JP5278592B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は内燃機関の制御装置に係り、特に、内燃機関のアイドル運転時に複数の外部負荷への作動要求が同時に発生した場合のエンジンストール(エンスト)を防止するための技術に関する。
内燃機関のアイドル運転時に、パワーステアリング、エアコン等の複数の外部負荷に対する作動要求が同時に発生することがある。そして要求通りにこれら外部負荷を同時に作動させてしまうと、エンジン回転数が急落し、エンストに陥ることがある。
かかるエンスト対策として、従来、例えば特許文献1に開示された技術がある。当該技術では、極短期間で制御上のエアコンスイッチがOFF→ON→OFFと変化する場合の回転変動を防止するようにしている。
一方、内燃機関に対する外部負荷には様々なものがあり、これらを適切に作動させてエンストを防止することが重要である。また、複数の外部負荷に対する作動要求が同時に発生した場合には、これら外部負荷をできるだけ速やかに作動させる必要がある。
そこで、本発明の一の目的は、複数の外部負荷に対する作動要求が同時に発生した場合に、それら外部負荷を適切に作動させてエンストを防止することができる内燃機関の制御装置を提供することにある。また、本発明の他の目的は、複数の外部負荷に対する作動要求が同時に発生した場合に、それら外部負荷をできるだけ速やかに作動させることができる内燃機関の制御装置を提供することにある。
特開平9−144578号公報
本発明の一の形態によれば、
内燃機関に対する複数の外部負荷に対して予め設定された優先順位を記憶し、且つ、前記内燃機関のアイドル運転時に前記複数の外部負荷に対する作動要求が同時に発生したとき、それら外部負荷を優先順位の高い順から時間差を以て作動させる
ことを特徴とする内燃機関の制御装置が提供される。
好ましくは、前記内燃機関が車両に搭載されており、前記車両の走行に必要な外部負荷ほど前記優先順位が高く設定されている。
好ましくは、前記車両が、トルクコンバータと自動変速機とを備えたオートマチック車であり、前記自動変速機が、前記トルクコンバータからの動力伝達の有無を切り替えるクラッチを含み、前記自動変速機が、最も高い第1優先順位を有する外部負荷をなす。
好ましくは、前記制御装置が、前記自動変速機の作動開始時以降、検出した前記トルクコンバータの入力回転数および出力回転数に基づき、前記トルクコンバータの最大負荷と現在負荷との差に対応した内燃機関の予測回転数を算出し、該予測回転数が、前記目標アイドル回転数より低い所定の復帰回転数に達した時、次の外部負荷を作動させる。
好ましくは、前記内燃機関のアイドル運転時に前記車両が停止状態にある。
好ましくは、前記制御装置が、前記複数の外部負荷を時間差を以て作動させる際、一の外部負荷の作動開始時からの経過時間をモニタし、該経過時間が所定時間に達した時、次の外部負荷を作動させる。
好ましくは、前記制御装置が、前記複数の外部負荷を時間差を以て作動させる際、前記内燃機関の回転数をモニタし、一の外部負荷の作動開始時以降、前記内燃機関の回転数が所定の目標アイドル回転数より低い所定の復帰回転数に達した時、次の外部負荷を作動させる。
好ましくは、前記制御装置が、前記複数の外部負荷を時間差を以て作動させる際、前記内燃機関の回転数をモニタすると共に該回転数の微分値を算出し、一の外部負荷の作動開始時以降、前記内燃機関の回転数が所定の目標アイドル回転数より低い所定の復帰回転数に達し、且つ、前記微分値が所定の正の復帰微分値に達した時、次の外部負荷を作動させる。
好ましくは、前記制御装置が、前記目標アイドル回転数と前記復帰回転数との差を、前記微分値の値に応じて変更する。
好ましくは、前記制御装置が、前記内燃機関のアイドル運転時に、検出した実際の内燃機関の回転数を所定の目標アイドル回転数に近づける回転数フィードバック制御を実行し、該回転数フィードバック制御におけるフィードバックゲインを、一の外部負荷の作動開始時からの経過時間が長くなるほど、実際の内燃機関の回転数と目標アイドル回転数との差に基づく基準値に対して増大させる。
本発明によれば、複数の外部負荷に対する作動要求が同時に発生した場合に、それら外部負荷を適切に作動させてエンストを防止することができるという、優れた効果が発揮される。また、本発明によれば、複数の外部負荷に対する作動要求が同時に発生した場合に、それら外部負荷をできるだけ速やかに作動させることができるという、優れた効果が発揮される。
図1は、本発明の実施形態に係る車両の駆動システムを示す概略図である。 図2は、車両の制御ブロック図である。 図3は、第1の作動方法に関するタイムチャートである。 図4は、フィードバックゲイン補正量を算出するためのマップである。 図5は、第2の作動方法に関するタイムチャートである。 図6は、第3の作動方法に関するタイムチャートである。 図7は、復帰回転差を算出するためのマップである。 図8は、CVTが単独で作動された場合のエンジン回転数、シフト負荷、T/C速度比および吸入空気量の変化を示すタイムチャートである。 図9は、第4の作動方法に関するタイムチャートである。 図10は、T/C特性を表すマップである。 図11は、残存負荷とエンジン回転数低下量との関係を示すマップである。 図12は、第4の作動方法に関するフローチャートを示す。
