JP2007185958A - 表示部材用樹脂板 - Google Patents

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智博 前川
Katsumi Akata
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Abstract

【課題】フレネルレンズ層(11a)や、ハードコート層(12a)を形成するために紫外線を照射したり加熱したりしても、変形しにくく、投影機(4)として液晶プロジェクターを用いた場合にも、色ずれのない画像を与えうる表示部材用樹脂板を提供する。
【解決手段】本発明の表示部材用樹脂板は、加熱溶融状態の透明樹脂(P)をダイ(1)から一方向に押し出して得られる押出樹脂板(A)であり、150℃で1時間保持する加熱試験により、式(1)
S(%)=(L0−L1)/L0×100・・・(1)
〔式中、L0は加熱試験前の、L1は加熱試験後の押出方向の長さ(mm)をそれぞれ示す。

から求められる押出方向の収縮率(S)が、式(2)
2/X ≦ S ≦ 18/X・・・(2)
〔式中、Xは押出樹脂板(A)の板厚(mm)をそれぞれ示す。〕
を満足することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、表示部材用樹脂板に関する。
図1に示すように、透過型スクリーン(3)および、その背面側に配置された投影機(4)を備え、投影機(4)から投影される画像を透過型スクリーン(3)に映し出して表示する背面投射型ディスプレイ装置(5)は、プロジェクションテレビとも呼ばれて、広く用いられている。
背面投射型ディスプレイ装置(5)において用いられる透過型スクリーン(3)としては、投影機(4)からの光(L)が入射する背面側にフレネルレンズシート(11)が、また、この光(L)が出射する前面側にレンチキュラーレンズシート(12)が、それぞれ配置された2枚式のものが一般的である〔特許文献1:特開2005−274929号公報〕。また、投影機(4)として、最近では、液晶セル(図示せず)と、その両側に配置された偏光板(図示せず)により画像を形成し、投影する液晶プロジェクターが広く用いられている。
フレネルレンズシート(11)は、例えば透明基板(A1)の前面側表面にフレネルレンズ層(11a)が形成されたシートである。フレネルレンズ層(11a)は、例えば図4に示すように、透明基板(A1)の前面側表面に、硬化性樹脂からなり、目的とするフレネルレンズの表面形状をした硬化性樹脂層を形成したのち、この硬化性樹脂層を硬化させる方法により形成される。
また、レンチキュラーレンズシート(12)は、例えば透明基板(A2)の背面側表面にレンチキュラーレンズフィルム(12b)が貼合されたシートであり、その前面側表面には、傷付き防止のためのハードコート層(12a)が形成されている。ハードコート層(12a)は、例えば図5に示すように、透明基板(A2)の前面側表面にハードコート剤を塗布し、これを硬化させることにより形成される。
ここで、硬化性樹脂層を構成する硬化性樹脂やハードコート剤としては、紫外線を照射されることにより硬化する紫外線硬化性のものや、加熱されることにより硬化する熱硬化性のものが使用される。
また、フレネルレンズシート(11)やレンチキュラーレンズシート(12)を構成する透明基板(A1、A2)としては、生産性の点で、例えば図2および図3に示すように、加熱溶融状態の透明樹脂(P)をダイ(1)から一方向に押し出して得られる押出樹脂板(A)が用いられている。
特開2005−274929号公報
しかし、従来から用いられていた押出樹脂板(A)からなる透明基板(A1、A2)では、フレネルレンズ層(11a)やハードコート層(12a)を形成するために紫外線を照射したり、加熱したりすると、変形し易いという問題があった。また、投影機(4)として液晶プロジェクターを用いた場合には、色ずれし易くなるという問題もあった。
そこで本発明者は、透過型スクリーン(3)を構成するフレネルレンズシート(11)やレンチキュラーレンズシート(12)を構成する透明基板(A1、A2)として用いることができ、フレネルレンズ層(11a)や、ハードコート層(12a)を形成するために紫外線を照射したり加熱したりしても変形しにくく、投影機(4)として液晶プロジェクターを用いた場合にも、色ずれのない画像を与えうる表示部材用樹脂板を開発するべく鋭意検討した結果、本発明に至った。
すなわち本発明は、加熱溶融状態の透明樹脂(P)をダイ(1)から一方向に押し出して得られる押出樹脂板(A)であり、
150℃で1時間保持する加熱試験により、式(1)
S(%)=(L0−L1)/L0×100・・・(1)
〔式中、Sは押出方向の収縮率(%)を、L0は加熱試験前の押出方向の長さ(mm)を、L1は加熱試験後の押出方向の長さ(mm)を、それぞれ示す。〕
から求められる押出方向の収縮率(S)が、式(2)
2/X ≦ S ≦ 18/X・・・(2)
〔式中、Sは上記と同じ意味を、Xは押出樹脂板の板厚(mm)をそれぞれ示す。〕
を満足することを特徴とする表示部材用樹脂板を提供するものである。
本発明の表示部材用樹脂板は、その表面にフレネルレンズ層(11a)や、ハードコート層(12a)を形成するために紫外線を照射したり加熱したりしても変形しにくい。また、本発明の表示部材用樹脂板を透明基板(A1)として用い、その前面側表面にフレネルレンズ層(11a)を形成したフレネルレンズシート(11)と、本発明の表示部材用樹脂板を透明基板(A1)として用い、その前面側表面にハードコート層(12a)を形成したレンチキュラーレンズシート(12)とからなる透過型スクリーン(1)は、液晶プロジェクター(4)から画像を投影した場合にも、色ずれのない画像を表示することができる。
本発明の表示部材用樹脂板は、加熱溶融状態の透明樹脂(P)をダイ(1)から一方向に押し出して得られる押出樹脂板(A)である。
透明樹脂(P)としては通常、熱可塑性樹脂が用いられ、例えば汎用の熱可塑性樹脂であってもよいし、エンジニアリングプラスチックであってもよく、例えばメタクリル樹脂、スチレン系樹脂、メタクリル酸メチル−スチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレンなどのポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン樹脂、セルロースアセテート樹脂、エチレン−ビニルアセテート樹脂、アクリル−塩素化ポリエチレン樹脂、エチレンビニルアルコール樹脂、フッ素樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、芳香族ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、メチルペンテン樹脂、ポリアリレート樹脂、脂環構造含有エチレン性不飽和単量体単位を含有する樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂などが挙げられる。
