JP4159006B2 - 単気筒エンジンの燃料噴射制御装置 - Google Patents

単気筒エンジンの燃料噴射制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は単気筒エンジンの燃料噴射制御装置に関し、特に4サイクル単気筒エンジンの始動性を改善した単気筒エンジンの燃料噴射制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、4サイクル多気筒エンジン、例えば4サイクル4気筒エンジンの始動性を良くするための燃料噴射制御方法が、例えば特公昭63−14174号公報に見られるように提案されている。
【0003】
4サイクル4気筒エンジンは、エンジンの回転センサとして、一般に、クランク軸が2回転中(クランク角720°)の特定のクランク角を通過したことを示すクランク角センサと、燃料噴射開始タイミングを出力するタイミングセンサとを有している。前記公報に記された燃料噴射制御方法によれば、例えば図9に示されているように、エンジン始動(時刻t0 )直後の最初の燃料噴射タイミング(時刻t1 )に限り、#1〜4(No.1〜4)の全部のインジェクタから各シリンダに対して必要かつ十分な燃料量を噴射、すなわち斉時噴射し、その後クランクシャフトが2回転した後、すなわち各シリンダ共1回の点火爆発行程が終わった後(時刻t2 )、正規の燃料噴射順序に移行するようにしている。
【0004】
この方法によれば、始動直後のインジェクタが特定できないタイミングでも燃料噴射が行われるため、始動性が改善されることになる。
【0005】
さて、近年、自動二輪車においても燃料噴射を採用する要求が高まってきており、既に多気筒エンジン搭載車にはその採用が始まっている。一方、小排気量の実用二輪車には単気筒エンジンが多く採用されており、該単気筒エンジンの中には4サイクルエンジンのものも多く使われている。そこで、今後、4サイクル単気筒エンジンにも燃料噴射を採用する動きが出てくるものと考えられるが、該4サイクル単気筒エンジンに前記した始動時制御を適用しようとすると次のような問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
(1) 4気筒エンジン等の多気筒エンジンでは、ある気筒Aに対し位相が1回転(360°)分だけずれた気筒Bが存在する。このため、特にクランキング初期(制御系の立上がり初期)に、クランク軸1回転をパルス間隔で区切って割当てる制御ステージが、気筒Aに対し割当てた筈のところが、実際にはクランク軸1回転分(360°)ずれていたとしても、気筒Aと気筒Bとに同様に燃料噴射を行うことにより、気筒B側で完爆させることが可能であり、結果的に始動性の低下を招くことはない。また、完爆開始後数回転以内には気筒Aと気筒Bとの識別がクランク角センサ出力により可能となるので、その際にはクランク回転角に対するステージの割当て全体をずらす必要はなく、単順に、割当てステージが気筒Aからではなく気筒Bからであると認識しなおせばよい。
【0007】
しかしながら、単気筒エンジンでは、当然ながら気筒Bは存在しないので、制御ステージが実際のクランク軸回転角に対し1回転(360°)ずれていると、完爆を安定して継続することが困難である。したがって、結果的に、多気筒エンジンに比べて、始動性が劣ることになる。また、ステージの割当てずれを検出した際には、それまで割当てたステージ全体を速やかに修正する必要がある。
【0008】
(2) 単気筒エンジンは、そのシンプルな構成により安価であることが重要な魅力であるが、該単気筒エンジンに多気筒エンジンと同様のクランク角センサとタイミングセンサとを設けたのでは、燃料噴射システムの採用に伴って生じるコスト上昇率は単気筒エンジンの方が大きく、単気筒エンジン本来の魅力を損なってしまうという問題がある。
【0009】
