JP5280719B2 - 固体高分子電解質膜補強用二軸配向積層フィルムおよびそれからなる固体高分子電解質膜補強部材 - Google Patents

固体高分子電解質膜補強用二軸配向積層フィルムおよびそれからなる固体高分子電解質膜補強部材 Download PDF

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Description

本発明は、固体高分子電解質型燃料電池の固体高分子電解質膜の補強部材に適した二軸配向積層フィルムおよびそれからなる固体高分子電解質膜補強部材に関する。更に詳しくは、耐加水分解性および機械的強度に優れた固体高分子電解質膜補強用二軸配向積層フィルムおよびそれからなる固体高分子電解質膜補強部材に関する。
近年、環境問題の観点から燃料電池の開発が積極的に行われている。使用される電解質の種類により、固体高分子電解質型,りん酸型,溶融炭酸塩型,固体酸化物型などの各種の燃料電池が知られている。これらの中でも、固体高分子電解質型燃料電池は反応温度が比較的低い点が注目されている。
固体高分子電解質型燃料電池は、分子中にプロトン(水素イオン)交換基を有する高分子樹脂膜を飽和状態にまで含水させた場合に、プロトン導電性電解質として機能することを利用した燃料電池である。固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜(陽イオン交換膜)を含む高分子電解質膜と、この電解質の両側にそれぞれ配置されるアノード側電極およびカソード側電極とを有した燃料電池構造体(燃料電池セル)を、セパレータによって挟持することにより構成されている。アノード側電極に供給された燃料ガス、例えば、水素は、触媒電極上で水素イオン化され、適度に加湿された高分子電解質膜を介してカソード側電極側へと移動する。その間に生じた電子が外部回路に取り出され、直流の電気エネルギとして利用される。カソード側電極には、酸化剤ガス、例えば、酸素ガスあるいは空気が供給されているために、このカソード側電極において、前記水素イオン、前記電子および酸素が反応して水が生成される。
高分子電解質膜として、パーフルオロスルホン酸樹脂膜(例えば「Nafion」(デュポン社の登録商標))が使用されており、高分子イオン交換膜の抵抗率を小さくして高い発電効率が得られるようにするために、通常50℃〜100℃程度の温度条件で運転される。この高分子電解質膜には、導電率の向上や低コスト化が求められており、極めて薄いフィルム状の素材であることから、取扱いが難しく、それぞれの電極との接合時、複数の単電池を積層してスタックとして組み合わせる組み立て作業時等の際にその周縁部にしわが発生してしまうことがしばしば生じる。また、しわなどが全くない状態であっても、スタックの構成部材の中で最も機械的強度が低いことが問題となっている。
そこで、特許文献1には、燃料電池セルの周縁部に、電解質膜を機械的に補強するとともに、電解質膜との境界面から燃料ガスや酸化剤ガスが漏れないように気密に接合された補強枠を備えること、また補強枠として、動作温度においても所要の機械的強度,耐食性等を有するものが好ましく、一例としてポリカーボネート、その他ポリエチレンテレフタレート、ガラス繊維強化エポキシ樹脂等の熱硬化性のプラスチック、チタン等の耐食性金属、あるいはカーボンが記載されている。また、特許文献2には、固体高分子電解質膜の両面に固定された多孔質体の外周端部に、気密性を有した枠部材を用いることが開示されており、補強材の具体的な材料としては、ポリカーボネート、エチレンプロピレン共重合体、ポリエステル、変性ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンサルファイド、またはアクリロニトリルスチレン等の熱可塑性樹脂が挙げられている。
一方、特許文献3には高い機械的強度および加工温度・使用温度域において優れた耐熱寸法安定性を有し、また高湿度の使用環境において優れた加水分解性を有する、固体高分子電解質膜の補強用フィルムとして、ポリエチレンナフタレンジカルボキシレートを主たる成分とする二軸配向ポリエステルフィルムが開示されている。
また、特許文献4には燃料電池に使用されるシール一体型膜電極接合体において、シール部材の内部にシール部材よりも剛性の高い補強部材を有すること、該補強部材を構成する樹脂としてポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルスルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ポリプロピレン、ポリイミドが例示されている。
このように、固体高分子電解質補強部材として、主として機械的強度面から種々の樹脂が候補として挙げられているのが現状である。それらの中で、補強効果の高さからポリエステル樹脂にも着目されているものの、高温・高湿状態で使用されるため耐加水分解性が十分でないことがあり、長期に渡って使用すると、補強部材としての機械的強度が十分に保持されないことがあった。
そこで、高い耐加水分解性を有しており、高温・高湿度の使用環境において長期に渡って高い機械的強度を保持できる材料が望まれているのが現状である。
特開平7−65847号公報 特開平10−199551号公報 特開2007−103170号公報 特開2007−250249号公報
本発明の目的は、かかる従来技術の課題を解消し、高温・高湿度の使用環境において優れた耐加水分解性を有し、長期に渡って高い機械的強度を保持できる、固体高分子電解質膜の補強部材に適した二軸配向積層フィルムを提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、ポリエステル樹脂を含む層とポリオレフィン樹脂を含む層とが2層以上積層された二軸配向積層フィルムを固体高分子電解質膜の補強部材に用いることによって、従来よりも耐加水分解性に優れ、高温・高湿度の使用環境でも長期に渡り、高い機械的強度を維持できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明によれば、本発明の目的は、ポリエステル樹脂を含む層(A)とシンジオタクチックポリスチレンを含む層(B)とが2層以上積層されてなる固体高分子電解質膜補強用二軸配向積層フィルムによって達成される。
また、本発明の固体高分子電解質膜補強用二軸配向積層フィルムは、その好ましい態様として、ポリエステル樹脂がポリエチレンナフタレンジカルボキシレートであること、縦方向または横方向の少なくとも一方のヤング率が6000MPa以上12000MPa以下であること、90℃の温度雰囲気下における縦方向または横方向の少なくとも一方のヤング率が4000MPa以上であること、下記式(1)で表される破断強度保持率が50%になるのに要する時間が150時間以上であること、
