JP5273674B2 - 粘着テープ用支持体 - Google Patents

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本発明は、皮膚貼付用粘着テープなどに用いられる粘着テープ用支持体に関し、特に、手切れ性に優れた粘着テープ用支持体に関する。
医療用の粘着テープは、一般に、基材の片面に粘着剤層が形成された構造を有しており、この基材として不織布が使用されているケースが多い。このように、基材が不織布からなる粘着テープは、経済的に安価であり、機械的強度や粘着性等の特性に優れたものも存在する。しかしながら、医療用粘着テープには、手で切断できるハンドカット性が要求される場合も多い。ハンドカット性を改善した粘着シートについて従来から種々の報告がなされている。
例えば、特許文献1(特開2005−304877号公報)には、パルプと150℃で熱融着しないポリエステル繊維との混合繊維を用いて、湿式法で抄紙されてなり、かつ、一定間隔で空孔を有し、該空孔の開口部が化学系バインダーで塞がれている皮膚添付用粘着シートが提案されている(同特許文献の特許請求の範囲参照)。このものは、手切れ性、肌触りなどのバランスが取れている。しかしながら、シートの強力が弱く、切断時にリントの発生があり、さらに空孔を開ける必要がある。
また、特許文献2(特開2007−75502号公報)には、表面層、中間層、裏面層のそれぞれ1層以上の積層不織布からなる医療用粘着テープ基材が提案されている。ここで、表面層は線径30μm以下の熱可塑性合成繊維、中間層は10μm以下のメルトブロー繊維、裏面層は線径10〜30μmの熱可塑性合成繊維からなり、この積層不織布には、MB−SBの積層体を含んでいる。この粘着テープ基材は、通気性があり、裏抜けがなく、粘着剤との一体性に優れかつ柔軟であるが、製造工程が数回にもなり、煩雑である、という問題を有している。
特開2005−304877号公報 特開2007−75502号公報
本発明は、低目付でも、均整度に優れ、手切れ性がよく、リント及び静電気の発生の少ない粘着テープ用支持体を提供することを目的とする。
本発明は、(A)パルプ繊維と(B)熱接着性合成繊維を主とする合成繊維からなるエアレイド法で製造された繊維構造体からなり、(A)パルプ繊維と(B)合成繊維との混合比率が(A)パルプ繊維/(B)合成繊維=3〜30/97〜70重量%であり、合成繊維の繊度が0.5〜5デシテックスであることを特徴とする粘着テープ用支持体に関する。
ここで、上記繊維構造体は、好ましくは、目付が10〜80g/mであり、密度が0.20〜0.45である。
また、(A)合成繊維は、好ましくは、熱融着繊維と単一構造のホモタイプの繊維比率は100〜80/0〜20重量%であり、かつ熱融着繊維が芯・鞘タイプあるいはサイドバイサイドの構造を有する。
さらに、上記繊維構造体は、好ましくはその平均伸度がタテ、ヨコともに25%以内であり、かつタテ強度/ヨコ強度の比が0.85〜1.15である。
本発明の粘着テープ用支持体は、低目付でも、均整度に優れ、手切れ性がよく、リント及び静電気の発生の少ない粘着テープ用支持体を提供することができる。
繊維構造体の構成
本発明の粘着テープ用支持体は、(A)パルプ繊維と(B)熱接着性合成繊維を主とする合成繊維からなるエアレイド法で製造された繊維構造体からなり、(A)パルプ繊維と(B)合成繊維との混合比率が(A)パルプ繊維/(B)合成繊維=3〜30/97〜70重量%であり、合成繊維の繊度が0.5〜5デシテックスである。
(A)パルプ繊維
ここで、上記繊維構造体を構成する(A)パルプ繊維は、剥離時の帯電防止や粘着剤との親和性を向上させるために、繊維構造体に配合するものである。(A)パルプ繊維としては、長さが0.2mm〜5mmの粉砕パルプが好ましい。パルプは、静電気の発生を防止するための素材であり、性能、価格の観点から最も好ましい。なお、パルプ以外に、コットン、麻などの天然繊維、レーヨンなどの化繊を50重量%未満含有していてもよい。50重量%以上では、繊維構造体の強力が不足になり、実用的でない。
(B)合成繊維
