JP5275138B2 - シールドケーブル用コネクタ、及びシールドケーブルの組付け方法 - Google Patents

シールドケーブル用コネクタ、及びシールドケーブルの組付け方法 Download PDF

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本発明は、シールドケーブルの端末部分に装着して、シールドケーブル同士あるいは電子機器等を接続させるために用いられるシールドケーブル用のコネクタに関する。
近年、自動車用の信号伝送システムは、伝送する信号が高周波数化してきている。このため、自動車に用いられる信号線として高周波信号ケーブルを用いたいという要求がある。高周波信号の伝送において良好な伝送特性を得るには、ケーブルやコネクタなどの物理層のインピーダンスマッチング、クロストークの軽減、あるいは不要輻射(EMI:ElectroMagnetic Interference電磁妨害雑音)対策などが重要となる。これらの対策は、伝送する信号の周波数が高まるにつれ、その重要度も高くなってくる。
例えば、自動車に配設されるラジオ受信アンテナは、AM帯域の感度を高く設定してある。このため車内で高周波信号の伝送を行う際にノイズの放射があると、放射ノイズをラジオ受信アンテナが拾い、ラジオから流れてくる音声に可聴帯域のノイズとして現れやすい。したがってこのノイズを低減するためには、特に放射ノイズ対策が必要となる。
一般的な車載システム用のシールドケーブル用コネクタは、内導体端子をシールドシェルで覆う構成を有している。このシールドシェルには開口部が形成され、この開口部から内導体端子などの部品、あるいは工具や治具などを挿入できるように構成されたものが多く見受けられる(例えば、特許文献1参照)。
例えば、図13に示すシールドケーブル用コネクタ100には、信号線133を内導体端子140に圧着するためのシールドシェル110の開口部111を覆うシールドカバー120の一端に、一対の係合片121が形成され、他端には舌片状の弾性接触片122が形成され、係合片121を、シールドケーブル130の編組131に圧着されるシールドシェル110のケーブルバレル132に弾性的に係合し、弾性接触片をシールドシェル110の開口部111から内部に挿入してシールドシェル110の内壁面に弾性的に接触させ開口部111を覆うと共に、シールドカバー120を両端でシールドシェル110に電気的に導通させる。このような構成のシールドケーブル用コネクタ100によれば、電磁的遮蔽性に優れ、ノイズの放射を抑制することができる。
ところが、このシールドケーブル用コネクタ100は、このコネクタ本体であるシールドシェル110の開放部(開口部111)を別に設けたシールドカバー120で覆っているので部品点数が増大するとともに、シールドカバー120を覆う作業工数が余計に必要となるのでコストの増大につながる。
そこで、例えば特許文献2に記載のシールドケーブル用コネクタも提案されている。即ち、図14に示すように、このシールドケーブル用コネクタ200は、シールドケーブルWの信号導体Waに接続前の内導体端子220の導体接続部221が、誘電体210の一側で露出して収容されていると共に、その露出された内導体端子220の導体接続部221の外側を覆うインピーダンス整合部230Aと、シールドケーブルWのシールド導体Wdと絶縁体Wbとの間に挿入されるスリーブ部230Bと、を一体的に備えた導電性の金属体230が装着されている。また、その金属体230のインピーダンス整合部230Aには、その断面が外導体端子240の筒状部240Aの断面よりも小さく形成されていると共に、内導体端子220の導体接続部221への信号導体Waの接続加工の際に用いられる開口部230Cが形成され、その開口部230Cは外導体端子240に収容の際にその筒状部240Aの一部によって閉塞される。
このような構成のシールドケーブル用コネクタ200によれば、コネクタ内のインピーダンス整合を図り、反射等による信号の伝送ロスの少ない、シールドケーブルへの端末加工性も良好な同軸コネクタが得られる。
特開2005−203217号公報 特開2003−317882号公報
