JP2009211055A - 光拡散性積層樹脂フィルムおよびその製造方法、ならびに防眩フィルム、防眩性偏光板および画像表示装置 - Google Patents

光拡散性積層樹脂フィルムおよびその製造方法、ならびに防眩フィルム、防眩性偏光板および画像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】表面が平滑で凹凸が少ない光拡散性樹脂フィルムおよびその製造方法、ならびに該光拡散性樹脂フィルムを用いた防眩フィルム、防眩性偏光板および画像表示装置を提供する。
【解決手段】重量平均粒子径が1〜20μmである光拡散剤が分散された透明性樹脂からなる樹脂層(A)と、該樹脂層(A)の両面に積層された透明樹脂層(B)とを備える、厚みが30〜500μmの光拡散性積層樹脂フィルムであって、該樹脂層(A)の厚みは、光拡散性積層樹脂フィルムの厚みの5%以上50%未満であり、共押出成形により得られる積層フィルムの少なくとも片面を弾性ロールに接触させた状態で、該積層フィルムを成形してなる光拡散性積層樹脂フィルムおよびその製造方法、ならびに該光拡散性樹脂フィルムを用いた防眩フィルム、防眩性偏光板および画像表示装置である。
【選択図】なし

Description

本発明は、透明性樹脂を基材とする光拡散性積層樹脂フィルムおよびその製造方法に関し、より詳しくは、表面平滑特性に優れる光拡散性積層樹脂フィルムおよびその製造方法に関する。また、本発明は、当該光拡散性積層樹脂フィルムを用いた防眩(アンチグレア)フィルム、ならびに当該防眩フィルムを用いた防眩性偏光板および画像表示装置に関する。
光拡散特性を有するフィルムは、これを透明基板に貼合して光拡散板とし、照明カバーや照明看板などに応用したり、液晶TV、プロジェクションTV等に光拡散機能やレンズ機能を付与するための部材に適用するなど様々な用途で用いられている。
従来、樹脂フィルムへの光拡散特性の付与は、基材となる透明性樹脂中に、特定の粒子径を有し、基材とは異なる屈折率を持つ透明な微粒子を分散させる方法(たとえば、特許文献1)、透明性樹脂基材表面に微粒子をコーティングする方法(たとえば、特許文献2)、樹脂フィルム表面に凹凸を転写する方法(たとえば、特許文献3)などにより行なわれてきた。
ここで、光拡散特性を有するフィルムを上記用途等に適用する場合においては、しばしば、当該光拡散性フィルムを、接着剤や粘着剤を用いて他のフィルムや樹脂基板に貼合させたり、硬化性樹脂を当該光拡散性フィルム表面に塗布し硬化させることにより、新たな別の機能を付与することが行なわれる。しかし、このような場合において、上記従来の光拡散性フィルムを用いると、光拡散性フィルム表面の凹凸の影響により、界面が不安定になるという問題があった。たとえば、光拡散性フィルムと他のフィルムとを一体化しようとすると、表面凹凸のために界面に気泡が入りやすくなり、また、気泡が入らないように貼合しようとすると積層フィルムが大きく反るなど、非常に加工しにくいという問題があった。さらに、貼合加工時において、粘着成分が光拡散性フィルム表面の凹凸を埋めることにより光拡散性フィルム表面の凹凸が消失する場合があるが、この場合には、加工前後における光拡散特性が大きく変化してしまうこととなり、最終製品の設計にも影響するという問題があった。
特開平3−237133号公報 特開平6−59108号公報 特許第3438771号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、表面が平滑で凹凸が少ない光拡散性樹脂フィルムおよびその製造方法を提供することである。また、本発明の別の目的は、かかる光拡散性樹脂フィルムを用いた防眩フィルム、ならびに、当該防眩フィルムを用いた防眩性偏光板および画像表示装置を提供することである。
本発明は、重量平均粒子径が1〜20μmである光拡散剤が分散された透明性樹脂からなる樹脂層(A)と、該樹脂層(A)の両面に積層された透明樹脂層(B)とを備える、厚みが30〜500μmの光拡散性積層樹脂フィルムであって、該樹脂層(A)の厚みは、光拡散性積層樹脂フィルムの厚みの5%以上50%未満であり、該樹脂層(A)を形成する樹脂組成物と該透明樹脂層(B)を形成する樹脂組成物とを用いた共押出成形により得られる積層フィルムの少なくとも片面を弾性ロールに接触させた状態で、該積層フィルムを成形してなる光拡散性積層樹脂フィルムを提供する。樹脂層(A)は、透明性樹脂100重量部に対して、5〜40重量部の光拡散剤を含有することが好ましい。
本発明において、少なくとも1つの透明樹脂層(B)における、樹脂層(A)側とは反対側の表面の算術平均粗さRaは、0〜0.5μmであることが好ましい。また、樹脂層(A)の透明樹脂層(B)側表面と、透明樹脂層(B)の樹脂層(A)側表面とは接していることが好ましい。
透明樹脂層(B)は、メタクリル酸メチル系樹脂、メタクリル酸メチル系樹脂にゴム状重合体を含有させた樹脂組成物、スチレン系樹脂、芳香族ポリカーボネート樹脂、脂環構造含有エチレン性不飽和単量体単位を含有する樹脂、またはこれらの2種以上の混合樹脂からなることが好ましい。また、上記透明性樹脂は、メタクリル酸メチル系樹脂、メタクリル酸メチル系樹脂にゴム状重合体を含有させた樹脂組成物、スチレン系樹脂、スチレン系樹脂にゴム状重合体を含有させた樹脂組成物、芳香族ポリカーボネート樹脂、またはこれらの2種以上の混合樹脂であることが好ましい。
また本発明は、重量平均粒子径が1〜20μmである光拡散剤が分散された透明性樹脂からなる樹脂層(A)と、該樹脂層(A)の両面に積層された透明樹脂層(B)とを備える、厚みが30〜500μmである光拡散性積層樹脂フィルムの製造方法を提供する。本発明の光拡散性積層樹脂フィルムの製造方法は、樹脂層(A)を形成する樹脂組成物と透明樹脂層(B)を形成する樹脂組成物とを用いた共押出成形により得られる積層フィルムの少なくとも片面を弾性ロールに接触させた状態で、樹脂層(A)の厚みが光拡散性積層樹脂フィルムの厚みの5%以上50%未満となるように、該積層フィルムを成形する工程を有するものである。
また本発明により、上記本発明の光拡散性積層樹脂フィルムと、該光拡散性積層樹脂フィルム表面上に積層された、表面に微細な凹凸形状を有するハードコート層とを備える防眩フィルムが提供される。本発明の防眩フィルムにおいて、光拡散性積層樹脂フィルムの内部ヘイズは5%以上30%以下であり、ハードコート層は、その表面ヘイズが0.5%以上15%以下であり、その内部ヘイズが2%以下である。
本発明の防眩フィルムにおいては、光拡散性積層樹脂フィルム側から入射角20゜で光を入射したときのハードコート層側法線方向における相対散乱光強度T(20)が0.0001%以上0.0006%以下であり、光拡散性積層樹脂フィルム側から入射角30°で光を入射したときのハードコート層側法線方向における相対散乱光強度T(30)が0.00004%以上0.0002%以下であることが好ましい。また、ハードコート層側から入射角30゜で光を入射したときに、反射角30゜の反射率R(30)が0.05%以上2%以下であり、反射角40゜の反射率R(40)が0.0001%以上0.005%以下であり、反射角50゜の反射率R(50)が0.00001%以上0.0005%以下であることが好ましい。
本発明の防眩フィルムは、ハードコート層の凹凸表面上に、低反射膜をさらに有していてもよい。
さらに本発明は、上記いずれかに記載の防眩フィルムと偏光フィルムとを貼り合わせてなる防眩性偏光板であって、該偏光フィルムが、防眩フィルムの光拡散性積層樹脂フィルム側に配置される防眩性偏光板を提供する。
本発明の防眩フィルムまたは防眩性偏光板は、液晶表示素子やプラズマディスプレイパネルなどの画像表示素子と組み合わせて、画像表示装置とすることができる。すなわち、本発明によれば、上記いずれかに記載の防眩フィルムまたは上記防眩性偏光板と、画像表示素子とを備え、防眩フィルムまたは防眩性偏光板が、そのハードコート層側を外側にして画像表示素子の視認側に配置される画像表示装置が提供される。
本発明によれば、透明樹脂層(B)の表面が平滑で凹凸が少ない光拡散性積層樹脂フィルムを得ることができる。したがって、その表面にフィルムなどの貼合や樹脂組成物などの塗工などの加工を施す際において、界面への気泡の侵入やフィルムの反りなどが解消または低減されるため、加工性を向上させることができ、また、加工時の不良を低減し得るとともに、加工前後における光学特性の変化を最小限にし得る。
かかる光拡散性積層樹脂フィルムを用いた本発明の防眩フィルムおよび防眩性偏光板においては、光拡散性積層樹脂フィルムとハードコート層との界面および光拡散性積層樹脂フィルムと偏光フィルムとの界面への気泡の侵入や、フィルムの反りが解消または低減され得る。本発明の防眩フィルムおよび防眩性偏光板は、たとえば、液晶表示装置などの画像表示装置に好適に適用することができる。
本発明の防眩フィルムの好ましい例を示す断面模式図である。 防眩フィルムの光拡散性積層樹脂フィルム側から光を入射してハードコート層側法線方向で観測される散乱光強度を測定するときの、光の入射方向と透過散乱光強度測定方向とを模式的に示す斜視図である。 本発明の防眩フィルムを用い、入射角φを変えて測定される相対散乱光強度(対数目盛)を入射角に対してプロットしたグラフの一例である。 相対散乱光強度T(20)およびT(30)と、コントラストとの関係を示す図である。 反射率を求めるときのハードコート層側からの光の入射方向と反射方向とを模式的に示す斜視図である。 本発明の防眩フィルムの法線から30°の角度で入射した光に対する反射光の反射角と反射率(反射率は対数目盛)との関係をプロットしたグラフの一例である。 本発明で用いることができる金属弾性ロールの具体例を示す概略断面図である。
<光拡散性積層樹脂フィルム>