破断強度保持率(%)=(破断強度X/初期の破断強度X0)×100 ・・・(1)
(式中、破断強度Xは、121℃、2atm、100%RHの条件で所定時間処理後の破断強度(単位:MPa)、破断強度X0は処理前の初期の破断強度(単位:MPa)をそれぞれ表す)
の少なくともいずれか一つを具備するものも包含する。
また、本発明の固体高分子電解質膜補強用二軸配向積層フィルムは、移動体用燃料電池の固体高分子電解質膜補強用として用いられること、自動車用燃料電池の固体高分子電解質膜補強用として用いられること、のいずれかを具備するものも包含する。
さらに本発明は、上述の固体高分子電解質膜補強用二軸配向積層フィルムを含む固体高分子電解質膜補強部材を包含するものである。
本発明によれば、本発明の二軸配向積層フィルムは、耐加水分解性に優れ、高温・高湿度の使用環境でも長期に渡り、高い機械的強度を維持できることから、固体高分子電解質膜の補強部材として用いたときに十分な補強効果を有しており、その工業的価値は極めて高い。
以下、本発明を詳しく説明する。
<ポリエステル樹脂>
本発明のフィルムの層(A)を構成するポリエステル樹脂は、ジオールとジカルボン酸との重縮合によって得られるポリマーである。かかるジカルボン酸として、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、アジピン酸およびセバシン酸が挙げられ、またジオールとして、例えばエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,6−ヘキサンジオールが挙げられる。特に耐熱性の観点から、ポリエチレンナフタレンジカルボキシレートが好ましい。
<ポリエチレンナフタレンジカルボキシレート>
本発明のフィルムの層(A)を構成する好ましい成分であるポリエチレンナフタレンジカルボキシレートは、主たるジカルボン酸成分としてナフタレンジカルボン酸が用いられ、主たるグリコール成分としてエチレングリコールが用いられる。ナフタレンジカルボン酸としては、たとえば2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸を挙げることができ、これらの中で2,6−ナフタレンジカルボン酸をジカルボン酸成分として用いたポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートが特に好ましい。ここで「主たる」とは、ポリエステル樹脂を含む層(A)を構成するポリマーの全繰り返し単位のモル数を基準として、80モル%以上、好ましくは90モル%以上、さらに好ましくは95モル%以上を意味する。
かかるポリエチレンナフタレンジカルボキシレートは、共重合成分が20モル%以内のポリエチレンナフタレンジカルボキシレート共重合体であってもよい。ポリエチレンナフタレンジカルボキシレートがコポリマーである場合、コポリマーを構成する共重合成分としては、分子内に2つのエステル形成性官能基を有する化合物を用いることができ、かかる化合物としては例えば、蓚酸、アジピン酸、フタル酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、イソフタル酸、テレフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、テトラリンジカルボン酸、デカリンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸等の如きジカルボン酸、p−オキシ安息香酸、p−オキシエトキシ安息香酸の如きオキシカルボン酸、或いはトリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、シクロヘキサンメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ビスフェノールスルホンのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ジエチレングリコール、ポリエチレンオキシドグリコールの如き2価アルコールを好ましく用いることができる。これらの化合物は1種のみ用いてもよく、2種以上を用いることができる。
これらの中で好ましくは、酸成分として、イソフタル酸、テレフタル酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、p−オキシ安息香酸であり、グリコール成分として、トリメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ビスフェノールスルホンのエチレンオキサイド付加物である。
また、本発明のポリエチレンナフタレンジカルボキシレートは、下記のポリエステル、或いはポリエステル以外の有機高分子を小割合含む混合体であってもよい。
かかるポリエステルとして、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレン4,4’−テトラメチレンジフェニルジカルボキシレート、ポリエチレン−2,7−ナフタレンジカルボキシレート、ポリトリメチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート、ポリネオペンチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート、ポリ(ビス(4−エチレンオキシフェニル)スルホン)−2,6−ナフタレンジカルボキシレート等のポリエステルを挙げることができ、これらの中でポリエチレンイソフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリトリメチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート、ポリ(ビス(4−エチレンオキシフェニル)スルホン)−2,6−ナフタレンジカルボキシレートが挙げられる。
これらのポリエステルまたはポリエステル以外の有機高分子は、ポリエステル樹脂を含む層(A)を構成するポリマーの全繰り返し単位のモル数を基準として20重量%以下の範囲で用いることが好ましく、1種であっても2種以上を併用してもよい。
また、ポリエチレンナフタレンジカルボキシレートは、安息香酸、メトキシポリアルキレングリコールなどの一官能性化合物によって、末端の水酸基および/またはカルボキシル基の一部または全部を封鎖したものであってよい。また、ごく少量のグリセリン、ペンタエリスリトール等の如き三官能以上のエステル形成性化合物で実質的に線状のポリマーが得られる範囲内で共重合したものであってもよい。
