結果、264gの表題化合物が純度>99%の白色固体として得られた。
表2に記載した一般式Vのピラゾール-4-カルボキサニリド(R2=CH3)は、実施例7と同様にした調製した。
Figure 0005284266
Figure 0005284266

Claims (16)

  1. 一般式(I):
    Figure 0005284266
    (式中、
    R1は、C1-C8-アルキル、C3-C8-シクロアルキル、C1-C4-アルコキシ-C1-C4-アルキル、C3-C8-シクロアルコキシ-C1-C4-アルキル、C2-C8-アルケニルであるか、あるいは、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシおよびニトロからなる群から互いに独立して選択される1、2または3個の置換基Ry1で置換されていてもよいベンジルであり;
    R2は、水素、C1-C4-アルキル、ベンジルまたはフェニルであり、ここで、最後に記載した2つの置換基は非置換であるか、ハロゲン、CN、ニトロ、C1-C4-アルキル、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-アルコキシおよびC1-C4-ハロアルコキシからなる群から互いに独立して選択される1、2または3個の置換基Ry2で置換されていてもよい)
    で表されるジフルオロメチル置換ピラゾール-4-イルカルボキシレートの調製方法であって、
    a) 一般式(II):
    Figure 0005284266
    [式中、Xはフッ素、塩素または臭素であり、R1は上記の意味の1つを有し、R4はC1-C8-アルキル、C3-C8-シクロアルキル、C2-C8-アルケニル、ベンジルまたはフェニルである]
    で表される化合物を、一般式:R3 nSiCl(4-n)
    [式中、nは1、2または3であり、置換基R3はC1-C8-アルキルおよびフェニルからなる群から互いに独立して選択される]
    で表されるシラン化合物と、また、標準水素電極(25℃および101.325kPa)に対して-0.7V未満の酸化還元電位を有する元素周期表の第1族、第2族、第3族、第4族および第12族の金属から選択される金属と反応させ、
    b) ステップa)で得られた反応混合物を一般式(III):
    R2HN-NH2 (III)
    [式中、R2は上記の意味の1つを有する]
    で表される化合物と反応させる、上記方法。
  2. 金属がマグネシウムである、請求項1に記載の方法。
  3. nが2または3である一般式:R3 nSiCl(4-n)のシラン化合物を用いる、請求項1または2に記載の方法。
  4. シラン化合物中の置換基R3がC1-C4-アルキルからなる群から互いに独立して選択される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. シラン化合物がトリメチルシリルクロリド、エチルジメチルシリルクロリド、ジメチルプロピルシリルクロリド、ジメチルイソプロピルシリルクロリド、n-ブチルジメチルシリルクロリド、2-ブチルジメチルシリルクロリド、(2-メチルプロピル)ジメチルシリルクロリド、ジメチルジクロロシラン、ジエチルジクロロシラン、およびtert-ブチルジメチルシリルクロリドからなる群から選択される、請求項3または4に記載の方法。
  6. 式IIのR4がC1-C4-アルキルおよびベンジルからなる群から選択される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. ステップa)の反応を本質的に無水で行なう、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. ステップa)の反応がN-C1-C4-アルキルラクタム、脂肪族C1-C4-カルボン酸のN-ジ(C1-C4-アルキル)アミド、N,N,N',N'-テトラ(C1-C4アルキル)アルキル尿素、1,3-ジ(C1-C4-アルキル)ヘキサヒドロピリミジン-2-オンおよび1,3-ジ(C1-C4-アルキル)イミダゾリン-2-オンからなる群から選択される溶媒中で行われる、請求項7に記載の方法。
  9. ステップb)の反応を水の存在下で行なう、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. ステップb)の反応をC1-C4-アルカノールおよび水の混合物中で行なう、請求項9に記載の方法。
  11. 式Iおよび式IIのR1がC1-C4-アルキルまたはベンジルである、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 一般式(III)で表される化合物がC1-C4-アルキルヒドラジンおよびヒドラジン水和物から選択される、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 一般式(IV):
    Figure 0005284266
    [式中、R2は上記の意味の1つを有する]
    で表されるピラゾール-4-カルボン酸の調製方法であって、