また熱可塑性エラストマーであってもよく、例えばポリ塩化ビニル系エラストマー、塩素化ポリエチレン、エチレン−アクリル酸エチル樹脂、熱可塑性ポリウレタンエラストマー、熱可塑性ポリエステルエラストマー、アイオノマー樹脂、スチレン・ブタジエンブロックポリマー、エチレン−プロピレンゴム、ポリブタジエン樹脂、アクリル系エラストマーなども挙げられる。
良好な光学特性の押出樹脂板(A)が得られる点で、透明樹脂(P)として、メタクリル樹脂、スチレン系樹脂、芳香族ポリカーボネート樹脂、脂環構造含有エチレン性不飽和単量体単位を含有する樹脂などが好ましく用いられる。
メタクリル樹脂としては、例えばメタクリル酸メチル単位を主成分とするもの、具体的にはメタクリル酸メチル単位を通常50質量%以上、好ましくは70質量%以上含むメタクリル酸メチル樹脂が好ましく用いられる。メタクリル酸メチル樹脂としては、例えばメタクリル酸メチル単位100質量%のメタクリル酸メチル単独重合体の他、メタクリル酸メチルおよび、これと共重合しうる他の単量体との共重合体などが挙げられる。
メタクリル酸メチルと共重合し得る他の単量体としては、例えばメタクリル酸メチル以外のメタクリル酸エステル類、例えばメタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルなどが挙げられる。
他の単量体としては、アクリル酸エステル類、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチルなども挙げられる。
他の単量体としては、例えばメタクリル酸、アクリル酸などの不飽和酸類、クロロスチレン、ブロモスチレンなどのハロゲン化スチレン類、ビニルトルエン、α−メチルスチレンなどのアルキルスチレン類などの置換スチレン類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、無水マレイン酸、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミドなども挙げられる。
これらメタクリル酸メチルと共重合しうる他の単量体は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
スチレン系樹脂は、スチレン系単官能単量体単位を主成分とする樹脂、例えばスチレン系単量体単位を50質量%以上含む樹脂であって、スチレン系単官能単量体単位が100質量%であってもよいし、スチレン系単官能単量体および、これと共重合可能な単官能単量体の共重合体であってもよい。
スチレン系単官能単量体としては、例えばスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレンなどのハロゲン化スチレン類、ビニルトルエン、α−メチルスチレンなどアルキルスチレン類などの置換スチレンなどのような、スチレン骨格を有し、ラジカル重合可能な二重結合を分子内に1個有する化合物である。スチレン系単官能単量体は、それぞれ単独で、または2種以上を組み合わせて用いられる。
スチレン系単官能単量体と共重合可能な単官能単量体とは、ラジカル重合可能な二重結合を分子内に1個有し、この二重結合でスチレン系単官能単量体と共重合可能な化合物であって、例えばメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルなどのメタクリル酸エステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチルなどのアクリル酸エステル類、アクリロニトリルなどが挙げられ、好ましくはメタクリル酸エステル類、さらに好ましくはメタクリル酸メチルが用いられる。
かかる単官能単量体は、それぞれ単独で、または2種以上を組み合わせて用いられる。
芳香族ポリカーボネート樹脂としては、例えば二価フェノールとカーボネート前駆体とを界面重縮合法、溶融エステル交換法で反応させて得られたものの他、カーボネートプレポリマーを固相エステル交換法により重合させたもの、環状カーボネート化合物の開環重合法により重合させて得られるものなどが挙げられる。
二価フェノールとしては、例えばハイドロキノン、レゾルシノール、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス{(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル)フェニル}メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(通称ビスフェノールA)、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモ)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(3−イソプロピル−4−ヒドロキシ)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−フェニル)フェニル}プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチルブタン、2,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−イソプロピルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}フルオレン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−o−ジイソプロピルベンゼン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−5,7−ジメチルアダマンタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルケトン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエステルおよび、これらの単独重合体、共重合体などが挙げられる。
なかでもビスフェノールA、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼンおよび、これらの単独重合体、共重合体などが好ましく、特にビスフェノールAの単独重合体、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンと、ビスフェノールA、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパンおよびα,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼンから選ばれる1種以上の二価フェノールとの共重合体が好ましく使用される。