本発明の光拡散性積層樹脂フィルムは、光拡散剤が分散された透明性樹脂からなる樹脂層(A)の両面に、透明樹脂層(B)が積層されてなる。樹脂層(A)を構成する透明性樹脂(以下、透明性樹脂(a)と称する)および透明樹脂層(B)を構成する透明性樹脂(以下、透明性樹脂(b)と称する)としては、溶融可能である限り特に制限されず、たとえば、ポリ塩化ビニル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、低密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、直鎖低密度ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン樹脂、セルロースアセテート樹脂、エチレン−ビニルアセテート樹脂、アクリル−アクリロニトリル−スチレン樹脂、アクリル−塩素化ポリエチレン樹脂、エチレン−ビニルアルコール樹脂、フッ素樹脂、メタクリル酸メチル樹脂、メタクリル酸メチル−スチレン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、芳香族ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、メチルペンテン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、脂環構造含有エチレン性不飽和単量体単位を含有する樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂等の汎用またはエンジニアリングプラスチックの他に、ポリ塩化ビニル系エラストマー、塩素化ポリエチレン、エチレン−アクリル酸エチル樹脂、熱可塑性ポリウレタンエラストマー、熱可塑性ポリエステルエラストマー、アイオノマー樹脂、スチレン・ブタジエンブロックポリマー、エチレン−プロピレンゴム、ポリブタジエン樹脂、アクリル系ゴム等のゴム状重合体を挙げることができる。これらの2種以上の混合物が用いられてもよい。また、透明性樹脂(a)と透明性樹脂(b)とは同じであっても、異なっていてもよい。なお、本発明において「透明性」とは、両表面が平滑な厚さ1mmのシートとした樹脂の全光線透過率が85%以上であることを意味する。
これらの中でも、光学特性が良好であることから、メタクリル酸メチル系樹脂、スチレン系樹脂、芳香族ポリカーボネート樹脂、および脂環構造含有エチレン性不飽和単量体単位を含有する樹脂を好ましく用いることができる。
メタクリル酸メチル系樹脂とは、メタクリル酸メチル単位を50重量%以上含む重合体である。メタクリル酸メチル単位の含有量は、好ましくは70重量%以上であり、100重量%であってもよい。メタクリル酸メチル単位が100重量%の重合体は、メタクリル酸メチルを単独で重合させて得られるメタクリル酸メチル単独重合体である。
メタクリル酸メチル系樹脂は、メタクリル酸メチルと、これに共重合し得る単量体との共重合体であってもよい。メタクリル酸メチルと共重合し得る単量体としては、たとえば、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルなどのメタクリル酸メチル以外のメタクリル酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチルなどのアクリル酸エステル類;メタクリル酸、アクリル酸などの不飽和酸類;クロロスチレン、ブロモスチレンなどのハロゲン化スチレン類;ビニルトルエン、α−メチルスチレンなどのアルキルスチレン類などの置換スチレン類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、無水マレイン酸、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミドなどを挙げることができる。かかる単量体は、それぞれ単独で用いられてもよいし、2種以上を組み合わせて用いられてもよい。
スチレン系樹脂とは、スチレン系単官能単量体単位を50重量%以上含む重合体であって、スチレン系単官能単量体の単独重合体であってもよいし、スチレン系単官能単量体およびこれと共重合可能な単官能単量体の共重合体であってもよい。スチレン系単官能単量体とは、たとえばスチレンのほか、クロロスチレン、ブロモスチレンなどのハロゲン化スチレン類、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等アルキルスチレン類等の置換スチレン等のような、スチレン骨格を有し、ラジカル重合可能な二重結合を分子内に1個有する化合物である。
スチレン系単官能単量体と共重合可能な単官能単量体とは、ラジカル重合可能な二重結合を分子内に1個有するスチレン系単官能単量体と共重合可能な化合物であり、たとえばメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルなどのメタクリル酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチルなどのアクリル酸エステル類;アクリロニトリルなどが挙げられ、メタクリル酸メチルなどのメタクリル酸エステル類が好ましく用いられる。これらの単官能単量体は、それぞれ単独で、または2種以上を組み合わせて用いられる。
芳香族ポリカーボネート樹脂は、通常、二価フェノールとカーボネート前駆体とを界面重縮合法、溶融エステル交換法で反応させて得られたものの他、カーボネートプレポリマーを固相エステル交換法により重合させたもの、または環状カーボネート化合物を開環重合法により重合させて得られるものである。
ここで使用される二価フェノールの代表的な例としては、ハイドロキノン、レゾルシノール、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス{(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル)フェニル}メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(通称ビスフェノールA)、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモ)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(3−イソプロピル−4−ヒドロキシ)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−フェニル)フェニル}プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチルブタン、2,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−イソプロピルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}フルオレン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−o−ジイソプロピルベンゼン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−5,7−ジメチルアダマンタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルケトン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルおよび4,4’−ジヒドロキシジフェニルエステル等が挙げられ、これらは単独または2種以上を混合して使用することができる。
なかでも、ビスフェノールA、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンおよびα,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼンからなる群より選ばれた少なくとも1種のビスフェノールを用いて得られる芳香族ポリカーボネート樹脂が好ましく、特に、二価フェノールとしてビスフェノールAのみを用いた芳香族ポリカーボネート樹脂、ならびに、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンとビスフェノールA、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパンおよびα,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼンから選択される少なくとも1種の二価フェノールを用いた芳香族ポリカーボネート樹脂が好ましく使用される。
カーボネート前駆体としては、カルボニルハライド、カーボネートエステルおよびハロホルメート等が使用され、具体的にはホスゲン、ジフェニルカーボネートおよび二価フェノールのジハロホルメート等が挙げられる。
脂環構造含有エチレン性不飽和単量体単位を含有する樹脂の具体例を挙げれば、ノルボルネン系重合体やビニル脂環式炭化水素系重合体などであり、重合体の繰り返し単位中に脂環式構造を含有するのが特徴である。脂環式構造は、主鎖および/または側鎖のいずれに有していても良いが、光透過性の観点からは、主鎖に脂環式構造を含有するものが好ましい。
脂環構造含有エチレン性不飽和単量体単位を含有する樹脂のより具体的な例を挙げれば、ノルボルネン系重合体、単環の環状オレフィン系重合体、環状共役ジエン系重合体、ビニル脂環式炭化水素系重合体、およびこれらの水素添加物などが挙げられる。これらの中でも、光透過性の観点から、ノルボルネン系重合体水素添加物、ビニル脂環式炭化水素系重合体およびその水素化物などが好ましく、ノルボルネン系重合体水素添加物がより好ましい。
透明性樹脂(a)および透明性樹脂(b)として、上記メタクリル酸メチル系樹脂にゴム状重合体を添加して得られ得る樹脂組成物や上記スチレン系樹脂にゴム状重合体を添加して得られ得る樹脂組成物を用いることも好ましい。ゴム状重合体の添加により、フィルム成形時に割れにくくなり、収率を向上させることが可能となる。また、塗工や貼合時にも割れにくいため、取扱いが容易になる利点がある。ゴム状重合体は、透明性樹脂(a)、透明性樹脂(b)のいずれか一方、またはその両方に含有させることができるが、いずれか一方に含有させる場合、光拡散性積層樹脂フィルムの強度と良好な表面状態を維持することを勘案すれば、透明性樹脂(a)に含有させることが好ましい。ゴム状重合体を透明性樹脂(a)および/または透明性樹脂(b)に含有させる場合において、ゴム状重合体の添加量は、メタクリル酸メチル系樹脂またはスチレン系樹脂100重量部に対して、100重量部以下であることが好ましく、より好ましくは3〜50重量部である。ゴム状重合体の添加量がメタクリル酸メチル系樹脂またはスチレン系樹脂100重量部に対して100重量部を超えると、光拡散性積層樹脂フィルムの剛性が低下する傾向にある。
ゴム状重合体としては、アクリル系多層構造重合体、およびゴム成分にエチレン性不飽和単量体をグラフト重合させたグラフト共重合体などがある。アクリル系多層構造重合体は、ゴム弾性の層またはエラストマーの層を内在しており、最外層として硬質層を有する多層構造体である。ゴム弾性の層またはエラストマーの層は、たとえば、全体の20〜60重量%とすることができる。アクリル系多層構造重合体は、最内層として硬質層をさらに含む構造であってもよい。