以下、本発明の好適実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1に、本発明の実施形態に係る車両の駆動システムを概略的に示す。1は車両に搭載された内燃機関(エンジン)である。本実施形態のエンジン1は、直列4気筒の火花点火式内燃機関である。エンジン1の吸気通路2には、エアフローメータ3とスロットルバルブ4が設けられている。エアフローメータ3は、エンジン1に吸入される空気の単位時間当たりの量(吸入空気量)を検出する。スロットルバルブ4は吸入空気量を調節する。
エンジン1のクランクシャフト5にはトルクコンバータ(T/C)6が接続されている。T/C6は、クランクシャフト5に接続された入力側のポンプインペラ7と、ポンプインペラ7に対向された出力側のタービンランナ8と、ステータ9とを有する。
タービンランナ8には、自動変速機11が接続されている。本実施形態の自動変速機11は、ベルト式無段変速機、すなわちCVT(Continuously Variable Transmission)からなる。但しより一般的な歯車式多段変速機からなってもよい。CVT11は、入力側のプライマリープーリ12と、出力側のセカンダリープーリ13と、これらプーリの間を掛け渡される金属製ベルト14とを備える。こうして車両は、自動変速可能なオートマチック車として構成される。
CVT11は、プライマリープーリ12よりもさらに入力側に切替機構10を備えている。切替機構10は、T/C6から出力された回転ないし動力の伝達の有無を切り替えるクラッチ10Aと、当該回転ないし動力を逆転させてCVT11に伝えるためのリバース機構とを含む。またCVT11には、パーキング時にいずれかのプーリをロックするためのパーキングロック機構が含まれる。
セカンダリープーリ13には、ディファレンシャル15を介して駆動輪16が接続されている。駆動輪16および従動輪(図示せず)には制動のためのブレーキ17が付設されている。
車両には、制御手段としての電子制御ユニット(ECU)100が設けられている。ECU100は、CPU、ROM、RAM、入出力ポート、および記憶装置等を含む。
ECU100には、エアフローメータ12から吸入空気量に関する検出信号が送られる。またECU100には、クランク角センサ18からクランクシャフト5の回転角(クランク角)に関する検出信号が送られる。ECU100は当該信号に基づきエンジン1のクランク角を検出すると共に、エンジン1の回転数を計算する。ここで用語「回転数」とは、単位時間当たりの回転数のことをいい、回転速度と同義である。本実施形態では1分間当たりの回転数rpmのことをいう。
ECU100には、タービン回転数センサ19から、タービン回転数すなわちT/C6の出力回転数に関する検出信号が送られる。同様に、ECU100には、CVT入力回転数センサ20およびCVT出力回転数センサ21から、それぞれ、CVT入力回転数およびCVT出力回転数に関する検出信号が送られる。
ECU100は、スロットルバルブ4の駆動モータに制御信号を送ってスロットルバルブ4の開度(スロットル開度)を制御する。またECU100は、スロットルバルブ4に設けられたスロットル開度センサ31(図2参照)から実際のスロットル開度に関する検出信号を受け取る。
図2には、車両の制御ブロック図を示す。既に述べたもの以外について説明すると、ECU100には、アクセル開度センサ32から、ユーザが操作するアクセルペダルの開度(アクセル開度)に関する検出信号が送られる。CVT11からは、CVT11の作動状態および制御状態に関する情報を含む信号33が送られ、当該情報には前述のCVT入力回転数およびCVT出力回転数が含まれる。
ユーザが操作するシフトレバーの位置に対応したシフト信号34が送られる。シフトレバー位置にはニュートラル(N)、ドライブ(D)、リバース(R)およびパーキング(P)の各位置が含まれる。またパワーステアリング(パワステ)センサ35からは、パワステを作動させるための要求(パワステ作動要求)を示す信号が送られる。本実施形態のパワステは油圧式である。
エアコン(A/C)システムからは、A/Cの作動状態(オン/オフを含む)および制御状態に関する情報を含む信号36が送られる。バッテリからは、バッテリの電圧および電流に関する情報を含む信号37が送られる。
電気負荷スイッチ38からは、電気負荷をオン/オフするための信号が送られる。電気負荷には様々なものがあり、例えばヘッドライト、スモールランプ、リヤデフォッガー等が含まれる。これら各種電気負荷に対応して個別に電気負荷スイッチ38が設けられている。
オルタネータからは、その作動状態(オン/オフを含む)および制御状態に関する情報を含む信号39が送られる。車速センサからは車速信号40が送られ、ブレーキスイッチからはブレーキの作動状態(オン/オフを含む)に関する信号41が送られる。
