JP2005216769A - 固体高分子電解質膜、その製造方法、及び固体高分子電解質膜を有する膜電極接合体 - Google Patents

固体高分子電解質膜、その製造方法、及び固体高分子電解質膜を有する膜電極接合体 Download PDF

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Abstract

【課題】 寸法安定性及び機械的強度に優れ、取り扱いも容易であり、かつ高い信頼性及び高い性能を発揮することのできる固体高分子電解質膜、その製造方法、及び固体高分子電解質膜を有する固体高分子型燃料電池用膜電極接合体を提供する。
【解決手段】 固体高分子電解質膜11は、固体高分子電解質膜11自身を補強するための多孔シート13を有している。この多孔シート13は、多数個の微細孔が形成された多孔膜15を基材としており、この多孔膜15に多数個の貫通孔17が形成されて構成されている。そして、この多孔シート13の貫通孔17及び多孔膜15自身が有する微細孔には、イオン交換樹脂が充填されて、充填層14が形成されるようになっている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、固体高分子電解質膜、その製造方法、及び固体高分子電解質膜を有する固体高分子型燃料電池用膜電極接合体に係わり、特に、寸法安定性及び機械的強度に優れ、取り扱いも容易であり、かつ高い信頼性及び高い性能を発揮することのできる固体高分子電解質膜、その製造方法、及び固体高分子電解質膜を有する固体高分子型燃料電池用膜電極接合体に関する。
従来より、各分野において種々のイオン交換膜からなる分離膜が利用されている。そして、近年活発に開発が進められている固体高分子型燃料電池にも、分離膜の一種であるイオン交換膜が固体高分子電解質膜として用いられている。この固体高分子型燃料電池は、出力密度が高く作動温度が低いために小型化が可能なことから、自動車等の移動体用や分散発電システム用、家庭用のコージェネレーションシステム用として広く普及することが期待されている。
そして、このような固体高分子型燃料電池には、一般に20〜120μm程度の厚さを有する固体高分子電解質膜が用いられており、化学的に安定なスルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体からなる陽イオン交換膜が用いられる場合が多い。また、発電を行う場合には、固体高分子電解質膜の外面に金属触媒を含む触媒層を接合して膜触媒層接合体を作製し、その外面にカーボンペーパーやカーボンクロス等からなるガス拡散層をそれぞれ配置させて膜電極接合体を作製する。さらに、このガス拡散層の両外面に、導電性のセパレータをそれぞれ配置し、膜電極接合体及びセパレータ間にガス流路を形成して、単体セルと呼ばれる発電の最小単位を形成する。そして、通常の発電時には単体セルで発生する電圧は1V以下であるため、実用的な電圧を得るために、複数個の単体セルが積層されてスタック化されて用いられる。この場合、上述した固体高分子電解質膜への触媒層の接合は、金属触媒を担持したカーボンと固体高分子電解質樹脂(イオン交換樹脂)とを主要固形成分として分散媒中に分散させた液を、固体高分子電解質膜に直接塗布するか、別途用意した基材上に塗布した後、固体高分子電解質膜にホットプレス法等により転写することによって行われる。
しかしながら、このような固体高分子電解質膜は含水率に依存して寸法変化する場合があった。また、固体高分子電解質膜の機械的強度が十分でないために、膜電極接合体を作製するときに、製造工程上の位置合わせが困難であったり、製造中にしわが生じたり、固体高分子電解質膜が破れたりする場合があった。さらに、しわ等がなく作製された膜電極接合体でも、単体セルの組立て時やスタック化の時の取り扱いが困難であったり、電池運転中に固体高分子電解質膜が破れたりする場合があるため、燃料電池としての信頼性が必ずしも十分ではなかった。
そこで、かかる問題を解決する方法として、膜電極接合体に、ポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFEという)多孔膜にスルホン酸基を有するフッ素系イオン交換ポリマーを含浸させた膜を使用することが提案されている(特許文献1参照)。また、膜電極接合体に、フィブリル状、織布状又は不織布状のパーフルオロカーボン重合体で補強された陽イオン交換膜を使用することも提案されている(特許文献2参照)。しかしながら、どちらの膜電極接合体でも、含水時にイオン交換膜が伸びる応力を十分に抑えることができず、大きな寸法変化を生じるおそれがあり、また膜電極接合体としての機械的強度も不十分であった。
さらに、別な方法として、膜電極接合体に、面積が0.2〜30000nm2の厚さ方向に垂直な連通孔を有する膜支持体にイオン交換基を導入することが提案されている(特許文献3参照)。しかしながら、このような膜支持体は種類が限られており、必ずしも化学的に安定な支持体を選択できなかったり、膜支持体とイオン交換樹脂との接着性を十分に確保することができず、使用中に剥離を起こして性能が低下するおそれ等があった。
また、別な方法として、厚み方向に複数個の独立した貫通孔を有する多孔基材に高分子電解質を充填し、さらに少なくとも片面にプロトン伝導体層を設けることも提案されている(特許文献4参照)。しかしながら、膜電極接合体をフォトリソグラフィーを用いて作製するために、工程が複雑になるおそれがあり、また得られる開口部の孔径と開口率が小さくなって、膜の抵抗が高くなるおそれがあった。
さらに、別な方法として、イオン導電性を必要とされない膜電極接合体の周辺領域に、中心部を切り抜いた額縁状の補強膜を配置することにより、セル組立て時やスタック化の時の取り扱い性を向上させ、周辺領域における膜の強度を向上させることも提案されている(特許文献5参照)。しかしながら、周辺領域に額縁状のフィルムを配置させても、イオン交換膜との密着が悪く、しわが生じる等の量産時の生産性に課題があった。
特公平5−75835号公報(特許請求の範囲) 特公平6−231779号公報(請求項1、実施例1) 特開2002−203576号公報(請求項1,2) 特開2003−123792号公報(請求項1,2) 特許第3052536号公報(請求項1、実施例1)
本発明はこのような従来の課題に鑑みてなされたもので、寸法安定性及び機械的強度に優れ、取り扱いも容易であり、かつ高い信頼性及び高い性能を発揮することのできる固体高分子電解質膜、その製造方法、及び固体高分子電解質膜を有する固体高分子型燃料電池用膜電極接合体を提供することを目的とする。