カーボネート前駆体としてはカルボニルハライド、カーボネートエステルまたはハロホルメートなどが使用され、具体的にはホスゲン、ジフェニルカーボネートまたは二価フェノールのジハロホルメートなどが挙げられる。
脂環構造含有エチレン性不飽和単量体単位を含有する樹脂は、重合体の繰り返し単位中に脂環式構造を含有する樹脂であって、例えばノルボルネン系重合体、ビニル脂環式炭化水素系重合体などが挙げられる。
脂環式構造は主鎖に含有されていてもよいし、側鎖に含有されていてもよく、主鎖と側鎖の両方に含有さてれていてもよい。光透過性に優れた押出樹脂板(A)が得られる点で、主鎖に脂環式構造を含有するものが好ましい。
こうした脂環式構造を含有する重合体樹脂の具体例としては、ノルボルネン系重合体、単環の環状オレフィン系重合体、環状共役ジエン系重合体、ビニル脂環式炭化水素系重合体およびこれらの水素添加物などが挙げられる。これらの中でも、光透過性の観点から、ノルボルネン系重合体水素添加物、ビニル脂環式炭化水素系重合体およびその水素化物などが好ましく、ノルボルネン系重合体の水素添加物がより好ましい。
透明樹脂(P)は、添加剤として光拡散剤を含んでいてもよい。光拡散剤を含むことにより、入射した光を拡散させながら透過させる押出樹脂板(A)とすることができる。光拡散剤は無機粒子であってもよいし、有機粒子であってもよい。
光拡散剤として使用しうる無機粒子としては、例えば炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、シリカ、無機ガラス、マイカ、ホワイトカーボン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛などの粒子が挙げられる。かかる無機粒子は、その表面に、脂肪酸などによる表面処理が施されていてもよい。
光拡散剤として使用しうる有機粒子としては、架橋構造のスチレン系樹脂、架橋構造のアクリル系樹脂、架橋構造のシロキサン系樹脂などの架橋樹脂からなる粒子、高分子量のスチレン系樹脂、高分子量のアクリル系樹脂などの高分子量樹脂からなる粒子などが挙げられる。ここで、架橋樹脂とは、アセトンに溶解させたときのゲル分率が10%以上であり、高分子量樹脂とは、重量平均分子量(Mw)が50万以上、通常は500万以下の樹脂である。
スチレン系樹脂とは、スチレン系単量体単位を主成分とする樹脂、例えばスチレン系単量体単位を50質量%以上含む樹脂であって、スチレン系単量体だけを重合させて得られ、スチレン系単量体単位を100質量含む樹脂であってもよいし、スチレン系単量体およびこれと共重合しうる単量体との共重合体であってもよい。
スチレン系単量体とは、スチレンおよびその誘導体であり、スチレン誘導体としては、例えばクロロスチレン、ブロムスチレンなどのハロゲン化スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンなどのアルキル置換スチレンなどが挙げられ、これらはそれぞれ単独で、または2種以上を組み合わせて用いられる。
スチレン系単量体と共重合しうる単量体は、ラジカル重合可能な二重結合を分子内に1個有する単官能単量体であってもよいし、2個以上有する多官能単量体であってもよい。
スチレン系単量体と共重合しうる単官能単量体としては、例えばメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルなどのメタクリル酸エステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチルなどのアクリル酸エステル類、アクリロニトリルなどが挙げられ、これらはそれぞれ単独で、または2種以上を組み合わせて用いられる。かかる単量体の中でも、メタクリル酸メチルなどのメタクリル酸アルキルエステル類が好ましい。
多官能単量体としては通常、共役ジエン類は使用されず、例えば1,4−ブタンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレートなどのようなアルキルジオールジメタクリレート類、1,4−ブタンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレートなどのようなアルキルジオールジアクリレート類、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、テトラプロピレングリコールジメタクリレートなどのようなアルキレングリコールジメタクリレート類、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、テトラプロピレングリコールジアクリレートなどのようなアルキレングリコールジアクリレート類、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレートなどのような多価アルコールのメタクリレート類、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレートなどのような多価アルコールのアクリレート類、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレートなどのような芳香族多官能化合物などが挙げられる。これらの多官能単量体は、それぞれ単独で、または2種以上を組み合わせて用いられる。
スチレン系樹脂は、スチレン系単量体だけの重合体であってもよいし、スチレン系単量体と単官能単量体と共重合体であってもよい。また、架橋構造のスチレン系樹脂は、スチレン系単量体を多官能単量体と共重合させることにより得られ、例えばスチレン系単量体と多官能単量体との共重合体、スチレン系単量体と多官能単量体と単官能単量体との共重合体などが挙げられる。
スチレン系樹脂の屈折率は通常1.53〜1.61程度であり、フェニル基を有する単量体の含有量が多いほど、屈折率は高くなる傾向にある。
スチレン系樹脂の粒子は、懸濁重合法、ミクロ懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法などの通常の方法により製造することができる。
アクリル系樹脂は、アクリル系単量体単位を主成分とする樹脂、例えばアクリル系単量体単位を50質量%以上含む樹脂であって、アクリル系単量体だけを重合させて得られ、アクリル系単量体単位を100質量含む樹脂であってもよいし、アクリル系単量体およびこれと共重合しうる単量体との共重合体であってもよい。
アクリル系単量体としては、例えばメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルなどんメタクリル酸メチルエステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチルなどのアクリル酸エステル類、メタクリル酸、アクリル酸などが挙げられ、これらはそれぞれ単独で、または2種以上を組み合わせて用いられる。