本発明のポリエステル樹脂として好ましく用いられるポリエチレンナフタレンジカルボキシレートは、従来公知の方法、例えばジカルボン酸とグリコールの反応で直接低重合度ポリエステルを得る方法や、ジカルボン酸の低級アルキルエステルとグリコールとをエステル交換触媒を用いて反応させた後、重合触媒の存在下で重合反応を行う方法で得ることができる。また、かかる溶融重合によって得られたポリエチレンナフタレンジカルボキシレートをチップ化し、加熱減圧下または窒素などの不活性気流中において固相重合することもできる。固相重合を行うことで、二軸配向積層フィルムの耐加水分解特性がさらに良好になる。
二軸配向積層フィルムに製膜した後のポリエチレンナフタレンジカルボキシレートの固有粘度は、0.45dl/g以上0.85dl/g以下であることが好ましく、さらに好ましくは0.47dl/g以上0.80g/dl以下、特に好ましくは0.50dl/g以上0.75g/dl以下の範囲である。
かかる固有粘度を有するフィルムを得るために、0.50dl/g以上0.90dl/g以下の固有粘度のポリエチレンナフタレンジカルボキシレートを原料として用いるのが好ましく、さらに好ましい固有粘度は0.52dl/g以上0.85dl/g以下、特に好ましくは0.53dl/g以上0.80dl/g以下である。
固有粘度が下限に満たない場合、フィルムの製膜時の破断が発生し易くなる他、得られたフィルムが脆くなったり、加水分解特性が低下することがある。また、ポリエチレンナフタレンジカルボキシレートの固有粘度が上限を超えると、ポリマーの固有粘度をかなり高くする必要があり、通常の合成手法では重合に長時間を要し生産性が悪くなる。
なお、固有粘度はo−クロロフェノールを溶媒として用いて、35℃で測定した値(単位:dl/g)である。
<ポリオレフィン樹脂>
本発明のフィルムの層(B)を構成するポリオレフィン樹脂は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−3−メチルブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1、1,4−トランス−ポリ−2,3−ジメチルブタジエン、ポリスチレン、ポリメチルスチレン、ポリジメチルスチレン、ポリブチルスチレン、ポリアルキルスチレン、などが挙げられる。本発明では、耐熱性およびポリエステル樹脂層との積層製膜性の観点から、特にシンジオタクチックポリスチレンが好ましい。
ポリオレフィン樹脂の融点は、230℃以上280℃以下であることが好ましく、更には240℃以上275℃以下であることが好ましい。融点がかかる範囲内にないと、ポリエステル樹脂を含む層(A)との積層化が難しくなることがある。
本発明のポリオレフィン樹脂は、単一化合物であっても、2種以上の混合体であってもかまわない。混合体における従たる成分は、上述の樹脂のうち主成分以外のものを用いることができ、ポリオレフィン樹脂を含む層(B)のポリマー重量を基準として、好ましくは20重量%以下、さらに好ましくは10重量%以下、特に好ましくは5重量%以下の範囲で用いることができる。
本発明の二軸配向積層フィルムに用いられるポリオレフィン樹脂の含有量は、層(B)を構成するポリマーの全繰返し単位のモル数を基準として80重量%以上であることが好ましく、さらに好ましくは90重量%以上、特に好ましくは95重量%以上である。
<シンジオタクチックポリスチレン>
本発明のフィルムの層(B)を構成する好ましい成分であるシンジオタクチックポリスチレンは、立体化学構造がシンジオタクチック構造を有するポリスチレンであり、核磁気共鳴法(13C−NMR法)により測定されるタクティシティーが、ダイアッド(構成単位が2個)で75%以上、好ましくは85%以上、ペンタッド(構成単位が5個)で30%以上、好ましくは50%以上である。
かかるシンジオタクチックポリスチレンとしては、ポリスチレン、ポリ(アルキルスチレン)として、ポリ(メチルスチレン)、ポリ(エチルスチレン)、ポリ(プロピルスチレン)、ポリ(ブチルスチレン)、ポリ(フェニルスチレン)およびポリ(ビニルスチレン)、ポリ(ハロゲン化スチレン)としてポリ(クロロスチレン)、ポリ(ブロモスチレン)およびポリ(フルオロスチレン)、ポリ(アルコキシスチレン)としてポリ(メトキシスチレン)、ポリ(エトキシスチレン)が挙げられる。
これらのうち、ポリスチレン、ポリ(p−メチルスチレン)、ポリ(m−メチルスチレン)、ポリ(p−ターシャリーブチルスチレン)が好ましく例示される。
シンジオタクチックポリスチレンは、ホモポリマーでも、シンジオタクティシティが前記範囲内であれば他のポリスチレンとの共重合体、2種以上のポリスチレンとの混合体のいずれであってもかまわない。
またシンジオタクチックポリスチレンは、重合平均分子量が10,000以上、さらに50,000以上であることが好ましい。重合平均分子量が下限に満たない場合、耐熱性や機械特性が不十分となることがある。一方、重合平均分子量の上限は500,000以下であることが好ましい。かかる上限を超える場合、製膜性に乏しくなる場合がある。
<他添加剤>
本発明の二軸配向積層フィルムは、フィルムの取り扱い性を向上させるため、発明の効果を損なわない範囲で不活性粒子などが添加されていても良い。不活性粒子として、例えば、周期律表第IIA、第IIB、第IVA、第IVBの元素を含有する無機粒子(例えば、カオリン、アルミナ、酸化チタン、炭酸カルシウム、二酸化ケイ素など)、架橋シリコーン樹脂、架橋ポリスチレン、架橋アクリル樹脂粒子等のごとき耐熱性の高いポリマーよりなる微粒子などを含有させることができる。不活性粒子を含有させる場合、不活性粒子の平均粒径は、0.001μm以上5μm以下の範囲が好ましく、フィルム全重量に対して0.01重量%以上10重量%以下の範囲で含有されることが好ましい。
また本発明の二軸配向積層フィルムは、必要に応じて少量の紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、光安定剤、熱安定剤を含んでいてもよい。
<層構成>
本発明の二軸配向積層フィルムは、ポリエステル樹脂を含む層(A)とポリオレフィン樹脂を含む層(B)とが2層以上積層された層構成を有する。好ましい積層数は3層以上、より好ましくは8層以上、さらに好ましくは16層以上、特に好ましくは32層以上であり、上限は特に制限されないが、工程の煩雑化を防ぐ観点から500層程度、好ましくは250層以下である。
本発明は、ポリエステル樹脂を含む層(A)とポリオレフィン樹脂を含む層(B)とが2層以上積層されていることにより、ポリエステル樹脂フィルムの有する高い機械的強度を維持しつつ、ポリオレフィン樹脂層を積層させることにより耐加水分解性を向上でき、高温・高湿度下において長期にわたって高い機械的強度を保持できる点に特徴を有する。
