JP5279644B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関する。
内燃機関、例えば4サイクルの単気筒エンジンにおいては、吸気行程、圧縮行程、膨張行程、排気行程の4つのサイクルを繰り返すことで出力が生み出されている。エンジンの制御装置は、これらエンジンの各行程を判別することで、燃料の噴射や点火などのタイミングを計っている。
ここで、制御装置がエンジンの行程判別を行う方法としては、例えば、エンジン始動時に、クランク軸が1回転する間の吸気管圧力特性を、1回転目と2回転目、即ち720CA(クランク・アングル、クランク角)の間で比較してエンジン行程判別を行うものが知られている。
エンジン始動時の行程判別の具体例としては、例えば、クランク軸が1回転する毎に吸気管圧力の最小値を測定し、クランク軸の1回転目の吸気管圧力の最小値と、2回転目の最小値を比較して、クランク軸の2回転目においてエンジンの行程判別を行うものがある(例えば、特許文献1参照)。また、他の例としては、クランク軸の回転に伴って規則的に出力されるパルス信号毎にエンジンの吸気管の圧力値を累積し、クランク軸が2回転したときに、クランク軸の1回転目の吸気管圧力の累積値と、2回転目の吸気管圧力の累積値を比較してエンジン行程判別を行うことが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−265894号公報 特開2003−3887号公報
しかしながら、クランク軸が1回転する間の吸気管圧力特性を720CAの間で比較すると、1回転目の吸気管圧力の最小値、又は累積値と、2回転目の吸気管圧力の最小値、又は累積値との間の大小関係がエンジン行程と不一致になり、行程判別を誤ることがあった。このような現象は、エンジンの始動時や、エンジンが過渡的な運転状態にあるときに生じることがあり、例えば、吸入空気量を調整するスロットルバルブが開閉操作されている場合や、エンジンが高回転し、かつスロットルバルブが高開度(例えば全開)である場合などに生じる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、エンジンの行程判別を確実に行えるようにすることを主な目的とする。
本願の一観点によれば、内燃機関の燃焼室に空気を供給する吸気管内の圧力を取得し、前記内燃機関の出力軸が1回転する間の前記吸気管内の圧力の最大値、及び最小値を計測する吸気圧算出部と、前記吸気管内の圧力の最大値、最小値の差から、前記出力軸が1回転する間の圧力変動幅を算出する変動幅算出部と、前記クランク軸が2回転する間に得られる圧力変動幅の前回値と今回値の大小を比較する変動幅比較部と、圧力変動幅の前回値と今回値の大小を比較し、圧力変動幅の大小の変化が交互に、かつ3回連続したら前記内燃機関の行程を判別する行程判別部と、前記内燃機関の行程判別を行った後、前記出力軸
が2回転するたびに1回、燃料噴射出力及び点火出力を行わせ、前記内燃機関の行程判別を行うまでは前記出力軸が1回転するたびに1回、燃料噴射出力及び点火出力を行わせる出力処理部と、を含む内燃機関の制御装置が提供される。
また、本発明の別の観点によれば、前記行程判別部は、圧力変動幅の前回値から今回値の変化が大から小であった場合に、今回値に相当する行程を膨張・排気行程と判別することを特徴とする請求項請求項1に記載の内燃機関の制御装置が提供される。
本発明によれば、吸気管内の圧力の変動幅の大小の変化によって行程判別を行うようにしたので、従来では誤判定し易い条件でも行程判別を精度良く行なえる。正しい行程判別結果に基づいて点火出力などを行えるようになるので、点火系構成部品の耐久性を向上できる。
図1は、本発明の実施の形態に係る内燃機関及び制御装置の構成を示す図である。 図2は、制御装置のブロック図である。 図3は、内燃機関の制御のフローチャートである。 図4は、タイミングロータを用いてクランク角検出の処理を説明するための図である。 図5は、エンジン行程判別用の吸気圧を算出する処理のフローチャートである(その1)。 図6は、エンジン行程判別処理のフローチャートである(その1)。 図7は、エンジン行程判別処理のフローチャートである(その2)。 図8は、エンジンの行程判別を行う際のタイミングチャートである(その1)。 図9は、エンジンの行程判別を行う際のタイミングチャートである(その2)。 図10は、行程判別の実験結果を示す図である(その1)。 図11は、行程判別の実験結果を示す図である(その2)。
本発明を実施するための形態について以下に詳細に説明する。
図1に内燃機関及びその制御装置を含むシステムの概略構成図を示す。
内燃機関であるエンジン1は、空気を吸い込む吸気管2を有する。吸気管2は、上流側の吸気口2Aにエアクリーナ3が取り付けられており、吸気温度センサ4が設けられた後、スロットルバルブ5で流路面積を調整可能になっている。スロットルバブル5の開度は、スロットル開度センサ6によりモニタされている。さらに、スロットルバルブ5の下流には、吸気圧センサ7と、燃料噴射用のインジェクタ8が順番に設けられた後、シリンダヘッド12とシリンダブロック11で形成される燃焼室13に接続されている。吸気管2と燃焼室13の間には吸気バルブ14が管路を開閉自在に挿入されている。