ECU100は、これら入力信号に基づいて、点火プラグ51、燃料噴射用インジェクタ52、スロットルバルブ4、CVT11、オイルポンプ53、パワステポンプ54、A/Cコンプレッサ55、オルタネータ56および電気負荷57を制御する。
オイルポンプ53、パワステポンプ54、A/Cコンプレッサ55およびオルタネータ56は、それぞれ補機としてエンジンのクランクシャフト5によって駆動される。但し、それらの駆動負荷は可変であり、非作動時には無負荷または軽負荷状態、作動時には重負荷状態となる。オイルポンプ53はギヤを介してクランクシャフト5により直結駆動され、残りのパワステポンプ54、A/Cコンプレッサ55およびオルタネータ56は、ベルトおよびプーリ等の動力伝達機構を介してクランクシャフト5により駆動される。
ECU100は、シフトレバーがニュートラルまたはパーキングにあることを示すシフト信号34を受け取ったとき、切換機構10のクラッチ10Aを非係合状態としてCVT11を非作動状態とする。またECU100は、シフトレバーがドライブまたはリバースにあることを示すシフト信号34を受け取ったとき、切換機構10のクラッチ10Aを係合状態としてCVT11を作動状態とする。よって例えば、ユーザがシフトレバーをニュートラルからドライブに切り替えると、CVT11を作動させるための要求(CVT作動要求)を示すシフト信号34が発生して、ECU100は切換機構10のクラッチ10Aを係合させる。
ECU100は、パワステを作動させるための要求(パワステ作動要求)を示す信号をパワステセンサ35から受け取ったとき、パワステポンプ54を作動状態とする。パワステ作動要求は、例えばユーザがステアリング操作を行った時などに発生する。
またECU100は、A/Cコンプレッサ55を作動させるための要求(A/Cコンプレッサ作動要求)があることを示す信号36を受け取ったとき、A/Cコンプレッサ55を作動状態とする。A/Cコンプレッサ作動要求は、例えばユーザがA/Cスイッチをオンした時や、A/C制御中にA/Cコンプレッサ吐出圧を大きく急上昇させるための要求信号が発生した時などに発生する。
ECU100は、オルタネータ56を作動させるための要求(オルタネータ作動要求)があることを示す信号39を受け取ったとき、オルタネータ56を作動状態とする。オルタネータ作動要求は、例えばバッテリ電圧が所定の許容最小値以下に低下した時や、電気負荷が急激に増大してより多くの発電量が必要になった時などに発生する。
ECU100は、受け取った各種信号から、オイルポンプ53を作動させるための要求(オイルポンプ作動要求)があることを認識したとき、オイルポンプ53を作動状態とする。オイルポンプ53は、潤滑油を各潤滑部や油圧駆動機構に供給するためのポンプであり、本実施形態では可変容量式とされている。オイルポンプ作動要求は、例えばCVT11により多くのオイルを供給するための要求信号が発生した時などに発生する。
ECU100は、電気負荷57を作動させるための要求(電気負荷作動要求)があることを示す信号を電気負荷スイッチ38から受け取ったとき、電気負荷57を作動状態(オン)とする。
なお、オイルポンプ53、パワステポンプ54、A/Cコンプレッサ55およびオルタネータ56については、それぞれ、エンジン1からの動力伝達部にクラッチを設けて、クラッチの係合と非係合とを切り替えることにより、エンジンに駆動される作動状態とエンジン1に駆動されない非作動状態とを切り替えても良い。
ところで、CVT11、オイルポンプ53、パワステポンプ54、A/Cコンプレッサ55およびオルタネータ56は、それぞれエンジン1に対する外部負荷を形成する。そしてエンジン1のアイドル運転時に、複数の外部負荷を同時に作動させてしまうと、エンジン回転数が急落し、エンストに陥ることがある。
そこで本実施形態では、この対策として、これら外部負荷に対して予め優先順位を設定しておき、当該優先順位をECU100に記憶させる。そして、エンジン1のアイドル運転時に複数の外部負荷に対する作動要求が同時に発生したときは、ECU100により、それら外部負荷を優先順位の高い順から時間差を以て作動或いは導入させる。これにより、複数の外部負荷を適切に作動させつつ、それらの同時作動を回避してエンストを防止することができる。
ここで、エンジン1のアイドル運転時には、ECU100が、検出した実際のエンジン回転数を所定の目標アイドル回転数に近づける回転数フィードバック制御を実行する。すなわち、ECU100は、クランク角センサ18からの信号に基づき検出した実際のエンジン回転数と、目標アイドル回転数との差(アイドル回転差)に応じたフィードバックゲインを算出し、このフィードバックゲインに応じてスロットル開度と燃料噴射量を制御する。アイドル回転差が大きいほど、フィードバックゲインの絶対値は大きくなり、実際のエンジン回転数がより早く目標アイドル回転数に近づくよう制御される。本実施形態における目標アイドル回転数は650rpmであるが、この値は任意に設定可能である。