このため本発明は、固体高分子電解質膜に関し、平均孔径が0.1〜10μmである微細孔が形成され該微細孔による空隙率が20〜80%である多孔膜を基材とし、1個あたりの平均断面積が1×10-3〜20mm2である貫通孔が形成され該貫通孔による開口率が30〜80%である多孔シートと、前記貫通孔及び前記微細孔に充填されたイオン交換樹脂とからなる充填層を備えて構成した。
固体高分子電解質膜は、充填層を構成するイオン交換樹脂自体の強度は弱くても充填層中の多孔シートにより補強される。従って、固体高分子電解質膜の機械的強度や寸法安定性を向上させることができる。
このとき、多孔膜の微細孔の平均孔径が0.1μm未満であると、イオン交換樹脂の充填が不十分になって、イオン交換樹脂との密着性が十分に確保できなくなるおそれがある。また、微細孔の形状として独立した形状のものが多くなって、連通孔の形成が困難になるおそれがある。さらに、多孔膜自体の空隙率も低くなるため、抵抗が高くなるおそれがある。一方、多孔膜の微細孔の平均孔径が10μmより大きいと、得られる固体高分子電解質膜の強度が弱くなるおそれがある。このため、多孔膜の微細孔の平均孔径は0.1〜10μmであることが好ましい。
また、多孔膜の空隙率が20%未満であると、最終的に得られる固体高分子電解質膜の抵抗が高くなるおそれがある。一方、多孔膜の空隙率が80%より大きいと多孔膜の強度が著しく低下するおそれがある。このため、多孔膜の空隙率は20〜80%であることが好ましい。
さらに、貫通孔の1個あたりの平均断面積が小さすぎると、開口率を一定範囲に維持しようとすれば単位面積あたりの貫通孔の数が非常に多くなるために生産性が低くなったり、イオン交換樹脂の充填が困難になるおそれがある。一方、貫通孔の1個あたりの平均断面積が大きすぎると、得られる固体高分子電解質膜を均一に補強することができず、結果としてその強度が不十分となるおそれがある。このため、貫通孔の1個あたりの平均断面積は1×10-3〜20mm2であることが好ましい。
また、開口率が低すぎるとイオン伝導性が妨げられるおそれがある。一方、開口率が高すぎると得られる固体高分子電解質膜を十分に補強することができず、その強度が不十分となるおそれがある。このため、開口率は30〜80%であることが好ましい。なお、本明細書で貫通孔による開口率とは、(1−多孔シートの密度/多孔膜の密度)×100(%)で表される。
なお、固体高分子電解質膜は、1枚の多孔シートで構成されても良いが、複数枚の多孔シートが積層されて構成されても良い。
また、本発明は、固体高分子電解質膜に関し、平均孔径が0.1〜10μmである微細孔が形成され該微細孔による空隙率が20〜80%である多孔膜を基材とし、1個あたりの平均断面積が1×10-3〜20mm2である貫通孔が形成された多孔シートと、前記貫通孔及び前記微細孔に充填されたイオン交換樹脂とからなる充填層を有し、前記多孔シートは、前記貫通孔による開口率が30〜80%である第1の領域と、前記貫通孔が形成されていない又は前記貫通孔による開口率が前記第1の領域における開口率よりも低く、かつ前記第1の領域の外周部に位置する第2の領域とを備えて構成した。
多孔シートの第2の領域では、貫通孔が形成されていないか又は貫通孔による開口率が第1の領域における開口率よりも低い。このため、第2の領域における引裂き強度を向上させることができ、固体高分子電解質膜の機械的強度を向上させることができる。また、このような固体高分子電解質膜を用いて燃料電池の単体セルを構成することで、その組立て時やスタック化の時の取り扱いを容易にすることができる。
さらに、本発明は、固体高分子電解質膜に関し、前記充填層の少なくとも片面に、該充填層を構成するイオン交換樹脂と同種又は異種のイオン交換樹脂のみからなる樹脂層を備えて構成した。
このことにより、固体高分子電解質膜の導電性をさらに向上させることができる。このとき、樹脂層を構成するイオン交換樹脂は、充填層を構成するイオン交換樹脂と同種でも異種でも良い。そして、異種のイオン交換樹脂を用いる場合には、充填層を構成するイオン交換樹脂よりも例えばイオン交換容量が低くても強度の高いイオン交換樹脂を使用することで、樹脂層自体の強度を高めることができる。
なお、上述したように、固体高分子電解質膜が、複数枚の多孔シートが積層されて構成される場合、隣接する多孔シート間で、樹脂層が形成されていない面同士が直接接触されるものがあっても良いし、樹脂層同士が接触されるものがあっても良い。
さらに、本発明は、固体高分子電解質膜に関し、前記多孔膜は、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−プロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリビニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルコキシエチレン共重合体、ポリスルフォン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリエーテルスルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリアミド、ポリプロピレン又はポリエチレンからなることを特徴とする。
このことにより、多孔膜の化学的な安定性を保つことができる。特に、多孔膜には貫通孔が形成されるため、その加工を容易に行えるものとして、多孔膜は打ち抜きが容易な材料か、レーザー加工による孔あけが可能な材料からなることが好ましい。
なお、上述したように、固体高分子電解質膜が、複数枚の多孔シートが積層されて構成される場合、それぞれの多孔シートを構成する多孔膜の材料は、全て同種でも良いし、それぞれが異なっていても良い。
さらに、本発明は、固体高分子電解質膜に関し、前記多孔シートは、厚さが3〜50μmであることを特徴とする。
多孔シートが薄すぎると、得られる固体高分子電解質膜を十分に補強できないおそれがある。一方、多孔シートが厚すぎると、得られる固体高分子電解質膜も厚くなりすぎてしまい、イオン伝導抵抗が高くなり抵抗損失が大きくなって十分な性能が得られないおそれがある。そして、特に限定されるものではないが、得られる固体高分子電解質膜を均一に補強できるようにするために、このような多孔シートの膜厚は均一であることが望ましい。
さらに、本発明は、固体高分子電解質膜に関し、前記充填層を構成するイオン交換樹脂は、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体からなることを特徴とする。
充填層は、多孔シートにより補強される。そのため、充填層自体の強度はあまり高くなくても良い。従って、得られる固体高分子電解質膜の導電性を高めるために、強度が高くなくてもイオン交換容量が高いイオン交換樹脂を使用することができる。