アクリル系単量体と共重合しうる単量体は、ラジカル重合可能な二重結合を分子内に1個有する単官能単量体であってもよいし、2個以上有する多官能単量体であってもよい。
アクリル系単量体と共重合しうる単官能単量体としては、例えばスチレンおよびその誘導体が挙げられる。スチレン誘導体としては、例えばクロロスチレン、ブロムスチレンなどのハロゲン化スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンなどのアルキル置換スチレンなどが挙げられ、これらはそれぞれ単独で、または2種以上を組み合わせて用いられる。中でも、スチレンが好ましく用いられる。
アクリル系単量体と共重合しうる多官能単量体として通常は共役ジエン類は使用されず、例えばスチレン系単量体と共重合しうる多官能単量体として上記したと同様のアルキルジオールジメタクリレート類、アルキルジオールジアクリレート類、アルキレングリコールジメタクリレート類、アルキレングリコールジアクリレート類、多価アルコールのメタクリレート類、多価アルコールのアクリレート類、芳香族多官能化合物などが挙げられ、これらはそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて用いられる。
アクリル系樹脂は、アクリル系単量体だけの重合体であってもよいし、アクリル系単量体と単官能単量体と共重合体であってもよい。架橋構造のアクリル系樹脂は、アクリル系単量体を多官能単量体と共重合させることにより得られ、例えばアクリル系単量体と多官能単量体との共重合体、アクリル系単量体と多官能単量体と単官能単量体との共重合体などが挙げられる。
アクリル系樹脂の屈折率は、これを構成する単量体単位により異なるが、通常は1.46〜1.55程度であり、ハロゲン原子を有する単量体単位の含有量が高くなるほど、屈折率が高くなる傾向にある。
アクリル系樹脂の粒子は、懸濁重合法、ミクロ懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法などの通常の方法により製造することができる。
シロキサン系樹脂とは、一般的にシリコーンゴム、シリコーンレジンと呼称されるものであり、常温で固体状のものである。シロキサン系樹脂は、例えばクロロシランの加水分解と縮合によって製造され、例えばジメチルジクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、フェニルメチルジクロロシラン、メチルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシランなどのクロロシラン類を加水分解と縮合することにより、架橋構造あるいは非架橋構造のシロキサン系樹脂を得ることができ、非架橋構造のシロキサン系樹脂を得た場合には、これを、過酸化ベンゾイル、過酸化−2,4−ジクロルベンゾイル、過酸化−p−クロルベンゾイル、過酸化ジキュミル、過酸化ジ−t−ブチル、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンなどの過酸化物と反応させることにより架橋させたり、高分子鎖の末端にシラノール基を導入し、アルコキシシラン類と縮合架橋させる方法により、架橋構造のシロキサン系樹脂を製造することができる。この中でも、ケイ素原子1個あたりに有機基が2〜3個結合したものが好ましい。
架橋シロキサン系樹脂は通常、塊状で得られるので、これを機械的に粉砕することにより粒子状とし、使用される。
架橋構造のシロキサン樹脂の屈折率は、これを構成する単量体単位の種類、含有量などにより異なるが、フェニル基を有する単量体単位が多くなるほど、またケイ素原子に結合した有機残基の含有量が高くなるほど、屈折率が高くなる傾向にある。
光拡散剤の粒子径は通常0.5μm〜50μm、好ましくは1μm〜30μmである。
光拡散剤として、透明樹脂(P)との屈折率の差が0.02以上で、通常は0.13以下のものを用い、これを押出樹脂板(A)の内部に分散させることにより、内部で透過光を拡散させる内部拡散を行うことができる。また、透明樹脂(P)との屈折率の差が0.02未満の光拡散剤を用い、これを押出樹脂板(A)の表面に分散させることにより、押出樹脂板(A)の表面で透過光を分散させる外部拡散を行うことができる。
光拡散剤は、押出樹脂板(A)の全体に均一に分散されていてもよいが、押出樹脂板(A)を、例えばフレネルレンズシート(11)を構成する透明基板(A1)として用いる場合には、厚みの異なる2層構成とし、薄い方の層に光拡散剤を多く分散させる構成としてもよい。またレンチキュラーレンズシート(12)を構成する透明基板(A2)として用いる場合には、3層構成、5層構成などとし、内部の層にだけ光拡散剤を分散させ、両表面を構成する層には光拡散剤を分散させない構成としてもよい。
透明樹脂(P)は、添加剤として紫外線吸収剤を含有していてもよい。紫外線吸収剤としては、通常250nm〜380nmの波長範囲の紫外線を吸収しうるものが用いられ、この範囲に極大吸収波長を有するものが好ましく、さらには、250nm〜800nmの紫外可視範囲における最大吸収波長(λmax)が250nm〜320nmの範囲にあるものが好ましい。
紫外線吸収剤としては、例えばマロン酸エステル系紫外線吸収剤、酢酸エステル系紫外線吸収剤、オキサルアニリド系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、サリチレート系紫外線吸収剤、ニッケル錯塩系紫外線吸収剤、ベンゾエート系紫外線吸収剤などが挙げられる。
紫外線吸収剤の含有量は、透明樹脂(P)100質量部あたり通常0.01質量部〜3質量部であるが、250nm〜320nmの範囲におけるモル吸光係数(εmax)は、1000モル-1cm-1以上、さらには5000モル-1cm-1以上であり、分子量(Mw)が400以下であるものが、含有量を低減できて、好ましい。
透明樹脂(P)は、紫外線吸収剤と共にヒンダードアミン類を含有していてもよい。ヒンダードアミン類を含有することで、より耐光性に優れた押出樹脂板(A)とすることができる。
透明樹脂(P)は、添加剤として界面活性剤を含有していてもよい。界面活性剤を含有することで、ホコリの付着を防止することができる。界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、セチル硫酸ナトリウム、ステアリル硫酸ナトリウムなどのアニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン系界面活性剤などが挙げられ、好ましくは上記したようなアニオン系界面活性剤である。界面活性剤を含有させる場合、その含有量は、透明樹脂(P)100質量部あたり通常0.1質量部〜5質量部以下、好ましくは0.2質量部〜3質量部、さらに好ましくは0.3質量部〜1質量部である。
