JP5280626B2 - 非磁性金属酸化物粉末における着磁性粒子の個数測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、シリカ粉末等の非磁性金属酸化物粒子における着磁性粒子の個数測定方法に関する。
本発明は、シリカ粉末などの非磁性金属酸化物粉末又は粉体中における着磁性粒子の数を計数する方法に関する。更に詳しくは、IC封止材用樹脂の充填材、基板、電子材料、半導体製造装置、封止材の原料用途等に適する導電性金属粒子等の異物の混入量が極めて低い非磁性金属酸化物粉末を調製する際に、その純度を正確に測定するのに有用な着磁性粒子の個数測定方法に関するものである。
近年、電子産業の急速な発展につれて電子材料用や半導体製造用などに高純度のシリカ、アルミナ等の非磁性金属酸化物が使用されるようになった。デバイス製品の高度化につれて半導体用の封止材で使用される非磁性金属酸化物に対する要望は単に不純物濃度を低減させるのみではなく、非磁性金属酸化物粉末に含まれる異物の個数を低減させることが必要とされるようになっている。半導体用途で最も使用されている非磁性金属酸化物は封止材用フィラー、石英ガラス冶具等で使用されるシリカ粉末である。
シリカ粉末は、不純物濃度が低いにもかかわらず、多くの異物粒子を含んでいる。半導体デバイスのワイヤーは年々狭ピッチ化が進み、現状では45μm程度まで、更には、もっと狭いものにまで進化している。シリカ粒子を封止材用フィラーとして用いた場合、導電性の異物粒子が含まれていると、それがワイヤー間に詰まり、電気的なショートを発生させる問題があった。仮に、粒度分布を0.3〜20μmとしても、20μm以上の異物粒子が全く含まれていないことを意味するものではない。そのような粒度分布に対して大きい異物粒子は、全体に対する質量から見ると極わずかであるとしても、個数単位でみると、要求される歩留まりが厳しくなるに従い、無視できないほどのものとなっている。
問題とされている導電性粒子等の異物粒子の多くは、着磁性粒子からなり、もともと原料に含まれている着磁性の異物粒子の他に、原料のシリカを粉砕してシリカ粒子を製造するような場合に、その製造工程において、例えば、破砕工程や、搬送工程、更には計量工程などの工程において混入することが原因とされている。
異物粒子の内、着磁性粒子は、磁石によって、製造工程で除去されるが、それでも、十分除去しきれないで、異物粒子として混入する。着磁性粒子の異物粒子は、ステンレス磨耗粉や、鉄等の磁性を有する粒子である。ステンレスは、本来磁性がないと一般に考えられるが、磨耗等により生成する磨耗微粉は、弱磁性体であり、このような着磁性粒子は、スクリーン通過性の改良や、磁石の利用により、除去されてきている。
SEMで実際に分析できる量は0.01g以下であり、例えば100g中の異物の個数をすべて確認するためには1万回分析する必要がある。即ち、100g中に100個の異物が混入していたとしても、SEMで確認すると、確率的に100回の測定で1個検出されるかどうかということになる。従って、SEMでは、異物個数を測定することは不可能であり、異物を個数レベルで考えた場合、混入量は測定できない。
例えば、50μmの球状の鉄粒子が50gの粉体中に100個含まれていたとしても、鉄濃度では1ppmにしかならない。このような粒径の大きな着磁性粒子を含むシリカ粉末を半導体封止用フィラーとして使用した場合、鉄、ステンレス系の着磁性粒子はワイヤー間をショートさせる原因となる。ワイヤー間隔が45μmより狭くなることも容易に予測されるため、45μm以上の導電性粒子はできる限り除去することが望ましい。
非磁性金属酸化物粉末を提供するには、その製造過程において、異物粒子をできるだけ除去するとともに、その品質を確認して、エンドユーザーに提供することが必要である。
従来、異物粒子としての着磁性粒子の個数は、非磁性金属酸化物粉末の一部を抜き出し、それを、水よりも表面張力の小さい液体に分散させてスラリーとし、スラリー中に磁石を挿入し、磁石に異物粒子を吸着させ、吸着した異物粒子を磁石から物理的に分離して、それを集め、その数を計数する方法が採られている。