さらに、本発明は、固体高分子電解質膜に関し、前記充填層には前記イオン交換樹脂とともに、繊維径が0.01〜20μm、繊維長が0.1〜10mm及びアスペクト比が5以上である短繊維状の補強フィラーが充填されたことを特徴とする。
このことにより、補強フィラーによって、固体高分子電解質膜全体の強度をさらに高めることができる。
さらに、本発明は、固体高分子電解質膜に関し、前記補強フィラーは、前記微細孔及び前記樹脂層の少なくとも一方には含有されないことを特徴とする。
このことにより、固体高分子電解質膜の最表層の表面をより平坦化させて、ガス分離性をより向上させることができる。
さらに、本発明は、固体高分子電解質膜を有する膜電極接合体であって、該固体高分子電解質膜の両面に触媒を含む触媒層を備えて構成した。
このことにより、上述した固体高分子電解質膜を有する膜電極接合体は、その機械的強度や寸法安定性を向上させることができる。そして、このような膜電極接合体を有する燃料電池は、その膜電極接合体の機械的強度や寸法安定性が向上されているため、電池運転中の固体高分子電解質膜の破れ等を防止することができ、燃料電池の運転時の耐久性を向上させ、燃料電池の信頼性を向上させることができる。
さらに、本発明は、固体高分子電解質膜の製造方法であって、前記多孔膜にイオン交換樹脂含有溶液又は分散液を塗布し乾燥した後、該多孔膜に前記貫通孔を形成して前記多孔シートを形成し、イオン交換樹脂を含む塗工液を塗工するか又は該イオン交換樹脂からなる膜を該多孔シートと重ねて熱プレスすることにより該イオン交換樹脂を圧入することで前記充填層を形成することを特徴とする。
以上説明したように本発明によれば、固体高分子電解質膜は、多孔膜の微細孔と貫通孔にイオン交換樹脂が充填された多孔シートを備えて構成したので、固体高分子電解質膜は多孔シートにより補強され、固体高分子電解質膜の機械的強度や寸法安定性を向上させることができる。また、この多孔シートに、貫通孔が形成されていないか又は貫通孔による開口率が第1の領域における開口率よりも低い第2の領域を設けることで、固体高分子電解質膜の引裂き強度をより向上させることができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本発明の実施形態である膜電極接合体を備える燃料電池用の単体セルの断面図を図1に示す。
図1において、燃料電池用の単体セル1は、固体高分子電解質膜11を有している。また、この固体高分子電解質膜11は、固体高分子電解質膜11自身を補強するための多孔シート13を1枚有している。なお、この固体高分子電解質膜11は、複数枚の多孔シート13を有していても良く、この場合には、これらが積層されて構成されるようになっている。
多孔シート13の平面図を図2に、この多孔シート13を用いて後述する充填層14及び樹脂層25が形成された場合の図2中のA−A矢視線拡大断面図を図3に示す。
図2、図3において、多孔シート13は、多数個の微細孔(図示略)が形成された多孔膜15を基材としている。この多孔膜15は、その材料は特に限定されないが、化学的な安定性を有するものとして、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−プロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリビニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルコキシエチレン共重合体、ポリスルフォン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリエーテルスルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリアミド、ポリプロピレン又はポリエチレンからなることが好ましい。特に、この多孔膜15には後述する貫通孔17が形成されるため、その加工を容易に行えるものとして、打ち抜きが容易な材料であるか、レーザー加工による孔あけが可能な材料が好ましい。
さらに、多孔膜15には、後述するようにイオン交換樹脂が充填等されるため、この多孔膜15の微細孔の平均孔径が0.1〜10μmであることが好ましい。例えば、多孔膜15の微細孔の平均孔径が0.1μm未満であると、イオン交換樹脂の充填が不十分になって、イオン交換樹脂との密着性が十分に確保できなくなるおそれがある。また、微細孔の形状として独立した形状のものが多くなって、連通孔の形成が困難になるおそれがある。さらに、多孔膜15自体の空隙率も低くなるため、抵抗が高くなるおそれがある。一方、多孔膜15の微細孔の平均孔径が10μmより大きいと、得られる固体高分子電解質膜11の強度が弱くなるおそれがある。特に、多孔膜15の微細孔の平均孔径が0.3〜5μmであると、得られる固体高分子電解質膜11はイオン交換樹脂との密着性が十分確保され、かつその抵抗も低く強度も高いので、一層好ましい。
また、このような微細孔が形成された多孔膜15の空隙率は20〜80%であることが好ましい。例えば、多孔膜15の空隙率が20%未満であると、最終的に得られる固体高分子電解質膜11の抵抗が高くなるおそれがある。一方、多孔膜15の空隙率が80%より大きいと多孔膜15の強度が著しく低下するおそれがある。特に、多孔膜15の空隙率が30〜60%であると、固体高分子電解質膜11の抵抗及び強度の観点から良好な特性が得られるので、一層好ましい。
なお、このような多孔膜15の作製方法としては、特には限定されないが、溶液が調製できるポリマー材料の場合にはポリマー溶液を支持体上にキャストした後、水等の非溶媒中に浸漬して凝固させる相転換法が用いられる。また、熱可塑性ポリマー材料の場合にはポリマーと後で抽出が可能な造孔剤物質とを混合製膜した後、抽出溶剤に浸漬して造孔剤物質を抽出し、微細孔を形成する方法、延伸によって微細孔を形成する方法及びそれらを複合化した方法等が用いられる。
そして、このような多孔膜15には、その主面15a間を厚さ方向と略平行に貫通する貫通孔17が多数個形成されており、多孔シート13を構成するようになっている。このとき、貫通孔17は、多孔膜15の中心部15bを含み、かつその外縁部15cを含まない領域(以下、中心領域21という)に集中的に形成されている。一方、この中心領域21よりも外縁部15c側の領域(以下、周辺領域22という)では、貫通孔17が全く形成されていない(すなわち、貫通孔17の開口率がゼロ)か、貫通孔17が形成されていてもその開口率が中心領域21よりも低くなっている。
ただし、これに限られず、図4に示すように、中心領域21及び周辺領域22で貫通孔17の開口率を異ならせることなく、貫通孔17が主面15aの全領域に均等に形成されていても良い(なお、これ以降図2の構成の多孔シート13を例に各説明を行うが、特記がない限り図4の構成の多孔シート13でも同様である)。
