JP2000345454A - 不織布 - Google Patents

不織布

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JP2000345454A
JP2000345454A JP11158314A JP15831499A JP2000345454A JP 2000345454 A JP2000345454 A JP 2000345454A JP 11158314 A JP11158314 A JP 11158314A JP 15831499 A JP15831499 A JP 15831499A JP 2000345454 A JP2000345454 A JP 2000345454A
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fiber
heat
cut
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Kazuo Mori
一雄 森
Michihide Yamauchi
通秀 山内
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Kao Corp
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Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 手で容易に且つ自在な大きさにカットするこ
とができ、また流れ方向及び幅方向でのカット性に違い
が無い不織布を提供すること。 【解決手段】 繊維長2〜10mm、繊度1〜100デ
ニールの繊維を用いてエアレイ法によりウエブを形成
し、該ウエブにおける前記繊維同士の交点を熱接着して
形成された不織布であって、坪量が30〜200g/m
2 、厚みが0.5〜5mm、引裂強度が0.1〜3Nで
ある不織布。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、手で容易に且つ自
在な大きさにカットできる不織布に関する。本発明の不
織布は、洗浄スポンジ等のクレンジング用途、クッキン
グシート等のクッキング用途、或いはワイパー用途等に
特に好適に用いられる。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一般に
不織布は、その製造方法に由来して、構成繊維が連続繊
維であるか又は50mm程度の繊維からなる。従って、
不織布をカットするには繊維を破壊して分断しなければ
ならず、手で簡単にカットすることは困難である。ま
た、製造方法に由来して、不織布の流れ方向と幅方向で
は繊維配向の程度が異なるため、カット性の程度が相違
する。即ち、一般に流れ方向では繊維同士を引き離し易
く幅方向に比してカットが容易であるが、幅方向では繊
維を破壊・分断しなければならず、カットが極めて困難
である。そのため幅方向へカットを試みても、カットし
易い流れ方向へ、途中からカット方向が変わってしまう
こともある。
【0003】そこで、不織布を手で容易にカットする方
法として、例えばウェットティッシュの様に不織布にミ
シン目を入れる方法がある。しかしミシン目を入れる方
法は、決まったミシン目間隔でしかカットできず、ミシ
ン目以外の所で大きさを自在に変えてカットすることは
出来ない。
【0004】従って、本発明は、手で容易に且つ自在な
大きさにカットすることができ、また流れ方向及び幅方
向でのカット性に違いが無い不織布を提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、繊維長2〜1
0mm、繊度1〜100デニールの繊維を用いてエアレ
イ法によりウエブを形成し、該ウエブにおける前記繊維
同士の交点を熱接着して形成された不織布であって、坪
量が30〜200g/m2 、厚みが0.5〜5mm、引
裂強度が0.1〜3Nである不織布を提供することによ
り前記目的を達成したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の不織布の好ましい
実施形態について説明する。本発明の不織布は、繊維長
2〜10mm、繊度1〜100デニールの繊維を解繊し