透明樹脂(P)は、添加剤として耐衝撃剤、帯電防止剤、酸化防止剤、滑剤、難燃剤、染料、顔料などの着色剤を含有していてもよい。耐衝撃剤としては、例えばアクリル系多層構造ゴム粒子、グラフトゴム状重合体粒子などが挙げられる。帯電防止剤としては、例えばポリエーテルエステルアミドなどの高分子型帯電防止剤が挙げられる。酸化防止剤としては、例えばヒンダードフェノールなどが挙げられる。滑剤としては、例えばパルミチン酸、ステアリルアルコールなどが挙げられる。
これらの添加剤は、例えば加熱溶融状態の透明樹脂(P)と混練することにより、透明樹脂(P)に含有させることができる。
透明樹脂(P)を加熱溶融状態とするには、通常の押出成形法と同様に、例えば図2および図3に示すように、押出機(2)を用いて透明樹脂(P)を加熱し、溶融混練しながらダイ(1)に圧送すればよい。押出機(2)から圧送された透明樹脂(P)は、加熱溶融状態のまま板状となってダイ(1)から押し出される。
ダイ(1)としては通常、Tダイが用いられる。ダイ(1)は、1種の透明樹脂(P)を単層で押し出す単層ダイであってもよいし、フィードブロックダイ、マルチマニホールドダイなどのように、それぞれ独立して押出機(2)から圧送された2種以上の透明樹脂(P)を積層して共押出しする多層ダイであってもよい。
ダイ(1)から押し出された透明樹脂(P)は、第一冷却ロール(R1)と第二冷却ロール(R2)との間に挟み込まれる。
第一冷却ロール(R1)および第二冷却ロール(R2)として通常は、互いにほぼ等しい直径のものが用いられ、その直径は通常25cm〜100cmである。第一冷却ロール(R1)および第二冷却ロール(R2)は通常、ステンレスなどの金属材料で構成され、鏡面状に鍍金仕上げされたものが用いられる。第一冷却ロール(R1)および第二冷却ロール(R2)は、それぞれ、ダイ(1)から押し出された透明樹脂(P)を所定の温度まで冷却するように温度調節されている。
第一冷却ロール(R1)および第二冷却ロール(R2)は、例えば電動モーター(図示せず)などにより、互いに概ね同じ周速度、例えば第二冷却ロール(R2)の周速度が第一冷却ロール(R1)の周速度の0.98倍〜1.02倍の範囲となるように回転するように回転駆動される。
第一冷却ロール(R1)と第二冷却ロール(R2)との間に挟み込まれたのちの透明樹脂(P1)は通常、第二冷却ロール(R2)に接触した状態のまま、この第二冷却ロール(R2)に巻き掛けられる。
第二冷却ロール(R2)に巻き掛けられたのちの透明樹脂(P2)は、1本の後段冷却ロール(R3)に巻き掛けられるか、または複数本の後段冷却ロール(R3、R4…)に順次巻き掛けられる。
後段冷却ロール(R3、R4…)としては通常、第一冷却ロール(R1)および第二冷却ロール(R2)とほぼ等しい直径のものが用いられ、通常は、その表面がステンレスなどの金属材料で構成され、鏡面仕上げされたものが用いられる。後段冷却ロール(R3、R4…)は、ダイ(1)から押し出された透明樹脂(P)を所定の温度まで冷却するように温度調節されている。
図2には、後段冷却ロールを1本単独で用いる例を示す。この例では、第二冷却ロール(R2)に巻き掛けられた透明樹脂(P2)は通常、この第二冷却ロール(R2)と、後段冷却ロール(R3)との間に挟み込まれたのちに、この後段冷却ロール(R3)に密着した状態のまま、巻き掛けられる。1本の後段冷却ロール(R3)は、例えば電動モーター(図示せず)などにより回転駆動される。
図3には、複数本の後段冷却ロールを用いる例を示す。後段冷却ロール(R3、R4…)を複数本用いる場合、その本数は通常2本〜4本程度であり、図3には2本の後段冷却ロール(R3、R4)を用いる例を示している。
第二冷却ロール(R2)に巻き掛けられた透明樹脂(P2)は通常、この第二冷却ロール(R2)と、複数の後段冷却ロールのうちの最初のロール(R3)との間に挟み込まれたのちに、この最初のロール(R3)に巻き掛けられ、その後、順次、次の後段冷却ロール(R4…)との間に挟み込まれ、巻き掛けられる。
複数の後段冷却ロール(R3、R4…)は、それぞれ、例えば電動モーター(図示せず)などにより回転駆動される。
かくして1本の後段冷却ロール(R3)に巻きかけるか(図2)、または複数本の後段冷却ロール(R3、R4…)に順次巻き掛けることにより(図3)、冷却されたのちの透明樹脂(Pr)は、未だ十分に固化せずに熱変形し得る軟化状態であり、その温度は透明樹脂の熱変形温度以上であることが好ましい。
次いで、図2および図3に示すように、この透明樹脂(Pr)を平坦状態に維持したまま更に冷却して固化させる。透明樹脂(Pr)を平坦状態に維持したまま更に冷却して固化させるには、通常の押出成形法と同様に、例えば複数の搬送ローラー(Rt)から構成されたローラーテーブル(Tr)の上を大気中で搬送することにより、放冷すればよい。平坦状態に維持したままの透明樹脂(Pr)の冷却は、35℃以上の雰囲気中で行われることが好ましく、透明樹脂(Pr)が固化するまでの移動距離を短くしうる点で、通常65℃以下、好ましくは60℃以下、更に好ましくは50℃以下、特に好ましくは45℃以下である。
図2および図3に示すように、固化したのちの透明樹脂(Pt)は、一対の引取ロール(N1、N2)により引き取られる。一対の引取ロール(N1、N2)としては通常、互いにほぼ等しい直径のものが用いられ、その直径は通常15cm〜80cm程度である。一対の引取ロール(N1、N2)は、それぞれ表面がステンレスなどの金属材料で構成され、鏡面仕上げされたもの、表面がゴムで構成されたものなどが用いられ、例えば電動モーター(図示せず)などにより、互いに概ね同じ周速度、例えば一方の引取ロール(N1)の周速度が他方の引取ロール(N2)の周速度の0.98倍〜1.02倍の範囲となるように回転駆動される。固化したのちの透明樹脂(Pt)は、引取ロール(N1、N2)に挟み込まれて、引き取られる。
引取ロール(N1、N2)により引き取られたのちの押出樹脂板(A)は、通常、適宜の長さに切断される。
本発明の表示部材用樹脂板は、かくして得られる押出樹脂板(A)であり、150℃で1時間保持する加熱試験により、前記式(1)から求められる押出方向の収縮率(S)が、前記式(2)を満足するものである。収縮率(S)が2/X未満であると、加熱したときに変形し易い。また18/Xを超えると、紫外線照射や加熱により大きく収縮し易く、投影機(4)として液晶プロジェクターを用いた場合に色ずれを生じ易い。
加熱試験は、押出樹脂板(A)を例えば10cm×10cmの大きさに切り出し、押出方向の長さ(L0)を測定し、タルクなどのような滑性の無機粉末を敷き詰めた平板上に平置きし、150℃の恒温槽内に入れて1時間保持し、冷却し、押出方向の長さ(L1)を測定することにより行われる。