特許文献1は、非磁性金属酸化物1kgを超純水に分散させ、磁石をスラリーへ浸漬し、10分間攪拌した後、磁石に付着した粒子を透明な粘着テープで回収し、弱磁性体を含む磁性粒子のみを回収し、実体顕微鏡を用い、粘着テープで回収した粒子の写真を撮り、異物粒子の個数を計数する方法について開示している。しかしながら、このように磁石に付着した着磁性粒子を物理的に磁石から分離する場合には、着磁粒子と磁石との吸着がテープの吸着より弱くしなければならず、磁力の弱い磁石を使用する必要がある。その場合、粉体内から着磁性粒子を全て回収することが問題となる。更には磁石の全面にテープを貼り付ける必要があるため、実体顕微鏡にて観察する面積が膨大となり、個数を計数するのにかなりの時間を必要とする。また、この操作は、煩雑であり、計数の精度が劣る問題がある。
特許文献2は、非磁性金属酸化物をエタノール水溶液に分散させて、スラリーを形成し、ステンレス製のカバー内に磁石を収納したマグネットをスラリー中に挿入し、次いで、スラリーからステンレス製のカバーごとマグネットを取り出し、ステンレス製のカバーを磁石から外して、カバーを超純水で洗浄して、着磁性粒子を含む洗液をポリエステル製の目開き10μmのスクリーンでろ過し、スクリーン上に残存する異物粒子を光学顕微鏡でカウントする方法について開示している。
しかしながら、マグネットにおいて、磁石とカバーとが隙間を有するため、着磁性粒子の付着性が不安定であり、スラリー中の着磁物を十分に付着させることが出来ず、正確な着磁性粒子の個数を計測することが困難である。また、カバーを磁石から取り外す際に、カバーと磁石との間で磨耗粉が発生し、それが、測定誤差を生じさせる問題がある。
特開2004−10420号公報 特開2005−187302号公報
本発明者は、精度良く、微量の着磁性粒子の混入個数を計測できる方法を鋭意検討した結果、本発明に到達したものである。
即ち、本発明者は、上記従来技術の有する問題点を検討した結果、磁石に薄いゴム性被膜を密着して被せた磁性体を、非磁性金属酸化物粒子のスラリー中に挿入し、撹拌下に、磁力を介して、マグネットのゴム性被膜上に付着させ、次いで、磁性体をスラリーから取り出し、水中に移し、ゴム性被膜を水中に保持しながら、磁性体から磁石を抜き、水中でゴム性被膜を洗浄して、付着した着磁性粒子を水中に分離させ、得られた着磁性粒子を含む液体をフィルター上に回収しそのフィルターを観察測定することにより、着磁性粒子の個数を精度良くカウントすることができることを見出し、本発明に到達したものである。
従って、本発明は、以下の工程、
1.磁石にゴム性被膜を密着して被せた磁性体を準備する工程、
2.非磁性金属酸化物粒子のスラリーに、磁性体を浸漬させる工程、
3.撹拌下に、磁性体のゴム性被膜上に、磁力により、非磁性金属酸化物粒子中に含まれる着磁性粒子を付着させる工程、
4.着磁性粒子の付着した磁性体を液体媒体中に移し、磁石を取り出す工程、
5.ゴム性被膜を液体媒体で洗浄して、付着した着磁性粒子を分離する工程、
6.分離した着磁性粒子を収集する工程、
7.収集した着磁性粒子の個数を測定する工程、
を有することを特徴とする、着磁性粒子の個数を測定する方法に関するものである。
本発明によれば、非磁性金属酸化物粉末中における着磁性異物粒子の数を精度よく測定することができる。例えば、非磁性金属酸化物粉末50g当り、粒径45μm以上の着磁性異物粒子の個数が50個以下であっても精度よく測定することができる。従って、得られた非磁性金属酸化物粉末が、所定の異物レベルを達成したものであることを容易に確認することができる。
以下、本発明について詳述する。
本発明の方法で使用される磁性体は、磁石にゴム性被膜を密着して被着されたものである。
磁性体は、好ましくは、棒状の形態のものが好適である。断面の形状は、矩形のものでも、円形又は楕円形のものでもよい。後述するスラリー中において、付着できる有意な表面積を提供できるものであれば、特に形状は問われない。通常、磁石は、円盤状の磁石を複数、所定の間隔でスペーサを介して円筒状に配置し、その外表面を、先端が閉じた円筒状のカバーを被せた構造のものが使用される。
磁石は、着磁性粒子の異物粒子を効率良く付着できる程度の磁力を有すればよい。例えば、8000〜12000ガウス、好ましくは、10000〜12000ガウスの磁力を有するものが好適である。
ゴム性被膜は、弾性があり、磁石の外周面を密着して覆うことのできるものが好適である。これにより、磁石との間で隙間を形成せず、ゴム性被膜の表面に一定の磁力により、均等に着磁性粒子を付着させることができる。