て空気の流れにのせて搬送し、金網又は細孔を有するス
クリーンを通過させた後、ワイヤーメッシュ上に落下堆
積させるエアレイ法によりウエブを形成し、該ウエブに
おける前記繊維同士の交点を熱接着して形成されたもの
である。流れ方向に繊維が配向し易いカード法等で製造
された不織布と異なり、エアレイ法で製造された不織布
は、不織布の流れ方向、幅方向及び厚み方向へ繊維をラ
ンダムに三次元配向させることが可能であることから、
いかなる方向にも同じ様にカットすることができ、流れ
方向及び幅方向でのカット性に違いが生じない。即ち、
カット性に異方性が無い。その上、繊維長が2〜10m
mの短繊維を用いてウエブを形成し、繊維同士の交点を
熱接着させているので、不織布のいかなる方向において
も幅10mm以内に必ず繊維同士の熱接着部分が存在す
る。そして、熱融着部分での接着性をコントロールする
ことにより、該熱融着部分での繊維間の剥離や分離等の
程度がコントロールされ、不織布を手で容易に引き裂い
てカットすることが可能となる。
【0007】本発明の不織布に用いられる繊維は、上述
の通り繊維長が2〜10mmである。繊維長が2mm未
満であると不織布からの繊維の脱落等が起きやすい。繊
維長が10mmを超えるとウエブ形成時のスクリーン通
過前に繊維同士が絡み、均一なウエブの形成が困難であ
る。前記繊維長が3〜8mm、特に4〜6mmである
と、不織布からの繊維の脱落等を一層防止でき、また一
層均一なウエブを形成することができるので好ましい。
【0008】前記繊維の繊度は1〜100デニールであ
る。繊度が1デニール未満であると、繊維の解繊性が悪
化し、ウエブ形成時にスクリーン内で繊維が絡むので、
均一なウエブの形成が困難である。繊度が100デニー
ルを超えると不織布の風合いが硬くなり、均一な不織布
が得られない。前記繊度が3〜65デニール、特に6〜
32デニールであると、一層均一なウエブ及び不織布を
形成し得るので好ましい。
【0009】前記繊維は捲縮していても、していなくて
もよく、またストランドチョップであってもよい。捲縮
している場合、ジグザグ型等の二次元捲縮繊維及びスパ
イラル型やオーム型等の三次元(立体)捲縮繊維の何れ
も使用できる。
【0010】エアレイ法により形成されたウエブにおけ
る繊維同士の交点は、所定の手段により熱接着される。
不織布のカットが繊維同士の熱接着部分の切断によるも
のであることから、前記熱接着は、熱可塑性樹脂からな
る熱融着性繊維又は熱可塑性樹脂若しくは熱硬化性樹脂
からなる熱融着性パウダーによる熱接着であることが好
ましい。熱融着性繊維又は熱融着性パウダーによる熱接
着の具体的方法に特に制限はなく、例えば加圧下あるい
は無圧下にトンネル炉、熱風乾燥機、熱シリンダ、赤外
線、加熱エンボス、余熱エンボス等を用いて行うことが
できる。
【0011】本発明の不織布を構成する繊維は、不織布
を形成する熱接着様式に応じて適切なものが選択され
る。熱接着が熱融着性繊維による場合は、熱可塑性樹脂
等の単独または2種類以上の混合物からなる熱融着性繊
維や、熱融着性複合繊維を使用できる。
【0012】熱可塑性樹脂等の単独または2種類以上の
混合物からなる前記熱融着性繊維を構成する熱可塑性樹
脂としては、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、中
密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポ
リエチレン、プロピレンとαオレフィンとからなる結晶
性プロピレン共重合体等のポリオレフィン類;ポリアミ
ド類;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート、ジオールとテレフタル酸/イソフタル酸等
を共重合した低融点ポリエステル、ポリエステルエラス
トマー等のポリエステル類;フッ素樹脂等が例示でき
る。
【0013】前記熱融着性複合繊維は、融点の異なる低
融点樹脂と高融点樹脂とからなり且つ該低融点樹脂が繊
維表面の少なくとも一部を形成しているものである。低
融点樹脂/高融点樹脂の組み合わせとしては、高密度ポ
リエチレン/ポリプロピレン、低密度ポリエチレン/ポ
リプロピレン、ポリプロピレン/エチレン・ブテン−1