そして、このような多孔シート13では、貫通孔17の1個あたりの平均断面積が1×10-3〜20mm2程度であることが好ましく、特に4×10-3〜4mm2程度であることが好ましい。例えば、貫通孔17の1個あたりの平均断面積が小さすぎると、以下のように開口率を一定範囲に維持しようとすれば単位面積あたりの貫通孔17の数が非常に多くなるために生産性が低くなったり、イオン交換樹脂の充填が困難になるおそれがある。一方、貫通孔17の1個あたりの平均断面積が大きすぎると、得られる固体高分子電解質膜11を均一に補強することができず、結果としてその強度が不十分となるおそれがある。
また、このような貫通孔17が形成された多孔シート13の中心領域21(図4の構成の場合には全領域)における、貫通孔17による開口率は30〜80%であることが好ましく、特に40〜70%であることが好ましい。例えば、開口率が低すぎるとイオン伝導性が妨げられるおそれがある。一方、開口率が高すぎると得られる固体高分子電解質膜11を十分に補強することができず、その強度が不十分となるおそれがある。
さらに、この貫通孔17の大きさや形状は全て均一とするようにしても良いが、2種以上の大きさや形状を有する孔が混在しても良い。また、貫通孔17の形状は、特に制限されないが、角があるとそれが切りかけとなり補強体としての強度が低下するおそれがあるため、円形あるいは角がない形状であることが好ましい。
そして、このような貫通孔17の形成に際しては、多孔膜15を機械的に打ち抜く方法や、多孔膜15に対してレーザー光線を用いて貫通孔17を形成する方法等がある。例えば、多孔膜15を機械的に打ち抜く方法では、数百から数万の貫通孔17を一度に形成できる抜き型を用いることができる。
さらに、この多孔シート13は、その厚さが3〜50μmであることが好ましく、特に5〜30μmであることが好ましい。例えば、多孔シート13が薄すぎると、得られる固体高分子電解質膜11を十分に補強できないおそれがある。一方、多孔シート13が厚すぎると、得られる固体高分子電解質膜11も厚くなりすぎてしまい、イオン伝導抵抗が高くなり抵抗損失が大きくなって十分な性能が得られないおそれがある。そして、特に限定されるものではないが、得られる固体高分子電解質膜11を均一に補強できるようにするために、多孔シート13の膜厚は均一であることが望ましい。
そして、このようにして形成された貫通孔17及び多孔膜15自身が有する微細孔には、イオン交換樹脂が充填されるようになっており、これにより、多孔シート13を用いて充填層14が形成されるようになっている。この充填層14を構成するイオン交換樹脂としては、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体からなる陽イオン交換樹脂が好ましいが、陽イオン交換樹脂であれば、炭化水素系重合体や部分フッ素化された炭化水素系重合体からなる陽イオン交換樹脂等も使用できる。また、イオン交換樹脂は単一でも2種以上のイオン交換樹脂を混合したものでも良い。なお、この充填層14は、多孔シート13により補強されるため、充填されるイオン交換樹脂自体の強度はあまり高くなくても良い。そのため、充填層14を構成するイオン交換樹脂は、得られる固体高分子電解質膜11の導電性を高めるために、強度が高くなくてもイオン交換容量が高いイオン交換樹脂を使用することが好ましい。
そして、この充填層14の形成に際し、貫通孔17にイオン交換樹脂を充填する方法としては、特に限定されないが、例えばイオン交換樹脂が分散媒(溶媒)に分散(溶解)した液(以下、イオン交換樹脂含有液という)を多孔シート13の一外面又は両外面に塗工する方法や、イオン交換樹脂含有液に多孔シート13を含浸させた後乾燥する方法等がある。また、予めイオン交換樹脂膜を成形しておき、このイオン交換樹脂膜を多孔シート13と重ねて熱プレスすることによりイオン交換樹脂を貫通孔17に圧入させても良い。一方、多孔膜15自身が有する微細孔にイオン交換樹脂を充填する場合も、貫通孔17と同様に、イオン交換樹脂含有液を塗工する方法や、イオン交換樹脂含有液に含浸させた後乾燥する方法が適用できる。
さらに、固体高分子電解質膜11は、充填層14のみからなっても良いが導電性を向上させるために、さらに充填層14の少なくとも一面あるいは両面にイオン交換樹脂のみからなる樹脂層25が形成されても良い(図3では充填層14の両面に樹脂層25を形成したものを示す)。
そして、この場合、樹脂層25を構成するイオン交換樹脂は、充填層14を形成するイオン交換樹脂と同じ材料でも良いが、異なる材料でも良い。そして、異なる材料を用いる場合には、充填層14を構成するイオン交換樹脂よりも例えばイオン交換容量が低くても強度の高いイオン交換樹脂を使用することで、樹脂層25自体の強度を高めることができる。
さらに、樹脂層25が形成される場合、この樹脂層25は、充填層14の中心領域21を全て覆うように中心領域21の面積より大きく、かつ外縁部15cを含まないように主面15aの面積よりも小さく形成されるようになっている。ただし、これに限られず、図5に示すように、充填層14の両面にかつ主面15aの全領域を覆うように樹脂層25が形成されても良い(なお、これ以降図3のように樹脂層25が形成されたものを例に各説明を行うが、特記がない限り図5のように樹脂層25が形成されたものでも同様である)。
そして、この樹脂層25の形成に際しては、多孔シート13を用いて充填層14を形成する際の塗工により形成しても良いし、別途樹脂層25を作製しておいてホットプレス等により充填層14上に接合しても良い。また、塗工により形成された樹脂層25と、別途作製した樹脂層25との両方で構成されても良い。さらに、充填層14上にイオン交換樹脂含有液を塗布して樹脂層25を形成しても良い。また、これらの方法を繰り返し行ったり、組み合わせて行ったりすることで、樹脂層25を形成しても良い。
加えて、このような充填層14に対し、固体高分子電解質膜11の機械的強度をさらに向上させるため、多孔シート13に形成された充填部(貫通孔17及び微細孔に含有されるイオン交換樹脂のみからなる部分をいう)に短繊維状の補強フィラー(図示略)が分散して含有されても良い。このとき、補強フィラーは、平均繊維径が0.01〜20μm、平均繊維長が0.1〜10mm、アスペクト比が5以上であることが好ましい。
なお、このような補強フィラーは、充填部のうち貫通孔17の部分だけに含有されても良いが、上述した樹脂層25や多孔膜15自身が有する微細孔にも含有されても良い。ただし、固体高分子電解質膜11の最表層は、その表面をより平坦化させてガス分離性をより向上させる必要があるので、樹脂層25や微細孔に補強フィラーを含有させる場合には、この点への考慮が必要である。
