JP5280124B2 - シート状導光体およびそれを用いた面光源装置 - Google Patents

シート状導光体およびそれを用いた面光源装置 Download PDF

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Description

本発明は、シート状導光体およびそれを用いた面光源装置に関する。
液晶表示装置は、携帯用ノートパソコン等のモニター、あるいは液晶テレビやビデオ一体型液晶テレビ等の表示部として、更にはその他の種々の分野で広く使用されている。液晶表示装置は、基本的に面光源装置部と液晶表示素子部とから構成されている。面光源装置部としては、液晶表示装置のコンパクト化の観点からエッジライト方式のものが多用されている。
従来、面光源装置としては、矩形板状の導光体の少なくとも1つの端面を光入射端面として用い、該光入射端面に沿って直管型蛍光ランプ等の線状または棒状の一次光源を配置し、該一次光源から発せられた光を導光体の光入射端面から導光体内部へと導入し、該導光体の2つの主面のうちの一方である光出射面から出射させるものが広く利用されている。
ところで、近年、携帯用ノートパソコンや携帯電話等、持ち運びすることの多い装置に用いられる液晶表示装置について、薄型化が要求されている。それに伴い面光源装置も薄型化が要求されており、一次光源のLED(Light Emitting Diode)の薄型化およびLED自体の薄型化による面光源装置の薄型化の要求はますます高まってきている。
面光源装置の中で特に厚みに影響を与える部材は導光体であり、面光源装置および液晶表示装置の薄型化は導光体の薄型化が鍵を握っているといえる。
従来、導光体は透明樹脂を射出成形により成形する方法が一般的であったが、導光体の面積が広く、厚みが薄くなればなるほど射出成形が困難であった。
射出成形以外の導光体の製造方法としては、キャスト成形シートを切り出し、パターン加工を施すことにより導光体を得る方法がよく用いられており、例えば特許文献1にはキャスト成形シートを使用した導光体が示されている。
また、溶融押出成形機により製造したシートにより導光体を製造する方法も用いられており、例えば特許文献2には押出シートを使用した導光体が示されている。
特開2004−292474号公報 特開2003−234005号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているようなキャスト成形シートは、その製法上どうしてもコストが上がりやすく、安価な導光体を望む市場ニーズには適合し難い。また、キャスト成形では、重合収縮等に起因して、シートの厚みを均一に制御することが難しく、特にシート状の導光体等、薄型のシート状の部材を精度良く製造することが困難であった。
また、特許文献2に記載されているような溶融押出成形法は、薄型の導光体であっても比較的安価に得られるが、工程通過性の観点から材料選択に制約があった。例えば、一般的に導光体に用いられるPMMA(ポリメタクリル酸メチル)を用いて、色度変化の少ない肉厚1mm以下の薄型シートを製造することは困難であった。
すなわち、溶融押出成形法では、通常ダイからシート状に吐出した押出シートを複数の冷却ロールで挟んで搬送して冷却することにより製造するが、押出シートの厚さが薄いとその工程において該押出シートに割れが生じてしまう。そのため、PMMAを溶融押出成形法に用いるためには、得られるシートの割れに対する耐性を高めるために、ゴム成分等を添加することが必要になる。しかし、そのようなシートを導光体用途として用いる場合、添加したゴム成分は光散乱の原因となるため、光学特性の低下につながりやすい。
また、溶融押出成形法において、導光体の材料としてポリカーボネート樹脂やゼオノア等のシクロオレフィン系ポリマーを用いる方法もある。この方法は、前記ゴム成分等を添加しなくても単独で工程通過性が良好であるが、それぞれ光学特性や材料コストの点で劣っており、市場ニーズに適合し難い。
そのため、工程通過性が良好で、かつ安価に得られる優れた品質の薄型の導光体が望まれている。
そこで本発明は、工程通過性が良好で、かつ安価に得ることができ、色度変化が少なく品質に優れたシート状導光体、および該シート状導光体を用いた面光源装置を目的とする。