結晶性共重合体、高密度ポリエチレン/ポリエチレンテ
レフタレート、ナイロン−6/ナイロン−66、低融点
ポリエチレン/ポリエチレンテレフタレート、ポリプロ
ピレン/ポリエチレンテレフタレート等が例示できる。
【0014】前記熱融着性複合繊維の形態は、並列型、
鞘芯型、偏心鞘芯型、三層以上の多層型、中空並列型、
中鞘芯型、異形鞘芯型、海島型等で且つ低融点樹脂が繊
維表面の少なくとも一部を形成した構造であれば良い。
前記熱融着性複合繊維のうち好ましいものは、高密度ポ
リエチレン、線状低密度ポリエチレン、エチレン・ブテ
ン−1結晶性共重合体から選ばれる何れかの1種の熱可
塑性樹脂を低融点樹脂とし、ポリプロピレンまたはポリ
エチレンテレフタレートを高融点樹脂とする並列型、鞘
芯型、偏心鞘芯型の複合繊維である。
【0015】熱接着様式が前記熱融着性繊維や前記熱融
着性複合繊維によって生じている限り、繊維長及び繊度
が前記範囲内を満たす前記熱融着性繊維及び前記熱融着
性複合繊維以外の繊維を用いることも可能である。例え
ば、パルプ等の天然繊維、レーヨン等の再生繊維、炭素
繊維、金属繊維、ガラス繊維、セラミック繊維等を用い
ることができる。
【0016】熱接着様式が、熱可塑性樹脂又は熱硬化性
樹脂からなる熱融着性パウダーによる熱融着である場合
(この方法は一般にパウダーボンド法と呼ばれる)、繊
維の構成材料は熱可塑性樹脂にとらわれることなく、パ
ルプ等の天然繊維、レーヨン等の再生繊維、炭素繊維、
金属繊維、ガラス繊維、セラミック繊維を用いることも
できる。前記熱融着性パウダーの構成材料としては、ポ
リエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノ
マー、無延伸ポリプロピレン、ナイロン、ポリブタジエ
ン、エチレン・プロピレンランダムコポリマー、接着用
フェノール樹脂、尿素樹脂等が例示できる。前記熱融着
性パウダーの使用量は、繊維重量に対して5〜30重量
%であることが好ましい。
【0017】どのような熱接着様式を用いる場合であっ
ても、本発明の不織布を構成する繊維として、繊維長及
び繊度が前述の範囲内であれば、繊維長及び/若しくは
繊度が同一であるか又はそれらが異なる2種類以上の繊
維を用いることができる。但し、本発明の効果を損なわ
ない範囲において、前述の範囲外の繊維長及び/又は繊
度を有する繊維を用いることは妨げられない。
【0018】2種類以上の繊維を用いる場合、本発明の
不織布は、それらの繊維の混合物でもよく、或いはそれ
ぞれの繊維からなる積層体であってもよい。積層体を形
成するには、それぞれの繊維からなるウエブを積層する
方法、不織布上にウエブを形成させて積層する方法、不
織布同士を積層しエンボス加工等で貼り合わせる方法等
がある。
【0019】本発明の不織布は、その坪量が30〜20
0g/m2 であり、好ましくは40〜150g/m2
更に好ましくは50〜130g/m2 である。坪量が3
0g/m2 未満ではウエブを形成することが困難であ
り、200g/m2 超となると繊維同士の熱接着点が増
えて、不織布が強固となりカット性が低下してしまう。
【0020】本発明の不織布は、その厚みが0.5〜5
mmであり、好ましくは1〜3mmである。厚みが0.
5mm未満では不織布を構成する繊維間距離が短くな
り、繊維間の熱接着点が増えて、不織布が強固となりカ
ット性が低下してしまう。厚みが5mm超では不織布を
構成する繊維間距離が長くなり、繊維間の熱接着点が減
りすぎて不織布が弱くなってしまう。なお、不織布の厚
み測定時の荷重は、980Pa(10gf/cm2 )で
ある。
【0021】更に、本発明の不織布は、不織布の何れか
の方向に関して測定された引裂強度が0.1〜3Nであ
り、好ましくは1〜2.5Nである。引裂強度が0.1
N未満では不織布の強度が弱くなってしまう。引裂強度
が3N超では手で簡単にカットできなくなってしまう。
特に、不織布のすべての方向に関して測定された引裂強
度が前記範囲内であることが好ましい。引裂強度は、J
IS P8116又はK7128−2に準拠したエルメ
ンドルフ引裂法により測定する。即ち、不織布を75±
0.5mm×63±0.5mmの長方形に切り出しこれ
を試験片とする。試験片をエルメンドルフ引裂き試験機
にセットし、長辺中央部分に端から20±0.5mmの