ここで、ゴム弾性の層またはエラストマーの層は、ガラス転移点(Tg)が25℃未満のアクリル系重合体からなる層である。ゴム弾性の層またはエラストマーの層を形成するアクリル系重合体は、低級アルキルアクリレート、低級アルキルメタクリレート、低級アルコキシアクリレート、シアノエチルアクリレート、アクリルアミド、ヒドロキシ低級アルキルアクリレート、ヒドロキシ低級アルキルメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸等のモノエチレン性不飽和単量体の1種以上を、アリルメタクリレート、アリルアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ブタンジオールジメタクリレート、フタル酸ジアリル、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、ジビニルベンゼン、マレイン酸ジアリル、トリメチロールプロパントリアクリレート、アリルシンナメートなどの多官能単量体と一緒に重合することにより得られる架橋重合体である。
硬質層とは、Tgが25℃以上のアクリル系重合体からなる層である。硬質層を形成するアクリル系重合体としては、炭素数1〜4個のアルキル基を有するアルキルメタクリレートの単独重合体、および、当該アルキルメタクリレートを主成分とし、他のアルキルメタクリレートやアルキルアクリレート、スチレン、置換スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の共重合可能な単官能単量体と共重合させた共重合体などが挙げられる。また、硬質層を形成するアクリル系重合体は、前記単量体に、さらに多官能単量体を加えて重合させた架橋重合体であってもよい。このようなアクリル系重合体としては、たとえば特公昭55−27576号公報、特開平6−80739号公報および特開昭49−23292号公報に記載のものを挙げることができる。
ゴム成分にエチレン性不飽和単量体をグラフト重合させたグラフト共重合体は、ゴム成分由来の単量体単位を5〜80重量%含有する(したがって、エチレン性不飽和単量体単位を95〜20重量%含有する)ことが好ましい。ゴム成分として、たとえばポリブタジエンゴム、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体ゴム、スチレン/ブタジエン共重合体ゴムなどのジエン系ゴム;ポリブチルアクリレート、ポリプロピルアクリレート、ポリ−2−エチルヘキシルアクリレートなどのアクリル系ゴム;およびエチレン/プロピレン/非共役ジエン系ゴム等を用いることができる。ゴム成分として、2種以上の成分を使用してもよい。エチレン性不飽和単量体としては、スチレン、アクリロニトリル、アルキル(メタ)アクリレートなどが挙げられ、なかでもアクリロニトリル、アルキル(メタ)アクリレートなどのアクリル系不飽和単量体が好ましく用いられる。かかるグラフト共重合体として、特開昭55−147514号公報や特公昭47−9740号公報に記載のものを用いることができる。
透明性樹脂(a)としては、上記のなかでも、透明性が高いという理由から、メタクリル酸メチル系樹脂、メタクリル酸メチル系樹脂にゴム状重合体を含有させた樹脂組成物、スチレン系樹脂、スチレン系樹脂にゴム状重合体を含有させた樹脂組成物、芳香族ポリカーボネート樹脂を好ましく用いることができる。また、透明性樹脂(b)としては、上記のなかでも、透明性が高く、拡散光が着色しにくいという理由から、メタクリル酸メチル系樹脂、メタクリル酸メチル系樹脂にゴム状重合体を含有させた樹脂組成物、スチレン系樹脂、芳香族ポリカーボネート樹脂、脂環構造含有エチレン性不飽和単量体単位を含有する樹脂を好ましく用いることができる。透明性樹脂(a)および透明性樹脂(b)には、これら好ましい樹脂の中から1種の樹脂のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
次に、樹脂層(A)に分散される光拡散剤について説明する。本発明において、光拡散剤には、樹脂層(A)に光拡散機能を付与するために、透明性樹脂(a)と屈折率の異なる無機系または有機系の透明粒子が用いられる。具体例としては、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、シリカ、硝子、タルク、マイカ、ホワイトカーボン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛等の無機粒子、およびこれら無機粒子に脂肪酸等で表面処理を施したものや、架橋または高分子量スチレン系樹脂粒子、架橋または高分子量アクリル系樹脂粒子、架橋シロキサン系樹脂粒子等の樹脂粒子等が挙げられる。なお、ここで言う「架橋」樹脂粒子とは、アセトン中に溶解させた時のゲル分率が10%以上である樹脂粒子のことを、「高分子量」樹脂粒子とは、重量平均分子量(Mw)が50万〜500万の樹脂粒子のことを指している。
高分子量スチレン系樹脂粒子とは、スチレン系単量体を重合して得られる高分子量の樹脂粒子、またはスチレン系単量体単位を50重量%以上含み、スチレン系単量体と、ラジカル重合可能な二重結合を分子内に1個有する単量体とを重合して得られる高分子量の樹脂粒子を意味する。また、架橋スチレン系樹脂粒子とは、スチレン系単量体とラジカル重合可能な二重結合を分子内に少なくとも2個有する単量体とを重合して得られる架橋樹脂粒子、またはスチレン系単量体単位を50重量%以上含み、スチレン系単量体と、ラジカル重合可能な二重結合を分子内に1個有する単量体と、ラジカル重合可能な二重結合を分子内に少なくとも2個有する単量体とを重合して得られる架橋樹脂粒子のことである。
上記スチレン系単量体とは、スチレンまたはその誘導体である。スチレン誘導体としては、クロロスチレン、ブロムスチレンのようなハロゲン化スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンのようなアルキル置換スチレンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。スチレン系単量体は2種類以上併用してもよい。
上記架橋または高分子量スチレン系樹脂粒子を構成し得るラジカル重合可能な二重結合を分子内に1個有する単量体としては、上記スチレン系単量体成分以外であれば特に制限はないが、たとえば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル等のメタクリル酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル等のアクリル酸エステル類;およびアクリロニトリルなどが挙げられる。これらの中でも、特にメタクリル酸メチルのごときアルキルメタアクリレート類が好ましい。これら単量体は2種類以上併用してもよい。
上記架橋または高分子量スチレン系樹脂粒子を構成し得るラジカル重合可能な二重結合を分子内に少なくとも2個有する単量体としては、共役ジエン以外であって、上記スチレン系単量体および/または上記ラジカル重合可能な二重結合を分子内に1個有する単量体と共重合可能な重合体であれば特に制限はない。このような単量体としては、たとえば、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートのようなアルキルジオールジ(メタ)アクリレート類;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートのようなアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート類;ジビニルベンゼン、ジアリルフタレートのような芳香族多官能化合物;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートのような多価アルコールの(メタ)アクリレート類が挙げられる。これらの単量体は2種類以上併用してもよい。
また、高分子量アクリル系樹脂粒子とは、アクリル系単量体を重合して得られる高分子量の樹脂粒子、またはアクリル系単量体単位を50重量%以上含み、アクリル系単量体と、ラジカル重合可能な二重結合を分子内に1個有する単量体とを重合して得られる高分子量の樹脂粒子を意味する。また、架橋アクリル系樹脂粒子とは、アクリル系単量体とラジカル重合可能な二重結合を分子内に少なくとも2個有する単量体とを重合して得られる架橋樹脂粒子、またはアクリル系単量体単位を50重量%以上含み、アクリル系単量体と、ラジカル重合可能な二重結合を分子内に1個有する単量体と、ラジカル重合可能な二重結合を分子内に少なくとも2個有する単量体とを重合して得られる架橋樹脂粒子のことである。
上記アクリル系単量体としては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸、アクリル酸等がある。これらの単量体は2種以上併用してもよい。
上記架橋または高分子量アクリル系樹脂粒子を構成し得るラジカル重合可能な二重結合を分子内に1個有する単量体としては、上記アクリル系単量体成分以外であれば特に制限はないが、たとえばスチレンおよびその誘導体を挙げることができる。スチレン誘導体としては、クロロスチレン、ブロムスチレンのようなハロゲン化スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンのようなアルキル置換スチレンなどが挙げられる。これらの中でも特にスチレンが好ましい。なお、これらの単量体は2種類以上併用してもよい。
上記架橋または高分子量アクリル系樹脂粒子を構成し得るラジカル重合可能な二重結合を分子内に少なくとも2個有する単量体とは、共役ジエン以外であって、上記アクリル系単量体および/または上記ラジカル重合可能な二重結合を分子内に1個有する単量体と共重合可能な重合体であれば特に制限はなく、先述した単量体を具体例として挙げることができる。
架橋または高分子量のスチレン系樹脂粒子およびアクリル系樹脂粒子はともに、上記構成成分を懸濁重合法、ミクロ懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法等の方法により重合することにより得ることができる。
