JP5282833B1 - 色調整装置、色調整システムおよびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】調整対象の画像表示装置に画像を表示させたときに、色表現を取得対象の画像表示装置により近くすることができる色調整装置等を提供する。
【解決手段】取得対象のモニタの色値を取得する色値取得部131と、色値から取得対象のモニタの特性値を導出する特性値導出部132と、特性値の中から調整対象のモニタの画像を色調整するための共通の補正項目を選択する補正項目選択部133と、選択された補正項目について調整対象のモニタにて画像を色調整するときの共通目標となる目標特性値を設定する目標特性値設定部134と、目標特性値に特性値を補正するための共通の補正係数を導出する補正係数導出部135と、調整対象のモニタの画像の色調整を行なうために入力画像信号を変換する共通の第1の色変換プロファイルを作成する第1の色変換プロファイル導出部136と、を備えることを特徴とする色調整装置。
【選択図】図4
【解決手段】取得対象のモニタの色値を取得する色値取得部131と、色値から取得対象のモニタの特性値を導出する特性値導出部132と、特性値の中から調整対象のモニタの画像を色調整するための共通の補正項目を選択する補正項目選択部133と、選択された補正項目について調整対象のモニタにて画像を色調整するときの共通目標となる目標特性値を設定する目標特性値設定部134と、目標特性値に特性値を補正するための共通の補正係数を導出する補正係数導出部135と、調整対象のモニタの画像の色調整を行なうために入力画像信号を変換する共通の第1の色変換プロファイルを作成する第1の色変換プロファイル導出部136と、を備えることを特徴とする色調整装置。
【選択図】図4
Description
本発明は、色調整装置、色調整システム、プログラムに関する。
特許文献1には、入力信号の色再現域を、より狭いデバイスの色再現域にマッピングする場合、入力信号およびデバイスの色再現域の共通領域を抽出し、入力信号の色再現域をデバイスの色再現域にマッピングする際に、入力信号の色再現域から共通領域を除いた非共通領域を、デバイスの色再現域から共通領域を除いた領域へマッピングするカラー処理装置が開示されている。
また特許文献2には、第1および第2の画像出力手段で表示される黒色の色空間上の値を差し引いた色空間から色変換パラメータを予め求め、第1の画像出力手段に出力される色空間上の画像データから第1の画像出力手段で表される黒色の色空間上の値を減算し、色変換パラメータを用いて色変換を行い、第2の画像出力手段で表示される黒色の色空間上の値を加算することによって、画像データの色変換を行う色補正処理方法が開示されている。
さらに特許文献3には、各出力デバイスの色再現領域全体まで使って入力デバイスの色データを出力デバイスの色データにマッピングするように工夫したので、マッピングされた色の再現領域が小さくなることがない画像処理方法が開示されている。
また特許文献2には、第1および第2の画像出力手段で表示される黒色の色空間上の値を差し引いた色空間から色変換パラメータを予め求め、第1の画像出力手段に出力される色空間上の画像データから第1の画像出力手段で表される黒色の色空間上の値を減算し、色変換パラメータを用いて色変換を行い、第2の画像出力手段で表示される黒色の色空間上の値を加算することによって、画像データの色変換を行う色補正処理方法が開示されている。
さらに特許文献3には、各出力デバイスの色再現領域全体まで使って入力デバイスの色データを出力デバイスの色データにマッピングするように工夫したので、マッピングされた色の再現領域が小さくなることがない画像処理方法が開示されている。
ここで、調整対象の画像表示装置に画像を表示させたときに、色表現が取得対象の画像表示装置により近いことが望ましい。
請求項1に記載の発明は、画像を表示する取得対象の画像表示装置にて予め定められた画像を表示させたときの色値を取得する色値取得部と、前記色値取得部により取得された色値から、前記取得対象の画像表示装置の予め定められた色表現に関する値を導出する色特性値導出部と、前記色特性値導出部により導出された前記色表現に関する値の中から、調整対象の画像表示装置の画像を色調整するための共通の補正項目を選択する補正項目選択部と、前記補正項目選択部により選択された前記補正項目について、前記調整対象の画像表示装置にて画像を色調整するときの共通目標となる色表現に関する値である目標特性値を設定する目標特性値設定部と、前記目標特性値設定部により設定された前記目標特性値に前記色表現に関する値を補正するための共通の補正係数を導出する補正係数導出部と、前記補正係数導出部により導出された補正係数を基に、前記調整対象の画像表示装置の画像の色調整を行なうために入力画像信号を変換する色変換プロファイルを作成する色変換プロファイル作成部と、を備えることを特徴とする色調整装置である。
請求項2に記載の発明は、前記色変換プロファイル作成部により作成された色変換プロファイルを使用して、前記入力画像信号を変換する色変換部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の色調整装置である。
請求項3に記載の発明は、前記目標特性値設定部は、前記取得対象の画像表示装置が使用される頻度を反映した重み付けをして前記目標特性値を設定することを特徴とする請求項1または2に記載の色調整装置である。
請求項4に記載の発明は、前記補正項目選択部は、前記補正項目として、前記取得対象の画像表示装置にて黒色画像を表示させたときの輝度、当該取得対象の画像表示装置にて白色画像を表示させたときの色温度、当該取得対象の画像表示装置の色域形状の中から少なくとも1つを選択することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の色調整装置である。
請求項5に記載の発明は、前記色値取得部は、予め定められた画像を表示させたときの色値として、前記取得対象の画像表示装置にて白色画像を表示したときの色値、当該取得対象の画像表示装置にて黒色画像を表示したときの色値および当該取得対象の画像表示装置にて主要色を表示したときの当該主要色の色値を取得することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の色調整装置である。
請求項3に記載の発明は、前記目標特性値設定部は、前記取得対象の画像表示装置が使用される頻度を反映した重み付けをして前記目標特性値を設定することを特徴とする請求項1または2に記載の色調整装置である。