本発明の目的は、前記した従来技術に鑑み、多気筒エンジンと遜色のない、良好な始動性を発揮し、しかも低コストで実現できる単気筒エンジン用の燃料噴射制御装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明は、単気筒エンジンの燃料噴射制御装置において、エンジンのクランク軸が1回転する間に、等間隔部と、前記等間隔部よりも長い間隔の不等間隔部とからなるパルス列を発生し、エンジンの回転方向から見て不等間隔部の直前のパルスがピストンの上死点と対応するように設定されたパルス発生手段と、前記パルス発生手段がクランキング開始からクランク軸1回転で発生するパルス信号に基づき、クランク軸2回転目から各パルス間隔に割り当てられる、クランク角は判別されるがピストンの上死点が圧縮行程か排気行程か判別されない状態の噴射制御仮ステージと、前記噴射制御仮ステージにおける最初のピストン上昇中の所定タイミングまで保持されているエンジンの吸気管内圧の最小値pb1と、前記所定タイミングから、次のピストン上昇中の所定タイミングまで保持されているエンジンの吸気管内圧の最小値pb2とを読み込む吸気管内圧値測定手段と、前記2つの吸気管内圧の最小値(pb1,pb2)の比較によりピストンの上死点が圧縮又は排気行程のいずれであるかを決定された後、前記2つの吸気管内圧の最小値(pb1,pb2)を読み込んだ直後の不等間隔部を起点として、前記噴射制御仮ステージから移行される正規の燃料噴射工程の噴射制御本ステージとを具備し、前記クランキング開始から発生するパルス信号に従い、初回噴射をクランク角判別前であるクランク軸1回転以内に発生するパルス数以下で行うと共に、前記噴射制御仮ステージに移行してから最初の不等間隔部の時に2回目の噴射を行うようにした点に特徴がある。
【0011】
本発明によれば、クランク軸3回転で通常の制御に移行することができ、多気筒エンジンに比べて大して遜色のない、良好な始動性を提供することができるようになる。また、多気筒エンジンが有しているカムパルサが不要となるので、安価に構成できるようになる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、本発明を詳細に説明する。図7は、本発明の燃料噴射制御装置が搭載される自動二輪車の右方向外観を示す側面図である。同図において、自動二輪車10は車体のメインフレーム41を上部から覆い、かつ運転者の脚部位置に対応するレグシールド13を有している。
【0013】
前記メインフレーム41の前部には、ハンドルステム15が回動自在に支持され、該ハンドルステム15の下部にはフロントフォーク16が固定されている。フロントフォーク16の先端には、軸23を介して前輪17が支持されている。前輪17の上方には、フロントフェンダ18が設けられている。
【0014】
前記メインフレーム41の後方には、後部車体14が配置され、その上部には、シート19が設けられている。後部車体14の下端にはピボット軸25が設けられ、この軸にはスイングアーム20が支持されている。スイングアーム20には、リアクッション21が設けられている。車体の中央部には、4サイクル単気筒エンジン22が配置されている。
【0015】
次に、図8を参照して、該エンジン22およびその周辺の構成を説明する。同図において、エアクリーナ31の空気流の下流には、ワイヤ33によってその開度を制御されるスロットルバルブおよびスロットル開度センサ32が配置されている。該スロットルバルブ32の下流側には、吸気管34中に燃料を噴射して混合気を生成するインジェクタ35が配置されている。インジェクタ35は混合気がエンジンのインレットバルブ36に向かって飛散する方向に向けられている。本実施形態では、4サイクル単気筒エンジン22が使用されており、図には、点火プラグ37、排気口38、エンジンオイル温度センサ39等が示されている。40はエンジンのピストンに接続されたクランク軸を収容するクランク室であり、該クランク室40は前記メインフレーム41に固定されているブラケット42とピボットブラケット43により支持されている。該クランク室40には歯抜けリラクタ46とクランクパルサ47が配置されている。クランク室40の近傍には、セルモータ45が配置されている。
【0016】
次に、本発明の一実施形態の要部の構成を、図1のブロック図を参照して説明する。本実施形態は、図示されているように、クランクシャフトが1回転すると1回転して歯抜けを含む9個のパルスを出力する歯抜け歯車1と、パルス発生器2と、該歯抜けパルス発生器2から得たパルス信号に基づいて、単気筒エンジンの始動制御を行うECU(電子コントロールユニット)3と、該ECU3によって燃料噴射のタイミングと噴射量を制御される前記インジェクタ4(35)と、点火タイミングを制御される燃焼室内の点火プラグ5(37)と、吸気管の空気圧を検出する吸気管内圧センサ6を主たる構成としている。
【0017】
次に、本発明の一実施形態の前記ECU3の始動制御の機能を、図2〜図6を参照して説明する。ここに、図2、3は該始動制御の機能を示すフローチャート、図4は4サイクル単気筒エンジンを圧縮上死点前から始動開始する時の動作を示すタイミングチャート、図5は排気または吸気上死点前から始動開始する時の動作を示すタイミングチャート、図6は膨脹行程の途中から始動開始する時の動作を示すタイミングチャートである。