積層数が増えるに従い、さらに層(A)と層(B)との層剥離特性が高くなる。また3層以上の積層構成の場合、層(A)と層(B)とは交互に積層されてなることが好ましく、3層以上の場合はフィルムに反りが発生しにくい特徴も併せ持つものである。なお、奇数の層構成の場合、最外層はポリエステル樹脂を含む層(A)であることが製膜性の点で好ましい。
本発明において、本発明の目的を阻害しない範囲で他の樹脂を含む層(C)がさらに積層されていてもよい。
二軸配向積層フィルムの層(A)と層(B)の厚みの割合は、(ポリエステル樹脂を含む層(A)の平均厚み:ポリオレフィン樹脂を含む層(B)の平均厚み)が(1:10)〜(10:1)の範囲にあることが好ましく、(1:5)〜(5:1)の範囲にあることがさらに好ましく、(1:2)〜(2:1)の範囲にあることが特に好ましい。層(A)がかかる範囲より薄い場合はフィルムとしての機械的強度が十分に保てないことがある。層(B)がかかる範囲より薄い場合はフィルムとしての耐加水分解性が十分に保てないことがある。
層(A)および層(B)の1層あたりの厚みは、それぞれ0.02μm以上1.5μm以下、さらに0.04μm以上1.0μm以下の範囲にあることが好ましい。1層あたりの厚みが下限を下回ると、極めて多くの層を積層させる必要があり、工程が煩雑化しやすい。他方、1層あたりの厚みが上限を超えると層間の剥離が生じることがある。これらの層厚みは、積層フィルムを厚み方向にミクロトームなどで切断して超薄片とし、それを透過型電子顕微鏡で観察することによって測定できる。
<ヤング率>
本発明の二軸配向積層フィルムは、縦方向または横方向の少なくとも一方のヤング率が6000MPa以上12000MPa以下であることが好ましい。ここで縦方向とはフィルム製膜時の連続製膜方向を指し、長手方向、MD方向と称することもある。また横方向とはフィルム連続製膜方向に直交する方向を指し、幅方向、TD方向と称することもある。
かかるヤング率の下限は、少なくとも6500MPaであることがさらに好ましい。またヤング率の上限は高々10000MPaであることがさらに好ましく、特に好ましくは高々8000MPaである。このような高弾性率を有することにより、電解質膜の補強部材として、動作温度において高い補強効果を発現することができる。
ヤング率が下限に満たない場合は、固体高分子電解質型燃料電池の動作温度である50〜100℃においてフィルムのヤング率が大きく低下してしまい、その結果、例えば自動車に搭載された場合に運転中の振動や衝撃、あるいはガスや水などの流体の圧力に対して変形が生じ、補強部材として電解質膜を十分に保持できず固体高分子電解質膜に損傷を与えたり、シール部材との接合状態が低下するなどして、十分な補強効果を発現することができないことがある。ヤング率はかかる範囲内でより高い方が好ましいが、用いる樹脂の特性上、上限は自ずと制限される。
固体高分子電解質膜の補強部材として用いる場合、その補強効果はフィルム面に対する耐衝撃性や耐変形性、耐圧力性であり、少なくとも一方向のヤング率が6500MPa以上であれば、十分に分子配向構造が形成され、それらの特性が発現するものである。
縦方向または横方向の少なくとも一方のヤング率が上述の範囲にある場合において、もう一方のヤング率は特に限定されないが、4500MPa以上であることが好ましい。
上述のヤング率は、製膜方法において説明する延伸倍率の範囲でフィルムを延伸することにより得ることができる。
また本発明の二軸配向積層フィルムは、90℃の温度雰囲気下における縦方向または横方向の少なくとも一方のヤング率が4000MPa以上であることが好ましい。該ヤング率は、より好ましくは4200MPa以上、さらに好ましくは4500MPa以上である。90℃の温度雰囲気下における少なくとも一方のヤング率が下限に満たない場合、固体高分子電解質型燃料電池の動作温度である50〜100℃においてフィルムのヤング率が十分でないため、例えば自動車に搭載された場合に運転中の振動や衝撃、あるいはガスや水などの流体の圧力に対して変形が生じ、補強部材として電解質膜を十分に保持できず固体高分子電解質膜に損傷を与えたり、シール部材との接合状態が低下するなどして、十分な補強効果を発現することができないことがある。ヤング率はかかる範囲内でより高い方が好ましいが、用いる樹脂の特性上、上限は自ずと制限され、高々7000MPaである。
90℃の温度雰囲気下におけるかかるヤング率方向は、室温における6000MPa以上のヤング率方向(以下、主配向軸と称することがある)と一致しており、同じ達成手段で得ることができる。
室温及び90℃の温度雰囲気下におけるヤング率は、オリエンテック社製テンシロンUCT−100型を用いて、チャック間距離100mm、引張速度10mm/分、チャート速度500mm/分の条件で引っ張り、得られる荷重−伸び曲線の立ち上がり部の接線より求めることができる。なおフィルム試験片は、150mm長×10mm幅のものを用い、試験片の長片がフィルムの縦方向である試験片、試験片の長片がフィルムの横方向である試験片について、それぞれヤング率を求める。また、90℃の温度雰囲気下におけるヤング率の測定は、90℃の温度雰囲気に設定されたチャンバー内に試験片及びテンシロンのチャック部分をセットし、2分間静置後、上記の引張試験を行うことによって求めることができる。
<耐加水分解性>
本発明の二軸配向積層フィルムは、含水状態にある電解質膜表面に接触しており、50℃〜100℃程度の温度域で使用されることから、高温・高湿度環境で長期間、加水分解による強度低下が小さいことが好ましく、下記式(1)で表される破断強度保持率が50%になるのに要する時間が150時間以上であることが好ましく、さらに好ましくは200時間以上、特に好ましくは250時間以上、最も好ましくは300時間以上である。一方、上限は特に限定されないが、材料の特性上、高々1000時間、さらには高々800時間である。
破断強度保持率(%)=(破断強度X/初期の破断強度X0)×100 ・・・(1)
(式中、破断強度Xは、121℃、2atm、100%RHの条件で所定時間処理後の破断強度(単位:MPa)、破断強度X0は処理前の初期の破断強度(単位:MPa)をそれぞれ表す)
ここで本発明における破断強度保持率は、フィルム縦方向および横方向それぞれの破断強度保持率の平均値である。
破断強度保持率が50%になるのに要する時間が下限に満たない場合、高温・高湿度の使用環境下で長期に渡って補強部材として充分な機械的強度を保てなくなることがある。かかる耐加水分解性は、ポリオレフィン樹脂を含む層(B)とポリエステル樹脂を含む層(A)とを積層させることによって達成されるものである。
<フィルム厚み>