ゴム性被膜としては、例えば、弾性を有するポリウレタン樹脂や、天然ゴム、などが好適に挙げられる。
ゴム性被膜は、円筒状で袋状に形成され磁石を包み込む形状であることが好適である。また、その径は、ゴム性被膜の弾性を利用して、磁石に密着できるように、磁性体の径よりも小さいことが好ましい。ゴム性被膜の弾性により変動し得るが、ゴム性被膜の系の選択は、当業者には自明である。
ゴム性被膜は、磁力をできるだけ低下させないように、磁性体に被着した時に、厚みができるだけ薄いことが望ましい。具体的には、被着後のゴム性被膜の厚みは、例えば、0.01mm〜0.03mm、好ましくは、0.01〜0.02mmであることが好適である。被着時のゴム性被膜の厚みは、例えば、マイクロスコープ(例えば、Hirox製KH−3000モデル)でゴム被膜を被着した磁石を観察し、ゴム被膜の厚みをモニター上のスケールで計測することより測定することができる。
非磁性金属酸化物粒子のスラリーは、液体媒体に、非磁性金属酸化物粒子を分散させることによって、調製することができる。非磁性金属酸化物粒子としては、シリカや、アルミナなどが含まれる。
液体媒体としては、非磁性金属酸化物粒子の物性に何ら影響を与えない媒体であれば、特に制限されず、各種の液体媒体を好適に使用することができる。
このような液体媒体としては、例えば、典型的には、水であり、その他、例えば、メタノールや、エタノール等のアルコール類、アセトンや、メチルエチルケトン等のケトン類等を適宜配合して使用することができる。
非磁性金属酸化物粒子のスラリーにおける濃度は、非磁性金属酸化物粒子が液体媒体中において均一に分散し、あまり粘調とならない程度であれば特に問題はない。
非磁性金属酸化物粒子は、所定のロットから所定量取り出し、液体媒体中に導入する。
非磁性金属酸化物粒子の濃度としては、例えば、3〜20質量%、好ましくは、5〜15質量%が好適である。
非磁性金属酸化物粒子は、例えば、1000mlの容器に50g投入し、溶媒として水を400g導入することにより、上記の範囲内の濃度のスラリーを調製することができる。非磁性金属酸化物粒子の量は正確に秤量しておく必要がある。これにより、得られる着磁性粒子の個数により、非磁性金属酸化物粒子を含むロットの異物レベルが正確に評価される。
上記の磁性体は、得られたスラリー中に浸漬し、撹拌下に保持する。撹拌は、手動でも可能であるが、再現性を考慮すると、一定の撹拌力で安定して撹拌できる装置が好適である。但し、過度に撹拌されると、せっかく付着した着磁性粒子が再び、スラリー中に分散されるので好ましくない。また、一定方向の撹拌であるとスラリーに高速の水流を形成させてしまい、着磁物が磁性体に付着しにくくなることから好ましくない。好ましい方法としては、一定の回転速度を有する攪拌機を用い、例えば、400〜800rpm、好ましくは、400〜600rpm、更に好ましくは、500〜600rpm程度の撹拌を洗濯機のように正転反転を交互に繰り返すことで効率よく磁石に着磁物を付着させることが出来る。どの程度の撹拌力とするかは、撹拌の目的を考慮すれば、当業者には自明と考えられる。
浸漬時間は、3分程度で十分である。浸漬時間は、所定の粒度分布又は粒子径を有する非磁性金属酸化物粒子について異物レベルが安定するまでの浸漬時間について予め検量線を得ておくことにより、適宜選定することができる。
着磁性粒子の付着したゴム性被膜を被覆した磁性体をスラリーから取り出し、そのまま、液体媒体中に移す。液体媒体は、スラリーを調製するのに使用した液体媒体と同様の範囲であり、スラリーに使用した液体媒体と同一でも異なっていてもよい。通常水が使用される。水は、超純水又は脱イオン水であることが好適である。
なお、液体媒体中にゴム性被膜を被覆した磁性体を挿入した後、一度、水により、ゴム性被膜の表面を洗浄して、着磁性粒子以外の異物を除去することが好適である。
次いで、液体媒体中において、磁性体からゴム性被膜を脱着させる。この場合、脱着を容易化するために、例えば、ゴム性被膜と磁性体との間に液体を導入してもよい。
脱着したゴム性被膜は、液体媒体中において良く洗浄し、着磁性粒子を液体媒体中に脱離させる。
着磁性粒子を含有する液体媒体は、次いで、着磁性粒子を集めるために、ろ別する。ろ別装置又は分離装置としては、例えば、簡易には、吸引ろ過装置を使用することにより、着磁性粒子をフィルター上に収集する。