シリンダブロック11には、ピストン15が摺動自在に挿入されている。ピストン15は、クランクアーム16を介してクランク軸17に連結されており、ピストン15の直線的な往復運動を出力軸であるクランク軸17の回転運動に変換するように構成されている。クランク軸17は、シリンダブロック11に回転自在に支持されており、その回転数を検出するためのタイミングロータ18が固定されている。タイミングロータ18の近傍には、クランク角センサ19が配置されている。さらに、シリンダブロック11には、冷却水を循環させるための流路20が形成されると共に、冷却水の温度を測定するための冷却水温センサ21も取り付けられている。
シリンダヘッド12には、吸気管2の他に、点火プラグ24と、排気管25が取り付けられている。点火プラグ24は、点火コイル27に電気的に接続され、高電圧が印加されるようになっている。また、排気管25の燃焼室13に連なる開口部には、排気バルブ28が開閉自在に取り付けられている。さらに、排気管25の途中には、触媒コンバータ29が設けられている。
次に、このようなエンジン1の制御を行う制御装置41の構成について図2を参照して説明する。なお、制御装置41は、ECU(Electronic Control Unit)と呼ばれることもある。
制御装置41は、バッテリ42に接続されると共に、クランク角センサ19と、スロットル開度センサ6と、吸気圧センサ7と、冷却水温センサ21と、吸気温度センサ4からの信号が入力可能に構成されている。さらに、制御装置41からは、点火コイル27と、インジェクタ8に信号を出力可能に構成されている。
また、制御装置41は、クランク角センサ19から出力されるデジタル信号を成形する波形整形回路51と、4つのセンサ4,6,7,21が出力するアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D(Analog/Digital)変換器52とを有し、これらはCPU(Central Processing Unit)53に接続されている。CPU53には、ROM(Read Only Memory)54や、RAM(Random Access Memory)55、タイマ56も接続されている。さらに、CPU53の出力は、点火回路57と、駆動回路58に接続されている。点火回路57は、所定のタイミングで点火コイル27に信号を出力するように構成されている。駆動回路58は、所定のタイミングでインジェクタ8を駆動させる信号を出力するように構成されている。
さらに、この実施の形態で、CPU53は、クランク軸17の回転角やエンジン回転数を算出するクランク信号処理部61と、スロットル開度を算出するスロットル信号処理部62と、吸気管圧力の算出や、最大値、及び最小値の算出を行う吸気圧算出部63と、吸気管圧力の最大値、最小値の差から、クランク軸17が1回転する間の吸気管2内の圧力変動幅を算出する変動幅算出部64と、クランク軸17が2回転する間に得られる圧力変動幅の前回値と今回値の大小を比較する変動幅比較部65と、圧力変動幅の変化からエンジン1の行程を判別する行程判別部66と、行程判別の結果に従って、燃料噴射出力及び点火出力を行わせる出力処理部67と、に機能分割できる。
次に、この実施の形態における内燃機関の制御について説明する。
図3のフローチャートに示すように、最初に、クランク角の基準位置を検出する(ステップS101)。例えば、図4に示すように、タイミングロータ18は、回転角20°刻みに18個の突起71が形成されており、その内の一つを基準突起71Aとし、他の突起71より周方向に長く形成されている。制御装置41のクランク信号処理部61は、基準突起71Aの次の突起71を検出したら360CA(クランク・アングル、クランク角)のステージ数を「0」にし、ここから、突起71を検出するたびにステージ数をインクリ
メントする。そして、基準突起71Aを検出したときのステージ数を「17」とし、その後、基準突起71Aの次の突起71を検出したらステージ数をリセットして再び「0」からカウントを繰り返す。なお、ピストン15の上死点(TDC)は、基準突起71Aと、次の突起71の間にあり、基準突起71Aの終点が上死点から10°手前の位置(BTDC10°)に配置されている。また、基準突起71Aの次の突起71の終点は、上死点から10°遅れた位置(ATDC10°)に配置されている。
クランク角17の基準位置の検出は、タイミングロータ18の外周に周期的に形成された突起71の長さ、及び次の突起71が現れるまでに要する時間を計測することで行われる。前記したように、タイミングロータ18は、基準突起71Aだけ回転方向に長く形成されているので、クランク角センサ19を用いて突起71の長さ、及び次の突起71が現れるまでに要する時間を計測し、その比率を算出する。基準突起71A以外の突起71の比率は一定で、基準突起71Aは、突起部分が長いために他の突起71より比率が相対的に大きくなる。したがって、比率の前回値と今回値の差を調べれば、基準突起71Aであるか、その他の突起71であるかを判別できる。
続いて、タイミングロータ18の基準突起71Aの後端位置を検出したことを示すクランク後端位置信号が出力されていなければ(ステップS102でNo)、ここでの処理を終了する。これに対し、クランク後端位置信号が出力されていれば(ステップS102でYes)、クランク角基準位置を検出しているか調べる(ステップS104)。クランク角基準位置を検出していない場合(ステップS104でNo)、制御装置41はエンジン行程判別のためのパラメータをリセットし(ステップS105)、ここでの処理を終了する。