本発明の二軸配向積層フィルムのフィルム厚みは、1μm以上300μm以下であることが好ましい。フィルム厚みの下限は、より好ましくは少なくとも2μm、さらに好ましくは少なくとも5μmである。またフィルム厚みの上限はより好ましくは高々250μm、さらに好ましくは高々150μmである。フィルム厚みが下限に満たない場合、電解質膜の補強材として十分な補強効果が得られないことがある。またフィルム厚みが上限を超える場合、電池のサイズを小さくすることが難しくなる場合がある。
<易接着層>
本発明の二軸配向積層フィルムは、ポリエステル樹脂を含む層(A)とポリオレフィン樹脂を含む層(B)との積層体の少なくとも一方の面に、アクリル樹脂を含有する易接着層が積層されていることが好ましい。易接着層は、該積層体の少なくとも一方の面に積層されることが好ましく、また両面に積層されてもよい。
二軸配向積層フィルムは、電解質膜の補強部材として枠状の形状で電解質膜の周縁部と貼り合わせて使用される。固体高分子電解質型燃料電池は、電解質の両側に電極層が配置されており、電極層は電解質膜よりも寸法が小さく、本発明の二軸配向積層フィルムを含む枠状の補強部材は、通常電極層の外縁を囲むように配置される。これらの電極層の外側には更に、電極層よりも寸法の大きい拡散層が配置されるため、二軸配向積層フィルムを含む補強部材の一方の面は電解質膜の周縁部と、もう一方の面は拡散層の周縁部とそれぞれ接する。二軸配向積層フィルムが片面に易接着層を有する場合、易接着層は電解質膜側または拡散層側のいずれの面であっても構わない。
また、易接着層と電解質膜または拡散層とは、直接接合されても、接着剤層を介して接合されてもよい。二軸配向積層フィルムが少なくとも電解質膜または拡散層のいずれかの層と強固に接合されることにより、補強部材としての性能がさらに高まる。接着剤層を介する場合、特に種類は限定されないが、電解質膜を構成するポリマー、具体的にはパーフルオロスルホン酸ポリマーを主成分とした接着剤が例示される。
易接着層に含有されるアクリル樹脂は、以下に例示するアクリルモノマーを含むアクリル樹脂を挙げることができる。すなわち、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート(アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2ーエチルヘキシル基、シクロヘキシル基等);2ーヒドロキシエチルアクリレート、2ーヒドロキシエチルメタクリレート、2ーヒドロキシプロピルアクリレート、2ーヒドロキシプロピルメタクリレート等のヒドロキシ含有モノマー;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート;アクリル酸、メタクリル酸等のモノマーを挙げることができる。これらモノマーは1種あるいは2種以上を共重合成分として用いることができる。特に好ましいアクリルモノマーとして、メチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレートなどが挙げられる。
かかるアクリル樹脂には、さらに共重合成分として、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、クロトン酸、スチレンスルホン酸及びその塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、第三級アミン塩等)等のカルボキシ基またはその塩を含有するモノマー;無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水物のモノマー;ビニルイソシアネート、アリルイソシアネート、スチレン、αーメチルスチレン、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルトリアルコキシシラン、アルキルマレイン酸モノエステル、アルキルフマール酸モノエステル、アルキルイタコン酸モノエステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニリデン、エチレン、プロピレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、ブタジエン等を用いてもよい。かかる共重合成分の共重合割合は、0.1モル%以上60モル%以下の範囲であることが好ましい。この共重合割合の上限は50モル%であることが更に好ましい。また、この共重合割合の下限は1モル%であることが更に好ましい。
アクリル樹脂はアミド基を有することがさらに好ましい。アミド基を有するアクリル樹脂として、例えば以下のようなアミド基を有するアクリルモノマーを共重合成分としてアクリル樹脂中に導入することで得ることができる。
アミド基を有するアクリルモノマーとしては、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−アルキルアクリルアミド、N−アルキルメタクリルアミド、N、N−ジアルキルアクリルアミド、N、N−ジアルキルメタクリルアミド(アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基等)、Nーアルコキシアクリルアミド、N−アルコキシメタクリルアミド、N、N−ジアルコキシアクリルアミド、N、N−ジアルコキシメタクリルアミド(アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基等)、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−フェニルメタクリルアミド、アクリロイルモルホリン等を挙げることができる。
アミド基を有するアクリル樹脂(以下、アクリル共重合体と称することがある)には、少なくとも1種類の上記のアミド基を有するモノマーが含まれれば良い。アクリル共重合体中にアミド基が存在することで、電解質膜または拡散層、あるいは接着剤層との接着性がさらに良好となる。
特に好ましいアミド基を有するアクリルモノマーとしては、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−アルキルアクリルアミド、N、N−ジアルキルアクリルアミド、N、N−ジアルキルメタクリレート(アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基等)、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、アクリロイルモルホリンを挙げることができる。