また、補強フィラーの材料としては、フィブリル状のフルオロカーボン重合体やポリプロピレン等からなる短繊維等が挙げられる。このフィブリル状のフルオロカーボン重合体としては、PTFE及びテトラフルオロエチレンに基づく重合単位を95モル%以上含む共重合体が挙げられる。そして、フィブリル状のPTFEは、PTFEの粉末に剪断力を付与することで得ることができる。
さらに、補強フィラーは、予め上述したイオン交換樹脂含有液に分散、含有させておき、この液を塗工することにより容易に充填層14に含有させることができる。そして、このイオン交換樹脂含有液にPTFEのフィブリルを含有させる方法としては、以下のような方法が挙げられる。例えば、後処理によりイオン交換樹脂となる樹脂として−SO2F基を有する含フッ素重合体と、PTFEの粉末とを混合し、この混合物を二軸押し出し成形しペレットを得る。あるいはPTFEをよりフィブリル化させたい場合は、このペレットを押し出し成形してフィルム化しても良い。このとき、ペレットを得るための二軸押出機での混練の際(及び押し出し成形してフィルム化する際)に、PTFEに剪断力が付与されて、PTFEはフィブリル化される。そして、この得られたペレット又はフィルムにおいて加水分解、酸型化処理し、−SO2F基をスルホン酸基(−SO3H基)に変換し、これを分散媒に分散させることで、PTFEのフィブリルが含有されたイオン交換樹脂含有液を得る。
そして、以上のようにして充填層14や樹脂層25が形成され、補強フィラーが含有された多孔シート13は、図1に示した固体高分子電解質膜11を構成するようになっている。なお、上述したように固体高分子電解質膜11が複数枚の多孔シート13を有する場合には、全て同種のポリマーからなる多孔シート13を積層させても良いし、それぞれ異なるポリマーからなる多孔シート13を積層させても良い。また、この場合、隣接する多孔シート13間で、樹脂層25が形成されていない面同士が直接接触されるものがあっても良いし、樹脂層25同士が接触されるものがあっても良い。
さらに、固体高分子電解質膜11の厚さは、固体高分子電解質膜11を水素/酸素型の固体高分子型燃料電池に使用する場合には15〜100μmであることが好ましく、特に30〜50μmであることが好ましい。また、固体高分子電解質膜11を直接メタノール型燃料電池に使用する場合には、固体高分子電解質膜11のメタノールの透過を抑えるために、その厚さは100〜250μmであることが好ましい。このとき、固体高分子電解質膜11の厚さを増加させる場合には、多孔シート13を多数積層させて行うのが、固体高分子電解質膜11の補強の観点から有効である。
さらに、この固体高分子電解質膜11の両外面11a(多孔シート13が複数枚積層された場合には、この積層されたものの両外面となる)には、それぞれ触媒層27、28が接合されている。この触媒層27、28は、固体高分子電解質膜11を構成する多孔シート13の中心領域21をちょうど覆うように、あるいはこの中心領域21を包含するように形成されており、その周辺領域22には触媒層27、28が接合されない部分が残されるようになっている。なお、触媒層27、28は、通常、白金又は白金合金がカーボンに担持された触媒を含み、さらにイオン交換樹脂を含むことが好ましい。ここでいうイオン交換樹脂は、多孔シート13に形成された充填層14あるいは樹脂層25を構成するイオン交換樹脂と同じ材料でも良いが、異なる材料でも良い。
そして、これら固体高分子電解質膜11及び触媒層27、28により、膜触媒層接合体31が構成されるようになっており、この膜触媒層接合体31の触媒層27、28側の両外面31aには、それぞれガス拡散層33、34が配設されるようになっている。このガス拡散層33、34は、触媒層27、28をちょうど覆う大きさを有している。なお、ガス拡散層33、34は、通常、カーボンクロスやカーボンペーパー等の導電性多孔質体からなっており、集電体としての機能や、膜触媒層接合体31に対して略均一にガスを供給できるようにガスを拡散する機能を有している。
そして、これら膜触媒層接合体31及びガス拡散層33、34により、膜電極接合体37が構成されるようになっている。なお、膜電極接合体37は、ガス拡散層33、34を設けることなく、膜触媒層接合体31のみで構成される場合もある。
さらに、この膜電極接合体37のガス拡散層33、34側の両外面37aには、セパレータ41、42との間にガス流路47、48が形成されるようになっている。このとき、セパレータ41、42は、固体高分子電解質膜11全面を覆う大きさを有しており、その触媒層27、28と正対する部分には、それぞれ凹状の溝45、46が刻設されている。そして、この溝45、46が、セパレータ41、42及び膜電極接合体37が締め付けられたときに、ガス流路47、48を形成するようになっている。さらに、セパレータ41、42において、膜電極接合体37のうち触媒層27、28が接合されていない部分と正対する部分には、ガスケット53、54が取り付けられており、セパレータ41、42及び膜電極接合体37が締め付けられたときに、セパレータ41、42及び固体高分子電解質膜11間に介在され、ガス流路47、48を外部に対して密封するようになっている。
以上により、燃料電池の発電の最小単位となる単体セル1が構成されるようになっている。そして、この単体セル1を燃料電池に用いる場合には、実用的な電圧を発生させるため、単体セル1が複数個積層されスタック化されて用いられるようになっている。
かかる構成において、単体セル1のアノード側には、水素が供給される。一方、そのカソード側には酸素又は空気が供給される。このとき、水素、酸素及び空気の供給はガス流路47、48を介して行われる。その結果、アノード側ではH2→2H++2e-の反応が起こる。一方、カソード側では1/2O2+2H++2e-→H2Oの反応が起こる。そのため、化学エネルギーが電気エネルギーに変換される。
このとき、固体高分子電解質膜11は、多孔膜15の微細孔と貫通孔17にイオン交換樹脂が充填された多孔シート13を有する。そのため、固体高分子電解質膜11は、多孔シート13により補強される。従って、固体高分子電解質膜11の機械的強度や寸法安定性を向上させることができる。また、この多孔シート13を用いて形成された充填層14等には、短繊維状の補強フィラーが分散して含有される。そのため、貫通孔17の内部のより微小な部分も補強される。従って、固体高分子電解質膜11全体の強度をさらに高めることができる。このことにより、電池運転中の固体高分子電解質膜11の破れ等を防止して燃料電池の運転時の耐久性を向上させ、燃料電池の信頼性を向上させることができる。