架橋シロキサン樹脂粒子を構成する架橋シロキサン系樹脂(架橋シロキサン系重合体)とは、一般的にシリコーンゴム、シリコーンレジンと呼称されるものであり、常温で固体状のものを指す。シロキサン系の重合体は、主にクロロシランの加水分解と縮合によって製造される。たとえば、ジメチルジクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、フェニルメチルジクロロシラン、メチルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシランに代表されるクロロシラン類を加水分解し縮合することにより、(架橋)シロキサン系重合体を得ることができる。さらに、これらの(架橋)シロキサン系重合体を過酸化ベンゾイル、過酸化−2,4−ジクロルベンゾイル、過酸化−p−クロルベンゾイル、過酸化ジキュミル、過酸化ジ−t−ブチル、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンのごとき過酸化物により架橋させたり、ポリシロキサン化合物の末端にシラノール基を導入し、アルコキシシラン類と縮合架橋させたりすることによっても製造することができる。本発明において好ましく用いられる架橋シロキサン系樹脂としては、珪素原子1個あたりに有機基が2〜3個結合した架橋シロキサン系重合体を挙げることができる。
架橋シロキサン系樹脂を粒子状とするには、上記架橋シロキサン系重合体を機械的に微粉砕する方法、特開昭59−68333号公報に記載のごとく特定の線状オルガノシロキサンブロックを含有する硬化性重合体もしくは硬化性重合体組成物を噴霧状態で硬化させて球状粒子を得る方法、および特開昭60−13813号公報に記載のごとく特定のアルキルトリアルコキシシランまたはその部分加水分解縮合物を、アンモニアまたはアミン類の水溶液中で、加水分解・縮合させて球状粒子とする方法等が利用できる。
本発明において用いられる光拡散剤の屈折率は、基材となる透明性樹脂(a)との屈折率との差の絶対値Rが0.01〜0.13であることが好ましく、0.01〜0.05であることがより好ましい。Rがこの範囲内にあると、光透過性と光拡散性とのバランスが良くなるためである。したがって、Rがこの範囲内となるように、透明性樹脂(a)および光拡散剤の構成材料の組み合わせを選択することが好ましい。
架橋または高分子量スチレン系樹脂粒子の屈折率は、これを構成するスチレン系重合体の構成成分によって変化するが、通常1.53〜1.61程度である。一般的に、フェニル基を有する単量体の含有量が多いほど、またハロゲン化された単量体が多く含まれるほど、屈折率が上がる傾向がある。架橋または高分子量アクリル系樹脂粒子の屈折率は、これを構成するアクリル系重合体の構成成分によって変化するが、通常1.46〜1.55程度である。当該アクリル系樹脂粒子の場合においても、一般的にフェニル基を有する単量体の含有量が多いほど、またハロゲン化された単量体が多く含まれるほど、屈折率が上がる傾向がある。また、架橋シロキサン系樹脂粒子の屈折率は、これを構成する架橋シロキサン系重合体の構成成分によって変化するが、通常1.40〜1.47程度である。一般的に、該架橋シロキサン系重合体中のフェニル基含有量が多いほど、また珪素原子に直結した有機基が多くなるほど、屈折率が上がる傾向がある。
本発明において用いられる光拡散剤の粒子径は、その重量平均が1〜20μmであり、なかでも2〜15μmであることが好ましい。重量平均粒子径が1μm未満であると、透けが発生しやすい。また、重量平均粒子径が20μmを超えると、光拡散性積層樹脂フィルムにおける透明樹脂層(B)の表面平滑性が不十分となる傾向がある。すなわち、重量平均粒子径が20μmを超える光拡散剤を樹脂層(A)に用いると、樹脂層(A)の表面凹凸形状に影響を受けて、樹脂層(A)上に形成された透明樹脂層(B)の表面(樹脂層(A)側とは反対側の表面)の平滑性が低下し、透明樹脂層(B)の当該表面への貼合や塗工等の加工を適切に行なうことができず、その結果、当該加工による十分な特性付与を行なえない場合がある。
樹脂層(A)に含有される光拡散剤の量は、樹脂層(A)の基材である透明性樹脂(a)100重量部に対して、5〜40重量部であることが好ましく、より好ましくは5〜30重量部、さらに好ましくは7〜20重量部である。光拡散剤の量が透明性樹脂(a)100重量部に対して5重量部未満であると、透けが発生しやすくなる。また、光拡散剤の量が透明性樹脂(a)100重量部に対して40重量部を超えると、上記と同様に、光拡散性積層樹脂フィルムにおける透明樹脂層(B)の表面平滑性が不十分となる傾向があり、また樹脂層(A)が脆くなり加工しにくくなる傾向がある。
透明性樹脂(a)に光拡散剤を分散させる方法としては、一般的な方法を採用することができ、たとえば押出機に透明性樹脂(a)および光拡散剤を加え、溶融混練する方法等を用いることができる。樹脂層(A)には、光拡散剤の他に、紫外線吸収剤、酸化防止剤、難燃剤、染料、顔料などの着色剤などが添加されてもよい。また、透明樹脂層(B)についても、その透明性や表面平滑性を損なわない限り、樹脂層(A)と同様の添加剤を添加してもよい。
本発明の光拡散性積層樹脂フィルムは、上記のような構成の樹脂層(A)と、樹脂層(A)の両面に積層された透明樹脂層(B)とを備える。第1の透明樹脂層(B)、樹脂層(A)および第2の透明樹脂層(B)がこの順で配置された3層構造とすることにより、樹脂層(A)の一方の表面の凹凸が第2の透明樹脂層(B)によって埋められることとなり、これにより、当該凹凸が他方の表面に積層された第1の透明樹脂層(B)の表面(樹脂層(A)側とは反対側の表面)に影響を及ぼさなくなるため、片面にのみ透明樹脂層(B)を配置する場合よりも透明樹脂層(B)の表面が平滑なフィルムを得ることが可能となる。
本発明の光拡散性積層樹脂フィルムは、その厚みが30〜500μmであり、好ましくは、40〜200μm、さらに好ましくは50〜150μmである。厚みが30μm未満であると、透明樹脂層(B)の表面平滑性が失われやすく、500μmを超えると、フィルムとして取り扱うことが困難となる。
また本発明において、光拡散性積層樹脂フィルムの厚みのうち、樹脂層(A)の厚みが占める割合は、5%以上50%未満とされ、好ましくは10%以上50%未満、より好ましくは30%以上50%未満とされる。樹脂層(A)の厚みをこのような範囲に制御することにより、透明樹脂層(B)が光拡散性積層樹脂フィルムの表面(すなわち、透明樹脂層(B)の表面)に優れた表面平滑性を付与するのに十分な厚みをもつことができる。樹脂層(A)の厚みが、光拡散性積層樹脂フィルムの厚みの50%以上を占める程度にまで厚くなると、共押出成形により光拡散性積層樹脂フィルムを作製した場合、透明樹脂層(B)の表面は、樹脂層(A)の表面凹凸に追随して凹凸を生じ、十分な平滑性を示すことができない。また、樹脂層(A)の厚みが光拡散性積層樹脂フィルムの5%未満であると、光拡散性積層樹脂フィルム全体の厚みを好適な範囲としつつ十分な光拡散性を示すことができないという問題がある。
本発明の光拡散性積層樹脂フィルムにおいて、少なくとも1つの透明樹脂層(B)における、樹脂層(A)側とは反対側の表面の、JIS B0601−2001に準拠した算術平均粗さRaは、0〜0.5μmであることが好ましい。透明樹脂層(B)表面の算術平均粗さRaをこの範囲内にすることにより、当該表面の加工性がより良好になるとともに、加工前後における光学特性(特には、光散乱特性)の変化をより低減することができる。また、両面の透明樹脂層(B)表面のRa値を0〜0.5μmとすることがより好ましい。これにより、光拡散性積層樹脂フィルムの両面を有効に活用することができる。
また、少なくとも1つの透明樹脂層(B)における、樹脂層(A)側とは反対側の表面の、JIS B0601−2001に準拠した最大粗さ(Rz)は、0〜2.5μmであることが好ましく、RzのRaに対する比(Rz/Ra)は、1〜5の範囲であることがより好ましい。最大粗さ(Rz)をこのような範囲に設定することにより、凹凸の大きさのバラツキが小さくなるため、透明樹脂層(B)表面の加工(たとえば、樹脂の塗工やフィルムの貼合など)時における欠陥の発生をより効果的に抑制できる。
次に、本発明の光拡散性積層樹脂フィルムの製造方法について説明する。本発明の光拡散性積層樹脂フィルムの製造には共押出成形法が用いられる。すなわち、樹脂層(A)の構成成分(透明性樹脂(a)、光拡散剤および必要に応じて添加される添加剤)と透明樹脂層(B)の構成成分(透明性樹脂(b)および必要に応じて添加される添加剤)とを、それぞれ別の押出機に投入し、加熱して溶融混練しながら、共押出成形用のダイから押出すことにより、樹脂層(A)に相当する樹脂フィルムと透明樹脂層(B)に相当する樹脂フィルムとが積層一体化された積層フィルムが成形される。共押出成形後の当該積層フィルムをロールユニット(成形用ロール装置)の冷却ロール間に挟みこんで冷却するとともに、得られる光拡散性積層樹脂フィルムの厚みおよび樹脂層(A)の厚みが光拡散性積層樹脂フィルムの厚みに占める割合が上記範囲内となるように成形を行なうことにより、光拡散性積層樹脂フィルムが得られる。押出機としては、一軸押出機、二軸押出機などを用いることができ、ダイとしては、フィードブロックダイ、マルチマニホールドダイなどを用いることができる。このように、共押出成形により作製された本発明の光拡散性積層樹脂フィルムは、たとえば接着剤や粘着剤等を介して積層された積層樹脂フィルムとは異なり、樹脂層(A)の一方の表面と透明樹脂層(B)表面および樹脂層(A)の他方の表面と透明樹脂層(B)表面とは直接接触した状態で積層されている。
ここで本発明においては、上記積層フィルムを挟み込む冷却ロールの少なくとも1つとして、弾性ロールを用いる。少なくとも1方が弾性ロールである冷却ロール間に共押出された積層フィルムを挟み込み、積層フィルムの少なくとも片面を当該弾性ロールに接触させた状態で狭圧して成形を行なうことにより、少なくとも片面の透明樹脂層(B)の表面平滑性に優れた光拡散性積層樹脂フィルムを得ることができる。積層フィルムを挟み込む双方の冷却ロールを弾性ロールとすれば、両面の透明樹脂層(B)の表面平滑性に優れた光拡散性積層樹脂フィルムを得ることが可能である。本発明によれば、透明樹脂層(B)表面の算術平均粗さRaおよび最大粗さRzが上記範囲内に制御された光拡散性積層樹脂フィルムを得ることが可能であり、また、たとえば直径数百μmオーダーの比較的大きな凹みの発生を抑制または防止することができる。透明樹脂層(B)表面に形成され得る、このような比較的大きな凹みは、算術平均粗さRaおよび最大粗さRzの測定によっては評価できない場合があるが、当該凹みの有無は、たとえば共焦点顕微鏡を用いるか、または、目視により確認することが可能である。