請求項4に記載の発明は、前記補正項目選択部は、前記補正項目として、前記取得対象の画像表示装置にて黒色画像を表示させたときの輝度、当該取得対象の画像表示装置にて白色画像を表示させたときの色温度、当該取得対象の画像表示装置の色域形状の中から少なくとも1つを選択することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の色調整装置である。
請求項5に記載の発明は、前記色値取得部は、予め定められた画像を表示させたときの色値として、前記取得対象の画像表示装置にて白色画像を表示したときの色値、当該取得対象の画像表示装置にて黒色画像を表示したときの色値および当該取得対象の画像表示装置にて主要色を表示したときの当該主要色の色値を取得することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の色調整装置である。
請求項6に記載の発明は、画像を表示する取得対象の画像表示装置と、前記取得対象の画像表示装置にて予め定められた画像を表示させたときの色値を取得する色値取得部と、前記色値取得部により取得された色値から、前記取得対象の画像表示装置の予め定められた色表現に関する値を導出する色特性値導出部と、前記色特性値導出部により導出された前記色表現に関する値の中から、調整対象の画像表示装置の画像を色調整するための共通の補正項目を選択する補正項目選択部と、前記補正項目選択部により選択された前記補正項目について、前記調整対象の画像表示装置にて画像を色調整するときの共通目標となる色表現に関する値である目標特性値を設定する目標特性値設定部と、前記目標特性値設定部により設定された前記目標特性値に前記色表現に関する値を補正するための共通の補正係数を導出する補正係数導出部と、前記補正係数導出部により導出された補正係数を基に、前記調整対象の画像表示装置の画像の色調整を行なうために入力画像信号を変換する色変換プロファイルを作成する色変換プロファイル作成部と、を備えることを特徴とする色調整システムである。
請求項7に記載の発明は、コンピュータに、画像を表示する取得対象の画像表示装置にて予め定められた画像を表示させたときの色値を取得する機能と、取得された色値から、前記取得対象の画像表示装置の予め定められた色表現に関する値を導出する機能と、導出された前記色表現に関する値の中から、調整対象の画像表示装置の画像を色調整するための共通の補正項目を選択する機能と、選択された前記補正項目について、前記調整対象の画像表示装置にて画像を色調整するときの共通目標となる色表現に関する値である目標特性値を設定する機能と、設定された前記目標特性値に前記色表現に関する値を補正するための共通の補正係数を導出する機能と、導出された補正係数を基に、前記調整対象の画像表示装置の画像の色調整を行なうために入力画像信号を変換する色変換プロファイルを作成する機能と、を実現させるプログラムである。
請求項1の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、調整対象の画像表示装置に画像を表示させたときに、色表現を取得対象の画像表示装置により近くすることができる色調整装置が提供できる。
請求項2の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、色変換も行なうことができる色調整装置が提供できる。
請求項3の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、使用する頻度が高い取得対象の画像表示装置により近い色表現で画像を調整することができる。
請求項4の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、色表現に影響を与えやすい特性値を使用して調整対象の画像表示装置の画像を調整することができる。
請求項5の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、予め定められた特性値が導出しやすくなる。
請求項6の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、調整対象の画像表示装置に画像を表示させたときに、色表現を取得対象の画像表示装置により近くすることができる色調整システムが提供できる。
請求項7の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、調整対象の画像表示装置に画像を表示させたときに、色表現を取得対象の画像表示装置により近くすることができる機能をコンピュータにより実現できる。
請求項2の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、色変換も行なうことができる色調整装置が提供できる。
請求項3の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、使用する頻度が高い取得対象の画像表示装置により近い色表現で画像を調整することができる。
請求項4の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、色表現に影響を与えやすい特性値を使用して調整対象の画像表示装置の画像を調整することができる。
請求項5の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、予め定められた特性値が導出しやすくなる。
請求項6の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、調整対象の画像表示装置に画像を表示させたときに、色表現を取得対象の画像表示装置により近くすることができる色調整システムが提供できる。
請求項7の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、調整対象の画像表示装置に画像を表示させたときに、色表現を取得対象の画像表示装置により近くすることができる機能をコンピュータにより実現できる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態が適用される色調整システム1の全体構成例を示したものである。
ここで図示した色調整システム1は、端末装置10a、10b、10c、10dと、端末装置10a、10b、10c、10dに接続されるネットワーク30とにより構成されている。なお以下の説明において、端末装置10a、10b、10c、10dをそれぞれ区別する必要がないときは、これを端末装置10と称することにする。また、図には、4つの端末装置10しか示していないが、5つ以上の端末装置10を設けてもよい。