【0018】
まず、図2、図3、および図4を参照して、本実施形態の動作を説明する。図4の時刻t0 でエンジンが始動されると、図2のステップS1〜S3の処理が開始され、ECU3によって歯抜け歯車1のパルス数nがカウントされ始める。ステップS2でカウントされたパルス数nが例えば3になると、ステップS4に進んで、ECU3はインジェクタ4に所定微量の燃料を噴射する指令を出力する。これが、図4の時刻t1 における燃料噴射である。なお、該初回噴射はn=3に限定されず、(初回噴射を行うパルス数)≦(一回転のパルス数)/2であればよい。初回噴射のタイミングをあまり遅くすると、排気行程途中でエンジンが止まっている場合、クランキング開始からクランク軸回転180°以内に吸気行程に入るのに、混合気を燃焼室内に吸入できず始動改善効果が薄れるからである。また、該初回噴射の噴射幅すなわち噴射量は、エンジンの温度に従って決めるようにしても良い。また、図4から明らかなように、回転方向から見て歯抜けパルスの直前のパルス(Me1,Me10等)は、ピストンの上死点(TDC)と対応しているものとする。
【0019】
ステップS3の判断が肯定になると、すなわち歯抜け歯車1が1回転すると、ECU3はステップS4の処理を行い、歯抜け位置(=N)を検出する。この検出は、Me(n)−Me(n+1)>{Me(n+1)−Me(n+2)}×S(ここに、1<S<4を満たす任意の数)が成立した時に、Me(n)が歯抜け位置Nであると決定する。また、この処理により、Me(n−1)の区間にピストンの上死点(TDC)があることが分かるが、この上死点が圧縮行程におけるものなのか、排気行程におけるものなのかが分からないので、これを検出するために以下の処理を行う。
【0020】
ステップS5では、ECU3は、前記歯抜け位置(=N)を用いて、仮ステージNO.(=m)を決定する。該仮ステージNO.(=m)は、m=(15−N)により決定される。図4の場合、N=2であるので、m=13となる。
【0021】
次に、ステップS6〜S11の判断が行われる。すなわち、該仮ステージNO.mが、3、4、10、12、13および18のいずれかであるか否かの判断がなされる。これは、仮ステージNO.mが上記の数になった時には、後述する各処理を実行すると予め決定されているためである。
【0022】
ここで、図4を参照すると、スタート時の仮ステージNO.mは13であるので、ステップS10の判断が肯定となり、ステップS12に進み、吸気管内圧Pb1 とPb2 が読み込まれているか否かの判断がなされる。この判断が否定の時にはステップS13に進み、スロットル開度とエンジンの回転数Neに従って決定された量の燃料噴射が行われる。これは、仮ステージNO.m=13の時には燃料噴射を行うと予め決められているためである。その後、ステップS11に進む。
【0023】
ステップS11では仮ステージNO.m=18が成立するか否かの判断がなされ、この判断が否定になるとステップS15に進んで、仮ステージNO.mが1インクリメントされて、図2のステップS6に戻る。
【0024】
ステップS6〜S11,S15の処理が繰り返し行われ、仮ステージNO.mの値が1づつ加算されて、仮ステージNO.m=18となり、ステップS11の判断が肯定になると、ステップS16に進んで仮ステージNO.mは0にリセットされ、ステップS17に進み、第1回目の吸気管内圧Pb1 を読み込む。なお、吸気管内圧Pbの最小値は該読み込みが終わるまで保持されているものとする。該吸気管内圧Pbの値が最小値になったタイミングは、エンジンの吸気行程に対応していることは明らかである。次いで、ステップS15に進み、仮ステージNO.mが1インクリメントされる。
【0025】
さらに、前記のステップS6〜S11,S15の処理が繰り返され、ステップS6の判断が肯定(m=3)になると、ステップS18に進んで第1発目の点火の指令が点火プラグ5に出される。この時には、既に燃焼室内に燃料が供給されて充満しているので、完爆する。次に、ステップS7の判断が肯定(m=4)になると、ステップS19の判断が行われる。すなわち、吸気管内圧PbのPb1 とPb2 が読み込まれているか否かの判断がなされる。現時点ではPb2 は読み込まれていないので否定の判断になる。次に、ステップS8の判断が肯定(m=10)になると、ステップS20に進んで、第2回目の吸気管内圧Pb2 が読み込まれる。次に、ステップS9の判断が肯定(m=12)になると、ステップS21に進んで、第2発目の点火が指令される。この時には、実際には排気行程であり燃焼室内に燃料は供給されていないので燃料の爆発は行われない。