優先順位は、車両の走行に必要な外部負荷ほど高くなるように設定されている。上述のCVT11、オイルポンプ53、パワステポンプ54、A/Cコンプレッサ55およびオルタネータ56については、車両の走行に不可欠なCVT11に最も高い第1優先順位が与えられている。次の第2優先順位はオイルポンプ53に与えられる。オイルポンプ53からの吐出油圧が不足すると、CVT11のベルト14のスリップやクランクシャフト5の焼き付きが発生する可能性があるからである。これらCVT11およびオイルポンプ53は、車両の走行に不可欠という観点から、上位の優先度を有する第1グループに分類される。
第3優先順位はパワステポンプ54に与えられる。パワステは車両の走行に必ずしも不可欠ではないが、パワステが適正に作動することが、ユーザによる安全且つ快適な運転操作に寄与するからである。このパワステポンプ54は、車両の走行に不可欠ではないが安全運転に寄与するという観点から、中位の優先度を有する第2グループに分類される。
第4優先順位はオルタネータ56に与えられる。オルタネータ56は、車両の走行に対する必要性は低いものの、これが適正な発電を行うことで、車両における電力需要が満たされ、またバッテリの負担も軽減されるからである。最後の第5優先順位はA/Cコンプレッサ55に与えられる。A/Cは快適装備であり、車両の走行に対する必要性は最も低いと考えられるからである。これらオルタネータ56およびA/Cコンプレッサ55は、車両の走行に対する必要性が低いという観点から、下位の優先度を有する第3グループに分類される。
このような方法で、全ての外部負荷に対して優先順位が予め設定される。なお電気負荷57については、これが作動された場合にオルタネータ56の発電量が増すことがあるので、オルタネータ56に含めて第4優先順位を有するものとしてもよい。或いは、オルタネータ56とは異なる優先順位を有するものとしてもよい。この場合、電力消費量が大きい電気負荷57ほど優先順位を高く定めるのが好ましい。
次に、複数の外部負荷を時間差を以て作動させる際の作動方法を説明する。ここでは、外部負荷として、CVT11、パワステポンプ54およびA/Cコンプレッサ55の三つを例に挙げて説明する。但し、作動させる外部負荷の数および種類はこれらに限られない。
まず前提として、車両が停止状態でエンジン1がアイドル運転している場合を想定する。このとき、車両のブレーキ(フットブレーキまたはパーキングブレーキ)が作動されており、駆動輪16は回転せぬよう制動されている。エンジン1においては前述の回転数フィードバック制御が実行されている。この状態で三つの外部負荷に対する作動要求が同時に発生したとする。
ここで、作動要求が同時に発生する場合の「同時」とは、実質的に同時の意であり、極僅かな時間差を以て複数の作動要求が次々と発生する場合を含む。このためECU100の処理としては、一の作動要求発生時から極僅かな所定時間の経過を待ち、その間に次の作動要求が発生した場合には、その時点からさらに次の所定時間の経過を待つ。こうして所定時間経過時までに作動要求が発生しなくなったら、それまでに発生した作動要求の数と種類を特定し、対応する外部負荷について作動順序を決定し、それらを順次作動させる。
特にCVT11については、シフトレバーが例えばニュートラル位置(N)からドライブ位置(D)に操作されると、CVT11への作動要求が発生する。この場合、直ちに切替機構10のクラッチ10Aが係合され、T/C6からCVT11に動力すなわち回転トルクが伝達され、CVT11は作動状態になる。しかし、駆動輪16が制動されているので、CVT11のプーリ12,13は回転せず、このためT/C6にスリップが生じる。このときにエンジン1に加わる負荷がシフト負荷である。
他方、パワステポンプ54およびA/Cコンプレッサ55が作動されると、エンジン1にはそれぞれパワステ負荷およびA/C負荷が加わる。
まず第1の作動方法として、一の外部負荷の作動開始時からの経過時間をモニタし、この経過時間が所定時間に達した時、次の外部負荷を作動させる方法がある。すなわち、図3に示すように、ECU100は、CVT11への作動要求が発生した時点t1でクラッチ10Aを係合させ、CVT11を作動させる。すると直ちにシフト負荷が立ち上がる。同時にECU100は、作動要求発生時t1からの経過時間をモニタし、この経過時間が所定時間Δtsに達した時点t2で、次の外部負荷であるパワステポンプ54を作動させる。A/Cコンプレッサ55も同様に、パワステポンプ54の作動開始時t2から所定時間Δtsを経過した時点t3で作動させられる。
所定時間Δtsは、一の外部負荷の導入により低下したエンジン回転数が、目標アイドル回転数近傍に復帰し収束するのに要する時間として予め実験的に定められており、例えば5〜10秒の範囲内の時間である。
ここで、一の外部負荷の作動開始後、一旦低下したエンジン回転数は、回転数フィードバック制御により目標アイドル回転数に近づくよう上昇させられる。このとき、回転数フィードバック制御におけるフィードバックゲインを、一の外部負荷の作動開始時からの経過時間が長くなるほど、実際のエンジン回転数と目標アイドル回転数との差(アイドル回転差)に基づく基準値に対して増大させるのが好ましい。こうすることにより、低下したエンジン回転数を目標アイドル回転数により早く近づけることができ、回転の収束性を向上させることができる。この手法は、後述の各作動方法にも適用可能である。