図1は、本実施の形態が適用される色調整システム1の全体構成例を示したものである。
ここで図示した色調整システム1は、端末装置10a、10b、10c、10dと、端末装置10a、10b、10c、10dに接続されるネットワーク30とにより構成されている。なお以下の説明において、端末装置10a、10b、10c、10dをそれぞれ区別する必要がないときは、これを端末装置10と称することにする。また、図には、4つの端末装置10しか示していないが、5つ以上の端末装置10を設けてもよい。
端末装置10は、詳しくは後述するが、予め定められた画像を表示するモニタを有するコンピュータ装置である。ここで、端末装置10としては、PC(Personal Computer)を例示することができる。
ネットワーク30は、端末装置10同士の情報通信に用いられる通信手段であり、例えば、LAN(Local Area Network)である。なお本実施の形態では、ネットワーク30は、必ずしも必要ではなく、端末装置10a、10b、10c、10dのそれぞれがいわゆるスタンドアローンであってもよい。
次に、端末装置10のハードウェア構成について説明する。
図2は、端末装置10のハードウェア構成を示した図である。
図示するように、端末装置10は、演算手段であるCPU(Central Processing Unit)11と、記憶手段であるメインメモリ12、およびHDD(Hard Disk Drive)13とを備える。ここで、CPU11は、OS(Operating System)やアプリケーション等の各種ソフトウェアを実行する。また、メインメモリ12は、各種ソフトウェアやその実行に用いるデータ等を記憶する記憶領域であり、HDD13は、各種ソフトウェアに対する入力データや各種ソフトウェアからの出力データ等を記憶する記憶領域である。
図2は、端末装置10のハードウェア構成を示した図である。
図示するように、端末装置10は、演算手段であるCPU(Central Processing Unit)11と、記憶手段であるメインメモリ12、およびHDD(Hard Disk Drive)13とを備える。ここで、CPU11は、OS(Operating System)やアプリケーション等の各種ソフトウェアを実行する。また、メインメモリ12は、各種ソフトウェアやその実行に用いるデータ等を記憶する記憶領域であり、HDD13は、各種ソフトウェアに対する入力データや各種ソフトウェアからの出力データ等を記憶する記憶領域である。
さらに、端末装置10は、外部との通信を行うための通信インターフェース(以下、「通信I/F」と表記する)14と、ビデオメモリやディスプレイ等からなり、画像を表示する画像表示装置の一例であるモニタ15と、キーボードやマウス等の入力デバイス16とを備える。なおここでモニタ15は、PC用の液晶モニタやブラウン管モニタなどに限られるものではなく、プロジェクタやテレビ用の液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなども含む。またモニタ15は、1台の端末装置10について1つであるであるとは限らず複数備えられていてもよい。
ここで、モニタ15に表示される画像は、端末装置10aの各モニタ15毎に全て同様の色表現で表示されることが望ましい。一般的には、例えば、入力画像信号をsRGBの色空間による色信号とし、そしてモニタ15においてsRGBの色空間に対応したものを使用すれば、各モニタ15についての画像は、同様の色表現になりやすくなる。
しかしながら各モニタ15について、同じsRGBの入力画像信号を入力しても、デバイス特性がそれぞれ異なるため、これに起因してモニタ15で表示される画像は、同様の色表現とはならないのが実情である。このデバイス特性は、モニタ15の製造者や型番が異なれば異なるものである。さらに同様の製造者の同様の型番のものでも製造時のばらつきや、経年変化によりやはりデバイス特性が異なるのが通常である。
そこで本実施の形態では、端末装置10に内蔵される色調整装置100を設け、この色調整装置100により、予め定められたデバイス特性の中からより有用な補正項目を選択し、この補正項目について各モニタ15で共通の目標特性値を設定して入力画像信号を補正することで、より同様の色表現を得られるようにしている。
以下、この事項についてさらに詳しく説明を行なう。
以下、この事項についてさらに詳しく説明を行なう。
図3(a)〜(b)は、本実施の形態の色調整装置100についての機能構成例を説明した図である。
図3(a)に示した色調整装置100は、予め定められた第1の色変換プロファイル(変換関係)を使用して、入力画像信号を変換する色変換部の一例としての第1色変換部110と、第2色変換部120と、第1色変換プロファイル作成部130と、第2色変換プロファイル作成部140とを備える。なおここでは、本実施の色調整装置100を構成するものではないが、出力画像信号により画像を表示するモニタ15についても併せて図示している。
図3(a)に示した色調整装置100は、予め定められた第1の色変換プロファイル(変換関係)を使用して、入力画像信号を変換する色変換部の一例としての第1色変換部110と、第2色変換部120と、第1色変換プロファイル作成部130と、第2色変換プロファイル作成部140とを備える。なおここでは、本実施の色調整装置100を構成するものではないが、出力画像信号により画像を表示するモニタ15についても併せて図示している。
第1色変換部110は、入力画像信号について、1回目の色変換を行なう。ここで第1色変換部110は、各モニタ15で共通に選択された補正項目について、デバイス特性を共通に補正するための第1の色変換プロファイルを用いて入力画像信号を補正する。即ち、第1色変換部110では、モニタ15が異なってもこの第1の色変換プロファイルを用いて共通に入力画像信号を補正する。なおここでは、RGB表色系によるRGB色信号をXYZ表色系によるXYZ色信号に変換している。また入力されたRGB色信号を第1色変換部110で標準的なRGB色空間の色信号としてsRGB色信号に変換した後、XYZ色信号に変換してもよい。
第2色変換部120は、2回目の色変換を行ない、第1色変換部110で変換された入力色信号を、予め定められた第2の色変換プロファイルを用いて出力画像信号に変換する。第2色変換部120は、第1色変換部110で補正を行なったデバイス特性以外のデバイス特性について、個々のモニタ15に合わせた補正を行なう。即ち、第2色変換部120では、各モニタ15毎に異なる補正を行なう。そのため第2の色変換プロファイルは、各モニタ15毎に異なる。そしてモニタ15毎のデバイス特性を用いて補正する。なおここでは、XYZ色信号をRGB色信号に変換し、出力画像信号としている。