収縮率(S)が式(2)を満足するように押出樹脂板(A)を製造するには、例えばダイ(1)から押し出されたのちの透明樹脂(P)の冷却速度を遅くすればよく、具体的にはダイ(1)からの透明樹脂(P)の押出速度を遅くすると共に、第一冷却ロール(R1)、第二冷却ロール(R2)、後段冷却ロール(R3、…)の温度を、これに挟み込まれるか、巻き掛けられた透明樹脂よりも僅かに低い温度としたり、さらにはブースなどで覆って雰囲気を保温すればよい。
また、図2に示すように、後段冷却ロールを1本単独で用いる場合には、この後段冷却ロール(R3)の周速度(V3)を第一冷却ロール(R1)および第二冷却ロール(R2)の平均周速度(V12)に対して0.94倍〜1.03倍、好ましくは0.96倍〜1.0倍、さらに好ましくは0.995倍以下とし、
固化したのちの透明樹脂(Pt)を引き取る一対の引取ロール(N1、N2)の平均周速度(Vn)を、後段冷却ロール(R3)の周速度(V3)に対して0.95倍〜1.03倍、好ましくは0.96倍〜1.01倍、さらに好ましくは0.97倍〜0.995倍とすると共に、この一対の引取ロール(N1、N2)の平均周速度(Vn)を、第一冷却ロール(R1)および第二冷却ロール(R2)の平均周速度(V12)に対して0.95倍〜1.015倍、好ましくは0.95倍〜0.995倍としてもよい。これにより、紫外線を照射したり、加熱したときの変形の少ない押出樹脂板(A)を得ることができる。
また、図3に示すように、後段冷却ロール(R3、R4…)を複数本用いる場合には、複数の後段冷却ロール(R3、R4…)の平均周速度(V3a)を第一冷却ロール(R1)および第二冷却ロール(R2)の平均周速度(V12)に対して0.94倍〜1.03倍、好ましくは0.96倍〜1.0倍、さらに好ましくは0.995倍以下とし、
一対の引取ロール(N1、N2)の平均周速度(Vn)を、複数本の後段冷却ロール(R3、R4…)の平均周速度(V3a)に対して、0.95倍〜1.03倍、好ましくは0.96倍〜1.01倍、さらに好ましくは0.97倍〜0.995倍とすると共に、この一対の引取ロール(N1、N2)の平均周速度(Vn)を、第一冷却ロール(R1)および第二冷却ロール(R2)の平均周速度(V12)に対して0.95倍〜1.015倍、好ましくは0.95倍〜0.995倍としてもよい。これにより、紫外線を照射したり、加熱したときの変形の少ない押出樹脂板(A)を得ることができる。
押出樹脂板(A)の板厚(X)は、大面積のスクリーンとしたときに、撓みにくい点で通常0.8mm以上であり、重量の点で通常5mm以下である。押出樹脂板(A)の板厚(X)は、例えばダイ(1)から押し出される透明樹脂(P)の厚み、第一冷却ロール(R1)と第二冷却ロール(R2)との間の間隔などにより調整することができる。
こうして得られる押出樹脂板(A)、すなわち本発明の表示部材用樹脂板は、例えば図1に示すように、フレネルレンズシート(11)を構成する透明基板(A1)として使用することができる。フレネルレンズシート(11)は、例えば図1に示す2枚式の透過型スクリーン(3)において背面側に配置されるシートであり、透明基板(A1)の前面側表面となる一方の面に、フレネルレンズ層(11a)が形成されたシートである。フレネルレンズ層(11a)は、硬化性樹脂が硬化された層であって、目的とするフレネルレンズの形状をしている。透明基板(A2)の背面側となる他方の面は通常、平滑で無処理の面である。
フレネルレンズシート(11)は、例えば図4に示すように、透明基板(A1)の前面側となる一方の面に、硬化性樹脂層(11a')を形成したのち、この層(11a')を硬化させてフレネルレンズ層(11a)を形成することにより製造することができる。硬化性樹脂層(11a')を構成する硬化性樹脂としては、紫外線を照射されることにより硬化する紫外線硬化型硬化性樹脂、加熱されることにより硬化する熱硬化性樹脂が用いられる。硬化性樹脂層(11a')は、表面がフレネルレンズ状となるように形成される。硬化性樹脂として紫外線硬化型硬化性樹脂を用いる場合には紫外線を照射することにより、熱硬化型硬化性樹脂を用いる場合には加熱することにより、それぞれ硬化性樹脂層(11a')を硬化させて、目的のフレネルレンズ層(11a)を形成することができる。
本発明の表示部材用樹脂板は、図1に示すように、レンチキュラーレンズシート(12)を構成する透明基板(A2)としても使用することができる。レンチキュラーレンズシート(12)は、例えば図1に示す2枚式の透過型スクリーン(3)において前面側に配置されるシートであり、透明基板(A2)の前面側表面となる一方の面に、ハードコート層(12a)が形成され、背面側表面となる他方の面にレンチキュラーレンズフィルム(12b)が貼合されたシートである。ハードコート層(12a)は、傷付き防止のために形成される。
レンチキュラーレンズシート(12)は、例えば図5に示すように、透明基板(A2)の一方の面に、ハードコート剤を塗布することにより、ハードコート剤層(12a')を形成したのち、この層(12a')を硬化させることによりハードコート層(12a)を形成し、他方の面にレンチキュラーレンズフィルム(12b')を貼合することにより製造することができる。ハードコート剤としては、紫外線を照射されることにより硬化する紫外線硬化型ハードコート剤、加熱されることにより硬化する熱硬化型ハードコート剤が用いられる。ハードコート剤として紫外線硬化型ハードコート剤を用いた場合には紫外線を照射することにより、熱硬化型ハードコート剤を用いた場合には加熱することにより、それぞれハードコート剤層(12a')を硬化させて、ハードコート層(12a)を形成することができる。
また、本発明の表示部材用樹脂板を透明基板(A1、A2)として用いたフレネルレンズシート(11)およびレンチキュラーレンズシート(12)は、例えば図1に示すような、2枚式の透過型スクリーン(3)に用いることができる。この透過型スクリーン(3)において、フレネルレンズシート(11)とレンチキュラーレンズシート(12)とは、フレネルレンズシート(11)のフレネルレンズ層(11a)と、レンチキュラーレンズシート(12)のレンチキュラーレンズ層(12b)とが向き合って配置される。
この2枚式透過型スクリーン(3)は、例えば図1に示すような背面投射型ディスプレイ装置(5)に用いられる。このディスプレイ装置(5)は、上記の透過型スクリーン(3)と、投影機(4)とを備えている。投影機は、透過型スクリーン(3)の背面側から画像を投影するものである。透過型スクリーン(3)は、フレネルレンズシート(11)が背面側となり、レンチキュラーレンズシート(12)が前面側となるように配置される。