弾性ロールとしては、たとえば、特許第3194904号公報に記載の金属弾性ロールなどの従来公知のロールを用いることができる。図7は、本発明で用いることができる金属弾性ロールの具体例を示す概略断面図である。図7(a)の金属弾性ロールは、該ロールの外周を形成する、金属製(たとえばステンレス製等)薄膜701aと、金属製薄膜701a内の軸心部に配置された軸ロール702aとを備えており、金属製薄膜701aと軸ロール702aとの間には、水や油等の流体を流通させるための流体用空間703が形成されている。また、図7(b)の金属弾性ロールは、該ロールの外周を形成する、金属製(たとえばステンレス製等)薄膜701bと、金属製薄膜701aの内周に接して形成された軸ロール702bとを備える。この場合、軸ロール702bは、たとえばゴムロール等の弾性材料から構成される。このような金属弾性ロールの外周部(金属製薄膜)は、流体を流通させるための空間または比較的柔らかい材質からなる軸ロールに接しているため、弾性変形が可能となっている。
また、ロールユニットの構成自体も従来公知のものであってよい。たとえば、ロールユニットは、一列に配置された2本の冷却ロールからなっていてもよいし、一列に配置された3本の冷却ロールからなっていてもよいし、あるいは、逆L字型などに配置された3本またはそれ以上の冷却ロールからなっていてもよい。ロールユニットが3本以上の冷却ロールからなる場合においては、少なくとも、共押出された積層フィルムを最初に冷却、成形する1対の冷却ロールのうち少なくとも1つのロールを弾性ロールとする。弾性ロールは、その表面(積層フィルムと接触する面)が鏡面仕上げされたものであることが好ましい。これにより、透明樹脂層(B)の表面平滑性をより向上させることができる。
<防眩フィルム>
本発明の光拡散性積層樹脂フィルムの好適な用途の1つとして、防眩フィルムへの適用を挙げることができる。図1は、本発明の防眩フィルムの好ましい例を示す断面模式図である。図1に示される防眩フィルムは、光拡散性積層樹脂フィルム101と、光拡散性積層樹脂フィルム101表面上に積層された、表面に微細な凹凸形状を有するハードコート層102とを備える。光拡散性積層樹脂フィルム101は、2つの透明樹脂層(B)103と、これら2つの透明樹脂層(B)103の間に配置される樹脂層(A)104との3層構造からなる。樹脂層(A)104には、上記したように、光拡散剤105が分散されている。本発明の光拡散性積層樹脂フィルムを用いることにより、光拡散性積層樹脂フィルムとハードコート層との界面への気泡の侵入や、防眩フィルムの反りが解消または低減され得る。
上記好ましい例によって示されるように、本発明の防眩フィルムは、光拡散性積層樹脂フィルムと、該光拡散性積層樹脂フィルム表面上に積層された、微細な凹凸表面を有するハードコート層とを備えている。かかる構成により、内部散乱機能を光拡散性積層樹脂フィルムに持たせる一方、ハードコート層から内部散乱機能を無くすかまたはほぼ無くし、主に表面反射特性のみを付与している。これにより、内部散乱特性と反射特性とを独立に制御することが可能となり、優れた防眩性能を示しながら、白ちゃけによる視認性の低下が防止され、また、高精細の画像表示装置の表面に配置したときに、ギラツキを発生させずに高いコントラストを発現する防眩フィルムとすることができる。
防眩フィルムに用いられる光拡散性積層樹脂フィルムの内部ヘイズは、5%以上とすることが好ましく、より好ましくは10%以上である。内部ヘイズを5%以上にすることにより、ギラツキを解消することができ、10%以上とすることにより、より効果的にギラツキを解消することができる。また、光拡散性積層樹脂フィルムの内部ヘイズは30%以下である。光拡散性積層樹脂フィルムの内部ヘイズが30%を上回ると、画像表示装置に適用したときに、結果として画面が暗くなり、視認性が損なわれる傾向にある。十分な明るさを確保するためには、内部ヘイズを20%以下とすることが好ましい。なお、後で詳細を説明するように、本発明の防眩フィルムでは、散乱によるギラツキ防止能を光拡散性積層樹脂フィルムに持たせているため、微細凹凸形状を有するハードコート層の内部ヘイズは、本質的には不必要であり、内部散乱特性と反射特性とを独立に制御するためには、実質的にゼロとすることが好ましい。
ここで、光拡散性積層樹脂フィルムの「内部ヘイズ」とは、光拡散性積層樹脂フィルムの一方の面を光学的に透明な粘着剤またはグリセリンを用いてガラス基板に貼合し、続いてもう一方の面にヘイズがほぼ0であるトリアセチルセルロースフィルムを光学的に透明な粘着剤またはグリセリンを用いて貼合し、該ガラス基板とトリアセチルセルロースフィルムで挟持された光拡散性積層樹脂フィルムについて、JIS K 7136に示される方法に準拠して測定されたヘイズと定義される。このように、ガラス基板とトリアセチルセルロースフィルムとで挟持されることにより、光拡散性積層樹脂フィルムの反りが防止されるとともに、光拡散性積層樹脂フィルムの表面形状に起因するヘイズが考慮されなくなるため、光拡散性積層樹脂フィルムの内部ヘイズが測定されることとなる。
具体的には、2つの透明樹脂層によって光拡散層が挟持された3層構造の光拡散性積層樹脂フィルムの内部ヘイズは、光拡散性積層樹脂フィルムの一方の面を光学的に透明な粘着剤を用いてガラス基板に貼合し、続いてもう一方の面にヘイズがほぼ0であるトリアセチルセルロースフィルムを光学的に透明な粘着剤を用いて貼合し、該ガラス基板とトリアセチルセルロースフィルムで挟持された光拡散性積層樹脂フィルムについて、JIS K 7136に準拠したヘイズメーター(たとえば(株)村上色彩技術研究所製のヘイズメーター「HM−150」型)を用いて測定することができる。透明樹脂層とその上に積層された光拡散層とからなる2層構造の光拡散性積層樹脂フィルムの内部ヘイズは、光拡散性積層樹脂フィルムの透明樹脂層側の面を光学的に透明な粘着剤を用いてガラス基板に貼合し、続いて光拡散層側の面にヘイズがほぼ0であるトリアセチルセルロースフィルムをグリセリンを用いて貼合し、該ガラス基板とトリアセチルセルロースフィルムで挟持された光拡散性積層樹脂フィルムについて、JIS K 7136に準拠したヘイズメーター(たとえば(株)村上色彩技術研究所製のヘイズメーター「HM−150」型)を用いて測定することができる。
表面に微細凹凸形状を有するハードコート層は、その表面ヘイズが0.5%以上15%以下、内部ヘイズが2%以下であることが好ましい。上記したように、本発明においては、内部散乱特性と反射特性とを独立に制御するために、内部散乱特性が主に光拡散性積層樹脂フィルムに付与されることから、ハードコート層の内部ヘイズは2%以下であり、好ましくは実質的に0%である。ハードコート層の内部ヘイズが実質的に0%である場合、ハードコート層のヘイズは実質、表面ヘイズのみからなる。ハードコート層の表面ヘイズは、白ちゃけを抑制する観点から、15%以下であることが好ましく、より効果的に白ちゃけを抑えるためには5%以下であることがより好ましい。ただし、0.5%を下回る場合には十分な防眩性を示さない傾向にある。
ここで、ハードコート層の表面ヘイズおよび内部ヘイズは、次のようにして測定される。すなわち、まず、ハードコート層をヘイズがほぼ0%であるトリアセチルセルロースフィルム上に形成した後、トリアセチルセルロースフィルム側が接合面となるように、該積層フィルムとガラス基板とを、透明粘着剤を用いて貼合し、JIS K 7136に準拠してヘイズを測定する。当該ヘイズは、ハードコート層全体のヘイズに相当する。次に、ハードコート層の凹凸表面に、ヘイズがほぼ0%であるトリアセチルセルロースフィルムをグリセリンを用いて貼合し、再度JIS K 7136に準拠してヘイズを測定する。当該ヘイズは、表面凹凸に起因する表面ヘイズが表面凹凸上に貼合されたトリアセチルセルロースフィルムによってほぼ打ち消されていることから、ハードコート層の「内部ヘイズ」とみなすことができる。したがって、ハードコート層の「表面ヘイズ」は、下記式(1)より求められる。
表面ヘイズ=全体のヘイズ−内部ヘイズ (1)
上記した光学特性を満たす表面凹凸が付与されたハードコート層の作製方法としては、特に制限されず、たとえば、フィラーを分散させた樹脂溶液を光拡散性積層樹脂フィルム上に塗布し、塗布膜厚を調整してフィラーを塗布膜表面に露出させることでランダムな凹凸を形成する方法や表面凹凸を有する金型を用いて、該表面凹凸形状を透明樹脂フィルムに転写するエンボス法などを挙げることができる。
フィラーを分散させた樹脂溶液を光拡散性積層樹脂フィルム上に塗布することによってハードコート層を形成する場合には、ハードコート層の内部ヘイズを2.0%以下、好ましくはほぼ0%とするために、フィラーの屈折率とハードコート層の基材となる樹脂(ハードコート樹脂)の屈折率の比をほぼ1とするか、可視光の波長よりも小さい(100nm以下程度)無定形シリカ一次粒子からなる多孔質シリカ二次粒子をハードコート樹脂中に分散させることによって表面凹凸を形成すればよい。前者の方法を用いる場合には、ハードコート樹脂が1.50前後の屈折率を示すことが多いので、フィラーとして、ポリメタクリル酸メチルビーズ(屈折率1.49)もしくはメタクリル酸メチル/スチレン共重合体樹脂ビーズ(屈折率1.50〜1.59)、ポリエチレンビーズ(屈折率1.53)などを適宜選択して用いればよい。
フィラーを分散させる樹脂(ハードコート樹脂)としては、紫外線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂などを用いることができるが、生産性、硬度などの観点から紫外線硬化性樹脂が好ましく使用される。紫外線硬化性樹脂としては、市販されているものを用いることができる。たとえば、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート等の多官能アクリレートの単独または2種以上と、「イルガキュアー 907」、「イルガキュアー 184」(以上、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製)、「ルシリン TPO」(BASF社製)等の光重合開始剤との混合物を、紫外線硬化性樹脂とすることができる。たとえば紫外線硬化性樹脂を用いた場合においては、紫外線硬化性樹脂にフィラーを分散した後、該樹脂組成物を光拡散性積層樹脂フィルムに塗布し、紫外線を照射することにより、ハードコート樹脂中にフィラーが分散された、ハードコート層を形成することができる。
エンボス法により微細凹凸形状を有するハードコート層を形成する場合には、微細凹凸形状が形成された金型を用いて、金型の形状を透明樹脂フィルムに転写すればよい。金型形状のフィルムへの転写は、紫外線硬化性樹脂を用いるUVエンボス法が好ましい。