これに対し、既にクランク角基準位置を検出していれば(ステップS104でYes)、制御装置41はエンジン回転数を算出する(ステップS106)。例えば、エンジン回転数は、タイミングロータ18に設けられた突起71間の時間計測値の360CA分の合計を基にして計算することで得られる。次に、制御装置41のスロットル信号処理部62は、スロットル開度センサ6の出力から、スロットル開度を算出する(ステップS107)。さらに、吸気圧算出部63が吸気圧センサの出力から、吸気圧PMBを算出する(ステップS108)。
この後、制御装置41の吸気圧算出部63及び変動幅算出部64は、吸気圧を用いてエンジン行程を判別するために使われる判別用吸気圧を算出する(ステップS109)。ここでは、クランク軸17が1回転するたびに、その間の吸気圧の最大値と最小値が決定され、さらに吸気圧の最大値と最小値の差が算出される。この行程の詳細は、後に説明する。
さらに、制御装置41の変動幅比較部65及び行程判別部66は、判別用の吸気圧からエンジン行程を判別する(ステップS110)。この実施の形態では、クランク軸が1回転する間の吸気圧の最大値と最小値の差のデータをクランク軸17の4回転分取得し、差の変化が大→小→大→小、又は小→大→小→大であったときに、4回目以降の差の変化が前回値より小さい場合にエンジン1が膨張・排気行程である判別する。この行程の詳細については、後に説明する。
続いて、制御装置43の出力処理部67は、エンジン1の行程判別結果、エンジン回転数、スロットル開度から、点火時期を算出する(ステップS111)。さらに、燃料噴射量算出処理として、エンジン1の行程判別結果、エンジン回転数、スロットル開度から燃料噴射量、及び燃料噴射を開始するタイミングを決定する(ステップS112)。
さらに、出力処理部67は、点火出力処理を実施し、点火プラグ24に放電をさせて、
燃焼室13内の可燃性混合気に点火する(ステップS113)。点火出力処理は、エンジン1の行程判別を行った後は、吸気・圧縮行程のみに点火出力を行うようになっており、クランク軸17が2回転するたびに1回の点火出力が行われる。これに対し、エンジン1の行程判別が済んでいない段階では、クランク軸17が1回転するたびに1回の点火出力を行う。
そして、出力処理部67は、燃料噴射処理を実施し、吸気管2に吸い込まれた空気に燃料を噴射させて可燃性混合気を形成させる(ステップS114)。燃料噴射処理は、エンジン1の行程判別を行った後は、クランク軸17が2回転するたびに燃料が1回噴射される。これに対し、エンジン1の行程判別が済んでいない段階では、クランク軸17が1回転するたびに燃料が1回噴射される。
次に、図3のステップS109の行程判別用吸気圧の算出処理の詳細について、図5のフローチャートを参照して説明する。
最初に、タイミングロータ18の回転に伴って算出されるステージ数を調べる(ステップS201)。クランク軸17の回転角度に応じて定まるステージ数が、上死点直後のステージ、すなわちステージ数=0である場合(ステップS201でYes)には、吸気圧算出部63が吸気圧のボトム値をリセットし、現在の吸気圧を吸気圧ボトム値PMBとする(ステップS202)。また、吸気圧のトップ値をリセットし、現在の吸気圧を吸気圧トップ値PMTとする(ステップS203)。吸気圧変動幅DPMTDCもリセットし、現在の値をゼロにする(ステップS204)。その後、後述するステップS210に進む。
一方、ステップS201で、現在のステージが、上死点直後のステージでないと判定された場合(ステップS201でNo)、吸気圧算出部63は、吸気圧ボトム値PMBが測定されたか調べる(ステップS205)。すなわち、吸気圧の現在値が、吸気圧ボトム値PMB以下の場合には、吸気圧ボトム値PMBが新たに検出されたとみなし、吸気圧ボトム値PMBを吸気圧の現在値で更新する(ステップS206)。吸気圧の現在値が、吸気圧ボトム値PMBより大きい場合には(ステップS205でNo)、吸気圧ボトム値PMBは更新せずに、ステップS207に進む。
さらに、吸気圧算出部63は、吸気圧トップ値PMTが測定されたか調べる(ステップS207)。吸気圧の現在値が、吸気圧トップ値PMT以上の場合には、吸気圧トップ値PMTが新たに検出されたとみなし、吸気圧トップ値PMTを吸気圧の現在値で更新する(ステップS208)。吸気圧の現在値が、吸気圧トップ値PMTより小さい場合には(ステップS207でNo)、吸気圧トップ値PMTは更新せずに、ステップS209に進む。
続く、ステップS209では、変動幅算出部64が吸気圧変動幅DPMTDCを算出する。吸気圧変動幅DPMTDCは、吸気圧トップ値PMTから吸気圧ボトム値PMBを引くことで得られる。
次に、ステップS210の処理を実施する。現在のステージが上死点直前のステージでなければ、ここでの処理を終了する。これにより、上死点に相当するステージを過ぎて、次の上死点に相当するステージに達するまでの間、前記のステップS201〜ステップS209までの処理が繰り返され、吸気圧ボトム値PMBの更新と、吸気圧トップ値PMTの更新と、吸気圧変動幅DPMTDCの算出とが繰り返される。