つまり本実施の形態では、モニタ15での色表現に影響を与えやすいデバイス特性を共通の補正項目として選択し、そして第1色変換部110にて、この補正項目についてまず共通の色変換を行なう。そして第2色変換部120にて、その他のデバイス特性について個々のモニタ15に合わせた色変換を行なっている。そして図示するようにモニタ15は、色調整装置100による色変換後の出力画像信号により画像を表示する。
第1色変換プロファイル作成部130は、第1色変換部110で使用される第1の色変換プロファイルを作成する。第1色変換プロファイル作成部130については、この後さらに詳しく説明する。
第2色変換プロファイル作成部140は、第2色変換部120で使用される第2の色変換プロファイルを作成する。
なお図3(b)に示すように、図3(a)の第1色変換部110と第2色変換部120とを統合し、1つの色変換処理部150としてもよい。この場合、入力画像信号は、色変換プロファイル作成部160により作成された色変換プロファイルを使用して色変換処理部150により直接出力画像信号に変換される。
図4は、第1色変換プロファイル作成部130の機能構成例を説明した図である。
図示するように第1色変換プロファイル作成部130は、色値取得部131と、特性値導出部(色特性値導出部)132と、補正項目選択部133と、目標特性値設定部134と、補正係数導出部135と、第1の色変換プロファイル導出部136とを備える。
図示するように第1色変換プロファイル作成部130は、色値取得部131と、特性値導出部(色特性値導出部)132と、補正項目選択部133と、目標特性値設定部134と、補正係数導出部135と、第1の色変換プロファイル導出部136とを備える。
色値取得部131は、モニタ15にて予め定められた画像を表示させたときの色値を複数のモニタ15から取得する。本実施の形態では、色値取得部131は、予め定められた画像を表示させたときの色値として、モニタ15にて白色画像を表示したときの色値、モニタ15にて黒色画像を表示したときの色値、およびモニタ15にて主要色を表示したときのこの主要色の色値を取得する。
より具体的には、色調整システム1を管理する管理者が、これらの色値を予め定められた測定器により測定し、色調整装置100に対し、入力デバイス16等を用いて入力する。なおここで主要色は、モニタ15で画像を表示するために使用される色であり、通常はR(Red)色、G(Green)色、B(Blue)色の3つである。色値取得部131は、このRGBの階調値を変更し、RGB各色が飽和色となったときの色値を主要色の色値として取得する。
より具体的には、色調整システム1を管理する管理者が、これらの色値を予め定められた測定器により測定し、色調整装置100に対し、入力デバイス16等を用いて入力する。なおここで主要色は、モニタ15で画像を表示するために使用される色であり、通常はR(Red)色、G(Green)色、B(Blue)色の3つである。色値取得部131は、このRGBの階調値を変更し、RGB各色が飽和色となったときの色値を主要色の色値として取得する。
特性値導出部132は、色値取得部131により取得された色値から、モニタ15の予め定められた特性値(デバイス特性の値)を導出する。
ここで予め定められた特性値とは、詳しくは後述するが、例えば、モニタ15にて黒色画像を表示させたときの輝度(黒輝度)、モニタ15にて白色画像を表示させたときの色温度、モニタ15の色域形状である。これらの特性値は、上述した色値の値であったり、予め定められた計算式を用いることで導出することができる。
ここで予め定められた特性値とは、詳しくは後述するが、例えば、モニタ15にて黒色画像を表示させたときの輝度(黒輝度)、モニタ15にて白色画像を表示させたときの色温度、モニタ15の色域形状である。これらの特性値は、上述した色値の値であったり、予め定められた計算式を用いることで導出することができる。
補正項目選択部133は、特性値導出部132により導出された特性値の中から、モニタ15の画像を色調整するための共通の補正項目を選択する。
詳しくは後述するが、例えば、上記の黒輝度、色温度、色域形状の中からモニタ15毎のばらつきが大きいものを補正項目として選択する。よってこれら3つの全てが補正項目として選択されることもある一方で、1つのみが選択されることもある。
詳しくは後述するが、例えば、上記の黒輝度、色温度、色域形状の中からモニタ15毎のばらつきが大きいものを補正項目として選択する。よってこれら3つの全てが補正項目として選択されることもある一方で、1つのみが選択されることもある。
目標特性値設定部134は、補正項目選択部133により選択された補正項目について、モニタ15にて画像を色調整するときの共通目標となる特性値である目標特性値を設定する。
つまりここでは、特性値の中から選択された補正項目について、特性値を合わせるために共通の目標値を設定する。
つまりここでは、特性値の中から選択された補正項目について、特性値を合わせるために共通の目標値を設定する。
補正係数導出部135は、目標特性値設定部134により設定された目標特性値に特性値を補正するための共通の補正係数を導出する。
つまり例えば、上記の黒輝度、色温度、色域形状の少なくとも1つについて目標特性値に特性値を補正するための補正係数を導出する。
つまり例えば、上記の黒輝度、色温度、色域形状の少なくとも1つについて目標特性値に特性値を補正するための補正係数を導出する。
第1の色変換プロファイル導出部136は、色変換プロファイル作成部の一例であり、補正係数導出部135により導出された補正係数を基に、モニタ15に色調整を行なうために入力画像信号を変換する共通の変換関係を作成する。ここで変換関係は、第1の色変換プロファイルであり、図3(a)の例では、第1色変換部110で入力画像信号を変換するのに使われる。この第1の色変換プロファイルは、より具体的には、例えば、多次元テーブルであるDLUT(Direct Look Up Table)、Matrix、一次元LUT(Look Up Table)などの形式になっている。
図5は、第1色変換プロファイル作成部130の動作例について説明したフローチャートである。
以下図4および図5を使用して第1色変換プロファイル作成部130の動作について説明を行なう。
以下図4および図5を使用して第1色変換プロファイル作成部130の動作について説明を行なう。