UVエンボス法では、光拡散性積層樹脂フィルムの表面に紫外線硬化性樹脂層を形成し、その紫外線硬化性樹脂層を金型の凹凸面に押し付けながら硬化させることで、金型の凹凸面が紫外線硬化性樹脂層に転写される。具体的には、光拡散性積層樹脂フィルム上に紫外線硬化性樹脂を塗工し、塗工した紫外線硬化性樹脂を金型の凹凸面に密着させた状態で、光拡散性積層樹脂フィルム側から紫外線を照射して紫外線硬化性樹脂を硬化させ、次に、硬化後の紫外線硬化性樹脂層が形成された光拡散性積層樹脂フィルムを金型から剥離することにより、金型の形状を紫外線硬化性樹脂に転写する。紫外線硬化性樹脂の種類は特に制限されない。また、紫外線硬化性樹脂の代わりに、光開始剤を適宜選定することにより、紫外線より波長の長い可視光で硬化が可能な可視光硬化性樹脂を用いてもよい。
ハードコート層の厚みは特に制限されないが、2μm以上20μm以下であることが好ましい。ハードコート層の厚みが2μm未満であると、十分な硬度が得られず、傷付きやすくなる傾向にあり、また、20μmより厚くなると、割れやすくなったり、ハードコート層の硬化収縮によりフィルムがカールして生産性が低下したりする傾向がある。
以上のような光拡散性積層樹脂フィルムとハードコート層との積層体である本発明の防眩フィルムは、光拡散性積層樹脂フィルム側から入射角20゜で光を入射したときにハードコート層側法線方向で観測される相対散乱光強度T(20)が0.0001%以上0.0006%以下の値を示し、光拡散性積層樹脂フィルム側から入射角30°で光を入射したときにハードコート層側法線方向で観測される相対散乱光強度T(30)が0.00004%以上0.0002%以下の値を示すことが好ましい。ここで、光拡散性積層樹脂フィルム側から入射角20゜で光を入射したとき、および入射角30°で光を入射したときの、ハードコート層側法線方向における相対散乱光強度T(20)およびT(30)について説明する。
図2は、光拡散性積層樹脂フィルム側(ハードコート層の凹凸面とは反対側)から光を入射し、ハードコート層側(凹凸面側)法線方向における散乱光強度を測定するときの、光の入射方向と透過散乱光強度測定方向とを模式的に示した斜視図である。図2を参照して、防眩フィルム201の光拡散性積層樹脂フィルム側で、防眩フィルムの法線202からある角度φ(入射角とする)で入射した光203に対し、ハードコート層側の法線202方向に透過する透過散乱光204の強度を測定し、その透過散乱光強度を光源の光強度で除した値を相対散乱光強度T(φ)とする。すなわち、防眩フィルム201の光拡散性積層樹脂フィルム側で、防眩フィルムの法線から20°の角度で光203を入射したときに、ハードコート層側法線202方向で観測される透過散乱光204の強度を光源の光強度で除した値がT(20)であり、防眩フィルム201の光拡散性積層樹脂フィルム側で、防眩フィルムの法線202から30°の角度で光203を入射したときに、ハードコート層側法線202方向で観測される透過散乱光204の強度を光源の光強度で除した値がT(30)である。なお、光203は、光拡散性積層樹脂フィルム側から入射される光203の方向と防眩フィルムの法線202とが同一平面(図2における平面209)上となるように入射される。
20°入射のときの相対散乱光強度T(20)が0.0006%を上回る場合には、この防眩フィルムを画像表示装置に適用したときに、散乱光によって黒表示時の輝度が上昇し、コントラストを低下させる。また、20°入射のときの相対散乱光強度T(20)が0.0001%を下回る場合には、散乱効果が低く、高精細な画像表示装置に適用したときにギラツキが発生する。同様に、30°入射のときの相対散乱光強度T(30)が0.0002%を上回る場合にも、この防眩フィルムを画像表示装置に適用したときに、散乱光によって黒表示時の輝度が上昇し、コントラストを低下させる。また、30°入射のときの相対散乱光強度T(30)が0.00004%を下回る場合にも、散乱効果が低く、高精細な画像表示装置に適用したときにギラツキが発生する。特に、防眩フィルムを自発光型ではない液晶ディスプレイに適用したときには、黒表示時の光漏れに起因する散乱による輝度上昇効果が大きいため、相対散乱光強度T(20)およびT(30)が上記好ましい範囲を上回ると、コントラストを顕著に低下させ、視認性を損なう結果となる。
図3は、本発明の防眩フィルム(図2における防眩フィルム201)の光拡散性積層樹脂フィルム側からの入射角φを変えて測定される相対散乱光強度(対数目盛)を入射角φに対してプロットしたグラフの一例である。このような入射角と相対散乱光強度との関係を表すグラフ、またはそれから読み取られる入射角毎の相対散乱光強度を、透過散乱プロファイルと呼ぶことがある。このグラフに示されるように、相対散乱光強度は入射角0゜でピークを示し、入射される光203の法線方向からの角度が大きくなるほど、散乱光強度は低下する傾向にある。なお、入射角のプラス(+)とマイナス(−)は、法線方向(0°)を中心に、入射される光203の方向と法線202を含む平面209内での入射光の傾きによって定まるものである。したがって、透過散乱プロファイルは、入射角0°を中心に、左右対称に現れるのが通例である。図3に示す透過散乱プロファイルの例では、0°入射のときの相対散乱光強度T(0)が約15%でピークを示し、20°入射のときの相対散乱光強度T(20)が約0.0003%、30°入射のときの相対散乱光強度T(30)が約0.00006%となっている。
防眩フィルムの相対散乱光強度を測定するにあたっては、0.001%以下の相対散乱光強度を精度良く測定することが必要である。そこで、ダイナミックレンジの広い検出器の使用が有効である。このような検出器としては、たとえば、市販の光パワーメーターなどを用いることができ、この光パワーメーターの検出器前にアパーチャーを設け、防眩フィルムを見込む角度が2°になるようにした変角光度計を用いて測定を行なうことができる。入射光には380〜780nmの可視光線を用いることができ、測定用光源としては、ハロゲンランプ等の光源から出た光をコリメートしたものを用いてもよいし、レーザーなどの単色光源で平行度の高いものを用いてもよい。また、フィルムの反りを防止するため、光学的に透明な粘着剤を用いて、凹凸面が表面となるようにガラス基板に貼合してから測定に供することが好ましい。
上記に鑑み、本発明において規定する相対散乱光強度T(20)およびT(30)は、次のようにして測定される。防眩フィルムを、その凹凸面が表面となるようガラス基板に貼合し、そのガラス面側でフィルム法線に対して所定の角度傾斜した方向から、He−Neレーザーからの平行光を照射し、防眩フィルム凹凸面側でフィルム法線方向の透過散乱光強度を測定する。透過散乱光強度の測定には、T(20)およびT(30)のいずれについても横河電機(株)製の「3292 03 オプティカルパワーセンサー」および「3292 オプティカルパワーメーター」を用いる。
図4は、相対散乱光強度T(20)およびT(30)と、コントラストとの関係を示す図である。図4から明らかなように相対散乱光強度T(20)が0.0006%を超えるかまたはT(30)が0.0002%を超えると、コントラストが10%以上低下し、視認性を損なう傾向にあることがわかる。なお、コントラストは次の手順で測定した。まず、市販の液晶テレビ(シャープ(株)製の「LC−42GX1W」)から背面側および表示面側の偏光板を剥離し、それらオリジナル偏光板の代わりに、背面側および表示面側とも、住友化学(株)製の偏光板「スミカラン SRDB31E」を、それぞれの吸収軸がオリジナルの偏光板の吸収軸と一致するように粘着剤を介して貼合し、さらに表示面側偏光板の上には、種々の散乱光強度を示す本発明に係る防眩フィルムと同様の構成を有する防眩フィルムを凹凸面が表面となるように粘着剤を介して貼合した。次に、こうして得られた液晶テレビを暗室内で起動し、(株)トプコン製の輝度計「BM5A」型を用いて、黒表示状態および白表示状態における輝度を測定し、コントラストを算出した。ここでコントラストは、黒表示状態の輝度に対する白表示状態の輝度の比で表される。
また、本発明の防眩フィルムは、ハードコート層側から入射角30゜で光を入射したときに、反射角30゜の反射率R(30)が0.05%以上2%以下であり、反射角40゜の反射率R(40)が0.0001%以上0.005%以下であり、そして反射角50゜の反射率R(50)が0.00001%以上0.0005%以下であることが好ましい。反射率R(30)、反射率R(40)および反射率R(50)を上記範囲内とすることにより、優れた防眩性能を示しつつ、白ちゃけがより効果的に抑制された防眩フィルムが提供される。
ここで、ハードコート層側から入射角30°で光を入射したときの角度毎の反射率について説明する。図5は、反射率を求めるときの防眩フィルムに対するハードコート層側からの光の入射方向と反射方向とを模式的に示した斜視図である。図5を参照して、防眩フィルム501のハードコート層側で、防眩フィルムの法線502から30°の角度で入射した光505に対し、反射角30°の方向、すなわち、正反射方向506への反射光の反射率(つまり正反射率)をR(30)とする。また、任意の反射角θで反射した光507のうち、θ=40°の反射光の反射率、θ=50°の反射光の反射率をそれぞれ、R(40)、R(50)とする。なお、反射率を測定するときの反射光の方向(正反射方向506および反射角θで反射した光507の反射方向)は、入射した光505の方向と法線502とを含む平面509内とする。
正反射率R(30)が2%を超えると、十分な防眩機能が得られず、視認性が低下する傾向にある。一方、正反射率R(30)があまり小さすぎても、白ちゃけが発生する傾向を示すことから、0.05%以上であるのが好ましい。正反射率R(30)は、1.5%以下、とりわけ0.7%以下であるのがより好ましい。また、R(40)が0.005%を上回るか、またはR(50)が0.0005%を上回ると、防眩フィルムに白ちゃけが発生してしまい、視認性が低下する傾向にある。すなわち、たとえば、表示装置の最前面に防眩フィルムを設置した状態で表示面に黒を表示した場合でも、周囲からの光を拾って表示面が全体的に白くなる白ちゃけが発生してしまう傾向にある。そのため、R(40)およびR(50)はあまり大きくならないようにするのが好ましい。一方、これらの角度における反射率があまり小さすぎても、十分な防眩性を示さなくなることから、R(40)は一般に0.0001%以上であるのが好ましく、R(50)は一般に0.00001%以上であるのが好ましい。R(50)は、より好ましくは0.0001%以下である。
