JP5272350B2 - 直動案内装置 - Google Patents
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従来の直動案内装置の一例を図6〜図11を参照して説明する。図6に示される直動案内装置は案内レール1およびスライダ3を備えており、案内レール1の左右側面部には、転動体軌道溝2が案内レール1の長手方向に沿って二条ずつ形成されている。これらの転動体軌道溝2はスライダ3のスライダ本体4に形成された四つの転動体軌道溝5(図7参照)と各々対向しており、案内レール1の左右側面部に形成された転動体軌道溝2とスライダ本体4に形成された転動体軌道溝5との間には、多数の球状転動体9(図8参照)が設けられている。
スライダ本体4は、案内レール1と同様に、合金鋼などの金属材料で形成されている。また、スライダ本体4は案内レール1の左右両側に袖部4aを有しており、これらの袖部4aには、方向転換路10で方向転換した転動体9を循環させるための転動体戻し通路11(図8参照)がそれぞれ二つずつ形成されている。なお、転動体戻し通路11はスライダ本体4に穿設された貫通孔に樹脂製スリーブ12を挿入して形成されている。また、転動体軌道溝5はスライダ本体4の袖部内側面に二条ずつ形成されている。
転動体9は、転動体間隔維持ベルト14(図8参照)によって転動体同士の間隔が一定に保たれている。この転動体間隔維持ベルト14は例えば熱可塑性エラストマーなどの軟質材からなり、転動体9を収容する多数の転動体収容孔を有している。また、転動体間隔維持ベルト14は円板状の間座14aを各転動体収容孔の間に有しており、これらの間座14aによって転動体同士の干渉が方向転換路10や転動体戻し通路11で発生することを防止している。
請求項3記載の発明に係る直動案内装置は、請求項1または2記載の直動案内装置において、前記棒状保持部のベルト入口部がエンドキャップに向かって広くなるように、前記棒状保持部に形成された転動体間隔維持ベルト案内面に面取り部を設けたことを特徴とする。
なお、棒状保持部15a〜15cに形成された転動体間隔維持ベルト案内面16と端板部15d,15eに形成された転動体間隔維持ベルト案内面17との段差量E(図1参照)が小さ過ぎる場合は、樹脂成形時の誤差によって段差の方向が逆転(図11と同じ状態になる)し、転動体間隔維持ベルト14の先端が転動体保持器に引っ掛かり易くなる。逆に、段差量Eが大き過ぎる場合は、転動体間隔維持ベルト14が転動体保持器15の棒状保持部から端板部に向かって移動する際に転動体間隔維持ベルト14の先端が棒状保持部15a〜15cに形成された転動体間隔維持ベルト案内面16と端板部15d,15eに形成された転動体間隔維持ベルト案内面17との間の段差に引っ掛かり易くなるため、段差量Eは0.05mm〜0.1mm程度とすることが望ましい。
このように、端板部15d,15eのベルト入口部20がエンドキャップ6に向かって広くなるように端板部15d,15eの転動体間隔維持ベルト案内面17に面取り部21を設けると、転動体間隔維持ベルト14の先端が面取り部21上を滑りながら走行するので、転動体間隔維持ベルト14のよりスムーズな走行を確保することができる。
図3に示した第3の実施形態では、棒状保持部15a,15b,15cに形成された転動体間隔維持ベルト案内面16の中央部分が端板部15d,15eに形成された転動体間隔維持ベルト案内面17よりもスライダ本体の転動体転動溝側に位置するように、棒状保持部15a,15b,15cの中央部分の肉厚を棒状保持部15a,15b,15cの長手方向両端部の肉厚よりも厚くしたが、図4に示す第4の実施形態のように、端板部15d,15eに形成された転動体間隔維持ベルト案内面17が棒状保持部15a,15b,15cに形成された転動体間隔維持ベルト案内面16よりも段差量Gだけスライダ本体4の転動体軌道溝側に位置するように転動体保持器15を樹脂成形してもよい。
このように、端板部15d,15eのベルト入口部20がエンドキャップ6に向かって広くなるように、端板部15d,15eに形成された転動体間隔維持ベルト案内面17に面取り部21を設けると、転動体間隔維持ベルト14の先端が転動体間隔維持ベルト案内面17上を滑りながら走行するので、転動体間隔維持ベルト14のよりスムーズな走行を確保することができる。
2 転動体軌道溝
3 スライダ
4 スライダ本体
5 転動体軌道溝
6 エンドキャップ
7 リターンガイド
9 転動体
10 方向転換路
11 転動体戻し通路
12 樹脂製スリーブ
13 サイドシール
14 転動体間隔維持ベルト
15 転動体保持器
15a,15b,15c 棒状保持部
15d,15e 端板部
16,17 転動体間隔維持ベルト案内面
18 分割金型
19 段差
21,23 面取り部
Claims (3)
- 案内レールの左右側面部に形成された転動体軌道溝とスライダ本体に形成された転動体軌道溝との間に介在する転動体をスライダ本体側に保持する転動体保持器が合成樹脂材からなり、かつ前記スライダ本体の転動体軌道溝に沿って互いに平行に形成された複数の棒状保持部と、前記スライダ本体の端面に当接するように前記棒状保持部の長手方向両端部に形成された一対の端板部とを有する直動案内装置であって、
前記端板部に形成された転動体間隔維持ベルト案内面と、前記棒状保持部に形成された転動体間隔維持ベルト案内面とが接合する箇所において、前記端板部に形成された転動体間隔維持ベルト案内面が前記棒状保持部に形成された転動体間隔維持ベルト案内面よりもスライダ本体の転動体軌道溝側に位置するように、前記転動体保持器が樹脂成形されて前記棒状保持部と前記端板部とが一体に形成され、
前記棒状保持部に形成された転動体間隔維持ベルト案内面と前記端板部に形成された転動体間隔維持ベルト案内面との間の段差量を0.05〜0.1mmとしたことを特徴とする直動案内装置。 - 請求項1記載の直動案内装置において、前記端板部のベルト入口部がエンドキャップに向かって広くなるように、前記端板部に形成された転動体間隔維持ベルト案内面に面取り部を設けたことを特徴とする直動案内装置。
- 請求項1または2記載の直動案内装置において、前記棒状保持部のベルト入口部がエンドキャップに向かって広くなるように、前記棒状保持部に形成された転動体間隔維持ベルト案内面に面取り部を設けたことを特徴とする直動案内装置。
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JP2007214425A JP5272350B2 (ja) | 2007-08-21 | 2007-08-21 | 直動案内装置 |
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Family
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Family Applications (1)
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