本発明者らは、上記課題に鑑みて鋭意検討を行った結果、光学特性の良好な材料をコア材とし、工程通過性の良好な材料をクラッド材として、多層構造からなるシートとすることにより前記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明のシート状導光体は、スリット状の吐出口が形成されているダイを用いた溶融押出成形により得られる、有機重合体からなる透明なコア部と、該コア部を覆う透明なクラッド部とからなるシート状の導光体であって、厚みが1mm以下であり、前記コア部および前記クラッド部を形成する材料が共に、メタクリル酸メチルの単独重合体または共重合体を主成分とする樹脂組成物であり、前記クラッド部の引張破壊ひずみが15%以上で、前記コア部の引張破壊ひずみが10%以下であることを特徴とする導光体である。
また、本発明のシート状導光体は、前記コア部と前記クラッド部との屈折率差が0.02以下であることが好ましい。
また、前記コア部の体積Vaと前記クラッド部の体積Vbとの体積比(Va/Vb)が5/1〜80/1であることが好ましい
また、前記クラッド部にゴム状粒子が含有されていることが好ましい。

また、本発明の面光源装置は、前記いずれかのシート状導光体と、前記シート状導光体の端面から該シート状導光体内に光を入射する光源とを少なくとも有する装置である。
本発明のシート状導光体は、工程通過性が良好で、かつ安価に得ることができ、色度変化が少なく品質に優れている。また、本発明は、前記シート状導光体を有する品質に優れた薄型の面光源装置を提供することができる。
<シート状導光体>
本発明のシート状導光体は、スリット状の吐出口が形成されているダイを用いた溶融押出成形により得られる導光体であり、有機重合体からなる透明なコア部と、該コア部を覆う透明なクラッド部とからなるシート状の導光体である。ここで、本発明における「透明」とは、光の透過率が85%以上であることを意味する。
以下、本発明のシート状導光体の実施形態の一例について説明する。
本実施形態のシート状導光体10は、図1に示すように、シート状に成形されており、コア部12と、コア部12を覆うクラッド部14とを有している。
コア部12は、有機重合体からなる透明な部分であり、光学特性に優れている。
コア部12を形成する有機重合体(コア材)は、導光体のコア材として通常用いられているものを用いることができ、(メタ)アクリル系単量体の単独重合体または共重合体を主成分とする(メタ)アクリル系樹脂組成物であることが好ましい。(メタ)アクリル系樹脂組成物としては、例えば、メタクリル酸メチルの単独重合体(PMMA)または共重合体を主成分とする樹脂組成物を用いることができる。
メタクリル酸メチルの共重合体を用いる場合、共重合体中のメタクリル酸メチル単位の含有量は50質量%以上とすることが好ましい。
また、共重合可能な単量体としては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、n−アクリル酸ブチル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸シクロヘキシル等のメタクリル酸エステル類、マレイミド類、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、スチレン等が挙げられる。
特に好ましいコア材は、透光性、耐久性に優れるとともに安価なことから、PMMAを主成分とする樹脂組成物である。
(メタ)アクリル系樹脂組成物中の(メタ)アクリル系単量体の単独重合体または共重合体の含有量は、80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、100質量%であることが特に好ましい。前記含有量が80質量%以上であれば、コア部の透光性および耐久性を向上させやすく、シート状導光体10がより安価に得られる。
クラッド部14は、透明であり、コア部を覆うように形成されている。クラッド部14は、シート状導光体10の製造時の工程通過性を向上させる役割を果たす。クラッド部14の引張破壊ひずみはコア部12の引張破壊ひずみよりも大きい。
クラッド部14を形成する材料(クラッド材)は、その引張破壊ひずみがコア部12の引張破壊ひずみよりも大きいものを用いることができる。クラッド部14を形成するクラッド材としては、(メタ)アクリル系樹脂組成物であることが好ましく、メタクリル酸メチルの単独重合体(PMMA)または共重合体を主成分とする樹脂組成物であることがより好ましい。
クラッド部14の引張破壊ひずみは、15%以上であることが好ましく、20%以上であることがより好ましく、25%以上であることがさらに好ましい。クラッド部14の引張破壊ひずみが15%以上であれば、シート状導光体10の工程通過性を補助するのに十分な機械物性を付与しやすい。
尚、クラッド部14の引張破壊ひずみとは、クラッド材のみを用いてシート状の試験片を作成し、該試験片に対して引張破壊ひずみをJIS K 7162(1A/5)に従った方法で測定した値である。また、コア部12の引張破壊ひずみは、コア材のみを用いて作成した試験片を用いて同様の方法で測定した値である。