しかしながら、この特許文献2に記載のようなシールドケーブル用コネクタ200にあっては、図15に示すように、略円筒形状の内導体端子(インナー端子)220の軸線方向に沿って信号導体(芯線)Waを移動させながら、内導体端子(インナー端子)220の狭い内部へ信号導体(芯線)Waを挿入させるとともに、内導体端子(インナー端子)220に設けた小さな圧着部221を細くて短い信号導体(芯線)Waに加締めて圧着させる作業が必要なので、作業が困難であるとともに作業性も悪い。このため、作業の自動化も困難で、製造コストが嵩むとともに作業時間が増大している。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、電磁的遮蔽性の向上、およびノイズの抑制を図るとともに、製造コストの削減を図ることができるシールドケーブル用コネクタ、及びシールドケーブルの組付け方法を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係るシールドケーブル用コネクタは、下記(1)〜(4)を特徴としている。
(1) 芯線と、前記芯線の外周を覆う内皮と、前記内皮の外周を覆う編組と、前記編組の外周を覆う外皮と、を備えるシールドケーブルと、
前記シールドケーブルの先端において露出する前記芯線に接続されるインナー端子と、
前記インナー端子を内部に収容する絶縁体と、
前記絶縁体を内部に収容するように該絶縁体の外周を加締めることによって該絶縁体を保持するシールド端子と、
を備えるシールドケーブル用コネクタであって、
前記シールドケーブルは、前記外皮が、周方向に沿って切り込まれることによって二つの外皮に分割され、前記編組の一部が、前記二つの外皮の間から該外皮の外径よりも外側へ突出する環状突出編組部として形成され、
前記絶縁体は、前記インナー端子に向けて前記外皮に積層するように前記環状突出編組部を折り曲げることによって形成された折曲編組部によって、外周が覆われ、
前記シールド端子は、前記折曲編組部および前記絶縁体を内部に収容するように、前記折曲編組部の外周のうちの前記絶縁体を覆う箇所を加締める、
こと。
(2) 上記(1)の構成のシールドケーブル用コネクタにおいて、
前記シールド端子は、前記折曲編組部および前記シールドケーブルを内部に収容するように、前記折曲編組部の外周のうちの前記外皮を覆う箇所を加締める、
こと。
(3) 上記(1)または(2)の構成のシールドケーブル用コネクタにおいて、
前記シールド端子は、前記シールドケーブルを内部に収容するように、前記環状突出編組部が突出した箇所近傍の前記外皮を加締める、
こと。
(4) 上記(1)〜(3)のいずれか一つの構成のシールドケーブル用コネクタにおいて、
前記絶縁体は、インサート成形によって前記インナー端子を内部に収容する、
こと。
上記(1)に記載のシールドケーブル用コネクタによれば、芯線とインナー端子との接続箇所を覆う折曲編組部が該接続箇所から放射されるノイズの外部への伝搬を遮蔽し、且つ外部から該接続箇所へのノイズの伝搬を遮蔽する。このため、シールドケーブルを利用した高周波信号の伝送に好ましい伝送路を作り出すことができる。さらに、この伝送路を作り出すために、シールドケーブルの編組を利用しており、従来のようなノイズを遮蔽する部材を新たに一部品として必要としないため、製造コストの削減を図ることができる。
上記(2)に記載のシールドケーブル用コネクタによれば、シールドケーブルがシールド端子に安定的に固定されることになる。
上記(3)に記載のシールドケーブル用コネクタによれば、引き抜き方向に強い力がシールドケーブルまたはシールド端子に加わった場合に、不用意にシールド端子がシールドケーブルから引き抜かれることを防止することができる。
上記(4)に記載のシールドケーブル用コネクタによれば、シールドケーブルの芯線とインナー端子との接続作業の時間短縮化を図ることができる。
また、前述した目的を達成するために、本発明に係るシールドケーブルの組付け方法は、下記(5)を特徴としている。
(5) 同軸ケーブルにおける外皮の一部を周方向に切り込み、前記同軸ケーブルの長手方向に離間した二つの外皮を形成し、