フィルターとしては、20μm程度の、又は、技術の進歩により、更に精度の高いものが要求される場合には、それよりの小さい粒径の異物粒子を収集できるにたる目開きのフィルターを使用する。フィルターの材質としては、例えば、容易に入手できるナイロンフィルターなどが好適に使用される。
例えば、45μm程度以上の大きな着磁性粒子を収集する場合には、目開きの大きさとして、目開き35μmのものを使用する。
必要に応じて、収集した着磁性粒子をフィルター上で、例えば、エタノールなどで洗浄する。
収集した着磁性粒子の個数は、例えば、マイクロスコープを使用して計測される。マイクロスコープとしては、例えば、Hirox製KH−3000モデルを使用する。測定においては、そのマニュアルに基づいて行なうことができる。
具体的には、フィルターをそのまま、マイクロスコープの観察視野にセットし、100倍にして観察する。もちろん1視野には治まりきらないため、異物個数をカウントしながらフィルター全領域を移動させながら観察する。
以下、本発明について、実施例及び比較例により、更に、詳細に説明する。
尚、以下の実施例及び比較例は、本発明の範囲を何ら限定するものでないことは言うまでもない。
実施例1(シリカ粉末における着磁性粒子個数の計測)
(1)スラリーの調製
シリカ粉末I(電気化学工業(株)製FB−74)から、試料50gを電子天秤により秤量し、1000mL容器(ビーカー)に入れ、水800mLを加えて攪拌し、スラリーAを調製した。スラリーAを3分間超音波分散にかけ、着磁性粒子及びシリカ粉末を均一に分散させた。スラリーAにおけるシリカ粉末試料の濃度は、5.8質量%であった。
なお、シリカ粉末Iは、シリカ原料を粉砕し、粒度調整した後、火炎により、球状とし、冷却し、回収したものである。この技術に関する特許文献は多数存在する。基本的な製造方法については、例えば、特許第3606908号明細書などの文献を参照されたい。
(2)磁石
磁石として、図1に示す構造の棒磁石を準備した。この棒磁石は、直径25mm、長さ
150mmの円筒状カバー(1)の内部に、図示されるような配置で、厚み20mmの円盤状磁石片(2)が、厚み1mmのスペーサ(3)を介して固定されている。円筒状カバーは、SUS316製であった。磁力は、10000ガウスであった。
(3)ゴム性被膜
使用したゴム性被膜は、ラテックス(天然ゴム)からなり、長さ180mm、直径25mmの袋状のゴム性被膜であった。
(4)磁性体の準備
ゴム性被膜を棒磁石に密着して被覆した。この際、まず、袋状のゴム性被膜の内部に脱イオン水を8割ほど注入し、ゴム性被膜を円筒状に膨らませて安定化し、その中に棒磁石を先端から110mm挿入した。内部の脱イオン水を除去した後、ゴム性被膜を被着した状態で、マイクロスコープ(Hirox製KH−3000モデル)で棒磁石に被着したゴム性被膜の厚みを測定した。被着時のゴム性被膜の厚みは、0.02mmであった。このようにゴム性被膜を被着した棒磁石を、単に被着棒磁石という。
(5)操作手順
被着棒磁石を、スラリーA中に挿入し、撹拌装置により、回転数550ppmで、5秒間隔で逆回転するようにした。撹拌を、1分間継続した。温度は、室温、即ち、25℃であった。
着磁性粒子の付着した被着棒磁石をスラリーAから取り出し、空のビーカーに移し、そこで、エタノールでゴム性被膜を洗浄した後、別のビーカーに移し、そこで、ゴム性被膜と、磁性体との間に脱イオン水を注入し、ゴム性被膜を脱着した。容器内で、脱イオン水の入ったゴム性被膜の表面を脱イオン水を洗浄して、着磁性粒子を脱離させ、ゴム性被膜を取り出し、次いで、更に脱イオン水を追加して注入し、全体として、500mLの分散液aとした。また残ったスラリーAは保管した。
得られた分散液aを、直径25mmのナイロンフィルター(目開き35μm)を装着した吸引ろ過装置により、そのナイロンフィルター上に着磁性粒子を収集した。
得られた、ナイロンフィルターを、マイクロスコープ(Hirox製KH−3000モデル)にセットし、100倍の倍率にてフィルター全領域を移動させながら、ナイロンフィルター上に収集された着磁性粒子の個数を計測した。
マイクロスコープにより測定した着磁性粒子の個数は、30個であった。
(6)着磁物の回収確認