図6は、本発明の防眩フィルム(図5における防眩フィルム501)のハードコート層側で法線502から30゜の角度で入射した光505に対する反射角θで反射した光507の、反射角θと反射率(反射率は対数目盛)との関係をプロットしたグラフの一例である。このような反射角と反射率の関係を表すグラフ、またはそれから読み取られる反射角毎の反射率を、反射プロファイルと呼ぶことがある。このグラフに示す如く、正反射率R(30)は30゜で入射した光505に対する反射率のピークであり、正反射方向から角度がずれるほど反射率は低下する傾向にある。図6に示す反射プロファイルの例では、正反射率R(30)が約0.4%、R(40)が約0.001%、そしてR(50)が約0.00003%となっている。
防眩フィルムの反射率を測定するにあたっては、相対散乱光強度と同様に0.001%以下の反射率を精度良く測定することが必要である。そこで、ダイナミックレンジの広い検出器の使用が有効である。このような検出器としては、たとえば、市販の光パワーメーターなどを用いることができ、この光パワーメーターの検出器前にアパーチャーを設け、防眩フィルムを見込む角度が2°になるようにした変角光度計を用いて測定を行なうことができる。入射光としては、380〜780nmの可視光線を用いることができ、測定用光源としては、ハロゲンランプ等の光源から出た光をコリメートしたものを用いてもよいし、レーザーなどの単色光源で平行度の高いものを用いてもよい。裏面が平滑で透明な防眩フィルムの場合は、防眩フィルム裏面からの反射が測定値に影響を及ぼすことがあるため、たとえば、黒色のアクリル樹脂板に防眩フィルムの平滑面を粘着剤または水やグリセリン等の液体を用いて光学密着させることにより、防眩フィルム最表面の反射率のみが測定できるようにするのが好ましい。
上記に鑑み、本発明において規定する反射率R(30)、R(40)およびR(50)は、次のようにして測定される。防眩フィルムの凹凸面に、フィルム法線に対して30゜傾斜した方向から、He−Neレーザーからの平行光を照射し、フィルム法線と光入射方向とを含む平面内における反射率の角度変化の測定を行なう。反射率の測定には、いずれも横河電機(株)製の「3292 03 オプティカルパワーセンサー」および「3292 オプティカルパワーメーター」を用いる。
本発明の防眩フィルムは、その最表面、すなわちハードコート層の凹凸面側に低反射膜を有していてもよい。低反射膜がない状態でも、十分な防眩機能を発揮するが、最表面に低反射膜を設けることにより、防眩性をさらに向上させることができる。低反射膜は、ハードコート層の上に、それよりも屈折率の低い低屈折率材料の層を設けることにより形成できる。そのような低屈折率材料として、具体的には、フッ化リチウム(LiF)、フッ化マグネシウム(MgF2)、フッ化アルミニウム(AlF3)、氷晶石(3NaF・AlF3またはNa3AlF6)等の無機材料微粒子を、アクリル系樹脂やエポキシ系樹脂等に含有させた無機系低反射材料;フッ素系またはシリコーン系の有機化合物、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂等の有機低反射材料を挙げることができる。
<防眩性偏光板>
本発明の防眩フィルムは、防眩効果に優れ、白ちゃけも有効に防止され、ギラツキの発生およびコントラストの低下を効果的に抑制できるため、画像表示装置に装着したときに視認性に優れたものとなる。画像表示装置が液晶ディスプレイである場合には、この防眩フィルムを偏光板に適用することができる。すなわち、偏光板は一般に、ヨウ素または二色性染料が吸着配向されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムからなる偏光フィルムの少なくとも片面に保護フィルムが貼合された形態のものが多いが、その一方の保護フィルムを本発明の防眩フィルムで構成する。偏光フィルムと、本発明の防眩フィルムとを、その防眩フィルムの光拡散性積層樹脂フィルム側で貼り合わせることにより、防眩性偏光板とすることができる。この場合、偏光フィルムの他方の面は、何も積層されていない状態でもよいし、別の保護フィルムまたは光学フィルムが積層されていてもよいし、また液晶セルに貼合するための粘着剤層が形成されていてもよい。また、偏光フィルムの少なくとも片面に保護フィルムが貼合された偏光板の当該保護フィルム上に、本発明の防眩フィルムをその光拡散性積層樹脂フィルム側で貼合して、防眩性偏光板とすることもできる。さらに、少なくとも片面に保護フィルムが貼合された偏光板において、当該保護フィルムとして光拡散性積層樹脂フィルムを偏光フィルムに貼合した後、当該光拡散性積層樹脂フィルム上にハードコート層を形成することにより、防眩性偏光板とすることもできる。
上記防眩性偏光板においては、表面平滑性に優れる光拡散性積層樹脂フィルムを用いているため、光拡散性積層樹脂フィルムと偏光フィルムまたは偏光フィルムに積層された保護フィルムとの界面への気泡の侵入や、フィルムの反りが解消または低減され得る。
<画像表示装置>
本発明の画像表示装置は、本発明の防眩フィルムまたは防眩性偏光板を画像表示素子と組み合わせたものである。ここで、画像表示素子は、上下基板間に液晶が封入された液晶セルを備え、電圧印加により液晶の配向状態を変化させて画像の表示を行なう液晶パネルが代表的であるが、その他、プラズマディスプレイパネル、CRTディスプレイ、有機ELディスプレイなど、公知の各種ディスプレイに対しても、本発明の防眩フィルムまたは防眩性偏光板を適用することができる。本発明の画像表示装置においては、防眩フィルムまたは防眩性偏光板は、画像表示素子よりも視認側に配置される。この際、防眩フィルムまたは防眩性偏光板の凹凸面、すなわちハードコート層側が外側(視認側)となるように配置される。このような本発明の防眩フィルムまたは防眩性偏光板を備えた画像表示装置は、防眩フィルムの有する表面の凹凸により入射光を散乱して映り込み像をぼかすことができ、優れた視認性を与える。
また、本発明の防眩フィルムまたは防眩性偏光板を高精細の画像表示装置に適用した場合でも、従来の防眩フィルムに見られたようなギラツキが発生することもなく、十分な映り込み防止、白ちゃけの防止、ギラツキの抑制、コントラストの低下抑制という性能を兼備したものとなる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例によって限定されるものではない。
[光拡散性積層樹脂フィルムの製造]
(製造例1:ゴム状重合体の製造)
特公昭55−27576号公報の実施例に記載の方法に準拠して、三層構造からなるアクリル系多層重合体を製造した。内容積5Lのガラス製反応容器に、イオン交換水1700g、炭酸ナトリウム0.7g、過硫酸ナトリウム0.3gを仕込み、窒素気流下で撹拌後、ペレックスOT−P((株)花王製)4.46g、イオン交換水150g、メチルメタクリレート150gおよびアリルメタクリレート0.3gを仕込んだ。ついで、75℃に昇温し150分間撹拌を続けた。
続いて、ブチルアクリレート689g、スチレン162gおよびアリルメタクリレート17gの混合物と過硫酸ナトリウム0.85g、ペレックスOT−P 7.4gとイオン交換水50gとの混合物を、別の入口から90分間にわたり添加し、さらに90分間重合を続けた。重合を完了後、さらに、メチルアクリレート326gおよびエチルアクリレート14gの混合物と過硫酸ナトリウム0.34gを溶解させたイオン交換水30gとを、別々の口から30分間にわたって添加した。添加終了後、さらに60分間保持し重合を完了した。得られたラテックスを0.5%塩化アルミニウム水溶液に投入して重合体を凝集させた。これを温水にて5回洗浄後、乾燥してアクリル系多層重合体を得た。
<実施例1>
樹脂層(A)の構成材料として、透明性樹脂としての樹脂1[メタクリル酸メチル/アクリル酸メチル=96/4(重量比)の共重合体(屈折率1.49)70重量部に対して、上記製造例1のアクリル系多層重合体を30重量部含有させたアクリル系樹脂組成物]85重量部、ならびに光拡散剤としてのメタクリル酸メチル/スチレン/エチレングリコールジメタクリレート=85/10/5(重量比)の共重合体粒子(屈折率1.505、重量平均粒子径8μm)15重量部を、ヘンシェルミキサーで混合した後、押出機Iにて溶融混練し、フィードブロックに供給した。一方、透明樹脂層(B)の構成材料として、樹脂2[メタクリル酸メチル/アクリル酸メチル=96/4(重量比)の共重合体(屈折率1.49)]を押出機IIにて溶融混練し、フィードブロックに供給した。
ついで、樹脂層(A)が中間層となり、透明樹脂層(B)がその両面に積層されるように、押出樹脂温度260℃にて共押出成形を行ない、引き続き、一列状に配置された3本の金属ポリシングロールを備える(順に第1、第2、第3ロールと称する)ロールユニットを用い、押し出された積層フィルムを、第1ロール−第2ロール間に挟み込み、圧延し、さらに第2ロール−第3ロール間に挟み込むことにより、厚さ100μm(樹脂層(A)の厚さ:48μm、透明樹脂層(B)の厚さ:それぞれ26μm)の3層からなる光拡散性積層樹脂フィルムを作製した。第1〜第3ロールは、いずれも図7(b)に示されるような金属弾性ロールであり、その金属製薄膜はポリシング加工が施されたステンレスからなる。ロール内に流通させる流体には水を用い、設定温度はいずれも80℃とした。
<比較例1〜3>
樹脂層(A)および透明樹脂層(B)の厚みをそれぞれ表1に示す厚みとなるよう押出機Iおよび押出機IIの吐出量を調整したこと以外は、実施例1と同様にして、3層からなる光拡散性積層樹脂フィルムを作製した。
上記実施例および比較例で使用した押出装置の構成は、次のとおりである。
押出機I:スクリュー径65mm、一軸、ベント付き(東芝機械(株)製)。
押出機II:スクリュー径45mm、一軸、ベント付き(日立造船(株)製)。
フィードブロック:2種3層分配(日立造船(株)製)。
ダイ:Tダイ、リップ幅1400mm、リップ間隔1mm(日立造船(株)製)。
[光拡散性積層樹脂フィルムの表面状態の評価]
(1)表面のざらつきの評価
上記実施例および比較例で得られた光拡散性積層樹脂フィルムの2つの透明樹脂層(B)の表面状態を、目視により観察したところ、比較例1〜3の光拡散性積層樹脂フィルムでは表面にざらつきが認められた。さらに、透明樹脂層(B)の表面状態を共焦点顕微鏡「PLμ2300」(センソファー社製)を用いて観察を行ない、ざらつきの程度を以下の基準により評価した。結果を表1に示す。
○:ざらつきが確認されなかった。
△:ざらつきがわずかに確認された。