これに対し、現在のステージが上死点直前のステージになったときは(ステップS210でYes)、ステップS211に進み、変動幅算出部64が既にメモリされている今回吸気圧変動幅DPMTDC1の値を前回の吸気圧変動幅DPMTDC2として記憶させる
。その後、現在の吸気圧変動幅DPMTDCの値を今回の吸気圧変動幅DPMTDC1として記憶する(ステップS212)。そして、前回の吸気圧変動幅DPMTDC2から今回の吸気圧変動幅DPMTDC1を引いて、吸気圧変動幅の変化量DDPMTDCを算出する(ステップS213)。ここまでの処理で、クランク軸17が1回転するまでの間の吸気圧ボトム値PMBと、吸気圧トップ値PMT、吸気圧変動幅の今回値(DPMTDC1)、並びに吸気圧変動幅の前回値と今回値の差である吸気圧変動幅の変化量DDPMTDCが算出されたので、ここでの処理を終了する。
次に、図3のステップS110のエンジン行程判別処理の詳細について、図6及び図7のフローチャートを参照して説明する。
まず、制御装置41の変動幅算出部は、現在のステージを調べ、上死点直前のステージでなければ(ステップS301でNo)、端子Aから進む図7のステップS320を実施する。これに対して、上死点直前のステージであれば(ステップS301でYes)、変動幅比較部65が吸気圧変動幅DPMTDCの変化量DDPMTDCが予め定められた所定値以上であるか調べる(ステップS302)。ここでの所定値は、エンジン1の排気量等によって異なるが、例えば5kPa程度とする。吸気圧変動幅DPMTDCの変化量が所定値を下回っているときは、前回吸気圧変動フラグをリセットする(ステップS303)。さらに、今回吸気圧変動フラグをリセットし(ステップS304)、吸気圧変動周期カウンタCCをリセットし(ステップS305)、端子Bから進む図7のステップS312を実施する。
一方、ステップS302で吸気圧変動幅DPMTDCの変化量が所定値以上であれば、前回吸気圧変動フラグF_DBを更新する(ステップS306)。具体的には、前回吸気圧変動フラグF_DBを今回吸気圧変動フラグF_DTの値で更新する。
さらに、吸気圧変動幅の前回値DPMTDC2と今回値DPMTDC1の大小関係を調べて今回吸気圧変動フラグF_DTを設定する(ステップS307)。例えば、吸気圧変動幅の前回値DPMTDC2が今回値DPMTDC1以上の場合には、吸気圧変動が大から小への変化であるので、今回吸気圧変動フラグF_DTを「1」に設定する。これに対し、吸気圧変動幅の前回値DPMTDC2が今回値DPMTDC1より小さい場合には、吸気圧変動が小から大への変化であるので、今回吸気圧変動フラグF_DTを「0」に設定する。
ここで、吸気圧の変動が周期的に生じているとみなせない場合(ステップS308でNo)、ステップS309に進む。なお、吸気圧の変動が周期的に生じているとみなせない場合とは、吸気圧変動周期カウンタCCの値が「1」未満の場合をいう。ステップS309では、吸気圧変動幅の前回値DPMTDC2との今回値DPMTDC1との大小を比べる。そして、吸気圧変動幅の前回値DPMTDC2から今回値DPMTDC1への変化が、大→小への変化であり(ステップS309でYes)、かつ吸気圧変動フラグの前回値(F_DB)に対して今回値(F_DT)が反転している場合(ステップS310でYes)、吸気圧変動周期カウンタCCをインクリメントする(ステップS311)。その後、端子Bから進む図7のステップS312を実施する。
これに対し、ステップS309で、吸気圧変動幅の前回値DPMTDC2から今回値DPMTDC1への変化が、小→大への変化である場合には、ステップS305に進んで、吸気圧変動周期カウンタCCを「0」にリセットする。その後、端子Bから進む図7のステップS312を実施する。また、ステップS310で吸気圧変動フラグが反転していない場合、例えば、前回値F_DBと今回値F_DTが共に「1」である場合や、共に「0」である場合、ステップS305に進んで吸気圧変動周期カウンタCCを「0」にリセットする。そして、端子Bから進む図7のステップS312を実施する。
一方、ステップS308で吸気圧の変動が周期的に生じている場合、すなわち吸気圧変動周期カウンタCCの値が「1」以上の場合(ステップS308でYes)には、ステップS310に進む。そして、吸気圧変動フラグが前回値F_DBに対して今回値F_DTが反転している場合(ステップS310でYes)、吸気圧変動カウンタCCをインクリメントし(ステップS311)、ステップS312に進む。ステップS310で吸気圧変動フラグが反転していない場合には、ステップS305で吸気圧変動周期カウンタCCをリセットする。そして、端子Bから進む図7のステップS312を実施する。
図7に示すステップS312では、行程判別部66が吸気圧変動周期カウンタCCの値を調べる。吸気圧変動周期カウンタCCの値が「3」以上であれば(ステップS312でYes)、吸気圧変動幅が大→小に変化しているか調べる(ステップS313)。すなわち、吸気圧変動フラグの今回値F_DTを調べ、その値が「1」であれば(ステップS313でYes)、ステップS314に進む。そして、エンジン1の行程判別が済んでいる場合(ステップS314でYes)、720CAにおけるステージ数が「25」であれば(ステップS315でYes)、ステップS316に進む。同様に、ステップS314でエンジン1の行程判別が済んでいない場合も、ステップS316に進む。