前記二つの外皮のうちの一方の外皮を、該外皮の下層に位置する前記編組と一体で前記編組の下層に位置する内皮に沿って他方の外皮に向けて移動させることによって、皮むきによって露出していた前記編組の一部を前記二つの外皮の間から該外皮の外径よりも外側へ突出する環状突出編組部として形成し、
前記シールドケーブルの先端において露出する前記芯線にインナー端子を接続し、
前記インナー端子に向けて前記外皮に積層するように前記環状突出編組部を折り曲げることによって折曲編組部を形成し、
前記折曲編組部の外周のうちの、前記インナー端子を内部に収容する絶縁体を覆う箇所を、該折曲編組部および該絶縁体を内部に収容するようにシールド端子を加締める、
こと。
上記(5)に記載のシールドケーブルの組付け方法によれば、芯線とインナー端子との接続箇所を覆う折曲編組部が該接続箇所から放射されるノイズの外部への伝搬を遮蔽し、且つ外部から該接続箇所へのノイズの伝搬を遮蔽する。このため、シールドケーブルを利用した高周波信号の伝送に好ましい伝送路を作り出すことができる。さらに、この伝送路を作り出すために、シールドケーブルの編組を利用しており、従来のようなノイズを遮蔽する部材を新たに一部品として必要としないため、製造コストの削減を図ることができる。
本発明のシールドケーブル用コネクタ、及びシールドケーブルの組付け方法によれば、電磁的遮蔽性の向上、およびノイズの抑制を図るとともに、その製造コストの削減を図ることができる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
本発明の実施形態のシールドケーブル用コネクタを示す斜視図である。 本発明の実施形態のシールドケーブル用コネクタを示す分解斜視図である。 本発明の実施形態のシールドケーブル用コネクタに用いるインナー端子を示す斜視図である。 本発明の実施形態のシールドケーブル用コネクタに用いる絶縁体を示す斜視図である。 本発明の実施形態のシールドケーブル用コネクタに用いるインナー端子および絶縁体を示す図であり、(A)はその斜視図、(B)は(A)のVB−VB線の矢視断面図である。 本発明の実施形態のシールドケーブルの組付け方法におけるシールドケーブルの端末処理工程を説明する図である。 本発明の実施形態のシールドケーブルの組付け方法におけるシールド端子の圧着工程を説明する図である。 本発明の実施形態のシールドケーブル用コネクタに用いるシールドケーブルの環状突出編組部を示す斜視図である。 本発明の実施形態のシールドケーブル用コネクタに用いるインナー端子に、シールドケーブルを接続する直前の状態を示す斜視図である。 本発明の実施形態のシールドケーブル用コネクタに用いるインナー端子に、シールドケーブルを接続した直後の状態を示す斜視図である。 本発明の実施形態のシールドケーブル用コネクタにおける折曲編組部を示す斜視図である。 (A)および(B)は本発明の実施形態のシールドケーブル用コネクタにおけるシールド端子の圧着前後の状態を示す斜視図である。 (A)および(B)は従来のシールドケーブル用コネクタの組付け前後の状態を示す斜視図である。 従来の他のシールドケーブル用コネクタにおける分解斜視図である。 従来の他のシールドケーブル用コネクタにおける組付け途中の状態を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1及び図2は、本発明のシールドケーブル用コネクタの一実施形態を示すものであり、このシールドケーブル用コネクタ10は、シールドケーブル20と、シールド端子30と、インナー端子40と、絶縁体50と、を備えた構成である。
シールドケーブル20は、基本的な構成は従来のものと同様であって、芯線21と、芯線21の外周を覆う内皮22と、内皮22の外周を覆う編組23と、編組23の外周を覆う外皮24と、を備え、中心から外側に向かって、芯線21と、内皮22と、編組23と、外皮24と、をこの順で設けている。また、シールドケーブル20の先端の内皮22、編組23、および外皮24が皮むきされ、該先端において露出させた芯線21には、インナー端子40が接続される。