    i) 請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法に従って式Iで表される化合物を提供するステップと、
    ii) 化合物Iを加水分解してカルボン酸IVを得るステップ
    とを含む、上記方法。
  14. 塩基性加水分解をアルカリ金属水酸化物の水溶液またはアルカリ土類金属水酸化物の水溶液の存在下で行なう、請求項13に記載の方法。
  15. 一般式(V):
    Figure 0005284266
    [式中、
    R2は、上記の意味を有し;
    R5は、ハロゲン、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C1-C6-アルキルチオ、C1-C6-ハロアルキル、C1-C6-ハロアルコキシおよびC1-C6-ハロアルキルチオからなる群から選択され;
    mは、0、1、2、3または4であり;
    R6は、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニルオキシ、C2-C6-アルキニルオキシ(ここで、上記の6つの基は非置換であるか、部分的にもしくは完全にハロゲン化されていてもよく、かつ/または、1、2、3、4もしくは5個の置換基Rayを有していてもよく、ここで置換基Rayは、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、メルカプト、アミノ、カルボキシル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニルオキシ、C2-C6-アルキニルオキシ、C1-C6-ハロアルコキシ、C1-C6-アルキルチオ、C1-C6-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、C1-C6-アルキルスルホニル、C1-C6-アルキルスルホキシル、ホルミル、C1-C6-アルキルカルボニル、C1-C6-アルコキシカルボニル、ホルミルオキシおよびC1-C6-アルキルカルボニルオキシからなる群から互いに独立して選択される);
    C3-C14-シクロアルキルまたはフェニル(これらは非置換であるか、1、2、3、4もしくは5個の基Raxで置換されていてもよく、ここで基Raxは、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、メルカプト、アミノ、カルボキシル、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、C3-C6-シクロアルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニルオキシ、C2-C6-アルキニルオキシ、C1-C6-ハロアルコキシ、C1-C6-アルキルチオ、C1-C6-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、C1-C6-アルキルスルホニル、C1-C6-アルキルスルホキシル、ホルミル、C1-C6-アルキルカルボニル、C1-C6-アルコキシカルボニル、ホルミルオキシおよびC1-C6-アルキルカルボニルオキシからなる群から互いに独立して選択される)からなる群から選択される]
    で表されるピラゾール-4-カルボキサニリドの調製方法であって、
    i) 請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法により式Iで表されるピラゾールカルボキシレートを提供し、式Iで表されるピラゾールカルボキシレートを式VI:
    Figure 0005284266
    [式中、m、R5およびR6は上記の意味を有する]
    で表されるアミノ化合物と反応させるステップを含むか、あるいは、
    ii) 請求項13に記載の方法により式IVで表されるピラゾール-4-カルボン酸を提供し、適宜、ピラゾール-4-カルボン酸IVをそのハロゲン化カルボニルへと変換し、次に、式IVで表されるピラゾール-4-カルボン酸またはそのハロゲン化カルボニルを式VIで表されるアミノ化合物と反応させるステップを含む、上記方法。
  16. 式A:
    Figure 0005284266
    [式中、
    R 1 は、C 1 -C 8 -アルキル、C 3 -C 8 -シクロアルキル、C 1 -C 4 -アルコキシ-C 1 -C 4 -アルキル、C 3 -C 8 -シクロアルコキシ-C 1 -C 4 -アルキル、C 2 -C 8 -アルケニルであるか、あるいは、C 1 -C 4 -アルキル、C 1 -C 4 -アルコキシおよびニトロからなる群から互いに独立して選択される1、2または3個の置換基R y1 で置換されていてもよいベンジルであり;
    R3はC1-C8-アルキルおよびフェニルからなる群から独立して選択され
    R 4 は、C 1 -C 8 -アルキル、C 3 -C 8 -シクロアルキル、C 2 -C 8 -アルケニル、ベンジルまたはフェニルであり;
    nは1、2または3である]
    で表される化合物。
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