また、単体セル1は、膜電極接合体37のうち触媒層27、28が接合されない部分と正対するようにガスケット53、54が配置されている。そのため、中心領域21のアノード側及びカソード側においてそれぞれ上記式の反応が行われ、その周辺領域22においてガスケット53、54との接触が行われる。また、多孔シート13の周辺領域22では、中心領域21よりも貫通孔17の開口率が低いので、周辺領域22における引裂き強度を向上させることができ、固体高分子電解質膜11の機械的強度を向上させることができる。このことにより、単体セル1の組立て時やスタック化の時の取り扱いを容易にすることができる。
さらに、本発明の単体セル1は、中心領域21及び周辺領域22で貫通孔17による開口率を異ならせているため、外縁部15c側で固体高分子電解質膜11としての機能を必要としない使い方をする場合には、周辺領域22に貫通孔17を形成しない分だけ、その作製コストを低減できる。また、この多孔シート13を用いて形成された充填層14上に樹脂層25を形成する場合にも、周辺領域22には樹脂層25が形成されない部分を有するため、その分だけ樹脂層25の使用量を減らすことができ、作製コストを低減できる。
なお、本発明の単体セル1は、アノード側にメタノールが供給される直接メタノール型燃料電池でも好適に使用可能である。
次に、本発明にどの程度の効果があるか、定量的に数値化して説明する。
(実施例1)
(膜の作製)
300℃におけるメルトインデックス値(MI)が3.8であるエチレン/テトラフルオロエチレン/C4オレフィン3元系共重合体(アフロンCOPC−88AX、旭硝子社登録商標)と、無機充填剤として無水シリカ(AEROSIL OX50、日本エアロジル社商標、1次粒子平均粒子径40nm)を質量比で75:25となるようにして、粉体混合機により十分に混合する。
次に、この混合物を二軸押出機(東芝機械社製、TEM−35)を用いて300℃で混練し、直径2.5mmのストランドを押し出し、これを長さ2.5mmに切断することによりペレットを得る。さらに、このペレットを口径40mmの単軸押出機(池貝社製、VS40)に供給し、700mmの口金幅を有するフラットダイを用いて、ダイス温度333℃、押出速度4.3kg/時間で押し出す。そして、この押出物を、表面温度が130℃になるように調整したロールに沿わせて0.59m/分の速度で引き取ることにより、厚さ100μmの無水シリカ含有アフロンCOPC−88AXフィルム(以下、アフロンCOP原反フィルムという)が得られる。
さらに、このアフロンCOP原反フィルムを次の方法で二軸延伸を行い、多孔質体とする。具体的には、アフロンCOP原反フィルムを、延伸補助フィルムとして210μmの2枚の未延伸ポリエステルフィルム(A−PET FR−1、帝人社製)で挟み、3枚重ねのフィルムを得る。次いで、金属ロールと、厚さ10mmのゴムを被覆したロールとの一対からなるロールを用いて、表面温度が85℃になるように調整した後、上述の3枚重ねのフィルムを、そのフィルムの幅で換算した線圧力が40kg/cmとなるように加圧し、さらに速度10cm/分で積層し、3層積層フィルムを得る。そして、この3層積層フィルムを90mm角に切断して、延伸用の試料が得られる。
さらに、この3層積層フィルムの試料を、二軸延伸試験装置(二軸延伸試験装置、東洋精機製作所社製)を用い、温度95℃、予熱3分、延伸速度2m/分の条件で、延伸前の試料の寸法に対して縦、横ともに2.2倍となるように、同時二軸延伸し、二軸延伸フィルムを得る。また、この二軸延伸フィルムを、表面温度が40℃以下になるまで緊張下で風冷した後、取り出し、次いで、延伸補助フィルムを剥離した後、これをフッ化水素酸で処理して無水シリカを溶解除去することにより、厚さ20μmのアフロンCOP多孔質フィルムが得られる。
このアフロンCOP多孔質フィルムの表面及び断面を走査型顕微鏡で観察するとスポンジ状となっており、アフロンCOP多孔質フィルムは無数の微細孔により多孔化されている。このとき、微細孔の平均孔径は0.5μmである。また、膜厚l(cm)、膜面積S(cm2)、膜重量W(g)及び比重d(g/cm3)を測定し、空隙率φを所定式(空隙率φ(%)=(1−W/(d・l・S))×100)から計算すると、空隙率は60%である。
さらに、この厚さ20μmのアフロンCOP多孔質フィルムを、CF2=CF2に基づく繰り返し単位とCF2=CF−OCF2CF(CF3)−OCF2CF2SO3Hに基づく繰り返し単位とからなるイオン交換樹脂の分散液(イオン交換容量:1.1ミリ当量/グラム乾燥樹脂、商品名:フレミオン、旭硝子社製、以下、分散液aという)に浸漬後乾燥することを繰り返し、アフロンCOP多孔質フィルムにイオン交換樹脂が充填された膜を作製する。
そして、この膜を打ち抜き機によってφ500μmの貫通孔17(1個あたりの平均断面積約0.785mm2)を、中心間距離が580μmになるように千鳥配列で約34800個開孔させることにより、約100mm角の多孔シート13を作製できる。この多孔シート13の開口率は68%である。さらに、この多孔シート13を、シリコーン系離型剤で表面を処理した厚さ約100μmのポリエチレンテレフタレート製基材(以下、これと同様の基材をPET基材という)の上に配置し、この上に分散液aをダイコート法で総厚みが30μmになるように塗工し、80℃で乾燥させる。なお、このようにして得られる膜は、貫通孔17及び多孔膜15自身が有する微細孔にイオン交換樹脂が充填された厚さ20μmの多孔シート13と、この多孔シート13の一外面に補強されていない厚さ10μmの樹脂層25が積層された構成を有している。
次に、この膜からPET基材を剥離してその表裏を反転させ、基材と接していなかった面が基材と接するようにして、再度別途用意したPET基材の上に配置する。そして、この上に分散液aをダイコート法で総厚みが40μmになるように塗工し、80℃で乾燥させる。その後、得られる膜を120℃で30分の熱処理をし、PET基材を剥離することにより膜が得られる(以下、この膜を膜Aという)。膜Aは、貫通孔17及び多孔膜15自身が有する微細孔にイオン交換樹脂が充填された厚さ20μmの多孔シート13と、この多孔シート13の両外面に補強されていない厚さ10μmの樹脂層25が積層された構成を有している。
(引張弾性率の測定)
そして、膜Aを幅5mm、全長75mmの短冊状のサンプルとし、標線間距離25mm、チャック間距離50mmとなるようにし、試験速度50mm/分で引張試験を行い、得られた変位と荷重のチャートから初期の10%の歪の傾きを求め、その傾きから求められる引張弾性率を表1に示す。
(寸法変化率の測定)