特に、本発明のシールドケーブル20の先端部分には、編組23の一部であって、周方向に切り込まれることによって二つに分割された外皮24A、24Bの間から該外皮24A、24Bの外径よりも外側へ突出する環状突出編組部23A(図6(D)、図8参照)が形成される。さらに、その環状突出編組部23Aが形成された後、二つの外皮24A、24Bのうちのシールドケーブル20の先端側(インナー端子を芯線21に接続した場合では、インナー端子側)に向けて該外皮24Aに積層するように折り曲げられた折曲編組部23B(図7(B)、(C)、図11参照)が形成されている。環状突出編組部23Aと折曲編組部23Bは、シールドケーブル20の先端部分、より詳細には、シールドケーブル20の先端面(図6の引用符号20Aを参照)から所定距離d(図2及び図6(D)参照)となる位置に形成されている。なお、環状突出編組部23Aおよび折曲編組部23Bを形成する方法の詳細については、後述する。以後、二つの外皮24A、24Bのうち、シールドケーブル20の先端側に位置する外皮を先端外皮24Aと称し、シールドケーブル20の先端側とは反対側に位置する外皮を元側外皮24Bと称する。
また、折曲編組部23Bは、図7(B)に示すように、環状突出編組部23Aをこの基端部分から倒して先端外皮24Aの方向(図7では左方向)に折り重ねることにより、基端部(以下、「折曲基端部233」とよぶ)が形成されている。なお、先端外皮24Aは、折曲編組部23Bの基端部寄りの部分によって覆われるようになる(各図では、折曲編組部23Bが先端外皮24Aの外面全体を覆っているが、覆う範囲は一例であるものとする)。
なお、折曲基端部233は、折曲編組部23Bが先端外皮24Aの上に積層状態で折り重なることから、先側外皮24Aおよび元側外皮24Bよりも径方向外側に盛り上がり、環状の段差となる。従って、折曲基端部233は、例えば引き抜き方向に強い力がシールドケーブル20またはシールド端子30に加わった場合、シールド端子30が引っ掛かる部分として機能させることができる。
一方、シールド端子30は、図2に示すように、本体31と、圧着部32と、外導体端子部36と、を備えている。本体31、圧着部32、及び外導体端子部36は、導電性を有する金属薄板をプレス加工することによって成型されている。
本体31は、導電材で略円筒状に形成されている。
圧着部32は、図2に示すように、本体31の一端側(後部)に連設される。この圧着部32には、図7(C)に示すように、3つの加締片33、34、35が形成されている。そのうちの一つである一対の編組先端圧着部33は、折曲編組部23Bおよび絶縁体50を内部に収容するように折曲編組部23Bの折曲先端部232(折曲編組部23Bは、折曲先端部232が絶縁体50の外周の一部を覆うことができる程度、絶縁体50に向かって延びている。)を加締めることによって該折曲編組部23Bに電気的にかつ機械的に接続される。さらに、一対の編組基端圧着部34は、折曲編組部23Bおよびシールドケーブル20を内部に収容するように折曲編組部23Bの折曲基端部233(折曲基端部233は、先端外皮24Aを覆っている)を加締めることによって該折曲編組部23Bに電気的にかつ機械的に接続される。さらに、一対の外皮圧着部35は、シールドケーブル20を内部に収容するように折曲編組部23Bの折曲基端部233近傍位置の外皮、即ち、元側外皮24Bを加締めることによって、この元側外皮24Bに対し機械的に接続される。
一対の編組先端圧着部33は、前述したように、編組23のうちの特に折曲先端部232の部分を加締めるようになっている。即ち、折曲先端部232の直下には、中心部分に芯線21を挿通させたインナー端子40を外挿する絶縁体50が設置されている。詳細は後述するが、図7(C)に示すように、絶縁体50には、絶縁体50の円筒状の本体51に対して径方向内側に窪んだ絶縁固定部52が設置されており、この絶縁固定部52に折曲先端部232が積層された状態で、編組23(折曲先端部232)の外周部分が編組先端圧着部33によって加締められているわけである。このような構成によって、絶縁体50がシールド端子30に安定的に固定されている。なお、本実施形態の編組先端圧着部33は、先端が尖った爪形状を呈している。