【0026】
次に、ステップS10の判断が肯定(m=13)になると、ステップS12に進んで、第1および第2回目の吸気管内圧Pb1 およびPb2 が読み込まれているか否かの判断がなされる。この判断が肯定になると、ステップS22に進み、Pb1 >Pb2 が成立するか否かの判断がなされる。この具体例では、この判断は否定になるので、ステップS23に進んで、仮ステージNO.m=13を本ステージNO.13と確定する。この処理により、仮ステージNO.m=13の上死点(TDC)が排気行程における上死点であることが判明したからである。
【0027】
ステップS25では、本ステージNO.13の確定直後であるので、エンジンの回転数Neおよび他のパラメータに応じた量の燃料噴射が行われる。なお、該ステップS25以降は、ステップS26に進んで、本ステージの処理が行われ、ステージ演算に応じて、MAPから読んだ噴射時間および量で燃料噴射が行われる。この燃料噴射は、大体、ステージNO.4〜11の間で行われる。小排気量の二輪車用エンジンは高回転で使用されるので、早い時期から噴射することが必要になるからである。また、ステージ演算に応じて、MAPから読んだ点火時期で点火される。この点火は、大体、ステージNO.1〜3の間で行われる。
【0028】
以上のように、図4の具体例では、エンジンを始動してから、クランク軸が2回転(720°)した時に燃料は完爆し正常運転が開始されるので、多気筒エンジンと比べて、大して遜色のない始動性を提供できる。
【0029】
次に、排気または吸気行程の上死点前から始動開始する時の動作を、図2、図3および図5を参照して説明する。この具体例は、前記図4の場合と位相が360°異なる場合に相当する。
【0030】
図2のステップS1〜S5までの動作は図4の場合と同様であり、ステップS5で仮ステージNO.mが13となるのも図4の場合と同様である。仮ステージNO.mが13であるので、まずステップS10の判断が肯定となり、ステップS12に進み、この判断が否定となって、ステップS13の燃料噴射が行われる。この時、エンジンは圧縮行程の上死点(TDC)にあるので、燃料は燃焼室内に供給されない。次に、ステップS11の判断が肯定になり、ステップS17の処理、すなわち第1回目の吸気管内圧Pb1 が読み込まれる。この時は、まだ吸気行程を経ていないので、吸気管内圧Pb1 はほぼ大気圧程度の値を示している。なお、エンジン始動直後に吸気行程が来ているが、この時はエンジンの回転数が上がっていないので、吸気管内圧Pbは下がらない。
【0031】
次に、ステップS6の判断が肯定になり、ステップS18で点火が行われる。しかしながら、この時には燃料は燃焼室内に供給されていないので、前記の点火により燃料が爆発することはない。次に、ステップS7の判断が肯定になると、ステップS19の判断が行われるが、まだ第2回目の吸気管内圧Pb2 は読み込まれていないので、この判断は否定になる。次に、ステップS8の判断が肯定になると、ステップS20に進み、第2回目の吸気管内圧Pb2 が読み込まれる。吸気行程の吸気管内圧Pb、すなわち最小値は保持されているので、第2回目の吸気管内圧Pb2 はPb1 より小さくなる。ステップS9が肯定になると、ステップS21に進み、点火指令が出される。この時、前記時刻t2 で噴射された燃料が仮ステージNO.m=4より後の吸気行程で燃焼室内に吸気されているので、燃料は完爆しエンジンがかかる。すなわち、正常運転が開始される。
【0032】
次に、ステップS10の判断が肯定になると、ステップS12に進み、第1、第2回目の吸気管内圧Pb1 およびPb2 が読み込まれているか否かが判断される。この判断が肯定になるとステップS22に進んでPb1 >Pb2 が成立するか否かの判断がなされる。この具体例では、この判断は肯定になるので、ステップS24に進んで、仮ステージNO.m=13を本ステージNO.4と確定する。これは、ステップS22の判断により、仮ステージNO.m=13の上死点(TDC)が圧縮行程における上死点であることが判明したからである。
【0033】