また、(B)合成繊維を構成する熱接着性合成繊維としては、低融点成分を鞘成分とし、高融点成分を芯成分とする芯鞘型、一方が低融点、他方が高融点成分であるサイドバイサイド型の熱接着性複合繊維が好適である。これらの複合繊維の両方の成分の組み合わせとしては、PET/PE、PET/低融点共重合PP、PET/低融点共重合ポリエステルなどが挙げられる。ここで、上記低融点共重合ポリエステルの例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどを基本骨格として、イソフタル酸、5−金属スルホイソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、セバチン酸などの脂肪族ジカルボン酸、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオールなどの脂肪族多価アルコールなどとの変性共重合が挙げられる。
低融点成分である熱接着成分の融点(ここで言う融点は、融点もしくは軟化点を意味し、以下融点と表す)は、110〜160℃である必要がある。好ましくは120〜155℃である。110℃未満の場合、繊維間に膠着が発生し易く、製造時に繊維の開繊性が不十分となる可能性が大となり好ましくない。一方、160℃を超えると、エアレイド不織布製造工程における熱処理温度を高くする必要が生じ、生産性が落ち、実用的でないばかりか、後述するエアレイド繊維層との熱圧一体化における接着効果も期待できなくなる。
(B)熱接着性合成繊維などの合成繊維の単糸繊度は、0.5〜5dtex、好ましくは0.9〜4dtexである。0.5dtex未満の場合は、細い繊維どうしが絡まり易くなり、パルプ繊維との混合も難しくなって、地合いの不均一性や塊状欠点発生のリスクが大になる。また、繊維自体も高価で実用的ではない。一方、5dtexを超えると、繊維状で所定の密度にするのが困難であり、密度を上げると、フィルム状になり、繊維構造体がもつ通気性が悪くなる。
なお、熱接着性合成繊維などの(B)合成繊維は、手切れ性の発現の面から、繊維長が1〜15mmであることが好ましく、さらに好ましくは2〜6mmである。繊維長が1mm未満の場合は、強度アップ、耐水性アップの効果が十分で無く、一方、15mmを超えると、繊維どうしが絡まり易くなり、シートの均一性に欠ける場合があり、手切れ性も悪くなる。
なお、熱接着性合成繊維は、捲縮していても、していなくてもよく、またストランドチョップであってもよい。捲縮している場合、ジグザグ型の二次元捲縮繊維およびスパイラル型やオーム型などの三次元(立体)捲縮繊維の何れも使用できる。
また、(A)合成繊維中には、熱接着性合成繊維以外の繊維、例えばPP繊維、PET繊維、PBT繊維、ナイロン6繊維、ナイロン6,6繊維、芳香族ポリアミド繊維、アクリル繊維、合成パルプ(例えば、三井化学(株)製SWPのような、PEやPPを素材とするフィブリル状繊維)、などの他の単一構造体のホモタイプの合成繊維を、本発明の趣旨、効果を阻害しない範囲で混合しておいても良い。この場合、他の合成繊維の比率は20重量%以下に留めるのが好ましい。20重量%を超えると、繊維構造体の強力やヒートシール性に影響が出るばかりか、熱接着性のない繊維は実使用中に脱落し易くなる。
他の合成繊維の単糸繊度や繊維長も、上記の熱接着性合成繊維と同様である。
(A)パルプ繊維と(B)合成繊維の割合
本発明の粘着テープ用支持体は、(A)パルプ繊維と(B)熱接着性合成繊維を主とする合成繊維からなるエアレイド法で製造された繊維構造体からなり、(A)パルプ繊維と(B)合成繊維との混合比率が(A)パルプ繊維/(B)合成繊維=3〜30/97〜70重量%、好ましくは、5〜25/95〜75重量%である。上記繊維構造体中に(A)パルプ繊維を配合することにより、粘着テープの剥離時の帯電を防止することができ、粘着テープを構成する粘着剤との親和性も向上させることができる。したがって、(A)パルプ繊維の割合が3重量%未満では、粘着テープの剥離帯電が発生し、切断したテープの取り扱いが困難となる。一方、30重量%を越えると、テープ切断時にパルプ繊維に起因するリントの発生があり、また、粘着テープ用基材の強度が低下し、さらにテープ表面の毛羽たちが抑えられない。
エアレイド法による繊維構造体の製造
本発明の粘着テープ用基材を構成する繊維構造体は、エアレイド法で繊維層を形成する。すなわち、多孔質ネットコンベアー上に位置する単台または多数台の噴き出し部から、(A)パルプ繊維と(B)接着成分の融点が110〜160℃の熱接着性合成繊維を主とする合成繊維の混合物を空気流と共に噴出し、ネットコンベアー下面に配置した空気サクション部で吸引しながらネットコンベアー上に繊維層を形成するものである。その後、この繊維層に熱風処理、および熱圧カレンダー処理を加えてエアレイド層の繊維間結合、および基材との熱接着を形成して不織布シートとして一体化させる。