一対の編組基端圧着部34は、シールドケーブル20の折曲編組部23Bに対して例えば巻き付くような短冊形状に形成されている。この編組基端圧着部34により、シールドケーブル20がシールド端子30に安定的に固定されることになる。また、一対の外皮圧着部35も、一対の編組基端圧着部34と同様に、元側外皮24Bに対して例えば巻き付くような短冊形状に形成されている。外皮圧着部35が元側外皮24Bに巻き付くことによって、引き抜き方向に強い力がシールドケーブル20またはシールド端子30に加わった場合に、段差となった折曲基端部233に外皮圧着部35が引っ掛かる部分として機能するため、不用意にシールド端子30がシールドケーブル20から引き抜かれることを防止することができる。なお、一対の外皮圧着部35は、一対の編組基端圧着部34よりも幅狭となる短冊形状に形成されている。
インナー端子40は、導電性を有しており、図3に示すに、略円筒形状を有するものが細いピン状に形成されている。即ち、このインナー端子40は、相手方コネクタのインナー端子に導通する略円筒形状の細い本体部41と、この本体部41の基端に設けられた、シールドケーブル20の芯線21を加締める芯線圧着部42と、を備えている。芯線圧着部42は、本体部41に先端部が挿入された芯線21を加締めることによって、芯線21とインナー端子40との電気的、物理的な接続を確実にしてもよい。
絶縁体50は、略円筒形状を有する本体51の中央部側及び基端部側にそれぞれ、他の部分よりも外径が大きい環状大径部51A、51Bが形成されているとともに、それにより環状大径部51A、51Bに囲まれた間に径方向内側に窪んだ絶縁固定部52が形成されている。そして、この絶縁固定部52の上方に折曲編組部23Bの折曲先端部232が積層された状態で、その折曲先端部232の外周部分が編組先端圧着部33によって加締められているわけである。このような構成によって、絶縁体50がシールド端子30にしっかりと圧着されている。
本発明の実施形態では、一例として、インナー端子40と、絶縁体50と、が一体化された構成について説明している。インナー端子40は、シールドケーブル20の芯線21に接続される前に、成形後の絶縁体50の円筒形状の中心軸を通過するようにインサート成形されることによって、該インナー端子40と該絶縁体50が一体成形される。より詳細には、予め所定の導電性金属材料でインナー端子を形成しておき、その形成したインナー端子を所定金型のキャビティ内にセットした後に、適宜の樹脂材料を用いて射出成型などによって所定形状に絶縁体を成形する。以後、インナー端子40がインサート成形された絶縁体50のことをインナー端子支持部材55と称する。従って、インナー端子支持部材55のインナー端子40をシールドケーブル20(芯線21)に組付けることで、インナー端子40と絶縁体50とを一度にシールドケーブル20に組付けることができる。なお、本発明は、インナー端子40と絶縁体50とが別体であっても構わない。その際には、インナー端子40に芯線21を取り付けた後、絶縁体50に設けられた軸心方向に貫通する孔にそのインナー端子40を挿入すればよい。
ここで、図6〜図12を参照しながら、シールドケーブル20の端末処理方法、およびシールド用コネクタへのシールドケーブル20の組付け方法について詳細に説明する。まず、図6を参照しながら、シールドケーブル20の端末処理方法、特に、環状突出編組部23Aおよび折曲編組部23Bを形成する方法について説明する。
(I)図6(A)に示す同軸ケーブル20の先端は、外皮24の端部が所定長さSだけ皮むきされる。即ち、外皮24の端部から距離Sまでの部分の外皮24を剥離する。これにより、同図(B)に示すように、外皮24を剥離した部分から編組23が露出する。
(II)その後、同図(B)に示すように、皮むきされて取り除かれた後の外皮の先端部241から一定距離S離れた位置Xで外皮24に周方向に溝を入れ、位置Xよりも先端側(左側)の外皮を元側(右側)から分離・分断させる。これによって、一定長さSの先端部側の外皮(先端外皮24A)と、これより元側の外皮(元側外皮24B)とに分離される。