本発明の表示部材用樹脂板を透明基板(A1、A2)として用いたフレネルレンズシート(11)とレンチキュラーレンズシート(12)とからなる2枚式の透過型スクリーン(3)は、投影機(4)として冷陰極線管式のプロジェクターを用いた背面投射型ディスプレイ装置(5)にも使用しうるが、色ずれの無い画像を与えうる点で、投影機(4)として、液晶セル(図示せず)と、その両側に配置された偏光板(図示せず)により画像を形成し、投影する液晶プロジェクターを用いた場合に好適に使用される。かかる背面投射型ディスプレイ装置(5)では、装置全体の奥行き方向のサイズを薄くするために、通常は、例えば図1に示すように、投影機(4)は装置の下方に備えられ、投影機(4)からの光(L)はミラー(41)により向きを変えて透過型スクリーン(3)に投影される。
さらに、本発明の表示部材用樹脂板は、上記の如き透過型スクリーン用途の他、各種表示装置の構成部材、例えば、液晶ディスプレイ装置における導光板、光拡散板、プリズムレンズシートの如きバックライト部材や前面板、プラズマディスプレイ装置における前面板、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)の如き携帯型情報端末における表示窓保護板、背面投射型ディスプレイ装置における前面板などに適用することができる。
以下、実施例によって本発明をより詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例によって限定されるものではない。
なお、各実施例における評価方法は、以下のとおりである。
(1)収縮率S(%)
押出樹脂板(A)を10cm×10cmに切り出し、タルクを敷き詰めた金属製バット上に平置きしたのち、150℃に設定した恒温槽に金属製バットごと投入し、1時間経過後の押出方向の長さ(L1)を測定し、恒温槽に投入する前の押出方向の長さ(L0)とから、式(1)に従い求めた。
(2)色ずれ
得られた押出樹脂板(A)のうちの1枚の一方の面に、フレネルレンズ層(11a)を形成してフレネルレンズシート(11)とし、別の1枚の押出樹脂板(A)の一方の面にハードコート層(12a)を形成し、他方の面にレンチキュラーレンズフィルム(12b)を貼合してレンチキュラーレンズシート(12)とし、フレネルレンズシート(11)のフレネルレンズ層(11a)と、レンチキュラーレンズシート(12)のレンチキュラーレンズフィルム(12b)側とを向き合わせて配置し、液晶プロジェクター(4)を搭載したプロジェクションテレビ(5)の透過型スクリーン(3)として用いて、白画面および黒画面でそれぞれ画面端部の着色の程度を目視で評価した。
(3)雰囲気温度
サーモレコーダー〔(株)エスペックミック製「RT-21S」〕により測定した。
(4)樹脂温度
最後の後段冷却ロール(R4)から離れた直後の透明樹脂(Pr)について、レーザー式非接触型温度計〔キーエンス(株)製〕により測定した。
(5)変形性
得られた押出樹脂板(A)を50cm角に切り出し、一方の面に紫外線硬化性樹脂塗液〔日立化成(株)製、「ヒタロイド7851」〕を薄く均一に塗布し、塗布面側からのみ紫外線を照射し、硬化させたたのちの押出樹脂板(A)の変形を目視で評価した。変形が認められなかったものを○、少し変形したものを△、大きく収縮しているものや、板の端が垂れて変形しているものを×とした。
実施例1〜実施例7
メタクリル酸メチル60質量部とスチレン40質量部との共重合体〔屈折率1.53、熱変形温度100℃〕98質量部に、メタクリル酸メチル95質量部とエチレングリコールジメタクリレート5質量部の共重合体粒子〔平均粒径10μm、屈折率1.49〕を2質量部加え、ヘンシェルミキサーで十分に混合した後、押出機〔スクリュー径130mm、一軸式〕(2)により加熱しながら溶融混練して得た透明樹脂(P)を、溶融状態のままTダイ(1)から押し出した。
図3に示すように、Tダイ(1)から押し出された透明樹脂(P)は、第一冷却ロール(R1)と第二冷却ロール(R2)との間に挟み込み、第二冷却ロール(R2)に密着して巻き掛けながら、第二冷却ロール(R2)と第三冷却ロール(R3)との間に挟み込み、第三冷却ロール(R3)に密着して巻き掛けながら、第三冷却ロール(R3)と第四冷却ロール(R4)との間に挟み込み、第四冷却ロール(R4)に巻き掛けて冷却した。第一冷却ロール(R1)、第二冷却ロール(R2)、第三冷却ロール(R3)および第四冷却ロール(R4)は、ステンレス製の直径が50cmで、表面が鏡面状に鍍金仕上げされたものを用いた。
第四冷却ロール(R4)に巻き掛けられたのちの透明樹脂(Pr)の樹脂温度は103℃であった。その後、この透明樹脂(Pr)を、25本の搬送ロール(Rt)からなるローラーテーブル(Tr)上を平坦状態に維持しながら搬送しながら放冷して固化させ、一対の引取ロール(N1、N2)により引き取って、厚み1.85mmで幅150cmの押出樹脂板(A)を得た。引取ロール(N1、N2)は、直径が30cmで、ゴム製のものを用いた。
なお、Tダイ(1)から、第一冷却ロール(R1)および第二冷却ロール(R2)、後段冷却ロール(R3、R4)、ローラーテーブル(Rt)を通って引取ロール(N1、N2)に至るまでの経路は、あらかじめブースで覆っておき、このブース内の温度を雰囲気温度とした。
結果を第1表に示す。





第 1 表
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実施例 実施例 実施例 実施例 実施例 実施例 実施例
1 2 3 4 5 6 7
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周速度(m/秒)
第一冷却ロール 2.84 2.84 2.84 2.84 2.84 3.45 2.14
第二冷却ロール 2.84 2.84 2.84 2.84 2.84 3.44 2.15
平均周速度(V12)2.84 2.84 2.84 2.84 2.84 3.45 2.15
第三冷却ロール 2.83 2.83 2.83 2.83 2.83 3.41 2.11
第四冷却ロール 2.88 2.88 2.82 2.82 2.82 3.32 2.07
第五冷却ロール 2.88 2.89 2.81 2.81 2.81 3.33 2.08
平均周速度(V3a)2.87 2.87 2.82 2.82 2.82 3.35 2.09
引取ロール (Vn) 2.87 2.84 2.79 2.77 2.82 3.33 2.07
─────────────────────────────────────
3a/V12 1.010 0.993 0.993 0.993 0.994 0.973 0.973
n /V3a 1.001 1.007 0.989 0.982 0.999 0.993 0.992
3a/V12 1.011 1.000 0.982 0.975 0.993 0.966 0.965
─────────────────────────────────────
樹脂温度 (℃) 104 104 103 104 106 102 111
雰囲気温度(℃) 37 37 38 38 40 42 42