残ったスラリーAは再度(5)の手順に従い、残存している着磁物の回収を試みた。しかしながら、回収された着磁粒子の個数は0個であった。更に残ったスラリーAを同様にして繰り返し3回回収を試みたが、回収された着磁物はいずれも0個であった。
(1)〜(5)の手順で同一のシリカ粉末Iを9回測定した。その結果、回収された異物個数は27、28、31、30、34、28、26、32、28個であった。それぞれ9回の測定後、(6)の手順で4回残ったスラリーの残留着磁物を確認したが、いずれも0個であった。残ったスラリーAからの回収(個数)を以下の表1に示す。
実施例2
シリカ粉末II(電気化学工業(株)製FB−35)を用い、(1)〜(5)の手順で10回測定した。その結果、回収された異物個数は18、17、17、20、20、20、19、21、18、17個であった。それぞれ10回の測定後、(6)の手順で4回残ったスラリーの残留着磁物を確認したが、いずれも0個であった。残ったスラリーAからの回収(個数)を以下の表1に示す。



























Figure 0005280626
比較例1
特許文献2の方法に準じて、シリカ粉末Iを50gを採取し、実施例1と同様にして、スラリーBを調製した。一方、図1の磁性体に、更に、SUS304製のカバー(内径26mm、長さ140mm、厚み0.5mm)を被着した。この磁性体を、スラリー中に浸漬し、10分撹拌した後、カバー付磁性体を取り出し、次いで、カバーを磁石から外して、カバーを脱イオン水で洗浄して、着磁性粒子を含む洗液を、実施例1と同様にして、ろ過し、フィルター上に残存する異物粒子をマイクロスコープでカウントした。マイクロスコープにより測定した着磁性粒子の個数は、6個であった。
残ったスラリーBを再度、上記の手順に従い、残存している着磁物の回収を試みた。しかしながら、回収された着磁粒子の個数は4個であった。更に残ったスラリーを同様にして繰り返し3回回収を試みた結果、それぞれ2、3、1個と更に着磁物が回収され、十分な回収が出来ていないことが確認された。
同様の測定を2回実施した結果を表2に示す。十分な回収が出来ていないことが確認された。
Figure 0005280626
比較例2
シリカ粉末I、50gを採取し、実施例1と同様にして、スラリーCを調製した。一方、図1の磁性体に、更に、非ゴム性のポリエチレン製のカバー(内径26mm、長さ140mm、厚み0.04mm)を被着した。この磁性体を、スラリー中に浸漬し、10分撹拌した後、カバー付磁性体を取り出し、次いで、カバーを磁石から外して、カバーを脱イオン水で洗浄して、着磁性粒子を含む洗液を、実施例1と同様にして、ろ過し、フィルター上に残存する異物粒子をマイクロスコープでカウントした。マイクロスコープにより測定した着磁性粒子の個数は、10個であった。
残ったスラリーCを再度同様の手順に従い、残存している着磁物の回収を試みた。しかしながら、回収された着磁粒子の個数は5個であった。更に残ったスラリーを同様にして繰り返し3回回収を試みた結果、それぞれ2、5、4個と更に着磁物が回収され、十分な回収が出来ていないことが確認された。
同様の測定を3回実施した結果を表3に示す。十分な回収が出来ていないことが確認された。
Figure 0005280626
上記の通り、本発明の方法により、着磁性粒子の個数又は濃度を正確に評価する上で大変に優れた測定精度を示すものである。
実施例で使用した棒磁石の断面図(a)及び斜視図(b)を示す。

Claims (1)

  1. 着磁性粒子の個数を測定する方法であって、
    (1)磁性体に、厚みが0.01〜0.03mmのゴム性被膜を密着して被せた磁性体を準備する工程、
    (2)非磁性金属酸化物粒子のスラリーに、前記磁性体を浸漬させる工程、
    (3)撹拌下に、前記磁性体の前記ゴム性被膜上に、磁力により、非磁性金属酸化物粒子中に含まれる着磁性粒子を付着させる工程、
    (4)着磁性粒子の付着した前記磁性体を液体媒体中に移し、磁石を取り出す工程、
    (5)前記ゴム性被膜を液体媒体で洗浄して、付着した着磁性粒子を分離する工程、
    (6)分離した着磁性粒子を収集する工程、
    (7)収集した着磁性粒子の個数を測定する工程、
    を有することを特徴とする方法。
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