繊維量、噴き出し条件、空気サクション条件、熱処理条件などを調節することにより必要な特性をコントロールすることができる。
熱風処理
本発明に用いられる繊維構造体は、繊維間結合を形成するために熱風処理される。熱風処理としては、熱接着性合成繊維の低融点成分の融点以上の温度が必要である。しかしながら、低融点成分の融点よりも30℃以上高い場合、あるいは高融点成分(芯鞘型複合繊維の芯成分、あるいはサイドバイサイド型複合繊維の高融点成分)の融点以上の場合は、繊維の熱収縮が大きくなり易く、地合いの悪化を招いたり、はなはだしい場合は繊維の劣化を生じるので好ましくない。
熱風処理温度は、通常、110〜190℃、好ましくは120〜175℃である。
熱圧処理
熱風処理したのち、熱圧カレンダー処理を加えるのが好適である。カレンダー処理に用いるローラーとしては、全体に均一な熱圧を加えるため、平滑表面の一対の金属ローラー、または金属ローラーと弾性ローラーの組み合わせを用いることが好ましいが、多段ローラーであっても良い。また、本発明の趣旨を損なわない範囲であれば、凸凹表面のエンボスローラーであっても良い。
ローラーは、エアレイド不織布に用いる熱接着性合成繊維どうしは既に熱風処理によってあらかじめ結合されているので、比較的低温でも良く、繊維種類や、融点や、全体の目付などにより適宜選択されるが、低融点成分の融点〜融点マイナス50℃までの範囲で任意に設定できる。融点に近い高温の場合には不織布強力や層間強力がさらにアップする傾向があり、好ましい。一方、融点マイナス50℃に近い場合には、強力アップの効果が少なくなるが、厚さ調整の役割は果たせる。融点を超えると、ローラー表面への粘着が発生しやすくなるので好ましくない。融点マイナス50℃未満の場合は、ローラー圧力をアップしても不織布強力が低く、実用に耐えられない。好ましくは70〜160℃である。
また、カレンダー処理の線圧は、幅方向で均一な接圧になるよう設定すれば、任意の圧力を選択することができる。高圧の場合は不織布強力・層間強力がアップし、厚さがダウンする。低圧の場合は勿論これに反する影響が出る。極力高圧のほうが不織布強力の点で好ましい。通常、10〜100kgf/cmが好ましい。
このようにして得られるエアレイド法で形成する本発明の繊維構造体は、目付10〜80g/m、好ましくは15〜70g/mである。10g/m未満の場合、テープとしての強力がでず、一方、80g/mを超えると、手切れ性が悪くなり、またテープとしての取り扱い性が煩雑になる。
本発明の粘着テープ用基材を作製するエアレイド法は、カード法などの既存の乾式不織布製造法に較べて、長さの短い繊維が使用できるので、空気流によって容易に単繊維に解繊され易く、極めて地合いの良好な、つまり均一性の良好な不織布が得られるという大きな特徴を有する。
本製造法によれば、タテ/ヨコの強力比率がほぼ1/1に近いというメリットも有する。
また、本発明のエアレイド法で形成される繊維構造体の密度は、テープとしての手切れ性に重要な要素であり、好ましくは0.20〜0.45、さらに好ましくは0.25〜0.42である。0.20未満では、テープとしての伸度が大きくなり、手切れ性が低下する。一方0.45を超えると、フィルム化しやすくなり、かつ風合いが硬くなる。
この密度は、繊維構造体を構成する(B)合成繊維の単糸繊度や、製造する際の熱風処理や熱圧処理により、容易に調整することができる。例えば、熱カレンダーのローラー圧力を15kgf/cm以上とすればよい。
さらに、本発明の粘着テープ用基材を構成する繊維構造体の平均伸度はタテ、ヨコともに好ましくは25%以下、さらに好ましくは8〜22%であり、かつタテ強度/ヨコ強度の比は、好ましくは0.85〜1.15、さらに好ましくは0.88〜1.12である。
繊維構造体の平均伸度が25%を超えると、手切れ性が悪く、また粘着テープの生産時に製品長さの変動が大きくなる可能性が発現する。この平均伸度は、カレンダーローラーの温度と圧力により調整することができる。
また、本発明の繊維構造体は、上記のように、エアレイド法により製造されるため、タテ強度/ヨコ強度の強力比率がほぼ1/1に近く、上記のように、0.85〜1,15の範囲内となる。