─────────────────────────────────────
押出樹脂板
厚み(mm) 1.85 1.85 1.85 1.85 1.85 1.55 3.00
収縮率(%) 9 8 6 5 4 6 3
変形性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
色ずれ なし なし なし なし なし なし なし
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比較例1〜比較例3
各ロールの周速度、押出樹脂板の厚みを第2表のとおりとした以外は実施例1と同様に操作した。結果を第2表に示す。
第 2 表
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比較例 比較例 比較例
3 4 5
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周速度(m/秒)
第一冷却ロール 2.84 2.84 3.47
第二冷却ロール 2.84 2.84 3.47
平均周速度(V12)2.84 2.84 3.47
第三冷却ロール 2.83 2.83 3.35
第四冷却ロール 2.88 2.88 3.34
第五冷却ロール 2.89 2.89 3.33
平均周速度(V3a)2.87 2.87 3.34
引取ロール (Vn) 2.93 2.89 3.27
─────────────────────
3a/V12 1.010 1.010 0.963
n /V3a 1.022 1.008 0.979
3a/V12 1.032 1.018 0.942
─────────────────────
樹脂温度 (℃) 103 102 108
雰囲気温度(℃) 33 33 42
─────────────────────
押出樹脂板
厚み(mm) 1.85 1.85 1.85
収縮率(%) 11 10 2
変形性 × × △
色ずれ あり あり なし
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
背面投射型ディスプレイ装置と、その透過型スクリーンの構造を模式的に示す断面図である。 透明樹脂(P)を加熱溶融状態でダイ(1)から押し出して押出樹脂板(A)を製造する方法の一例を示す模式図である。 透明樹脂(P)を加熱溶融状態でダイ(1)から押し出して押出樹脂板(A)を製造する方法の一例を示す模式図である。 本発明の表示部材用樹脂板を透明基板(A1)としてフレネルレンズシート(11)を製造する工程を示す模式図である。 本発明の表示部材用樹脂板を透明基板(A2)としてレンチキュラーレンズシート(12)を製造する工程を示す模式図である。
符号の説明
A:押出樹脂板 A1、A2:透明基板
P、P0、P1、P2、P3、P4、Pr、Pt:透明樹脂
1:ダイ 2:押出機
R1:第一冷却ロール R2:第二冷却ロール R3:後段冷却ロール R4:後段冷却ロールRt:搬送ロール Tr:ローラーテーブル N1、N2:引取ロール
3:透過型スクリーン
4:投影機 41:ミラー
5:背面投射型ディスプレイ装置
L:光
11:フレネルレンズシート
11a:フレネルレンズ層 11a':硬化性樹脂層
12:レンチキュラーレンズシート
12a:ハードコート層 12a':ハードコート剤層
12b、12b':レンチキュラーレンズフィルム

Claims (9)

  1. 加熱溶融状態の透明樹脂(P)をダイ(1)から一方向に押し出して得られる押出樹脂板(A)であり、
    150℃で1時間保持する加熱試験により、式(1)
    S(%)=(L0−L1)/L0×100・・・(1)
    〔式中、Sは押出方向の収縮率(%)を、L0は加熱試験前の押出方向の長さ(mm)を、L1は加熱試験後の押出方向の長さ(mm)を、それぞれ示す。〕
    から求められる押出方向の収縮率(S)が、式(2)
    2/X ≦ S ≦ 18/X・・・(2)
    〔式中、Sは上記と同じ意味を、Xは押出樹脂板(A)の板厚(mm)をそれぞれ示す。〕
    を満足することを特徴とする表示部材用樹脂板。
  2. 透明樹脂(P)が、メタクリル樹脂、スチレン系樹脂、芳香族ポリカーボネート樹脂または脂環構造含有エチレン性不飽和単量体単位を含有する樹脂である請求項1に記載の表示部材用樹脂板。
  3. 板厚(X)が0.8mm〜5mmである請求項1または請求項2に記載の表示部材用樹脂板。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の表示部材用樹脂板の一方の面に、硬化性樹脂が硬化されてなるフレネルレンズ層(11a)が形成されてなるフレネルレンズシート(11)。
  5. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の表示部材用樹脂板の一方の面に、表面がフレネルレンズ状の硬化性樹脂層(11a')を形成したのち、紫外線を照射するか、または加熱することにより該層(11a')を硬化させてフレネルレンズ層(11a)を形成する請求項4に記載のフレネルレンズシート(11)の製造方法。
  6. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の表示部材用樹脂板の一方の面に、ハードコート層(12a)が形成され、他方の面にレンチキュラーレンズフィルム(12b)が貼合されてなるレンチキュラーレンズシート(12)。
  7. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の表示部材用樹脂板の一方の面にハードコート剤層(12a')を形成したのち、紫外線を照射するか、または加熱することにより該層(12a')を硬化させてハードコート層(12a)を形成し、他方の面にレンチキュラーレンズフィルム(12b)を貼合する請求項6に記載のレンチキュラーレンズシート(12)の製造方法。
  8. 請求項4に記載のフレネルレンズシート(11)と、請求項6に記載のレンチキュラーレンズシート(12)とからなり、
    前記フレネルレンズシート(11)のフレネルレンズ層(11a)と、前記レンチキュラーレンズシート(12)のレンチキュラーレンズフィルム(12b)側とが向き合って配置されてなる透過型スクリーン(3)。
  9. 請求項8に記載の透過型スクリーン(3)および、該透過型スクリーン(1)の背面側から画像を投影する投影機(4)を備え、前記透過型スクリーン(1)は、前記フレネルレンズシート(11)が背面側となり、前記レンチキュラーレンズシート(12)が前面側となるように配置され、前記投影機(4)は、液晶プロジェクターである背面投射型ディスプレイ装置(5)。
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