ステップS316では、エンジン1の行程判別ができたものとみなし、行程判別フラグF_STを「1」にセットする。さらに、720CAステージを「26」にセットする(ステップS317)。なお、720CAステージとは、クランク軸が720°回転する間に、タイミングロータ18の突起71の位置を検出するたびにインクリメントされる数字である。
なお、ステップS312で、吸気変動周期カウンタCCの値が「3」未満の場合と、ステップS313で吸気圧変動幅が小→大に変化していた場合は、ステップS320に進む。ここで、行程判別部66は、行程判別フラグF_STを参照し、エンジン1の行程判別が済んでいるか調べる。行程判別が済んでいなければ(ステップS320でNo)、エンジン1の行程判別ができないと判断する(ステップS321)。このとき、行程判別フラグF_STには、「0」が代入される。さらに、720CAステージがリセットされる(ステップS322)。また、前記したステップS315で720CAステージとエンジン行程が不一致な場合にも、ステップS321及びステップS322が実施される。
また、ステップS320で、行程判別が済んでいる場合、すなわち、行程判別フラグF_STが「1」の場合(ステップS320でYes)、720CAステージが最大値のときは(ステップS323でYes)、720CAステージをゼロに設定する(ステップS324)。それ以外の場合には、720CAステージを1つインクリメントする(ステップS325)。
そして、ステップS317、S322、S324、S325で720CAステージの設定を行った後、エンジン1の行程判別が済んでいるか否かで、ステップS326以降の処理が分かれる。
すなわち、行程判別フラグF_STが「0」、つまり行程判別が済んでいなければ(ステップS326でNo)、エンジン行程フラグF_ENGに「0」を代入し(ステップS327)、ここでの処理を終了する。これに対し、行程判別が済んでいれば(ステップS326でYes)、720CAステージが「9」の場合に(ステップS328でYes)、エンジン1が膨張・排気行程であるとみなし、エンジン行程フラグF_ENGを「1」に設定する(ステップS329)。その後、ここでの処理を終了する。また、720CAステージが「9」でない場合(ステップS328でNo)、720CAステージが「27」であれば(ステップS330でYes)、吸気・圧縮行程とみなし、エンジン行程フラグF_ENGを「0」に設定する(ステップS311)。この後、ここでの処理を終了す
る。そして、720CAステージが「9」でもなく、「27」でもない場合(ステップS330でNo)には、エンジン行程フラグF_ENGを設定することなくここでの処理を終了する。
なお、図3のフローチャートにおける点火時期算出処理(ステップS111)、燃料噴射量算出処理(ステップS112)、点火出力処理(ステップS113)、及び燃料噴射処理(ステップS114)は、行程判別フラグF_STが「1」のときに、クランク軸17が2回転するごとに1回ずつ燃料噴射等を行うように処理が実施される。また、燃料噴射等の時期は、エンジン判別フラグF_ENGを参照することで、エンジン1の各行程に合わせて最適なタイミングで実施される。
次に、エンジン始動時の処理について、図8のタイミングチャートを主に参照しながら詳細に説明する。なお、図8の横軸は、時刻を示す。縦軸は、上から、TDC/BDCがピストン15が上死点(TDC)又は下死点(BDC)にあることを示し、エンジン行程は、エンジン1がいずれの行程にあるかを示す。また、クランク信号は、タイミングロータ18の回転に伴ってクランク角センサ19から出力されるアナログ信号を示す。F_TCTDCは、基準位置を検出したことを示すフラグである。360CAステージは、クランク軸17が1回転(360°)する間で、タイミングロータ18の突起71が検出されるたびにインクリメントされるデータで、0〜17の値が繰り返して割り当てられる。720CAステージは、クランク軸17が2回転(720°)する間で、タイミングロータ18の突起71が検出されるたびにインクリメントされるデータで、0〜35の値が繰り返して割り当てられる。なお、360CAステージ及び720CAステージは、検出されていない場合には「FF」が割り当てられている。さらに、F_ENGは、エンジン行程フラグであり、吸気圧は吸気管2の内圧の値である。F_DTは、吸気圧変動フラグの今回値であり、CCは吸気圧変動カウンタCCの値である。さらに、F_STは、エンジン1の行程判別フラグを示す。
時刻t0でクランキングが開始されると、クランク軸17の回転に伴って、クランク角センサ19からアナログのクランク信号が出力される。クランク信号は、例えば20°ごとにピークが周期的に現れる信号である。
時刻t1でクランク軸17と共に回転するタイミングロータ18の基準位置が検出されると、基準位置を検出したことを示すフラグF_TCTDCが「1」にセットされる。これにより、360CAステージの値が更新され、以降は0〜17の値が繰り返して割り当てられる。また、吸気圧PMの読み込みが開始される。さらに、図5のフローチャートに示すような行程判別用吸気圧算出処理によって、吸気圧ボトム値PMB、吸気圧トップ値PMT、及び吸気圧変動幅DPMTDCの算出が開始される。