まず色値取得部131が、複数のモニタ15から予め定められた色値を取得する(ステップ101)。ここで取得する色値は、モニタ15で白色画像を表示したときの色値、モニタ15で黒色画像を表示したときの色値、およびモニタ15で主要色であるRGB各色の飽和色を表示したときの色値となる。本実施の形態では、色値取得部131による色値の取得は、例えば色調整システム1を管理する管理者が、L*a*b*表色系によるL*、a*、b*の各値やXYZ表色系によるXYZの各値を色調整装置100に入力することで行なわれる。
次に特性値導出部132が、色値取得部131で取得した色値から、モニタ15で黒色画像を表示させたときの輝度(黒輝度)、モニタ15で白色画像を表示させたときの色温度、モニタ15の色域形状を予め定められた特性値として導出する(ステップ102)。
ここで黒輝度は、黒色画像を表示したときのL*値またはY値である。また白色画像を表示させたときの色温度は、白色画像のX値、Y値、Z値から導出できる。さらに色域形状は、RGB各色の飽和色を表示したときのa*値およびb*値、またはX値、Y値、Z値から導出できる。
ここで黒輝度は、黒色画像を表示したときのL*値またはY値である。また白色画像を表示させたときの色温度は、白色画像のX値、Y値、Z値から導出できる。さらに色域形状は、RGB各色の飽和色を表示したときのa*値およびb*値、またはX値、Y値、Z値から導出できる。
次に補正項目選択部133が、特性値導出部132により導出された特性値の中から、モニタ15の画像を色調整するための共通の補正項目を選択する(ステップ103)。
ここでは特性値としての黒輝度、色温度、色域形状の値を、モニタ15毎に比較する。そしてこれらの値のばらつきが予め定められた値より大きかった場合に、その特性値が、補正項目として選択される。なおこれらの値のばらつきが予め定められた値以下だった場合、この特性値に関しては、選択されない。
ここでは特性値としての黒輝度、色温度、色域形状の値を、モニタ15毎に比較する。そしてこれらの値のばらつきが予め定められた値より大きかった場合に、その特性値が、補正項目として選択される。なおこれらの値のばらつきが予め定められた値以下だった場合、この特性値に関しては、選択されない。
そして目標特性値設定部134が、補正項目選択部133により選択された補正項目について、モニタ15にて画像を色調整するときの共通目標となる特性値である目標特性値を設定する(ステップ104)。この目標特性値は、詳しくは後述するが、予め定められた方法により算出して設定してもよく、管理者の入力により設定してもよい。
さらに補正係数導出部135が、目標特性値設定部134により設定された目標特性値に特性値を補正するための補正係数を導出する(ステップ105)。この補正係数についてもそれぞれのモニタ15に共通の補正係数となる。なおステップ104およびステップ105については、この後詳述する。
最後に第1の色変換プロファイル導出部136が、補正係数導出部135により導出された補正係数を基に、モニタ15に色調整を行なうために入力画像信号を変換する共通の変換関係である第1の色変換プロファイルを作成する(ステップ106)。
この第1の色変換プロファイルは、第1色変換部110で入力画像信号を変換するのに使用され、例えばRGB色信号をXYZ色信号に変換する。
この第1の色変換プロファイルは、第1色変換部110で入力画像信号を変換するのに使用され、例えばRGB色信号をXYZ色信号に変換する。
このように本実施の形態では、モニタ15に色調整を行なうための種々のデバイス特性の中から黒輝度、色温度、色域形状を選び、この中でモニタ15毎にばらつきが大きいものについて、共通の補正係数を作成し、この補正係数を基にした共通の第1の色変換プロファイルを使用して、第1色変換部110による1回目の色変換を行なう。この3つのデバイス特性を選んだのは、これがモニタ15の色表現に影響を与えやすいものであり、この3つのデバイス特性を共通の第1の色変換プロファイルを用いて合わせることで、モニタ15の色表現をまず概略的に調整することができる。
さらにこの場合、出力側のモニタ15のデバイス特性を入力側の入力画像信号に取り込むことができるため、第1色変換部110を通過した時点で、この入力画像信号は、モニタ15毎にほぼ同様の色表現を行なうことができるようになっている。なおさらに細かな調整は、上記3つのデバイス特性とは異なるデバイス特性を用い、各モニタ15毎に異なる第2の色変換プロファイルを使用して、第2色変換部120による2回目の色変換を行なうことで行なう。このように2段階で、色調整を行なうことで、モニタ15毎のデバイス特性の差がもともと大きい場合でも、より精度の高い色調整をより容易に行なうことができ、それぞれのモニタ15の色表現がより同様となりやすくなる。なおモニタ15のデバイス特性に、もともとあまり差がない場合、例えば、各モニタ15が同じ製造者の同じ型番のものであった場合などは、第2色変換部120および第2色変換プロファイル作成部140は、必ずしも必要ではない。なお第2色変換部120で色変換を行なうのに使用される第2の色変換プロファイルは、デバイス特性として、例えば、モニタ15で白色画像を表示させたときの輝度、モニタ15で黒色画像を表示させたときの色味(彩度や色相)、主要色の色相角などを補正するためのものである。
次に図5のステップ104およびステップ105の処理についてさらに詳しく説明する。
図6は、補正項目選択部133により黒輝度が補正項目として選択された場合に、目標特性値設定部134が、この黒輝度について目標特性値を設定する手順を説明した図である。つまり図6では、黒輝度についてのステップ104の動作を説明している。
図6は、補正項目選択部133により黒輝度が補正項目として選択された場合に、目標特性値設定部134が、この黒輝度について目標特性値を設定する手順を説明した図である。つまり図6では、黒輝度についてのステップ104の動作を説明している。
まず目標特性値設定部134は、各モニタ15についての黒輝度の値を取得する(ステップ201)。そしてこの各モニタ15毎の黒輝度の値から、黒輝度について目標特性値を設定する。この目標特性値を設定するには、黒輝度の各値を単に平均してもよいが、本実施の形態では、モニタ15が使用される頻度を反映した重み付けをして目標特性値を設定する。
この場合、目標特性値設定部134は、モニタ15が使用される頻度についてのパラメータである重みwをまず取得し(ステップ202)、この重みwを使用して目標特性値を設定する(ステップ203)。この重みwは、例えば、色調整システム1の管理者が入力を行ない、それを目標特性値設定部134が取得することで行なわれる。