アクリル樹脂が、アミド基を有するアクリル共重合体である場合、アミド基を有するアクリル成分の共重合割合は、0.2モル%以上20モル%以下の範囲であることが好ましい。この共重合割合の上限は10モル%であることが更に好ましく、5モル%であることが特に好ましい。また、この共重合割合の下限は1モル%であることが更に好ましく、2モル%であることが特に好ましい。アミド基を有するアクリル成分の共重合割合が上記範囲である場合、電解質膜または拡散層、あるいは接着剤層との接着性をさらに良好なものとすることができる。
易接着は、上述のアクリル樹脂以外に、その他バインダー成分として、ポリエステル共重合体やウレタン樹脂等やそれらの変性体であるアクリル変性ポリエステル、アクリル変性ウレタン等が混合されても良い。好ましくはポリエステル共重合体との混合が挙げられる。ポリエステル共重合体との混合体である場合、混合割合はアクリル樹脂20重量%以上80重量%以下に対しポリエステル共重合体80重量%以上20重量%以下であることが好ましい。
易接着層には、耐熱性をより良好なものとするためにエポキシ、オキサゾリン、メラミン、イソシアネート、シランカップリング剤、ジルコ−アルミニウムカップリング剤等の架橋剤を添加しても良い。これらのうちエポキシが特に好ましい。
易接着層の塗設に用いる塗布液は、水分散性または水性塗布液であることが好ましい。アクリル樹脂や他の添加物に影響を与えない限り、若干の有機溶剤を含んでいてもよい。この塗布液はアニオン型界面活性剤、カチオン型界面活性剤、ノニオン型界面活性剤等の界面活性剤を必要量添加して用いることができる。
かかる界面活性剤としては水性塗布液の表面張力を40mN/m以下に低下でき、ポリエステルフィルムへの濡れを促進するものが好ましく、例えばポリオキシエチレンー脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸金属石鹸、アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、第4級アンモニウムクロライド塩、アルキルアミン塩酸、ベタイン型界面活性剤等を挙げることができる。
易接着層を形成する方法としては、例えば延伸可能な積層フィルムの片面または両面に易接着層を形成する成分を含む水性塗布液を塗布した後、乾燥、延伸し必要に応じて熱処理することにより積層することができる。ここで延伸可能な積層フィルムとは、未延伸積層フィルム、一軸延伸積層フィルムまたは二軸延伸積層フィルムであり、これらの中でもフィルムの押出方向(縦方向)に一軸延伸した縦延伸積層フィルムが特に好ましい。
積層フィルムへ塗液を塗布する場合は、通常の塗工工程、すなわち二軸延伸後、熱固定した積層フィルムに該フィルムの製造工程と切り離した工程で行うと、埃、ちり等を巻き込み易い。かかる観点よりクリーンな雰囲気での塗布、すなわちフィルムの製造工程での塗布が好ましい。塗布方法としては、公知の任意の塗布方が適用できる。例えばロールコート法、グラビアコート法、ロールブラッシュ法、スプレーコート法、エアーナイフコート法、含浸法およびカーテンコート法などを単独または組み合わせて用いることができる。
<製膜方法>
本発明の二軸配向積層フィルムは、上述のポリエステル樹脂とポリオレフィン樹脂とを原料とし、これらの樹脂をそれぞれ溶融状態で積層し、例えば共押出製膜法によりシート状に押出した後、テンター法、インフレーション法など公知の製膜方法を用いて製造する方法が挙げられる。
5層積層されたフィルム(A/B/A/B/A)を例に挙げて説明すると、まずポリエステル樹脂層(A)用に調整したポリエステル樹脂を乾燥後、(Tma)〜(Tma+70)℃(Tmaはポリエステル樹脂の融点を表わす)の温度範囲内で溶融する。同時に、ポリオレフィン樹脂層(B)用に調整したポリオレフィン樹脂を必要に応じて乾燥し、(Tmb)〜(Tmb+70)℃(Tmbはポリオレフィン樹脂の融点を表わす)の温度範囲内で溶融溶融する。続いて、両方の溶融樹脂をダイ内部で交互に積層する方法、例えばマルチマニホールドダイを用いた同時積層押出法により、積層された未延伸フィルムが製造される。かかる同時積層押出法によると、(A)層を形成する樹脂の溶融物と(B)層を形成する樹脂の溶融物はダイ内部で交互に積層され、積層形態を維持した状態でダイよりシート状に成形される。
ダイより押し出されたシート状成形物を表面温度10〜60℃の冷却ドラムで冷却固化し、この未延伸積層フィルムを例えばロール加熱または赤外線加熱によって加熱した後、縦方向に延伸して縦延伸フィルムを得る。かかる縦延伸は2個以上のロールの周速差を利用して行うのが好ましい。縦延伸温度は、ポリエステル樹脂のガラス転移点(Tg)より高い温度、更にはTgより20〜40℃高い温度とするのが好ましい。縦延伸倍率は、2.5倍以上6.0倍以下が好ましく、更に好ましくは2.8倍以上4.9倍以下である。また縦方向を主配向軸とする場合は、縦延伸倍率は4.1倍以上6.0倍以下であることが好ましい。
縦延伸倍率が下限に満たないと十分なヤング率特性が得られないことがある。また縦延伸倍率が上限を超えると、製膜中に破断が発生しやすくなる。
得られた縦延伸フィルムは、続いて横延伸を行い二軸配向積層フィルムを得ることができ、さらにその後に熱固定、熱弛緩の処理を順次施してもよい。
横延伸処理は、ポリエステル樹脂のガラス転移点(Tg)より20℃高い温度から始め、ポリエステル樹脂の融点(Tma)より(120〜30)℃低い温度まで昇温しながら行う。かかる横延伸開始温度は、好ましくは(Tg+40)℃以下である。また横延伸最高温度は、好ましくはTmaより(100〜40)℃低い温度である。横延伸開始温度が低すぎるとフィルムに破れが生じやすい。また横延伸最高温度が(Tma−120)℃より低い場合、得られたフィルムの熱収縮率が大きくなり、また幅方向の物性の均一性が低下しやすい。一方、横延伸最高温度が(Tma−30)℃より高いと、フィルムが柔らかくなりすぎ、製膜中にフィルムの破れが起こり易い。
横延伸過程の昇温は連続的でも段階的(逐次的)でもよいが、通常は段階的に昇温する。例えば、ステンターの横延伸ゾーンをフィルム走行方向に沿って複数に分け、各ゾーンごとに所定温度の加熱媒体を流すことで昇温する。
横延伸倍率は、好ましくは2.5倍以上6.5倍以下、更に好ましくは2.8倍以上6.2倍以下である。また横方向を主配向軸とする場合は、横延伸倍率は4.1倍以上6.0倍以下であることが好ましい。
<用途>
本発明の二軸配向積層フィルムは、動作温度が50〜100℃程度の固体高分子電解質型燃料電池の固体高分子電解質膜の補強用フィルムとして用いられる。かかる固体高分子電解質型燃料電池として、具体的には移動体用燃料電池を例示することができる。さらに、本発明の二軸配向積層フィルムは、かかる動作温度において、さらに振動や衝撃が加わっても、薄肉フィルムでありながら補強材として十分な補強効果を発現することができ、例えば自動車用燃料電池の固体高分子電解質膜の補強用フィルムとして好適に使用することができる。