具体的に述べると、ECU100は、逐次的に、経過時間に対応したフィードバック(F/B)ゲイン補正量を、予め記憶した図4に示すようなマップから求める。そして求めたF/Bゲイン補正量を基準値としてのF/Bゲインに加算または乗算し、F/Bゲインを増大補正する。
図4から分かるように、経過時間が長くなるほど、F/Bゲイン補正量は大きくなり、補正後のF/Bゲインは大きくなる。よって、経過時間が長くなるほど、エンジン回転数の目標アイドル回転数への収束性が増し、回転の収束性を向上させることができる。
次に、第2の作動方法を説明する。この第2の作動方法は、図5に示すように、エンジン回転数Neをモニタし、一の外部負荷の作動開始時以降、エンジン回転数Neが目標アイドル回転数Niより低い所定の復帰回転数Nfに達した時、次の外部負荷を作動させる方法である。
すなわち、図示するように、ECU100は、CVT11への作動要求が発生した時点t1でクラッチ10Aを係合させ、CVT11を作動させる。すると直ちにシフト負荷が立ち上がる。同時にECU100は、時刻t1以降、実際のエンジン回転数Neをモニタし、実際のエンジン回転数Neが復帰回転数Nfに達した時点t2で、次の外部負荷であるパワステポンプ54を作動させる。A/Cコンプレッサ55も同様に、時刻t2以降、実際のエンジン回転数Neが復帰回転数Nfに達した時点t3で作動させられる。
復帰回転数Nfは、次の外部負荷を導入してもエンストが生じぬほどに十分復帰したエンジン回転数として予め実験的に定められており、本実施形態の場合、一定の550rpmに設定されている。
この手法によれば、エンジン回転数が目標アイドル回転数近傍に復帰する前に次の外部負荷の作動を開始するので、複数の外部負荷を速やかに作動させることが可能となる。
次に、第3の作動方法を説明する。この第3の作動方法は、図6に示すように、エンジン回転数Neをモニタすると共にエンジン回転数の微分値ΔNeを算出し、一の外部負荷の作動開始時以降、エンジン回転数Neが復帰回転数Nfに達し、且つ、微分値ΔNeが所定の正の復帰微分値ΔNefに達した時、次の外部負荷を作動させる方法である。ここで微分値ΔNeは次式(1)により逐次的に算出される。nは今回値、n−1は前回値を表す。
Figure 0005278592
図示するように、ECU100は、CVT11への作動要求が発生した時点t1でクラッチ10Aを係合させ、CVT11を作動させる。すると直ちにシフト負荷が立ち上がる。同時にECU100は、時刻t1以降、逐次的に、実際のエンジン回転数Neを取得すると共に、エンジン回転数の微分値ΔNeを算出する。
シフト負荷の立ち上がり当初は、エンジン回転数Neが大きく落ち込むので、微分値ΔNeも大きくマイナス方向に移動する。しかし、やがてエンジン回転数Neが下降から上昇に転じると、微分値ΔNeもプラスに転じ、その値が徐々に大きくなっていく。
そこで、エンジン回転数Neが復帰回転数Nf以上で且つ微分値ΔNeが復帰微分値ΔNef以上という条件が満たされた時t2に、次の外部負荷であるパワステポンプ54を作動させる。同様にして、時刻t2以降、エンジン回転数Neが復帰回転数Nf以上で且つ微分値ΔNeが復帰微分値ΔNef以上という条件が満たされた時t3に、次の外部負荷であるA/Cコンプレッサ55を作動させる。
この手法によれば、エンジン回転数が目標アイドル回転数近傍に復帰する前に次の外部負荷の作動を開始することができる。また、微分値ΔNeが復帰微分値ΔNef以上となっていること、すなわち、一の外部負荷の作動に起因するエンジン負荷が減少傾向にありエンジン回転数が上昇傾向にあることを把握した時点で、次の外部負荷の作動を開始することができる。よって、次の外部負荷の作動開始タイミングを、エンストが生じないできるだけ早いタイミングに設定することができ、複数の外部負荷を一層速やかに作動させることが可能となる。
ここで、目標アイドル回転数Niと復帰回転数Nfとの差(復帰回転差)ΔNfは、微分値ΔNeの値に応じて変更される。言い換えれば、復帰回転数Nfの値は微分値ΔNeの値に応じて変化させられる。但し図示例では便宜上一定として示す。
具体的に述べると、ECU100は、逐次的に、微分値ΔNeに対応した復帰回転差ΔNf(=Ni−Nf)を、予め記憶した図7に示すようなマップから求める。そして求めた復帰回転差ΔNfを目標アイドル回転数Niから減じて復帰回転数Nfを算出する。
図7から分かるように、微分値ΔNeが0に対して大きくなるほど、復帰回転差ΔNfは0に対して大きくなり、復帰回転数Nfは目標アイドル回転数Niに対して小さくなっていく。よって、エンジン回転数の上昇傾向が強い(エンジン負荷減少傾向が強い)ほど、復帰回転数Nfは低下し、より早いタイミングで次の外部負荷の作動を開始するようになる。これによっても、エンストを確実に回避しつつ次の外部負荷の作動開始タイミングを迅速化することが可能となる。