より具体的には、モニタ15がn台あり、それぞれのモニタ15の黒輝度をYk、重みwをwkで表わす(ただし、k=1、2、3、…、n)。そしてこの場合の黒輝度の目標特性値は、以下の(1)式で算出することができる。
(黒輝度の目標特性値)=Σ(Yk×wk)/Σwk (k=1、2、3、…、n) …(1)
そして本実施の形態では、ステップ105において補正係数導出部135が算出する補正係数は、本実施の形態のように黒輝度を変更する場合は、入力画像信号の輝度値(例えば、L*値やY値)に対する補正係数となる。ここでは例えば、輝度値が小さいほど補正量を大きく、また輝度値が大きいほど補正量を小さくするように設定する。つまり黒色を表示したときに対応する最小輝度値をとる黒輝度の値については、この目標特性値になるように補正係数を設定する。一方、白色を表示したときに対応する最大輝度値については、補正はしない。そしてその間の輝度値については、輝度値が小さく黒色に近くなるほど補正量が大きく、輝度値が大きく白色に近くなるほど補正量が小さくなる。
図7は、補正項目選択部133により色温度が補正項目として選択された場合に、目標特性値設定部134が、この色温度について目標特性値を設定する手順を説明した図である。つまり図7では、色温度についてのステップ104の動作を説明している。
まず目標特性値設定部134は、各モニタ15について設定可能な色温度の範囲を取得する(ステップ301)。実際には、目標特性値設定部134は各モニタ15について設定可能な色温度の上限値と下限値を取得する。この設定可能な色温度の上限値と下限値は、例えば、色調整システム1の管理者がモニタ15の設定メニューや仕様書等を参照することでわかる。そして管理者は、参照した結果について入力を行ない、目標特性値設定部134は、これを取得する。
各モニタ15毎に設定可能な色温度の範囲から、色温度についての目標特性値を設定するには、例えば、以下のようにして行なう。
管理者は、設定可能な色温度の上限値と下限値の入力を行なう際に、希望する色温度についても入力を行ない、目標特性値設定部134が、この希望色温度を取得する(ステップ302)。次に目標特性値設定部134は、この希望色温度が、各モニタ15で設定可能な色温度の範囲である上限値と下限値の間に入っているか否かを判定する(ステップ303)。そして入っていた場合(ステップ303でYes)は、この希望色温度を色温度についての目標特性値とする(ステップ304)。一方、入っていなかった場合(ステップ303でNo)は、希望色温度を変更して目標特性値を設定する(ステップ305)。
ここでステップ303〜ステップ305については、具体的には、以下のようにする。
図8は、モニタ15で設定できる色温度の上限値と下限値の例を示した図である。
図示するようにここでは、「device No.」が1〜4の4台のモニタ15があるものとし、その色温度の上限値と下限値を絶対温度で示している。「device No.」が1〜4の各モニタ15は、例えば、画像表示装置10a、10b、10c、10dに備えられる各モニタ15に対応する。
図8は、モニタ15で設定できる色温度の上限値と下限値の例を示した図である。
図示するようにここでは、「device No.」が1〜4の4台のモニタ15があるものとし、その色温度の上限値と下限値を絶対温度で示している。「device No.」が1〜4の各モニタ15は、例えば、画像表示装置10a、10b、10c、10dに備えられる各モニタ15に対応する。
このとき希望色温度が6000Kだった場合は、4台のモニタ15全てで設定可能な色温度であるため、目標特性値設定部134は、この6000Kを目標特性値とする。一方、希望色温度が4500Kだったときには、この希望色温度は、「device No.2」と「device No.3」のモニタ15について設定できる色温度の下限値からさらに低い温度側に外れている。そして希望色温度と「device No.3」の色温度の下限値の差は、1000Kとなり、差が500Kの「device No.2」より大きい。このとき目標特性値設定部134は、「device No.3」の設定範囲の下限値との差が、予め定められた範囲内となるように色温度の目標特性値を設定する。この場合、例えば、色温度の目標特性値を5500Kより500K低い5000Kとする。このように目標特性値設定部134は、希望色温度が、モニタ15で設定できる色温度の範囲から外れていた場合、この範囲の上限値または下限値と希望色温度の差が最も大きいモニタ15を選択する。そしてこのモニタ15の上限値または下限値から500K以内となる色温度を目標特性値として設定する。
なおモニタ15のメニュー等で設定可能な範囲の色温度を外して、色温度の目標特性値を設定したとしても、モニタ15のRGB各色の出力を変更することで、目標特性値の色温度で画像を表示することは通常可能である。つまり色温度を下げたい場合、画像の色は、赤味が強くなるようにする必要があるが、これには、R色よりB色の階調カーブを下げ、B色よりR色を相対的に強く発光させることで、実現することができる。一方、色温度を上げたい場合、画像の色は、青味が強くなるようにする必要があるが、これには、B色よりR色の階調カーブを下げ、R色よりB色を相対的に強く発光させることで、実現することができる。ただし、上記上限値や下限値より大きく外れる場合は、RGB各色のバランスがくずれ、階調が表示しにくくなるなどの問題が生じるため、上記のように上限値または下限値より予め定められた範囲内となるように目標特性値を設定する。
なお本実施の形態では、ステップ105において補正係数導出部135が算出する補正係数は、例えば入力画像信号に対する色補正係数である。より具体的には、本実施の形態のように色温度を変更する場合は、例えばa*、b*の値やX、Y、Zの値を補正する補正係数となる。
図9は、補正項目選択部133により色域形状が補正項目として選択された場合に、目標特性値設定部134が、色域形状について目標特性値を設定する手順を説明した図である。つまり図9では、色域形状についてのステップ104の動作を説明している。
まず目標特性値設定部134は、各モニタ15について主要色であるRGB各色の飽和色を表示したときの色値を取得する(ステップ401)。ここでは例えば、RGB各色の飽和色を表示したときの色値をa*値およびb*値として取得する。そしてこのa*値およびb*値から、色域形状についての目標特性値を設定するには、例えば、以下のようにして行なう。