また、膜Aを25℃、RH50%の状態で24時間放置した後、50mm角に切り出し、その後90℃の温水に16時間浸漬する。次いで、膜Aの各辺(辺1及び辺2とする)の寸法を測定し、温水浸漬前に対する寸法の変化率を測定し、結果を表1に示す。なお、膜サンプルにおいていずれの辺を辺1、辺2とするかは任意に決める。
(燃料電池の作製と評価)
さらに、次のようにして、触媒層27、28を作製する。まず、分散液aと、白金をカーボン上に55質量%担持させた担持触媒とを、エタノールと水の混合分散媒(質量比で1:1)に分散させ、得られた固形分濃度14質量%の触媒分散液をシリコーン系離型剤で表面を処理した厚さ100μmのPETフィルム上にダイコート法で塗工し、80℃で乾燥して、厚さ10μm、白金担持量が約0.4mg/cm2の触媒層27、28を形成する。次に、膜Aの両面に、5cm角に切り抜いた触媒層27、28をそれぞれ配置し、転写法により触媒層27、28を膜Aに温度130℃で3MPaの圧力で転写して、膜触媒層接合体31を作製する。そして、この膜触媒層接合体31に対して25cm2の触媒層27、28がその中央部に配置されるようにして、外形を110mm×90mmの長方形とする。
さらに、カーボンブラックとポリテトラフルオロエチレン粒子とからなる厚さ約10μmの導電層が表面に形成された、厚さ約300μmのカーボンクロスを2枚用意して、これをガス拡散層33、34として上述した膜触媒層接合体31の両外面31aに配置することにより、ガス拡散層33、34付きの膜電極接合体37が得られる。また、一対のセパレータ41、42の間に、膜電極接合体37を挟み、さらにその周辺部にガスケット53、54を配置しながらセパレータ41、42及び膜電極接合体37を締め付けて、膜電極接合体37とセパレータ41、42との間にガス流路47、48を形成することにより、電池性能測定用の有効電極面積が25cm2である燃料電池用の単体セル1を完成できる。
そして、セル温度70℃とし、この電池のアノード側に水素ガス、カソード側に空気をそれぞれ、水素ガスの利用率を70%、空気の利用率を40%として、それぞれ70℃に設定されたバブラーを通して加湿してから燃料電池に供給する。その後、電流密度とセル電圧の関係を求め、また、1kHzの交流ミリオームメータでその内部抵抗を測定し、さらに電流密度0.2A/cm2で1000時間後のセル電圧を測定し、得られる結果を表2に示す。
(実施例2)
実施例1において、エチレン/テトラフルオロエチレン/C4オレフィン3元系共重合体と、無機充填剤としての無水シリカとの質量比を85:15に変更した以外は実施例1と同様に処理することにより、厚さ20μmのアフロンCOP多孔質フィルムを作製できる。この平均孔径は0.3μm、空隙率は35%である。
そして、このアフロンCOP多孔質フィルムを用いて、実施例1と同様に貫通孔17及び多孔膜15自身が有する微細孔にイオン交換樹脂が充填された厚さ20μmの多孔シート13と、この多孔シート13の両外面に補強されていない厚さ10μmの樹脂層25が積層された膜を作製する(以下、この膜を膜Bという)。そして、膜Bについても実施例1と同様に評価することにより得られる結果を表1に示す。また、膜Bを用いて実施例1と同様に膜電極接合体37を作製し、実施例1と同様の電池特性に測定することにより得られる結果を表2に示す。
(実施例3)
テトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位とCF2=CF−OCF2CF(CF3)O(CF22SO2Fに基づく繰り返し単位とからなる共重合体粉末(酸型化したときのイオン交換容量1.1ミリ当量/グラム乾燥樹脂)9730gとPTFE粉末(商品名:フルオンCD−1、旭硝子社製)270gとを混合し、二軸押し出し成形によりペレット9500gを得た。この成形によりPTFE粉末は少なくとも一部がフィブリル化する。そして、このペレットを、溶液全体の質量の30%のジメチルスルホオキシドと15%の水酸化カリウムとを含む水溶液中で加水分解し、1モル/Lの塩酸に室温で16時間浸漬して、上述した共重合体粉末を酸型(スルホン酸基)に変換し、水洗し、乾燥した。これをエタノールに分散させ、固形分10%の分散液を作製した(以下、この分散液を分散液bという)。
そして、分散液aの代わりに分散液bを用いる以外は実施例1と同様にして、分散液bを多孔シート13に塗工、乾燥して、多孔シート13で補強され膜中にPTFEのフィブリルが分散している膜を作製する(以下、この膜を膜Cという)。そして、膜Cについても実施例1と同様に評価することにより得られる結果を表1に示す。また、膜Cを用いて実施例1と同様に膜電極接合体37を作製し、実施例1と同様に電池特性を測定することにより得られる結果を表2に示す。
(実施例4)
厚さ14μm、空隙率40%、150mm角のポリイミド多孔質フィルム(商品名:UPILEX−PT、宇部興産社製)を、分散液aに浸漬後乾燥することを繰り返し、ポリイミド多孔質フィルムにイオン交換樹脂が充填された膜を作製する。得られるイオン交換樹脂充填ポリイミド多孔質膜に、打ち抜き機によってφ500μmの貫通孔17(1個あたりの平均断面積約0.785mm2)を、中心間距離が580μmになるように千鳥配列で約34800個開孔させた約100mm角の多孔シート13を作製する。この多孔シート13の開口率は68%である。
そして、PET基材の上に多孔シート13を配置し、この上に分散液aをダイコートで総厚み24μmとなるように塗工し80℃で乾燥させる。さらに、得られた膜をPET基材から剥離し、膜の表裏を反転させて、再度別途用意したPET基材の上に配置し、その上から実施例1と同様に分散液aをダイコート法で総厚みが34μmになるように塗工し、80℃で乾燥する。その後、得られた膜に120℃で30分の熱処理を加えることにより、膜が得られる(以下、この膜を膜Dという)。そして、膜Dについて実施例1と同様に評価することにより得られる結果を表1に示す。また、膜Dを用いて実施例1と同様に膜電極接合体37を作製し、実施例1と同様に電池特性を測定することにより得られる結果を表2に示す。
(実施例5)
実施例3で得られるイオン交換樹脂充填ポリイミド多孔質膜の中心部に打ち抜き機によってφ200μmの貫通孔17(1個あたりの平均断面積約0.03mm2)を中心間距離が250μmになるように千鳥配列で46632個開孔させて多孔シート13を作製する。ここで、貫通孔17は、上述した膜の中心領域21にのみ形成されるようにする。また、この貫通孔17が形成された中心領域21の面積は約25cm2(5cm×5cm)であり、この中心領域21における開口率は58%である。