スリットを入れて引裂き試験を行う。引裂き試験は、不
織布の流れ方向と幅方向に対してそれぞれ行い、各5回
づつの引裂き試験の平均値を算出する。引裂強度の値が
小さい場合、2枚又はそれ以上の試験片を重ねて測定す
る。引裂強度は以下の式に従い算出する。
【0022】
【数1】
【0023】本発明の不織布に連続又は不連続パターン
のエンボス加工を施すことで、不織布を直線的にカット
し易くなる。これにより、例えば、家庭用ラッピングフ
ィルムやアルミホイル等の箱入りの巻物の様に、必要量
を出してカットする場合の直線的なカット性が良好とな
る。直線的なカット性を一層良好にするためには、直線
状の連続パターンのエンボス加工を施すことが好まし
い。エンボス加工としては、例えば熱エンボスや超音波
エンボス等を用いることができる。
【0024】図1にはエンボス加工の一例が示されてい
る。このエンボス加工のパターンは、格子状パターンで
あり、各パターンは、不織布の流れ方向及び幅方向と平
行に形成されている。この場合、エンボス加工の程度を
コントロールすることで、カット部位をコントロールす
ることができる。
【0025】例えば繊維の切断が起こらない程度に繊維
同士が強固に接合される条件下でエンボス加工を施すこ
とで、エンボス加工された部位の強度が高まり、図1
中、で示される部位、即ち、エンボスパターン間でカ
ットが起こる。この時、エンボスパターンの間隔が広過
ぎると、カット部位が蛇行して直線的にカットできない
場合がある。そのため、エンボスパターンの間隔は5〜
10mmであることが好ましい。このようなエンボスパ
ターンでエンボス加工を施すことにより、引き裂き開始
時の切れ目の予想延長線に対してのカット部位の位置ず
れを10mm以内にすることができ、カット部位の蛇行
が抑制され一層直線的にカットできる。
【0026】また、エンボスロールの凸部分の温度を繊
維の融点以上にした状態下に、不織布にエンボス加工を
施すことで、不織布の厚み方向に向けて繊維が溶融し切
断されて、図2に示すように不織布1の厚み方向に凹陥
部2が生じる。この凹陥部2では繊維が切断されている
ことから引裂強度が低下している。従って、この凹陥部
2に沿ってカットが起こり易くなり、一層直線的にカッ
トすることができる。凹陥部2は、不織布のカット性等
に応じて連続パターンでもよく或いは不連続パターンで
もよい。この場合、カットは凹陥部2に沿って起こるこ
とから、図1に示す場合と異なり、凹陥部2間の間隔は
直線的なカット性に特に影響を与えるものではない。
【0027】不織布に形成されるエンボスパターンは図
1及び図2に示すパターンに限られず、例えば図3
(a)に示す不織布幅方向に亘る直線パターン、図3
(b)に示す不織布幅方向に亘る点線パターン、図3
(c)に示す不織布幅方向に亘る鋸歯状パターン、図3
(d)に示すドット状(水玉状)パターン、図3(e)
に示す不織布幅方向に亘る波状パターン等を用いること
もできる。
【0028】本発明の不織布は、手で簡単に且つ自在な
大きさにカットできる。従って、本発明の不織布を、例
えば家庭用ラッピングフィルムやアルミホイル等の箱入
り巻物の形態となし、該箱から引き出し、好みの大きさ
に簡単にカットすることができる。また本発明の不織布
は、予め一定の大きさにカットされた枚葉状でもよい。
この場合には、更に必要に応じて手でカットして小さく
して使用することもできる。
【0029】本発明の不織布は、例えばクレンジング
(汚れ落とし)用シート、クッキング用シート、ワイパ
ー(ふき取り)用シート等として好適に用いられる。例
えば、クレンジング用シートとして用いられる場合に
は、具体的にはキッチン用スポンジ、ボディ用スポン
ジ、車用スポンジ等として用いられる。狭い隙間の洗浄
や少量の洗浄には不織布を小さくカットし、また広い部
分の洗浄には大きくカットするなど、必要な大きさにカ
ットして用いることができるので使い勝手に優れ、また
必要量しか使用しないので経済的でもある。使用時に
は、カット後そのまま使用したり、必要に応じて不織布
に洗剤や研磨材入り洗剤を含浸させてクレンジングを効
果的に行うこともできる。更に不織布は再度使用しても
よいが、汚れがひどくなった場合や、悪臭を伴う汚れに
対して使用した場合には、使い捨てにすることもでき