このように復帰回転数Nfを変化させることで、第2の作動方法で述べたような復帰回転数Nf(図6に線aで表示)を一定とする場合よりも、復帰回転数Nfを低下させることができ、次の外部負荷の作動開始タイミングをより早くすることができる。この第3の作動方法は、エンジンに加わる負荷状態を監視しながらエンストしないようなできるだけ早い作動開始タイミングを決定するものであると言える。
次に、第4の作動方法を説明する。この第4の作動方法は、特に、CVT11の作動開始時以降に次の外部負荷を作動させるときの作動タイミングに関する。概説すると、検出したT/C6の入力回転数および出力回転数に基づき、T/C6の最大負荷と現在負荷との差に対応した内燃機関の予測回転数を算出し、この予測回転数が、目標アイドル回転数より低い所定の復帰回転数に達した時、次の外部負荷を作動させる。
図8に、CVT11が単独で作動された場合のエンジン回転数、シフト負荷、T/C速度比および吸入空気量の変化を示す。ここでT/C速度比とは、T/C6の入力回転数(エンジン1、クランクシャフト5およびポンプインペラ7の回転数)と出力回転数(タービンランナ8の回転数)との比をいう。T/C速度比eはe=Nt/Ne(但しNtはT/C6の出力回転数)で表される。
時刻t1で、CVT11への作動要求が発生し、同時にCVT11の作動が開始される。するとシフト負荷が増加し、エンジン回転数NeとT/C速度比eが低下し、吸入空気量Gaが回転数フィードバック制御の結果増加させられる。
そしてやがて時刻t2でクラッチ10Aの係合が完了すると、シフト負荷の増加もほぼ終了し、T/C速度比eの低下も終了してT/C速度比eはゼロに達する。他方、エンジン回転数Neはまだ目標アイドル回転数Niに到達しておらず、従って吸入空気量Gaも微増されている。なお図示例では、エンジン回転数Neが最も低下した時でも復帰回転数Nfを下回っていない。
ここで比較例として、クラッチ10Aの係合が完了するまでは(すなわちCVT11の作動状態への移行が完了するまでは)次の外部負荷を作動させないという例を想定する。この場合、次の外部負荷の作動開始は係合完了時t2まで待たなくてはならないことになる。
これに対し、第4の作動方法は、エンストを確実に防止しつつ、より早いタイミングで次の外部負荷の作動開始(或いは導入)を可能とするものである。
図9に、第4の作動方法を説明するためのタイムチャートを示す。時刻t1でCVT11への作動要求が発生し、CVT11の作動が開始されると、それ以降ECU100は逐次的に次の演算を行って、次の外部負荷の導入タイミングを決定する。
まずECU100は、クランク角センサ18およびタービン回転数センサ19によりそれぞれ検出された実際のエンジン回転数NeおよびT/C出力回転数Ntに基づき、T/C速度比e(図9(C)参照)を算出する。
次にECU100は、図10に示されるようなT/C特性を表す予め記憶されたマップから、算出されたT/C速度比eに対応する容量係数Cを求める。ここで図示されるようなT/C特性は、T/C自体が有する固有の特性である。
CVT11の作動開始時以降はT/C速度比eが減少していくため、容量係数Cは図10に矢示するように特性線図上をT/C速度比小の方向に向かって移動する。つまり、CVT作動開始時から時間が経過するにつれ、容量係数Cは一旦上昇し、最大値ないしピークCmaxを迎えた後、低下する。
次にECU100は、求めた容量係数Cと検出したエンジン回転数Neとに基づき、現在における実際のシフト負荷ないしシフト負荷トルクT(図9(B)参照)を次式(2)により算出する。シフト負荷ないしシフト負荷トルクTは、エンジン回転数を引き下げるようにエンジンに加わる負荷ないしトルクである。
Figure 0005278592
なお、式(2)で算出されるシフト負荷は定常時の値である。実用上はこれで十分な場合も多いが、回転数変動を考慮したい場合など、より高い精度を要求するときは次式(3)によりシフト負荷を算出してもよい。
Figure 0005278592
ここでA、Bは所定の適合値、ΔNeは前述のエンジン回転数微分値である。
次にECU100は、シフト負荷の最大値(最大シフト負荷)Tmaxを算出する。すなわち、ECU100は、図10のマップにおける容量係数の最大値(最大容量係数)Cmaxと、目標アイドル回転数Niとから、式(2)を用いて、最大シフト負荷Tmax(図9(B)参照)を算出する。なお最大シフト負荷Tmaxは一定値であるから予めECU100に記憶しておいてもよい。
次いでECU100は、最大シフト負荷Tmaxから実際のシフト負荷Tを減じて残存負荷Trを算出する(図9(B)参照)。この残存負荷Trは、クラッチ10Aが係合完了となるまでに今後エンジンに加えられる予定の負荷の大きさを示す値である。
次にECU100は、図11に示されるような予め記憶されたマップから、算出された残存負荷Trに対応するエンジン回転数低下量ΔNrを求める。図11から理解されるように、エンジン回転数低下量ΔNrは残存負荷Trが大きくなるほど大きくなる。