×:ざらつきが多数確認された。
Figure 2009211055
比較例1の光拡散性積層樹脂フィルムのざらつき箇所を上記共焦点顕微鏡で観察したところ、深さ1〜2μm、直径100〜500μmの凹みであった。
(2)算術平均粗さRaの測定
JIS B0601−2001に準拠して、表面粗さ形状測定機((株)ミツトヨ製サーフテストSJ−201)により、光拡散性積層樹脂フィルムが有する、成形時において第1ロールに接触していた側の透明樹脂層(B)表面と、第2ロールに接触していた側の透明樹脂層(B)表面の算術平均粗さ(Ra)を、カットオフ値0.8mm、基準長さ0.8mm、区間数5で測定した。結果を表2に示す。
Figure 2009211055
<実施例2>
[防眩フィルムの製造と評価]
(A)エンボス用金型の作製
直径200mmの鉄ロール(JISによるSTKM13A)の表面に銅バラードめっきが施されたものを用意した。銅バラードめっきは、銅めっき層/薄い銀めっき層/表面銅めっき層からなるものであり、めっき層全体の厚さは約200μmであった。その銅めっき表面を鏡面研磨し、さらにその研磨面に、ブラスト装置((株)不二製作所製)を用いて、東ソー(株)製のジルコニアビーズ「TZ−B125」(商品名、平均粒径125μm)を、ビーズ使用量6g/cm2(ロールの表面積1cm2あたりの使用量、以下「ブラスト量」とする)、ブラスト圧力0.05MPa(ゲージ圧、以下同じ)、ビーズを噴射するノズルから金属表面までの距離600mm(以下「ブラスト距離」とする)でブラストした後、さらにそのブラストされた面に、先と同じブラスト装置を用いて、東ソー(株)製のジルコニアビーズ「TZ−SX−17」(商品名、平均粒径20μm)を、ブラスト量3g/cm2、ブラスト圧力0.05MPa、ブラスト距離450mmでブラストして表面に凹凸をつけた。得られた凹凸つき銅めっき鉄ロールに対し、塩化第二銅水溶液を用いてエッチングを行なった。その際のエッチング量は3μmとなるように設定した。その後、クロムめっき加工を行ない、金属金型を作製した。このとき、クロムめっき厚みが4μmとなるように設定した。得られた金型は、表面のビッカース硬度が1,000であった。
(B)微細凹凸を有するハードコート層の形成
以下の各成分が酢酸エチルに固形分濃度60重量%で溶解されている紫外線硬化性樹脂組成物を用意した。
ペンタエリスリトールトリアクリレート 60重量部
多官能ウレタン化アクリレート 40重量部
(ヘキサメチレンジイソシアネートとペンタエリスリトールトリアクリレートの反応生成物)
次に、この紫外線硬化性樹脂組成物の固形分100重量部に対して、光重合開始剤である「ルシリン TPO」(BASF社製、化学名:2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド)を5重量部添加して塗布液を調製した。
この塗布液を、実施例1で得られた光拡散性積層樹脂フィルム上に、乾燥後の塗布厚みが8.0μmとなるように塗布し、80℃に設定した乾燥機中で1分間乾燥させた。乾燥後のフィルムを、上で作製した金属金型の凹凸面に、紫外線硬化性樹脂組成物層が金型側となるようにゴムロールで押し付けて密着させた。この状態で光拡散性積層樹脂フィルム側より、強度20mW/cm2の高圧水銀灯からの光をh線換算光量で300mJ/cm2となるように照射して、紫外線硬化性樹脂組成物層を硬化させた。この後、光拡散性積層樹脂フィルムを硬化樹脂ごと金型から剥離して、表面に凹凸を有するハードコート層(硬化樹脂)と光拡散性積層樹脂フィルムとの積層体からなる防眩フィルムを得た。得られた防眩フィルムは、ギラツキや白ちゃけが発生せず、画像表示装置に適用したときにコントラスト低下の原因となる相対散乱光強度T(20)は0.00027%、T(30)は0.00006%と、十分に低い良好な散乱特性を示した。
なお、実施例1の光拡散性積層樹脂フィルムの内部ヘイズは、14.8%であった。その測定は、光拡散性積層樹脂フィルムの一方の面を光学的に透明な粘着剤を用いてガラス基板に貼合し、続いてもう一方の面にヘイズがほぼ0であるトリアセチルセルロースフィルムを光学的に透明な粘着剤を用いて貼合し、該ガラス基板とトリアセチルセルロースフィルムで挟持された光拡散性積層樹脂フィルムについて、JIS K 7136に準拠した(株)村上色彩技術研究所製のヘイズメーター「HM−150」型)を用いて行なった。
また、上記ハードコート層の表面ヘイズおよび内部ヘイズは、それぞれ1.7%、0.0%であった。測定は次のようにして行なった。まず、ハードコート層をヘイズがほぼ0%であるトリアセチルセルロースフィルム上に形成した後、トリアセチルセルロースフィルム側が接合面となるように、該積層フィルムとガラス基板とを、透明粘着剤を用いて貼合し、JIS K 7136に準拠した(株)村上色彩技術研究所製のヘイズメーター「HM−150」型を用いて全体のヘイズを測定した。次に、ハードコート層の凹凸表面に、ヘイズがほぼ0であるトリアセチルセルロースフィルムをグリセリンを用いて貼合し、再度JIS K 7136に準拠して、内部ヘイズを測定した。表面ヘイズは、上記式(1)に基づいて算出した。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
101 光拡散性積層樹脂フィルム、102 ハードコート層、103 透明樹脂層(B)、104 樹脂層(A)、105 光拡散剤、201,501 防眩フィルム、202,502 防眩フィルムの法線、203 法線からφの角度で入射される光、204 法線方向に透過された透過散乱光、209,509 入射光方向と防眩フィルムの法線とを含む平面、505 30°の角度で入射される光、506 正反射方向、507 反射角θで反射した光、701a,701b 金属製薄膜、702a,702b 軸ロール、703 流体用空間。

Claims (13)

  1. 重量平均粒子径が1〜20μmである光拡散剤が分散された透明性樹脂からなる樹脂層(A)と、前記樹脂層(A)の両面に積層された透明樹脂層(B)とを備える、厚みが30〜500μmの光拡散性積層樹脂フィルムであって、
    前記樹脂層(A)の厚みは、光拡散性積層樹脂フィルムの厚みの5%以上50%未満であり、
    前記樹脂層(A)を形成する樹脂組成物と前記透明樹脂層(B)を形成する樹脂組成物とを用いた共押出成形により得られる積層フィルムの少なくとも片面を弾性ロールに接触させた状態で、前記積層フィルムを成形してなる光拡散性積層樹脂フィルム。
  2. 前記樹脂層(A)は、前記透明性樹脂100重量部に対して、5〜40重量部の光拡散剤を含有する請求項1に記載の光拡散性積層樹脂フィルム。
  3. 少なくとも1つの透明樹脂層(B)における、前記樹脂層(A)側とは反対側の表面の算術平均粗さRaは、0〜0.5μmである請求項1または2に記載の光拡散性積層樹脂フィルム。
  4. 前記樹脂層(A)の前記透明樹脂層(B)側表面と、前記透明樹脂層(B)の前記樹脂層(A)側表面とは接している請求項1〜3のいずれかに記載の光拡散性積層樹脂フィルム。
  5. 前記透明樹脂層(B)は、メタクリル酸メチル系樹脂、メタクリル酸メチル系樹脂にゴム状重合体を含有させた樹脂組成物、スチレン系樹脂、芳香族ポリカーボネート樹脂、脂環構造含有エチレン性不飽和単量体単位を含有する樹脂、またはこれらの2種以上の混合樹脂からなる請求項1〜4のいずれかに記載の光拡散性積層樹脂フィルム。
  6. 前記透明性樹脂は、メタクリル酸メチル系樹脂、メタクリル酸メチル系樹脂にゴム状重合体を含有させた樹脂組成物、スチレン系樹脂、スチレン系樹脂にゴム状重合体を含有させた樹脂組成物、芳香族ポリカーボネート樹脂、またはこれらの2種以上の混合樹脂である請求項1〜5のいずれかに記載の光拡散性積層樹脂フィルム。
  7. 重量平均粒子径が1〜20μmである光拡散剤が分散された透明性樹脂からなる樹脂層(A)と、前記樹脂層(A)の両面に積層された透明樹脂層(B)とを備える、厚みが30〜500μmである光拡散性積層樹脂フィルムの製造方法であって、
    前記樹脂層(A)を形成する樹脂組成物と前記透明樹脂層(B)を形成する樹脂組成物とを用いた共押出成形により得られる積層フィルムの少なくとも片面を弾性ロールに接触させた状態で、前記樹脂層(A)の厚みが光拡散性積層樹脂フィルムの厚みの5%以上50%未満となるように、前記積層フィルムを成形する工程を有する光拡散性積層樹脂フィルムの製造方法。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載の光拡散性積層樹脂フィルムと、前記光拡散性積層樹脂フィルム表面上に積層された、表面に微細な凹凸形状を有するハードコート層とを備える防眩フィルムであって、
    前記光拡散性積層樹脂フィルムの内部ヘイズは5%以上30%以下であり、
    前記ハードコート層は、その表面ヘイズが0.5%以上15%以下であり、その内部ヘイズが2%以下である防眩フィルム。
  9. 前記光拡散性積層樹脂フィルム側から入射角20゜で光を入射したときの前記ハードコート層側法線方向における相対散乱光強度T(20)が0.0001%以上0.0006%以下であり、
    前記光拡散性積層樹脂フィルム側から入射角30°で光を入射したときの前記ハードコート層側法線方向における相対散乱光強度T(30)が0.00004%以上0.0002%以下である、請求項8に記載の防眩フィルム。
  10. 前記ハードコート層側から入射角30゜で光を入射したときに、
    反射角30゜の反射率R(30)が0.05%以上2%以下であり、
    反射角40゜の反射率R(40)が0.0001%以上0.005%以下であり、
    反射角50゜の反射率R(50)が0.00001%以上0.0005%以下である、請求項8または9に記載の防眩フィルム。
  11. 前記ハードコート層の凹凸表面上に、低反射膜をさらに有する請求項8〜10のいずれかに記載の防眩フィルム。
  12. 請求項8〜11のいずれかに記載の防眩フィルムと偏光フィルムとを貼り合わせてなる防眩性偏光板であって、
    前記偏光フィルムは、前記防眩フィルムの前記光拡散性積層樹脂フィルム側に配置される防眩性偏光板。
  13. 請求項8〜11のいずれかに記載の防眩フィルムまたは請求項12に記載の防眩性偏光板と、画像表示素子とを備え、
    前記防眩フィルムまたは防眩性偏光板は、そのハードコート層側を外側にして画像表示素子の視認側に配置される画像表示装置。
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