この色域形状についての目標特性値を設定するには、各モニタ15のRGB各色の飽和色を表示したときのa*値およびb*値の各値を単に平均してもよいが、本実施の形態では、図6で説明したのと同様に、モニタ15が使用される頻度を反映した重み付けをして目標特性値を設定する。
この場合、目標特性値設定部134は、モニタ15が使用される頻度についてのパラメータである重みwをまず取得し(ステップ402)、この重みwを使用して色域形状についての目標特性値を算出する(ステップ403)。そしてこれにより得られた色域形状を目標特性値とする。この重みwについて、例えば、色調整システム1の管理者が入力を行なうのは、図6の場合と同様である。
この場合、目標特性値設定部134は、モニタ15が使用される頻度についてのパラメータである重みwをまず取得し(ステップ402)、この重みwを使用して色域形状についての目標特性値を算出する(ステップ403)。そしてこれにより得られた色域形状を目標特性値とする。この重みwについて、例えば、色調整システム1の管理者が入力を行なうのは、図6の場合と同様である。
そして目標特性値として算出された色域が、各モニタ15の色域に含まれるか否かを判定する(ステップ404)。そして含まれる場合(ステップ404でYes)は、ステップ403で算出された目標特性値をそのまま色域形状についての目標特性値とする(ステップ405)。一方、含まれないモニタ15があった場合(ステップ404でNo)は、ステップ403で算出された目標特性値を変更して新たな目標特性値を設定する(ステップ406)。
この新たな目標特性値を設定する方法は例えば、以下のような方法がある。
(i)ステップ403で設定されたa*値およびb*値と、各モニタ15の各主要色毎のa*値およびb*値とで重み付け平均を計算する。
(ii)ステップ403で設定されたa*値およびb*値から色相は維持するようにして、彩度を各モニタ15の平均の彩度にする。
(iii)ステップ403で設定されたa*値およびb*値と、各モニタ15の平均のa*値およびb*値の間の値から適当な値を選択する。
(i)ステップ403で設定されたa*値およびb*値と、各モニタ15の各主要色毎のa*値およびb*値とで重み付け平均を計算する。
(ii)ステップ403で設定されたa*値およびb*値から色相は維持するようにして、彩度を各モニタ15の平均の彩度にする。
(iii)ステップ403で設定されたa*値およびb*値と、各モニタ15の平均のa*値およびb*値の間の値から適当な値を選択する。
なお本実施の形態では、ステップ105において補正係数導出部135が算出する補正係数は、例えば入力画像信号に対する色補正係数である。より具体的には、本実施の形態のように色域形状を変更する場合は、例えばa*、b*の値やX、Y、Zの値を補正する補正係数となる。
なお以上詳述した例では、上記のようにして作成した第1の色変換プロファイルは、モニタ15相互の色合わせに使用していたがこれに限られるものではない。例えば、この第1の色変換プロファイルを作成する手法は、電子写真方式やインクジェット方式により記録材に画像を形成するプリンタ等の画像形成装置に対しても応用が可能である。即ち、入力画像信号を画像形成装置に依存する色空間に色変換して出力画像信号とし、この出力画像信号にて画像形成を行なう画像形成装置に対し、この入力画像信号の色変換に上記の色調整装置100が使用できる。そしてこの色調整装置100を使用することで、モニタ15と画像形成装置との色表現がより合わせやすくなる。
また以上詳述した例では、端末装置10に内蔵する形態で色調整装置100を設けていたが、色調整装置100を端末装置10と別体とし、単独の装置としてもよい。
図10は、本実施の形態の色調整装置についての機能構成例の他の場合を説明した図である。
図示した色調整装置100は、第1色変換プロファイル作成部130および第2色変換プロファイル作成部140が独立し、色調整装置100となるようにしている。
図10は、本実施の形態の色調整装置についての機能構成例の他の場合を説明した図である。
図示した色調整装置100は、第1色変換プロファイル作成部130および第2色変換プロファイル作成部140が独立し、色調整装置100となるようにしている。
なお本実施の形態では、色値取得部131で色値を取得するモニタ15と色調整を行なうモニタ15とは同一であることを前提として説明を行なったが、これに限られるものではない。つまり本実施の形態において、第1の色変換プロファイルは、入力画像信号をどのように定義するかを決定するものである。そして上述したように第1色変換部110で入力画像信号を変換し、これを新たな入力画像信号として利用することで、モニタ15毎にほぼ同様の色表現を行なうことができるようになる。そのため第1の色変換プロファイルを作成するのに色値を取得するモニタ15のデバイス特性を利用するが、この第1の色変換プロファイルは、色値を取得したのと異なるモニタ15の色調整を行なう場合にも適用できるものである。このように本実施の形態の色変換の手法は、作成された第1の色変換プロファイルを使用して、色値を取得したモニタ15とは異なる他のモニタ15の色表現を概略的に同様とすることができるという点でも特徴を有する。
そしてこの場合、図4で示した第1色変換プロファイル作成部130において、色値取得部131は、色値を取得する取得対象のモニタ15にて予め定められた画像を表示させたときの色値を取得する。また特性値導出部132は、色値取得部131により取得された色値から、この取得対象のモニタ15の予め定められた特性値(デバイス特性の値)を導出する。さらに補正項目選択部133は、特性値導出部132により導出された特性値の中から、色調整を行なう調整対象のモニタ15の画像を色調整するための共通の補正項目を選択する。さらに目標特性値設定部134は、補正項目選択部133により選択された補正項目について、調整対象のモニタ15にて画像を色調整するときの共通目標となる特性値である目標特性値を設定する。さらに補正係数導出部135は、目標特性値設定部134により設定された目標特性値に特性値を補正するための補正係数を導出する。さらに第1の色変換プロファイル導出部136は、補正係数導出部135により導出された補正係数を基に、調整対象のモニタ15に色調整を行なうために入力画像信号を変換する共通の第1の色変換プロファイルを作成する。
なお本実施の形態では、色値の取得を行なうモニタ15は複数である必要があるが、色調整を行なうモニタ15は、複数であるとは限らず1台であってもよい。
なお本実施の形態では、色値の取得を行なうモニタ15は複数である必要があるが、色調整を行なうモニタ15は、複数であるとは限らず1台であってもよい。