次いでECU100は、現在における実際のエンジン回転数Neから、算出されたエンジン回転数低下量ΔNrを減じて、予測回転数Nrを求める(図9(A)参照)。予測回転数Nrは、最大シフト負荷Tmaxと現在のシフト負荷Tとの差(すなわち残存負荷Tr)に対応した仮想的なエンジン回転数である。残存負荷Trが大きいほど予測回転数Nrは小さくなり、逆に残存負荷Trが小さいほど予測回転数Nrは大きくなる傾向にある。
次にECU100は、予測回転数Nrを復帰回転数Nfと比較する。そして予測回転数Nrが復帰回転数Nf以上になった時点t11で、次の外部負荷の作動を開始する。
これによれば、図示するように、クラッチ係合完了タイミングt2よりも早いタイミングt11で次の外部負荷の作動を開始することができる。よってエンストを確実に防止しつつ、比較例よりも早いタイミングで次の外部負荷の作動を開始することができる。
詳しくは、クラッチ係合が進行し残存負荷Trが徐々に少なくなっていくと、残存負荷Trによる今後のエンジン回転数の引き下げ量は少なくなっていく。本方法によれば、残存負荷Trが少なくなって予測回転数Nrがある程度上昇した時点で、次の外部負荷を導入する。このため、現在のエンジン回転数とのバランスを考慮して、エンストを回避しつつ次の外部負荷を早めに導入することが可能となる。
なお、エンジン回転数Neが一定と仮定すると、式(2)によれば容量係数Cが最大値Cmaxのときにシフト負荷Tは最大となる。しかしながら、実際のエンジン回転数は変化しているため、必ずしも容量係数Cが最大値Cmaxのときにシフト負荷Tが最大となる訳ではない。しかし、シフト負荷Tが容量係数Cの影響を大きく受けること、および実際のエンジン回転数の変化がそれ程大きくないことから、実際のシフト負荷Tは、容量係数Cが最大値Cmaxになるのとほぼ同じタイミングで最大になるものと考えられる。本実施形態では、便宜上、最大容量係数Cmaxと目標アイドル回転数Niとから最大シフト負荷Tmaxを決定するようにしている。
一方、他の外部負荷、例えば上述したパワステポンプおよびA/Cコンプレッサの作動時における次の外部負荷の導入タイミングについても、残存負荷を考慮した予測回転数に基づく決定が可能である。なおアイドル回転数付近での他の外部負荷の負荷特性については、例えばオルタネータとA/Cコンプレッサの場合、エンジン回転数が高いほど負荷は大きくなる。
図12に、第4の作動方法を実施するための制御に関するフローチャートを示す。
まずステップS101において、ECU100は、アイドル停車中であるか否か、すなわち車両が停止状態で且つエンジンがアイドル運転中であるか否かを判断する。
ノーの場合には待機状態となる。イエスの場合、ECU100は、ステップS102において、複数の外部負荷に対する作動要求が同時に発生したか否かを判断する。
ノーの場合には待機状態となる。イエスの場合、ECU100は、ステップS103において、作動要求が発生した複数の外部負荷について、予め定められた優先順位に従って作動順序を決定する。
次いでECU100は、ステップS104において、CVT作動要求があるか否かを判断する。
CVT作動要求無しと判断した場合、ステップS112に進む。他方、CVT作動要求有りと判断した場合、ECU100は、ステップS105において、一時的なフィードフォワード制御によりスロットル開度を強制的に所定量増大し、吸入空気量を強制的に所定量増大する。これは、今後のCVT導入に起因したエンジン負荷増大によりエンジン回転数が大きく低下するのをできるだけ抑制するためである。なおこのステップS105を終えた後は、通常通り、回転数フィードバック制御が実行される。
次いでECU100は、ステップS106において、検出された実際のエンジン回転数NeおよびT/C出力回転数Ntに基づき、図10のマップから容量係数Cを求める。
その後ECU100は、ステップS107において、求めた容量係数Cと検出したエンジン回転数Neとに基づき、前記式(2)によりシフト負荷Tを算出する。
またECU100は、ステップS108において、算出したシフト負荷Tを最大シフト負荷Tmaxから減じて、残存負荷Trを算出する。
そしてECU100は、ステップS109において、図11のマップから、算出された残存負荷Trに対応するエンジン回転数低下量ΔNrを求める。
次いでECU100は、ステップS110において、実際のエンジン回転数Neからエンジン回転数低下量ΔNrを減じて予測回転数Nrを求める。
次にECU100は、ステップS111において、予測回転数Nrが復帰回転数Nf以上か否かを判断する。予測回転数Nrが復帰回転数Nf未満の場合、ステップS106に戻って、再度予測回転数Nrの算出を繰り返す。
他方、予測回転数Nrが復帰回転数Nf以上の場合、ECU100は、ステップS112において、次の外部負荷の作動を開始する(すなわち次の外部負荷を導入する)。
次にECU100は、ステップS113において、さらに次の外部負荷の作動を開始可能であるか否か(すなわちさらに次の外部負荷を導入可能であるか否か)を判断する。すなわちECU100は、前記第1〜第4の作動方法のいずれかで述べたような判断基準に従い、さらに次の外部負荷の導入タイミングが到来したと判断したとき、さらに次の外部負荷の作動を開始可能であると判断する。