そして、クランク信号のピークを検出する度に、360CAステージがインクリメントされ、時刻t2において360CAステージが上死点の直前に相当する「17」になると、このときの吸気圧変動幅が吸気圧変動幅の今回値DPMTDC1として記憶される。また、今まで記憶されていた吸気圧変動幅の今回値DPMTDC1は、前回値DPMTDC2として記憶される。さらに、吸気圧変動幅の今回値DPMTDC1と前回値DPMTDC2の間の変化量DDPMTDCも算出される。しかしながら、時刻t2では、初回の処理なので、吸気圧変動幅の変化量DDPMTDCは0である。
この後、360CAステージがリセットされて、再び「0」からカウントし直される。これと共に、図5のフローチャートに示すような行程判別用吸気圧算出処理によって、吸気圧ボトム値PMB、吸気圧トップ値PMT、及び吸気圧変動幅DPMTDCの算出が開始される。時刻t2から時刻t3に至る過程では、ステージが「5」付近までは、吸気圧が徐々に減少する。このため、吸気圧トップ値PMTは初期値が維持される。その一方で
、吸気圧ボトム値PMBが吸気圧の減少に伴って適宜更新され、ステージ「5」で最小値P1になる。この後、ステージ「17」にかけて、吸気圧が徐々に増加すると、吸気圧ボトム値PMBはP1が維持されるが、ステージ「17」で吸気圧トップ値PMTが最大値P2になる。この結果、吸気圧変動幅DPMTDCは、図中の四角で囲んだ範囲の高さに相当し、P2−P1になる。
ここで、このときの吸気圧変動幅DPMTDCは、図6のステップS302に示す所定値を越える大きさであるとする。この場合、吸気圧変動幅の前回値DPMTDC2と今回値DPMTDC1の大小を比較すると、変動幅が小→大に変化しているので、吸気圧変動フラグの今回値F_DTには「0」がセットされる。この段階では、未だ行程判別は済んでおらず、吸気圧変動フラグの反転も確認できない。このため、吸気圧変動周期カウンタCCは、「0」のままである。
続く時刻t3から時刻t4の間も前記と同様の処理が行われる。ここでは、吸気圧変動幅の前回値DPMTDC2(時刻t2から時刻t3の間)と今回値DPMTDC1(時刻t3から時刻t4の間)の大小を比較する。時刻t4における吸気圧変動幅の今回値DPMTDC1は、時刻t3における前回値DPMTDC2より小さい、つまり時刻3から時刻t4で変動幅が大→小に変化しているので、吸気圧変動フラグの今回値F_DTに「1」がセットされる。この段階では、未だ行程判別は済んでいないが、吸気圧変動フラグの今回値F_DTが「0」から「1」に反転している。すなわち、前回の上死点から今回の上死点に至るまでの間で吸気圧変動の周期があったとみなせるので、吸気圧変動周期カウンタCCがインクリメントされ、「1」になる。
次の時刻t4から時刻t5までの間では、吸気圧変動幅DPMTDCの今回値が計算される。前回値(時刻t3から時刻t4の間)と今回値(時刻t4から時刻t5の間)の変動幅が小→大になるので、吸気圧変動フラグの今回値F_DTに「0」がセットされる。この段階でも未だ行程判別は済んでいないが、吸気圧変動フラグの反転(「1」→「0」)が確認されたので、吸気圧変動周期カウンタCCがインクリメントされ、「2」になる。
さらに、時刻t5から時刻t6の間は、吸気圧変動幅DPMTDCの今回値が計算される。吸気圧変動幅DPMTDCの変動幅が大→小になっているので、吸気圧変動フラグの今回値F_DTが前回値に対して反転する。このため、吸気圧変動周期カウンタCCがインクリメントされ、「3」になる。
ここまでの行程で、吸気圧変動周期カウンタCCが「3」以上になる。つまり、クランク軸17の4回転分に相当する期間において、720CA間の吸気管圧力変動幅の大小の変化が交互に連続して発生したことになるので、行程判別が可能になる。
さらに、このときの吸気圧変動幅DPMTDCの変動幅が大→小であることから、直前の1回転(360CA)が膨張・排気行程と判別される。
これに伴い、720CAステージにおける行程判別フラグF_STに「1」がセットされると共に、このときの720CAステージSTAGEに「26」をセットする。
以降は、エンジン1の行程判別結果に基づいて、2回転に1回の燃料噴射出力、点火出力が行われる。
次に、車両が減速から加速に転じるときの行程判別の処理について図9のタイミングチャートを主に参照して説明する。なお、時刻t10でエンジン1は減速運転状態にあり、例えばエンジン回転数5000rpm、スロットル開度はアイドル開度で運転されている状態とする。また、時刻t10以前において行程判別は行われていたものとし、例えば、吸気圧変動幅DPMTDCの変動幅が小→大で、吸気圧変動周期カウンタCCは「255
」とする。吸気圧変動周期カウンタCCは、「255」が上限リミットであることから、255回以上の大小の変化が交互に連続した変動周期回数があったことを示している。
時刻t11で、減速運転状態から、スロットルバルブ5を開方向へ操作されることで、加速運転が開始される。このときのエンジン行程が膨張・排気行程にあることから、吸気管2にエンジン1は何の作用も及ぼさない。スロットルバルブ5が開くことで、スロットルバルブ5の下流側は上流側即ち、大気と導通する。その結果、膨張・排気行程における吸気管圧力は大気圧近傍に変化し、膨張・排気行程の吸気圧変動幅DPMTDCは、前回の吸気・圧縮行程の吸気圧変動幅DPMTDCと比較して大きくなる。