る。
【0030】同様に、本発明の不織布をクッキング用シ
ート及びワイパー用シートとして用いる場合において
も、それぞれの場面に適した大きさに手で簡単にカット
して用いることができる。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
する。
【0032】〔実施例1〕熱融着性繊維(偏心鞘芯複合
繊維、芯/鞘=ポリプロピレン/ポリエチレン、繊維長
5mm、繊度3d)を用い、エアレイ法によりウエブを
形成し、このウエブを熱風乾燥機に通し、繊維同士の交
点を熱接着させて不織布を得た。
【0033】〔実施例2〕熱融着性繊維(並列型複合繊
維、内/外=ポリプロピレン/ポリエチレン、繊維長5
mm、繊度10d)を用い、エアレイ法によりウエブを
形成し、このウエブを熱風乾燥機に通し、繊維同士の交
点を熱接着させて不織布を得た。
【0034】〔実施例3〕熱融着性繊維(偏心鞘芯複合
繊維、芯/鞘=ポリプロピレン/ポリエチレン、繊維長
5mm、繊度32d)を用い、エアレイ法によりウエブ
を形成し、このウエブを熱風乾燥機に通し、繊維同士の
交点を熱接着させて不織布を得た。
【0035】〔実施例4〕実施例2で得られた不織布を
4枚積層し、これに格子状パターンの熱エンボス加工を
施して積層不織布を得た。パターン間の距離は10mm
であった。
【0036】〔実施例5〕実施例2で得られた不織布と
実施例3で得られた不織布とを積層し、これに格子状の
パターンの熱エンボス加工を施して積層不織布を得た。
パターン間の距離は10mmであった。
【0037】〔実施例6〕熱融着性繊維(並列型複合繊
維、内/外=ポリプロピレン/ポリエチレン、繊維長5
mm、繊度5d)と、熱融着性繊維(並列型複合繊維、
内/外=ポリプロピレン/ポリエチレン、繊維長5m
m、繊度10d)とを50重量%づつ混綿し、エアレイ
法によりウエブを形成し、このウエブを通風乾燥機に通
し、繊維同士の交点を熱接着させて不織布を得た。
【0038】〔実施例7〕レーヨン繊維(繊維長5mm、
繊度3d)を用い、エアレイ法によりウエブを形成した
後、ポリエチレンパウダー〔三井化学製三井ハイワック
ス320MP(商品名)、融点122℃〕を繊維重量に
対して20重量%になるように添加し、熱風乾燥機に通
し、パウダーボンド法により繊維同士を熱接着させて不
織布を得た。
【0039】〔比較例1〕実施例2で得られた不織布を
5枚積層し、これに格子状パターンの熱エンボス加工を
施して坪量250g/m2 の積層不織布を得た。パター
ン間の距離は10mmであった。
【0040】〔比較例2〕実施例2で得られた不織布を
2枚の金属板間に挟み込み、荷重をかけて乾燥機中で加
熱し繊維同士の交点を熱接着させて、厚み0.4mmの
不織布を得た。
【0041】〔比較例3〕熱融着性繊維(並列型複合繊
維、内/外=ポリプロピレン/ポリエチレン、繊維長2
0mm、繊度10d)を用い、エアレイ法によりウエブ
を形成し、このウエブを熱風乾燥機に通し、繊維同士の
交点を熱接着させて不織布を得た。
【0042】〔比較例4〕熱融着性繊維(並列型複合繊
維、内/外=ポリプロピレン/ポリエチレン、繊維長5
mm、繊度0.8d)を用い、エアレイ法によりウエブ
を形成し、このウエブを熱風乾燥機に通し、繊維同士を
熱接着させて不織布を得た。
【0043】〔比較例5〕ポリプロピレン製スパンボン
ド不織布〔三井化学(株)製、シンテックスPS10
8〕を用いた。
【0044】〔比較例6〕熱融着性繊維(並列型複合繊
維、内/外=ポリプロピレン/ポリエチレン、繊維長5
0mm、繊度3d)を用い、カード法によりウエブを形
成し、このウエブを熱風乾燥機に通し、繊維同士の交点
を熱接着させて不織布を得た。
【0045】〔比較例7〕熱融着性繊維(並列型複合繊
維、内/外=ポリプロピレン/ポリエチレン、繊維長5
0mm、繊度3d)を用い、スパンレース法(水流交絡
法)により不織布を得た。
【0046】実施例及び比較例の不織布について、表1
に示す物性の測定及びカット性の評価を行った。これら
のうち、引裂強度の測定方法及びカット性の評価方法は
以下の通りである。
【0047】<引裂強度>前述した通りエルメンドルフ
引裂法により測定する。不織布によってはスリットから