本発明に用いられる繊維構造体は、タテ強度/ヨコ強度の強力比率がほぼ1/1ので、製造時、繊維構造体の方向性を考慮せずに製造しても、ほぼ同様の製品特性が発現し、製造工程中でのロス発生の低減に寄与するというメリットがある。
なお、得られる本発明の繊維構造体の厚さは、好ましくは0.07〜0.22mmであり、さらに好ましくは0.10〜0.20mmである。0.07mm未満では繊維構造体の厚さの制御が難しく、一方0.22mmを超えると製品である粘着テープの使用時に、非接着物の表面湾曲部との調和性が悪くなる。
本発明においては、粘着テープ用基材の表面に、表面処理を行うことによって、得られる粘着テープを巻回した状態、すなわち巻物の形態で保存した場合でもスムーズに巻き戻すことができる。例えば、シリコーン系、フッ素系等の背面処理剤を塗布等することによって表面処理を行うことが好ましい。表面処理剤の使用量は、粘着剤の種類等を考慮し適宜決定されることが好ましい。
また、本発明の粘着テープ用基材を用いた粘着テープは、基材の他方の面に粘着剤層を有する。たとえば、粘着剤層は、皮膚に追従できる柔軟性を有し、皮膚に対する刺激(化学的刺激、物理的刺激)が少なく、かつ、透湿性を有することが好ましく、このような要求を満たす粘着剤を用いて形成されることが好ましい。粘着剤としては、粘着テープなどに一般的に使用される粘着剤を特に限定されることなく使用することができる。例えば、スチレン−イソブチレン−スチレン共重合体を主成分とする合成ゴム系粘着剤、ポリウレタン系粘着剤、ポリシロキサン系粘着剤、天然ゴム系粘着剤、ポリエーテル系粘着剤、アクリル系粘着剤等を1種または2種以上を混合して用いることができる。
粘着剤には、必要に応じて、グリセリン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどの多価アルコールに代表される可塑剤、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸架橋体、ポリビニルピロリドンなどの水溶性又は吸水性の樹脂、ロジン系、テルペン系、石油系等の粘着付与剤、各種軟化剤、充填剤、顔料などの各種添加剤を配合することができる。
粘着剤層の厚みは、10〜100μmであることが好ましく、20〜70μmであることが好ましい。粘着剤層の厚みが10μm未満では、皮膚に貼着中、十分な接着性が発揮されないことがある。一方、厚みが80μmを超えると、皮膚貼付用粘着シートに要求されるレベルの水蒸気透過性が得られないことがあるので、耐汗性を付与しにくく、また、長期間の貼付によって皮膚刺激性を発現する場合がある。
なお、粘着剤層は、粘着剤を溶液塗布して形成してもよいし、エマルジョン塗布しても、ホットメルト塗布してもよい。
このようにして得られる粘着テープは、粘着剤層を保護するために、粘着剤層の上に剥離シートを有していてもよい。剥離シートとしては、粘着剤層と接する側にシリコーンなどで剥離処理されているものを使用することができる。あるいは、粘着シートを巻物状態とすることもできる。この場合には、上述したように化学バインダーを適用した面に表面処理を施しておくことが好ましい。
本発明の粘着テープ用基材を用いた粘着テープは、手切れ性に優れているので、はさみ等の切断具を使用することなく手で裂くことができ、しかも、皮膚に対して刺激が少なく、ムレが生じることもない。したがって、医療用途に有効である。
以下、実施例を挙げ、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
融着繊維(熱接着性合成繊維)として、芯がポリエチレンテレルタレート(PET)、鞘が融点115℃のイソフタル酸共重合ポリエステルからなる芯−鞘型熱接着性複合繊維(帝人ファイバー(株)、テイジンG2,繊度2.2dt、長さ5mm)80重量%に、粉砕パルプ(ウェハウザー社製、NF405)20重量%の混合物を送風ブロアで大量の空気流と混合しつつ送綿し、多孔質ネットコンベアー上に位置する噴き出し部から、空気流と共に噴出し、ネットコンベアーとの下面に配置した空気サクション部で吸引しながら、目付42g/mのウエブとして捕集した。
次に、このウエブを145℃の熱風オーブンで2分間加熱してから、一対の金属ローラーでカレンダー仕上げした。カレンダー温度は、両ローラーとも145℃とし、線圧は30N/cmとした。得られた繊維構造体の引張り強度、伸度、リント脱落、静電気量、手切れ性を評価した。結果を表1に示す。