時刻t12で360CAステージが上死点前ステージに達すると、時刻t10を過ぎた後のステージから時刻t12までの間の吸気圧変動幅DPMTDCが算出される。吸気圧変動幅DPMTDCの前回値から今回値への変化は、小→大なので、吸気圧変動フラグの今回値F_DTが「0」にセットされる。吸気圧変動フラグは「0」が維持されることになるので、前回の上死点から今回の上死点に至るまで間で吸気圧変動の周期性が失われたことになり、吸気圧変動周期カウンタCCがリセットされて「0」になる。
時刻t13で360CAステージが上死点前ステージに達すると、時刻t12を過ぎた後のステージから時刻t13までの間の吸気圧変動幅DPMTDCが算出される。吸気圧変動幅DPMTDCの前回値から今回値への変化は、大→小なので、吸気圧変動フラグの今回値F_DTが「1」にセットされる。吸気圧変動周期カウンタCCが「0」なので、吸気圧変動フラグが前回値に対して反転したことから、前回の上死点から今回の上死点に至るまで間で吸気圧変動の周期性が満たされたことになり、吸気圧変動周期カウンタCCがインクリメントされて「1」になる。
時刻t14で360CAステージが上死点前ステージに達すると、時刻t13を過ぎた後のステージから時刻t14までの間の吸気圧変動幅DPMTDCが算出される。吸気圧変動幅DPMTDCの前回値から今回値への変化は、大→小なので、吸気圧変動フラグの今回値F_DTが「1」にセットされる。吸気圧変動フラグは「1」が維持されることになるので、前回の上死点から今回の上死点に至るまで間で吸気圧変動の周期性が失われたことになり、吸気圧変動周期カウンタCCがリセットされて「0」になる。
時刻t15で360CAステージが上死点前ステージに達すると、時刻t14を過ぎた後のステージから時刻t15までの間の吸気圧変動幅DPMTDCが算出される。吸気圧変動幅DPMTDCの前回値から今回値への変化は、小→大である。この段階で気圧変動周期カウンタCCが「0」なので、吸気圧変動周期カウンタCCが再びリセットされて「0」になる。
時刻t16で360CAステージが上死点前ステージに達すると、時刻t15を過ぎた後のステージから時刻t16までの間の吸気圧変動幅DPMTDCが算出される。吸気圧変動幅DPMTDCの前回値から今回値への変化は、大→小なので、吸気圧変動フラグの今回値F_DTが「1」にセットされる。吸気圧変動周期カウンタCCが「0」で、吸気圧変動フラグが前回値に対して反転したことから、前回の上死点から今回の上死点に至るまで間で吸気圧変動の周期性が満たされたことになり、吸気圧変動周期カウンタCCがインクリメントされて「1」になる。
以降は、360CAステージが上死点前ステージに達する度に、前記の処理が繰り返えされる。時刻t17では、吸気圧変動周期カウンタCCが「1」で、かつ変動幅が反転しているので、吸気圧変動周期カウンタCCがインクリメントされて「2」になる。時刻t18では、吸気圧変動周期カウンタCCが「2」で、かつ変動幅が反転しているので、吸
気圧変動周期カウンタCCがインクリメントされて「3」になる。
ここで、時刻t18までの処理で、吸気圧変動周期カウンタCCが「3」になり、変動幅が大→小であるので、行程判別が行われる。即ち、クランク4回転の期間において、クランク2回転(720CA)の間の吸気管圧力変動幅の大小の変化が交互に連続して発生すると共に、今回の吸気管圧力変動幅DPMTDCの大小の変化が大から小であったことから、直前の1回転(360CA)を膨張・排気行程と判別する。
この結果、行程判別フラグF_STに「1」がセットされ、720CAステージSTAGEに#26がセットされる。
このように、エンジン減速運転中にスロットルバルブ5の開き方向への操作が実施され、即ち加速運転が実施されると、吸気圧変動幅DPMTDCの周期性が失われる。従来の制御装置では、このように周期性が失われた場合には行程を誤判定しまう。これに対し、この制御装置41では、吸気管圧力変動幅の大小の変化が交互にクランク軸17の4回転の期間において連続して発生することをエンジン行程判別条件とすることで、周期性が失われた後でも行程判別が行える。
また、t14以降の吸気圧信号は、高負荷、例えばスロットル全開時の信号波形を示しており、高負荷においては、吸気管内に図9の時刻t11から時刻t12の間のような吸気圧脈動が発生するので、従来の吸気圧最小値、または累積値の比較によるエンジン行程判別では判別不能や、誤判別となる場合がある。この制御装置41は、吸気圧変動幅をクランク2回転間(720CA)で比較することから、高負荷時の吸気圧脈動が発生するエンジン運転状態であっても精度良くエンジン行程判別を行うことが可能である。
以上、説明したように、クランク軸17が1回転(360CA)する間の吸気管圧力変動幅の今回値と前回値の大小を比較するようにしたので、エンジン1を高回転、高負荷で運転させて吸気管圧力脈動が大きくなる条件においても精度良くエンジン行程を判別することができる。
吸気管圧力変動幅の大小比較によってエンジン行程判別を行なうので、吸気管圧力の偏差を大きく検出することができ、スロットル開度、エンジン回転数で構成されるエンジン運転領域において、エンジン行程判別が可能な領域を従来技術と比較して広くすることができる。
また、吸気管圧力変動幅の大小の変化が交互に連続して発生する周期性に着目してエンジン行程を判別するようにしたので、吸入空気量を調整するスロットルバルブ5が開閉操作されている場合であっても、より精度良くエンジン行程を判別することができる。
吸気管圧力変動幅の大小の変化が3回発生したときに行程判別を行うようにしたので、スロットルバルブ5が開閉操作されている場合であっても、エンジン行程を短期間で精度良く判別できる。