その後、ステップS26に進み、前記と同様に、本ステージの演算に応じて、MAPから読んだ噴射時間および量で燃料噴射する。大体、ステージNO.4〜11の間で行われる。小排気量の二輪車用エンジンは高回転で使用されるので、早い時期から噴射することが必要になるからである。また、本ステージ演算に応じて、MAPから読んだ点火時期で点火される。大体、ステージNO.1〜3の間で行われる。
【0034】
この具体例によれば、仮ステージNO.m=12の点火で正常運転が開始される。すなわち、クランク軸が3回転(720°+180°)した時に燃料は完爆し正常運転が開始されることになる。
【0035】
次に、膨脹行程の途中の歯抜け部でピストンが止まった時の動作を、図2、図3および図6を参照して説明する。なお、二輪車等において、エンジンを停止した時にピストンは惰性により運動を続けようとするが、クランクシャフトのフリクションは圧縮行程が一番大きいので、ピストンが膨脹行程で停止し、次のエンジンの始動が膨脹行程の途中から始まることは大いにありうることである。
【0036】
いま、図6の時刻t0 でエンジンが始動を開始したとすると、図2のステップS1〜S3の動作が前記と同様に行われ、ステップS2でカウントされたパルス数nが例えば3になると、ステップS4に進んで、ECU3はインジェクタ4に所定微量の燃料を噴射する指令を出力する。この結果、所定微量の燃料が時刻t1 に噴射される。ステップS3の判断が肯定になり、ステップS4に進むと、歯抜け位置Nが9の位置であると検出され、ステップS5にて、仮ステージNO.mが6と決定される。従って、仮ステージはNO.6からスタ−トする。
【0037】
この結果、まず、ステップS8の判断が肯定(m=10)になると、ステップS20に進んで、第1回目の吸気管内圧Pb1 が読み込まれる。この時は、保持されている吸気行程の値が読み込まれるので小さな値となる。次に、ステップS9の判断が肯定(m=12)になると、ステップS21に進んで、点火指令がなされる。この時、前記時刻t1 で噴射された燃料がその後の吸気行程で燃焼室内に吸気されているので完爆し、エンジンがかかる。
【0038】
次に、処理が進んで仮ステージNO.mが1インクリメントされ、m=13となってステップS10の判断が肯定になると、ステップS12に進んで、第1および第2回目の吸気管内圧Pb1 およびPb2 が読み込まれているか否かが判断される。現時点では、第2回目の吸気管内圧Pb2 は読み込まれていないので、ステップS13に進んで、エンジンの回転数Neに従って決定された量の燃料噴射が行われる。
【0039】
仮ステージNO.mが1ずつインクリメントされて、ステップS11の判断が肯定(m=18)になると、ステップS16に進んで、mが0にクリアされると共に、ステップS17に進んで、第2回目の吸気管内圧Pb2 が読み込まれる。この第2回目の吸気管内圧Pb2 が第1回目の吸気管内圧Pb1 より大きなほぼ大気圧と同等であることは明らかである。
【0040】
次に、ステップS6の判断が肯定(m=3)になると、ステップS18に進んで点火が行われる。しかしながら、この時には、燃料は燃焼室内に入っていないので、不発となる。次に、ステップS7の判断が肯定(m=4)になると、ステップS19に進んで、第1および第2回目の吸気管内圧Pb1 およびPb2 が読み込まれているか否かが判断される。今度は、この判断は肯定になり、ステップS27に進む。該ステップS27では、Pb1 >Pb2 が成立するか否かの判断がなされ、この具体例ではこの判断は否定であるので、ステップS28に進む。ステップS28では、仮ステージNO.m=4を本ステージNO.13に確定する。これは、ステップS27の判断により、仮ステージNO.m=4の上死点(TDC)が排気行程における上死点であることが判明したからである。なお、ステップS27が肯定になった時には、ステップS29に進んで、仮ステージNO.m=4を本ステージNO.4に確定する。
【0041】
その後、前記ステップS26に進み、前記と同様に、本ステージの演算に応じて、MAPから読んだ噴射時間および量で燃料噴射する。大体、ステージNO.4〜11の間で行われる。小排気量の二輪車用エンジンは高回転で使用されるので、早い時期から噴射することが必要になるからである。また、本ステージ演算に応じて、MAPから読んだ点火時期で点火される。大体、ステージNO.1〜3の間で行われる。
【0042】
この具体例によれば、第1の具体例と同様に、エンジンを始動してから、クランク軸が2回転(720°)した時に燃料は完爆し正常運転を開始することができる。
【0043】