また、クラッド部14の引張破壊ひずみは、クラッド部14にゴム粒子を含有させることによっても向上させることができる。クラッド部14は、メタクリル酸メチルの単独重合体(PMMA)または共重合体を主成分とし、アクリルゴム等のゴム状粒子を含有する樹脂組成物であることが好ましい。ただし、ゴム状粒子を含有させた樹脂組成物は樹脂内を透過する光の色度変化を起こしやすいので、良好な光学特性を得るためにはコア部12に対するクラッド部14の体積比をなるべく小さくすることが必要となる。ゴム粒子は(メタ)アクリル系樹脂組成物に分散させることにより含有させることができる。
シート状導光体10は、光学特性および材料コストの点から、コア部12およびクラッド部14がともに(メタ)アクリル系樹脂組成物からなることが特に好ましい。
コア材としてメタクリル酸メチルの単独重合体(PMMA)または共重合体を主成分とする樹脂組成物を用いる場合は、その引張破壊ひずみが10%以下と小さいため、溶融押出成形機にて厚さ1mm以下の薄型シートを単層で製造しようとすると、冷却ロールを通過する際に曲げによる割れが生じやすく、工程通過性が不良となる。しかし、引張破壊ひずみがそれよりも大きく、好ましくは15%以上であるクラッド部14を形成することにより、十分な機械特性を有するシート状導光体10が得られ、工程通過性が良好となる。
また、コア材とクラッド材との屈折率差、すなわちコア部12とクラッド部14との屈折率差は0.02以下であることが好ましく、0.01以下であることがより好ましく、0.005以下であることがさらに好ましい。
コア部12とクラッド部14との屈折率差が0.02より大きいと、図2(b)に示すように、シート状導光体10内に入射した光が、コア部12もしくはクラッド部14に閉じ込められた状態で全反射しながら伝播する現象が現れる。このように、コア部12内のみ、もしくはクラッド部14内のみに伝播する光が存在すると、所望の光学特性が得られ難くなる。これに対し、コア部12とクラッド部14との屈折率差が0.02以下であれば、図2(a)に示すように、シート状導光体10内に入射した光が、シート状導光体10内で全反射しながら伝播する現象が現れるため、優れた光学特性が得られやすい。
コア部12の体積Vaとクラッド部14の体積Vbとの体積比(Va/Vb)は、5/1〜80/1であることが好ましく、8/1〜80/1であることがより好ましく、16/1〜80/1であることがさらに好ましい。ここで、クラッド部14の体積Vbとは、コア部12を覆うクラッド部14の体積全ての合計である。
体積比(Va/Vb)が5/1以上であれば、良好な光学特性を有するシート状導光体10が得られやすい。また、体積比(Va/Vb)が80/1以下であれば、シート状導光体10の機械物性に起因する工程通過性がより良好となる。
シート状導光体10の厚みは、1mm以下であり、0.2mm〜0.8mmであることが好ましい。シート状導光体10の厚みが0.2mm以上であれば、コア部12の周囲に均一にクラッド部14を設けることが容易になる。また、シート状導光体10の厚みが0.8mm以下であれば、導光体の厚み精度を出すことが容易になる。
また、シート状導光体10の色度変化はx値、y値ともに0.01以下であることが好ましい。特に色度変化が0.02以上であると目視で色変化を確認することができるため、面光源装置用の導光体としては不適である。
以下、シート状導光体10の製造方法について説明する。
シート状導光体10は、スリット状の吐出口が形成されているダイを用いた溶融押出成形により得ることができる。
スリット状の吐出口が形成されているダイは、コア部12および該コア部12を覆うクラッド部14を有するシート状導光体10を形成できるものであれば特に限定されない。前記ダイとしては、コア材の周囲をクラッド材で覆う層構造を形成した後、スリット状の吐出口に向かって流路断面形状が徐々に変形する拡幅部を有し、層構造を保持した状態で所定の幅と厚さで吐出することができる形状のダイが好適である。具体例としては、特開2007−210216号公報に記載のダイ等が挙げられる。
このようなスリット式ダイ(ノズル)を用いることで、シート状導光体10の厚みとクラッド部14の厚みを薄く均一に制御しながら成形することが容易となる。
図3に示すように、溶融押出機24、26からそれぞれコア材、クラッド材をダイ20に供給し、ダイ20のスリット状の吐出口22から、コア材の周囲がクラッド材で覆われた層構成でシート状に吐出し、複数の冷却ロール28で搬送しながら冷却することによりシート状導光体10を得ることができる。このとき、隣接する冷却ロール28の間隔を適宜設定することにより、シート状導光体10の厚みを容易に所望の厚みにすることができる。