本発明の二軸配向積層フィルムは、固体高分子電解質膜補強部材として使用されることが好ましい。また、該固体高分子電解質膜補強部材は、少なくとも2枚の二軸配向積層フィルムを重ね合せて用いることができる。少なくとも2枚の二軸配向積層フィルムを重ね合わせるに際し、具体的には、電解質膜の周縁部を介した両面に、それぞれ1枚ずつ二軸配向積層フィルムを使用する態様が挙げられる。さらに、電解質膜の周縁部を介した両面に、それぞれ2枚以上の二軸配向積層フィルムを重ね合わせて使用してもよい。
少なくとも2枚の二軸配向積層フィルムを重ね合わせる方向は、それぞれのフィルムのヤング率が6000MPa以上である方向を同じ方向に重ね合せてもよく、またランダムに重ね合せてもよいが、中でも、それぞれのフィルムのヤング率が6000MPa以上である方向を直交方向に重ね合わせることが好ましい。それぞれのフィルムのヤング率が6000MPa以上である方向を直交方向に重ね合わせることにより、面方向に対してのみならず、いずれの側面方向から衝撃が加わっても、補強効果の高い補強部材を提供することができる。
以下、実施例により本発明を詳述するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、各特性値は以下の方法で測定した。また、実施例中の部および%は、特に断らない限り、それぞれ重量部および重量%を意味する。
(1)ヤング率
フィルムを150mm長×10mm幅に切り出した試験片を用い、オリエンテック社製テンシロンUCT−100型を用いて、温度20℃、湿度50%に調節された室内において、チャック間100mmにして引張速度10mm/分、チャート速度500mm/分で引張り、得られる荷重―伸び曲線の立ち上り部の接線よりヤング率を計算する。なお、縦方向のヤング率とはフィルムの縦方向(MD方向)を測定方向としたものであり、横方向のヤング率とはフィルムの横方向(幅方向)を測定方向としたものである。各ヤング率はそれぞれ10回測定し、その平均値を用いた。
また、90℃の温度雰囲気下におけるヤング率は、90℃の温度雰囲気に設定されたチャンバー内に試験片及びテンシロンのチャック部分をセットし、2分間静置後、上記の引張試験を行うことによって求めた。
(2)耐加水分解性
フィルムを150mm長×10mm幅に切り出した短冊状の試料片を、121℃・2atm・濡れ飽和モード・100%RHに設定した環境試験機内にステンレス製のクリップで吊り下げる。その後、10時間ごとに試料片を取り出し、破断強度を測定する。フィルム縦方向、横方向それぞれの方向について、処理時間10時間ごとにn数=5で破断強度を測定して、各方向の平均値を求め、下記式(1)で表わされる破断強度保持率を算出した。さらに各時間ごとの縦方向及び横方向の破断強度保持率の平均値を求め、破断強度保持率が初期値の50%になるまでの時間を求めて、耐加水分解性を評価した。測定時間は最大250時間まで評価を行った。
測定装置としてオリエンテック社製テンシロンUCT−100型を用いた。
破断強度保持率(%)=(破断強度X/初期の破断強度X0)×100 ・・・(1)
(式中、破断強度Xは、121℃、2atm、100%RHの条件で所定時間処理後の破断強度(単位:MPa)、破断強度X0は処理前の初期の破断強度(単位:MPa)をそれぞれ表す)
(3)フィルム厚み
電子マイクロメータ(アンリツ(株)製の商品名「K−312A型」)を用いて針圧30gにてフィルム厚みを測定した。
(4)各層厚み
二軸配向積層フィルムの各層厚みは、フィルムの小片をエポキシ樹脂(リファインテック(株)製の商品名「エポマウント」)中に包埋し、Reichert−Jung社製Microtome2050を用いて包埋樹脂ごと50nm厚さにスライスし、透過型電子顕微鏡(LEM−2000)により加速電圧100KVで測定して求めた。
(5)補強部材の補強性能評価(A)
電解質膜として100mm四方のパーフルオロスルホン酸樹脂(デュポン社製:ナフィオン117)を用い、その両面に枠状の二軸配向フィルム(外周100mm×100mm、内周80mm×80mm)を重ねて140℃で熱プレスにより接合した。
かかる電解質膜及び補強部材の構成体を振動試験機に固定し、90℃の雰囲気下で、振幅0.75mm(縦方向)、10Hz→55Hz→10Hzを60秒で掃引、これを1サイクルとして10サイクル行った後の、電解質膜のしわ、破れ、破損などの変化を目視で観察し、以下の基準で評価した。
○: 電解質膜の部分にしわ、破れ、破損などの変化が観察されず、補強性能に優れている
×: 電解質膜の部分にしわ、破れ、破損の少なくともいずれか1つが観察され、補強性能が十分ではない
(6)補強部材の補強性能評価(B)
(5)の方法で作成した電解質膜及び補強部材の構成体を121℃・2atm・濡れ飽和モード・100%RHに設定した環境試験機内に設置し、250時間処理を行った。
処理後のサンプルを用いて振動試験機に固定し、90℃の雰囲気下で、振幅0.75mm(縦方向)、10Hz→55Hz→10Hzを60秒で掃引、これを1サイクルとして10サイクル行った後の、電解質膜のしわ、破れ、破損などの変化を目視で観察し、以下の基準で評価した。
○: 電解質膜の部分にしわ、破れ、破損などの変化が観察されず、補強性能に優れている
×: 電解質膜の部分にしわ、破れ、破損の少なくともいずれか1つが観察され、補強性能が十分ではない
[実施例1]
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルおよびエチレングリコールを酢酸マンガンの存在下、常法によりエステル交換反応を行った後、トリエチルフォスフォノアセテートを添加した。次いで三酸化アンチモンを添加して、常法により重縮合させてポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート樹脂を得た。
得られたポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート樹脂(固有粘度;0.62dl/g)に平均粒子径0.3μmの球状シリカを0.1重量%添加し、180℃で6時間乾燥した後、300℃に加熱された押出機に供給した。一方、ポリオレフィン樹脂としてシンジオタクチックポリスチレン(出光化学株式会社製、グレード;130ZC)を280℃に加熱された他方の押出機に供給し、それぞれ溶融した状態で、ダイ内部においてポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート樹脂層(A)とシンジオタクチックポリスチレン層(B)とを交互にA/B/A・・・A/B/Aで表される201層に積層し、かかる積層構造を維持した状態でダイスよりシート状に成形した。層(A)、層(B)の各層厚みは1:1になるように調整した。