の切れ目が真っ直ぐ入らず途中からスリット方向に垂直
に引裂かれてしまう場合がある。この場合は引裂き不能
とした。
【0048】<カット性評価>不織布を10cm×10
cmの大きさに切り出し、これを試験片となす。試験片
は、不織布の流れ方向(原反長手方向)及び幅方向にそ
れぞれ平行に切り出す。試験片を手で持ち引き裂いて、
カット性を官能評価した。5人のパネラーが引き裂きの
評価を行い、3段階判定(軽く引き裂くことができた/
強い力を入れると引き裂くことができた/引き裂くこと
ができなかった)を行った。全員が引き裂くことがで
き、且つ3人以上が軽く引き裂くことができた場合を
○、全員が引き裂くことができ、且つ2人以下が軽く引
き裂くことができた場合を△、1人でも引き裂くことが
できなかった場合を×とした。
【0049】
【表1】
【0050】表1に示す結果から明らかなように、特定
範囲の繊維長及び繊度を有する繊維を用い、エアレイ法
によって製造され、且つ特定範囲の坪量、厚み及び引裂
強度を有する各実施例の不織布(本発明品)は、比較例
の不織布に比して手で簡単に引き裂くことができ、しか
もカットの方向に異方性が無いことが判る。特に、実施
例4及び5の不織布では、格子状パターンの熱エンボス
加工が施されて接着されているので、エンボス部分での
接着が強く、エンボスパターン間で一層直線的にカット
できた。
【0051】次に、各実施例の不織布の具体的な使用例
を示す。クレンジング用途の一例として、各実施例の不
織布を台所用スポンジとして使用した場合、食器用洗剤
を含浸させると泡立ちが良好となった。各実施例の不織
布を家庭用スポンジと同じ大きさ(11cm×7.5c
m)程度に切って、皿やコップ等の食器、フライパンや
鍋等の調理器具を洗浄すると、シート形状なので力が入
りやすく、また狭い隙間の汚れも容易に落とすことがで
きた。更に実施例3及び5の不織布では、太い繊度の繊
維を使用しているので、研磨性が高く、頑固にこびりつ
いた汚れや焦げなどを簡単に落とすことができた。また
ガスレンジや魚焼きの網等の狭い場所の洗浄には、不織
布を小さくカットして用いることで、楽に洗浄できた。
クッキング用途では、各実施例の不織布を使いやすい大
きさにカットし、泥のついた根菜(ジャガイモ、ダイコ
ン)の洗浄、皮つきのジャガイモを茹でて熱い状態で皮
を剥くことが容易にできた。また、各実施例の不織布を
鍋の大きさに切って落としぶたの様に使用したり、或い
は小さくカットして箸に挟んで使用することで、肉類や
野菜類を煮る時に生じるアクや油を良好に取り除くこと
ができた。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、手で容易に且つ自在な
大きさにカットすることができる不織布が提供される。
また、本発明によれば、流れ方向及び幅方向でのカット
性に違いが無い不織布が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の不織布のカットの状態を示す模式図で
ある。
【図2】不織布に凹状部が形成された状態を示す模式図
である。
【図3】他のエンボスパターンを示す模式図である。
【符号の説明】
1 不織布 2 凹陥部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維長2〜10mm、繊度1〜100デ
    ニールの繊維を用いてエアレイ法によりウエブを形成
    し、該ウエブにおける前記繊維同士の交点を熱接着して
    形成された不織布であって、坪量が30〜200g/m
    2 、厚みが0.5〜5mm、引裂強度が0.1〜3Nで
    ある不織布。
  2. 【請求項2】 前記熱接着が、熱融着性繊維又は熱融着
    性パウダーによる熱接着である請求項1記載の不織布。
  3. 【請求項3】 連続又は不連続パターンのエンボス加工
    が施されている請求項1記載の不織布。
  4. 【請求項4】 前記エンボス加工が施されることで、不
    織布の厚み方向に向けて繊維が溶融し切断されて、連続
    又は不連続パターンの凹陥部2が不織布の厚み方向に形
    成されている請求項1記載の不織布。
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