このようにして得られたシート状導光体10は、必要に応じて用途に応じた寸法に切断して用いることができる。
切断方法としては、例えば、ギロチン、ヒートカット、回転のこぎり、レーザー切断、ミーリング加工等の方法を適用することができる。
シート状導光体10の用途は、特に限定されないが、携帯用ノートパソコンや携帯電話等に用いられる薄型の面光源装置用の導光体として好適に用いることができる。
以上説明した本発明のシート状導光体は、光学特性に優れるコア部と機械物性に優れるクラッド部とを有する多層構造からなることから、工程通過性が良好で、かつ安価に得ることができ、色度変化が少なく品質に優れている。
尚、本発明のシート状導光体は、図1に例示したものには限定されず、用途に応じて各種加工が施されていてもよい。本発明のシート状導光体を面光源装置に用いる場合の加工に具体例については、後述する面光源装置の項において説明する。
<面光源装置>
本発明の面光源装置は、前述のシート状導光体を用いた装置である。本発明の面光源装置は、シート状導光体と、前記シート状導光体の端面から該シート状導光体内に光を入射する光源とを少なくとも有する装置である。
以下、本発明の面光源装置の実施形態の一例について説明する。図4は、本発明の面光源装置の一実施形態例を示す分解斜視図である。
面光源装置1は、図4に示すように、シート状導光体10と、シート状導光体10の端面からシート状導光体10内に光を入射する光源20と、シート状導光体10の一方の面に隣接配置される光偏向素子30と、シート状導光体10の他方の面に隣接配置される光反射素子40とを備えている。
シート状導光体10の形状は、面光源装置1を用いる液晶表示装置の形状に応じて切断して形成したものであればよく、この例では矩形板状である。シート状導光体10は、上下2つの主面と該主面の外周縁同士を連ねる4つの端面とからなる。
シート状導光体10では、前記4つの端面のうちの1つが、光源20が配置される位置に相当する光入射端面10aとされる。
シート状導光体10に形成される光入射端面10aは、単に切断した面をそのまま用いてもよいが、より精密に光の広がりを制御するため、後加工により整えられていることが好ましい。例えば、光入射端面10aは、凹筒面状等となるように入射端縁を凹状に切欠くことによって形成されていてもよく、XY面内での光の広がりを大きくするために粗面化されていてもよい。後加工には、シェービングマシン、リファイナー、振動切削等の方法を用いることができる。
シート状導光体10の2つの主面は、光入射端面10aから入射された光を出射する光出射面10b(図4の表面)と、出射面10bと対向する面10cに光出射機構が設けられる。光出射機構としては、粗面、ドットパターン、レンズ列、等の凹凸構造を用いることができる。また、凹凸構造の他に白色印刷を用いることもできる。
シート状導光体10の面10cには、一部または全部に凹凸構造列を形成するレンズ列を形成することができる。この場合、このレンズ列形成面(面10c)のレンズ列は、例えば光源20から発せられシート状導光体10に入射した光の指向性の方向(光強度分布における最大強度の方向)にほぼ沿った方向に延び、且つ互いに略平行に配列された多数の凹凸構造列を形成するように設けられる。該レンズ列は、シート状導光体10の面10cにおける位置によってその形状を変化させてもよい。
シート状導光体10の光出射面10bおよび面10cに光出射機構を形成する方法としては、例えば、溶融押出成形時の冷却ロール(図3、冷却ロール28)に所望の転写パターンを設け、押出成形と同時にパターン転写する方法、成形後に所望の表面構造を有する型部材を用いて熱プレスする方法が挙げられる。また、スクリーン印刷やレーザー加工により光照射機構を形成してもよい。さらには、熱あるいは光硬化性樹脂等を用いて光出射機構を形成することもできる。
光源20は、例えば、点状の一次光源であるLEDを用いることができる。この例では、光源20であるLEDは、シート状導光体10の光入射端面10aに隣接し、且つそのY方向に沿って、複数個が互いに適宜距離を隔てて配置されている。このように、一次光源であるLED等の点状の光源20は、シート状導光体10の大きさ等に応じて複数個を等間隔あるいは近接させて配置することができる。
光偏向素子30は、シート状導光体10の光出射面10bから出射する光を一定方向に揃える役割を果たす。光偏向素子30により面光源装置1の輝度をより高めることができる。