なお、前記の説明では、歯抜け歯車1はクランクシャフトが1回転すると歯抜けパルスを含む9個のパルスを出力するようにしたが、本発明はこれに限定されず、9個より多くてもまたは少なくてもよい。
【0044】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、クランク軸3回転の間に少なくとも1回完爆可能となり、かつ該クランク軸3回転で通常の制御に移行できるようになる。このため、多気筒エンジンに比べて遜色のない、良好な始動性を提供することができるようになる。また、多気筒エンジンが有しているカムパルサが不要となるので、安価に構成することができるようになる。また、クランク軸1回転につき複数個のパルスを発生する形式を採用しているので、気筒数の少ないエンジン程大きくなってしまうクランク軸1回転中の回転変動に対して、細やかな制御を行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の要部の構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明の一実施形態の動作を説明するフローチャートである。
【図3】 図2の続きのフローチャートである。
【図4】 圧縮上死点前からエンジンを始動するときの動作を示すタイミングチャートである。
【図5】 排気または吸気の上死点前からエンジンを始動するときの動作を示すタイミングチャートである。
【図6】 膨脹行程の途中に歯抜け部が停止した所からエンジンを始動するときの動作を示すタイミングチャートである。
【図7】 本発明が適用される自動二輪車の側面図である。
【図8】 前記自動二輪車のエンジンおよびその回りの構成を示す図である。
【図9】 4サイクル4気筒エンジンの動作を説明するためのタイミングチャートである。
【符号の説明】
1…歯抜け歯車、2…歯抜けパルス発生器、3…ECU,4…インジェクタ、5…点火プラグ、6…吸気管内圧センサ。

Claims (4)

  1. エンジンのクランク軸が1回転する間に、等間隔部と、前記等間隔部よりも長い間隔の不等間隔部とからなるパルス列を発生し、エンジンの回転方向から見て不等間隔部の直前のパルスがピストンの上死点と対応するように設定されたパルス発生手段と、
    前記パルス発生手段がクランキング開始からクランク軸1回転で発生するパルス信号に基づき、クランク軸2回転目から各パルス間隔に割り当てられる、クランク角は判別されるがピストンの上死点が圧縮行程か排気行程か判別されない状態の噴射制御仮ステージと、
    前記噴射制御仮ステージにおける最初のピストン上昇中の所定タイミングまで保持されているエンジンの吸気管内圧の最小値pb1と、前記所定タイミングから、次のピストン上昇中の所定タイミングまで保持されているエンジンの吸気管内圧の最小値pb2とを読み込む吸気管内圧値測定手段と、
    前記2つの吸気管内圧の最小値(pb1,pb2)の比較によりピストンの上死点が圧縮又は排気行程のいずれであるかを決定された後、前記2つの吸気管内圧の最小値(pb1,pb2)を読み込んだ直後の不等間隔部を起点として、前記噴射制御仮ステージから移行される正規の燃料噴射工程の噴射制御本ステージとを具備し、
    前記クランキング開始から発生するパルス信号に従い、初回噴射をクランク角判別前であるクランク軸1回転以内に発生するパルス数以下で行うと共に、
    前記噴射制御仮ステージに移行してから最初の不等間隔部の時に2回目の噴射を行うようにしたことを特徴とする単気筒エンジンの燃料噴射制御装置。
  2. 請求項1に記載の単気筒エンジンの燃料噴射制御装置において、
    前記初回噴射を、エンジンの温度に従って決めるようにしたことを特徴とする単気筒エンジンの燃料噴射制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の単気筒エンジンの燃料噴射制御装置において、
    前記初回噴射を行うタイミングを、クランキング開始から、クランク軸1回転当たりの前記パルス数の1/2までの間としたことを特徴とする単気筒エンジンの燃料噴射制御装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の単気筒エンジンの燃料噴射制御装置において、
    前記噴射制御仮ステージ中に、2回不等間隔部が来た場合、前記2回目の不等間隔部では燃料噴射を行わないことを特徴とする単気筒エンジンの燃料噴射制御装置。
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