また本実施の形態では、モニタ15に色調整を行なうための種々のデバイス特性の1つとして黒輝度を挙げたが、例えば、この替わりにまたはこれと共にモニタ15にて白色画像を表示させたときの輝度(白輝度)を使用してもよい。この場合、ここで白輝度は、モニタ15で色画像を表示したときのL*値またはY値である。そして白輝度についての目標特性値は、黒輝度の場合と同様の方法で導出することができる。
また本実施の形態における色調整装置100が行なう処理は、例えば、端末装置10のCPU11が、HDD13等に記憶された各種プログラムをメインメモリ12にロードして実行することにより行なわれる。つまり色調整装置100が行なう処理は、実際には端末装置10で実行される色調整ソフトウェアが行なう。
よって色調整装置100が行なう処理は、コンピュータに、画像を表示する取得対象のモニタ15にて予め定められた画像を表示させたときの色値を取得する機能と、取得された色値から、取得対象のモニタ15の予め定められた特性値を導出する機能と、導出された特性値の中から、調整対象のモニタ15の画像を色調整するための共通の補正項目を選択する機能と、選択された補正項目について、調整対象のモニタ15にて画像を色調整するときの共通目標となる特性値である目標特性値を設定する機能と、設定された目標特性値に特性値を補正するための共通の補正係数を導出する機能と、導出された補正係数を基に、調整対象のモニタ15の画像の色調整を行なうために入力画像信号を変換する共通の変換関係を作成する機能と、を実現させるプログラムとして捉えることもできる。
なお、本実施の形態を実現するプログラムは、通信手段により提供することはもちろん、CD−ROM等の記録媒体に格納して提供することも可能である。
1…色調整システム、10…端末装置、15…モニタ、100…色調整装置、110…第1色変換部、120…第2色変換部、130…第1色変換プロファイル作成部、131…色値取得部、132…特性値導出部、133…補正項目選択部、134…目標特性値設定部、135…補正係数導出部、136…第1の色変換プロファイル導出部、140…第2色変換プロファイル作成部
Claims (7)
- 画像を表示する取得対象の画像表示装置にて予め定められた画像を表示させたときの色値を取得する色値取得部と、
前記色値取得部により取得された色値から、前記取得対象の画像表示装置の予め定められた色表現に関する値を導出する色特性値導出部と、
前記色特性値導出部により導出された前記色表現に関する値の中から、調整対象の画像表示装置の画像を色調整するための共通の補正項目を選択する補正項目選択部と、
前記補正項目選択部により選択された前記補正項目について、前記調整対象の画像表示装置にて画像を色調整するときの共通目標となる色表現に関する値である目標特性値を設定する目標特性値設定部と、
前記目標特性値設定部により設定された前記目標特性値に前記色表現に関する値を補正するための共通の補正係数を導出する補正係数導出部と、
前記補正係数導出部により導出された補正係数を基に、前記調整対象の画像表示装置の画像の色調整を行なうために入力画像信号を変換する色変換プロファイルを作成する色変換プロファイル作成部と、
を備えることを特徴とする色調整装置。 - 前記色変換プロファイル作成部により作成された色変換プロファイルを使用して、前記入力画像信号を変換する色変換部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の色調整装置。
- 前記目標特性値設定部は、前記取得対象の画像表示装置が使用される頻度を反映した重み付けをして前記目標特性値を設定することを特徴とする請求項1または2に記載の色調整装置。
- 前記補正項目選択部は、前記補正項目として、前記取得対象の画像表示装置にて黒色画像を表示させたときの輝度、当該取得対象の画像表示装置にて白色画像を表示させたときの色温度、当該取得対象の画像表示装置の色域形状の中から少なくとも1つを選択することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の色調整装置。
- 前記色値取得部は、予め定められた画像を表示させたときの色値として、前記取得対象の画像表示装置にて白色画像を表示したときの色値、当該取得対象の画像表示装置にて黒色画像を表示したときの色値および当該取得対象の画像表示装置にて主要色を表示したときの当該主要色の色値を取得することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の色調整装置。
- 画像を表示する取得対象の画像表示装置と、
前記取得対象の画像表示装置にて予め定められた画像を表示させたときの色値を取得する色値取得部と、
前記色値取得部により取得された色値から、前記取得対象の画像表示装置の予め定められた色表現に関する値を導出する色特性値導出部と、
前記色特性値導出部により導出された前記色表現に関する値の中から、調整対象の画像表示装置の画像を色調整するための共通の補正項目を選択する補正項目選択部と、
前記補正項目選択部により選択された前記補正項目について、前記調整対象の画像表示装置にて画像を色調整するときの共通目標となる色表現に関する値である目標特性値を設定する目標特性値設定部と、
前記目標特性値設定部により設定された前記目標特性値に前記色表現に関する値を補正するための共通の補正係数を導出する補正係数導出部と、
前記補正係数導出部により導出された補正係数を基に、前記調整対象の画像表示装置の画像の色調整を行なうために入力画像信号を変換する色変換プロファイルを作成する色変換プロファイル作成部と、
を備えることを特徴とする色調整システム。 - コンピュータに、
画像を表示する取得対象の画像表示装置にて予め定められた画像を表示させたときの色値を取得する機能と、
取得された色値から、前記取得対象の画像表示装置の予め定められた色表現に関する値を導出する機能と、
導出された前記色表現に関する値の中から、調整対象の画像表示装置の画像を色調整するための共通の補正項目を選択する機能と、
選択された前記補正項目について、前記調整対象の画像表示装置にて画像を色調整するときの共通目標となる色表現に関する値である目標特性値を設定する機能と、
設定された前記目標特性値に前記色表現に関する値を補正するための共通の補正係数を導出する機能と、
導出された補正係数を基に、前記調整対象の画像表示装置の画像の色調整を行なうために入力画像信号を変換する色変換プロファイルを作成する機能と、
を実現させるプログラム。
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