光偏向素子30には、面光源装置に通常用いられる光偏向素子を用いることができる。
光反射素子40は、シート状導光体10の面10cから出射してきた光をシート状導光体10に戻す役割を果たす。このように、シート状導光体10に入射してきた光の損失を抑えて高い効率で利用することで、面光源装置1の輝度を向上させることができる。
光反射素子40には、面光源装置に通常用いられる光反射素子を用いることができる。
以上説明した本発明の面光源装置は、本発明のシート状導光体を用いていることから、薄型であっても色度変化等の品質に優れ、かつ安価に製造することができる。
尚、本発明の面光源装置は、本発明のシート状導光体を用いているものであれば、図4に例示したものには限定されない。例えば、光偏向素子30上、もしくは光偏向素子30とシート状導光体10の間に光拡散素子が設けられた面光源装置であってもよい。
以下、実施例および比較例を示して本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は以下の記載によっては限定されない。
本実施例におけるシート状導光体の評価は、下記の方法により実施した。
(屈折率)
シート状導光体のコア部およびクラッド部に用いる材料をそれぞれ使用し、溶融プレスにより厚さ0.2mmのフィルム状の試験片を形成し、アッベの屈折率計を用いて25℃におけるナトリウムD線の屈折率(n 25)を測定した。
(メルトフローレート)
メルトフローレート(MFR)は、日本工業規格JIS K7210に準じて測定した。温度230℃、荷重37.3Nの条件下で、直径2mm、長さ8mmのノズルから10分間で吐出される重合体量(g/10分)を測定した。
(引張破壊ひずみ)
シート状導光体のコア部およびクラッド部に用いる材料をそれぞれ使用し、溶融プレスにより厚さ0.2mmのフィルム状の試験片を形成し、日本工業規格JIS K7162(1A/5)に準じて測定した。測定は、引張試験機(INSTRON5567、INSTRON(株)製)を用い、引張速度5mm/分で行なった。
(輝度、色度)
図6に示すように、樹脂フレーム2内に対角12インチ相当の発光面3が設けられ、それに対応する面光源装置(光源20A:日亜化学(株)製NSSW008(LED)×54個、光偏向素子:三菱レイヨン(株)製ダイヤアートM168YQ、光反射素子:東レ(株)製E60)を設けた装置を測定台の上に水平に配置し、直流安定化電源4を用いてLED1個あたり17mAの電流を通電させ、面光源装置を点灯させた。点灯後20分以上経過した後、面光源装置の直上500mmの位置から(株)トプコン製色彩輝度計BM−7を用いて輝度および色度を測定した。輝度の測定位置は面光源装置の中心(図6、点a)とし、色度の測定位置は光源20Aからの距離が10mm(図6、点b)、170mm(図6、点c)の2点とした。
(実施例1)
図3に例示した押出機を用いてシート状導光体を製造した。製造には、コア材とクラッド材を合流させてコア材をクラッド材で覆う層構造を形成するノズルの下流に、幅600mm、厚さ1.0mmのスリット状の吐出口が形成された拡幅部を有するノズル(スリットダイ式)を用いた。冷却ロールにはポリッシングロールを使用し、ロール間隙(図3の冷却ロール28と冷却ロール28の間隔)は0.9mmとした。
コア材にVH(三菱レイヨン(株)製、アクリペット、MFR=2g/10分、屈折率1.49、引張破壊ひずみ6%)を、クラッド材にゴム粒子を含有するIRS404(三菱レイヨン(株)製、アクリペット、MFR=7.8g/分、屈折率1.49、引張破壊ひずみ40%)を用いた。押出機の運転条件は各々の樹脂の標準条件とした。ノズル温度は250℃、コア材/クラッド材の吐出量を体積比74/6に調整して運転し、シート状導光体A1を製造した。
シート状導光体A1を製造するにあたり、割れ等の工程通過不良は特に発生しなかった。また、得られたシート状導光体A1は厚さ0.8mmで、断面を観察したところ、厚み方向にクラッド/コア/クラッドの形態をとる2種3層構造であった。
該シート状導光体A1をパネルソーにて所定の大きさに切り出し、図5に示すような油圧シリンダー51を備えた熱プレス機50を用い、あらかじめシボパターン処理を施したステンレス板5とシート状導光体A1を重ねて配置し、熱プレス転写処理を行った。熱プレスの条件は、温度130℃、圧力10MPa、保持時間3分間とした。得られたパターン転写成形品B1の4辺を再度パネルソーにて切りそろえ、またその光入射端面を、ダイヤモンド刃を用いたミーリングマシンにより鏡面仕上げし、導光体C1を得た。導光体C1の外形寸法を図7に示す。