そして、上記多孔シート13を用いた以外は実施例4における膜Dの作製と同様にして膜を得る(以下、この膜を膜Eという)。この膜Eは、貫通孔17及び多孔膜15自身が有する微細孔にイオン交換樹脂が充填された厚さ14μmの多孔シート13と、この多孔シート13の両外面に補強されていない厚さ10μmの樹脂層25が積層されて構成されている。
そして、膜Eについて実施例1と同様に評価することにより得られる結果を表1に示す。また、膜Eを用いて実施例1と同様に膜電極接合体37を作製し、実施例1と同様に電池特性を測定することにより得られる結果を表2に示す。
(比較例1)
実施例4で得られるイオン交換樹脂充填ポリイミド多孔質膜に、貫通孔17を形成しなかった以外は実施例4と同様にして、多孔膜15自身が有する微細孔のみにイオン交換樹脂が充填された厚さ14μmのシートと、このシートの両外面に補強されていない厚さ10μmの樹脂層25が積層された膜を得る(以下、この膜を膜Fという)。そして、膜Fについて実施例1と同様に評価することにより得られる結果を表1に示す。また、膜Fを用いて実施例1と同様に膜電極接合体37を作製し、実施例1と同様に電池特性を測定することにより得られる結果を表2に示す。
(比較例2)
CF2=CF2に基づく繰り返し単位とCF2=CF−OCF2CF(CF3)−OCF2CF2SO3Hに基づく繰り返し単位とからなる厚さ30μmのイオン交換膜(イオン交換容量:1.1ミリ当量/グラム乾燥樹脂、商品名:フレミオンSH−30、旭硝子社製)について実施例1と同様に膜を評価することにより得られる結果を表1に示す。また、このイオン交換膜を用いて実施例1と同様に膜電極接合体37を作製し、実施例1と同様に電池特性を測定することにより得られる結果を表2に示す。
Figure 2005216769
Figure 2005216769
以上のように、本発明の固体高分子電解質膜11は、機械的強度及び寸法安定性を向上させることができる。また、これを有する燃料電池は、高い信頼性及び高い性能を発揮することができる。
特に、実施例3の膜Cは、分散液bを用いており、多孔シート13で補強され、膜中にPTFEのフィブリルが分散される膜であるため、補強フィラーにより貫通孔17の内部のより微小な部分も補強され、膜C全体の強度が向上する。また、実施例5の膜Eは、多孔シート13の周辺領域22に貫通孔17が形成されていないため、この周辺領域22における引裂き強度が向上しているため寸法安定性にも非常に優れ、ハンドリングも容易な膜となる。
本発明の実施形態である燃料電池用の単体セルの断面図 多孔シートの平面図 図2中のA−A矢視線拡大断面図 図2の別例 図3の別例
符号の説明
1 単体セル
11 固体高分子電解質膜
13 多孔シート
14 充填層
15 多孔膜
17 貫通孔
21 中心領域
22 周辺領域
25 樹脂層
27、28 触媒層
31 膜触媒層接合体
33、34 ガス拡散層
37 膜電極接合体
41、42 セパレータ
47、48 ガス流路
53、54 ガスケット

Claims (10)

  1. 平均孔径が0.1〜10μmである微細孔が形成され該微細孔による空隙率が20〜80%である多孔膜を基材とし、1個あたりの平均断面積が1×10-3〜20mm2である貫通孔が形成され該貫通孔による開口率が30〜80%である多孔シートと、
    前記貫通孔及び前記微細孔に充填されたイオン交換樹脂とからなる充填層を備えたことを特徴とする固体高分子電解質膜。
  2. 平均孔径が0.1〜10μmである微細孔が形成され該微細孔による空隙率が20〜80%である多孔膜を基材とし、1個あたりの平均断面積が1×10-3〜20mm2である貫通孔が形成された多孔シートと、
    前記貫通孔及び前記微細孔に充填されたイオン交換樹脂とからなる充填層を有し、
    前記多孔シートは、
    前記貫通孔による開口率が30〜80%である第1の領域と、
    前記貫通孔が形成されていない又は前記貫通孔による開口率が前記第1の領域における開口率よりも低く、かつ前記第1の領域の外周部に位置する第2の領域とを備えることを特徴とする固体高分子電解質膜。
  3. 前記充填層の少なくとも片面に、該充填層を構成するイオン交換樹脂と同種又は異種のイオン交換樹脂のみからなる樹脂層を備えた請求項1又は請求項2記載の固体高分子電解質膜。
  4. 前記多孔膜は、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−プロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリビニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルコキシエチレン共重合体、ポリスルフォン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリエーテルスルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリアミド、ポリプロピレン又はポリエチレンからなる請求項1、2又は3記載の固体高分子電解質膜。
  5. 前記多孔シートは、厚さが3〜50μmである請求項1、2、3又は4記載の固体高分子電解質膜。
  6. 前記充填層を構成するイオン交換樹脂は、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体からなる請求項1〜5のいずれか1項に記載の固体高分子電解質膜。
  7. 前記充填層には前記イオン交換樹脂とともに、繊維径が0.01〜20μm、繊維長が0.1〜10mm及びアスペクト比が5以上である短繊維状の補強フィラーが充填された請求項1〜6のいずれか1項に記載の固体高分子電解質膜。
  8. 前記補強フィラーは、前記微細孔及び前記樹脂層の少なくとも一方には含有されない請求項7記載の固体高分子電解質膜。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の固体高分子電解質膜を有する膜電極接合体であって、該固体高分子電解質膜の両面に触媒を含む触媒層を備えた膜電極接合体。
  10. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の固体高分子電解質膜の製造方法であって、
    前記多孔膜にイオン交換樹脂含有溶液又は分散液を塗布し乾燥した後、
    該多孔膜に前記貫通孔を形成して前記多孔シートを形成し、イオン交換樹脂を含む塗工液を塗工するか又は該イオン交換樹脂からなる膜を該多孔シートと重ねて熱プレスすることにより該イオン交換樹脂を圧入することで前記充填層を形成する固体高分子電解質膜の製造方法。
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