(III)次に、同図(B)において、先端外皮24Aのみを編組23に沿って編組23の先端まで(左方へ)スライド移動させる(同図(C)参照)。
(IV)その後、先端外皮24Aとその直下の編組23とを一体としたままで、元側外皮24Bに向け(右方へ)移動させる(同図(D)参照)。この先端外皮24Aの移動に伴って、同図(C)において露出していた編組23が、先端外皮24A及び元側外皮24Bの間から環状に外側に向けて突出する。これによって、環状突出編組部23Aが形成される。尚、環状突出編組部23Aの環状の外周縁部231は、編組23が折れ曲がって生じた部分であることから、編組23を構成する素線が解れているものではない。
(V)その後、内皮22の先端側を一部カットさせることによって、芯線21を露出させる(同図(E)参照)。これによって、同軸ケーブル20での端末処理が完了する。
続いて、図7を参照しながら、シールド用コネクタへのシールドケーブル20の組付け方法について詳細に説明する。
(VI)図7(A)に示すように、予めインサート成形によって形成されていたインナー端子支持部材55を用意し(図9参照)、インナー端子40の芯線圧着部42で芯線21を圧着させてインナー端子40と芯線21とをしっかり固定させる(図10参照)。
(VII)次に、図7(B)に示すように、インナー端子40に向けて(同図左方に向けて)先端外皮24Aに積層するように環状突出編組部23Aを倒す。これによって、長さL(但し、L≒S/2)を有する折曲編組部23Bが形成されるとともに、絶縁体50の絶縁固定部52の上方に折曲編組部23Bの折曲先端部232が積層された状態となる(図11参照)。
(VIII)その後、図7(C)に示すように、シールド端子30を用意し(図12(A)参照)、インナー端子支持部材55の絶縁体50を、折曲編組部23Bの先端である折曲先端部232の上から、編組先端圧着部33で加締める。これにより、絶縁体50と折曲編組部23Bとシールド端子40とを固定する(図12(B)参照)。また、折曲編組部23Bの基端である折曲基端部233の上から、シールドケーブル20の先側外皮24Aを、編組基端圧着部34で加締める。これにより、シールドケーブル20とシールド端子30を固定する。さらに、シールドケーブル20の元側外皮24Bを、外皮圧着部35で加締めて圧着し、シールドケーブル20とシールド端子30を固定する。これによって、シールド用コネクタへのシールドケーブル20の組付け作業が完了する。
以上、説明してきたように、本発明に係るシールドケーブル用コネクタによれば、芯線21とインナー端子40との接続箇所を覆う折曲編組部23Bが該接続箇所から放射されるノイズの外部への伝搬を遮蔽し、且つ外部から該接続箇所へのノイズの伝搬を遮蔽する。このため、シールドケーブルを利用した高周波信号の伝送に好ましい伝送路を作り出すことができる。さらに、この伝送路を作り出すために、シールドケーブルの編組を利用しており、従来のようなノイズを遮蔽する部材を新たに一部品として必要としないため、製造コストの削減を図ることができる。
また、本発明に係るシールドケーブル用コネクタによれば、インナー端子と絶縁体とが一体に形成されている。このため、インナー端子をシールドケーブルの芯線に組み付けることで、インナー端子をシールドケーブルの芯線に組付ける作業と、インナー端子に絶縁体を組み付ける作業とが一回で行える。その結果、製造作業の時間短縮化を図ることも可能となる。特に、インナー端子40単品をプレス成形後に、インサート成形(フープ成形)にてインナー端子40と絶縁体50とを一体に固定することによって、インナー端子40を絶縁体50に固定する作業、および固定するための加工が不要となることから、製造コストの削減を実現することができる。さらに、小さくて持ち難いインナー端子40を用いた従来の芯線挿入作業の代わりに、インナー端子40よりも大きいので持ちやすい、絶縁体50を一体化させたインナー端子40での芯線挿入作業が行えるので、挿入作業が容易である。また、大きな部品である分、芯線挿入作業の自動化が実現容易になる。