<実施例2>
熱融着繊維とパルプの配合量を表1のように変える例と同様にして繊維構造体を得た。結果を表1に示す。
<実施例3>
パルプ30重量%の代わりに、パルプ20重量%、乾式レーヨン(レンチング社製、テンセル、単糸繊度2.2dtex、繊維長5mm)10重量%を用いる以外は、実施例2と同様にして、繊維構造体(粘着テープ用基材)を得た。結果を表1に示す。
<実施例4>
熱融着繊維80重量%の代わりに、熱融着繊維70重量%、ポリエチレンテレフタレート短繊維(帝人ファイバー社製、RT04、単糸繊度2.2dtex、繊維長5mm)10重量%を用いる以外は、実施例1と同様にして、繊維構造体(粘着テープ用基材)を得た。結果を表1に示す。
<実施例5〜7>
熱融着繊維とパルプの割合を表1に示すように変化させた以外は、実施例1と同様にして繊維構造体を得た。結果を表1に示す。
<比較例1>
熱融着繊維とパルプの割合を表1に示すように変化させた以外は、実施例1と同様にして繊維構造体を得た。結果を表1に示す。
<比較例2>
パルプを用いず、熱融着繊維のみを用いて、実施例1と同様にして繊維構造体を得た。結果を表1に示す。
なお、各測定方法は次の方法で行った。
密度
JIS L 1913〈一般短繊維不織布試験方法〉の「厚さ」と「単位面積当たりの質量」の値から計算により求めた。
引張強度
測定方法は、試料サイズが巾25mmチャック間100mmで引張速度300mm/分で測定した。なお、MDは長さ方向、CDは幅方向を示す。
伸度
上記、引張強力の測定時、試料が破断したときの伸び率を伸度とした。
リント脱落
10cm角の試験片を引き裂くときに発生する、リント(繊維状脱落物)の数を、良が1、悪いが5の5段階で判定する。
良 1<2<3<4<5 悪い
静電気量
10cm角の2枚の試験片を互いに強く、5回こすり合わせたときに発生する静電気量を試験品の表面(10cm上)にて帯電量を測定する。
測定器:シムコ社製、静電気測定器 FMX-003
手切れ性
手切れ性の良否は、引裂強力と解離距離で判定を行った。
すなわち、JIS L 1913(一般短繊維不織布試験方法)の引裂強力の測定方法(ベンジュラム法)に準じた。JIS L 1913では、試験片の両つかみの中央で直角に2cmの切れ目を入れるが、本試験では、切れ目を入れずに、実施した。これは、実使用時のテープ切断を想定し、考案したものである。
解離距離:試験前に、試験片の中央に引いた標線(端部の辺に平行に、中央に引く)と試験後の試料で、試料の切断した部分で標線から最も離れている箇所の長さを解離距離とした。タテ方向とヨコ方向にそれぞれ4回の操作を行い、その平均値を算出した。
本発明の粘着テープ用基材を用いた粘着テープは、絆創膏などの医療用テープやシートを形成することができ、例えば、当該粘着シートを適当な大きさに切断して絆創膏、テーピング用テープなどを形成したり、あるいは創傷部分を被覆する被覆材、外科手術後の当て材、カテーテルの針入部やガーゼ等のカバー材などの医療用テープ又はシートを形成したり、皮膚貼付用粘着シートに他の支持体などを組み合わせて固定用テープ、入浴用パウチ固定用テープ、器具保持テープなどの医療用製品を形成することができる。なお、本発明の粘着テープは、皮膚に貼付する用途であれば、上記医療用途以外にも使用できる。

Claims (4)

  1. (A)パルプ繊維と(B)熱接着性合成繊維を主とする合成繊維からなるエアレイド法で製造された繊維構造体からなり、(A)パルプ繊維と(B)合成繊維との混合比率が(A)パルプ繊維/(B)合成繊維=3〜30/97〜70重量%であり、合成繊維の繊度が0.5〜5デシテックスであることを特徴とする粘着テープ用支持体。
  2. 繊維構造体の目付が10〜80g/mであり、密度が0.20〜0.45である請求項1記載の粘着テープ用支持体。
  3. 合成繊維中の熱融着繊維と単一構造のホモタイプの繊維比率が100〜80/0〜20重量%であり、かつ熱融着繊維が芯・鞘タイプあるいはサイドバイサイドの構造を有する請求項1または2記載の粘着テープ用支持体。
  4. 繊維構造体の平均伸度がタテ、ヨコともに25%以内であり、かつタテ強度/ヨコ強度の比が0.85〜1.15である請求項1〜3いずれかに記載された粘着テープ用支持体。


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