該導光体C1を、図6に例示した面光源装置に組み込み、点灯させた。点灯時の光学特性を表1に示す。
(実施例2)
コア材/クラッド材の吐出量体積比を78/2に変更した以外は、実施例1と同様にしてシート状導光体A2を得た。シート状導光体A2を製造するにあたり、割れ等の工程通過不良は特に発生しなかった。該シート状導光体A2に対して実施例1と同様の加工を行い、パターン転写成形品B2および導光体C2を得た。該導光体C2を実施例1と同様にして面光源装置に組み込み、点灯させた。点灯時の光学特性を表1に示す。
(比較例1)
図8に示す押出機を用いて、単層のシート状導光体を製造した。製造には、ノズルの下流に幅600mm、厚さ1.0mmのスリット状吐出口が形成された拡幅部を有するノズルを用いた。冷却ロールにはポリッシングロールを使用し、ロール間隙は0.9mmとした。
材料はVH(三菱レイヨン(株)製、アクリペット、MFR=2.4g/10分、屈折率1.49、引張破壊ひずみ6%)を用い、ノズル温度250℃で運転を行い、シート状導光体A3を得た。シート状導光体A3を製造する際、ロールによるシート屈曲部分で割れが時々生じ、工程通過性は不良であった。
(比較例2)
材料にIRS404(三菱レイヨン(株)製、アクリペット、MFR=7.8g/10分、屈折率1.49、引張破壊ひずみ40%)を用いた以外は、比較例1と同様にしてシート状導光体A4を得た。シート状導光体A4を製造するにあたり、割れ等の工程通過不良は特に発生しなかった。該シート状導光体A4に対して実施例1と同様の加工を行い、パターン転写成形品B4および導光体C4を得た。該導光体C4を実施例1と同様にして面光源装置に組み込み、点灯させた。点灯時の光学特性を表1に示す。
Figure 0005280124
表1に示すように、本発明のシート状導光体を用いた実施例1および2は、工程通過性が良好であり、また面光源装置としたとき、十分な中心輝度が得られ、かつ色度変化が小さく品質に優れていた。
一方、比較例1では、工程通過性が不良であり、面光源装置に使用できる品質を有するシート状導光体を得ることができなかった。
また、比較例2のシート状導光体は、工程通過性に問題はないものの、面光源装置に用いた場合に色度変化が大きく実施例に比べて品質が劣っていた。
本発明のシート状導光体は、工程通過性が良好で、かつ安価に製造することができ、色度変化が少なく品質に優れているため、携帯用ノートパソコンや携帯電話等に用いられる薄型の面光源装置の導光体として好適に使用することができる。
本発明のシート状導光体の実施形態の一例を示した断面図である。 コア部とクラッド部の屈折率差によるシート状導光体内での光の伝播状態を示した図である。(a)屈折率差が0.02以下である。(b)屈折率差が0.02を超える。 本発明のシート状導光体の製造に用いる溶融押出成形機の一実施形態例を示した模式図である。 本発明の面光源装置の一実施形態例を示した分解斜視図である。 本実施例で用いた熱プレス機を示した模式図である。 本実施例で用いた面光源装置および輝度、色度測定位置を示した模式図である。 実施例1で得られた導光体1Cの外形寸法を示した図である。 比較例で用いた溶融押出成形機を示した模式図である。
符号の説明
10 シート状導光体 12 コア部 14 クラッド部 20 光源

Claims (5)

  1. スリット状の吐出口が形成されているダイを用いた溶融押出成形により得られる、有機重合体からなる透明なコア部と、該コア部を覆う透明なクラッド部とからなるシート状の導光体であって、
    厚みが1mm以下であり、
    前記コア部および前記クラッド部を形成する材料が共に、メタクリル酸メチルの単独重合体または共重合体を主成分とする樹脂組成物であり、
    前記クラッド部の引張破壊ひずみが15%以上で、前記コア部の引張破壊ひずみが10%以下であることを特徴とするシート状導光体。
  2. 前記コア部と前記クラッド部との屈折率差が0.02以下である、請求項1に記載のシート状導光体。
  3. 前記コア部の体積Vaと前記クラッド部の体積Vbとの体積比(Va/Vb)が5/1〜80/1である、請求項1または2に記載のシート状導光体。
  4. 前記クラッド部にゴム状粒子が含有されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載のシート状導光体。
  5. 請求項1〜のいずれか一項に記載のシート状導光体と、前記シート状導光体の端面から該シート状導光体内に光を入射する光源とを少なくとも有する面光源装置。
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