また、本発明に係るシールドケーブル用コネクタによれば、編組先端圧着部33、編組基端圧着部34および外皮圧着部35によって、シールド端子30に対してシールドケーブル20および絶縁体50を強固に固定することができる。特に、外皮圧着部35が元側外皮24Bに巻き付くことによって、引き抜き方向に強い力がシールドケーブル20またはシールド端子30に加わった場合に、段差となった折曲基端部233に外皮圧着部35が引っ掛かる部分として機能するため、不用意にシールド端子30がシールドケーブル20から引き抜かれることを防止することができる。
なお、本発明は本発明の主旨を変えない範囲で種々変更実施可能なことは勿論である。
10 シールドケーブル用コネクタ
20 シールドケーブル
21 芯線
22 内皮
23 編組
23A 環状突出編組部
23B 折曲編組部
232 折曲先端部
233 折曲基端部
24 外皮
24A 先端外皮
24B 元側外皮
30 シールド端子
33 編組先圧着部
34 編組基端圧着部
35 外皮圧着部
40 インナー端子
42 芯線圧着部
50 絶縁体
52 絶縁固定部
55 インナー端子支持部材

Claims (5)

  1. 芯線と、前記芯線の外周を覆う内皮と、前記内皮の外周を覆う編組と、前記編組の外周を覆う外皮と、を備えるシールドケーブルと、
    前記シールドケーブルの先端において露出する前記芯線に接続されるインナー端子と、
    前記インナー端子を内部に収容する絶縁体と、
    前記絶縁体を内部に収容するように該絶縁体の外周を加締めることによって該絶縁体を保持するシールド端子と、
    を備えるシールドケーブル用コネクタであって、
    前記シールドケーブルは、前記外皮が、周方向に沿って切り込まれることによって二つの外皮に分割され、前記編組の一部が、前記二つの外皮の間から該外皮の外径よりも外側へ突出する環状突出編組部として形成され、
    前記絶縁体は、前記インナー端子に向けて前記外皮に積層するように前記環状突出編組部を折り曲げることによって形成された折曲編組部によって、外周が覆われ、
    前記シールド端子は、前記折曲編組部および前記絶縁体を内部に収容するように、前記折曲編組部の外周のうちの前記絶縁体を覆う箇所を加締める、
    ことを特徴とするシールドケーブル用コネクタ。
  2. 前記シールド端子は、前記折曲編組部および前記シールドケーブルを内部に収容するように、前記折曲編組部の外周のうちの前記外皮を覆う箇所を加締める、
    ことを特徴とする請求項1に記載のシールドケーブル用コネクタ。
  3. 前記シールド端子は、前記シールドケーブルを内部に収容するように、前記環状突出編組部が突出した箇所近傍の前記外皮を加締める、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のシールドケーブル用コネクタ。
  4. 前記絶縁体は、インサート成形によって前記インナー端子を内部に収容する、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のシールドケーブル用コネクタ。
  5. 同軸ケーブルにおける外皮の一部を周方向に切り込み、前記同軸ケーブルの長手方向に離間した二つの外皮を形成し、
    前記二つの外皮のうちの一方の外皮を、該外皮の下層に位置する前記編組と一体で前記編組の下層に位置する内皮に沿って他方の外皮に向けて移動させることによって、皮むきによって露出していた前記編組の一部を前記二つの外皮の間から該外皮の外径よりも外側へ突出する環状突出編組部として形成し、
    前記シールドケーブルの先端において露出する前記芯線にインナー端子を接続し、
    前記インナー端子に向けて前記外皮に積層するように前記環状突出編組部を折り曲げることによって折曲編組部を形成し、
    前記折曲編組部の外周のうちの、前記インナー端子を内部に収容する絶縁体を覆う箇所を、該折曲編組部および該絶縁体を内部に収容するようにシールド端子を加締める、
    ことを特徴とするシールドケーブルの組付け方法。
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