ノーの場合には待機状態となる。イエスの場合、ECU100は、ステップS114において、さらに次の導入すべき外部負荷があるか否かを判断する。
イエスの場合、ステップS112に戻って、さらに次の外部負荷を導入する。他方、ノーの場合には終了する。
ところで、本実施形態は次のような利点も有する。すなわち、複数の外部負荷を時間差を以て順次作動させるので、エンジン回転数が一時に大きく落ち込むことがない。よってエンジンノイズの急変を防止でき、ユーザに対する車両騒音の印象を良好とすることができる。またエンジン振動が過大になることも防止でき、ユーザに対する車両振動の印象も良好とすることができる。そして車両発進時のアクセル応答性も良好とすることができ、十分なドライバビリティを確保できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は他の実施形態を採ることも可能である。例えば、本発明の内燃機関の用途および種類は任意であり、例えば圧縮着火式内燃機関にも本発明は適用可能である。上記の各数値や、作動させる外部負荷の数は一例であり、適宜変更可能である。前記第1〜第4の作動方法は任意に組み合わせ可能である。例えば第1の作動方法の判断基準で次の外部負荷を導入した後、第2の作動方法の判断基準でさらに次の外部負荷を導入してもよい。
本発明の実施形態は前述の実施形態のみに限らず、特許請求の範囲によって規定される本発明の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が本発明に含まれる。従って本発明は、限定的に解釈されるべきではなく、本発明の思想の範囲内に帰属する他の任意の技術にも適用することが可能である。

Claims (5)

  1. 内燃機関に対する複数の外部負荷であって、前記内燃機関のクランクシャフトにより駆動される複数の外部負荷に対して予め設定された優先順位を記憶し、且つ、前記内燃機関のアイドル運転時に前記複数の外部負荷に対する作動要求が同時に発生したとき、それら外部負荷を優先順位の高い順から時間差を以て作動させ
    前記内燃機関が車両に搭載されており、前記車両の走行に必要な外部負荷ほど前記優先順位が高く設定されており、
    前記車両が、トルクコンバータと自動変速機とを備えたオートマチック車であり、前記自動変速機が、前記トルクコンバータからの動力伝達の有無を切り替えるクラッチを含み、前記自動変速機が、最も高い第1優先順位を有する外部負荷をなし、
    前記自動変速機の作動開始時以降、検出した前記トルクコンバータの入力回転数および出力回転数に基づき、前記トルクコンバータの最大負荷と現在負荷との差に対応した内燃機関の予測回転数を算出し、該予測回転数が、所定の目標アイドル回転数より低い所定の復帰回転数に達した時、次の外部負荷を作動させる
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記内燃機関のアイドル運転時に前記車両が停止状態にある
    ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 内燃機関に対する複数の外部負荷であって、前記内燃機関のクランクシャフトにより駆動される複数の外部負荷に対して予め設定された優先順位を記憶し、且つ、前記内燃機関のアイドル運転時に前記複数の外部負荷に対する作動要求が同時に発生したとき、それら外部負荷を優先順位の高い順から時間差を以て作動させ、
    前記複数の外部負荷を時間差を以て作動させる際、前記内燃機関の回転数をモニタすると共に該回転数の微分値を算出し、一の外部負荷の作動開始時以降、前記内燃機関の回転数が所定の目標アイドル回転数より低い所定の復帰回転数に達し、且つ、前記微分値が所定の正の復帰微分値に達した時、次の外部負荷を作動させる
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  4. 前記目標アイドル回転数と前記復帰回転数との差を、前記微分値の値に応じて変更する
    ことを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 内燃機関に対する複数の外部負荷であって、前記内燃機関のクランクシャフトにより駆動される複数の外部負荷に対して予め設定された優先順位を記憶し、且つ、前記内燃機関のアイドル運転時に前記複数の外部負荷に対する作動要求が同時に発生したとき、それら外部負荷を優先順位の高い順から時間差を以て作動させ、
    前記内燃機関のアイドル運転時に、検出した実際の内燃機関の回転数を所定の目標アイドル回転数に近づける回転数フィードバック制御を実行し、該回転数フィードバック制御におけるフィードバックゲインを、一の外部負荷の作動開始時からの経過時間が長くなるほど、実際の内燃機関の回転数と目標アイドル回転数との差に基づく基準値に対して増大させる
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
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