これらのことから、エンジン行程誤判別によるエンストを防止し、エンジン行程判別によってクランク軸17が2回転(720CA)する間にエンジン行程に基づいた1回の燃料噴射出力と、点火出力を行なうことができるので、エネルギー損失(消費)が低減されると共に、コンデンサやコイルなどの点火系構成部品の耐久性を向上できる。
なお、エンジン1の運転中にスロットルバルブ5の開度が一定で安定していれば、膨張・排気行程の吸気管圧力変動幅は前回値より小さくなる。しかしながら、膨張・排気行程においてスロットルバルブ5が開き方向に操作された場合は、吸気管2にエンジン1は何の作用も及ぼしていないことから、スロットルバルブ5の下流の吸気管2は上流の吸気管即ち、大気と導通することとなり、膨張・排気行程の吸気管圧力は大気圧近傍へ変化し、膨張・排気行程の吸気管圧力変動幅は吸気・圧縮行程の吸気管圧力変動幅と比較して大き
くなる。さらに、その直後の行程における吸気管圧力変動幅は、直前の膨張・排気行程の吸気管圧力変動幅と比較して小さくなる。これに対し、膨張・排気行程においてスロットルバルブ5が閉まり方向に操作されても、吸気管圧力変動幅が直前の吸気・圧縮行程の吸気管圧力変動幅より大きくなることはない。つまり、スロットルバルブ5の開閉操作が行なわれた場合であっても、膨張・排気行程の吸気管圧力変動幅が、吸気・圧縮行程の吸気管圧力変動幅より大きくなることは、クランク軸17の4回転以上連続して発生することはない。
ここで、図10及び図11に実験結果を示す。図10は、高負荷状態(例えば、エンジン回転数約9000rpm)から減速したときの各パラメータと判別結果を示す。また、図11は、減速運転から加速(例えば、エンジン回転数約9000rpmまで)したときの各パラメータと判別結果を示す。
図10は、高負荷から減速した場合の吸気管圧力の変化を示す。上死点間の吸気管圧力変動幅をクランク軸17が2回転(720CA)する間で大小を比較した場合、大小の変化が交互に連続して発生していることがわかる。従来の判別方法では、吸気圧ボトム値PMBに着目していたので、連続する2つの行程の間で吸気圧ボトム値PMBの差が小さい場合に、判定ミスが生じる可能性があった。これに対して、この実施の形態では、吸気圧トップ値PMTの吸気圧ボトム値PM
Bの間の変化量に着目することで、吸気圧ボトム値PMBの差が小さい場合でも、吸気・圧縮行程と、膨張・排気行程とを区別することができる。
図11は、減速運転から加速した場合の吸気管圧力の変化を示す。40msec付近でスロットル5を開き始めたときに、吸気圧変動幅の大小の変化が交互に発生しない状態が生じるが、すぐに吸気圧変動幅の大小の変化が交互に発生し始める。クランク軸17の4回転に相当する期間、大小の変化が交互に連続して発生するようになり、加速時においても精度良くエンジン行程を判別可能であることがわかる。
エンジン1の上死点間の吸気管圧力変動幅をクランク軸17が2回転(720CA)する間で大小を比較した場合において、大小の変化が交互にクランク軸17が4回転するまでの期間において連続して発生するとともに、今回の吸気管圧力変動幅の大小の変化が大から小であれば直前の1回転(360CA)を膨張・排気行程と判別する。スロットル開度が閉じ方向(減速)、開き方向(加速)の操作をされた場合においても精度良くエンジン行程を判別することができる。
なお、本発明は、前記の実施の形態に限定されずに広く応用することができる。
例えば、本実施の形態は、多気筒エンジンに適用することも可能である。また、内燃機関は、図1に示すエンジン1に限定されない。
また、吸気管圧力変動幅の大小の変化が4回以上生じたときに行程判別を行っても良い。
1 エンジン(内燃機関)
2 吸気管
17 クランク軸(出力軸)
41 制御装置
53 CPU
61 クランク信号処理部
62 スロットル信号処理部
63 吸気圧算出部
64 変動幅算出部
65 変動幅比較部
66 行程判別部
67 出力処理部

Claims (2)

  1. 内燃機関の燃焼室に空気を供給する吸気管内の圧力を取得し、前記内燃機関の出力軸が1回転する間の前記吸気管内の圧力の最大値、及び最小値を計測する吸気圧算出部と、
    前記吸気管内の圧力の最大値、最小値の差から、前記出力軸が1回転する間の圧力変動幅を算出する変動幅算出部と、
    前記クランク軸が2回転する間に得られる圧力変動幅の前回値と今回値の大小を比較する変動幅比較部と、
    圧力変動幅の前回値と今回値の大小を比較し、圧力変動幅の大小の変化が交互に、かつ3回連続したら前記内燃機関の行程を判別する行程判別部と、
    前記内燃機関の行程判別を行った後、前記出力軸が2回転するたびに1回、燃料噴射出力及び点火出力を行わせ、前記内燃機関の行程判別を行うまでは前記出力軸が1回転するたびに1回、燃料噴射出力及び点火出力を行わせる出力処理部と、
    を含む内燃機関の制御装置。
  2. 前記行程判別部は、圧力変動幅の前回値から今回値の変化が大から小であった場合に、今回値に相当する行程を膨張・排気行程と判別することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
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