さらにこのシートを表面温度60℃の冷却ドラムで冷却固化した未延伸フィルムを140℃に加熱したロール群に導き、長手方向(縦方向)に4.0倍で延伸した後、60℃のロール群で冷却した。続いて、縦延伸したフィルムの両端をクリップで保持しながらテンターに導き、横延伸最高温度が150℃に加熱された雰囲気中で長手方向に垂直な方向(横方向)に4.2倍で延伸した。その後テンター内で220℃で5秒間熱固定を行い、さらに200℃で1%熱弛緩を行った後、均一に除冷して、室温まで冷却し、25μm厚みの二軸配向積層フィルムを得た。
用いたポリエステル樹脂およびポリオレフィン樹脂の特性および得られた二軸配向積層フィルムの特性を表1に示す。本実施例の二軸配向積層フィルムは機械的強度、耐加水分解性に優れており、長期に渡ってその機械的強度が維持されていた。また層間剥離がなく、カールの発生もなかった。
[実施例2]
積層構造を、A/B/A/B/Aで表される5層構造とした以外は、実施例1と同様の操作を繰り返して、25μm厚みの二軸延伸積層フィルムを得た。用いたポリエステル樹脂およびポリオレフィン樹脂の特性および得られた二軸配向積層フィルムの特性を表1に示す。本実施例の二軸配向積層フィルムは、機械的強度、耐加水分解性に優れており、長期に渡ってその機械的強度が維持されていた。また層間剥離がなく、カールの発生もなかった。
[実施例3]
縦方向の延伸倍率を3.5倍、横方向の延伸倍率を4.8倍に変更した以外は実施例2と同様の操作を繰返し、25μm厚みの二軸延伸積層フィルムを得た。用いたポリエステル樹脂およびポリオレフィン樹脂の特性および得られた二軸配向積層フィルムの特性を表1に示す。本実施例の二軸配向積層フィルムは、機械的強度、耐加水分解性に優れており、長期に渡ってその機械的強度が維持されていた。また層間剥離がなく、カールの発生もなかった。
[実施例4]
積層構造を、A/Bで表される2層構造とした以外は、実施例1と同様の操作を繰り返して、8μm厚みの二軸延伸積層フィルムを得た。各層の平均厚みは、層(A)は4μm、層(B)は4μmであった。用いたポリエステル樹脂およびポリオレフィン樹脂の特性および得られた二軸配向積層フィルムの特性を表1に示す。本実施例の二軸配向積層フィルムは、機械的強度、耐加水分解性に優れており、長期に渡ってその機械的強度が維持されていた。ただしカールの発生が見られた。
[比較例1]
実施例1と同様に作成して得られたポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート樹脂を100重量%用い、シンジオタクチックポリスチレンを用いなかった以外は、実施例1と同様の操作を繰り返して、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート樹脂層1層からなる25μm厚みの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。用いたポリエステル樹脂の特性および得られた二軸配向ポリエステルフィルムの特性を表1に示す。本比較例のポリエステルフィルムは、初期の機械的強度は優れるものの、耐加水分解性については、実施例に較べ、高温・高湿度な状態では機械的強度の長期保持率が低かった。
[比較例2]
比較例1のポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート樹脂のかわりに、ポリエチレンテレフタレート樹脂を用い、170℃で3時間乾燥後、280℃に加熱された押出機に供給し、290℃のダイスよりシート状に成形した。さらにこのシートを表面温度20℃の冷却ドラムで冷却固化した未延伸フィルムを90℃に加熱したロール群に導き、長手方向(縦方向)に3.6倍で延伸した後、20℃のロール群で冷却した。続いて、縦延伸したフィルムの両端をクリップで保持しながらテンターに導き、横延伸最高温度が120℃に加熱された雰囲気中で長手方向に垂直な方向(横方向)に4.0倍で延伸した。その後テンター内で220℃で5秒間熱固定を行い、さらに200℃で1%熱弛緩を行った後、均一に除冷して、室温まで冷却し、ポリエチレンテレフタレート樹脂1層からなる25μm厚みの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
用いたポリエステル樹脂の特性および得られた二軸配向ポリエステルフィルムの特性を表1に示す。本比較例のポリエステルフィルムは、初期の機械的強度がやや低く、また耐加水分解性は実施例に較べて乏しく、高温・高湿度な状態では機械的強度の長期保持率が低かった。
Figure 0005280719
本発明の二軸配向積層フィルムは、耐加水分解性に優れ、高温・高湿度の使用環境でも長期に渡り、高い機械的強度を維持できることから、固体高分子電解質膜の補強部材として用いたときに十分な補強効果を有しており、固体高分子電解質型燃料電池の高分子電解質膜の補強材として好適に用いられる。

Claims (8)

  1. ポリエステル樹脂を含む層(A)とシンジオタクチックポリスチレンを含む層(B)とが2層以上積層されてなることを特徴とする固体高分子電解質膜補強用二軸配向積層フィルム。
  2. ポリエステル樹脂がポリエチレンナフタレンジカルボキシレートである請求項1に記載の固体高分子電解質膜補強用二軸配向積層フィルム。
  3. 縦方向または横方向の少なくとも一方のヤング率が6000MPa以上12000MPa以下である請求項1または2に記載の固体高分子電解質膜補強用二軸配向積層フィルム。
  4. 90℃の温度雰囲気下における縦方向または横方向の少なくとも一方のヤング率が4000MPa以上である請求項1〜のいずれかに記載の固体高分子電解質膜補強用二軸配向積層フィルム。
  5. 下記式(1)で表される破断強度保持率が50%になるのに要する時間が150時間以上である請求項1〜のいずれかに記載の固体高分子電解質膜補強用二軸配向積層フィルム。
    破断強度保持率(%)=(破断強度X/初期の破断強度X0)×100 ・・・(1)
    (式中、破断強度Xは、121℃、2atm、100%RHの条件で所定時間処理後の破断強度(単位:MPa)、破断強度X0は処理前の初期の破断強度(単位:MPa)をそれぞれ表す)
  6. 移動体用燃料電池の固体高分子電解質膜補強用として用いられる請求項1〜のいずれかに記載の固体高分子電解質膜補強用二軸配向積層フィルム。
  7. 自動車用燃料電池の固体高分子電解質膜補強用として用いられる請求項に記載の固体高分子電解質膜補強用二軸配向積層フィルム。
  8. 請求項1〜のいずれかに記載の固体高分子電解質膜補強用二軸配向積層フィルムを含む固体高分子電解質膜補強部材。
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